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JP3306402B2 - 流体の被除去物回収方法 - Google Patents

流体の被除去物回収方法

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JP3306402B2
JP3306402B2 JP2000007295A JP2000007295A JP3306402B2 JP 3306402 B2 JP3306402 B2 JP 3306402B2 JP 2000007295 A JP2000007295 A JP 2000007295A JP 2000007295 A JP2000007295 A JP 2000007295A JP 3306402 B2 JP3306402 B2 JP 3306402B2
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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  • Filtration Of Liquid (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の被除去物回
収方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、産業廃棄物を減らす事、また産業
廃棄物を分別し再利用する事または産業廃棄物を自然界
に放出させない事は、エコロジーの観点から重要なテー
マであり、21世紀へ向けての企業課題である。この産
業廃棄物の中には、被除去物が含まれた色々な流体があ
る。
【0003】これらは、汚水、排水、廃液等の色々な言
葉で表現されているが、以下、水や薬品等の流体中に被
除去物である物質が含まれているものを排水と呼び説明
する。これらの排水は、高価な濾過処理装置等で前記被
除去物が取り除かれ、排水がきれいな流体となり再利用
されたり、分別された被除去物または濾過できず残った
ものを産業廃棄物として処理している。特に水は、濾過
により環境基準を満たすきれいな状態にして川や海等の
自然界に戻されたり、また再利用される。
【0004】しかし、濾過処理等の設備費、ランニング
コスト等の問題から、これらの装置を採用することが非
常に難しく、環境問題にもなっている。
【0005】この事からも判るように、排水処理の技術
は、環境汚染の意味からも、またリサイクルの点からも
重要な問題であり、低イニシャルコスト、低ランニング
コストのシステムが早急に望まれている。
【0006】一例として、半導体分野に於ける排水処理
を以下に説明していく。一般に、金属、半導体、セラミ
ック等の板状体を研削または研磨する際、摩擦による研
磨(研削)治具等の温度上昇防止、潤滑性向上、研削屑
または切削屑の板状体への付着等が考慮され、水等の流
体が研磨(研削)治具や板状体にシャワーリングされて
いる。
【0007】具体的には、半導体材料の板状体である半
導体ウェハをダイシングする際、ダイシングブレードや
ウェハに純水を流す手法が取られている。ダイシング装
置では、図13に示すように、ダイシングブレードDB
の温度上昇防止のために、またダイシング屑がウェハW
に付着するのを防止するために、半導体ウェハW上に純
水の流れを作ったり、ブレードDBに純水が当たるよう
に放水用のノズルSWが取り付けられ、シャワーリング
されている。そして排水は、受け皿BLに取り付けられ
たパイプを介して外部に輸送されている。
【0008】またバックグラインドでウェハ厚を薄くす
る際も、同様な理由により純水が流されている。つまり
図14に示すようにターンテーブル200上に設けられ
たウェハ201は、砥石202で研磨され、ノズル20
4から純水をシャワーリングして洗浄される。そして排
出される排水は、受け皿203に取り付けられたパイプ
で外部へ輸送されている。
【0009】前述したダイシング装置やバックグライン
ド装置から排出される研削屑または研磨屑が混入された
排水は、濾過されてきれいな水にして自然界に戻した
り、あるいは再利用され、濃縮された排水は、回収され
ている。しかしダイシングの屑、バックグラインドの屑
は、一緒にタンクの中で処理されるため、分別回収は実
質不可能であった。
【0010】現状の半導体製造に於いて、Siを主体と
する被除去物(屑)の混入された排水の処理は、凝集沈
殿法、フィルタ濾過と遠心分離機を組み合わせた方法の
二通りがある。
【0011】前者の凝集沈殿法では、凝集剤としてPA
C(ポリ塩化アルミニウム)またはAl2(SO4)3
(硫酸バンド)等を排水の中に混入させ、Siとの反応
物を生成させ、この反応物を取り除くことで、排水の濾
過をしていた。
【0012】後者の、フィルタ濾過と遠心分離を組み合
わせた方法では、排水を濾過し、濃縮された排水を遠心
分離機にかけて、シリコン屑をスラッジとして回収する
とともに、排水を濾過してできたきれいな水を自然界に
放出したり、または再利用していた。
【0013】例えば、図15に示すように、ダイシング
時あるいはバックグラインド時に発生する排水は、原水
タンク301に集められ、ポンプ302で濾過装置30
3に送られる。濾過装置303には、セラミック系や有
機物系のフィルタFが装着されているので、濾過された
水は、配管304を介して回収水タンク305に送ら
れ、再利用される。または自然界に放出される。
【0014】一方、濾過装置303は、フィルタFに目
詰まりが発生するため、定期的に洗浄が施される。例え
ば、原水タンク301側のバルブB1を閉め、バルブB
3と原水タンクから洗浄水を送付するためのバルブB2
が開けられ、回収水タンク305の水で、フィルタFが
逆洗浄される。これにより発生した高濃度のSi屑が混
入された排水は、原水タンク301に戻される。また濃
縮水タンク306の濃縮水は、ポンプ308を介して遠
心分離器309へ輸送され、遠心分離器309により汚
泥(スラッジ)と分離液に分離される。Si屑から成る
汚泥は、汚泥回収タンク310に集められ、分離液は分
離液タンク311に集められる。更に分離液が集められ
た分離液タンク311の排水は、ポンプ312を介して
原水タンク301に輸送される。
【0015】これらの方法は、例えば、Cu、Fe、A
l等の金属材料を主材料とする固形物または板状体、セ
ラミック等の無機物から成る固形物や板状体等の研削、
研磨の際に発生する屑を回収する際も採用されていた。
【0016】一方、CMP(Chemical-Mechanical Poli
shing)が新たな半導体プロセス技術として登場してき
た。このCMPは、半導体装置の理想的な多層配線構造
を実現するために配線を被覆する層間絶縁膜上面の平坦
化を目的として層間絶縁膜の上面の凹凸を研磨する技術
である。
【0017】このCMP技術により、第1に平坦なデバ
イス面形状を実現できる。この結果、リソグラフィ技術
を使った微細パターンを精度良く形成でき、またSiウ
ェハの貼り付け技術の併用等で、三次元ICの実現の可
能性をもたらすものである。
【0018】第2に、基板とは異なる材料の埋め込み構
造を実現できる。この結果、配線の埋め込み構造を容易
に実現できるメリットを有する。従来のICの多層配線
で層間膜の溝にCVD法でWを埋め込み、表面をエッチ
バックして平坦化するタングステン(W)埋め込み技術
が採用されていたが、最近はCMPにより平坦化する方
がプロセスも簡略化できる点があり、CMPが脚光を浴
びている。
【0019】これらCMPの技術および応用は、サイエ
ンスフォーラム発行の「CMPのサイエンス」に詳述さ
れている。
【0020】続いて、CMPの機構を簡単に説明する。
図16に示すように、回転定盤450上の研磨布451
に半導体ウェハ452を載せ、研磨材(スラリー)45
3を流しながら擦り合わせ、研磨加工、化学的エッチン
グすることにより、ウェハ452表面の凹凸を無くして
いる。研磨材453の中の溶剤による化学反応と、研磨
布と研磨剤の中の研磨砥粒との機械的研磨作用で平坦化
されている。研磨布451としては、例えば発泡ポリウ
レタン、不織布などが用いられ、研磨材は、シリカ、ア
ルミナ等の研磨砥粒を、pH調整材を含んだ水に混合し
たもので、一般にはスラリーと呼ばれている。このスラ
リー453を流しながら、研磨布451にウェハ452
を回転させながら一定の圧力をかけて擦り合わせるもの
である。尚、454は、研磨布451の研磨能力を維持
するもので、常に研磨布451の表面をドレスされた状
態にするドレッシング部である。またM1〜M3は、モ
ーター、455〜457は、ベルトである。
【0021】上述した機構は、システムとして構築され
ている。このシステムは、大きく分けると、ウェハカセ
ットのローディング・アンローデイングステーション、
ウェハ移載機構部、研磨機構部、ウェハ洗浄機構部およ
びこれらを制御するシステム制御から成る。
【0022】まずウェハが入ったカセットは、ウェハカ
セット・ローデイング・アンローディングステーション
に置かれ、カセット内のウェハが取り出される。続い
て、ウェハ移載機構部、例えばマニプュレータで前記ウ
ェハを保持し、研磨機構部に設けられた回転定盤450
の上に載置され、CMP技術を使ってウェハが平坦化さ
れる。この平坦化の作業が終わると、スラリーの洗浄を
行うため、前記マニプュレータによりウェハがウェハ洗
浄機構部に移され、洗浄される。そして洗浄されたウェ
ハは、ウェハカセットに収容される。
【0023】例えば、1回の工程で使われるスラリーの
量は、約500CC〜1リットル/ウェハである。また、
前記研磨機構部、ウェハ洗浄機構部で純水が流される。
そしてこれらの排水は、ドレインで最終的には一緒にな
るため、約5リットル〜10リットル/ウェハの排水が
1回の平坦化作業で排出される。例えば3層メタルであ
ると、メタルの平坦化と層間絶縁膜の平坦化で約7回の
平坦化作業が入り、一つのウェハが完成するまでには、
5〜10リットルの七倍の排水が排出される。
【0024】よって、CMP装置を使うと、純水で希釈
されたスラリーがかなりの量排出されるので、その廃水
の処理を効率良くできる方法が問題視されている。現在
では、これらの排水は、凝集沈殿法や図15で示したフ
ィルタ濾過と遠心分離を組み合わせた従来からの方法で
処理されていた。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
凝集沈殿法は、凝集剤として化学薬品が投入される。し
かし完全に反応する薬品の量を特定するのは非常に難し
く、どうしても薬品が多く投入され未反応の薬品が残
る。逆に薬品の量が少ないと、全ての被除去物が凝集沈
降されず、被除去物が分離せず残ってしまう。特に、薬
品の量が多い場合は、上澄液に薬品が残る。これを再利
用する場合、濾過流体に薬品が残留するため、化学反応
を嫌うものには再利用できない問題があった。
【0026】例えばダイシングの場合、排水はシリコン
屑と蒸留水から成り、濾過された水は、薬品が残留する
ため、ウェハ上に流すと、好ましくない反応を引き起こ
すため、ダイシング時に使用する水として再利用できな
い問題があった。
【0027】また薬品と被除去物の反応物であるフロッ
クは、あたかも藻の如き浮遊物で生成される。このフロ
ックを形成する条件は、PH条件が厳しく、攪拌機、P
H測定装置、凝集剤注入装置およびこれらを制御する制
御機器等が必要となる。またフロックを安定して沈降さ
せるには、大きな沈殿槽が必要となる。例えば、3m3
/1時間の排水処理能力であれば、直径3メートル、深
さ4メートル程度のタンク(約15トンの沈降タンク)
が必要となり、全体のシステムにすると約11メートル
×11メートル程度の敷地も必要とされる大がかりなシ
ステムになってしまう。
【0028】しかも沈殿槽に沈殿せず浮遊しているフロ
ックもあり、これらはタンクから外部に流出する恐れが
あり、全てを回収する事は難しかった。つまり設備の大
きさの点、このシステムによるイニシャルコストが高い
点、水の再利用が難しい点、薬品を使う点から発生する
ランニングコストが高い点等の問題があった。
【0029】一方、図15の如き、5m3/1時間のフ
ィルタ濾過と遠心分離機を組み合わせた方法では、濾過
装置203にフィルタF(UFモジュールと言われ、ポ
リスルホン系ファイバで構成されたもの、またはセラミ
ックフィルタ)を使用するため、水の再利用が可能とな
る。しかし、濾過装置203には4本のフィルタFが取
り付けられ、フィルタFの寿命から、約50万円/本と
高価格なフィルタを、少なくとも年に1回程度、交換す
る必要があった。しかも濾過装置203の手前のポンプ
202は、フィルタFが加圧型の濾過方法であるためモ
ータの負荷が大きく、ポンプ202が高容量であった。
また、フィルタFを通過する排水の内、2/3程度は、
原水タンク201に戻されていた。更には被除去物が入
った排水をポンプ202で輸送するため、ポンプ202
の内壁が削られ、ポンプ2の寿命も非常に短かった。
【0030】これらの点をまとめると、モータの電気代
が非常にかかり、ポンプPやフィルタFの取り替え費用
がかかることからランニングコストが非常に大きい問題
があった。
【0031】更に、CMPに於いては、ダイシング加工
とは、比較にならない量の排水が排出される。しかもス
ラリーに混入される砥粒の粒径は0.2μm、0.1μ
m、0.1μm以下の極めて微細なものである。従って
この微細な砥粒をフィルタで濾過すると、フィルタの孔
に砥粒が侵入し、すぐに目詰まりを起こし、目詰まりが
頻繁に発生するため、排水を大量に処理できない問題が
あった。
【0032】また排水の中に入った被除去物(ダイシン
グ屑、研磨屑または砥粒)を凝集沈殿する方法では、被
除去物が化学的に反応されているため、再利用が難しい
問題もあった。今までの説明からも判るように、地球環
境に害を与える物質を可能な限り取り除くため、または
濾過流体や分離された被除去物を再利用するために、排
水の濾過装置は、色々な装置を追加して大がかりなシス
テムとなり、結局イニシャルコスト、ランニングコスト
が膨大と成っている。従って今までの汚水処理装置は、
到底採用できるようなシステムでなかった。
【0033】またダイシング屑、バックグラインド屑、
バックラッピングの屑は、一つのタンクの中へまとめて
排水され、屑の中には環境基準が非常に厳しいものもあ
り、これらをまとめて回収していたため、被除去物の材
料別、特定の不純物が入った被除去物を選別して回収す
ることは実質不可能であった。またCMPの排水も同様
である。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題に鑑
みてなされ、第1に、不純物が導入された被除去物を混
入した流体は、実質的に前記不純物の材料により区別さ
れ、この不純物の材料により区別された流体毎に濾過さ
れた流体を取り出し、残った前記被除去物を区別された
前記不純物毎に回収することで解決するものである。
【0035】第2に、第1の槽に第1不純物を有する第
1の被除去物が混入された第1の流体を入れ、第2の槽
に第2不純物を有する第2の被除去物が混入された第2
の流体を入れ前記第1の槽および第2の槽から濾過され
た流体を取り出してそれぞれ被除去物の混入率を高め、
前記被除去物の混入率が高められた前記第1の流体およ
び第2の流体を第1の回収槽および第2の回収槽にそれ
ぞれ移し、前記第1の槽および前記第2の回収槽に設け
られた前記流体の除去手段により前記流体を取り除き、
前記第1の回収装置および第2の回収装置に残った前記
第1の被除去物および第2の被除去物を別々に回収する
ことで解決するものである。
【0036】特定の不純物が入った被除去物を選別回収
できるため、後の工程で、この不純物を再利用するに
も、廃棄するにも、その処理が容易となる。特に環境基
準が厳しい不純物が入った被除去物は、他の被除去物と
まとめられて回収されないため、その回収効率が向上す
る。
【0037】第3に、前記第1の槽は、前記第1の流体
中に含まれる前記第1の被除去物の少なくとも一部から
成るフィルタで前記第1の流体の一部を前記第1の槽か
ら取り出し、前記第2の槽では、前記第2の流体中に含
まれる前記第2の被除去物の少なくとも一部から成るフ
ィルタで前記第2の流体の一部を前記第2の槽から取り
出し、前記被除去物の混入率が高められた前記第1の流
体および第2の流体とすることで解決するものである。
【0038】第4に、前記第1の槽は、前記第1の流体
中に含まれる前記第1の被除去物から成るフィルタで前
記第1の流体の一部を前記第1の槽から取り出し、前記
第2の槽では、第2の流体中に含まれる第2の被除去物
から成るフィルタで前記第2の流体の一部を前記第2の
槽から取り出し、前記被除去物の混入率が高められた前
記第1の流体および第2の流体とする事で解決するもの
である。
【0039】被除去物から成るフィルタでこの被除去物
を捕獲し、しかも被除去物の粒度分布が広ければ、0.
1μm以下の微粒子まで捕獲できる。よって殆どの被除
去物を選別して回収することができる。
【0040】第5に、前記第1の槽の第1の流体を第1
の支持フィルタを介して循環させ、前記第1の支持フィ
ルタ表面に前記被除去物から成る第1の積層フィルタを
形成し、前記第1の積層フィルタで前記第1の流体の一
部を前記第1の槽から取り出して、前記第1の被除去物
の混入率を高めた第1の流体とすることで解決するもの
である。
【0041】支持フィルタを排水の中に投入し、この支
持フィルタを介して流体を吸引すれば、簡単に被除去物
から成る積層フィルタが形成できる。しかもこの支持フ
ィルタの濾過精度よりも濾過精度の高いものが形成でき
るため、殆どの被除去物を選別して回収することができ
る。
【0042】第6に、第1の槽は、第1の流体中に含ま
れる第1の被除去物と異なる固形物から成るフィルタで
前記第1の流体の一部を前記第1の槽から取り出し、第
2の槽では、第2の流体中に含まれる第2の被除去物と
異なる固形物から成るフィルタで前記第2の流体の一部
を前記第2の槽から取り出して、前記被除去物の混入率
が高められた前記第1の流体および第2の流体とし、前
記被除去物の混入率が高められた前記第1の流体および
第2の流体を第1の回収槽および第2の回収槽にそれぞ
れ移し、前記第1の槽および前記第2の回収槽に設けら
れた前記流体の除去手段により前記流体を取り除き、前
記第1の回収装置および第2の回収装置に残った前記第
1の被除去物および第2の被除去物を別々に回収するこ
とで解決するものである。
【0043】第7に、前記第1の槽の第1の流体に、第
1の支持フィルタ表面に形成された前記第1の被除去物
と異なる固形物から成る第1の積層フィルタを浸漬し、
前記第1の積層フィルタで前記第1の流体の一部を前記
第1の槽から取り出して、前記第1の被除去物の混入率
を高めた第1の流体とすることで解決するものである。
【0044】予め固形物から成るフィルタを形成し、こ
れにより被除去物を捕獲すれば、従来捕獲が非常に大変
だったCMP排水中の微粒子(0.1μm以下)も捕獲
でき、被除去物の材料別、被除去物の不純物別に回収す
ることができる。
【0045】第8に、前記第1の積層フィルタは、大き
さの異なる第1の被除去物を含むことで解決するもので
ある。
【0046】第9に、前記第1の被除去物は、大きさの
異なる粒子を含み、前記第1の支持フィルタの孔の大き
さは最小の粒子の粒径よりも大きく、最大の粒子の粒径
よりも小さいことで解決するものである。
【0047】
【発明の実施の形態】まず流体の被除去物除去方法につ
いて図1から図4を参照してその概要を説明する。
【0048】図1は、排水を濾過する濾過装置53を示
すものであり、排水中に混入されている被除去物を、被
除去物の中に混入されている不純物の種類によって別々
に回収するものである。
【0049】例えば、シリコンウェハは、特定の不純物
が入ったシリコンインゴットからスライスされ、スライ
スされたウェハは、ダイシング、バックグラインド、バ
ックラッピングまたはCMP等で削られ、トータルでイ
ンゴットの2/3以上がシリコンの屑となる。
【0050】従って、これらの屑を回収して再利用する
事により、環境に優しいシステムが可能となり、更に
は、シリコンに導入される不純物に着目し、実質的に別
々に回収すれば、シリコンを再溶融し半導体装置の基板
として再利用し易くなる。また環境基準が非常に厳しい
不純物は、この不純物が入ったシリコン屑を選別して回
収することができる。
【0051】特に、半導体材料から成る結晶インゴット
をウェハにスライスする時に発生する屑は、前記結晶イ
ンゴットと同一の組成、同一の不純物組成から成るた
め、回収は非常に有効である。例えば、半導体ウェハを
製造する工場に於いて、発生する屑を、結晶インゴット
の組成別に回収すれば、この屑は、インゴットを製造す
る際の結晶溶融液の材料として再利用できる。
【0052】またCMP等では、Al、Cu、タングス
テン等の金属材料により研磨工程を別々にしており、更
には砥粒材料も別々になっている。従って金属材料毎に
回収することも、また砥粒別に回収することも可能とな
る。
【0053】更には、半導体の不純物として、リン、ア
ンチモン、砒素、ボロン等が使われている。特に、砒素
は、有害物質であるため、この物質が入った排水を区別
して回収することで、砒素を集中して回収することがで
きる。つまり特定の不純物の混入率が高いところは、選
択的に回収することで、被除去物を選別して回収するこ
ともできる。
【0054】排水タンク50は、それぞれ排水の中に入
っている被除去物の組成または被除去物の中の不純物に
より別々に用意される。例えば、第1の排水タンク50
Aと第2の排水タンク50Bが用意され、砒素が入った
ダイシング屑(被除去物)を洗い流した第1の排水52
Aは、第1の排水タンク50Aに貯められ、砒素が入ら
ないダイシング屑を洗い流した第2の排水52Bは、第
2の排水タンク50Bに貯められる。そしてそれぞれに
用意された濾過装置53A、53Bにより排水は高濃度
にされ、回収装置68A、68Bに別々に回収される。
【0055】この方法により、砒素だけに限らず、他の
不純物、CMPでは金属材料、または砥粒の種類により
別々の排水タンクに排水を貯め、これらを別々に回収す
ることができる。
【0056】図2は、図1の複数設置された回収システ
ムの一つを具体的に説明するものであり、排水タンク5
0に貯められた排水から流体を取り除き、排水タンク5
0の被除去物の濃度を高め、所定の濃度になったら回収
装置68に排水を移送し、この回収装置68で再度流体
を取り除き、フィルタFTbで捕獲され砂状に成った被
除去物(回収物)75を回収するものである。また濾過
装置53で排水を濾過し、濾過流体を再利用するもので
ある。回収する手法としては、フィルタ膜FTbの下層
に位置する第2の貯留槽73の空気をパイプ74を介し
て吸引し、気圧差を利用して流体を第2の貯留槽73に
移している。
【0057】排水タンク50の上方には、排水供給手段
としてパイプ51が設けられている。このパイプ51
は、被除去物が混入した流体の通過する所である。例え
ば、半導体分野で説明すると、パイプ51は、ダイシン
グ装置、バックグラインド装置、ミラーポリッシング装
置またはCMP装置から流れ出る被除去物が混入された
排水が通過する所である。またウェハ製造メーカに於い
ては、ウェハにスライスする時に発生する被除去物が混
入された排水が通過する所である。
【0058】排水タンク50に貯められた排水52の中
には、吸引型の濾過装置53が複数個設置される。そし
てこの濾過装置53の下方には、例えばパイプに小さい
孔を開けたような、また魚の水槽に使うばバブリング装
置の如き、気泡発生装置54が設けられ、ちょうどフィ
ルタ膜の表面を通過するようにその位置が調整されてい
る。55は、エアーブローである。
【0059】濾過装置53に固定されたパイプ56は、
吸引されて濾過された流体が通過し、パイプ56を通過
した流体は、第1のバルブ58を介して排水タンク50
側に向かうパイプ59と、再利用(または排水される)
側に向かうパイプ60に選択輸送される。また排水タン
ク50の側壁および底面には、排水を回収装置68へ移
送する第2のバルブ61、第3のバルブ62、第4のバ
ルブ63および第5のバルブ64が取り付けられ、パイ
プ65、66は、回収装置68へ延びている。
【0060】またセンサ67は、パイプ60を通過する
濾過された流体中の被除去物の濃度を常時センシングし
ている。センサとしては、受光・発光素子の付いた光セ
ンサが、常に計測できるため好ましい。発光素子は、発
光ダイオードやレーザが考えられる。またセンサ67
は、パイプ56の途中あるいはパイプ59の途中に取り
付けても良い。尚、符号70は、パイプ56を通過する
濾過水の圧力を検知する圧力計であり、符号71は、流
量計である。
【0061】一方、排水タンクは、時間とともに濃縮さ
れてくる。そして被除去物が入った排水タンク50が所
定の濃度になったら、排水が回収装置68へ輸送され、
回収装置68で流体と被除去物に分離される。この回収
装置68は、第1の貯留槽72と第2の貯留槽73に分
けられ、この2つの槽72、73の間には、フィルタF
Tbが配置されている。そしてパイプ74をポンプ等で
吸引することにより、第2の貯留槽73の気圧が下が
り、強制的に排水を第2の貯留槽73に移している。
【0062】この吸引の結果、フィルタFTbの上に
は、砂の固まりの様な被除去物の集合体(回収物)75
が生成され、この回収物75は、容器76に入れて回収
される。回収物は乾燥すると飛散するため、容器は、流
体が蒸発しない密閉されたケースや袋等から成る。図3
は、回収装置68の回収機構を説明するものである。
【0063】図3aは、第1の貯留槽72に排水82を
貯め、吸引により流体を第2の貯留槽73に移送してい
る図面である。第2の貯留槽73は、上に開口部を持つ
流体用の容器であり、側面には吸引用のパイプ74と流
体を排出するパイプ80が設けられている。パイプ74
は、第2の貯留槽73の空気を吸引するため、第2の貯
留槽73内の流体面よりも上に設置されている。またパ
イプ80を介して流体は、図2の排水タンク50に戻さ
れている。この第2の貯留槽73の上には第1の貯留槽
72が載せられ、第2の貯留槽73の開口部に対応する
第1の貯留槽72の底面には、流体が通過可能な孔がた
くさん設けられている。そして第1の貯留槽72から第
2の貯留槽73へ向かう排水の通路には被除去物を捕獲
するフィルタFTb、FTcが設けられている。
【0064】一方、第1の貯留槽72の中には、回収槽
81が設けられている。この回収槽81は第1の貯留槽
72から取り外せる機構になっている。この回収槽81
内の底面には、回収物75の支持も兼ねてフィルタFT
bが設けられている。パイプ66から流入された排水8
2は、パイプ74を真空吸引する事により、第2の貯留
槽73へ落ちる。この時、被除去物はフィルタFTbに
捕獲されて積層され、最終的には排水が殆ど取り除かれ
被除去物だけが回収槽81の中に残る。
【0065】ここで、流体が第2の貯留槽73に移動し
やすいように、フィルタの孔は、大きく形成されてい
る。回収装置68よって、被除去物が全て分離されなく
ても良いからである。つまり排水タンク50の濃度を低
下させるのが第1の目的であり、また荒い濾過でも良い
から高スピードで被除去物を回収するのが第2の目的で
ある。またフィルタFTb、FTcの孔が大きく、第2
の貯留槽73に被除去物が混入されていても、パイプ8
0で排水タンク50に戻しているから、何ら問題はな
い。
【0066】図3bは、回収槽81に被除去物83が砂
状に捕獲された状態を示すものである。回収槽81は、
第1の貯留槽72から取り外せるため、この回収槽81
をそのまま取り外し回収しても良いし、別途用意された
容器83の中に被除去物を入れて回収しても良い。
【0067】また図3cの様に突き上げ装置84を採用
し、人手を借りずに回収しても良い。つまり回収槽81
の中のフィルタFTbを突き上げ手段85により突き上
げ、回収物75を回収槽81の上に移動させる。そして
回収物75をスキージ等で移動させ、図3dの様に容器
83の中に入れる。またフィルタFTbも含めてマニュ
ピレータで掴み、容器83の中に収納しても良い。
【0068】そして図3eの如く、容器83を重ね一度
に回収する。ここで容器に符号を付し、中に入っている
回収物(特に被除去物材料、組成、被除去物の中の不純
物)が判るようにしておくと、回収先での分別が便利に
なる。続いて図4を用いて実際の回収装置68を説明す
る。図4aは、回収装置68の断面図であり、図4b
は、第2の貯留槽73の斜視図である。図4cは、第2
の貯留槽73の上に設けられる支持板やフィルタを示す
もので、下からステンレス板86、ナイロンネット8
7、開口部88を持つ2枚の塩ビ板89が図示されてい
る。図4dは、第1の貯留槽72を示すもので、底面に
は開口部90が設けられている。また図4eは、第1の
貯留槽72の底面に敷かれるものを示し、下から支持板
91、サランネットと呼ばれる樹脂シートからなるフィ
ルタ92そしてこの上に積層される回収物75を示して
いる。
【0069】図4aを参照すると判るように、第2の貯
留槽73の縁92の上にはゴムパッキン93が設けら
れ、この上に図4cの積層物が設けられる。ステンレス
板86は、フィルタ機能を持ったナイロンネット87や
塩ビ板89を支持するもので、第2の貯留槽73の開口
部に対応する部分には、10mmφ程度の孔が数多く形
成されている。またナイロンネット87は、孔径約10
μmのフィルタで、後述するケイソウ土が第2の貯留槽
73に流れ出ないようにしている。二枚の塩ビ板89の
開口部88には、例えば濾過機能を持たせるために市販
のケイソウ土が埋められている。このケイソウ土の粒径
は、下層のナイロンネットの孔径よりも大きいモノが敷
かれ、上層に向かうにつれて粒径の小さなものが敷かれ
ている。またここでは、ケイソウ土を厚く形成するため
に、塩ビ板89を2枚採用しているが、原理的には少な
くとも一枚あればよい。またケイソウ土の代わりに、別
の固形物を採用しても良い。例えばゼオライトも採用可
能である。
【0070】そして前記塩ビ板89の上に第1の貯留槽
72が設けられる。また第1の貯留槽72と第2の貯留
槽73を一体化し、間から流体が流れでないように、縁
92と縁94がクランプされている。またナイロンネッ
ト87やケイソウ土の詰め替えが考慮されて第1の貯留
槽72と第2の貯留槽73に分けられているが、一体型
で構成されても良い。そして第1の貯留槽72底面の開
口部90にもケイソウ土が敷かれている。
【0071】第1の貯留槽72には、出し入れが可能な
回収槽81が設けられる。この回収槽81の底面にも流
体の通路が複数個設けられ、この底面には、図4eで示
す積層物が設けられている。サランネット92は、被除
去物を捕獲し、次第に積層されて所定の厚みの回収物と
するものであり、支持板91は、ある程度の強度を持っ
た板から成り、図3cのように回収物75を上方に突き
上げる際の支持板となる。また支持板91の材料は金属
でもプラスチックでも良い。
【0072】図2の排水タンク50で高濃度になった排
水は、パイプ65、66から第1の貯留槽72に移送さ
れる。そしてパイプ74に取り付けられたポンプで真空
吸引し、排水は、濾過されて流体が第2の貯留槽73へ
と移送される。つまりサランネット92、第1の貯留槽
72の開口部90に設けられたケイソウ土95、塩ビ板
89の開口部88に設けられたケイソウ土95、そして
ナイロンネット87の何重のフィルタで排水の被除去物
が捕獲される。そして吸引を続けている内に、サランネ
ット92の上には、被除去物が積層され回収可能な厚み
となる。
【0073】そして回収槽81を回収装置68から取り
出し、図3cに示す突き上げ装置84に載置する。この
突き上げ装置84には突き上げ手段85が設けられ、突
き上げ手段85は開口部90を通して支持板91に当接
し、支持板も含めて回収物が上方に突き上げられる。こ
の状態になれば、回収物75は、容器83に収納可能と
なる。では濾過装置53の原理を説明する。発明を説明
する上で被除去物と固形物を文章中で使い分けているた
め、定義する。前者の被除去物とは、濾過したい排水の
中に含まれる物質であり、個体である。
【0074】後者の固形物とは、前記被除去物が入った
排水を濾過するため、砂のように個体物質が集められて
層となったフィルタ膜の構成物質を言う。例えば固形物
は、第1のフィルタ膜の上に積層されるものであり、積
層された膜は、第1のフィルタ膜の濾過精度よりも更に
高い濾過精度を有し、外力を与えることで個々に離間さ
れ、移動可能なものである。
【0075】被除去物は、例えば500μm〜0.1μ
m以下と分布の広い粒子が大量に入ったもの、約0.3
μm、0.2μm、0.1μmまたはそれ以下と分布の
狭い粒子が大量に入ったものであり、前者は例えばダイ
シング、バックグラインドまたはバックラップで発生す
る被除去物であり、後者は、CMPに用いる砥粒や砥粒
により削られて発生する半導体材料屑、金属屑および/
または絶縁膜材料屑である。
【0076】また固形物は、〜約500μmで分布して
いる物質であり、例えばSi等の半導体材料、アルミナ
等の絶縁物質、金属等の切削屑、研磨屑または粉砕屑で
あり、また前記粒度分布を持った固形物質、例えばケイ
ソウ土やゼオライト等である。次に、被除去物の集合体
および/または固形物の集合体が濾過性能の高い濾過膜
として活用できる点について説明する。
【0077】まず発明者は、タンクの原液内に含まれる
被除去物を濾過するため、この被除去物をフィルタ膜と
して活用することを考えた。
【0078】例えば、被除去物は、結晶イッンゴットを
ウェハ状にスライスする時、半導体ウェハをダイシング
する時、バックグラインドする時等で発生するものであ
り、主に半導体材料、絶縁材料、金属材料であり、S
i、酸化Si、Al、SiGe、封止樹脂等の有機物お
よびその他の絶縁膜材料や金属材料が該当する。また化
合物半導体では、GaAs等の化合物材料が該当する。
【0079】また最近では、CSP(チップスケールパ
ッケージ)の製造に於いてダイシングを採用している。
これはウェハの表面に樹脂を被覆し、最後に封止された
樹脂とウェハを一緒にダイシングするものである。また
セラミック基板の上に半導体チップをマトリックス状に
配置し、セラミック基板も含めて樹脂を被覆し、最後に
封止された樹脂とセラミック基板をダイシングするもの
もある。これらもダイシングする際に被除去物が発生す
る。
【0080】一方、半導体分野以外でも被除去物が発生
する所は数多くある。例えばガラスを採用する産業に於
いて、液晶パネル、EL表示装置のパネル等は、ガラス
基板のダイシング、基板側面の研磨等を行うため、ここ
で発生するガラス屑が被除去物に該当する。また電力会
社や鉄鋼会社では石炭を燃料として採用しており、石炭
から発生する粉体が該当し、更には煙突から出る煙の中
に混入される粉体も除去物に相当する。また鉱物の加
工、宝石の加工、墓石の加工から発生する粉体もそうで
ある。更には、旋盤等で加工した際に発生する金属屑、
セラミック基板等のダイシング、研磨等で発生するセラ
ミック屑等が該当する。
【0081】これらの屑は、研磨、研削または粉砕等の
加工により発生し、屑を取り去る為に水や薬品等の流体
の中に取り込み、排水として生成されるものである。
【0082】では、上記被除去物でフィルタを形成し、
被除去物を取り除く濾過について図5、図6、図7を参
照して説明する。
【0083】尚、前述したように流体、被除去物は、色
々な組み合わせがあるが、ここでは流体として水が採用
され、水の中には、切削された被除去物として半導体ウ
ェハのダイシング屑が含まれたものとして説明してゆ
く。
【0084】図5の符号10は支持フィルタ膜で、11
はフィルタ孔である。またフィルタ孔11の開口部およ
び支持フィルタ膜10の表面に層状に形成されている膜
は、被除去物12の集合体である。この被除去物12は
フィルタ孔11を通過できない大きな被除去物12Aと
フィルタ孔11を通過できる小さな被除去物12Bに分
けられる。図では黒丸で示したものが通過できる小さな
被除去物12Bである。
【0085】またここで採用可能な支持フィルタ膜は、
原理的に考えて有機高分子系、セラミック系とどちらで
も採用可能である。しかしここでは、平均孔径0.25
μm、厚さ0.1mmのポリオレフィン系の高分子膜を
採用した。
【0086】図5の支持フィルタ膜10の上方には、被
除去物が混入された排水があり、支持フィルタ膜10の
下方は、支持フィルタ膜10により濾過された濾過水が
生成されている。矢印の方向に排水を流し、支持フィル
タ膜10を使って前記排水を濾過するため、水は、自然
落下されるか、加圧されて図の下方に移る。また、濾過
水がある側から排水が吸引される。また支持フィルタ膜
10は、水平に配置されているが実際は、図2の様に縦
置きにされている。
【0087】前述したようにフィルタ膜を介して排水を
加圧したり、吸引したりする結果、排水は、支持フィル
タ膜10を通過する。その際、フィルタ孔11を通過で
きない大きな被除去物12Aは、支持フィルタ膜10の
表面に捕獲される。
【0088】支持フィルタ膜10が浸かっている排水の
中で被除去物がランダムに位置しており、大きな被除去
物から小さな被除去物までが不規則にフィルタ孔11に
移動していく。そしてランダムに捕獲された大きな被除
去物12Aが積層フィルタ膜13の初段の層となり、こ
の層がフィルタ孔11よりも小さなフィルタ孔を形成
し、この小さなフィルタ孔を介して大きな被除去物12
Aから小さな被除去物12Bが捕獲されていく。この
時、研削、研磨または粉砕等の機械加工により発生する
前記被除去物は、その大きさ(粒径)がある範囲で分布
し、しかもそれぞれの被除去物の形状が異なっているた
めに、被除去物と被除去物の間には、色々な形状の隙間
ができ、水はこの隙間を通路として移動し、最終的に排
水は濾過される。これは、砂浜の水はけが良いのと非常
に似ている。
【0089】この積層フィルタ膜13は、大きな被除去
物12Aから小さな被除去物12Bをランダムに捕獲し
ながら徐々に成長し、水(流体)の通路を確保しながら
小さな被除去物12Bをトラップする様になる。この状
態を示す図が、図6である。しかも積層フィルタ膜13
は、層状に残存しているだけで被除去物は砂のように容
易に移動可能なので、層の付近に気泡を通過させたり、
水流を与えたり、音波や超音波を与えたり、機械的振動
を与えたり、更にはスキージ等でこすったりする事で、
簡単に積層フィルタ膜13の表層を排水側に移動させる
ことができる。この砂のように個々に分離される構造
が、積層フィルタ膜13の濾過能力が低下しても、積層
フィルタ膜13に外力を加えることで、簡単にその能力
が復帰できる要因となる。また別の表現をすれば、フィ
ルタ能力の低下の原因は、主に目詰まりであり、この目
詰まりを発生させている積層フィルタ膜13の表層の被
除去物を再度流体中に移動させる事ができ、目詰まりを
繰り返し解消させ、濾過能力の維持が実現されている。
【0090】しかし支持フィルタ膜10が新規で取り付
けられた場合、支持フィルタ膜10の表面には被除去物
12の層(積層フィルタ膜13)が形成されていないの
で、また支持フィルタ膜10に積層フィルタ膜13の層
が薄くしか形成されていないので、フィルタ孔11を介
して小さな被除去物12Bが通過する。この時は、その
濾過水を再度排水が貯められている側に循環し、小さな
被除去物12Bが第2のフィルタ膜13で捕獲されるこ
とを確認するまで待つ。そして確認した後は、通過した
小さな被除去物12Bの如きサイズの小さな被除去物が
次々と捕獲され、排水は所定の清浄度で濾過される。
【0091】図2に示す光センサ67の如き、被除去物
検出手段を取り付け、前記被除去物の混入率が検査でき
るようになっていると確認が容易である。
【0092】また濾過水に小さな被除去物12Bが残存
している場合、この濾過水を戻すのではなく、別のタン
クに移し、この小さな被除去物12Bやこの被除去物1
2Bと同程度のサイズの被除去物が捕獲されるのを確認
するまで待ち、この後は、通過した小さな被除去物12
Bの如きサイズの小さな被除去物が次々と捕獲され、排
水は所定の清浄度で濾過されるため、濾過水は再利用可
能となる。また積層フィルタ膜13の上層に貯まる排水
は、徐々に濃縮される。
【0093】図7に示すグラフは、被除去物の粒度分布
を示すもので、一例としてSiウェハのダイシング時に
発生する切削屑の粒径分布を示すものである。およそ
0.1μm〜200μmの範囲で分布されている。尚、
粒径分布測定装置は、0.1μmよりも小さい粒が検出
不能であったため、0.1μmよりも小さい切削屑の分
布は示されていない。しかし実際は、これよりも小さい
ものが含まれている。実験に依れば、この切削屑が混入
された排水を濾過した際、この切削屑が第1のフィルタ
膜10に形成され、0.1μm以下の切削屑まで捕獲す
ることが判っている。また実際のダイシング屑の中に
は、Siの他に、Si酸化膜、Si窒化膜等から成る絶
縁膜、Al、CuまたはW等から成る金属材料も含まれ
ている。
【0094】例えば0.1μmまでの切削屑を取り除こ
うとすれば、このサイズよりも小さな孔が形成された支
持フィルタを採用するのが一般的な考えである。しかし
大きな粒径と小さな粒径が分布される中で、この間のサ
イズのフィルタ孔を採用しても、0.1μm以下の切削
屑が捕獲できることが前述の説明から判る。
【0095】逆に、被除去物の粒径のピークが0.1μ
mひとつであり、その分布も数μmと非常に狭い範囲で
分布されていたら、支持フィルタ、積層フィルタは直ぐ
に目詰まりを起こすだろう。図7からも判るように、被
除去物であるSiのダイシング屑は、大きな粒径と小さ
な粒径のピークが2つ現れており、しかも〜200μm
の範囲で分布されているので、濾過能力が向上されてい
る。また電子顕微鏡等で観察すると、被除去物の形状が
多種多様であることが判る。つまり少なくとも粒径のピ
ークが2つあり、被除去物の形状が多種多様であるか
ら、被除去物同士に色々な隙間が形成され、濾過水の通
路となり、これにより目詰まりが少なく、濾過能力の大
きいフィルタが実現されたものと考えられる。以上、支
持フィルタ膜10の表面に、0.1μm以下〜200μ
mまでの粒径分布を有する被除去物を積層フィルタ膜1
3として形成すると、0.1μm以下の被除去物までも
取り除けることが判る。また最大粒径は、200μmに
限ることはなく、これ以上でも良い。例えば〜500μ
m、〜500μm以上で分布された被除去物でも濾過は
可能である。また0.1μm以下の被除去物が可能であ
ることから、CMPの砥粒の如き微粒子も濾過が可能で
あることが判る。つまり前もって支持フィルタ膜10に
図7の如き粒径分布を持った固形物で積層フィルタ膜1
3を形成し、この濾過装置をCMP排水の中に浸漬すれ
ば、濾過が可能となる。次に、排水タンク50の中に浸
漬される濾過装置35について図8、図9を参照しなが
ら説明する。
【0096】図8aに示す符号30は、額縁の如き形状
の枠であり、この枠の両面には、支持フィルタ膜31、
32が貼り合わされ固定されている。そして枠30、支
持フィルタ膜31、32で囲まれた内側の空間33に
は、パイプ34を吸引する事により、支持フィルタ膜、
積層フィルタにより濾過された濾過水が発生する。そし
て枠30にシールされて取り付けられているパイプ34
を介して濾過水が取り出されている。もちろん支持フィ
ルタ膜31、32と枠30は、排水がフィルタ膜以外か
ら前記空間33に侵入しないように完全にシールされて
いる。
【0097】図8aの支持フィルタ膜31、32は、薄
い樹脂膜であるため、吸引されると内側に反り、破壊に
至る場合もある。そのため、この空間をできるだけ小さ
くし、濾過能力を大きくするために、この空間をたくさ
ん形成する必要がある。これを示したものが、図8bで
ある。図では、空間33が9個しか示されていないが、
実際は数多く形成される。また実際に採用した支持フィ
ルタ膜31、32は、約0.1mm厚さのポリオレフィ
ン系の高分子膜であり、図の如く、薄いフィルタ膜が袋
状に形成されており、図面ではFTで示した。この袋状
のフィルタFTの中に、パイプ34が一体化された枠3
0が挿入され、前記枠30と前記フィルタFTが貼り合
わされている。符号RGは、押さえ手段であり、フィル
タ膜FTが貼り合わされた枠を両側から押さえるもので
ある。そして押さえ手段の開口部OPからは、フィルタ
膜FTが露出している。
【0098】図8Cは、濾過装置35自身を円筒形にし
たものである。パイプ34に取り付けられた枠は、円筒
形で、側面には開口部OP1、OP2が設けられてい
る。開口部OP1と開口部OP2に対応する側面が取り
除かれているため、開口部間には、支持フィルタ膜31
を支持する支持手段SUSが設けられる事になる。そし
て側面に支持フィルタ膜31、32が貼り合わされる。
【0099】更に図9を使って図8bの濾過装置35を
詳述する。まず図8bの枠30に相当する部分30aを
図9bで説明する。
【0100】符号30aは、見た限り段ボールの様な形
状に成っている。0.2mm程度の薄い樹脂シートSH
T1、SHT2が重なり、その間に縦方向にセクション
SCが複数個設けられ、樹脂シートSHT1、SHT
2,セクションSCで囲まれて空間33が設けられる。
この空間33の断面は、縦3mm、横4mmから成る矩
形であり、別の表現をすると、この矩形断面を持ったス
トローが何本も並べられ一体化されたような形状であ
る。符号30aは、両側のフィルタ膜FTを一定の間隔
で維持しているので、以下スペーサと呼ぶ。
【0101】このスペーサ30aを構成する薄い樹脂シ
ートSHT1,SHT2の表面には、直径1mmの孔H
Lがたくさん開けられ、その表面にはフィルタ膜FTが
貼り合わされている。よって、フィルタ膜FTで濾過さ
れた濾過水は、孔HL、空間33を通り、最終的にはパ
イプ34から出ていく。
【0102】またスペーサ30aの両面SHT1,SH
T2には、孔HLの形成されていない部分があり、ここ
に直接支持フィルタ膜FT1が貼り付けられると、孔H
Lの形成されていない部分に対応する支持フィルタ膜F
T1は、濾過機能が無く排水が通過しないため、被除去
物が捕獲されない部分が発生する。この現象を防止する
ため、フィルタ膜FTは、少なくとも2枚貼り合わされ
ている。一番表側のフィルタ膜FT1は、被除去物を捕
獲する支持フィルタ膜で、このフィルタ膜FT1からス
ペーサ30aの表面SHT1に向かうにつれて、フィル
タ膜FT1の孔よりも大きな孔を有するフィルタ膜が設
けられ、ここではフィルタ膜FT2が一枚貼り合わされ
ている。依って、スペーサ30aの孔HLが形成されて
いない部分でも、間にフィルタ膜FT2が設けられてい
るため、フィルタ膜FT1全面が濾過機能を有するよう
になり、フィルタ膜FT1全面に被除去物が捕獲され、
積層フィルタ膜が表裏の面SH1、SH2全面に形成さ
れることになる。また図面の都合で、フィルタ膜FT
1、FT2が矩形状のシートの様に表されているが、実
際は図8bに示すように袋状に形成されている。
【0103】次に、袋状のフィルタ膜FT1、FT2、
スペーサ30aおよび押さえ手段RGがどのように取り
付けられているか、図9a、図9Cおよび図9dで説明
する。
【0104】図9aは完成図であり、図9Cは、図9a
のA−A線に示すように、パイプ34頭部からパイプ3
4の延在方向(縦方向)に切断した図を示し、図9d
は、B−B線に示すように、濾過装置35を水平方向に
切断し時の断面図である。
【0105】図9a、図9C、図9dを見ると判るよう
に、袋状のフィルタ膜FTに挿入されたスペーサ30a
は、フィルタ膜FTも含めて4側辺が押さえ手段RGで
挟まれている。そして袋状にとじた3側辺および残りの
1側辺は、押さえ手段RGに塗布された接着剤AD1で
固定される。また残りの1側辺(袋の開口部)と押さえ
手段RGとの間には、空間SPが形成され、空間33に
発生した濾過水は、空間SPを介してパイプ34へと吸
引される。また押さえ金具RGの開口部OPには、接着
剤AD2が全周に渡り設けられ、完全にシールされ、フ
ィルタ以外から流体が侵入できない構造になっている。
【0106】よって空間33とパイプ34は連通してお
り、パイプ34を吸引すると、フィルタ膜FTの孔、ス
ペーサ30aの孔HLを介して流体が空間33に向かっ
て通過し、空間33からパイプ34を経由して外部へ濾
過水を輸送できる構造となっている。この濾過装置35
の動作を概念的に示したものが図10である。ここで
は、パイプ34側をポンプ等で吸引すれば、ハッチング
無しの矢印のように、水が流れ濾過されることになる。
【0107】まず排水中の被除去物を支持フィルタ膜3
1、32で捕獲し、積層フィルタ膜36を形成した後、
濾過する方法で説明する。
【0108】図9の濾過装置35は、被除去物12が入
った流体が貯められているタンクの中に浸漬され、流体
はパイプ34を介して吸引される。そして白矢印のよう
に流体は通過していく。そして小さな被除去物12Bは
通過するが、大きな被除去物12Aは、支持フィルタ膜
31、32に捕獲され、徐々に小さな被除去物12Bも
捕獲されるようになる。そして濾過水の中の被除去物が
所定の混入率よりも少なくなったら、積層フィルタ膜3
6が完成することになる。そしてこの後、濾過装置35
を使い濾過すれば、濾過が可能となる。またこの濾過装
置35を別の排水中に浸漬し、濾過しても良い。
【0109】ダイシング屑(被除去物)の排水が入った
排水タンクに前記濾過装置35を浸漬し、濾過していく
と、所定の精度で濾過され、排水タンクの排水は時間と
共に高濃度になっていくことが判るだろう。
【0110】この際、積層フィルタ膜36は、被除去物
12が集合しているため、積層フィルタ膜36に外力を
加えることで、積層フィルタ膜36を取り除いたり、ま
た積層フィルタ36の表層を取り除いたりすることがで
きる。また外力を加えることで簡単に積層フィルタ膜3
6から被除去物を離間させることができ、排水37へ移
動させることができる。
【0111】この取り除きまたは離間は、気泡の上昇
力、水流、音波、超音波振動、機械的振動、スキージを
使って表面をこする、あるいは攪拌機等で簡単に実現で
きる。また浸漬される濾過装置35自身が排水の中で可
動できる構造とし、積層フィルタ膜36の表層に水流を
発生させて積層フィルタ36や被除去物14、15を取
り除いても良い。例えば図10に於いて、濾過装置35
の底面を支点として矢印Yのように左右に動かしても良
い。この場合、濾過装置自身が可動であるため水流が発
生し、積層フィルタ36の表層を取り除くことができ
る。また図2の気泡発生装置54も一緒に採用する場
合、前記可動構造を採用すれば、気泡を濾過面全面に到
達させることができ、効率良く除去物を排水側に移動さ
せることができる。
【0112】また、図8Cで示した円筒形の濾過装置を
採用すれば、濾過装置自身を中心線CLを軸にして回転
させることができ、排水の抵抗を低減できる。この回転
により、フィルタ膜表面に水流が発生し、第2のフィル
タ膜表層の被除去物を排水側に移動させることができ、
濾過能力の維持する事ができる。
【0113】図10では、積層フィルタ膜を取り除く方
法として、気泡の上昇を活用した例を示した。斜線で示
す矢印の方向に気泡が上昇し、この気泡の上昇力や気泡
の破裂が直接被除去物や固形物に外力を与え、また気泡
の上昇力や気泡の破裂により発生する水流が被除去物や
固形物に外力を与える。そしてこの外力により積層フィ
ルタ膜36の濾過能力は、常時リフレッシュし、ほぼ一
定の値を維持することになる。
【0114】積層フィルタ膜36に目詰まりが発生して
その濾過能力が低下しても、前記気泡のように、積層フ
ィルタ膜36を構成する被除去物12を動かす外力を与
えることで、積層フィルタ膜36を構成する被除去物1
2を排水側に動かすことができ、濾過能力を長期にわた
り維持させることができる。
【0115】これは、外力を与えることで積層フィルタ
の厚みをほぼ一定にしていると思われる。またあたかも
被除去物1つ1つが濾過水の入り口に栓をかけており、
栓が外力により外れ、外れた所から濾過水が浸入し、ま
た栓が形成されたら再度外力により外すの繰り返しを行
っているようなものである。これは、気泡のサイズ、そ
の量、気泡を当てている時間を調整することにより、常
に濾過能力を維持できるメリットを有する。
【0116】尚、濾過能力を維持できれば、外力が常に
加わっていても良いし、間欠的に加わっても良い。
【0117】また全ての実施の形態に言えることである
が、積層フィルタ膜は、排水に完全に浸されている必要
がある。積層フィルタ膜は、長時間空気に触れると膜が
乾燥し、剥がれたり、崩れたりするからである。また空
気に触れている積層フィルタが少しでもあると、積層フ
ィルタ膜は空気を吸引するため、濾過能力が低下するか
らである。
【0118】前述したように、本発明の原理から考える
と、積層フィルタ膜36が支持フィルタ膜31、32に
形成されている限り、支持フィルタ膜31、32は、シ
ート状の高分子膜でもセラミックでも良し、吸引型でも
加圧型でも良い。しかし実際採用するとなると、支持フ
ィルタ膜31、32は、高分子膜で、しかも吸引型が良
い。その理由を以下に述べる。
【0119】まずシート状のセラミックフィルタを作る
となるとかなりコストは上昇し、クラックが発生した
ら、リークが発生し、濾過ができなくなる。また加圧型
であると、排水を加圧する必要がある。例えば図2のタ
ンク50を例に取ると、圧力を加えるのに、タンクの上
方は開放型ではなく密閉型でなくてはならない。しかし
密閉型であると、気泡を発生させることが難しい。一
方、高分子膜は、色々なサイズのシートや袋状のフィル
タが安価で手に入る。また柔軟性があるためクラックが
発生せず、またシートに凹凸を形成することも容易であ
る。凹凸を形成することで、積層フィルタ膜がシートに
食い付き、排水中での剥離を抑制することができる。し
かも吸引型であれば、タンクは開放型のままで良い。
【0120】また加圧型であると積層フィルタ膜の形成
が難しい。図10に於いて、空間33内の圧力を1と仮
定すれば、排水は1以上の圧力をかける必要がある。従
ってフィルタ膜に負荷がかかり、更には捕獲された被除
去物が高い圧力で固定され、被除去物が移動しにくいと
思われる。
【0121】従って、被除去物で積層フィルタ膜36を
形成した濾過装置35を排水タンク50に浸漬して濾過
すると、常に濾過能力が維持できるため、排水タンク5
0の排水52は、決まった濾過期間で所定の濃度まで排
水の濃度を高めることができる。
【0122】以上、被除去物としてSiウェハから発生
するシリコン屑で説明してきたが、被除去物が、周期表
の中で、2a族〜7a族、2b族〜7b族の元素のうち
少なくとも一つを含む無機固形物であれば、これらのも
のは本発明を採用することにより殆ど取り除くことがで
きる。また本発明は、0.1μm以下の被除去物が捕獲
できることから、CMPの砥粒の如き0.07〜0.3
μm程度の狭い範囲で分布している被除去物も捕獲でき
ると判断した。
【0123】つまりダイシング屑から成る被除去物が層
状に形成された膜を積層フィルタ膜36として活用し、
この積層フィルタ膜36が形成されたフィルタをCMP
の排水に浸漬して濾過を試みた。
【0124】これを示すものが、図11である。白丸で
示した符号14が細かな砥粒であり、また二重丸で示し
た符号15がCMPにより発生した被研磨(研削)物で
あり、これらが被除去物となる。また、被除去物、固形
物の定義により、図10で示した被除去物12が大きな
固形物16A、小さな固形物16Bとその名称変更され
ている。
【0125】例えば、Si酸化物から成る層間絶縁膜を
CMPする砥粒の材料はSi酸化物から成り、一般にシ
リカと呼ばれているものである。測定してみると図12
a、bの様に最小粒子径は約0.076μm、最大粒子
径は、0.34μmであった。この最大粒子は、この中
の粒子が複数集まって成る凝集粒子である。また平均粒
径は、約0.1448μmであり、この近傍0.13〜
0.15μmで分布がピークとなっている。またスラリ
ーの調整剤としては、KOHまたはNH3が一般的に用
いられる。またPHは、約10から11の間である。こ
の濾過装置35の動作概念を図11を参照し説明する。
【0126】濾過装置35は、固形物16が入った流体
が貯められているタンクの中に浸漬され、排水37は、
パイプ34を介して吸引される。そして小さな固形物1
6Bは通過するが、大きな固形物16Aは、支持フィル
タ膜31、32に捕獲され、徐々に小さな固形物16B
も捕獲されるようになる。そして固形物が所定の混入率
よりも少なくなったら、積層フィルタ膜36が完成する
ことになる。
【0127】続いて、図11に示すように、この積層フ
ィルタ膜36が形成された濾過装置35を、被除去物1
4、15の入った排水37に投入する。そしてパイプ3
4を吸引する事により、積層フィルタ膜36で被除去物
14、15が捕獲される。この際、積層フィルタ膜36
は、固形物16が集合しているため、積層フィルタ膜3
6に外力を加えることで、積層フィルタ膜36を取り除
いたり、また積層フィルタ36の表層を取り除いたりす
ることができる。また被除去物である砥粒14、被研磨
物(研削物)15も個体が集合したものであるため、外
力を加えることで簡単に積層フィルタ膜36から離間さ
せることができ、排水37へ移動させることができる。
【0128】この取り除きまたは離間は、前述したよう
に、気泡の上昇力、水流、音波、超音波振動、機械的振
動、スキージを使って表面をこする、あるいは攪拌機等
で簡単に実現できる。
【0129】図11では、積層フィルタ膜を取り除く方
法として、気泡の上昇を活用した例を示した。斜線で示
す矢印の方向に気泡が上昇し、この気泡の上昇力や気泡
の破裂が直接被除去物や固形物に外力を与え、また気泡
の上昇力や気泡の破裂により発生する水流が被除去物や
固形物に外力を与える。そしてこの外力により積層フィ
ルタ膜36の濾過能力は、常時リフレッシュし、ほぼ一
定の値を維持することになる。
【0130】つまり積層フィルタ膜36に目詰まりが発
生してその濾過能力が低下しても、前記気泡のように、
積層フィルタ膜36を構成する固形物16や被除去物1
4,15を動かす外力を与えることで、積層フィルタ膜
36を構成する固形物16や被除去物14、15を排水
側に動かすことができ、濾過能力を長期にわたり維持さ
せることができる。
【0131】これは、外力を与えることで積層フィルタ
の厚みをほぼ一定にしていると思われる。またあたかも
被除去物1つ1つが濾過水の入り口に栓をかけており、
栓が外力により外れ、外れた所から濾過水が浸入し、ま
た栓が形成されたら再度外力により外すの繰り返しを行
っているようなものである。これは、気泡のサイズ、そ
の量、気泡を当てている時間を調整することにより、常
に濾過能力を維持できるメリットを有する。
【0132】尚、濾過能力を維持できれば、外力が常に
加わっていても良いし、間欠的に加わっても良い。
【0133】また全ての実施の形態に言えることである
が、フィルタ膜は、排水に完全に浸されている必要があ
る。積層フィルタ膜は、長時間空気に触れると膜が乾燥
し、剥がれたり、崩れたりするからである。また空気に
触れているフィルタが少しでもあると、フィルタ膜は空
気を吸引するため、濾過能力が低下するからである。
【0134】例えば、CMPは、薬品と0.1μm以下
の砥粒が含まれたスラリーを使う。そしてポリッシング
の時に水が流され、排水としては前記スラリーよりも濃
度の薄いものが排出される。しかし排出された原液が濾
過されるに従い濃度が濃くなると、同時に粘性も出てく
る。そして濾過装置の間隔が狭く、粘性が出てくると、
気泡は濾過装置の間に入りづらくなり、気泡が固形物や
被除去物に外力を与えなくなる。しかも被除去物が非常
に細かくなると、濾過能力の低下が早い。そのため、所
定の濃度になったら、図2の様に、別の濾過装置68に
移す。
【0135】ここでは、フィルタFTbを介して濾過
し、高濃度の原液がある程度の固まりに成るまで吸引し
ている。一方、濾過装置FDに原液を移すことで排水タ
ンク50の排水レベルが下がるが、パイプ51からは濃
度の薄い排水が供給されている。そして排水の濃度が薄
くなり、排水がフィルタを完全に浸すようになったら、
再度濾過が始まるように設定すれば、気泡が濾過装置の
間に入り込み固形物に外力を与えるようになる。
【0136】例えば被除去物が入った排水タンク50が
所定の濃度になったら、凝集沈殿を行わず、回収装置6
8(FD)で分離しても良い。分離された被除去物1
4、15は、凝集沈殿で使用される薬品で反応していな
いため、比較的純度の高いものであり、色々な分野に再
利用が可能である。
【0137】図12は、CMP排水が濾過され、砥粒が
捕獲されている事を示すデータである。実験では、前述
したスラリーの原液を、純水で50倍、500倍、50
00倍に薄め、試験液として用意した。この3タイプの
試験液は、従来例で説明したように、CMP工程に於い
て、ウェハが純水で洗浄されるため、排水は、50倍〜
5000倍程度になると想定し、用意された。この3つ
のタイプの試験液の光透過率を調べると、50倍の試験
液は、22.5%、500倍の試験液は、86.5%、
5000倍の試験液は、98.3%である。これら3つ
のタイプの試験液を前記第2のフィルタ膜36が形成さ
れた濾過装置で濾過すると、濾過後の透過率は、99.
8パーセントであった。尚、50倍希釈の透過率データ
は、その値が小さいため図面には出てこない。
【0138】以上の結果から、固形物16A、16Bで
形成された積層フィルタ膜を有するフィルタで、CMP
から排出される被除去物を濾過すると、透過率で99.
8%程度まで濾過できることが判った。
【0139】尚、研磨、研削、粉砕等で図7の如き粒度
分布の固形物を作ったり、自然界にある固形物を集め、
これを層状の膜として形成することで、0.1μm以下
の流体が捕獲できる積層フィルタを形成できることが判
った。尚、図の如く、大きな固形物の割合が小さな固形
物の割合よりも大きい事が好ましい。以上説明したよう
に、微粒子が積層フィルタで捕獲でき、被除去物の材料
組成別、被除去物の中の特定不純物別、またCMPで
は、砥粒別または研磨する金属材料別に排水を区別して
生成すれば、回収装置で選別して被除去物を回収するこ
とができ、再利用の場合でも廃棄の場合でもその後の処
理が容易となる。
【0140】特に、環境基準が非常に厳しい不純物が入
っている被除去物は、他の被除去物とは選別されて排水
に流され、その排水は排水タンクで高濃度にされ、この
高濃度に濃縮された排水を回収装置で分離している。従
って特定の被除去物を選別回収することができ、効率の
良い回収が可能となる。
【0141】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、被除
去物の材料組成別、被除去物中の特定不純物別に選別し
て回収が可能となり、回収された後の被除去物の再利用
処理または廃棄処理が容易となる。特に環境基準が非常
に厳しい材料、または不純物は、選別されるため、その
殆どを回収することができる。
【0142】また被除去物または固形物から成る積層フ
ィルタは、非常に単純な構成で形成でき、しかも0.1
μm以下の微粒子も捕獲できるため、殆どの被除去物を
回収でき、薬品の使用がないために被除去物や流体の再
利用が可能となる。従って、産業廃棄物を極力減らせ、
環境に優しい濾過が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係り、分別回収を説明す
る図である。
【図2】本発明の実施形態に係る流体の被除去物回収方
法を説明する図である。
【図3】本発明の流体の被除去物回収装置および回収方
法を説明する図である。
【図4】図2の回収装置の具体的構成を説明する図であ
る。
【図5】本発明の実施形態に係る被除去物から成るフィ
ルタの形成方法を説明する図である。
【図6】本発明の実施形態に係る被除去物から成るフィ
ルタの形成方法を説明する図である。
【図7】ダイシング時に発生する排水中のシリコン屑の
粒度分布を説明する図である。
【図8】本発明に採用する濾過装置を説明する図であ
る。
【図9】本発明に採用する濾過装置を説明する図であ
る。
【図10】濾過動作を説明する図である。
【図11】濾過動作を説明する図である。
【図12】CMPから発生する排水に混入される微粒子
の分布、排水の光透過率およびこれを濾過した際の光透
過率を説明する図である。
【図13】ダイシング装置の概略図である。
【図14】バックグラインド装置の概略図である。
【図15】従来の濾過システムを説明する図である。
【図16】CMP装置を説明する図である。
【符号の説明】
32 支持フィルタ 35 濾過装置 36 積層フィルタ 50 排水タンク 52 排水 53 濾過装置 54 気泡発生装置 67 センサ 68 回収装置 72 第1の貯留槽 73 第2の貯留槽 75 回収物 76 容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 29/01 - 29/96 B01D 37/02

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の槽に第1不純物を有する第1の被
    除去物が混入された第1の流体を入れ、第2の槽に第2
    不純物を有する第2の被除去物が混入された第2の流体
    を入れ、前記第1の槽および第2の槽から濾過された流
    体を取り出してそれぞれ被除去物の混入率を高め、前記
    被除去物の混入率が高められた前記第1の流体および第
    2の流体を第1の回収装置および第2の回収装置にそれ
    ぞれ移し、前記第1の回収装置および前記第2の回収装
    に設けられた前記流体の除去手段により前記流体を取
    り除き、前記第1の回収装置および第2の回収装置に残
    った前記第1の被除去物および第2の被除去物を別々に
    回収することを特徴とする流体の被除去物回収方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の槽では、前記第1の流体中に
    含まれる前記第1の被除去物の少なくとも一部から成る
    フィルタで前記第1の流体の一部を前記第1の槽から取
    り出し、前記第2の槽では、前記第2の流体中に含まれ
    る前記第2の被除去物の少なくとも一部から成るフィル
    タで前記第2の流体の一部を前記第2の槽から取り出
    し、前記被除去物の混入率が高められた前記第1の流体
    および第2の流体とすることを特徴とする請求項1に記
    載の流体の被除去物回収方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の槽では、前記第1の流体中に
    含まれる前記第1の被除去物から成るフィルタで前記第
    1の流体の一部を前記第1の槽から取り出し、前記第2
    の槽では、第2の流体中に含まれる第2の被除去物から
    成るフィルタで前記第2の流体の一部を前記第2の槽か
    ら取り出し、前記被除去物の混入率が高められた前記第
    1の流体および第2の流体とすることを特徴とする請求
    項1に記載の流体の被除去物回収方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の槽の第1の流体を第1の支持
    フィルタを介して循環させ、前記第1の支持フィルタ表
    面に前記第1の被除去物から成る第1の積層フィルタを
    形成し、前記第1の積層フィルタで前記第1の流体の一
    部を前記第1の槽から取り出して、前記第1の被除去物
    の混入率を高めた第1の流体とし、前記第2の槽の第2
    の流体を第2の支持フィルタを介して循環させ、前記第
    2の支持フィルタ表面に前記第2の被除去物から成る第
    2の積層フィルタを形成し、前記第2の積層フィルタで
    前記第2の流体の一部を前記第2の槽から取り出して、
    前記第2の被除去物の混入率を高めた第2の流体とする
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の流体
    の被除去物回収方法。
  5. 【請求項5】 第1の槽では、第1の流体中に含まれる
    第1の被除去物と異なる固形物から成るフィルタで前記
    第1の流体の一部を前記第1の槽から取り出し、第2の
    槽では、第2の流体中に含まれる第2の被除去物と異な
    る固形物から成るフィルタで前記第2の流体の一部を前
    記第2の槽から取り出して、前記被除去物の混入率が高
    められた前記第1の流体および第2の流体とし、前記被
    除去物の混入率が高められた前記第1の流体および第2
    の流体を第1の回収装置および第2の回収装置にそれぞ
    れ移し、前記第1の回収装置および前記第2の回収装置
    に設けられた前記流体の除去手段により前記流体を取り
    除き、前記第1の回収装置および第2の回収装置に残っ
    た前記第1の被除去物および第2の被除去物を別々に回
    収することを特徴とする流体の被除去物回収方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の槽の第1の流体に、第1の支
    持フィルタ表面に形成された前記第1の被除去物と異な
    る固形物から成る第1の積層フィルタを浸漬し、前記第
    1の積層フィルタで前記第1の流体の一部を前記第1の
    槽から取り出して、前記第1の被除去物の混入率を高め
    た第1の流体とし、前記第2の槽の第2の流体に、第2
    の支持フィルタ表面に形成された前記第2の被除去物と
    異なる固形物から成る第2の積層フィルタを浸漬し、前
    記第2の積層フィルタで前記第2の流体の一部を前記第
    2の槽から取り出して、前記第2の被除去物の混入率を
    高めた第2の流体とすることを特徴とする請求項5に記
    載の流体の被除去物回収方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の積層フィルタは、大きさの異
    なる第1の被除去物または大きさの異なる第1の固形物
    を含むことを特徴とする請求項4または請求項6のいず
    れかに記載の流体の被除去物回収方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の被除去物は、大きさの異なる
    粒子を含み、前記第1の支持フィルタの孔の大きさは最
    小の粒子の粒径よりも大きく、最大の粒子の粒径よりも
    小さいことを特徴とする請求項4または請求項6に記載
    の流体の被除去物回収方法。
  9. 【請求項9】 前記被除去物を再利用することを特徴と
    する請求項1から請求 項8のいずれかに記載の流体の被
    除去物回収方法。
  10. 【請求項10】 前記被除去物を再溶融して再利用する
    ことを特徴とする請求項9記載の流体の被除去物回収方
    法。
  11. 【請求項11】 前記被除去物をインゴット材料として
    再利用することを特徴とする請求項10記載の流体の被
    除去物回収方法。
  12. 【請求項12】 前記インゴットを半導体装置の基板と
    して再利用することを特徴とする請求項11に記載の流
    体の被除去物回収方法。
  13. 【請求項13】 前記第1の槽または前記第2の槽に入
    れられる流体に混入する被除去物には砒素が含まれるこ
    とを特徴とする請求項1から請求項12のいずれかに記
    載の流体の被除去物回収方法。
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