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JP3298166B2 - 複合成形体及びその製造方法 - Google Patents

複合成形体及びその製造方法

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JP3298166B2
JP3298166B2 JP22333492A JP22333492A JP3298166B2 JP 3298166 B2 JP3298166 B2 JP 3298166B2 JP 22333492 A JP22333492 A JP 22333492A JP 22333492 A JP22333492 A JP 22333492A JP 3298166 B2 JP3298166 B2 JP 3298166B2
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昭司 鈴木
康一 柳井
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Zeon Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリノルボルネン系樹
脂を基体とした複合成形体に関し、さらに詳しくは、ポ
リノルボルネン系樹脂との融着性に優れた部材から成る
複合成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリジシクロペンタジエンやポリメチル
テトラシクロドデセンなどのごときポリノルボルネン系
樹脂から成る基材とポリエチレン(PE)やポリプロピ
レン(PP)などのオレフィン系樹脂から成る部材とが
きわめて良好に接着し、両者が一体化した複合成形体が
得られることは公知である(特開平1−316262
号)。これらは融着により互いに接着した複合体をつく
るが、部材の種類によっては接着強さが充分とは言い難
いものや端面等で部分的に接着強さの不足するものがあ
る。
【0003】しかしながら、外観、耐候性、表面硬度な
どの問題から、充分とはいえない接着強度の材料でも使
用せざるを得ない場合がある。また部材によっては、顔
料、難燃剤、導電性付与剤などを混合することにより接
着強度が低下することがある。このような接着性の不足
する材料を部材として使用した場合、熱衝撃試験や耐水
性試験などにより部材の接着強さが低下して剥がれてし
まったりする問題がある。また、カーボンを多量に含む
発熱体層をノルボルネン系ポリマーで覆って成る管継手
では、管継手の発熱体として設けたカーボンを多量に含
む発熱層とノルボルネン系樹脂の融着が不十分となり、
洩れの原因となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、ポリオ
レフィン系部材とポリノルボルネン系樹脂基材との接着
強さを向上させる方法について検討を加えた結果、ポリ
オレフィン系樹脂に特定な非晶性ポリオレフィンを配合
した混合物で形成された部材を用いると、ポリノルボル
ネン系樹脂と一体化した場合に良好な接着強さを示すこ
とを見いだし、本発明を完成するに到った。
【0005】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、ポリノルボルネン系樹脂で構成された基体と熱可塑
性ポリオレフィン系樹脂からなる部材が一体に形成され
た複合体において、少なくとも部材の基体との接合面
が、熱可塑性ポリオレフィン系樹脂と、これに対して2
〜30wt%の密度0.9g/cm 以下の非晶性エチ
レン−α−オレフィン共重合体及び/または密度0.9
g/cm 以下の非晶性プロピレン−α−オレフィン共
重合体との混合物で形成されていることを特徴とする複
合成形体が提供される。また、本発明によれば、該熱可
塑性ポリオレフィン系樹脂が、低密度または中密度のポ
リエチレンである上記の複合成形体が提供される。更
に、本発明により、熱可塑性ポリオレフィン系樹脂と、
これに対して2〜30wt%の密度0.9g/cm
下のエチレン−α−オレフィン共重合体及び/または密
度0.9g/cm 以下のプロピレン−α−オレフィン
共重合体との混合物で形成されている部材を金型内に配
設し、金型内の空隙部に、ノルボルネン系モノマーとメ
タセシス触媒を含む反応原液を供給して硬化させること
により、ポリノルボルネン系樹脂で構成された基体と熱
可塑性ポリオレフィン系樹脂からなる部材が一体に形成
された複合成形体を製造する方法が提供される。
【0006】(基体)本発明の複合成形体において、基
体となるポリマーは、ポリノルボルネン系樹脂である。
ポリノルボルネン系樹脂から成る成形品は、互いに反応
して速やかにポリマーを生成する2種以上の低粘度原料
を混合し、次いで、金型内に供給して型内で硬化させる
反応射出成形法(RIM)やレジントランスファー成形
法(RTM)、注型法などにより製造することができ
る。
【0007】例えば、反応液として、活性剤とノルボル
ネン系モノマーを含む反応液と、メタセシス触媒とノル
ボルネン系モノマーを含む反応液とを用い、両液を混合
して金型内に供給し、塊状開環重合させるとポリノルボ
ルネン系樹脂成形品が得られる。RIMによるポリノル
ボルネン系樹脂の成形は、通常の熱可塑性樹脂の射出成
形に比べ、射出圧力が著しく低いため、安価で軽量の金
型を使用でき、また、金型内での原料の流動性がよいの
で、大型成形品や複雑な形状の成形品を製造するのに適
している。
【0008】本発明において基材となるポリノルボルネ
ン系樹脂は、ノルボルネン環をもつものであればいずれ
でもよいが、三環体以上の多環ノルボルネン系モノマー
を用いて製造したものであることが好ましい。三環体以
上であることによって、ガラス転移温度や熱変形温度の
高い重合体が得られ複合材料として要求される耐熱性を
満たすことができる。また、全モノマー中の少なくとも
10重量%、好ましくは30重量%以上の架橋性モノマ
ーを使用することによって、生成する重合体を熱硬化性
とすることができる。
【0009】ノルボルネン系モノマーとしては、2−ノ
ルボルネン、ノルボルナジエンなどの二環体、ジシクロ
ペンタジエンやジヒドロジシクロペンタジエンなどの三
環体、テトラシクロドデセンなどの四環体、トリシクロ
ペンタジエンなどの五環体、テトラシクロペンタジエン
などの七環体、これらのアルキル置換体(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル置換体など)、アルケニ
ル置換体(例えば、ビニル置換体など)、アルキリデン
置換体(例えば、エチリデン置換体など)、アリール置
換体(例えば、フェニル、トリル、ナフチル置換体な
ど)、エステル基、エーテル基、シアノ基、ハロゲン原
子などの極性基を有する置換体などが例示される。なか
でも、入手の容易さ、反応性、耐熱性等の見地から、三
環体ないし五環体が賞用される。
【0010】架橋性モノマーは、反応性の二重結合を2
個以上有する多環ノルボルネン系モノマーであり、その
具体例としてジシクロペンタジエン、トリシクロペンタ
ジエン、テトラシクロペンタジエンなどが例示される。
したがって、ノルボルネン系モノマーと架橋性モノマー
が同一である場合には格別他の架橋性モノマーを用いる
必要はない。これらのノルボルネン系モノマーは、それ
ぞれ単独で使用しても良いし、また、2種以上を混合し
て用いることもできる。
【0011】なお、上記のノルボルネン系モノマーの1
種以上と共に開環重合し得るシクロブテン、シクロペン
テン、シクロペンタジエン、シクロオクテン、シクロド
デセンなどの単環シクロオレフィンなどを、本発明の目
的を損なわない範囲で併用することができる。
【0012】ノルボルネン系モノマーの重合に用いる触
媒は、ノルボルネン系モノマーの開環重合用触媒として
公知のメタセシス触媒系であればいずれでもよく、具体
例としては、タングステン、モリブデン、タンタルなど
のハロゲン化物、オキシハロゲン化物、酸化物、有機ア
ンモニウム塩などのメタセシス触媒が挙げられ、また、
活性剤(共触媒)の具体例としては、アルキルアルミニ
ウムハライド、アルコキシアルキルアルミニウムハライ
ド、アリールオキシアルキルアルミニウムハライド、有
機スズ化合物などが挙げられる。
【0013】メタセシス触媒は、ノルボルネン系モノマ
ーの1モルに対し、通常、約0.01〜50ミリモル、
好ましくは0.1〜10ミリモルの範囲で用いられる。
活性剤は、メタセシス触媒成分に対して、モル比で0.
1〜200好ましくは2〜10の範囲で用いられる。メ
タセシス触媒および活性剤は、いずれもモノマーに溶解
して用いる方が好ましいが、生成物の性質を本質的に損
なわない範囲であれば少量の溶剤に懸濁または溶解させ
て用いてもよい。
【0014】ポリノルボルネン系樹脂には、酸化防止
剤、充填材、補強材、発泡剤、顔料、着色剤、エラスト
マーなどの添加剤を配合することができる。これらの添
加剤は、通常、反応原液に溶解ないしは分散させて配合
する。基材を発泡体とするときは、発泡剤を反応液に添
加し、これを金型内に注入する。好ましい発泡剤は、通
常は液体で、容易に揮発する低沸点有機化合物、例え
ば、ペンタン、ヘキサンなどの炭化水素、メチレンクロ
ライド、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオ
ロメタンなどのハロゲン化炭化水素など、これら低沸点
有機化合物を内包した熱膨張性マイクロカプセル、ある
いは窒素、アルゴンなどの不活性ガスが挙げられる。
【0015】(熱可塑性ポリオレフィン樹脂)本発明で
用いる熱可塑性ポリオレフィン樹脂は、基材のポリノル
ボルネン系樹脂と一体成形可能なものであればよい。
【0016】このような熱可塑性ポリマーとしては、例
えば、高密度ポリエチレン(PE)、中密度PE、低密
度PE、超高分子量PE、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−ブテン−1共重合体、ポリプロピレン
(PP)、ポリブテン−1、ポリペンテン−1、ポリ4
−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体などのオレ
フィン系モノマーを主成分とするオレフィン系ポリマ
ー、及び、これらの混合物などが挙げられる。これらの
重合体の中でも、基材への密着性、一体成形性などの観
点からオレフィン系モノマーのみで構成されるポリオレ
フィンが好ましく、低密度または中密度のポリエチレン
が基材との密着性に特に優れている。
【0017】また、これらの熱可塑性ポリマーには、酸
化チタン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、タル
クなどの充填剤、各種顔料や染料等の着色剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、防曇剤、帯電防止剤、石油樹脂の如
き接着性向上剤などの改質剤を添加することにより、着
色したり、耐候性の向上を図ることができる。これらの
充填剤や添加剤は実質的にメタセシス重合を阻害しない
ことが必要である。
【0018】(非晶性エチレン−α−オレフィン共重合
体あるいはプロピレンレン−α−オレフィン共重合体)
本発明では接着性改良樹脂として、非晶性エチレン−α
−オレフィン共重合体樹脂及び/または非晶性プロピレ
ン−α−オレフィン共重合体樹脂が用いられる。
【0019】ここで非晶性とは、低結晶性をも含んでお
り、具体的には、密度(ASTM−D1505)が0.
9g/cm2以下のものをさす。かかる非晶性共重合体
樹脂は、エチレンまたはプロピレンを主成分とし、それ
よりも炭素数の大きな異種のα−オレフィンを従成分と
してチーグラー触媒を用いて重合することにより得られ
るものであり、α−オレフィンとして、プロピレン、ブ
テン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1などを用いたも
のが挙げられる。主成分として用いられるエチレンまた
はプロピレンの含有量は通常50重量%以上、好ましく
は60重量%以上である。
【0020】好ましい具体例としては、エチレン系共重
合樹脂であるタフマーA、またはタフマーP、プロピレ
ン系共重合樹脂であるタフマーXR(商品名、三井石油
化学製)などが挙げられ、なかでもエチレン−α−オレ
フィン共重合体樹脂の方が接着性の点でより好ましい。
【0021】(部材)本発明で用いる部材は少なくとも
その基材との接合面が熱可塑性ポリオレフィン系樹脂と
上記非晶性共重合体樹脂との混合物で形成される。もち
ろん、部材全体をその混合物で形成してもよい。部材の
成形は、熱可塑性樹脂と接着性改良樹脂を所定量ブレン
ドした後、射出成形、押しだし成形等の常法により、所
望の形状に成形する。部材の形状は、繊維、フィルム、
シート、あるいは円柱状、角状、中空体等の3次元形状
物等が挙げられる。
【0022】接着性改良樹脂の添加量は、熱可塑性樹脂
に対し、通常2〜30wt%、好ましくは5〜25wt
%、より好ましくは、7〜20wt%である。添加量が
多いと混合物の軟化点が低くなり、部材が変形しやすく
なり、添加量が少ないと所期の目的が達成されない。
【0023】接着性改良樹脂と熱可塑性ポリオレフィン
系樹脂の混合は、両樹脂の性状によって手法が異なる。
両樹脂がペレットの場合は、所定量をブレンダーで攪拌
混合するだけでよいので、操作が簡便であり好ましい。
一方の樹脂がブロックの場合でも、両樹脂を所定量ロー
ルで練り合わせた後、ペレタイザーでペレット化して使
用することができる。
【0024】接着性改良樹脂をブレンドすることにより
熱可塑性ポリオレフィン系樹脂とポリノルボルネン系樹
脂との接着性が向上するため、充分な接着強度が得にく
かった熱可塑性樹脂でもポリノルボルネン系樹脂と強固
に接着する。このため、部材として用いる熱可塑性樹脂
の選択の種類が広がり、また、ポリノルボルネン系樹脂
と部材の接着性に対する信頼性を高めることができる。
【0025】また、部材には、前記したように、充填剤
や添加剤を配合することができる。一般に充填剤や添加
剤を配合することにより、熱可塑性ポリオレフィン系樹
脂とポリノルボルネン系樹脂の接着力は低下するが、本
発明においては接着性改良樹脂の存在により接着力の低
下を防止することができる。
【0026】前記混合物を材料とし、例えば、圧縮成
形、押し出し成形、ブロー成形、真空成形、射出成形等
の常法の熱可塑性樹脂の成形法によってから部材が成形
される。前記混合物をフィルム状に押し出し、他のポリ
オレフィンに巻き付けたり、あるいは他のポリオレフィ
ン上に配設したものを部材として使用してもよい。ま
た、前記混合物と他のポリオレフィン、例えば、接着性
改良樹脂を含まないポリオレフィンを2層にして押し出
したものを部材として用いることもできる。
【0027】(複合成形体)本発明の複合成形体は、前
記のごとき部材を金型内に配設し、金型内の空隙部に、
ノルボルネン系モノマーとメタセシス触媒を含む反応原
液を供給して硬化させることにより製造することができ
る。また、部材が中空体である場合には、部材そのもの
を型として用いることもでき、さらに回転成形により部
材の内面に基体層を設けることもできる。
【0028】部材が接着性改良樹脂を含む層を含まない
そうとを有する2層、またはそれ以上の多層で形成され
ている場合は、接着性改良樹脂を含む層がノルボルネン
系ポリマーと接するように部材を配設する。
【0029】ポリノルボルネン系樹脂の好ましい製造法
では、ノルボルネン系モノマーを二液に分けて別の容器
に入れ、一方にはメタセシス触媒を、他方には活性剤を
添加し、二種類の安定な反応液を調製する。この二種類
の反応液を混合し、次いで所定形状の金型または型枠
(両者を合せて金型という)中に注入し、そこで塊状に
よる開環重合を行なう。
【0030】金型温度は、通常、30℃以上、好ましく
は40〜200℃、特に好ましくは50〜130℃であ
る。重合反応に用いる成分類は、窒素ガスなどの不活性
ガス雰囲気下で貯蔵し、かつ操作することが好ましい。
金型の材質は、金属、樹脂、木、石膏などのいずれでも
よい。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、ポリオレフィン系樹脂
に特定な非晶性ポリオレフィンを配合した混合物で形成
された部材を用いることにより、ポリノルボルネン系樹
脂で形成された基体との密着性に優れた複合成形品が提
供される。
【0032】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明する。 [参考例1]ペレット状の熱可塑性ポリオレフィンと同
じくペレット状の非晶性エチレン−α−オレフィン共重
合樹脂とを表1に示す所定の比率でポリエチレン製袋に
入れ、充分ブレンドした。このペレットの混合物を、厚
み1mmのシートを作る金型に入れて180℃で加圧プ
レスで圧縮成型し、シートを作成した。
【0033】[実施例1]参考例1で得たシートを25
cm×25cmの大きさに切り、これを平面金型(割型
の一方)内の平面に配設し、3mmの厚みの鉄製のスペ
ーサーを配置した上に他方の割型を重ね、その空隙に窒
素ガスを流して中の空気を置換した。金型の大きさは2
0cm×20cmで、シートは金型の底面で位置をそろ
え、上方に5cm、左右にそれぞれ2.5cmずつはみ
だすように配設した。金型を60℃に加温した。
【0034】ノルボルネン系モノマーとして、ジシクロ
ペンタジエン(DCP)75%と、シクロペンタジエン
三量体25%を用い、これにスチレン−イソプレン−ス
チレンブロック共重合体(クレイトン1170、シェル
社製)を5%とフェノール系の酸化防止剤であるイルガ
ノックス1010(チバガイギー社製)を2%溶解さ
せ、これを2つの容器に入れ、一方にはモノマーに対し
ジエチルアルミニウムクロリド(DEAC)を40ミリ
モル濃度、n−プロパノールを44ミリモル濃度、四塩
化ケイ素を20ミリモル濃度となるように添加した。他
方には、モノマーに対しトリ(トリデシル)アンモニウ
ムモリブデートを10ミリモル濃度となるように添加し
た。両反応液を1:1の容積比になるようにギヤーポン
プによりパワーミキサーに搬送を通して金型内の空隙部
に注入した。
【0035】注入後約3分後に重合反応が完了した。金
型を開いて、表1の各実施例の配合の部材と熱硬化性ポ
リノルボルネン系樹脂からなる基体とが一体成型された
板状サンプルを得た。
【0036】この板を万力に固定し、はみ出している部
材の部分をひっぱり両者の接着強さを測定した。引き剥
そうとしても引き剥すことはできなかったものを◎、力
いっぱいひっぱると少し剥がれるものを○、あまり力を
いれなくても引き剥すことが出来るものを△として基材
との接着性を評価した。結果を表1に示す。なお、外周
層のポリノルボルネン系樹脂のガラス転移温度(Tg)
は170℃であった。
【0037】
【表1】
【0038】[実施例2]低密度ポリエチレン(メルト
インデックス0.3、密度0.92、融点110℃)と
タフマーP−0480(三井石油化学製)を80/20
の比率で混合した混合物をバンバリーミキサーにて混合
し、受ロールでシート化した後、ペレットとした。
【0039】このペレットを押出成型機にて、外径36
mm、内径33mmのパイプ状に押し出し、長さ60m
mに切断してパイプ状部材を作成した。
【0040】この部材をRIM成型の中子とし、このま
わりに内径41mm、外径80mmのアルミニウム製円
筒金型を上下の蓋を介して固定し、シールした。円筒と
中子との空隙に反応原液を注入するための注入口を上蓋
に設けた。
【0041】この組み立てた円筒全体を60℃に加熱
し、注入口より窒素ガスを流し、中子と円筒との空隙部
分を窒素ガスで置換した後、実施例1と同様の反応原液
を注入した。
【0042】注入後約3分後に重合反応が完了した。円
筒金型の上下の蓋を外し、部材を内周層とし、そのまわ
りに熱硬化性ポリノルボルネン系樹脂からなる基体が一
体成型された中空体が得られた。この中空体の外周層と
内周層とは、接着性に優れており、両者を引き剥そうと
しても引き剥すことはできなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−185331(JP,A) 特開 平3−69322(JP,A) 特開 平3−69357(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 7/10 B32B 27/00 B32B 27/08 B32B 27/32 B32B 31/06 C08J 5/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリノルボルネン系樹脂で構成された基
    体と熱可塑性ポリオレフィン系樹脂からなる部材が一体
    に形成された複合体において、少なくとも部材の基体の
    接合面が、熱可塑性ポリオレフィン系樹脂と、これに対
    して2〜30wt%の密度0.9g/cm以下の非晶
    エチレン−α−オレフィン共重合体及び/または密度
    0.9g/cm以下の非晶性プロピレン−α−オレフ
    ィン共重合体との混合物で形成されていることを特徴と
    する複合成形体。
  2. 【請求項2】 該熱可塑性ポリオレフィン系樹脂が、低
    密度または中密度のポリエチレンである請求項1に記載
    の複合成形体。
  3. 【請求項3】 熱可塑性ポリオレフィン系樹脂と、これ
    に対して2〜30wt%の密度0.9g/cm以下の
    非晶性エチレン−α−オレフィン共重合体及び/または
    密度0.9g/cm以下の非晶性プロピレン−α−オ
    レフィン共重合体との混合物で形成されている部材を金
    型内に配設し、金型内の空隙部に、ノルボルネン系モノ
    マーとメタセシス触媒を含む反応原液を供給して硬化さ
    せることにより、ポリノルボルネン系樹脂で構成された
    基体と熱可塑性ポリオレフィン系樹脂からなる部材が一
    体に形成された複合成形体を製造する方法。
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