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JP3292782B2 - 自動車用空気調和装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置

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Publication number
JP3292782B2
JP3292782B2 JP14471794A JP14471794A JP3292782B2 JP 3292782 B2 JP3292782 B2 JP 3292782B2 JP 14471794 A JP14471794 A JP 14471794A JP 14471794 A JP14471794 A JP 14471794A JP 3292782 B2 JP3292782 B2 JP 3292782B2
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JP
Japan
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cooling water
heater core
flow path
air
pipe
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JP14471794A
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Inventor
登志雄 鈴木
Original Assignee
カルソニックカンセイ株式会社
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Publication date
Application filed by カルソニックカンセイ株式会社 filed Critical カルソニックカンセイ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファンにより導入され
た空気を、エンジン冷却水が内部を循環するヒータコア
に導き、このヒータコアと熱交換させることにより所定
温度の空気とする自動車用空気調和装置に関し、詳しく
は、ヒータコア内を流れるエンジン冷却水を必要に応じ
て可逆停止制御するようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用空気調和装置には、空気の温度
を制御する方式として、リヒートエアーミックス方式と
フルリヒート方式がある。リヒートエアーミックス方式
は、図4に示すように、エバポレータ1により冷却され
た空気をエアーミックスドア2により適宜配分し、その
全部あるいは一部を高温のエンジン冷却水(以下、冷却
水)が内部を流れるヒータコア3に導き、ここで熱交換
して加熱し、エアーミックスチャンバ4においてミック
スして所望の温度に調整した後に、いわゆるベント口
5、デフロスト口6あるいはフット口7などの複数の吹
出口から各ダクトを介して車室内に配風する方式であ
る。
【0003】フルリヒート方式は、図5に示すように、
エバポレータ1により冷却された空気全部をヒータコア
3に導き、ここで高温冷却水と熱交換して加熱し、前記
同様にして車室内に配風する方式である。このフルリヒ
ート方式の温度制御は、ヒータコア3内を流れる冷却水
の流量を制御する方式と冷却水の温度を制御する方式が
ある。
【0004】フルリヒート方式は、リヒートエアーミッ
クス方式に比し、エアーミックスチャンバ4を必要とし
ない分スペース的に有利となり、ヒータコア3の大型化
により通気抵抗も低減できるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たフルリヒート方式あるいはリヒートエアーミックス方
式のいずれにおいても、ヒータコアの特性上、ヒータコ
アから吹き出される空気の温度が、常に安定した状態と
はならないというのが実情である。
【0006】つまり、前記いずれの方式も、冷却水はヒ
ータコア3内を一方向的に流しつつ空気と熱交換するよ
うになっているので、ヒータコア3内に流入した直後の
冷却水のように高温状態の冷却水がヒータコア3の入口
から出口に至るまで均一な温度状態で流れると、ヒータ
コアと熱交換した後に吹き出される空気は常に安定した
かなり高温の空気となる。
【0007】しかし、実際は、このようなことは有り得
ず、高温冷却水であっても、ヒータコア内を流通してい
る間に空気と熱交換し、次第に温度低下しつつさらに空
気と熱交換することになるので、ヒータコア3の入口部
分で熱交換された空気と出口部分で熱交換された空気と
では同じ温度とはならず、ヒータコア3の出口部分で熱
交換された空気の温度は相当低下したものとなり、ヒー
タコア全体では不均一な温度の空気が吹き出される。こ
の結果、例えば、ヒータコアで熱交換した後の空気を左
右に分けて配風すれば、左右の座席で温度差が生じると
いう不具合がある。
【0008】特に、Uターン式のヒータコア、つまり、
ヒータコア内を流通する高温冷却水が、入口から出口に
至る間で1回あるいは複数回Uターンして流れるように
したものでは、冷却水が流れる経路が長くなる分、冷却
水は長時間にわたり空気と熱交換作用を行なうことにな
るので、ヒータコアから吹き出される空気の温度の不均
一性はさらに助長される虞れがある。
【0009】ここに、Uターン式のヒータコアには、ヒ
ータコアの右半分を流れていたものがUターンして左半
分に流れるものや、後半分を流れていたものがUターン
して前半分に流れるものや、これらをミックスしたも
の、さらには1回のUターンのみでなく複数回Uターン
するものを含むものである。
【0010】ただ、冷却水がヒータコア内を流れる流量
によっては、空気温度の不均一性がある程度緩和される
ものの、流量を増加させるには、エンジンのポンプを大
型化するか別途循環用のポンプを設置しなければなら
ず、構造が複雑化する虞れがある。
【0011】そこで、本願発明者らは、フルリヒート方
式やリヒートエアーミックス方式のような空気温度制御
方式の如何を問わず、また冷却水の流量あるいは温度状
態等のような種々の条件如何を問わず、ヒータコアから
吹き出される空気の温度が、温度勾配を生じることな
く、常に安定した状態となるようにするために鋭意研究
した結果、吹出空気に温度勾配を生ぜしめる最大の原因
は、ヒータコア内を流通する冷却水が一方向的に流され
ていることにあることに着目し、ヒータコア内を流れる
冷却水を必要に応じて可逆的に流すことによりヒータコ
アから吹き出される空気の温度が、ヒータコア全面にわ
たり常に安定した状態となるようにした本発明に係る自
動車用空気調和装置を完成するに至ったのである。
【0012】本発明の第1の目的は、空気の温度制御方
式あるいは冷却水の流れ状態の如何を問わず、簡単な構
成でヒータコアから吹き出される空気の温度が、ヒータ
コア全面にわたり常に安定した状態となるようにするこ
とにある。
【0013】本発明の第2の目的は、冷却水を可逆的に
流すときに生じるウォータハンマを抑制することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1に記載の本発明は、冷却水吐出部及び冷却
水帰還部を備えたエンジン冷却水系と、当該エンジン冷
却水系からのエンジン冷却水が内部でUターンして流れ
るように構成されたヒータコアと、前記エンジン冷却水
系の冷却水吐出部と前記ヒータコアの冷却水出入口のい
ずれか一方となる第1ポートとを連通する第1配管、前
記エンジン冷却水系の冷却水帰還部と前記ヒータコアの
冷却水出入口のいずれか他方となる第2ポートとを連通
する第2配管、及びこれら両配管の流路中に、前記冷却
水吐出部からの冷却水を前記第1ポート又は第2ポート
のいずれか一方に導き、いずれか他方から流出した冷却
水を前記冷却水帰還部に導くように切換え若しくは停止
制御するようにした流路制御弁部を有し、前記エンジン
冷却水系とヒータコアとを閉回路を形成するように連通
する配管と、を有してなり、前記ヒータコアでエンジン
冷却水と熱交換された空気を複数の吹出口から車室内に
吹出す自動車用空気調和装置において、前記配管は、前
記第1配管と前記第2配管との間を連通するバイパス管
路を有し、このバイパス管路に、所定圧以上の冷却水が
流通すると開弁する逆止弁を設けたことを特徴とする。
【0015】
【0016】
【0017】上記目的を達成するための請求項に記載
の本発明は、前記流路制御弁部が、エンジンの回転数が
所定回転以下になると流路を切換えるようにしたことを
特徴とする。
【0018】上記目的を達成するための請求項に記載
の本発明は、前記流路制御弁部が、前記ヒータコアから
吹出される空気の吹出し温度の変動幅が所定の範囲を逸
脱すると流路を切換えるようにしたことを特徴とする。
【0019】上記目的を達成するための請求項に記載
の本発明は、前記流路制御弁部が、前記ヒータコアから
吹出される空気の吹出し温度の変動幅が所定の範囲内に
あると流路を遮断し、前記ヒータコア内の冷却水を封止
するようにしたことを特徴とする。
【0020】
【作用】請求項1に記載の発明では、エンジン冷却水系
の冷却水吐出部から流出した冷却水が、第1配管より、
例えば第1ポートに導かれ、ヒータコア内を循環しつつ
空気と熱交換し、第2ポートから第2配管を通って冷却
水帰還部に帰還している場合、流路制御弁部を動作する
と、エンジン冷却水系の冷却水吐出部から流出した冷却
水は、第2ポートからヒータコア内に流入し、前記の流
れ状態とは逆方向に流れ、第1ポートから流出する。こ
の場合のヒータコアから吹き出される空気の温度分布
は、流路制御弁部を動作する前の状態とは逆となり、ヒ
ータコアから吹き出される空気の温度が、ヒータコア全
面にわたり常に安定した状態となる。
【0021】また、ヒータコアをUターン式のものとす
れば、ヒータコア内の冷却水流通経路が長くなるが、冷
却水の流れ方向を前述のように適宜変更すれば、吹出し
空気温度がヒータコア全面にわたり常に安定した状態と
なる。
【0022】さらに、前記流路制御弁部を動作すると、
この流路切換時にウォータハンマが生じることがある
が、このウォータハンマにより上昇した配管内の圧力
は、第1配管と第2配管との間を連通するバイパス管路
を通じて逃がすことができる。しかも、流量が所定量以
上流れ込むと、その水圧により第2配管へ流入するた
め、高流域でのバルブへの負荷や流動音が低減でき、
温度状態の安定性も確保できる。
【0023】請求項に記載の発明では、エンジンの回
転数が所定回転以下になると流路制御弁部を動作して流
路を切換えると、例えば、エンジンが低回転している時
のように低水量域での、ヒータコアから吹き出される空
気の温度が、ヒータコア全面にわたり安定した状態とな
る。
【0024】請求項に記載の発明では、ヒータコアか
ら吹出される空気の吹出し温度の変動を直接検知するこ
とにより流路制御弁部を動作すると、ヒータコア全面に
わたり空気温度が安定化する。
【0025】請求項に記載の発明では、ヒータコア全
面にわたり空気の温度が比較的安定している所定範囲の
温度変動幅にあると、流路を遮断し、ヒータコア内に存
在する冷却水のみにより空気を加熱すれば、不必要に冷
却水の切換を行なうことがなくなる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の一実施例に係る自動車用空気調
和装置を示す概略説明図、図2は図1の要部を示す概略
説明図、図3は同実施例の動作状態を示すフローチャー
トであり、図4,5に示す部材と同一部材には同一符号
を付している。
【0027】図1に示す自動車用空気調和装置は、ブロ
ア10を回転することにより車室内空気と車室外空気と
を選択的に取り込むインテークユニット11と、周知の
冷房サイクル系と接続されているエバポレータ1を有す
るクーラユニット12と、前記インテークユニット11
から取り込まれ、エバポレータ1により冷却された空気
をヒータコア3により加熱し、ベント口5、デフロスト
口6あるいはフット口7などの複数の吹出口から各ダク
トを介して車室内に配風するようにしたヒータユニット
13とからなっている。
【0028】前記ヒータコア3は、図2に示すように、
両ヘッダ部15,16間に多数の扁平管17と伝熱フィ
ン18が設けられ、前記一方のヘッダ部15内中央に
は、仕切り板19が設けられ、内部で冷却水が1回Uタ
ーンして流れるようになっている。
【0029】このヒータコア3とエンジン冷却水系Eと
は、配管Pを介して閉回路を形成するように連結されて
いる。つまり、エンジン冷却水系Eの冷却水吐出部20
とヒータコア3の第1ポート3aとは第1配管P1 によ
り連通され、冷却水帰還部21とヒータコア3の第2ポ
ート3bとは第2配管P2 により連通されている。そし
て、これら両配管P1 ,P2 の流路中には、冷却水の流
れを切換える流路制御弁部22が設けられている。
【0030】この流路制御弁部22は、冷却水が図1に
実線で示す矢印方向である正方向流れと、破線で示す逆
方向流れを周期的に作ったり、送水停止するためのもの
であり、例えば、図2に示すような、4ポート3位置の
スプール弁22aが使用されている。このスプール弁2
2aを駆動部22bにより動作し、a部分が各種配管と
連通するように設定すれば、冷却水吐出部20からの冷
却水は、第1配管P1、第2配管P2 を通って第2ポー
ト3bよりヒータコア3内に流入し、このヒータコア3
から流出した冷却水は、第1ポート3a,第1配管P1
,第2配管P2を通って冷却水帰還部21よりエンジン
冷却水系Eに戻される。
【0031】また、このスプール弁22aを動作し、c
部分が各種配管と連通するように設定すれば、冷却水吐
出部20からの冷却水は、第1配管P1 を通って第1ポ
ート3aよりヒータコア3内に流入し、このヒータコア
3から流出した冷却水は、第2ポート3bより第2配管
P2 を通って冷却水帰還部21よりエンジン冷却水系E
に戻される。
【0032】さらに、このスプール弁22aのb部分が
各種配管と連通するように設定すれば、エンジン冷却水
系Eからの冷却水は、冷却水吐出部20からの冷却水
は、第1配管P1 を通ってスプール弁22a内でUター
ンし、第2配管P2 より冷却水帰還部21に戻され、ヒ
ータコア3側には流れない。ヒータコア3内の冷却水は
封止されることになる。
【0033】流路制御弁部22を切換えて、エンジン冷
却水系Eからの冷却水の流れを逆転させるのは、エンジ
ンの回転数が所定回転以下、例えば1000rpm以下
で行なうことが好ましい。エンジンの回転数が、100
0rpm以下という低回転領域では、ヒータコア3内を
流れる冷却水の流量は少なく、ヒータコア3での熱交換
による冷却水の温度低下は著しい。したがって、100
0rpm以下という低回転になると、ヒータコア3から
吹き出される空気の温度が不均一となり易いので、ヒー
タコア3内を流れる冷却水の流れ方向を変更すれば、ヒ
ータコア3から吹出される空気の温度勾配の発生が防止
され、吹出空気温度が均一になる。この低回転時の流路
制御弁部22の切換え動作は、好ましくは、1回/20
sec程度の頻度で行なえば良い。
【0034】また、この流路制御弁部22の切換えは、
ヒータコア3から吹出される空気の吹出し温度の変動幅
が所定温度ΔT以上になると行なっても良い。この変動
幅の検知は、例えば、ヒータコア3の第1ポート3aと
第2ポート3bの近傍の送風通路部分にそれぞれ温度セ
ンサーを配置し、両温度センサーが検知した温度の差に
より検知することが好ましいが、このような空気温度の
みでなく、水温を検知しても良い。
【0035】具体的には、吹出し温度の変動幅ΔTは、
実験により5℃〜15℃であり、この範囲内であれば、
空気吹出し温度はあまり変動がないものと考えられ、適
正なものとすることができる。変動幅ΔTがx1 (=5
℃)以下またはx2 (=15℃)以上になると、これを
是正するため、冷却水の流れを逆にし、吹出し温度を均
一にすることが好ましい。冷却水の流れを逆にすれば、
変動幅を所定の範囲内とすることができ、ヒータコアか
らの吹出空気温度を均一にできる。
【0036】ただし、このように流路制御弁部22を周
期的に切換えると、閉回路にウォータハンマが生じ、流
水音の増大となる虞れがあるので、本実施例では、第1
配管P1 と第2配管P2 との間をバイパス管24により
連通するとともにこのバイパス管24内に、所定圧以上
の冷却水が発生すると開弁する逆止弁24aを設け、前
記ウォータハンマを解消するようにしている。
【0037】次に、本実施例の作用を説明する。自動車
のエンジンを始動すると、ウォータポンプ(図示せず)
も作動するが、この状態で自動車用空気調和装置の作動
スイッチがオンされ、暖房用のヒータモードを選択すべ
くヒータモードスイッチがオンされると(S1 )、ヒー
タコア3とエンジン冷却水系Eとを連結している配管P
に設けられた開閉弁(図示せず)が開放され、ヒータコ
ア3に冷却水が導かれる。
【0038】エンジン始動当初のアイドル運転状態等の
ように、エンジン回転数が1000rpm以下(水量で
は6リットル/分以下)であれば(S2 )、エンジンの
回転数が低いため、ヒータコア3内の冷却水循環量は少
なく、ヒータコアから吹き出される空気の温度の不均一
となり易い。したがって、流路制御弁部22を作動し、
ヒータコア3内の冷却水循環の可逆制御を実行する(S
3 )。
【0039】ヒータモードの設定当初において、流路制
御弁部22のc部分が各種配管と連通するように設定さ
れていると、図1の実線矢印方向に冷却水が流れる正方
向流れとなり、冷却水の流れは、冷却水吐出部20か
ら、第1配管P1 を通って第1ポート3aよりヒータコ
ア3内に流入し、このヒータコア3から流出した冷却水
は、第2ポート3bより第2配管P2 を通って冷却水帰
還部20よりエンジン冷却水系Eに戻される。この状態
で可逆制御が実行されると、スプール弁22aのa部分
が各種配管と連通され、冷却水吐出部20からの冷却水
は、第1配管P1、スプール弁22a、第2配管P2 を
通って第2ポート3bよりヒータコア3内に流入し、こ
のヒータコア3から流出した冷却水は、第1ポート3
a、第1配管P1 、スプール弁22a、第2配管P2 を
通って冷却水帰還部21よりエンジン冷却水系Eに戻さ
れることになり、ヒータコア3内での冷却水の流れが当
初の状態とは逆になる。この結果、ヒータコア3から吹
き出される空気の温度傾きは、当初とは逆になり、ヒー
タコア3から吹出される空気の温度のバラツキは解消さ
れる。
【0040】そして、この吹出空気の温度の変動幅ΔT
が検知され、ΔT>x2 (=15℃)のように大きな温
度差であれば、可逆制御がそのまま継続される。また、
ΔT<x1 (=5℃)のように小さな温度差であれば、
可逆制御は行なわず、現状維持の正常制御が実行され
る。
【0041】この温度の変動幅ΔTが、x1 (=5℃)
<ΔT<x2 (=15℃)の範囲内であれば、吹出空気
の温度変動は、適性なものとして可逆制御されることな
く、流路制御弁部22は閉鎖される。流路制御弁部22
のb部分が各種配管と連通するように設定され、ヒータ
コア3内の冷却水の流れは停止され、ヒータコア3内の
冷却水が有している熱により空気が加熱される、いわゆ
るデューティ制御となる(S7 )。なお、この場合のエ
ンジン冷却水系Eからの冷却水は流路制御弁部22内で
Uターンし、元に戻される。
【0042】また、エンジンがアイドル運転から通常運
転に移行し、エンジンの回転数が1000rpm以上で
はあるが、1500rpm以下で、ヒータコア3内を流
れる冷却水の流量が、8リットル/min以下程度の場
合には(S6 )、可逆作動させる程度ではないことが経
験的に知られているので、この場合には、流路制御弁部
22のb部分が各種配管と連通するように設定し、ヒー
タコア3内の冷却水の流れを遮断され、前記同様のデュ
ーティ制御による加熱となる(S7 )。
【0043】そして、このとき、ヒータコア3の吹出し
側に設けられているセンサーが検知した吹出し空気温度
の変動幅が、例えば、ΔT>x2 (=15℃)であれ
ば、変動幅が大きいので、可逆が実行される(S3 )。
【0044】また、ΔT<x1 (=5℃)であると変動
幅が小さいので、正常制御が実行される(S5 )。x1
(=5℃)<ΔT<x2 (=15℃)の範囲内であれ
ば、デューティ制御が継続される。
【0045】その後、エンジンの回転数が1500rp
m以上、ヒータコア3内を流れる冷却水の流量が、8リ
ットル/min以上となると、可逆制御の不要な領域と
なるので、ステップS1 において、ヒータモードスイッ
チがオンされていないときと同様に、流路制御弁部22
は制御されず、終了する。
【0046】上述した実施例では、流路制御弁部22を
スプール弁を使用した場合を示したが、本発明に係る流
路制御弁部22は、これのみでなく、例えば、バタフラ
イ弁等を使用することもできる。また、前記配管は、ウ
ォータハンマを防止するために、第1配管と第2配管と
の間をバイパス管により連通し、このバイパス管に、所
定圧以上の冷却水が流通すると開弁する逆止弁を設けた
が、これのみでなく、場合によっては、前記バイパス管
と連通する空気チャンバを設けても良い。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、流路制御弁部を動作することにより高温
の冷却水と低温の冷却水の流れを適宜逆転させるように
したので、ヒータコアから吹き出される空気の温度は、
ヒータコア全面にわたり常に安定した状態となり、快適
な暖房が可能となる。
【0048】また、ヒータコアがUターン式のものであ
るため、ヒータコア内の冷却水流通経路が長くなり、
かも冷却水の流れ方向の変更により、吹出し空気温度が
ヒータコア全面にわたり常に安定した状態となることが
顕著になる。さらに、流路切換時に生じるウォータハン
マは、第1配管と第2配管との間を連通するバイパス管
を通じて逃がすことができ、しかも、流量が所定量以上
流れ込むと、その水圧により第2配管へ流入するため、
高流域でのバルブへの負荷や流動音が低減でき、温度
状態の安定性も確保できる。
【0049】請求項に記載の発明によれば、エンジン
の回転数が所定回転以下になると流路を切換えるように
したので、エンジン低回転時の低水量域でも、ヒータコ
アから吹き出される空気の温度が、ヒータコア全面にわ
たり安定した状態となる。
【0050】請求項に記載の発明では、ヒータコアか
ら吹出される空気の吹出し温度の変動を直接検知するこ
とにより流路制御弁部を動作すると、一層空気の温度の
ヒータコア全面にわたり安定させることができる。
【0051】請求項に記載の発明では、エンジン冷却
水系からの冷却水をヒータコアに封止した状態で空気を
加熱でき、所定時にこの封止を解くようにできるので、
不必要に冷却水の切換を行なうことがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す概略説明図である。
【図2】 図1の要部を示す概略説明図である。
【図3】 同実施例の動作状態を示すフローチャートで
ある。
【図4】 従来のリヒートエアーミックス方式の自動車
用空気調和装置の要部を示す概略図である。
【図5】 従来のフルリヒート方式の自動車用空気調和
装置の要部を示す概略図である。
【符号の説明】
3…ヒータコア、 3a…第1ポー
ト、3b…第2ポート、 5,6,7…
吹出口、20…冷却水吐出部、 21…冷
却水帰還部、22…流路制御弁部、 24
…バイパス管、24a…逆止弁、 E
…エンジン冷却水系、P…配管、
P1 …第1配管、P2 …第2配管。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却水吐出部(20)及び冷却水帰還部(21)
    を備えたエンジン冷却水系(E)と、 当該エンジン冷却水系(E)からのエンジン冷却水が内部
    でUターンして流れるように構成されたヒータコア(3)
    と、 前記エンジン冷却水系(E)の冷却水吐出部(20)と前記ヒ
    ータコア(3)の冷却水出入口のいずれか一方となる第1
    ポート(3a)とを連通する第1配管(P1)、前記エンジン冷
    却水系(E)の冷却水帰還部(21)と前記ヒータコア(3)の冷
    却水出入口のいずれか他方となる第2ポート(3b)とを連
    通する第2配管(P2)、及びこれら両配管(P1,P2)の流路
    中に、前記冷却水吐出部(20)からの冷却水を前記第1ポ
    ート(3a)又は第2ポート(3b)のいずれか一方に導き、い
    ずれか他方から流出した冷却水を前記冷却水帰還部(21)
    に導くように切換え若しくは停止制御するようにした流
    路制御弁部(22)を有し、前記エンジン冷却水系(E)とヒ
    ータコア(3)とを閉回路を形成するように連通する配管
    (P)と、 を有してなり、前記ヒータコア(3)でエンジン冷却水と
    熱交換された空気を複数の吹出口(5,6,7)から車室内に
    吹出す 自動車用空気調和装置において、前記配管(P)は、前記第1配管(P1)と前記第2配管(P2)
    との間を連通するバイパス管路(24)を有し、このバイパ
    ス管路(24)に、所定圧以上の冷却水が流通すると開弁す
    る逆止弁(24a)を設けたことを特徴とす る自動車用空気
    調和装置。
  2. 【請求項2】 前記流路制御弁部(22)は、エンジンの回
    転数が所定回転以下になると流路を切換えるようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動車用空気調和装
    置。
  3. 【請求項3】 前記流路制御弁部(22)は、前記ヒータコ
    ア(3)から吹出される空気の吹出し温度の変動幅が所定
    の範囲を逸脱すると流路を切換えるようにしたことを特
    徴とする請求項1又は2に記載の自動車用空気調和装
    置。
  4. 【請求項4】 前記流路制御弁部(22)は、前記ヒータコ
    ア(3)から吹出される空気の吹出し温度の変動幅が所定
    の範囲内にあると流路を遮断し、前記ヒータコア(3)内
    の冷却水を封止するようにしたことを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれかに記載の自動車用空気調和装置。
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WO2010044516A1 (ko) * 2008-10-13 2010-04-22 한국공조기술개발(주) 자동차용 제습시스템

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