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JP3291288B2 - 薬剤による繊維または繊維製品の加工方法 - Google Patents

薬剤による繊維または繊維製品の加工方法

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JP3291288B2
JP3291288B2 JP2000053526A JP2000053526A JP3291288B2 JP 3291288 B2 JP3291288 B2 JP 3291288B2 JP 2000053526 A JP2000053526 A JP 2000053526A JP 2000053526 A JP2000053526 A JP 2000053526A JP 3291288 B2 JP3291288 B2 JP 3291288B2
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JP
Japan
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fiber
drug
agent
processing
fiber product
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JP2000053526A
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邦裕 大島
正広 中崎
正好 則永
幹夫 田中
進 勝圓
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Kurashiki Spinning Co Ltd
Original Assignee
Kurashiki Spinning Co Ltd
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Publication date
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  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維または繊維製
品の薬剤による加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維または繊維製品の性能を改善するた
めに、種々の薬剤を付与する方法が提案されてきた。例
えば吸水性の繊維では、吸水による収縮や形態変化を防
止または低減するための架橋剤や疎水性化合物の付与、
また非吸水性繊維では親水性化合物の付与による吸汗性
の改良や帯電防止加工が行われてきた。このような繊維
または繊維製品への薬剤の付与は、合成樹脂の場合には
繊維の製造段階で合成樹脂内に練りこむことも可能であ
るが、天然繊維の場合は形成された繊維に後から付与す
る方法を採らざるをえないし、合成繊維であっても薬剤
を練りこむことによって結晶性が低下して品質が損なわ
れる場合があり、また薬剤自体が紡糸条件に耐えない場
合も多々あり得る。また合成繊維の表面だけに薬剤を付
与する方がその効果から見てより好ましい場合も多い。
更に繊維製品に特定の性能を付与するために薬剤を付け
る場合には、製品となってから薬剤を付与せざるを得な
い。このように繊維または繊維製品の性能を改善するた
めの方法として、繊維または繊維製品の形態で薬剤を付
与する方法は極めて有用である。しかし、従来の薬剤付
与方法によると、繊維または繊維製品への薬剤の付与は
十分均一には行えなかった。そのため繊維または繊維製
品の表面に漏れなく薬剤を付与しようとすると薬剤付与
量の増加は避けられず、物性低下や風合いの低下などの
品質低下をもたらした。また余分の薬剤付与は経済的に
も不利であった。更にそのような多量の薬剤使用にもか
かわらず、繊維または繊維製品の表面構造の複雑さのた
めどうしても薬剤の届かない部分が生じていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】少量の薬剤で繊維また
は繊維製品を均一に付与処理することができ、もって効
果的に繊維または繊維製品の品質改良を可能にする方法
を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、常温且つ10
Torr以下の減圧条件を保った状態で、繊維または繊維製
品に薬剤を接触させ、付与することを含む繊維または繊
維製品の加工方法に関する。薬剤としては、繊維の種々
の性能を改良するための種々の薬剤を適用することがで
きる。特に有用な薬剤としては、例えば防しわ、防縮加
工剤、抗菌防臭加工剤、制菌加工剤、消臭加工剤、防
炎、難燃加工剤、撥水、撥油、防汚加工剤、紫外線遮蔽
加工剤を挙げることができる。本発明の方法により、繊
維または繊維製品の表面または必要な場合には内部まで
薬剤を均一に付与することができ、少量の薬剤で効果的
に繊維または繊維製品の性質を改良しまた新規な特性を
付与することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】減圧下で繊維または繊維製品に薬
剤を接触させるにおいては、密閉容器内に繊維または繊
維製品を置き、脱気して、密閉容器内部を減圧にした状
態で、薬剤を容器内に注入する方法をとることができ
る。本発明の方法によれば、繊維製品中の繊維の重なり
部分のような外部からの薬剤の入りにくい部分にも容易
に薬剤が入り得る。また減圧度が高くなるにつれて繊維
表面の複雑な凹部や亀裂部分も減圧となるため、通常で
は困難なそのような開放性内部構造にも薬剤を導入する
ことが可能となる。減圧の程度は繊維または繊維製品の
特性によって、付与したい薬剤の量によって、また薬剤
の粘度等によって異なり一概には言えないが、通常、圧
力10Torr以下、好ましくは1Torr以下で行われる。上
記密閉容器は、その上部に、コックを介して薬剤注入容
器を取り付けることのできる、例えば摺り合わせ部を有
する薬剤容器取り付け口が付いたものを使用すると減圧
度を落とすことなく薬剤を減圧下の密閉容器内に注入す
るに便利である。
【0006】薬剤は、均一且つ繊維または繊維製品の内
部構造への浸透を容易にするため、水またはアルコール
等の沸点があまり高くなく、環境上も問題のない除去の
容易な溶媒に溶解または分散して使用することが好まし
い。減圧下で薬剤を付与した繊維または繊維製品は、密
閉容器から取り出した後、必要であれば溶媒を除去し、
更に熱処理を行ってもよい。
【0007】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に、より
詳しく説明する。実施例 1 マーセライズ加工を行った綿織物生地(経緯とも50番手
綿糸、織り密度経緯114×78本/inch)に次の方法
(図1を参照)によって薬剤加工を行った。 1)生地をステンレス製密閉容器3に封入した。 2)バルブ1を開き、バルブ2を閉じた状態で真空ポン
プ4を作動し、密閉容器内の圧力を1Torrまで減圧にし
た。 3)バルブ1を閉じ、真空ポンプを停止させた。 4)下記配合薬剤を薬剤容器5内に注入した。 薬剤組成 グリオキザール系樹脂〔商品名「ベッカミンDC-W」 (大日本インキ工業(株)製)〕 :10重量% 樹脂用触媒〔商品名「スミテックスアクセラレータ X-80」(住友化学工業(株)製)〕 : 2重量% ポリエチレン系柔軟剤〔商品名「メイカテックス KSR-X」(明成化学工業(株)製)〕 : 2重量% 水 :86重量% 5)バルブ1は閉じた状態で、バルブ2を開き、圧力差
によって加工薬剤を密閉容器に導入した。 6)薬剤が十分生地に接触した状態にして2分間保持し
た後、減圧状態を解除し、生地を密閉容器内から取り出
し、絞り率55%となるようにマングルにて絞った。 7)生地を130℃で2分間乾燥を行った後、160℃
で1分間キュアリングを行った。
【0008】実施例 2 薬剤組成を下記のように変更した以外は実施例1と同様
の方法にて、実施例1と同じ綿織物生地を薬剤加工し
た。 薬剤組成 クエン酸〔ナカライテスク(株)製、特級試薬〕 :12重量% 乳酸ナトリウム〔同上〕 : 9重量% ポリエチレン系柔軟剤〔商品名「メイカテックス KSR-X」(明成化学工業(株)製)〕 : 2重量% 水 :77重量%
【0009】実施例 3 生地として液体アンモニア加工を行った綿織物生地(経
緯とも50番手、織り密度経緯114×78本/inch)を
用いた以外は実施例1と同様の方法にて加工を行った。
【0010】比較例 1 実施例1で用いたマーセライズ加工綿織物に、下記に示
す従来の方法にて薬剤加工を行った。薬剤組成は実施例
1で使用したものと同じである。従来方法 1)常圧下で薬剤中に生地を浸漬し、マングルにて絞り
率55%に絞った。 2)130℃で2分間乾燥を行った後、160℃で1分
間キュアリングを行った。
【0011】比較例 2 実施例1で用いたマーセライズ加工綿織物に、比較例1
と同じ従来方法にて薬剤加工を行った。薬剤組成は実施
例2で使用したものと同じである。
【0012】比較例 3 生地として実施例3で用いた液体アンモニア加工を行っ
た綿織物生地を用いた以外は、比較例1と同じ方法にて
薬剤加工を行った。
【0013】実施例1〜3および比較例1〜3で薬剤加
工した織物のウォッシュアンドウェア性および引裂強力
を評価した。結果を表1に示した。
【表1】
【0014】実施例 4 薬剤組成を下記のように変更した以外は実施例1と同様
の方法によって薬剤加工を行った。 薬剤組成 第4級アンモニウム塩〔商品名「ニッカノンRB」 (日華化学(株)製)〕 : 0.4重量% 水 :99.6重量%
【0015】比較例 4薬剤組成を実施例4と同様にし
た以外は比較例1と同様の方法にて薬剤加工を行った。
【0016】実施例4および比較例4で薬剤加工した織
物について抗菌性能を評価した。結果を表2に記載し
た。
【表2】
【0017】表1および表2のウォッシュアンドウェア
性能、引裂強力および抗菌性能の評価方法は次の通りで
ある: (1)ウォッシュアンドウェア性 JIS L1096 8.23.1A法(タンブル乾燥)に準
拠して5回洗濯および10回洗濯後のシワを評価した。 〔評価基準〕評価基準も同法に準拠した。 (2)引裂強力 JIS L1096 8.15.5D法(ペンジュラム法)に
準拠して測定した。 〔評価基準〕評価基準も同法に準拠した。 (3)抗菌性能 JIS L1902(定量試験)に準拠して、未洗濯お
よび30回、50回、100回洗濯後の静菌活性値を測
定した(使用細菌は黄色ぶどう状球菌(ATCC6538P))。 〔評価基準〕抗菌性能は静菌活性値で評価した。静菌活
性値が大きい程、抗菌性能は優れている。例えば、繊維
製品新機能評価協議会におけるSEKマーク認証の基準
は2.2以上となっており、この値以上で抗菌性ありと
評価するのが一般的である。
【0018】
【発明の効果】本発明の薬剤加工方法により従来の方法
では得られなかった高度の薬剤加工効果が得られること
が確認された。この方法を利用することにより繊維また
は繊維製品に従来にない性能を付与することができる可
能性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 薬剤均一付与装置。
【符号の説明】
1、2:バルブ、 3:密閉容器、 4:真空ポンプ、 5:薬剤容器、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 幹夫 徳島県阿南市辰己町1番15号 倉敷紡績 株式会社徳島工場内 (72)発明者 勝圓 進 大阪府大阪市中央区久太郎町2丁目4番 31号 倉敷紡績株式会社大阪本社内 (56)参考文献 特開 平7−243180(JP,A) 特開 平7−34381(JP,A) 特開 平5−339878(JP,A) 特開 昭63−249777(JP,A) 特開 平8−158256(JP,A) 特開 平1−292174(JP,A) 特開 昭61−124346(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 23/00 D06B 19/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温且つ10Torr以下の減圧条件を保っ
    た状態で、繊維または繊維製品に薬剤を接触させ、付与
    することを含む繊維または繊維製品の加工方法。
  2. 【請求項2】 薬剤が、防しわ加工剤、防縮加工剤、抗
    菌防臭加工剤、制菌加工剤、消臭加工剤、防炎加工剤、
    難燃加工剤、撥水加工剤、撥油加工剤、防汚加工剤また
    は紫外線遮蔽加工剤である請求項1に記載の加工方法。
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