JP3270628B2 - 緊張材の端部支持構造 - Google Patents
緊張材の端部支持構造Info
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Landscapes
- Reinforcement Elements For Buildings (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アーチ状主梁や円弧
状構造体等の鉄骨構造物に組み込んだケーブルやロッド
等の緊張材を緊張させて前記鉄骨構造物にプレストレス
を導入した状態で該鉄骨構造物に前記緊張材の端部を定
着するための緊張材の端部支持構造に関する。
状構造体等の鉄骨構造物に組み込んだケーブルやロッド
等の緊張材を緊張させて前記鉄骨構造物にプレストレス
を導入した状態で該鉄骨構造物に前記緊張材の端部を定
着するための緊張材の端部支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄骨構造物を構成する屋根版にお
ける緊張材の端部支持構造では、図5に示すように、緊
張材32の両端部の取付けは各々屋根版33の内郭構造
部材33aと外郭構造部材33b(又は外郭構造部材3
3bを支持する柱部材31)を各々取付部34,35と
して行っている。即ち、一方の取付部34に緊張材32
の一端部を固定し、かつ、他方の取付部35に凹球面状
の受け面38を有する受座体36を設けると共に、緊張
材32の他端部に凸球面状の摺接面40を有する抜止め
37を設け、受け面38に摺接面40を摺接させて緊張
材32を揺動可能に緊張させている。具体的には、受座
体36の一側に受け面38を形成し、かつ受け面38か
ら受座体36の他側まで貫通する挿通穴39を形成する
と共に、抜止め37の一側に摺接面40を形成し、かつ
摺接面40から抜止め37の他側まで貫通する挿通穴4
1を形成している。そして、緊張材32の他端部を挿通
穴39及び挿通穴41に各々挿通させてナット42で結
合することにより受け面38に抜止め37の摺接面40
を摺接させ、緊張材32が緊張させた状態で受座体36
の挿通穴39の略中央を通るようにして行っている。何
故ならば、屋根版33に吹上げ力,雪積荷重,地震力等
が作用して屋根版33が変形した場合に対応できるよう
に緊張材32の他端部が広範囲に揺動できるようにする
ためである。
ける緊張材の端部支持構造では、図5に示すように、緊
張材32の両端部の取付けは各々屋根版33の内郭構造
部材33aと外郭構造部材33b(又は外郭構造部材3
3bを支持する柱部材31)を各々取付部34,35と
して行っている。即ち、一方の取付部34に緊張材32
の一端部を固定し、かつ、他方の取付部35に凹球面状
の受け面38を有する受座体36を設けると共に、緊張
材32の他端部に凸球面状の摺接面40を有する抜止め
37を設け、受け面38に摺接面40を摺接させて緊張
材32を揺動可能に緊張させている。具体的には、受座
体36の一側に受け面38を形成し、かつ受け面38か
ら受座体36の他側まで貫通する挿通穴39を形成する
と共に、抜止め37の一側に摺接面40を形成し、かつ
摺接面40から抜止め37の他側まで貫通する挿通穴4
1を形成している。そして、緊張材32の他端部を挿通
穴39及び挿通穴41に各々挿通させてナット42で結
合することにより受け面38に抜止め37の摺接面40
を摺接させ、緊張材32が緊張させた状態で受座体36
の挿通穴39の略中央を通るようにして行っている。何
故ならば、屋根版33に吹上げ力,雪積荷重,地震力等
が作用して屋根版33が変形した場合に対応できるよう
に緊張材32の他端部が広範囲に揺動できるようにする
ためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の緊張材の端部支持構造にあっては、受座体36は工
場において予め屋根版33の外郭構造部材33b等に設
定した取付部35に溶接して固定されている。この溶接
固定は、構築現場において緊張材32を緊張させたとき
に、屋根版33の内郭構造部材33aに設けた取付部3
4との関係において緊張材32が受座体36の挿通穴3
9の略中央を通ることを想定した取付け角度で行うこと
となる。取付け角度が間違っていた場合には、緊張材3
2を取り付けた屋根版33の設置後、緊張材32を緊張
させたときに、緊張材32が受座体36の挿通穴39の
略中央から偏位するおそれがある。偏位した場合には、
屋根版33に吹上げ力等が作用して生じる屋根版33の
変形に十分に対応できないこととなる。
来の緊張材の端部支持構造にあっては、受座体36は工
場において予め屋根版33の外郭構造部材33b等に設
定した取付部35に溶接して固定されている。この溶接
固定は、構築現場において緊張材32を緊張させたとき
に、屋根版33の内郭構造部材33aに設けた取付部3
4との関係において緊張材32が受座体36の挿通穴3
9の略中央を通ることを想定した取付け角度で行うこと
となる。取付け角度が間違っていた場合には、緊張材3
2を取り付けた屋根版33の設置後、緊張材32を緊張
させたときに、緊張材32が受座体36の挿通穴39の
略中央から偏位するおそれがある。偏位した場合には、
屋根版33に吹上げ力等が作用して生じる屋根版33の
変形に十分に対応できないこととなる。
【0004】また、受座体36は平板状に形成されて外
部構造部材33b等の取付部35に取り付けるための固
着部を兼ねるばかりでなく、受座体36に、抜止め37
の摺接面38との間に潤滑材層を介在させるような受け
面40を形成して、その接触面積を大きなものとしてい
る。このため、受座体36の受け面40と抜止め37の
摺接面38とを良好に接触させるためには、これらを精
度良く加工しなければならず、受座体36と抜止め37
を低コストで製作できないこととなる。
部構造部材33b等の取付部35に取り付けるための固
着部を兼ねるばかりでなく、受座体36に、抜止め37
の摺接面38との間に潤滑材層を介在させるような受け
面40を形成して、その接触面積を大きなものとしてい
る。このため、受座体36の受け面40と抜止め37の
摺接面38とを良好に接触させるためには、これらを精
度良く加工しなければならず、受座体36と抜止め37
を低コストで製作できないこととなる。
【0005】この発明は上記課題を解決するためになし
たもので、その目的は、受座体及び抜止めを部品化する
ことで低コストで製作できると共に、現場で鉄骨構造物
に受座体を所望の取付け角度で容易に取り付けることが
できるようにすることにある。
たもので、その目的は、受座体及び抜止めを部品化する
ことで低コストで製作できると共に、現場で鉄骨構造物
に受座体を所望の取付け角度で容易に取り付けることが
できるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、鉄骨構造物における離れた2点を緊張
材の両端部を取り付けるための取付部とし、一方の取付
部に前記緊張材の一端部を固定し、かつ、他方の取付部
に凹球面状の受け面を有する受座体を設けると共に、前
記緊張材の他端部に凸球面状の摺接面を有する抜止めを
設け、前記受け面に前記摺接面を摺接させて前記緊張材
を揺動可能に緊張させた緊張材の端部支持構造におい
て、前記受座体を筒状に形成し、該受座体の一方の開口
端側に前記受け面を形成すると共に、前記受座体の外周
部にボルトナットにより前記鉄骨構造物に固着させる固
着部を形成したものである。
に、この発明は、鉄骨構造物における離れた2点を緊張
材の両端部を取り付けるための取付部とし、一方の取付
部に前記緊張材の一端部を固定し、かつ、他方の取付部
に凹球面状の受け面を有する受座体を設けると共に、前
記緊張材の他端部に凸球面状の摺接面を有する抜止めを
設け、前記受け面に前記摺接面を摺接させて前記緊張材
を揺動可能に緊張させた緊張材の端部支持構造におい
て、前記受座体を筒状に形成し、該受座体の一方の開口
端側に前記受け面を形成すると共に、前記受座体の外周
部にボルトナットにより前記鉄骨構造物に固着させる固
着部を形成したものである。
【0007】
【作用】上記構成によれば、受座体を筒状に形成して、
受け面の接触面積を従来に比べて小さくする。
受け面の接触面積を従来に比べて小さくする。
【0008】また、受座体の外周部に固着部を形成し
て、該固着部にてボルトナットにより前記受座体を鉄骨
構造物に取り付ける。この場合、鉄骨構造物に形成した
ボルト穴とボルトとの間のクリアランスにより受座体の
取付け位置を調整する。また、受座体の周方向での鉄骨
構造物と固着部との間の間隔を適宜調整する。
て、該固着部にてボルトナットにより前記受座体を鉄骨
構造物に取り付ける。この場合、鉄骨構造物に形成した
ボルト穴とボルトとの間のクリアランスにより受座体の
取付け位置を調整する。また、受座体の周方向での鉄骨
構造物と固着部との間の間隔を適宜調整する。
【0009】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
明する。
【0010】図1(1)はこの発明の一実施例になる緊
張材の端部支持構造を示す(2)のA−A線に沿う断面
図、(2)は(1)の右側面図、図2(1)は図1に示
す緊張材の端部支持構造を備えた鉄骨構造物の断面図、
(2)は(1)のP矢視平面図、図3は図2に示す緊張
材の端部支持構造における受座体の傾斜取付け状態を示
す断面図である。
張材の端部支持構造を示す(2)のA−A線に沿う断面
図、(2)は(1)の右側面図、図2(1)は図1に示
す緊張材の端部支持構造を備えた鉄骨構造物の断面図、
(2)は(1)のP矢視平面図、図3は図2に示す緊張
材の端部支持構造における受座体の傾斜取付け状態を示
す断面図である。
【0011】図2において1は支柱、2はグランドを囲
む観客収容用スタンドのみを覆う屋根版(鉄骨構造物)
である。支柱1には屋根版2の外郭部が支持されてい
て、屋根版2の内郭部には大梁等からなる開口部枠3が
設けられている。この開口部枠3の下部には周方向に間
隔をおいて筒状の支持金具4Aが複数設けられていて、
これら支持金具4Aは各々に挿通させた環状のケーブル
5(又はロッド)を介して結合されている。屋根版2の
外郭部における支柱1の近傍部位にはH形鋼からなる主
梁9が設けられていて、各支持金具4Aに対応した前記
主梁9のフランジ部4Bには複数のボルト穴10及びこ
れらボルト穴10の中心部に開口する開口部11が形成
されている。
む観客収容用スタンドのみを覆う屋根版(鉄骨構造物)
である。支柱1には屋根版2の外郭部が支持されてい
て、屋根版2の内郭部には大梁等からなる開口部枠3が
設けられている。この開口部枠3の下部には周方向に間
隔をおいて筒状の支持金具4Aが複数設けられていて、
これら支持金具4Aは各々に挿通させた環状のケーブル
5(又はロッド)を介して結合されている。屋根版2の
外郭部における支柱1の近傍部位にはH形鋼からなる主
梁9が設けられていて、各支持金具4Aに対応した前記
主梁9のフランジ部4Bには複数のボルト穴10及びこ
れらボルト穴10の中心部に開口する開口部11が形成
されている。
【0012】屋根版2における離れた2点はロッド6
(緊張材)の両端部を取り付けるための取付部とされ、
一方の取付部は支持金具4Aで構成され、他方の取付部
はボルト穴10及び開口部11を設けた主梁9のフラン
ジ部4Bで構成されている。尚、この取付部は屋根版2
を構成する主梁9にではなく支柱1に設けても良い。
(緊張材)の両端部を取り付けるための取付部とされ、
一方の取付部は支持金具4Aで構成され、他方の取付部
はボルト穴10及び開口部11を設けた主梁9のフラン
ジ部4Bで構成されている。尚、この取付部は屋根版2
を構成する主梁9にではなく支柱1に設けても良い。
【0013】支持金具4Aにはロッド6の一端部が結合
されている。また、主梁9のフランジ部4Bには受座体
12が後述するように取り付けられ、かつロッド6の他
端部には抜止め13が後述するように取り付けられてい
る。
されている。また、主梁9のフランジ部4Bには受座体
12が後述するように取り付けられ、かつロッド6の他
端部には抜止め13が後述するように取り付けられてい
る。
【0014】抜止め13の一側には凸球面状の摺接面1
4が形成され、かつ摺接面14から抜止め13の他側ま
で貫通する挿通穴15が形成されている。また、受座体
12の一側に凹球面状の受け面16が形成され、かつ受
け面16から受座体12の他側まで貫通する挿通穴17
が形成されている。
4が形成され、かつ摺接面14から抜止め13の他側ま
で貫通する挿通穴15が形成されている。また、受座体
12の一側に凹球面状の受け面16が形成され、かつ受
け面16から受座体12の他側まで貫通する挿通穴17
が形成されている。
【0015】そして、受座体12の挿通穴17及び抜止
め13の挿通穴15には各々ロッド6の他端部が挿通さ
れ、ロッド6の挿通部に螺合したナット18で結合され
て、抜止め13の摺接面14が受座体12の受け面16
に摺接すると共に、後述するようにロッド6が緊張され
ている。このロッド6は受座体12の挿通穴17の略中
央に配置されて、摺接面14及び受け面16によって揺
動可能に支持されている。尚、19はナット18の弛止
め用ロックナットである。
め13の挿通穴15には各々ロッド6の他端部が挿通さ
れ、ロッド6の挿通部に螺合したナット18で結合され
て、抜止め13の摺接面14が受座体12の受け面16
に摺接すると共に、後述するようにロッド6が緊張され
ている。このロッド6は受座体12の挿通穴17の略中
央に配置されて、摺接面14及び受け面16によって揺
動可能に支持されている。尚、19はナット18の弛止
め用ロックナットである。
【0016】受座体12は筒状に形成されていて、該受
座体12の一方の開口端側には受け面16が形成されて
いる。また、受座体12の外周部にはボルト20とナッ
ト21により前記屋根版2を構成する主梁9等に固着さ
せる固着部22が形成されている。
座体12の一方の開口端側には受け面16が形成されて
いる。また、受座体12の外周部にはボルト20とナッ
ト21により前記屋根版2を構成する主梁9等に固着さ
せる固着部22が形成されている。
【0017】この固着部22は、受座体12の外周部に
取付板22aを形成し、取付板22aと受座体12の外
周部との間に複数本のリブプレート22bを放射状に設
けて構成されていて、取付板22aには抜止め13を収
容する開口部22cが形成され、取付板22aにはリブ
プレート22b間の各々に開口するボルト穴22dが形
成されている。
取付板22aを形成し、取付板22aと受座体12の外
周部との間に複数本のリブプレート22bを放射状に設
けて構成されていて、取付板22aには抜止め13を収
容する開口部22cが形成され、取付板22aにはリブ
プレート22b間の各々に開口するボルト穴22dが形
成されている。
【0018】以上の構成において、ロッド6の端部支持
構造は次のように組み立てられる。まず、開口部枠3に
設けた支持金具4Aにロッド6の一端部を固定すると共
に、取付板22aを主梁9のフランジ部4Bの支持金具
4A側表面に当接させ、フランジ部4Bに設けたボルト
穴10と取付板22aに設けたボルト穴22dとにボル
ト20を挿通させ、ボルト20の挿通部にナット21を
螺合し締め付けて、主梁9のフランジ部4Bに固着部2
2を取り付ける。この場合、フランジ部4Bに形成した
ボルト穴10とボルト20とのクリアランスにより受座
体12の取付け位置を調整する。次いで、フランジ部4
Bに設けた開口部11と固着部22に設けた開口部22
cとに抜止め13を収容すると共に、固着部22に支持
された受座体12の挿通穴17と抜止め13の挿通穴1
5とに各々ロッド6の他端部を挿通させ、ロッド6の挿
通部にナット18を螺合し締め付けて、抜止め13の摺
接面14を受座体12の受け面16に摺接させながらロ
ッド6を緊張する。尚、ロッド6の緊張付与作業後、ナ
ット18の弛止めをロックナット19で行う。
構造は次のように組み立てられる。まず、開口部枠3に
設けた支持金具4Aにロッド6の一端部を固定すると共
に、取付板22aを主梁9のフランジ部4Bの支持金具
4A側表面に当接させ、フランジ部4Bに設けたボルト
穴10と取付板22aに設けたボルト穴22dとにボル
ト20を挿通させ、ボルト20の挿通部にナット21を
螺合し締め付けて、主梁9のフランジ部4Bに固着部2
2を取り付ける。この場合、フランジ部4Bに形成した
ボルト穴10とボルト20とのクリアランスにより受座
体12の取付け位置を調整する。次いで、フランジ部4
Bに設けた開口部11と固着部22に設けた開口部22
cとに抜止め13を収容すると共に、固着部22に支持
された受座体12の挿通穴17と抜止め13の挿通穴1
5とに各々ロッド6の他端部を挿通させ、ロッド6の挿
通部にナット18を螺合し締め付けて、抜止め13の摺
接面14を受座体12の受け面16に摺接させながらロ
ッド6を緊張する。尚、ロッド6の緊張付与作業後、ナ
ット18の弛止めをロックナット19で行う。
【0019】ロッド6の長さが製作誤差等で短くて、ロ
ッド6にナット18を螺合し締め付けることができない
場合には、図1(1)に示すように、円板体の中心部に
まで達する長穴部を形成した特殊なフィラープレート2
3をボルト20を中にして差し込んで、フィラープレー
ト23を適宜枚数だけ取付板22aとフランジ部4Bと
の間に介装してロッド6に対する抜止め13の位置を調
整した後、主梁9のフランジ部4Bに固着部22をボル
ト締結する。尚、フィラープレート23に代えてボルト
20に遊嵌するワッシャ等の座金を使用しても良い。
ッド6にナット18を螺合し締め付けることができない
場合には、図1(1)に示すように、円板体の中心部に
まで達する長穴部を形成した特殊なフィラープレート2
3をボルト20を中にして差し込んで、フィラープレー
ト23を適宜枚数だけ取付板22aとフランジ部4Bと
の間に介装してロッド6に対する抜止め13の位置を調
整した後、主梁9のフランジ部4Bに固着部22をボル
ト締結する。尚、フィラープレート23に代えてボルト
20に遊嵌するワッシャ等の座金を使用しても良い。
【0020】また、ロッド6の緊張付与作業で受座体1
2の挿通穴17の略中央にロッド6が配置される場合に
は、ロッド6は抜止め13の摺接面14と受座体12の
受け面16とにより揺動可能に支持されることとなっ
て、組立て作業は完了する。しかし、そうでない場合に
は、図3に示すように、円板体の中心部にまで達する長
穴部を形成した特殊なライナー24(又はフィラープレ
ート)を所望のボルト20を中にして差し込んで、ライ
ナー24を適宜枚数だけ主梁9のフランジ部4Bと固着
部22との間に介装して、受座体12の周方向での主梁
9のフランジ部4Bと固着部22との間の間隔を適宜調
整することにより、受座体12の挿通穴17の略中央に
ロッド6の他端部がくるようにフランジ部4Bに対する
受座体12の取付け角度を調整した後、前記所望のボル
ト20に対してナット18を締め付ける。
2の挿通穴17の略中央にロッド6が配置される場合に
は、ロッド6は抜止め13の摺接面14と受座体12の
受け面16とにより揺動可能に支持されることとなっ
て、組立て作業は完了する。しかし、そうでない場合に
は、図3に示すように、円板体の中心部にまで達する長
穴部を形成した特殊なライナー24(又はフィラープレ
ート)を所望のボルト20を中にして差し込んで、ライ
ナー24を適宜枚数だけ主梁9のフランジ部4Bと固着
部22との間に介装して、受座体12の周方向での主梁
9のフランジ部4Bと固着部22との間の間隔を適宜調
整することにより、受座体12の挿通穴17の略中央に
ロッド6の他端部がくるようにフランジ部4Bに対する
受座体12の取付け角度を調整した後、前記所望のボル
ト20に対してナット18を締め付ける。
【0021】また、受座体12を筒状に形成して、受け
面16の接触面積を従来に比べて小さくしているため、
受け面16に対する抜止め13の摺接面14の摺動抵抗
は小さくなる。このため、抜止め13の摺接面14と受
座体12の受け面16とによりロッド6を揺動可能に支
持した上記組立て状態において、屋根版2に吹上げ力,
雪積荷重,地震力等が作用して屋根版2が変形し、ロッ
ド6の他端部に偏心力が働いたときには、この偏心力に
より受座体12の受け面16に対して抜止め13の摺接
面14がスムーズに摺動して該抜止め13のロッド取付
け中心がロッド6の軸心に自動的に合致することとな
る。
面16の接触面積を従来に比べて小さくしているため、
受け面16に対する抜止め13の摺接面14の摺動抵抗
は小さくなる。このため、抜止め13の摺接面14と受
座体12の受け面16とによりロッド6を揺動可能に支
持した上記組立て状態において、屋根版2に吹上げ力,
雪積荷重,地震力等が作用して屋根版2が変形し、ロッ
ド6の他端部に偏心力が働いたときには、この偏心力に
より受座体12の受け面16に対して抜止め13の摺接
面14がスムーズに摺動して該抜止め13のロッド取付
け中心がロッド6の軸心に自動的に合致することとな
る。
【0022】尚、上記実施例では緊張材をロッド6で構
成したが、ワイヤ7で構成しても良い。緊張材をワイヤ
7とした場合には、ワイヤ7の端部支持は次のように行
えば良い。つまり、図示しないがワイヤ7の一端部をケ
ーシングパイプ8Aに挿入して、ケーシングパイプ8A
と一体のアンカーヘッド8Bに固着した後、アンカーヘ
ッド8Bを開口部枠3の下部に設けた支持金具4Aに取
り付ける。また、図4に示すように、ワイヤ7の他端部
を主梁9のフランジ部4Bに設けた受座体12の挿通穴
17及び抜止め13の挿通穴15に各々挿通させた後、
ワイヤ7の挿通部をケーシングパイプ8Aに挿入して、
ケーシングパイプ8Aと一体のアンカーヘッド8Bに固
着する。しかる後、ジャッキが接続されたプルロッド先
端のカプラーをフランジ部4B側のアンカーヘッド8B
に螺合し、アンカーヘッド8Bをジャッキの駆動で牽引
する。そして、円板体を2分割し、中心部に穴部を形成
した分割型のフィラープレート25を、ケーシングパイ
プ8Aを中にして分割面で合わせ、アンカーヘッド8B
と抜止め13との間に適宜枚数のフィラープレート25
を介装した後、ジャッキを緩めてワイヤ7を緩め、アン
カーヘッド8Bと抜止め13との間にフィラープレート
25を挟持させてワイヤ7の緊張状態を保持した後、前
記カプラーをフランジ部4B側のアンカーヘッド8Bか
ら外す。
成したが、ワイヤ7で構成しても良い。緊張材をワイヤ
7とした場合には、ワイヤ7の端部支持は次のように行
えば良い。つまり、図示しないがワイヤ7の一端部をケ
ーシングパイプ8Aに挿入して、ケーシングパイプ8A
と一体のアンカーヘッド8Bに固着した後、アンカーヘ
ッド8Bを開口部枠3の下部に設けた支持金具4Aに取
り付ける。また、図4に示すように、ワイヤ7の他端部
を主梁9のフランジ部4Bに設けた受座体12の挿通穴
17及び抜止め13の挿通穴15に各々挿通させた後、
ワイヤ7の挿通部をケーシングパイプ8Aに挿入して、
ケーシングパイプ8Aと一体のアンカーヘッド8Bに固
着する。しかる後、ジャッキが接続されたプルロッド先
端のカプラーをフランジ部4B側のアンカーヘッド8B
に螺合し、アンカーヘッド8Bをジャッキの駆動で牽引
する。そして、円板体を2分割し、中心部に穴部を形成
した分割型のフィラープレート25を、ケーシングパイ
プ8Aを中にして分割面で合わせ、アンカーヘッド8B
と抜止め13との間に適宜枚数のフィラープレート25
を介装した後、ジャッキを緩めてワイヤ7を緩め、アン
カーヘッド8Bと抜止め13との間にフィラープレート
25を挟持させてワイヤ7の緊張状態を保持した後、前
記カプラーをフランジ部4B側のアンカーヘッド8Bか
ら外す。
【0023】また、固着部22を主梁9のフランジ部4
Bの支持金具4A側に取り付けたが、反対側に配置して
も良い。この場合には、ロッド6にナット18を螺合し
締め付けることができないロッド6の長さが短いときを
除いて前記実施例と同様の作用効果が得られる。
Bの支持金具4A側に取り付けたが、反対側に配置して
も良い。この場合には、ロッド6にナット18を螺合し
締め付けることができないロッド6の長さが短いときを
除いて前記実施例と同様の作用効果が得られる。
【0024】更に、ロッド6の一端部に抜止め13を取
り付けるためにナット18を使用したが、抜止め13自
体をナットに構成しても良い。
り付けるためにナット18を使用したが、抜止め13自
体をナットに構成しても良い。
【0025】
【発明の効果】以上の通り、この発明は、鉄骨構造物に
おける離れた2点を緊張材の両端部を取り付けるための
取付部とし、一方の取付部に前記緊張材の一端部を固定
し、かつ、他方の取付部に凹球面状の受け面を有する受
座体を設けると共に、前記緊張材の他端部に凸球面状の
摺接面を有する抜止めを設け、前記受け面に前記摺接面
を摺接させて前記緊張材を揺動可能に緊張させた緊張材
の端部支持構造において、前記受座体を筒状に形成し、
該受座体の一方の開口端側に前記受け面を形成すると共
に、前記受座体の外周部にボルトナットにより前記鉄骨
構造物に固着させる固着部を形成したため、受座体を筒
状に形成して、受け面の接触面積を従来に比べて小さく
することができる。従って、受け面を受座体に従来より
形成し易く、かつ受け面に摺接する摺接面も抜止めに従
来より形成し易くなることから、受座体及び抜止めを低
コストで製作することができる。
おける離れた2点を緊張材の両端部を取り付けるための
取付部とし、一方の取付部に前記緊張材の一端部を固定
し、かつ、他方の取付部に凹球面状の受け面を有する受
座体を設けると共に、前記緊張材の他端部に凸球面状の
摺接面を有する抜止めを設け、前記受け面に前記摺接面
を摺接させて前記緊張材を揺動可能に緊張させた緊張材
の端部支持構造において、前記受座体を筒状に形成し、
該受座体の一方の開口端側に前記受け面を形成すると共
に、前記受座体の外周部にボルトナットにより前記鉄骨
構造物に固着させる固着部を形成したため、受座体を筒
状に形成して、受け面の接触面積を従来に比べて小さく
することができる。従って、受け面を受座体に従来より
形成し易く、かつ受け面に摺接する摺接面も抜止めに従
来より形成し易くなることから、受座体及び抜止めを低
コストで製作することができる。
【0026】また、鉄骨構造物に直接溶接固定している
従来のものと異なり、受座体及び固着部を部品化して、
構築現場においてボルトナットにより固着部にて受座体
を鉄骨構造物に容易に取り付けることができる。その
際、鉄骨構造物に形成したボルト穴とボルトとの間のク
リアランスにより受座体の取付け位置を調整することが
でき、かつ、受座体の周方向での固着部と鉄骨構造物と
の間の間隔を適宜調整して、受座体の取付け角度を確実
に調整することができる。従って、鉄骨構造物にボルト
穴を形成しておけば、緊張材端部の定着作業が従来より
スムーズに行えることとなり、作業能率の向上が図れ
る。
従来のものと異なり、受座体及び固着部を部品化して、
構築現場においてボルトナットにより固着部にて受座体
を鉄骨構造物に容易に取り付けることができる。その
際、鉄骨構造物に形成したボルト穴とボルトとの間のク
リアランスにより受座体の取付け位置を調整することが
でき、かつ、受座体の周方向での固着部と鉄骨構造物と
の間の間隔を適宜調整して、受座体の取付け角度を確実
に調整することができる。従って、鉄骨構造物にボルト
穴を形成しておけば、緊張材端部の定着作業が従来より
スムーズに行えることとなり、作業能率の向上が図れ
る。
【0027】更に、受座体を筒状に形成して、受け面の
接触面積を従来に比べて小さくしたため、受け面に対す
る抜止めの摺接面の摺動抵抗を小さくすることができる
ことから、緊張材の一端部に偏心力が働いたときには、
この偏心力により受座体の受け面に対して抜止めの摺接
面がスムーズに摺動して該抜止めの緊張材取付け中心が
緊張材の軸心に自動的に合致する。従って、従来のよう
に受座体の受け面と抜止めの摺接面との間に潤滑材層を
介在させることなく求心作用による角度追従性を確保す
ることができる。
接触面積を従来に比べて小さくしたため、受け面に対す
る抜止めの摺接面の摺動抵抗を小さくすることができる
ことから、緊張材の一端部に偏心力が働いたときには、
この偏心力により受座体の受け面に対して抜止めの摺接
面がスムーズに摺動して該抜止めの緊張材取付け中心が
緊張材の軸心に自動的に合致する。従って、従来のよう
に受座体の受け面と抜止めの摺接面との間に潤滑材層を
介在させることなく求心作用による角度追従性を確保す
ることができる。
【図1】(1) この発明の一実施例になる緊張材の端
部支持構造を示す(2)のA−A線に沿う断面図であ
る。 (2) (1)の右側面図である。
部支持構造を示す(2)のA−A線に沿う断面図であ
る。 (2) (1)の右側面図である。
【図2】(1) 図1に示す緊張材の端部支持構造を備
えた鉄骨構造物の断面図である。(2)は(1)のP矢
視平面図である。
えた鉄骨構造物の断面図である。(2)は(1)のP矢
視平面図である。
【図3】図2に示す緊張材の端部支持構造における受座
体の傾斜取付け状態を示す断面図である。
体の傾斜取付け状態を示す断面図である。
【図4】この発明の他の実施例になる緊張材の端部支持
構造を示す図1(1)に対応した断面図である。
構造を示す図1(1)に対応した断面図である。
【図5】(1) 従来例の緊張材の端部支持構造を示す
概要図である。 (2) (1)の要部拡大断面図である。
概要図である。 (2) (1)の要部拡大断面図である。
2 屋根版(鉄骨構造物) 4A 支持金具(一方の取付部) 4B フランジ部(他方の取付部) 6 ロッド(緊張材) 7 ワイヤ(緊張材) 12 受座体 13 抜止め 14 摺接面 16 受け面 20 ボルト 21 ナット 22 固着部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/342 E04C 5/12 E04B 1/32 101
Claims (1)
- 【請求項1】 鉄骨構造物における離れた2点を緊張材
の両端部を取り付けるための取付部とし、一方の取付部
に前記緊張材の一端部を固定し、かつ、他方の取付部に
凹球面状の受け面を有する受座体を設けると共に、前記
緊張材の他端部に凸球面状の摺接面を有する抜止めを設
け、前記受け面に前記摺接面を摺接させて前記緊張材を
揺動可能に緊張させた緊張材の端部支持構造において、
前記受座体を筒状に形成し、該受座体の一方の開口端側
に前記受け面を形成すると共に、前記受座体の外周部に
ボルトナットにより前記鉄骨構造物に固着させる固着部
を形成したことを特徴とする緊張材の端部支持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14716994A JP3270628B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | 緊張材の端部支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14716994A JP3270628B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | 緊張材の端部支持構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07331799A JPH07331799A (ja) | 1995-12-19 |
JP3270628B2 true JP3270628B2 (ja) | 2002-04-02 |
Family
ID=15424150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14716994A Expired - Fee Related JP3270628B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | 緊張材の端部支持構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3270628B2 (ja) |
-
1994
- 1994-06-06 JP JP14716994A patent/JP3270628B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07331799A (ja) | 1995-12-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |