JP3269910B2 - 磁器コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents
磁器コンデンサ及びその製造方法Info
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Description
磁器層を少なくとも2以上の内部電極によって各々挟持
させてなる単層又は積層構造の磁器コンデンサ及びその
製造方法に関する。
は、次のような方法が用いられている。即ち、ドクター
ブレード法等によりセラミックグリーンシートを作成
し、このグリーンシート上に内部電極となる金属粉末の
ペーストを印刷し、これらを複数枚積み重ねて熱圧着
し、1300℃以上の自然雰囲気中で焼成して焼結体を
作り、内部電極と導通する外部電極を焼結体の端面に焼
き付けていた。
ム等の貴金属は上記製造条件下でもセラミックと接触し
て酸化したり、セラミックと直接反応を起こさないた
め、内部電極の材料としてこれまで多くの積層磁器コン
デンサに使用されていたが、高価であるためコスト高の
最大の原因になっていた。
電極の材料に卑金属を用いることが試みられている。し
かるに、内部電極の材料として、例えば、ニッケルを用
いると、自然雰囲気中の焼成で酸化され、セラミックと
容易に反応するため内部電極を形成することが出来なく
なる。この様な卑金属の酸化を防止するために、還元雰
囲気中で焼成を行わなければならないが、還元雰囲気中
で焼成するとセラミックは著しく還元されてしまい、コ
ンデンサとして機能しなくなる。
件特許出願人は次に述べる公開公報に開示されているよ
うな多数の誘電体磁器組成物を提案した。
は、(1−α)((Bak-(x+y)MxLy)OkTiO2 +α(R1-zR'z)O
3/2 (但し、MはMg及び/又はZn、LはCa及び/
又はSr、RはLa,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm及
びEuから選択された1種又は2種以上の元素、R’は
Sc,Y,Gd,Dy,Ho,Er及びYbから選択さ
れた1種又は2種以上の元素)からなる基本成分と、L
i2 O,SiO2 及びMO(但し、MOはBaO,Ca
O及びSrOから選択された1種又は2種以上の酸化
物)からなる添加成分とを含む誘電体磁器組成物が開示
されている。
は、(1−α)(Bak-(x+y)MxLy)OkTiO2 +α(R1-zR'z)O3/2
(但し、MはMg及び/又はZn、LはCa及び/又は
Sr、RはLa,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm及びE
uから選択された1種又は2種以上の元素、R’はS
c,Y,Gd,Dy,Ho,Er及びYbから選択され
た1種又は2種以上の元素)からなる基本成分と、B2
O3 ,SiO2 及びMO(但し、MOはBaO,CaO
及びSrOから選択された1種又は2種以上の酸化物)
からなる添加成分とを含む誘電体磁器組成物が開示され
ている。
は、非酸化性雰囲気中における1200℃以下の焼成で
磁器コンデンサを得ることが出来、その比誘電率が30
00以上、誘電損失tanδが2.5%以下、抵抗率ρ
が4×106 MΩ・cm以上であり、かつ比誘電率の温
度変化率が−55℃〜125℃で−15%〜+15%
(25℃を基準)、−25℃〜85℃で−10%+10
%(20℃を基準)の範囲にすることができるものであ
る。
化、高密度化にともない磁器コンデンサも小型大容量の
ものが強く求められている。その一つの手法として、積
層磁器コンデンサが知られており、その誘電体グリーン
シートの薄膜化、又はその積層数の増加により大容量化
することが試みられている。しかしながら、積層磁器コ
ンデンサにおいて、その誘電体磁器層を薄膜化すること
は、単位厚みあたりの交流電圧が増すことになり、誘電
損失(tanδ)が大きくなる。そこで、本発明は、上
記各公報に開示されている誘電体磁器組成物よりも更
に、誘電損失の交流電圧特性が良好な誘電体磁器組成物
を備えた磁器コンデンサを提供することにある。
項1及び請求項2記載の発明は、誘電体磁器組成物から
なる1又は2以上の誘電体磁器層と、この誘電体磁器層
を挟持している少なくとも2以上の内部電極とを備えた
磁器コンデンサにおいて、前記誘電体磁器組成物が、1
00.0重量部の基本成分と、0.2〜5.0重量部の
添加成分との混合物を焼成したものからなり、前記基本
成分が、(1−γ)(Bak-(x+y)MxLy)OkTiO2 +γ(R1-zR'z)O
3/2+αAO5/2+βD(但し、MはMg及び/又はZn、L
はCa及び/又はSr、RはLa,Ce,Pr,Nd,
Pm,Sm及びEuから選択された1種又は2種以上の
元素、R’はSc,Y,Gd,Tb,Dy,Ho,E
r,Tm,Yb及びLuから選択された1種又は2種以
上の元素、AはP及び/又はV、DはCr,Mn,F
e,Co及びNiから選択された1種又は2種以上の酸
化物、α,β,γ,k,x,y及びzは、 0.0005≦α≦0.01 0.0005≦β≦0.01 0.002≦γ≦0.06 1.00≦k≦1.05 0≦x<0.10 0≦y≦0.05 0.01≦x+y≦0.10 0.5≦z≦0.9 を満足する数値)で表わされる物質からなる。
分の割合、すなわちαの値は、0.0005≦α≦0.
01の範囲が好ましい。αの値が0.0005未満で
は、交流電圧200V/mmにおける誘電損失tanδ
が3.0%を越えてしまい、αの値が0.01を越える
と抵抗率ρが4.0×106 MΩ・cmより小さくな
り、静電容量の温度変化率△C-55 ,△C125 が−15
%〜+15%から外れ、△C-25 ,△C85が−10%〜
+10%から外れてしまうが、αの値が0.0005≦
α≦0.01の範囲では所望の電気的特性を有するもの
が得られるためである。
0.0005≦α≦0.01を満足する範囲ではPとV
のうち一方又は両方を使用することが出来る。
の割合、すなわちβの値は、0.0005≦β≦0.0
1の範囲が好ましい。βの値が0.0005未満では、
交流電圧200V/mmにおける誘電損失tanδが
3.0%を越えてしまい、βの値が0.01を越えると
比誘電率が3300より小さくなるが、βの値が0.0
005≦β≦0.01の範囲では所望の電気特性を有す
るものが得られるためである。
o及びNiの酸化物はそれぞれほぼ同様に働き、これら
から選択された一つを使用しても、又は複数を組み合わ
せて使用しても同様な効果が得られるものである。
は、0.002≦γ≦0.06の範囲が好ましい。γの
値が0.002未満では、静電容量の温度変化率△C
-55 が−15%〜+15%から外れ、△C-25 が−10
%〜+10%から外れてしまい、またγの値が0.06
を越えると緻密な焼結体が得られなくなってしまうが、
γの値が0.002≦γ≦0.06の範囲では所望の電
気的特性を有する緻密な焼結体が得られるためである。
の範囲が好ましい。kの値が1.00未満では、抵抗率
ρが4.0×106 MΩ・cmより小さくなり、静電容
量の温度変化率△C-55 ,△C125 が−15%〜+15
%から外れ、△C-25 ,△C85が−10%〜+10%か
ら外れてしまい、またkの値が1.05を越えると緻密
な焼結体が得られなくなってしまうが、kの値が1.0
0≦k≦1.05の範囲では所望の電気的特性を有する
緻密な焼結体が得られるためである。
0.10の範囲が好ましい。x+yの値が0.01未満
では、静電容量の温度変化率△C-55 が−15%〜+1
5%から外れ、x+yの値が0.10を越えると、静電
容量の温度変化率△C85が−10%〜+10%から外れ
てしまうが、x+yの値が0.010≦x+y≦0.1
0の範囲では所望の電気的特性を有する緻密な焼結体が
得られるためである。
≦0.05が好ましい。x+y≦0.10が満足してい
ても、yの値が0.05を越えると静電容量の温度変化
率△C85が−10%〜+10%から外れてしまうためで
ある。
aとSrはほぼ同様に働き、0≦x≦0.10を満足す
る範囲ではMgとZnのうち一方又は両方を使用するこ
と、また0≦y≦0.05を満足する範囲でCaとSr
のうちの一方又は両方を使用することが出来る。
囲が好ましい。zの値が0.5未満ではtanδが2.
5%を越えてしまい、交流電圧200V/mmにおける
誘電損失tanδが3.0%を越えてしまい、抵抗率ρ
が4.0×106 MΩ・cmより小さくなり、静電容量
の温度変化率△C-55 が−15%〜+15%から外れ、
△C-25 ,△C85が−10%〜+10%から外れ、zの
値が0.9を越えると比誘電率が3300以下になって
しまうが、0.5≦z≦0.9の範囲では、所望の電気
的特性を有するものが得られるためである。
Pm,Sm及びEu、また、R’成分のSc,Y,G
d,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLuはそ
れぞれほゞ同様に働き、これ等から選択された1つを使
用しても、又は複数を使用しても同様な結果が得られる
ものである。
それぞれが1種又は複数種のいずれの場合においても、
0.5≦z≦0.9の範囲にすることが望ましい。
述した基本成分の組成式の各元素の原子数、すなわちT
iの原子数を1とした場合の各元素の原子数の割合を示
す。また、α及びβは、前述した基本成分の組成式の各
酸化物の原子数、すなわち、前述した基本成分の組成式
のうち(1−γ)(Bak-(x+y)MxLy)OkTiO2 +γ(R1-zR'z)O
3/2 の分子数を1とした場合の各酸化物の原子数の割合
を示す。
実施例で示したもの以外の、例えばBaO,SrO,C
aOなどの酸化物又は水酸化物又はその他の化合物とし
てもよい。
O2 −MO及びB2 O3 −SiO2−MOのいずれか一
方又は両方を使用することができる。添加成分の添加量
は、100重量部の基本成分に対し、0.2〜5重量部
の範囲が好ましい。添加成分の添加量が0.2重量部未
満の場合には、焼成温度が1250℃であっても緻密な
焼結体が得られず、また、添加成分の添加量が5重量部
を越える場合には、比誘電率が3300未満となり、静
電容量の温度変化率△C-55 が−15%〜+15%から
外れるが、添加成分が0.2〜5重量部の範囲にある場
合は、所望の電気的特性を有する緻密な焼結体が得られ
るためである。
成分がLi2 OとSiO2 とMO(但し、MOはBa
O,SrO,CaO,MgO及びZnOから選択された
1種又は2種以上の酸化物)とからなり、前記Li2 O
と前記SiO2 と前記MOとの組成範囲が、これらの組
成をモル%で示す三角図における、前記Li2 Oが1モ
ル%、前記SiO2 が80モル%、前記MOが19モル
%の組成を示す第一の点Aと、前記Li2 Oが1モル
%、前記SiO2 が39モル%、前記MOが60モル%
の組成を示す第二の点Bと、前記Li2 Oが30モル
%、前記SiO2 が30モル%、前記MOが40モル%
の組成を示す第三の点Cと、前記Li2 Oが50モル
%、前記SiO2 が50モル%、前記MOが0モル%の
組成を示す第四の点Dと、前記Li2 Oが20モル%、
前記SiO2 が80モル%、前記MOが0モル%の組成
を示す第五の点Eとをこの順に結ぶ5本の直線で囲まれ
た領域内のものである。
iO2 −MOの組成比をモル%で示す三角図において、
前記した点A〜Eをこの順に結ぶ5本の直線で囲まれた
領域内としたのは、添加成分の組成をこの範囲内のもの
とすれば、所望の電気的特性の誘電体磁器組成物を得る
ことができるが、添加成分の組成をこの範囲外とすれ
ば、1250℃の焼成でも緻密な焼結体を得ることがで
きなくなるからである。なお、MO成分となるBaO,
SrO,CaO,MgO及びZnOは適当な比率で使用
してもよい。添加成分の出発原料は酸化物、水酸化物等
の他の化合物としてもよい。
分がB2 O3 とSiO2 とMO(但し、MOはBaO,
SrO,CaO,MgO及びZnOから選択された1種
又は2種以上の金属酸化物)とからなり、前記B2 O3
0が1モル%、前記SiO2 が80モル%、前記MOが
19モル%の組成を示す第六の点Fと、前記B2 O3 が
1モル%、前記SiO2 が39モル%、前記MOが60
モル%の組成を示す第七の点Gと、前記B2 O3 が29
モル%、前記SiO2 が1モル%、前記MOが70モル
%の組成を示す第八の点Hと、前記B2 O3 が90モル
%、前記SiO2 が1モル%、前記MOが9モル%の組
成を示す第九の点Iと、前記B2 O3 が90モル%、前
記SiO2 が9モル%、前記MOが1モル%の組成を示
す第十の点Jと、前記B2 O3 が19モル%、前記Si
O2 が80モル%、前記MOが1モル%の組成を示す第
十一の点Kとをこの順に結ぶ6本の直線で囲まれた領域
内のものである。
iO2 −MOの組成比をモル%で示す三角図において、
前記した点F〜Kをこの順に結ぶ6本の直線で囲まれた
領域内としたのは、添加成分の組成をこの範囲内のもの
とすれば、所望の電気的特性の誘電体磁器組成物を得る
ことができるが、添加成分の組成をこの範囲外とすれ
ば、1250℃の焼成でも緻密な焼結体を得ることがで
きなくなるからである。なお、MO成分となるBaO,
SrO,CaO,MgO及びZnOは適当な比率で使用
してもよい。添加成分の出発原料は酸化物、水酸化物等
の他の化合物としてもよい。
求項4記載の発明は、前記の基本成分と添加成分とから
なる未焼結の磁器粉末からなる混合物を調製する工程
と、前記混合物からなる未焼結磁器シートを形成する工
程と、前記未焼結磁器シートを少なくとも2以上の導電
性ペースト膜で挟持させた積層物を形成する工程と、前
記積層物を非酸化性雰囲気中において焼成する工程と、
前記焼成を受けた積層物を酸化性雰囲気中において熱処
理する工程とを備えたものである。
の発明のもの(Li2 O−SiO2−MO)及び請求項
2記載の発明のもの(B2 O3 −SiO2 −MO)のい
ずれか一方又は両方を使用することができる。また、非
酸化性雰囲気としては、H2やCOなどの還元性雰囲気
のみならず、N2 やArなどの中性雰囲気であってもよ
い。また、非酸化性雰囲気中における焼成温度は、電極
材料を考慮して種々変更することができる。ニッケルを
内部電極とする場合には、1050℃〜1200℃の範
囲でニッケル粒子の凝集をほとんど生じさせることなく
焼成することができる。
は、非酸化性雰囲気中における焼成温度より低い温度で
あればよく、500℃〜1000℃の範囲が好ましい。
酸化性雰囲気としては、大気雰囲気に限定することな
く、例えば、N2 に数ppmのO2 を混合したような低
酸素濃度の雰囲気から任意の酸素濃度の雰囲気を使用す
ることができる。どのような温度あるいはどのような酸
素濃度の雰囲気にするかは、電極材料(ニッケル等)の
酸化と誘電体磁器層の酸化とを考慮して種々変更する必
要がある。後述した実施例ではこの熱処理の温度を60
0℃としたが、この温度に限定されるものではない。
気中における熱処理と、酸化性雰囲気中における熱処理
を一つの連続した焼成プロファイルの中で行なっている
が、もちろん非酸化性雰囲気中における焼成工程と、酸
化性雰囲気における熱処理工程とを独立した工程に分け
て行なうことも可能である。
てZn電極を使用しているが、電極焼付け条件を選択す
ることによりNi,Ag,Cu等の電極を用いることが
できるものはもちろん、Ni外部電極を未焼結積層体の
端面に塗布して積層体の焼成と外部電極の焼付けを同時
に行うことも可能である。
一般的な単層の磁器コンデンサにも勿論適応可能であ
る。
の場合を中心に説明する。まず、BaCO3 ,MgO,
ZnO,CaCO3 ,SrCO3 ,TiO2 及びEr2
O3 を表1に示すように各々秤量した。
本成分の組成式(1−γ)(Bak-(x+y)MxLy)OkTiO2 +γ(R
1-zR'z)O3/2+αAO5/2+βD …(1)における第1項の(B
ak-(x+y)MxLy)OkTiO2 …(2)が(Ba0.96Mg0.03Zn0.01C
a0.01Sr0.0 1)O1.02TiO2 …(3)となるように計算して
求めたものである。また、これらの各化合物としては9
9.0%以上の純度のものを用いた。
水とともにボールミルに入れ、湿式で約20時間混合
し、150℃で4時間乾燥した後粉砕し、この粉砕物を
大気中において約1200℃で2時間仮焼し、上記組成
式(1)の第1項の成分粉末を得た。
g、Er2 O3 の粉末を814.39g秤量し、これら
をボールミルで約20時間湿式混合し、150℃で4時
間乾燥した後粉砕し、上記組成式(1)における第2項
の(R1-z R’)O3/2 …(4)が(Sm0.2 Er
0.8 )O3/2 …(5)となったものの粉末を得た。
粉末982.44g(98モル部)と、第2項の成分粉
末16.33g(2モル部)と、第3項の成分(PO
5/2 )粉末0.62g(0.2モル部)と、第4項の成
分(MnO)粉末0.62g(0.2モル部)とを湿式
で混合した後、150℃で乾燥させ、第1項の成分が
0.98モル、第2項の成分が0.02モル、第3項の
成分が0.002モル、第4項の成分が0.002モル
で表わされる基本成分の粉末を得た。
SrCO3 及びBaCO3 を表2に示すように各々秤量
した。
について、Li2 Oが30モル%、SiO2 が60モル
%、MOが10モル%{CaO(8モル%)、SrO
(1モル%)、BaO(1モル%)}となるように計算
して求めたものである。また、これらの各化合物として
は99.0%以上の純度のものを用いた。
ルコールとともにポリエチレンポットに入れて約10時
間混合した後、大気中において1000℃で2時間仮焼
し、この仮焼によって得られたものを300ccのアル
コールと共にアルミナポットに入れ、アルミナボールで
15時間粉砕し、その後、150℃で4時間乾燥させ、
添加成分の粉末を得た。
重量部)に対して上記添加成分の粉末10g(1重量
部)を加え、更に、アクリル酸エステルポリマー、グリ
セリン、縮合リン酸塩の水溶液からなる有機バインダー
を基本成分と添加成分との合計重量に対して15重量%
添加し、更に、水を50重量%加え、これらをボールミ
ルに入れて粉砕及び混合し、磁器原料のスラリーを作成
した。
脱泡し、このスラリーをリバースロールコーターに入
れ、これを使用してポリエステルフィルム上にこのスラ
リーに基づく薄膜を形成し、この薄膜をフィルム上で1
00℃に加熱して乾燥させ、厚さ約20μmのグリーン
シートを得た。このシートを10cm角の正方形に打ち
抜いて使用した。
径が1.5μmのニッケル粉末10gと、エチルセルロ
ース0.9gをブチルカルビトール9.1gに溶解させ
たものとを攪拌器にいれ、10時間攪拌することにより
得た。この導電ペーストを長さ14mm、幅7mmのパ
ターンを50個有するスクリーンを介して上記グリーン
シートの片面に印刷した後、これを乾燥した。
トを2枚積層した。この際、隣接する上下のシートにお
いて、その印刷面がパターンの長手方向に約半分ほどず
れるように配置した。更に、この積層物の上下両面にそ
れぞれ10枚づつ印刷の施されていないグリーンシート
を積層した。次いで、この積層物を約50℃の温度で厚
さ方向に約40トンの圧力を加えて圧着させた。しかる
後、この積層物を格子状に裁断し、約50個の積層チッ
プを得た。
入れ、大気中で100℃/hrの速度で600℃まで加
熱して、有機バインダーを燃焼させた。しかる後、炉の
雰囲気を大気からH2 (2体積%)+N2 (98体積
%)の雰囲気に変えた。そして、炉を上記のごとき還元
性雰囲気とした状態を保って、積層体チップの加熱温度
を600℃から焼成温度の1150℃(最高温度)を3
時間保持した後、100℃/hrの速度で600℃まで
降温し、雰囲気を大気雰囲気(酸化性雰囲気)に置き換
えて、600℃を30分間保持して酸化処理を行い、そ
の後、室温まで冷却して、焼結体チップを得た。
に亜鉛とガラスフリットとビヒクルとからなる導電性ペ
ーストを塗布して乾燥し、これを大気中で550℃の温
度で15分間焼き付け、亜鉛電極層を形成し、更にこの
うえに銅を無電解メッキで被着させ、更にこの上に電気
メッキ法でPb−Sn半田層を設けて、一対の外部電極
を形成した。
器層12と、内部電極14と、外部電極16からなる積
層磁器コンデンサ10が得られた。なお、このコンデン
サ10の誘電体磁器層12の厚さは0.015mm、内
部電極の対抗面積は、5mm×5mm=25mm2 であ
る。また、焼結後の誘電体磁器層12の組成は、焼結前
の基本成分と添加成分との混合組成と実質的に同じであ
る。
的特性を測定したところ、表6の試料番号1の欄に示
すように、比誘電率εs が3380、tanδが1.6
%、抵抗率ρが5.7×106 MΩ・cm、交流電圧2
00V/mmにおけるtanδが2.1%、25℃の静
電容量を基準にした−55℃及+125℃の静電容量の
変化率△C-55 ,△C125 が−9.7%,4.3%,2
0℃の静電容量を基準にした−25℃、+85℃の静電
容量の変化率△C-25 ,△C85が−4.5%,−2.6
%であった。
圧(実効値)1.0Vの条件で静電容量を測定し、この
測定値と、一対の内部電極の対向面積25mm 2 と、一
対の内部電極間の誘電体磁器層の厚さ0.015mmか
ら計算で求めた。 (B) 誘電体損失tanδ(%)は、上記した比誘電率の
測定の場合と同一の条件で測定した。 (C) 抵抗率ρ(MΩ・cm)は、温度20℃においてD
C100Vを60秒間印加した後に、一対の外部電極間
の抵抗値を測定し、この測定値と寸法とに基づいて計算
で求めた。 (D) 交流電圧200V/mmでの誘電損失tanδ
(%)は、温度20℃、周波数1kHz、電圧(実行
値)3.0Vの条件で測定した。 (E) 静電容量の温度特性は、恒温槽中に試料を入れ、−
55℃,−25℃,0℃,+20℃,+25℃,+50
℃,+85℃,+110℃,+125℃の各温度におい
て、周波数1kHz、電圧(実効値)1.0Vの条件で
静電容量を測定し、温度20℃及び25℃における静電
容量に対して各温度の静電容量の変化率を求めることに
より得た。
べたが、試料番号2〜89についても、基本成分の組成
を表3〜表3及び表4〜表4に示すように変
え、添加成分の組成及び割合を表5〜表5に示すよ
うに変えた他は、試料番号1の試料の場合と全く同一の
条件で積層磁器コンデンサを作成し、同一の方法で電気
的特性を測定した。試料番号1〜89の試料の場合の焼
成温度及び電気的特性は表6〜表6に示す通りとな
った。
には、各試料の基本成分の組成及びその割合が示されて
いる。すなわち、x,y,kは、前述した基本成分の組
成式(2)中の各元素の原子数の割合、すなわち、Ti
の原子数を1とした場合の各元素の原子数の割合を示
す。また、1−z及びzは、前述した基本成分の組成式
(4)の各元素の原子数の割合を示す。また、α,β
は、前述した基本成分の組成式(1)の各酸化物の原子
数の割合、すなわち、前述した基本成分の組成式(1)
中の第1項、第2項及び第3項の(1−γ)(Bak-(x+y)MxL
y)OkTiO2 +γ(R1-zR'z)O3/2 の分子数を1とした場合の
各酸化物の原子数の割合を示す。
本成分の組成式(1)中のMの内容を示し、yの欄のC
a,Srは、基本成分の組成式(1)中のLの内容を示
し、、1−zの欄のLa,Ce,Pr,Nd,Pm,S
m及びEuは前述した基本成分の組成式(1)のRの内
容を示し、zの欄のSc,Y,Gd,Tb,Dy,H
o,Er,Tm,Yb及びLuは前述した基本成分の組
成式(1)中のR’の内容を示し、αの欄のP,Vは、
前述した基本成分の組成式(1)中のAの内容を示し、
βの欄のCr,Mn,Fe,Co,Niは、前述した基
本成分の組成式(1)中のDの内容を示している。
ついての添加成分の組成及びその割合が示されている。
表5〜表5の添加成分の添加量は、基本成分100
重量部に対する重量部で示されており、添加成分のMO
の欄には、BaO,SrO,CaO,MgO及びZnO
の割合がモル%で示されている。
ついての焼成温度及び積層磁器コンデンサの電気的特性
が示されている。表6〜表6において、静電容量の
温度特性は、25℃の静電容量を基準にした−55℃お
よび+125℃の静電容量の変化率を△C-55 (%)お
よび△C125 (%)で、20℃の静電容量を基準にした
−25℃および+85℃の静電容量の変化率を△C-25
(%)および△C85(%)で示されている。
従う試料によれば、非酸化性雰囲気中における1200
℃以下の焼成により、誘電体磁器層の比誘電率εs が3
300以上、tanδが2.5%以下、抵抗率ρが4.
0×106 MΩ・cm以上、交流電圧200V/mmに
おけるtanδが3.0%以下、静電容量の温度変化率
△C-55 及び△C125 が−15%〜+15%、△C-25
及び△C85が−10%〜+10%の範囲の電気的特性を
有する磁器コンデンサを得ることができるものである。
0,13,23,28,29,31,32,34,3
8,39,44,45,49,62〜67,74〜78
及び83の試料によれば、所望の電気的特性を有する磁
器コンデンサを得ることができない。従って、これらの
試料番号の試料は本発明の範囲外のものである。
変化率△C-55 ,△C125 ,△C-2 5 ,△C85のみが表
示されているが、本発明に従う試料では、−25℃〜+
85℃の範囲の静電容量の温度変化率△Cは、−10%
〜+10%の範囲に収まっており、又、−55℃〜+1
25℃の範囲の静電容量の温度変化率△Cは、−15%
〜+15%の範囲に収まっている。
られている誘電体磁器組成物の組成範囲の限定理由につ
いて、表3〜表3、表4〜表4、表5〜表5
及び表6〜表6に示す実験結果を参照しながら説
明する。
うに、α=0.0002の場合は、交流電圧200V/
mmにおけるtanδが3.0%以上になってしまう
が、試料番号3,7に示すように、α=0.0005の
場合には、所望の電気的特性が得られる。また、試料番
号5,9に示すように、α=0.011の場合は、抵抗
率ρが4.0×106 MΩ・cmより小さくなり、静電
容量の温度変化率△C-5 5 ,△C125 が−15%〜+1
5%からはずれ、△C-25 ,△C85が−10%〜+10
%からはずれるが、試料番号4,8に示すように、α=
0.01の場合には、所望の電気的特性が得られる。従
って、αの範囲は、0.0005≦α≦0.01でなけ
ればならない。
0.0005≦α≦0.01を満足する範囲ではPとV
のうち一方または両方を使用することができる。
に、β=0.0002の場合は、交流電圧200V/m
mにおけるtanδが3.0%以上になってしまうが、
試料番号11に示すように、β=0.0005の場合に
は、所望の電気的特性が得られる。また、試料番号13
に示すように、β=0.011の場合は、比誘電率が3
300以下になってしまうが、試料番号12に示すよう
に、β=0.01の場合には、所望の電気的特性が得ら
れる。従って、βの範囲は、0.0005≦β≦0.0
1でなければならない。
Niの酸化物はそれぞれほぼ同様に働き、これらから選
択された一つを使用しても、また複数を組み合わせて使
用しても同様な効果が得られるものである。
に、γ=0の場合は、静電容量の温度変化率ΔC-55 が
−15%〜+15%から外れ、ΔC-25 が−10%〜+
10%から外れてしまうが、試料番号40に示すよう
に、γ=0.002の場合には、所望の電気的特性が得
られる。また、試料番号44に示すように、γ=0.0
7の場合には、所望の電気的特性を有する緻密な焼結体
が得られないが、試料番号43に示すように、γ=0.
06の場合には、所望の電気的特性が得られる。従っ
て、γの範囲は、0.002≦γ≦0.06でなければ
ならない。
ように、x+y=0の場合には、静電容量の温度変化率
△C-55 が−15%〜+15%からはずれるが、試料番
号24,25に示すように、x+y=0.01の場合に
は所望の電気的特性が得られる。また試料番号29,3
1に示すように、x+y=0.11の場合には、静電容
量の温度変化率△C85が−10%〜+10%からはずれ
てしまうが、試料番号33に示すように、x+y=0.
10の場合には所望の電気的特性が得られる。ただし、
試料番号28,32に示すように、x+y≦0.10で
あっても、yの値が0.05を越えると静電容量の温度
変化率△C85が−10%〜+10%からはずれてしま
う。従って、x+yの範囲は、0.01≦x+y≦0.
10であるが、同時に、y≦0.05でなければならな
い。
aとSrはほぼ同様に働き、0≦x≦0.10を満足す
る範囲ではMgとZnのうち一方または両方を使用する
こと、また、0≦y≦0.05を満足する範囲でCaと
Srのうち一方または両方を使用することができる。し
かるに、M成分及びL成分の1種または複数種のいずれ
の場合においてもx+yの値は0.01〜0.10の範
囲にしなければならない。
に、k<1.00の場合には、抵抗率ρが4.0×10
6 MΩ・cmより大幅に小さくなり、静電容量の温度変
化率△C-55 ,△C125 が−15%〜+15%からはず
れ、△C-25 ,△C85が−10%〜+10%からはずれ
てしまうが、試料番号35に示すように、k=1.00
の場合には、所望の電気的特性が得られる。一方、kの
値が、試料番号38に示すように、k>1.05の場合
には緻密な焼結体が得られなくなってしまうが、試料番
号37に示すように、k=1.05の場合には、所望の
電気的特性が得られる。従って、kの範囲は、1.00
≦k≦1.05である。
に、z=0.4の場合には、tanδが2.5%以上に
なり、交流電圧200V/mmにおけるtanδが3.
0%以上になり、抵抗率ρが4.0×106 MΩ・cm
より小さくなり、静電容量の温度変化率△C-55 ,△C
125 が−15%〜+15%からはずれ、△C-25 ,△C
85が−10%〜+10%からはずれてしまうが、試料番
号46に示すように、z=0.5の場合には所望の電気
的特性が得られる。また、試料番号49に示すように、
z=0.95の場合には、比誘電率が3300以下にな
ってしまうが、試料番号48に示すように、z=0.9
の場合には、所望の電気的特性が得られる。従って、z
の範囲は、0.5≦z≦0.9である。
Pm,Sm及びEu、R’成分のSc,Y,Gd,T
b,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLuはそれぞれ
ほぼ同様に働き、これらから選択された一つを使用して
も、または複数を組み合わせて使用しても同様な効果が
得られるものである。
討する。まず、添加成分がLi2 O−SiO2 −MOの
場合、添加成分の好ましい組成範囲は、Li2 O−Si
O2 −MOの組成比をモル%で示す図2の三角図に基づ
いて決定することができる。
は、試料番号52に示すように、Li2 Oが1モル%、
SiO2 が80モル%、MOが19モル%の組成を示
し、第二の点Bは、試料番号53に示すように、Li2
Oが1モル%、SiO2 が39モル%、MOが60モル
%の組成を示し、第三の点Cは、試料番号54に示すよ
うに、Li2 Oが30モル%、SiO2 が30モル%、
MOが40モル%の組成を示し、第四の点Dは、試料番
号55に示すように、Li2 Oが50モル%、SiO2
が50モル%、MOが0モル%の組成を示し、第五の点
Eは、試料番号56に示すように、Li2 Oが20モル
%、SiO2 が80モル%、MOが0モル%の組成を示
す。
加成分の組成範囲が、Li2 O−SiO2 −MOの組成
比をモル%で示す三角図(図2)の第一〜五の点A〜E
を順に結ぶ5本の直線で囲まれた範囲内であれば所望の
電気的特性を得ることができるが、試料番号62〜67
に示されるように、添加成分の組成を上記範囲外とすれ
ば、緻密な焼結体を得ることができない。
Oの場合、添加成分の好ましい組成範囲は、B2 O3 −
SiO2 −MOの組成比をモル%で示す図3の三角図に
基づいて決定することができる。
は、試料番号68に示すように、B2O3 が1モル%、
SiO2 が80モル%、MOが19モル%の組成を示
し、第七の点Gは、試料番号69に示すように、B2 O
3 が1モル%、SiO2 が39モル%、MOが60モル
%の組成を示し、第八の点Hは、試料番号70に示すよ
うに、B2 O3 が29モル%、SiO2 が1モル%、M
Oが70モル%の組成を示し、第九の点Iは、試料番号
71に示すように、B2 O3 が90モル%、SiO2 が
1モル%、MOが9モル%の組成を示し、第十の点J
は、試料番号72に示すように、B2 O3 が90モル
%、SiO2 が9モル%、MOが1モル%の組成を示
し、第十一の点Kは、試料番号73に示すように、B2
O3 が19モル%、SiO2 が80モル%、MOが1モ
ル%の組成を示す。
加成分の組成範囲が、B2 O3 −SiO2 −MOの組成
比をモル%で示す三角図(図3)の第六〜十一の点F〜
Kを順に結ぶ6本の直線で囲まれた範囲内であれば所望
の電気的特性を得ることができるが、試料番号74〜7
7に示されるように、添加成分の組成を上記範囲外とす
れば、緻密な焼結体を得ることができない。
に示されるように、BaO,SrO,CaO,MgO,
ZnOのいずれか1種であってもよいし、他の試料に示
すように2種以上の適当な比率であってもよい。
78に示すように、添加量が0重量部の場合には、その
焼成温度が1250℃であっても、緻密な焼結体は得ら
れないが、試料番号79に示すように、添加量が基本成
分100重量部に対して0.2重量部の場合には、11
90℃の焼成温度で所望の電気的特性が得られる。一
方、試料番号83に示すように、添加成分の添加量が、
基本成分100重量部に呈して7.0重量部の場合に
は、比誘電率が3300未満となり、静電容量の温度変
化率△C-55 が−15%〜+15%からはずれてしまう
が、試料番号82に示すように、添加成分の添加量が、
基本成分100重量部に対して5.0重量部の場合に
は、所望の電気的特性を得ることができる。従って、添
加成分の添加量は、基本成分100重量部に対して0.
2〜5.0重量部の範囲である。
Li2 O−SiO2 −MO又はB2O3 −SiO2 −M
Oを単独で用いているが、試料番号89に示すように、
基本成分100重量部に対して0.2〜5.0重量部の
範囲であれば、これら2種類の添加成分を混合して用い
ても同様の効果を示す。
率εs が3300以上、誘電損失tanδが2.5%以
下、抵抗率ρが4.0×106 MΩ・cm以上、交流電
圧200V/mmにおける誘電損失tanδが3.0%
以下であり、且つ、静電容量の温度変化率が−55℃〜
125℃で−15%〜+15%(25℃を基準)、−2
5℃〜85℃で−10%〜+10%(20℃を基準)の
範囲に収まる磁器コンデンサを提供することができると
いう効果がある。
/mmにおける誘電損失tanδが3.0%以下と良好
になるので、誘電体磁器層を薄膜化した場合の誘電損失
の増大を抑制することができ、従って、小型大容量の磁
器コンデンサを提供することができるという効果があ
る。
誘電体層を構成している誘電体磁器組成物を非酸化性雰
囲気中の焼成によって形成させるので、内部電極をニッ
ケル等の安価な卑金属の導電性ペーストで形成すること
ができ、従って、安価な磁器コンデンサを提供すること
ができるという効果がある。
面図である。
する誘電体磁器組成物の添加成分(Li2 O−SiO2
−MO)の組成範囲を示す三角図である。
する誘電体磁器組成物の添加成分(B2 O3 −SiO2
−MO)の組成範囲を示す三角図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 誘電体磁器組成物からなる1又は2以上
の誘電体磁器層と、この誘電体磁器層を挟持している少
なくとも2以上の内部電極とを備えた磁器コンデンサに
おいて、 前記誘電体磁器組成物が、100.0重量部の基本成分
と、0.2〜5.0重量部の添加成分との混合物を焼成
したものからなり、 前記基本成分が、(1−γ)(Bak-(x+y)MxLy)OkTiO2 +γ(R
1-zR'z)O3/2+αAO5/2+βD(但し、MはMg及び/又は
Zn、LはCa及び/又はSr、RはLa,Ce,P
r,Nd,Pm,Sm及びEuから選択された1種又は
2種以上の元素、R’はSc,Y,Gd,Tb,Dy,
Ho,Er,Tm,Yb及びLuから選択された1種又
は2種以上の元素、AはP及び/又はV、DはCr,M
n,Fe,Co及びNiから選択された1種又は2種以
上の酸化物、α,β,γ,k,x,y及びzは、 0.0005≦α≦0.01 0.0005≦β≦0.01 0.002≦γ≦0.06 1.00≦k≦1.05 0≦x<0.10 0≦y≦0.05 0.01≦x+y≦0.10 0.5≦z≦0.9 を満足する数値)で表わされる物質からなり、 前記添加成分がLi2 OとSiO2 とMO(但し、MO
はBaO,SrO,CaO,MgO及びZnOから選択
された1種又は2種以上の酸化物)とからなり、 前記Li2 Oと前記SiO2 と前記MOとの組成範囲
が、これらの組成をモル%で示す三角図における、 前記Li2 Oが1モル%、前記SiO2 が80モル%、
前記MOが19モル%の組成を示す第一の点Aと、 前記Li2 Oが1モル%、前記SiO2 が39モル%、
前記MOが60モル%の組成を示す第二の点Bと、 前記Li2 Oが30モル%、前記SiO2 が30モル
%、前記MOが40モル%の組成を示す第三の点Cと、 前記Li2 Oが50モル%、前記SiO2 が50モル
%、前記MOが0モル%の組成を示す第四の点Dと、 前記Li2 Oが20モル%、前記SiO2 が80モル
%、前記MOが0モル%の組成を示す第五の点Eとをこ
の順に結ぶ5本の直線で囲まれた領域内にあることを特
徴とする磁器コンデンサ。 - 【請求項2】 誘電体磁器組成物からなる1又は2以上
の誘電体磁器層と、この誘電体磁器層を挟持している少
なくとも2以上の内部電極とを備えた磁器コンデンサに
おいて、 前記誘電体磁器組成物が、100.0重量部の基本成分
と、0.2〜5.0重量部の添加成分との混合物を焼成
したものからなり、を満足する数値)で表わされる物質
からなり、 前記基本成分が、(1−γ)(Bak-(x+y)MxLy)OkTiO2 +γ(R
1-zR'z)O3/2+αAO5/2+βD(但し、MはMg及び/又は
Zn、LはCa及び/又はSr、RはLa,Ce,P
r,Nd,Pm,Sm及びEuから選択された1種又は
2種以上の元素、R’はSc,Y,Gd,Tb,Dy,
Ho,Er,Tm,Yb及びLuから選択された1種又
は2種以上の元素、AはP及び/又はV、DはCr,M
n,Fe,Co及びNiから選択された1種又は2種以
上の酸化物、α,β,γ,k,x,y及びzは、 0.0005≦α≦0.01 0.0005≦β≦0.01 0.002≦γ≦0.06 1.00≦k≦1.05 0≦x<0.10 0≦y≦0.05 0.01≦x+y≦0.10 0.5≦z≦0.9 前記添加成分がB2 O3 とSiO2 とMO(但し、MO
はBaO,SrO,CaO,MgO及びZnOから選択
された1種又は2種以上の酸化物)とからなり、 前記B2 O3 と前記SiO2 と前記MOとの組成範囲
が、これらの組成をモル%で示す三角図における、 前記B2 O3 0が1モル%、前記SiO2 が80モル
%、前記MOが19モル%の組成を示す第六の点Fと、 前記B2 O3 が1モル%、前記SiO2 が39モル%、
前記MOが60モル%の組成を示す第七の点Gと、 前記B2 O3 が29モル%、前記SiO2 が1モル%、
前記MOが70モル%の組成を示す第八の点Hと、 前記B2 O3 が90モル%、前記SiO2 が1モル%、
前記MOが9モル%の組成を示す第九の点Iと、 前記B2 O3 が90モル%、前記SiO2 が9モル%、
前記MOが1モル%の組成を示す第十の点Jと、 前記B2 O3 が19モル%、前記SiO2 が80モル
%、前記MOが1モル%の組成を示す第十一の点Kとを
この順に結ぶ6本の直線で囲まれた領域内にあることを
特徴とする磁器コンデンサ。 - 【請求項3】 未焼結の磁器粉末からなる混合物を調製
する工程と、前記混合物からなる未焼結磁器シートを形
成する工程と、前記未焼結磁器シートを少なくとも2以
上の導電性ペースト膜で挟持させた積層物を形成する工
程と、前記積層物を非酸化性雰囲気中において焼成する
工程と、前記焼成を受けた積層物を酸化性雰囲気中にお
いて熱処理する工程とを備え、 前記誘電体磁器組成物が、100.0重量部の基本成分
と、0.2〜5.0重量部の添加成分との混合物を焼成
したものからなり、を満足する数値)で表わされる物質
からなり、 前記基本成分が、(1−γ)(Bak-(x+y)MxLy)OkTiO2 +γ(R
1-zR'z)O3/2+αAO5/2+βD(但し、MはMg及び/又は
Zn、LはCa及び/又はSr、RはLa,Ce,P
r,Nd,Pm,Sm及びEuから選択された1種又は
2種以上の元素、R’はSc,Y,Gd,Tb,Dy,
Ho,Er,Tm,Yb及びLuから選択された1種又
は2種以上の元素、AはP及び/又はV、DはCr,M
n,Fe,Co及びNiから選択された1種又は2種以
上の酸化物、α,β,γ,k,x,y及びzは、 0.0005≦α≦0.01 0.0005≦β≦0.01 0.002≦γ≦0.06 1.00≦k≦1.05 0≦x<0.10 0≦y≦0.05 0.01≦x+y≦0.10 0.5≦z≦0.9 前記添加成分がLi2 OとSiO2 とMO(但し、MO
はBaO,SrO,CaO,MgO及びZnOから選択
された1種又は2種以上の酸化物)とからなり、 前記Li2 Oと前記SiO2 と前記MOとの組成範囲
が、これらの組成をモル%で示す三角図における、 前記Li2 Oが1モル%、前記SiO2 が80モル%、
前記MOが19モル%の組成を示す第一の点Aと、 前記Li2 Oが1モル%、前記SiO2 が39モル%、
前記MOが60モル%の組成を示す第二の点Bと、 前記Li2 Oが30モル%、前記SiO2 が30モル
%、前記MOが40モル%の組成を示す第三の点Cと、 前記Li2 Oが50モル%、前記SiO2 が50モル
%、前記MOが0モル%の組成を示す第四の点Dと、 前記Li2 Oが20モル%、前記SiO2 が80モル
%、前記MOが0モル%の組成を示す第五の点Eとをこ
の順に結ぶ5本の直線で囲まれた領域内にあることを特
徴とする磁器コンデンサの製造方法。 - 【請求項4】 未焼結の磁器粉末からなる混合物を調製
する工程と、前記混合物からなる未焼結磁器シートを形
成する工程と、前記未焼結磁器シートを少なくとも2以
上の導電性ペースト膜で挟持させた積層物を形成する工
程と、前記積層物を非酸化性雰囲気中において焼成する
工程と、前記焼成を受けた積層物を酸化性雰囲気中にお
いて熱処理する工程とを備え、 前記誘電体磁器組成物が、100.0重量部の基本成分
と、0.2〜5.0重量部の添加成分との混合物を焼成
したものからなり、を満足する数値)で表わされる物質
からなり、 前記基本成分が、(1−γ)(Bak-(x+y)MxLy)OkTiO2 +γ(R
1-zR'z)O3/2+αAO5/2+βD(但し、MはMg及び/又は
Zn、LはCa及び/又はSr、RはLa,Ce,P
r,Nd,Pm,Sm及びEuから選択された1種又は
2種以上の元素、R’はSc,Y,Gd,Tb,Dy,
Ho,Er,Tm,Yb及びLuから選択された1種又
は2種以上の元素、AはP及び/又はV、DはCr,M
n,Fe,Co及びNiから選択された1種又は2種以
上の酸化物、α,β,γ,k,x,y及びzは、 0.0005≦α≦0.01 0.0005≦β≦0.01 0.002≦γ≦0.06 1.00≦k≦1.05 0≦x<0.10 0≦y≦0.05 0.01≦x+y≦0.10 0.5≦z≦0.9 前記添加成分がB2 O3 とSiO2 とMO(但し、MO
はBaO,SrO,CaO,MgO及びZnOから選択
された1種又は2種以上の酸化物)とからなり、 前記B2 O3 と前記SiO2 と前記MOとの組成範囲
が、これらの組成をモル%で示す三角図における、 前記B2 O3 0が1モル%、前記SiO2 が80モル
%、前記MOが19モル%の組成を示す第六の点Fと、 前記B2 O3 が1モル%、前記SiO2 が39モル%、
前記MOが60モル%の組成を示す第七の点Gと、 前記B2 O3 が29モル%、前記SiO2 が1モル%、
前記MOが70モル%の組成を示す第八の点Hと、 前記B2 O3 が90モル%、前記SiO2 が1モル%、
前記MOが9モル%の組成を示す第九の点Iと、 前記B2 O3 が90モル%、前記SiO2 が9モル%、
前記MOが1モル%の組成を示す第十の点Jと、 前記B2 O3 が19モル%、前記SiO2 が80モル
%、前記MOが1モル%の組成を示す第十一の点Kとを
この順に結ぶ6本の直線で囲まれた領域内にあることを
特徴とする磁器コンデンサの製造方法。
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JP3180690B2 (ja) * | 1996-07-19 | 2001-06-25 | 株式会社村田製作所 | 積層セラミックコンデンサ |
JP3039417B2 (ja) * | 1997-02-07 | 2000-05-08 | 株式会社村田製作所 | 積層セラミックコンデンサ |
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