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JP3263331B2 - 無溶剤の2液常温硬化型液状重合体組成物とその用途 - Google Patents

無溶剤の2液常温硬化型液状重合体組成物とその用途

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Publication number
JP3263331B2
JP3263331B2 JP02112997A JP2112997A JP3263331B2 JP 3263331 B2 JP3263331 B2 JP 3263331B2 JP 02112997 A JP02112997 A JP 02112997A JP 2112997 A JP2112997 A JP 2112997A JP 3263331 B2 JP3263331 B2 JP 3263331B2
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JP
Japan
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liquid
solvent
polymer composition
acrylic copolymer
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富男 鈴木
貴美江 渡辺
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鈴木産業株式会社
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D133/00Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D133/04Homopolymers or copolymers of esters
    • C09D133/06Homopolymers or copolymers of esters of esters containing only carbon, hydrogen and oxygen, the oxygen atom being present only as part of the carboxyl radical
    • C09D133/062Copolymers with monomers not covered by C09D133/06
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D183/00Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D183/04Polysiloxanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L83/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L83/04Polysiloxanes

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実質的に無溶剤の
2液常温硬化型液状重合体組成物とその用途に関するも
のであって、より詳しくは、密着性、耐屈曲性、湿潤施
工性、難燃性、ガスバリヤー性、耐衝撃性、耐熱性、耐
アルカリ性、耐透水性に優れ、塗料や結着剤として有用
な実質的に無溶剤の2液常温硬化型液状重合体組成物と
その用途に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、塗料における溶剤の役割は重要
で、その使用量から見ても塗料用素材の45ないし50%を
溶剤が占めており、その種類も主要なものだけでも50種
類以上が挙げられる。特に有機溶剤は塗膜形成材料を溶
解分散せしめて流動性を与え、塗装適性ならびに塗膜形
成適性を与える上で重要で、欠かすことのできない素材
である。しかしながら、有機溶剤は可燃性が高く危険物
取扱指定を受けているばかりでなく、人体が有機溶剤と
接する時には各種の障害症状(例えば、麻酔作用、中枢
神経系や自律神経系障害、肝臓や腎臓障害、皮膚や眼の
炎症等)の発生がもたらされるために、塗装作業時に
は、作業者の健康管理に最大の配慮をしなければならな
いことは当然である。
【0003】したがって、健康管理を優先する立場から
は、有機溶剤を含む塗料を扱う作業者は、ガスマスクを
つけた状態で作業することを余儀なくされ、そのために
著しく作業性が損なわれることになる。しかも、有機溶
剤は、地球環境をも汚染することが重大な欠陥として認
識されており、もはや、有機溶剤を必須成分とする塗料
や接着剤は、できるだけ、使用を避ける傾向にあるのが
実情である。
【0004】かかる現状を憂慮して、我が国の政策面で
も、例えば建設省道路局においては、平成5年6月か
ら、橋梁の塗装工事における作業者の健康管理、環境保
全、作業効率等の面から、有機溶剤量を大幅に削減した
無溶剤型塗料、あるいは有機溶剤の代わりに水を使用す
る水系塗料の開発・実用化に向けて、大型プロジェクト
を発足させており、材料開発、塗装法の開発、試
験塗装、維持管理手法の確率、から成る4項目を開発
導入項目と定め、研究を開始している。
【0005】ところが、水系塗料では、作業者の健康管
理面では問題はないものの、物性低下は避けられず、か
つ、塗装時の排水の処理対策が確立されておらず、水質
汚濁や土中汚染を引き起こすことが憂慮され、必ずしも
好ましい方法とは言えない。
【0006】本願出願人は、このような動向をいち早く
察知して、平成3年の時点で無溶剤の常温硬化型オルガ
ノシロキサン組成物を開発し、上記目的を達成できる塗
料等の用途に適切に適用できる素材を開発し、特許出願
をしている(特公平7−72250号公報参照)。この
発明は、無溶剤でしかも各種の物性に優れていることか
ら各方面での応用に適合できるものであるが、さらに、
近年になって、これに加えて、耐屈曲性(基材の変形追
従性)、湿潤施工性、難燃性、ガスバリヤー性、耐衝撃
性、耐熱性などの物性を高めた塗料等のポリマー組成物
が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、無溶剤であり、かつ、上記各物性に優れた、塗料や
結着剤として有用な重合体組成物を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の常温硬化性の
合体組成物は、上記目的を達成するために提案されたも
のであって、主たる成分として液状オルガノポリシロキ
サンを用い、これに架橋剤と硬化触媒を混合したもの
(A)と、グリシジル基を有するオルガノシロキサン
(B)からなる液状組成物を第1液とし、シリコーンで
粘度調節をした第3級アミノ基含有の無溶剤のアクリル
共重合体第2液として用いた点に重要な特徴がある。
【0009】
【化1】 すなわち、本発明によれば、(a) 下記一般式 (1)(式
中:R1は水素原子もしくはC1からC5のアルキル基あるい
はアシル基;R2ないしR6はそれぞれが水素原子、 OR1
もしくは一価の炭化水素基より選ばれた同一もしくは異
なる基、n は1 ないし15の数)で表される化合物の1種
または2種以上からなる液状オルガノポリシロキサン;(b) 下記一般式 (2)もしくは(3) R7 pM・(OR1)3-p ・・・・・・・・・・(2) R7 mQ・(OR1)4-m ・・・・・・・・・・(3) (式中:M はアルミニウムまたはホウ素元素;Q はケイ
素、チタンまたはジルコニウム元素;R1は水素原子もし
くはC1ないしC5のアルキル基、アシル基あるいはオキシ
ム基;R7は水素原子、OR1基もしくは一価の炭化水素基
より選ばれた基;pは1 または2 ;mは1 ないし3 の整
数)で表される有機金属化合物の1種または2種以上か
らなる架橋剤;および、(c) 亜鉛、コバルト、アルミニウムまたは錫元素の1ま
たは2種以上の含金属有機化合物であり、触媒反応ブロ
ッキング剤が配合された硬化触媒;からなるオルガノシ
ロキサン成分(A);および、グリシジル基を有するオ
ルガノシロキサン(B);からなり、(A)/(B)の
混合割合(重量比)が30ないし60/70ないし40
である液状組成物(第1液)45ないし70重量%と
シリコーンで粘度調整をした第3級アミノ基含有の無溶
剤のアクリル共重合体(第2液)55ないし30重量
、からなるからことを特徴とする2液常温硬化型液状
重合体組成物が提供される。
【0010】また、本発明によれば、上記(C) 無溶剤の
アクリル共重合体が、第3級アミノ基を含むアクリル共
重合体の有機溶剤の少なくとも95%をシリコーンによ
って置換することによって粘度調整をした実質的に無溶
剤のアクリル共重合体である上記液状重合体組成物が提
供される。
【0011】また、本発明によれば、上記(C) 無溶剤の
アクリル共重合体が、重合工程終了後の第3級アミノ基
含有アクリル共重合体をシリコーンによって粘度調整を
したものである上記液状重合体組成物が提供される。
【0012】また、本発明によれば、上記(C) 無溶剤の
アクリル共重合体のアミン価が19、酸価が3以下であ
る上記液状重合体組成物が提供される。
【0013】
【0014】
【0015】また、本発明によれば、上記第1液組成物
の液状オルガノポリシロキサン(a)100重量部に対し
て、400重量部以下の活性剤、充填剤、顔料、着色剤
の群より選ばれた1ないし2種以上の配合剤が配合され
ている液状重合体組成物が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の常温硬化型液状重合体組
成物は、第1液として、上記特公平7−72250号公
報に開示されたような、無溶剤の常温硬化型オルガノシ
ロキサン組成物とグリシジル基を有するオルガノシロキ
サンからなる液状組成物、および第2液として、シリコ
ーンで粘度調整をした第3級アミノ基含有の無溶剤のア
クリル共重合体から構成されることが重要な特徴であ
る。
【0017】つまり、本発明の重合体組成物は、第1
液の(A) オルガノシロキサン成分の硬化特性と、グリ
シジル基を有するオルガノシロキサン(B) と、無溶剤の
アクリル共重合体(C) との硬化特性を併せ持つものであ
り、後述する実施例によっても裏付けられるように、無
溶剤であるということと相俟って、著しく優れた有用性
を持つものであることが理解されよう。なお、本発明に
おける無溶剤とは、有機溶剤を実質的に含まないことを
意味するものであり、有機溶剤を全く含まないものであ
るか、含んでいたとしても、上記アクリル共重合体の有
機溶剤の少なくとも95%をシリコーンによって置換す
ることによって粘度調節した場合の5%以下の有機溶剤
を含むものを意味する。以下、各成分について説明す
る。
【0018】(A)オルガノシロキサン成分 (a) 液状オルガノポリシロキサン 本発明の主材であるオルガノシロキサンは、シランと共
に有機ケイ素の代表化合物として知られており、R3SiO
(R2SiO)nSiR3、(R2SiO)n等の示性式が与えられている。
このようにオルガノシロキサンは、無機化合物の範疇に
あるSi-O結合のシロキサン結合に有機基(アルキル基、
フェニル基、アリール基、アルコキシ基、アシロキシ基
等)が結合した形で構成されている。したがって、オル
ガノシロキサンはシラノール結合(-Si-OH)が有する無機
化合物の性質と-C-C- 結合やC-O 結合を有する有機化合
物の性質を兼ね備えている。
【0019】一方、C-C 結合とSi-O結合の原子間結合エ
ネルギーを比較すると、C-C 結合は84.9 kcal/mol であ
り、C-O 結合は80.9 kcal/mol であるのに対して、Si-O
結合は106 kcal/molと約25%大きく、有機化合物の構成
単位の原子間結合エネルギーよりシロキサン結合の原子
間結合エネルギーの方が熱や光等の物理的エネルギーや
酸化等の化学的エネルギーに対し安定であることが理解
できる。
【0020】また、シロキサン結合は約50%がイオン結
合であるといわれており、その結合距離が長く電子密度
も低いため、結合の回転は容易であり、比較的小さいエ
ネルギーで結合角が変わる。したがって、シロキサン結
合による鎖は、C-C 結合による鎖より屈曲性に富み柔軟
性を有し、熱や物理的エネルギーによる衝撃に強く、フ
レキシビリティーに富んだ素材となる。以上のようにSi
-O結合を有するオルガノシロキサンは、-C-C- 結合やC-
O 結合から構成されている有機化合物とは多くの点で異
なった性質を示している。特に酸化や燃焼に対して弱い
有機化合物とは明確に区別することができる。
【0021】オルガノシロキサンがポリマー化し、硬化
体を形成していく機構は、反応性シロキサンの縮合反応
もしくは付加反応の進行によるとされている。本発明に
関係するオルガノシロキサンの縮合反応は、第一段で金
属系触媒により線状オリゴマーへの合成反応がまず起
り、ついで第二段としてこの線状オリゴマーが水分もし
くは湿気により脱アルコール、脱オキシム、脱酢酸等の
反応が起り縮合反応が進行して網目構造のポリマー硬化
体を形成する。
【0022】本発明の組成物が難燃性で耐熱性であるた
めには、そのポリマー基本骨格が丈夫で強く、難燃性で
ある-Si-O-Si- 結合で構成され、その-Si-O-Si- 結合を
構成する(a) 液状オルガノポリシロキサンのケイ素分含
有量がSiO2換算で50重量%以上、とくに53重量%以上に
維持されていることが好ましい。無溶剤で液状オルガノ
シロキサンのケイ素分濃度をSiO2換算で50重量%以上、
好適には53重量%以上の高濃度に維持するためには、オ
ルガノシロキサンをオリゴマー以上に重合させることに
よって可能である。上記一般式(1) の[-Si-O-]nのn を
少なくとも2 以上のポリマーとしておくことによって成
立する。
【0023】本発明で用いる液状オルガノシロキサン
は、有機基が酸素を介さずケイ素に直接結合している有
機ケイ素基を保有していることが、無機系シロキサン結
合によるポリマーの物性と異なる点で重要である。特に
無機系シロキサン結合によるポリマーが持たない柔軟
性、付着性、撥水性、耐透水性ならびに耐アルカリ性の
物性を有効に発揮させるためには、シロキサン結合を十
分にカバーできる大きさの有機基、例えばアルキル基、
フェニル基、グリシドキシ基、メタクリロキシ基等から
なる有機ケイ素基を有していることが好ましい。
【0024】本発明で好適に用いられる液状オルガノポ
リシロキサンの例としては、次の化合物、メチルメトキ
シシロキサンのオリゴマー、R/Siの比が1/3 ないし2/2
の範囲にあるアルキル基、フロロアルキル基、ビニル
基、アリル基、アルケニル基、フェニル基、キセニル
基、ナフチル基、アリール基、シクロヘキシル基、シク
ロヘキセニル基、ベンジル基、アルアルキル基、アラル
アリール基、エポキシ基等を有するシリコンレジン、特
に好適にはメチル基もしくはフェニル基を有するシリコ
ンレジン、テトラメチルもしくはエチルオルソシリケイ
トのオリゴマー、メチルもしくはビニルトリアセトキシ
シランのオリゴマー等を挙げることができる。しかも、
これらの化合物は単独もしくは2種以上の組み合わせで
使用することが好適である。
【0025】(b) 架橋剤 本発明の液組成物を、柔軟性があって緻密で丈夫な立体
的網目構造を有する高分子ポリマーを形成させるために
は、ポリシロキサンの末端における重合だけでなく、ポ
リシロキサン中間の各所で架橋や交差による結合を上下
・左右で進行が可能な架橋剤(b) が必要である。この目
的を遂行できる架橋剤(b) として、本発明では、アルコ
キシル基やシラノール基等との縮合反応が可能な官能性
側鎖OR基を有する一般式(2) [R7 pM・(OR1)3-p] で示され
るアルミニウム、ホウ素の液状有機化合物、もしくは一
般式(3) [R7 mQ・(OR1)4-m] (式中:M はアルミニウムま
たはホウ素元素;Q はケイ素、チタンまたはジルコニウ
ム元素;R1は水素原子もしくはC1ないしC5のアルキル
基、アシル基あるいはオキシム基;R7は水素原子、OR1
もしくは一価の炭化水素基より選ばれた基;p は1 また
は2 ;mは1 ないし3 の整数)で表される有機金属化合物
の1種または2種以上を用いる。
【0026】以下にその架橋剤(b) の代表的な例を示
す。一般式(2) のMがアルミニウム元素である場合、p
が0でR1がイソプロピルもしくはセカンダリーブチル等
であり、またN がホウ素元素である場合、p が0でR1
メチル、エチルもしくはブチル等であるトリアルコキシ
基を有する有機金属化合物であることが好適である。
【0027】一般式(3) のQがケイ素元素である場合、
R7がメトキシ基もしくはエトキシ基であるテトラメチル
もしくはエチルオルソシリケイト、メチルトリメトキシ
シラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセト
キシシラン、ビニルトリメトキシシシラン、フェニルト
リメトキシシラン、γ- グリシドキシプロピルメトキシ
シラン、ジメチルメチルトリフロロプロピルシラン、γ
- メタクロキシプロピルトリメトキシシラン、γ- メタ
クロキシプロピルメチルジメトキシシラン等の有機金属
化合物であることが好適である。
【0028】一般式(3) のQがチタン元素である場合、
テトラ−i−プロピルチタネイト、テトラ−n−ブチル
チタネイト等の有機金属化合物であることが好適であ
る。また一般式(3) のQがジルコニウム元素である場
合、テトラエチルジルコネイト、テトラ−i−プロピル
ジルコネイト、テトラ−n−ブチルジルコネイト等の有
機金属化合物であることが好適である。
【0029】これらの有機金属化合物はモノマーである
ことが架橋効果を発揮する上で好適であるが、一部ダイ
マー等の重合を開始している化合物を使用することも本
発明の目的を損なうものではなく有効である。また、以
上の有機金属化合物は、目的や作業性等に合わせて単独
もしくは2種以上の組み合わせで使用することが好適で
ある。本発明で用いる架橋剤(b) は、液組成物中に70重
量%以下、好ましくは65重量%以下で配合されているこ
とがシロキサンポリマー組成物の架橋効果を向上させ、
柔軟性や付着性を付与させる上で有効である。
【0030】(c) 硬化促進剤 本発明で用いる硬化触媒(c) は、亜鉛、コバルト、アル
ミニウムもしくは錫元素からなる含金属有機化合物の単
独もしくは2種以上の組み合わせの中から選ぶことが本
発明の目的を達成する上から好適である。勿論、上述し
たように本発明架橋剤(b) のチタンもしくはジルコニウ
ム有機化合物も硬化触媒としての役割を果す点を考慮し
ておく必要がある。硬化促進剤(c) としての具体的含金
属有機化合物の例としては以下の化合物を挙げることが
できる。ナフテン酸亜鉛、オクチル酸コバルト、ナフテ
ン酸コバルト、アルミニウムトリメトキシドジ、トリス
(アセチルアセテネート)アルミニウム、アルミニウム
トリ-n- ブトキシド、ジアセチル錫ジアセテート、ジブ
チル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジオク
チル錫ジラウレート、ジアセチル錫ジオクトエート、オ
クチル酸錫等の公知公用の一般的硬化促進剤を使用する
ことができる。
【0031】本発明において重要なことは、用いる硬化
促進剤(c) をケト・エノール型互変異性化合物で予め封
鎖ブロッキングして、液状オルガノポリシロキサン(a)
と架橋剤(b) と硬化促進剤(c) との三成分混合液よりな
る本発明組成物の一液貯蔵安定性を長期に亙り確実に確
保することが可能となることにある。ケト・エノール型
互変異性化合物は、ケト型とエノール型との間で平衡関
係を保って共存する化合物で、分子内に水素結合による
キレート化が起っている。この化合物としてアセト酢酸
エチルエステルが代表的で本発明でも好適に用いられ
る。その他本発明で用いられるケト・エノール型互変異
性化合物としては、マロン酸ジエステル、β−ジケトン
類であるアセチルアセトン等、ベンゾイルアセトン、ジ
ベンゾイルメタン、β位に水酸基を有するケトン類であ
るダイアセトンアルコール等、β位に水酸基を有するエ
ステル類であるサルチル酸メチル類等を、さらに上記化
合物中のアルキル基がトリフルオロ基で構成されている
場合等を有効な例として挙げることができる。
【0032】ケト・エノール型互変異性化合物の使用量
は、用いる硬化促進剤(c) の種類や配合量、さらには硬
化条件等によって異なるが、予め簡単な予備実験を行う
ことによって容易に決定することができる。一般には硬
化促進剤(C) 中に50重量%以下の量で配合されているこ
とがブロッキング効果を挙げる上から有効である。さら
に本発明においては、用いる硬化促進剤(C) を一価もし
くは多価のアルコール等のアルコール類で縮合の反応速
度を遅延させることが可能になる。
【0033】本発明で有効に用いられる遅延剤としての
アルコール類の例として、メチルアルコール、エチルア
ルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ア
ミルアルコール等の一価のアルコール、さらにエチレン
グリコール、グリセリン、エリスリトール等の多価のア
ルコールを挙げることができる。縮合反応速度の遅延剤
となるアルコール類は、用いる硬化促進剤(c) の種類や
配合量、さらには硬化条件や遅延の程度等によって異な
るが、これも簡単な予備実験を予め行うことによって容
易に決定することができる。一般には硬化促進剤(c) 中
に50重量%以下の量で予め配合されていることが触媒効
果を損なわない点から有効である。勿論、上記ブロッキ
ング剤のケト・エノール型互変異性化合物と遅延剤のア
ルコール類とを併用する場合は、その配合量は両者合わ
せて、硬化促進剤(C) 中に50重量%以下の量で配合され
ていることが好適である。
【0034】以上のケト・エノール型互変異性化合物で
ブロッキングされた硬化促進剤(c)や反応遅延剤のアル
コール類が配合された硬化促進剤(c) 、さらには、単独
の硬化促進剤(c) の使用量は、液状オルガノポリシロキ
サン(a) や架橋剤(b) の内容、種類、量割合、さらに硬
化促進剤(c) の内容、種類等によって異なるが、一般に
は0.1 ないし10.0重量%の範囲でよい。特に架橋剤(b)
としてアルミニウム、ホウ素、チタンもしくはジルコニ
ウムの有機金属化合物が配合されている時、硬化促進剤
(c) の使用量は限りなく少量であってもよい。以上の配
合条件により硬化縮合反応は順調に進行し、本発明が目
的とするポリマー硬化体の生成を好適に完成させること
が可能となる。
【0035】(d) その他の成分 本発明の第1液には、重合体組成物に求められる物性、
機能性、施工性、用途目的等に応じて、200 ミクロン以
下の粉末状の活性剤、充填剤、顔料、着色剤等の群より
選ばれた填剤(d) を配合することができる。これらの填
剤(d) は作業性や諸物性を損なわない範囲でオルガノシ
ロキサン液組成物 100重量部に対して1ないし 500重量
部の範囲、好適には10ないし400 重量部の範囲で該填料
を単独もしくは2種以上の組み合わせで配合することが
できる。しかし配合時期は、硬化促進剤(c) の添加配合
前に配合分散せしめておくことが好適である。またこれ
ら填料が水分やOH基等を有している時は、これら水分や
OH基を除去する処理工程、例えば乾燥や本発明で特定し
ている養生工程に付してから使用することが重要であ
る。使用できる填料(d) 内容の一例を下記に示す。
【0036】用いる活性剤としては、ホウ酸含有化合
物、クロム酸含有化合物やリン酸含有化合物の粉末品を
選ぶことができる。この活性剤をオルガノシロキサン組
成物に予め配合しておくことによって、例えば鉄等の金
属類を基材に選ぶ時は、オルガノシロキサンによる被覆
材や結着剤と基材との密着性を向上させる傾向にある。
このホウ酸、クロム酸やリン酸含有の化合物である活性
剤として、ホーケイ酸ガラス、ホウ酸亜鉛、リン酸ホウ
素、ホウ酸のアルカリ土類金属塩、ホウ酸のアルカリ金
属塩、クロム酸亜鉛、クロム酸ストロンチウム、クロム
酸鉛、リン酸ケイ素、リン酸アルミニウム、リン酸亜
鉛、リン酸のアルカリ土類金属塩等の粉末もしくはその
変性品や加工品から選ぶことができる。
【0037】充填剤としては、ステンレス、シリコン、
亜鉛、アルミニウムや鉄等の金属および合金の粉末、ガ
ラス粉末、陶磁器粉末、ダイヤモンド粉末、酸化ケイ素
(硅砂粉末、硅石粉末、シリカ粉末、シリカヒューム
等)、溶融アルミナ粉、マグネシヤ粉、炭酸カルシウ
ム、ジルコンサンド、各種粘土(ベントナイト、スメク
タイト、ガイロメ、木節粘土等の精製品)、焼成クレー
(ボーキサイト、モンモリロナイト、カオリン等の焼成
品)、石膏、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、
硫酸バリウム、フッ化アルミニウム、ケイ酸カルシウ
ム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸バリウム、炭酸バリウ
ム、水酸化バリウム、ケイ酸アルミニウム、各種組成内
容の釉薬、タルク、マイカ、フライアッシュ等の粒度 2
00ミクロン以下の粉末の中から適宜選ぶことができる。
これら充填剤の配合量は、とくに制限されるものではな
いが、本発明の組成物の用途によって異なり、吹き付け
用の塗料として用いる場合は、作業性の点から、組成物
100 重量部に対して70重量部以下であることが望まし
く、コテ塗りなどの場合は、組成物100 重量部に対して
1 ないし500 重量部、とくに10ないし400重量部である
ことが好ましい。
【0038】顔料としては、二酸化チタン、ベンガラ、
酸化クロム、黄鉛、カーボンブラック、群青等の無機質
有色顔料、さらに金属類、合金、非酸化物、酸化物等か
らなる焼成顔料、さらにまたシリカ系ホワイトカーボ
ン、アルミナ、酸化亜鉛、磁性酸化鉄、窒化ホウ素、炭
化ケイ素、各種の粘土粉末等の無機質機能性顔料、さら
には有機質顔料から目的に応じて選ぶことができる。
【0039】着色剤としては、上記無機質顔料も使用可
能であるが、本発明のオルガノシロキサンは有機基を有
していることから、当業界で汎用されてる公知の有機系
顔料ならびに染料等を単独もしくは組み合わせより選ぶ
ことによって、希望する色相のシロキサンポリマー組成
物を得ることができる。
【0040】以上の各填剤(d) は、オルガノシロキサン
組成物の使用目的等を考慮して、その粒度構成、形状、
細孔容積、比表面積、吸水性、吸油性等の性状に充分配
慮して乾燥、粉砕、分級、混合、燒結、精製等が予め施
された材料を単独もしくは2種以上の組み合わせで使用
することが好適である。また作業性や使用目的等に合わ
せて、これら填剤が各種のカップリング材や界面活性剤
等で表面処理された粉末をも選ぶことができる。
【0041】(B) グリシジル基を有するオルガノシロキ
サン この成分は、上記(A) 成分と混合されて第1液を構成す
るためのものであり、グリシジル基と加水分解性シリル
基を併せ持ち、このグリシジル基が後述する第2液
((C) 成分)のアミノ基と反応して硬化体を形成する。
(B) 成分としては、例えば、大日本インキ化学社によっ
て市販されている商品名「A−9585」,「A−95
86」,「A−9587」などが好適に使用される。
【0042】両者の混合割合(重量比)は、(A)/
(B)=20ないし60/80ないし40、好ましくは
35ないし45/65ないし55であり、とくに好まし
くは、40/60である。
【0043】(C) 第3級アミノ基含有の無溶剤のアクリ
ル共重合体 この成分は、上記(A),(B) からなる第1液に対して、使
用時に混合され硬化反応をもたらすための第2液であ
る。この成分は、第3級アミノ基を含有すること、なら
びに無溶剤のものであることが重要な要件である。前述
したように、本発明において、無溶剤のアクリル共重合
体とは、該共重合体に実質的に有機溶剤を含まないこと
を意味するものであり、共重合体の粘度調整剤として
来の有機溶剤に代えて液状シリコーンを用いるものであ
る。
【0044】この無溶剤のアクリル共重合体としては、
通常、予めシンナーなどで粘度調整された状態で市販
されている第3級アミノ基含有のアクリル共重合体か
ら、シンナーを脱溶剤し、それに代えて上記シリコーン
を粘度調整剤として用いるもの、シンナーを含んだ上
記共重合体に粘度調整のための量のシリコーンを添加し
た状態で、密封系で130ないし150℃程度の温度に
加熱することによって、低沸点のシンナーだけが蒸発し
シリコーンによって置換されたもの、あるいは、第3
級アミノ基含有のアクリル共重合体の重合工程が完了し
た段階でシリコーンによって粘度調整をしたもの、等が
用いられる。
【0045】上記第1液に対する第2液の混合割合は、
第1液/第2液=45ないし70重量%/55ないし3
重量%であり、約50重量%/50重量%のものが好
適に用いられる。この第3級アミノ基含有のアクリル共
重合体は、例えば、大日本インキ化学社から「アクリデ
ック」(商品名)シリーズの1バージョンとして市販さ
れているものが例示されるが、この中でも、「A−95
21」の銘柄名で市販されているような、酸価が3以
下、アミン価が19の低分子量の範疇に属するものが好
ましく使用できる。
【0046】粘度調整のためのシリコーンとしては、通
常、シランカップリング剤として使用されるグレードの
ものが使用され、例えば、信越化学社製の「KBM10
3」あるいは「KR217」等が好適使用できる。
【0047】この反応は、空気中の水分の存在によって
起こるシリル基の加水分解−縮合反応と、上記(C) 成分
のアクリル共重合体に結合しているアミノ基と、(B) 成
分のグリシジル基が付加反応を行うという異種の反応形
式が併存する架橋反応であり、更に、(A) 成分自体の架
橋反応と相俟って優れた物性を有する硬化体を形成する
ものである。
【0048】第1液と第2液は、空気中の湿分の存在下
で反応を開始するため、使用時に単に両者を混合攪拌す
るだけで硬化反応が開始される。硬化時間は、(A) 成分
における(a),(b),(c) の種類や量、あるいは(C) 成分の
配合割合にもよるが、25℃で2ないし3時間程度の可
使時間が確保できる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、第1液である、無溶剤
の(A) オルガノシロキサン成分がSi−O結合を伴う架
橋構造を形成することによって各種物性に優れた硬化体
を構成するとともに、(B) グリシジル基を有するオルガ
ノシロキサンと、第2液の(C)シリコーンで粘度調整を
した第3級アミノ基含有の無溶剤のアクリル共重合体と
を混合することによって、シリル基の加水分解−縮合反
応と、アクリル共重合体に結合しているアミノ基と、グ
リシジル基が付加反応を行うという異種の反応形式が併
存するC−C結合を伴う架橋構造を形成することによっ
て、二つの架橋構造が一体化して、表面硬度、耐熱性、
耐屈曲追従性、密着性、難燃性、耐透水性、耐酸性、耐
アルカリ性、耐候性、接着性、ガスバリヤー性、耐衝撃
性に優れた、塗料や結着剤として有用な2液常温硬化型
液状重合体組成物が提供される。
【0050】
【実施例】以下に、試験例に基づいて本発明を説明す
る。 <組成物の具体例> (A) オルガノシロキサン成分の具体的組成を表1に示し
【0051】
【0052】(B) グリシジル基含有オルガノシロキサン
成分 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン
【0053】(C) 無溶剤シリコンアクリル樹脂成分 *1:大日本インキ化学工業(株)製の無溶剤第3級アミノ基含有アクリル 樹脂『アクリディック』(商品名)の銘柄 *2:信越化学工業(株)製シランカップリング剤銘柄
【0054】<試験1>上記(A),(B),(C) 成分の組み合
わせを下記の通りとして、25℃×120時間の造膜条
件で得られた塗膜の表面硬度を測定した。結果を表3に
示す。
【0055】
【0056】<試験2>上記(A),(B),(C) 成分として、
表3の試験No1の組合わせにおいて、それぞれ配合割合
を変えたものを試験No9ないし25とし、さらに、表3
の試験No2ないし8の組合わせを試験26ないし32と
して、25℃×120時間の造膜条件で得られた塗膜の
耐熱性、耐屈曲追従性、密着性、難燃性、耐透水性、耐
酸性、耐アルカリ性、耐候性、接着性、ガスバリヤー
性、耐衝撃性についてそれぞれ測定した。結果を表4に
示す。
【0057】
【0058】本実験例において、各種物性の評価は下記
の測定方法に基づいて行った。
【0059】<表面硬度>生成した塗板供試体をJIS K
5400の6.14記載の鉛筆引っかき試験法で測定し、その結
果を鉛筆硬度記号で示した。
【0060】<耐 熱 性>JIS K 5400記載の塗料一般
試験方法に準拠して、JIS G 3141に規定されている0.4
mm厚の鋼板基材に、試料の液組成物を吹き付け法により
膜厚約30ミクロンになるように塗布して表7に示す硬化
条件で造膜硬化させて鋼板に試料が塗布された供試体を
調製した。この供試体を 250℃に保持された電気炉内に
24時間暴露した後、供試体の表面状態を観察し、クラッ
ク、剥れ、変色等の異常状態が確認されない場合を『耐
熱性「有」』、異常状態がある場合を『耐熱性「無」』
と評価した。
【0061】<耐屈曲追従性>耐熱性の試験法において
調製した0.4 mm厚の鋼板基材に試料が塗布されて造膜硬
化された供試体を用いて、JIS K 5400 6.16 に記載の屈
曲試験機を用いて心棒3 mmφを介して屈曲させ、この屈
曲により供試体塗膜面にクラックや剥れ等の異常のない
状態を『耐屈曲追従性「有」』、異常ある状態を『耐屈
曲追従性「無」』と評価した。
【0062】<密 着 性>塗板供試体を、JIS K 5400
の6.15記載の碁盤目試験法に準拠して、塗板の塗布面に
カッターナイフで1.0 mm間隔の碁盤目状の切込を6本づ
つ入れ、切込んだ碁盤目に上にセロハンテープを密着さ
せてから剥がし、この時の塗膜面の剥れ状態を観察し
て、全く剥れや傷がない場合を25/25 で評価し、剥れや
損傷が生じた碁盤目の数を25/25 の分子より減じて表示
した。
【0063】<難 燃 性>日本建築仕上工業会が規定
する難燃材料の試験方法表8.2に基づく標準加熱曲線
で6分間の規定を満足する場合を『難燃性「有」』、こ
の規定を満たさないものを『難燃性「無」』とした。
【0064】<耐透水性>東洋濾紙No6 を被塗布材料と
して試料を塗布した供試体を自然濾過用ロートに敷き、
その中に水を注ぎ込み、この時供試体を通過する水の量
を求め、通過水量が全くない場合を『耐透水性「有」』
とし、少しでも通過水量がある場合を『耐透水性
「無」』とした。
【0065】<耐 酸 性>板ガラスを被塗布材料とし
て塗布した供試体を、JIS K 5400の7.5 記載の試験方法
に準拠し、20℃の5 重量%濃度硫酸溶液に30日間浸漬
し、該試験板の表面に膨れ、あわ、剥れ、穴、軟化、溶
出の発生がない時を『耐酸性「有」』、異常がある時を
『耐酸性「無」』とした。
【0066】<耐アルカリ性(耐Na性)>供試体の塗布
面上にpH10に調製された苛性ソーダ(NaOH)溶液約5 ccを
載せ、その上を湾曲した時計ガラスで被い揮散を防止し
て室温に24時間放置した後塗布面を洗浄して塗布面上の
変化を観察し、変化がない時を『耐アルカリ性
「有」』、溶ける等の変化がある時を『耐アルカリ性
「無」』とした。
【0067】<耐候性(ウェザオメーター)>供試体を
QUV 式ウェザオメーター(波長域280 ないし320 nm)を
用いて55±15℃で照射と結露のサイクルで2500時間暴露
し、暴露後の供試体塗膜面の光沢度を測定し、暴露前の
供試体塗膜面の光沢度と比較した時の光沢度減少率
(%)を求めて示した。光沢度減少率が10%以内の場合
を『耐候性「有」』、減少率が10%以上の場合を『耐候
性「無」』とした。
【0068】<接着性>鋼板基材上に40×40×15 cm に
なるように作成した型の中に調製した混合液組成物を流
し込み、25℃で7 日間養生して鋼板にシロキサン硬化体
が接着した供試体を調製する。次いで、建設省建築研究
所式の接着試験法に準拠して、試験機アタッチメントを
エポキシ樹脂系接着剤で接着させ、試験機の油圧で上部
の方向に引っ張り、被接着体とシロキサン硬化体との接
着面が剥離させた時の荷重(P) から、接着力(kg/cm2)を
測定し結着性を評価した。
【0069】<ガスバリヤー性>20℃、65±5 %RHの室
内で、膜圧1.2mm の試料の遊離塗膜(フリーフィルム)
を作成し、7 日間養生した後、φ18mmに打ち抜いた供
試体を用いて科研式酸素透過計を用いて酸素透過量を測
定し、酸素ガス透過量が5.0 ×10-2mg/cm2 day未満の場
合を『酸素透過性「有」』、酸素ガス透過量が5.0 ×10
-2mg/cm2 day以上の場合を『酸素透過性「無」』とし
た。
【0070】<耐衝撃性>塗板供試体をJIS K 5400の8.
3 記載の衝撃試験法に準拠してデュポン式1/2インチ×5
00g×30cmで、塗膜のわれ、はがれ等の異常のない状態
を『耐衝撃性「有」』、異状のある状態を『耐衝撃性
「無」』とした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 183/04 C09D 183/04 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 83/04 C08L 33/14 C08L 63/00 C08K 5/54 C08K 5/56 C08K 5/55 C08K 5/05

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 下記一般式 (1) 【化1】 (式中:R1は水素原子もしくはC1からC5のアルキル基あ
    るいはアシル基;R2ないしR6はそれぞれが水素原子、 O
    R1基もしくは一価の炭化水素基より選ばれた同一もしく
    は異なる基、n は1 ないし15の数)で表される化合物の
    1種または2種以上からなる液状オルガノポリシロキサ
    ン;(b) 下記一般式 (2)もしくは(3) R7 pM・(OR1)3-p ・・・・・・・・・・(2) R7 mQ・(OR1)4-m ・・・・・・・・・・(3) (式中:M はアルミニウムまたはホウ素元素;Q はケイ
    素、チタンまたはジルコニウム元素;R1は水素原子もし
    くはC1ないしC5のアルキル基、アシル基あるいはオキシ
    ム基;R7は水素原子、OR1基もしくは一価の炭化水素基
    より選ばれた基;pは1 または2 ;mは1 ないし3 の整
    数)で表される有機金属化合物の1種または2種以上か
    らなる架橋剤;および、(c) 亜鉛、コバルト、アルミニウムまたは錫元素の1ま
    たは2種以上の含金属有機化合物であり、触媒反応ブロ
    ッキング剤が配合された硬化触媒; からなるオルガノシロキサン成分(A);および、 グリシジル基を有するオルガノシロキサン(B); からなり、(A)/(B)の混合割合(重量比)が20
    ないし60/80ないし40である液状組成物(第1
    液)45ないし70重量%と、 シリコーンで粘度調整をした第3級アミノ基含有の無溶
    剤のアクリル共重合体(第2液)55ないし30重量
    、 からなるからことを特徴とする2液常温硬化型液状重合
    体組成物。
  2. 【請求項2】 上記(C) 無溶剤のアクリル共重合体が、
    第3級アミノ基を含むアクリル共重合体の有機溶剤の少
    なくとも95%をシリコーンによって置換することによ
    って粘度調整をした実質的に無溶剤のアクリル共重合体
    である請求項1記載の液状重合体組成物。
  3. 【請求項3】 上記(C) 無溶剤のアクリル共重合体が、
    重合工程終了後の第3級アミノ基含有アクリル共重合体
    をシリコーンによって粘度調整をしたものである請求項
    1記載の液状重合体組成物。
  4. 【請求項4】 上記(C) 無溶剤のアクリル共重合体のア
    ミン価が19、酸価が3以下である請求項1記載の液状
    重合体組成物。
  5. 【請求項5】 上記第1液組成物の液状オルガノポリシ
    ロキサン(a) 100重量部に対して、400重量部以下
    の活性剤、充填剤、顔料、着色剤の群より選ばれた1な
    いし2種以上の配合剤が配合されている請求項1記載の
    液状重合体組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の液状重合体組成物から構
    成される塗料。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の液状重合体組成物から構
    成される接合剤。
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