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JP3260221B2 - 延伸成形用成形体被覆シート - Google Patents

延伸成形用成形体被覆シート

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Publication number
JP3260221B2
JP3260221B2 JP28902893A JP28902893A JP3260221B2 JP 3260221 B2 JP3260221 B2 JP 3260221B2 JP 28902893 A JP28902893 A JP 28902893A JP 28902893 A JP28902893 A JP 28902893A JP 3260221 B2 JP3260221 B2 JP 3260221B2
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JP
Japan
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molded article
sheet
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parts
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JP28902893A
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浩司 八幡
顕隆 三宅
朋子 植松
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、延伸成形用成形体被覆
シートに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の内装、オフィスオートメーショ
ン機器、家電製品、文具、サニタリー、日用品、内装用
建材等の成形体の被覆に用いられる成形体被覆シート
は、柔軟性、耐擦過傷性、高感触性を必要をする。
【0003】従来から、成形体被覆シートとして、表面
がシボ加工されたポリ塩化ビニル層に必要に応じて発泡
体が積層されたものが用いられてきたが、柔軟性に欠け
るといった問題があった。
【0004】そこで、特公平1−14023号公報に
は、ポリオレフィン系樹脂とエチレン−α−オレフィン
系共重合体ゴムの部分架橋物とのブレンド体からなるシ
ボ加工された表面層にポリエチレン又はポリプロピレン
からなる発泡体が積層された成形体被覆シートが開示さ
れている。しかし、上記成形体被覆シートは、柔軟性を
有するものの、耐擦過傷性に欠けるといった問題があっ
た。
【0005】一方、特開平2−41243号公報には、
成形性のよい基材フィルム上に、ビーズ顔料を電離放射
線硬化性樹脂のビヒクルに添加したツヤ消し塗料の塗膜
を設けてなる成形体被覆シートが開示されている。
【0006】しかし、表面層が、電子線又は紫外線の照
射により、電離放射線硬化性樹脂を硬化させて得られる
ものであるため、柔軟性に欠け、感触性も十分ではな
い。更に、有機溶剤を使用するため、衛生上問題があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の延伸成形用成
形体被覆シートは、柔軟性に優れるとともに、耐擦過傷
性及び高感触性に優れた延伸成形用成形体被覆シートを
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】表面層は、熱可塑性ウレ
タンエラストマー及び弾性微粒子からなる。上記熱可塑
性ウレタンエラストマーは、特に限定されず、一般的な
ものが用いられる。熱可塑性ウレタンエラストマーと
は、常温でゴム弾性を示し、高温では可塑化されて各種
の成形加工が可能なものであり、一般に分子中にエント
ロピー弾性を有するゴム成分(ソフトセグメント)が、
ポリエーテル、ポリエステル、またはポリカーボネート
で構成され、塑性変形を防止するための分子拘束成分
(ハードセグメント)がウレタン結合で構成されたもの
である。該熱可塑性ウレタンエラストマーは、その成形
が可能な範囲においては、分子内に部分架橋を有するも
のであってもよい。
【0009】熱可塑性ウレタンエラストマーのガラス転
移点は、低いと、得られる成形体被覆シートの耐擦過傷
性が低下し、又、高いと、得られる成形体被覆シートの
感触性が低下するので、−50〜20℃のものが好まし
い。
【0010】又、熱可塑性ウレタンエラストマーの重量
平均分子量は、大きいと、得られる成形体被覆シートの
感触性が低下し、又、小さいと、得られる成形体被覆シ
ートの耐擦過傷性が低下するので、20,000〜3,
000,000が好ましい。
【0011】更に、熱可塑性ウレタンエラストマーの硬
度は、低いと、得られる成形体被覆シートの耐擦過傷性
が低下し、又、高いと、得られる成形体被覆シートの感
触性が低下するので、JIS A硬度で、50〜98が
好ましい。
【0012】熱可塑性ウレタンエラストマーとしては、
例えば、日本ミラクトラン社から商品名ミラクトランE
375、旭硝子社から商品名PN3429、大日本イン
キ化学社から商品名T7890で、販売されている。
【0013】上記弾性微粒子は、形状が変形するまで加
圧した後、解圧すると、弾性回復し、元の形状を保持す
るものであれば、特に限定されず、例えば、ポリウレタ
ン、アクリル酸エステル−ウレタン共重合体、ポリスチ
レン、スチレン−イソプレン共重合体等からなる弾性微
粒子が挙げられ、又、得られる成形体被覆シートの感触
が、硬くても良い場合には、架橋されたポリメタクリル
酸メチルやシリカ、マイカ等の無機材料からなる弾性微
粒子が挙げられる。
【0014】弾性微粒子の粒径は、大きいと、表面層の
膜厚にもよるが、成形体被覆シートを延伸した場合に、
表面層に亀裂が生ずることがあり、又、小さいと、得ら
れる成形体被覆シートの感触性が向上しないことがある
ので、1〜50μmが好ましい。
【0015】ここで、延伸とは、後述するが、伸長し得
られた成形体被覆シートを、伸ばすことをいう。
【0016】又、弾性微粒子の添加量は、多いと、シー
トを延伸した場合に、表面層に亀裂が生じ、又、少ない
と、得られる成形体被覆シートの感触性が向上しないの
で、熱可塑性ウレタンエラストマー100重量部に対し
て、15〜150重量部に限定され、30〜150重量
部が好ましく、又、1種のみを添加しても、2種以上を
混合して添加してもよい。
【0017】熱可塑性ウレタンエラストマーからなる表
面層の厚みは、各層の厚みによって異なるが、得られる
形体被覆シートの耐擦過傷性、感触性、成形性等を考
慮すると、一般に、5〜100μmが好ましい。
【0018】表面層に、シボ加工を施すことは、得られ
る成形体被覆シートに革模様等が付与され、外観が向上
し、好適である。
【0019】接着剤層は、接着性重合体及び弾性微粒子
からなる。上記接着性重合体は、特に限定されず、例え
ば、塩素化ポリオレフィン、酸変性されたスチレン−ブ
タジエン−スチレン共重合体、酸変性されたスチレン−
エチレン−スチレン共重合体、酸変性されたポリエチレ
ン、酸変性されたポリプロピレン等が挙げられる。
【0020】上記弾性微粒子は、特に限定されず、表面
層に用いられるものと同様のものが用いられる。又、表
面層に用いられる弾性微粒子と同一のものを用いても、
異種のものを用いても良い。弾性微粒子の添加量は、1
50重量部より多いと、成形体被覆シートを延伸した場
合に、接着剤層に亀裂が生じ、シート表面の亀裂や表面
層と接着剤層の剥離が生じたりすることがあるので、
又、15重量部より少ないと、得られる成形体被覆シー
トの感触性が向上しないので、接着性重合体100重量
部に対して、15〜150重量部に限定される。
【0021】接着剤層の厚みは、各層の厚みによって異
なるが、得られる成形体被覆シートの耐擦過傷性、感触
性、成形性等を考慮すると、一般に、5〜100μmが
好ましい。又、得られた成形体被覆シートを延伸した後
の表面層及び接着剤層の厚みの合計は、接着剤層に含有
される弾性微粒子による凹凸が、得られる成形体被覆シ
ートの表面層に発現するように、接着剤層に含有される
弾性微粒子の粒径以下とするのが好ましく、特に、粒径
の1/2以下とするのが好ましい。
【0022】基材層は、熱可塑性エラストマーからな
る。上記熱可塑性エラストマーは、特に限定されず、一
般的なものが用いられる。
【0023】熱可塑性エラストマーとは、常温でゴム弾
性を示し、高温では、可塑化されて各種の成形加工が可
能なものである。熱可塑性エラストマーとしては、ポリ
スチレン系、ポリ塩化ビニル系、ポリオレフィン系等の
エラストマーがある。例えば、ポリオレフィン系の熱可
塑性エラストマーでは、分子中にエントロピー弾性を有
するゴム成分(ソフトセグメント)が、ポリエチレン、
エチレンと少量のジエンとの共重合体、又は、これらの
部分架橋したもので構成され、塑性変形を防止するため
の分子拘束成分(ハードセグメント)がポリプロピレン
で構成されたものである。
【0024】更に、熱可塑性エラストマーの硬度は、得
たい感触によっても異なるが、一般に、JIS A硬度
で、50〜98が用いられる。
【0025】上記基材層の厚みは、各層の厚みによって
異なるが、得られる成形体被覆シートの耐擦過傷性、感
触性、成形性等を考慮すると、一般に、200〜300
0μmが好ましい。
【0026】又、熱可塑性エラストマーからなる基材層
に、ポリプロピレンや直鎖低密度ポリエチレン等のポリ
オレフィン系樹脂を添加することは、基材層の押出し成
形性や得られる成形体被覆シートの成形性が向上し、好
適である。
【0027】ポリオレフィン系樹脂の添加量は、多い
と、熱可塑性エラストマーのゴム弾性が低下し又、少な
いと、得られる成形体被覆シートの成形性が低下するの
で、熱可塑性エラストマー100重量部に対して、10
〜70重量部が好ましい。
【0028】成形体被覆シートは、表面層、接着剤層及
び基材層を順次積層したものであるが、更に、成形体被
覆シートの基材層側に、発泡体層を積層することは、成
形体被覆シートの感触性が向上し好適である。上記発泡
体層を形成する樹脂は、発泡可能であれば良く、特に限
定されず、例えば、フェノール樹脂、ポリイミド、エポ
キシ樹脂、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、スチレン
−無水マレイン酸共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポ
リウレタン、ポリエーテルウレタン等のポリウレタン系
樹脂、軟質ポリ塩化ビニル等のポリ塩化ビニル系樹脂、
ハードセグメントとしてポリウレタン、ソフトセグメン
トとしてポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネー
ト等を持つブロック共重合体等の熱可塑性ポリウレタン
エラストマー、ハードセグメントとしてポリプロピレン
を持ち、ソフトセグメントとしてエチレンを持つもの
や、エチレンと共に少量のジエン成分を持つもの(順に
EPM(エチレン−プロピレン−メチレン結合)、EP
DM(エチレン−プロピレン−ジエンメチレン結合)、
総称してEPR(エチレン−プロピレンゴム))、これ
らをブレンドして得られたものや、これらに更に有機過
酸化物を添加することにより部分架橋したものや、不飽
和ヒドロキシ単量体、不飽和カルボン酸の誘導体でグラ
フト変性されたもの、その他ブチルゴムグラフトポリエ
チレン等のポリオレフィン熱可塑性エラストマー、ハー
ドセグメントとしてポリエステル、ソフトセグメントと
してポリエーテルを持つ共重合体等のポリエステル熱可
塑性エラストマー、並びに、これらの架橋したもの等が
挙げられる。
【0029】上記発泡体層を形成する発泡体の発泡倍率
は、低いと、発泡体によるクッション性が向上せず、得
られる成形体被覆シートの感触性が低下し、又、高い
と、発泡体の強度が低下するので、5〜50倍が好まし
い。
【0030】発泡体の厚みは、各層の厚みによって異な
るが、得られる成形体被覆シートの耐擦過傷性、感触
性、成形性等を考慮すると、一般に、1000〜300
0μmが好ましい。
【0031】上記基材層と発泡体層との密着性が悪い場
合には、基材層と発泡体層との間に、接着剤層を設けて
もよい。このような接着剤層を構成する重合体として、
例えば、基材層又は発泡体層を構成する樹脂を酸変性、
若しくは、グラフト変性した重合体等が挙げられる。
【0032】上記表面層、基材層、発泡体層には、必要
に応じて、物性を損なわない範囲内で、顔料、染料等の
着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン
等の紫外線安定剤等を添加してもよい。
【0033】上記着色剤として、特に限定されず、例え
ば、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、シアニン
系顔料、キナクリドン系顔料等の顔料、アゾ系染料、ア
ントラキノン系染料、インジゴイド系染料、スチルベン
ゼン系染料等の染料、アルミ粉、ニッケル粉、金粉、金
属粉等が挙げられる。
【0034】着色剤は、成形体被覆シートの用途等によ
り異なるが、一般に、各々の層を構成するエラストマー
又は樹脂100重量部に対して、2〜100重量部添加
される。
【0035】又、得られる成形体被覆シートに種々の機
能を付与するために、上記表面層、基材層、発泡体層
に、必要に応じて、物性を損なわない範囲内で、導電性
材料、結露防止剤、フォトクロミック化合物、防錆剤、
防菌剤、防カビ剤、艶消し剤等の機能付与剤が添加され
てもよい。
【0036】本発明である成形体被覆シートの製造方法
は、特に限定されず、以下に、製造方法の一例を挙げ
る。共押出し成形方法によって得られた積層シートを伸
長、冷却することにより製造することができ、共押出し
成形方法とは、2台以上の押出機を用い、各々押し出さ
れた樹脂を、1つに合流して積層体を製造する方法であ
る。このような方法には、例えば、マルチマニホールド
法、マルチスロットルダイ法等が挙げられ、特に限定さ
れない。
【0037】マルチマニホールド法とは、ダイ内に層数
分のマニホールドを有し、ダイ内において、各層を積層
させる方法である。マルチスロットルダイ法とは、ダイ
内では、各層を別々の流れにして、ダイを出た直後に、
各々の層を積層させる方法である。
【0038】表面層等の2以上の添加剤を含有する場合
は、2軸押出機により、混練しつつ押し出してもよい
し、別途、バンバリーミキサー等により、溶融混練し、
ペレタイザー等によりペレット化したものを、単軸押出
機で押し出してもよい。
【0039】共押出し成形方法の他に、各層ごとにシー
ト状物を製造し、これをロールにより圧着一体化し、積
層シートを製造する方法でもよい。
【0040】ここで、伸長とは、溶融状態にある積層シ
ートを伸ばすことをいう。積層シートを、伸長すること
により、得られる成形体被覆シートの表面層に微細な凹
凸が形成され、高感触感が発現する。
【0041】伸長の倍率は、低いと、表面に凹凸が形成
されず、得られる成形体被覆シート感触性が低下し、
又、高いと積層シートが破損することがあるので、1.
1〜1.5倍が好ましい。
【0042】成形体被覆シートの伸長方法は、特に限定
されず、例えば、溶融状態にある積層シートを引取ロー
ルで引取り、伸長する方法が挙げられる。
【0043】冷却する方法は、特に限定されず、例え
ば、水冷された引取ロールにより冷却する方法、冷却さ
れた板状体によるプレス、放冷等が挙げられる。冷却温
度は、通常、基材層を構成する熱可塑性エラストマーの
軟化温度以下で行われる。
【0044】成形体被覆シートの基材層側に発泡体層を
積層する場合、発泡体層を積層する方法は、特に限定さ
れないが、例えば、得られた成形体被覆シートに、接着
剤層を介して積層してもよいし、又、積層シートの伸長
後、溶融状態にある時に、発泡体を積層し、一対のロー
ル間を通し、融着一体化する方法が挙げられる。
【作用】本発明である成形体被覆シートの表面層には、
熱可塑性ウレタンエラストマーを用いているので、伸長
性に優れ、凹凸や曲面を有する成形体においても、その
形状に沿わせながら貼付することができ、又、伸長後、
膜厚が薄くなった場合にも、耐擦過傷性の低下を生じな
い。
【0045】又、表面層にだけでなく、接着剤層にも弾
性微粒子を分散させたことで、シート延伸により、表面
層の弾性微粒子同士の間隔が、疎らとなった場合であっ
ても、接着剤層に含有された弾性微粒子により、表面層
において、弾性微粒子の疎らになった部分に、凹凸を発
現させることができ、成形体被覆シートの感触性を保持
することができる。
【0046】
【実施例】実施例1〜4において、以下に示す組成物を
表面層、接着剤層及び基材層に用いた。 表面層 熱可塑性ウレタンエラストマー(旭硝子工業(株)社製
商品名PN3429 JISA硬度 85)100重
量部及びアクリル酸エステルからなる弾性微粒子(積水
化成品工業(株)社製 商品名EAX15 平均粒径1
5μm)30重量部を、2軸押出機(池貝鉄鋼社製 商
品名PCM30押出機)に供給し、185℃で混練した
もの。
【0047】接着剤層 酸変性されたポリオレフィン(三井石油化学工業(株)
社製 商品名QF551)100重量部及びアクリル酸
エステルからなる弾性微粒子(積水化成品工業(株)社
製 商品名EAX15 平均粒径15μm)30重量部
を、2軸押出機(池貝鉄鋼社製 商品名PCM30押出
機)に供給し、185℃で混練したもの。
【0048】基材層 熱可塑性オレフィンエラストマー(三井石油化学工業
(株)社製 商品名エラストマー8030N)80重量
部、熱可塑性オレフィンエラストマー(三井石油化学工
業(株)社製 商品名エラストマー5030N)30重
量部、直鎖状低密度ポリエチレン10重量部、ポリプロ
ピレン(三井石油化学工業(株)社製商品名F650)
を、タンブラー(松井製作所社製 商品名タンブラーM
T−50に供給し、ペレットブレンドしたもの。
【0049】(実施例1)マルチマニホールドタイプの
ダイ及び180℃に保持された直径30mm、210℃
に保持された直径30mm、並びに、210℃に保持さ
れた直径50mmの3台の押出機(プラスチック工学研
究所社製 商品名UT−40−T)を有する、3層の共
押出し装置を用いた。
【0050】上記表面層、接着剤層及び基材層を構成す
る組成物を順次、上記180℃に保持された直径30m
m、210℃に保持された直径30mm、並びに、21
0℃に保持された直径50mmの3台の押出機に供給
し、得られた溶融状態にある積層シートを、更に、40
℃に保持されたロールを用いて1.5倍に伸長、冷却
し、表面層、接着剤層及び基材層の厚みが、各々10、
10、400μmの成形体被覆シートを得た。
【0051】得られた成形体被覆シートを、更に、14
0℃に保持された、内径が100mm、深さが30m
m、コーナーRが5mmの真空成形型を用いて、真空成
形し、得られた底面部の直径90mmの小片である、延
伸成形体被覆シートの耐擦過傷性、外観、感触性を以下
の方法により測定し、その結果を表1に示した。
【0052】(耐擦過傷性)スクラッチテスタ((株)
東洋精機製作所 商品名テーバースクラッチテスタ)を
用いて、引っかき強さ試験を行い、表面層に傷がわずか
に付く荷重を測定し、その値を耐擦過傷性とした。
【0053】(外観)得られた成形体被覆シート及び延
伸成形体被覆シートの表面層を、目視により、亀裂が有
るか否かを観察し、亀裂を有する場合には、不良とし、
無い場合には、良好とした。
【0054】(感触性)20人の人が以下の基準により
評価し、その合計が、55点以上を良好、30〜54を
可、20〜29点を劣とした。 高感触感が殆ど無い 1点 高感触感が僅かにある 2点 高感触感がある 3点
【0055】(実施例2)40℃に保持されたロールの
代わりに、50℃に保持された、表面がシボ加工された
ゴムロールを用いた以外は、実施例1と同様にして、表
面層、接着剤層及び基材層の厚みが、各々10、10、
400μmの成形体被覆シートを得た。
【0056】得られた成形体被覆シート及び実施例1と
同様に、更に、延伸された、延伸成形体被覆シートの耐
擦過傷性、外観、感触性を実施例1と同様の方法を用い
て測定し、その結果を表1に示した。
【0057】(実施例3)実施例1と同様にして得られ
た、伸長後の溶融状態にある積層シートの基材層側に、
厚さが3mmのポリプロピレンからなる発泡体(積水化
学工業(株)社製商品名ソフトロンSP−V)を積層
後、線圧が5kgとなるように調整された、一対のロー
ル間を通し、融着一体化させ、表面層、接着剤層、基材
層及び発泡体層の厚みが、各々10μm、10μm、4
00μm、3mmの発泡体が積層された成形体被覆シー
トを得た。
【0058】得られた発泡体が積層された成形体被覆シ
ート及び実施例1と同様に、更に、延伸された、延伸成
形体被覆シートの耐擦過傷性、外観、感触性を実施例1
と同様の方法を用いて測定し、その結果を表1に示し
た。
【0059】(実施例4)実施例2と同様にして得られ
た、伸長後の溶融状態にある積層シートの基材層側に、
厚さが3mmのポリプロピレンからなる発泡体(積水化
学工業(株)社製商品名ソフトロンSP−V)を積層
後、線圧が5kgとなるように調整された、一対のロー
ル間を通し、融着一体化させ、表面層、接着剤層、基材
層及び発泡体層の厚みが、各々10μm、10μm、4
00μm、3mmの発泡体が積層された成形体被覆シー
トを得た。
【0060】得られた発泡体が積層された成形体被覆シ
ート及び実施例1と同様に、更に、延伸された、延伸成
形体被覆シートの耐擦過傷性、外観、感触性を実施例1
と同様の方法を用いて測定し、その結果を表1に示し
た。
【0061】実施例5〜8において、以下に示す組成物
を表面層、接着剤層及び基材層に用いた。 表面層 熱可塑性ウレタンエラストマー(旭硝子工業(株)社製
商品名PN3429 JISA硬度 85)100重
量部及び架橋したウレタンからなる弾性微粒子(積水化
成品工業(株)社製 商品名UB15 平均粒径15μ
m)20重量部を、二軸押出機(池貝鉄鋼社製 商品名
PCM30押出機)に供給し、185℃で混練したも
の。
【0062】接着剤層 酸変性されたポリオレフィン(三井石油化学工業(株)
社製 商品名QF551)100重量部及び架橋したウ
レタンからなる弾性微粒子(積水化成品工業(株)社製
商品名UB15 平均粒径15μm)20重量部を、
二軸押出機(池貝鉄鋼社製 商品名PCM30押出機)
に供給し、185℃で混練したもの。
【0063】基材層 熱可塑性オレフィンエラストマー(三井石油化学工業
(株)社製 商品名エラストマー8030N)80重量
部、熱可塑性オレフィンエラストマー(三井石油化学工
業(株)社製 商品名エラストマー5030N)30重
量部、直鎖状低密度ポリエチレン10重量部、ポリプロ
ピレン(三井石油化学工業(株)社製商品名F650)
を、タンブラー(松井製作所社製 商品名タンブラーM
T−50に供給し、ペレットブレンドしたもの。
【0064】(実施例5〜8)表面層、接着剤層及び基
材層を構成する組成物を上記の組成物に代えた以外は、
実施例5の場合は実施例1、実施例6の場合は実施例
2、実施例7の場合は実施例3、実施例8の場合は実施
例4と同様にして、成形体被覆シート及び延伸された、
延伸成形体被覆シートの耐擦過傷性、外観、感触性を実
施例1と同様の方法を用いて測定し、その結果を表1に
示した。
【0065】(比較例1)実施例1で用いられた、3層
の共押出し装置を用いた。実施例1で用いられた基材層
を構成する組成物を、210℃に保持された直径50m
mの押出機に供給し、得られた溶融状態にあるシート状
物を、更に、50℃に保持された、表面がシボ加工され
たゴムロールを用いて、1.5倍に伸長後、溶融状態に
あるシート状物に、厚さが3mmのポリプロピレンから
なる発泡体(積水化学工業(株)社製 商品名ソフトロ
ンSP−V)を積層後、線圧が5kgとなるように調整
された、一対のロール間を通し、融着一体化させ、基材
層及び発泡体層の厚みが、各々400μm、3mmの被
覆シートを得た。
【0066】得られた被覆シート及び実施例1と同様
に、更に、延伸された、延伸被覆シートの耐擦過傷性、
外観、感触性を実施例1と同様の方法を用いて測定し、
その結果を表1に示した。
【0067】(比較例2)実施例1で用いられた、3層
の共押出し装置を用いた。実施例1で用いられた基材層
を構成する組成物を、210℃に保持された直径50m
mの押出機に供給し、得られた溶融状態にあるシート状
物を、更に、50℃に保持された、表面がシボ加工され
たゴムロールを用いて、1.5倍に伸長、冷却し、基材
層上に、塗料(カシュー(株)社製 商品名セノソフト
II)を、膜厚が60μmとなるように塗布し、80℃で
30分間加熱硬化して、塗膜及び基材層の厚みが、各々
6、400μmの被覆シートを得た。
【0068】
【表1】
【0069】
【発明の効果】本発明である成形体被覆シートの構成は
上記の通りであり、成形体被覆シートは、柔軟性、耐擦
過傷性、感触性が優れている。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ウレタンエラストマー100重
    量部及び形状が変形するまで加圧した後、解圧すると元
    の形状に弾性回復する弾性微粒子15〜150重量部か
    らなる表面層、接着性重合体100重量部及び形状が変
    形するまで加圧した後、解圧すると元の形状に弾性回復
    する弾性微粒子15〜150重量部からなる接着剤層、
    並びに、熱可塑性エラストマーからなる基材層を、順次
    積層してなることを特徴とする延伸成形用成形体被覆シ
    ート。
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