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JP3233668B2 - 製紙方法 - Google Patents

製紙方法

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Publication number
JP3233668B2
JP3233668B2 JP35053591A JP35053591A JP3233668B2 JP 3233668 B2 JP3233668 B2 JP 3233668B2 JP 35053591 A JP35053591 A JP 35053591A JP 35053591 A JP35053591 A JP 35053591A JP 3233668 B2 JP3233668 B2 JP 3233668B2
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JP
Japan
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bentonite
dispersion
electrolyte
aqueous
suspension
Prior art date
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Application number
JP35053591A
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JPH04281095A (ja
Inventor
ジヤン・クリユイーズ
フイリツプ・フオード
ジヨン・グラハム・ラングレイ
ピーター・ロウリー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ciba Specialty Chemicals Water Treatments Ltd
Original Assignee
Ciba Specialty Chemicals Water Treatments Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ciba Specialty Chemicals Water Treatments Ltd filed Critical Ciba Specialty Chemicals Water Treatments Ltd
Publication of JPH04281095A publication Critical patent/JPH04281095A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3233668B2 publication Critical patent/JP3233668B2/ja
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H23/00Processes or apparatus for adding material to the pulp or to the paper
    • D21H23/02Processes or apparatus for adding material to the pulp or to the paper characterised by the manner in which substances are added
    • D21H23/04Addition to the pulp; After-treatment of added substances in the pulp
    • D21H23/06Controlling the addition
    • D21H23/14Controlling the addition by selecting point of addition or time of contact between components
    • D21H23/18Addition at a location where shear forces are avoided before sheet-forming, e.g. after pulp beating or refining
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H17/00Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its constitution; Paper-impregnating material characterised by its constitution
    • D21H17/63Inorganic compounds
    • D21H17/67Water-insoluble compounds, e.g. fillers, pigments
    • D21H17/68Water-insoluble compounds, e.g. fillers, pigments siliceous, e.g. clays

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Paper (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)
  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
  • Colloid Chemistry (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として製紙方法に係
わり、なかでも製紙ミルでの使用に特に適した形態の膨
潤性ベントナイトクレーの提供に係わる。本発明はま
た、前記ベントナイトクレーのような分散系を他の用途
のために提供することにも係わる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】製紙ミ
ルにおいてセルロース系懸濁液を用意し、この懸濁液に
膨潤性ベントナイトクレーを水性分散系の形態で混入
し、かつセルロース系懸濁液を脱水することによって紙
を製造する多くの方法が公知である。
【0003】セルロース系水性懸濁液に直接粉末を添加
することは有効には行ない得ず、なぜならそのような添
加は懸濁液全体で均一とならないからである。替わり
に、粉末を比較的薄い水性分散系に変え、このスラリー
を水性懸濁液に添加しなければならない。水性分散系は
比較的薄くなければならず(ベントナイトの乾燥重量が
分散系の総重量の、普通は10%未満でしばしば5%未
満)、なぜなら分散系中のベントナイトが膨潤するから
で、比較的濃い分散系はその分散系自体の特性によって
取り扱い及び混合に不都合なものとなる。即ち、そのよ
うな分散系は非常に高い粘度を有して、普通チキソトロ
ピーを呈し、従ってゲル状となる恐れが有る。
【0004】ベントナイトは通常小粒径粉末として供給
するが、それによって劣った流動特性及び粉立ちの危険
に起因する問題が生じかねない。ベントナイトはまた、
凝集体または顆粒としても供給し得る。
【0005】ベントナイトは普通、水と接触した際の膨
潤を促進する活性剤と組み合わせて供給する。活性剤は
通常、ベントナイト中のカルシウムと置換し得るナトリ
ウムの供給源である。例えば、乾燥ベントナイトを3〜
10重量%の炭酸ナトリウムとの混合物として供給し得
る。
【0006】通常1%未満である少量のアニオンポリマ
ーまたはノニオンポリマーの添加によってベントナイト
を増量することも公知である。
【0007】最初に製造する水性ベントナイト分散系は
比較的薄い、即ちベントナイトの乾燥重量が分散系の総
重量の、典型的には10%未満でしばしば5%未満であ
る分散系でなければならず、なぜなら比較的濃い分散系
は該分散系を取り扱い及び混合に不都合なものとする特
性を有するからである。即ち、比較的濃い分散系では分
散系中で急速に膨潤するベントナイトが高い粘度をもた
らす傾向が有り、更には上記のようなベントナイトによ
ってチキソトロープの流動学的特性が実現される。従っ
て、剪断応力を除去すると粘度が時間と共に上昇して、
分散系は十分に薄くなかった場合ゲル状となってもはや
流動せず、その結果通常のポンプで支障なく取り扱うこ
とが不可能となる。
【0008】乾燥ベントナイトから膨潤ベントナイトの
薄い流動分散系を製造するには、例えば2時間のタンブ
ル混合によって乾燥ベントナイトを水と激しく、かつ長
時間混合することが必要である。分散系は薄くなければ
ならず、また混合に長い時間が掛かるので、混合装置に
巨額の資本を投じなければならない。
【0009】そのうえ、開始固体を取り扱う装置を使用
しなければならないし、通常の微粉末状ベントナイトを
用いる場合は流動及び粉立ちに関する問題点を回避する
装置が必要となる。当然ながら、薄い水性流動分散系を
取り扱い、また適用するための装置も必要である。
【0010】製紙ミルにおいて単に水と混合するだけで
容易に適当な低濃度に稀釈できる濃縮流動分散系の形態
のベントナイトを提供できれば望ましい。即ち、長時間
の激しい混合によって薄い分散系を製造しなくともよく
なることが望ましく、また固体を取り扱う装置と液体を
取り扱う装置との両方を使用しなくともよいように流体
を提供することも、ほとんどの場合望ましいことであろ
う。
【0011】JP−A−6461588(昭62−21
6354号)には、水性懸濁液にベントナイトをアニオ
ン性高分子化合物と同時に添加することが開示されてい
る。実施例中、当該アニオン性化合物は2.1〜10の
極限粘度数を有し、このことは分子量が優に百万を越え
ることを示唆している。実施例ではベントナイト及びア
ニオン性高分子化合物を、99重量部の水中に0.9重
量部のベントナイトと0.1重量部のアニオン性高分子
化合物との混合物を分散させることによってセルロース
系水性懸濁液への添加に適した形態とする。従って、こ
こに開示されているのもミルでベントナイト粉末を水中
に分散させる一方法にすぎず、通常の技術に異なるのは
ベントナイトと共に何等かの高分子アニオンポリマーを
添加する点のみであり、先に述べたような問題点の解決
に寄与するものではない。
【0012】ベントナイトが水中で膨潤すると、(もと
もと大きい粒子面積を有していた)初めは微細なベント
ナイト粒子が破裂してベントナイトの表面積が著しく増
大し、このことは微小粒子が膨潤によって破裂して非常
に多数の更に微小な粒子となったと看做し得る。このよ
うにして表面積が著しく大きくなることが、ベントナイ
トを多くの製紙法に有利に用いることに寄与する。JP
−A−6461588に開示されているようにベントナ
イトを高分子アニオンポリマーと組み合わせて添加する
ことの欠点は、高分子ポリマーがベントナイトを凝集さ
せる傾向を有し、従って膨潤は起こり得ようが微細な膨
潤粒子が凝集しがちで、その結果膨潤ベントナイトの有
効表面積が甚だしく小さくなってしまうことである。こ
のことは明らかに、しばしば有り得る、可能なかぎり大
きい表面積が必要とされる場合にきわめて望ましくな
い。
【0013】ベントナイトを炭酸カルシウムのような無
機金属塩及び脂肪酸と混合して屋根材防水組成物中での
膨潤及び湿潤化を抑制することが(例えば米国特許第
3,705,838号によって)公知である。或る種の
電解質を添加して掘削泥水中のベントナイトの膨潤を抑
制し、それによってクレー懸濁液の粘度を低下させて該
懸濁液のパイプライン輸送を可能にすることも提案され
ている。
【0014】クレーの膨潤の抑制に電解質を用いること
は、Sych, Journalof the Kha
rrkov Polytechnic Institu
te 1968, 26(74), pp.23−28
にも開示されている。
【0015】また、例えばJP−A−6445754に
開示されているように何等かの電解質を、乾燥ベントナ
イトの水中への分散を促進する活性剤として乾燥ベント
ナイトと共に添加することは標準的な方法である。
【0016】高分子電解質ポリマーを含有するベントナ
イト分散系を紙の製造に適用することについても、既に
幾つかの示唆が存在する。例えば米国特許第4,61
3,542号及び同第4,624,982号には、クレ
ーを水中に分散させた系の流動性を低分子量のナトリウ
ムポリアクリレートその他のアクリルポリマーを少量
(例えばベントナイトの量の0.25%)添加すること
によって高めることが開示されており、その際実施例に
よれば、生成物を後に乾燥及び加熱すればベントナイト
の膨潤性を回復できる。また、Derrickの例えば
ヨーロッパ特許第373306号及び米国特許第5,0
15,334号に開示された製紙法では、ベントナイト
を有機アニオンポリマーと一緒に供給する。Derri
ckは、分散系のクレー濃度は5%以上で、かつ分散系
をポンプで送れる最高濃度以下であるべきであり、前記
最高濃度は好ましくは10%を越えて例えば25%まで
であると述べている(米国特許第5,015,334号
明細書第4欄14〜18行目参照)。しかし、実際に達
成可能なクレー濃度についての明快な開示は無い。
【0017】ベントナイト分散系に或る種の物質を溶解
させることによって該分散系の粘度を低下させ得ること
が以前から知られているにもかかわらず、従来方法では
粉末状ベントナイトを製紙ミルに供給し、この粉末状ベ
ントナイトを水と混合して製紙ミル用の薄い分散系を製
造することが行なわれている。先に述べたように、この
ような分散系製造を思いどおりに実施することは困難で
ある。この点の改良の可能性について、例えば米国特許
第5,015,334号の開示の中に重要な指摘は一切
認められない。
【0018】
【課題を解決するための手段】製紙ミルにおいてセルロ
ース系懸濁液を用意すること、セルロース系懸濁液に膨
潤性ベントナイトクレーを水性分散系の形態で混入する
こと、及びセルロース系パルプを脱水することを含む本
発明による製紙方法は、製紙ミルにおいて膨潤性ベント
ナイトクレーを流動濃縮分散系として用意し、このクレ
ーを濃縮分散系のままでか、または濃縮分散系を稀釈し
て得られる稀釈分散系の形態でセルロース系懸濁液に混
入し、前記濃縮分散系は膨潤性ベントナイトクレーの実
質的な膨潤を防止するのに十分な量のモノマー電解質が
溶解した水性媒質中に実質的に未膨潤状態で分散した少
なくとも15%(乾燥重量)の膨潤性ベントナイトクレ
ーを含有することを特徴とする。
【0019】膨潤性ベントナイトクレーはしばしば(後
述する)活性剤との混合物として供給するが、この混合
物は大気から吸収した水分を含有する。例えば、ベント
ナイト型クレーとして市販されている典型的物質は約5
%の活性剤と、10〜15%の測定可能な吸収水と、残
量(全体を100%として)の有効鉱物とから成り得
る。本明細書中、パーセンテージ及び濃度は有効鉱物に
基づいて(即ち活性剤及び測定可能な吸収水は除外し
て)計算してある。
【0020】セルロース系懸濁液は、製紙ミルにおいて
乾燥パルプのパルプ化によって用意するか、または一体
ミルにおいて通常のパルプ化技術で用意する。
【0021】膨潤性ベントナイトクレーは製紙ミルにお
いて流動濃縮分散系として用意し、即ち濃縮物をミルに
供給するか、または後述のように乾燥ベントナイトと、
電解質と、水との混合によりミルで濃縮物を製造する。
【0022】ベントナイトとセルロース系懸濁液との混
合は、濃縮ストック段階(即ち懸濁液を脱水前の最終濃
度に稀釈する前)に行なっても稀釈ストック段階に行な
ってもよい。ベントナイトは濃縮物として添加すること
も、またベントナイト濃縮物を稀釈して得られる分散系
として添加することも可能である。ベントナイトがセル
ロース系懸濁液全体に均一に分布することが保証されな
ければならないが、そのような分布の実現は普通ベント
ナイトを稀釈分散系として添加した方が容易である。し
かし、注意して適当な混合を確実に行なうなら、ベント
ナイトを濃縮物として添加することも可能である。
【0023】ベントナイトを稀釈分散系として添加する
場合、該分散系は、電解質濃度がなお十分に高いためベ
ントナイトが実質的に未膨潤状態のままであるような形
態として添加し得るが、好ましくは濃縮分散系をセルロ
ース系懸濁液への添加の前に水で稀釈し、10%未満
(乾燥重量)の膨潤した膨潤性ベントナイトクレーを含
有する水性稀釈分散系を製造する。
【0024】本発明の重要な特徴は、膨潤性ベントナイ
トクレーをベントナイトの膨潤を実質的に防止するのに
十分な量の無機電解質を含有する高固体含量の分散系の
形態とし得ること、及び後に電解質濃度の低下の結果と
して(セルロース系懸濁液への添加の前または後に)ベ
ントナイトを膨潤させ得ることである。
【0025】例えば米国特許第5,015,334号に
おいて提案されているアニオンポリマーは、膨潤性ベン
トナイトクレーの濃縮流動未膨潤分散系の実現を可能に
するうえではるかに有効でなく、従って該ポリマーを用
いた場合本発明方法で得られるような高いクレー含量は
達成され得ない。本発明では特に、少なくとも15%の
膨潤性ベントナイトクレーを含有する流動濃縮分散系
が、該流動分散系の量の例えば7重量%以下で、しばし
ば5重量%以下である比較的僅かな量の電解質の添加に
よって実に容易に得られる。ポリマー電解質を用いる場
合は、ポリマーの量を増す(不必要に高価となり、他の
望ましくない結果を招きかねない)か、ベントナイトの
量を減らさなければならない。
【0026】実質的に膨潤していないベントナイトの流
動濃縮物は、任意の好ましい物理的形態を有する、即ち
通常粉末状または顆粒状であるベントナイトを電解質水
溶液と混合することによって製造し得る。普通、粉末状
ベントナイトと、粉末状電解質と、水とを混合し、かつ
しばしばベントナイト及び電解質はプレミックスとして
供給する。ベントナイトは(固体として存在する場合は
電解質も)粉末として供給し得るが、水に添加すると崩
壊する凝集体または顆粒の形態で供給することが特に好
ましい。ベントナイトには活性剤及び増量剤のような添
加物を必ずしも含有させないが、ベントナイトとして市
販のベントナイト源を用いることが有利であり、その場
合炭酸ナトリウムその他の電解質など何等かの活性剤が
既に含有されていることはあり得る。しかし、活性剤と
して通常添加される電解質の量は流動濃縮物中のベント
ナイトの膨潤を防止するには不十分であるので、付加的
な電解質を添加しなければならない。
【0027】流動濃縮物は、乾燥ベントナイトを水及び
添加電解質(並びに場合によっては分散剤及び/または
安定剤)と共に十分な期間にわたり十分な程度に撹拌し
て均質で安定な分散系を得ることにより製造し得る。こ
の混合は、ベントナイトが実質的に膨潤しないので、ベ
ントナイトを乾燥形態から薄い膨潤分散系へとただ1段
階で変換する場合に比較してはるかに容易に実施でき
る。また、この段階に必要な混合装置の容積は、乾燥ベ
ントナイトを薄い膨潤分散系に変換するのに必要な容積
よりはるかに小さい。濃縮物は、例えばタンブル混合機
や撹拌器付き混合機など、適度に強力な撹拌手段を具備
した任意の通常混合機を用いて諸成分を1〜10分間撹
拌しさえすれば製造することができる。典型的には、濃
縮物の製造はその諸成分を500rpmで5分間撹拌し
て行ない得る。
【0028】或いは、ベントナイト及び電解質を適当量
で乾燥混合し、これを新たに水に加えて、例えば500
rpmで5分間撹拌して所望の高固体含量濃縮物を得る
こともできる。
【0029】ベントナイト及び電解質を凝集体状または
顆粒状とすることによって、乾燥成分同士の徹底した混
合と容易な取り扱いとを確実にし得る。凝集体状または
顆粒状の乾燥混合物を清水に適量添加すれば、本発明に
よる高固体含量の流動スラリーを得ることができる。
【0030】この作業はエンドユーザの手元を含めた任
意の適地で実施し得、その際ユーザにとって有利である
のは水性スラリーの製造に必要な装置が小型で、かつコ
ストがあまり掛からないことである。
【0031】濃縮物の流動度はベントナイトの量が増大
するほど低下し、濃縮組成物は通常、該組成物の製造及
び適用に用いるべき取り扱い装置のために必要である流
動度と整合する範囲で可能なかぎり多量のベントナイト
を含有する。好ましくは、流動組成物の、スピンドル4
及び20rpmのBrookfield RVT粘度計
を用いて20℃で測定した粘度は50ポアズ未満であ
り、また3rpmのFann粘度計で測定したこの組成
物の10分ゲル強度は、好ましくは101b/100s
q.ft未満である。
【0032】濃縮物中のベントナイトは、該濃縮物を水
と混合した時に比べてはるかに僅かしか膨潤していない
ため、ベントナイトを本発明で必要な電解質の添加を行
なわずに水中に分散させた場合よりはるかに多量(等価
の流動性の下で)となり得る。普通、ベントナイトの量
は組成物全体の約15重量%より多く、しばしば20重
量%を越え、場合によっては30重量%、更には35重
量%をも上回り得る。このような濃縮物は、適当な流動
度その他の流動学的特性を保持している点で、電解質を
実質的に全く、または活性化量でしか含有せず、通常約
10%より多量のベントナイトは含有し得ずにしばしば
約5%、またはそれより更に少量のベントナイトしか含
有しない組成物に匹敵する。
【0033】その存在濃度においてベントナイトの膨潤
を十分抑制する任意のポリマー電解質(または電解質混
合物)は、流動濃縮物を水で稀釈した時にベントナイト
が所期の目的のために十分に膨潤することを可能にする
ものであれば任意のものを用い得る。電解質はその総て
を、活性剤その他の電解質を実質的に含有しないベント
ナイトに添加した物質のみとし得るが、しばしば電解質
は(炭酸ナトリウムのような)活性剤電解質と添加電解
質との両方から成る。
【0034】二価以上のカチオン(例えばカルシウム)
を有する電解質を添加することも場合によっては可能で
あるが、二価イオンはベントナイト中にもともと存在す
るナトリウムイオンを置換しがちであり、このことはベ
ントナイトの後の膨潤を抑制しかねない。従って通常、
電解質のカチオンは一価のアンモニウムやアルカリ金
属、特にナトリウムであることが好ましい。
【0035】添加する電解質は、モノマー電解質から成
るかまたはモノマー電解質を含まなければならず、即ち
この電解質は、低分子量の化合物から成る電解質であっ
て、ポリマー電解質ではない。好ましくは、添加する電
解質は総て無機質である。時には、エチレン不飽和カル
ボン酸またはスルホン酸のホモポリマーであるか、これ
らのホモポリマーの一方または両方とアクリルアミドの
ようなノニオンモノマーとのコポリマーである低分子ポ
リマーの任意のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩
(通常はナトリウム塩)のような有機ポリマー電解質を
添加することも望ましい。好ましい有機ポリマー電解質
はポリアクリル酸ナトリウムであるが、その他のポリア
クリル酸塩を用いることも可能である。分子量は比較的
低い方が好ましく、なぜなら分子量が高いポリマーは凝
集や凝固を惹起する傾向を有し得、このような傾向は水
中で膨潤した後のベントナイトの有効表面積を甚だしく
減少させ、またその性能特性を甚だしく低下させる恐れ
が有るからである。通常、分子量は約20,000を下
回るべきで、しばしば10,000より低く、例えば
1,000〜5,000である。この有機電解質は通常
最初にスケール防止剤及び/または分散剤として添加
し、従って普通、例えば流体の2または3%までといっ
た僅かな量で存在させる。
【0036】ポリリン酸塩のような無機ポリマーを用い
ることも可能である。
【0037】しかし好ましくは、添加する電解質は、例
えば塩化物、硫酸もしくは炭酸、または好ましくは無機
酸である非ポリマー酸のアニオンの単純なナトリウム
塩、アンモニウム塩その他の一価塩とする。
【0038】電解質を存在させることによってベントナ
イトの膨潤を抑制または防止でき、即ち今や達成し得る
高固体含量の下で組成物がゲル化によって流動性を失う
のを防止できるが、濃縮物中で固体が沈澱する結果濃縮
物の少なくとも一部に流動性を失う傾向が認められるこ
とが有る。この傾向は安定化ポリマーの添加によって抑
制し得る。安定化ポリマーはそれ自体電解質であり得る
が、通常は電解質である必要は無く、安定化ポリマーと
しては甚だしい凝集や凝固を惹起しないポリマーを選択
することが特に望ましい。適当なポリマーにはセルロー
ス誘導体のような水膨潤性または水溶性ポリマー、例え
ばメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース及び
カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム及
び澱粉もしくは他の天然ポリマー又はアクリル酸もしく
は他の合成ポリマーなどが有り、ヨーロッパ特許第21
6479号(その例えば実施例1)やこの特許で検討さ
れている従来技術に開示されているような結合性ポリマ
ー(associative polymers)が好
ましい。結合性ポリマーは架橋ポリマーであり得る。安
定化ポリマーの典型的な添加量は濃縮物1リットル当た
り1〜50グラムで、しばしば約5〜20グラムであ
る。
【0039】選択した1種以上の電解質の総量は、水性
電解質中でのベントナイトの水和及び膨潤を濃縮物が長
時間経過後も流動性のままであるような程度まで防止す
る量でなければならない。電解質量は通常、乾燥重量で
流体1リットル当たり20〜200グラムとする。電解
質が総て単純無機塩である場合はその量は通常20〜1
50g/lとなり、その際最も好ましいのは約25〜1
00g/l(2.5〜10%)で、しばしば約50〜7
5g/lである。
【0040】通常、活性剤としての無機電解質を既に含
有するベントナイトを用いることが好ましいので、好ま
しい流動組成物は、活性剤電解質を5〜30g/l
(0.5〜3%)、特に約10〜20g/lの量で用
い、かつ添加電解質を10〜100g/l(1〜10
%)、特に約30〜60g/lの量で用いて調製する。
【0041】濃縮物中に存在する電解質の総量は、ベン
トナイトの乾燥重量に基づいて通常8〜50%、好まし
くは12〜30%となり、しばしば15〜25%であ
る。添加電解質の重量は通常、最初から存在し得る任意
の活性剤電解質の重量の0.5〜5倍で、しばしば1〜
3倍である。
【0042】先に述べたように、例えば低分子量のポリ
アクリル酸ナトリウムのようなポリマー電解質を添加す
ることも可能である。このような物質は通常単に分散剤
またはスケール抑制剤として添加し、その際添加量は通
常僅かで、例えば0.1〜2%、特に0.2〜1%(重
量/容量)である。しかし、例えば15%にも達する比
較的多大な量を用いることも可能であり、その場合は無
機電解質の量を減少し得る。とはいえ、通常はなお2.
5〜10%の好ましい範囲内の量である。
【0043】濃縮物を稀釈して薄い膨潤分散系を製造す
るのに用いる水は清水であっても、また電解質に十分な
稀釈作用を及ぼして電解質濃度をベントナイトの膨潤へ
の抑制作用がほとんど、または全く無くなる値まで低下
させる任意の水性媒質(例えばセルロース系懸濁液)で
あってもよく、その際最終水性媒質の総電解質濃度は通
常10g/lを下回り、好ましくは5g/l未満で、し
ばしば1g/lより低い。稀釈水中に硬度塩が存在する
と、それによってベントナイトの膨潤が抑制される恐れ
が有り、そこで稀釈水がカルシウム塩のような硬度塩を
含有する場合その量は好ましくは0.7g/lを下回
り、最も好ましくは0.2g/l未満である。稀釈水が
硬度塩を有意量で含有しない場合は、存在する硬度塩の
作用を、同じアニオンのアルカリ金属塩またはアンモニ
ウム塩を初期電解質として用いることにより最小化し得
る。炭酸アンモニウムまたは炭酸ナトリウムを用いるこ
とが特に好ましい。
【0044】通常、ベントナイトを、後に脱水するべき
セルロース系懸濁液本体に稀釈組成物を添加する前に実
質的に完全に膨潤させることが好ましく、従って通常流
動濃縮物を5容量部以上、即ち例えば5〜50容量部の
稀釈水で稀釈してベントナイト濃度を通常5%以下と
し、高くとも10%までとする。しかし、稀釈水の割合
は上記よりはるかに大きい方が好ましく、即ち流動濃縮
物1容量部につき典型的には10〜500容量部、好ま
しくは50〜200容量部とすることが有利であり、な
ぜならそれによって水性稀釈組成物のベントナイト濃度
が、稀釈組成物重量に対するベントナイトの乾燥重量の
比率で0.06〜3%、好ましくは0.15〜0.8%
となり得るからである。
【0045】稀釈分散系中のベントナイトの量は、稀釈
分散系が該分散系の取り扱いを容易にする十分な流動性
を維持できるほど十分に僅かで10%を下回り、しばし
ば5%未満、特に3%未満である。
【0046】当然ながら、稀釈分散系をセルロース系懸
濁液に添加すると、最終濃度は非常に低くなる。
【0047】濃縮物と稀釈水との混合は、任意の適当な
混合手段によってきわめて容易に行なえる。例えば、こ
の混合は単に濃縮物を水の流れの中に射出し、場合によ
ってはその後混合を促進するべく流れを故意に乱すこと
によって実現し得る。当然ながら、稀釈分散系使用の前
に、ベントナイトを完全に膨潤させるための適当な滞留
時間を設定する必要が生じる場合も有る。
【0048】このように、本発明は、稀釈組成物をきわ
めて単純な混合装置で製造し得、大型の混合装置におけ
る長時間の激しい混合を必要としないという大きな利点
を有する。そのうえ、濃縮物を比較的単純かつ小型の混
合装置を用いて製造し得る。即ち、ユーザは乾燥ベント
ナイトを購入して該ベントナイトの混合を単純な二つの
段階で行なうか、またはより普通には、非常に濃く濃縮
された流動濃縮物を購入してその濃縮物を非常に単純な
ただ一つの混合段階によって所望の薄さの組成物に変換
することができる。
【0049】膨潤性ベントナイトクレーとしては、通常
ベントナイト型クレーまたはベントナイトと呼称される
膨潤性アニオンクレーの任意のものを用い得る。それら
のクレーは通常スメクタイトである。適当な物質はセピ
オライト、アタパルジャイト及びモンモリロナイトで、
モンモリロナイトが最も好ましい。適当なスメクタイト
もしくはモンモリロナイトクレーとしては、Wyomi
ngベントナイト及びFullers Earth、並
びにヘクトライト及びベントナイトという化学的用語に
よって知られているクレーを含めた様々なクレーなどが
挙げられる。所望であれば、クレーを化学的に改質して
おくことが可能であり、例えばアルカリ処理によってカ
ルシウムベントナイトをアルカリ金属ベントナイトに変
換し得る。先に述べたように、ベントナイトは通常天然
クレーと(ベントナイトの乾燥重量の)2〜10%の、
アルカリ金属塩などである活性剤との混合物として用意
する。
【0050】本発明の製紙方法は、任意の紙(ボードを
含む)製造方法同様セルロース系懸濁液を脱水して、通
常の仕方で乾燥可能なシート材を製造することを含み得
る。
【0051】製紙法中でベントナイトを用いる目的とし
て様々なものが知られているが、本発明はそれらの目的
のいずれにも合致し得る。例えば、ベントナイトをピッ
チ分散剤として用い得る。
【0052】本発明による製紙方法の一例では、セルロ
ース系懸濁液にベントナイトを典型的には乾燥重量で
0.02〜2%の量で添加した後、通常(例えば脱水直
前にへッドボックス内で実現する)高剪断速度の最終点
の後に、分子量が中ぐらいであるかまたは高い(例えば
500,000を越える)ポリマー保持助剤を添加す
る。高分子ポリマーは、ノニオン性、アニオン性及びカ
チオン性のいずれであってもよい。セルロース系懸濁液
は、比較的純粋なパルプで製造することも、比較的カチ
オン需要の大きいパルプで製造することも可能である。
【0053】上記のような方法のうちで特に重要なもの
では、パルプのカチオン需要が比較的大きく、ポリマー
は実質的にノニオン性であり、また製品紙は好ましくは
新聞用紙または段付き材である。この種の方法で増量剤
の総含量の比較的低いものが米国特許第4,305,7
81号に開示されており、本明細書に参考として含まれ
るこの特許は、適当なポリマー及び適当なセルロース系
懸濁液を更に詳細に検討するうえで参照するべきもので
ある。この特許に開示された方法は、セルロース系懸濁
液が脱インキされた廃棄物を含む場合特に有効である。
【0054】本発明の方法の特に優れた一例は、水性懸
濁液に分子量が中ぐらいであるかまたは高いカチオンポ
リマー保持助剤を添加し、この懸濁液に剪断応力を掛け
た後、しかもしばしば、例えば脱水前にヘッドボックス
において実現する高剪断速度の最終点の後にベントナイ
トを添加することを含む。
【0055】カチオンポリマーはカチオン澱粉のような
天然物質であってもよいが、好ましくは、500,00
0を上回る分子量を有し、かつ実質的に線状である合成
カチオンポリマーである。剪断応力付与時に分散系中に
存在するカチオンポリマーの量は該ポリマーの添加によ
って凝集塊が生じるような量であるべきであり、その際
生じた凝集塊は剪断によって破壊されてマイクロ凝集塊
となり、マイクロ凝集塊は剪断による崩壊の進行に抵抗
するが、専ら高剪断速度の最終点の後にポリマーを添加
した場合に実現可能な保持より優れた保持を実現するべ
くベントナイトと相互に作用するのに十分な電荷を有す
る。
【0056】剪断は、単にダクト内を通過する際の乱流
によっても、またセントリスクリーン(centris
creen)、ポンプその他の剪断応力付与装置を通過
することによっても実現し得る。
【0057】好ましいポリマーは、本願出願人が商標
“Hydrocol”の下に市販しているものであり、
また、例えばいずれも本明細書に参考として含まれる米
国特許第4,753,710号、同第4,913,77
5号及び同第4,969,976号に開示されている。
任意の特定方法に最適のポリマー量は日常試験によって
決定でき、この量は特に、分子量が低いかまたは中ぐら
いであるカチオンポリマー、及び/または乾燥強度樹脂
を水性懸濁液に何等かの比較的早い段階に添加したかど
うかに依存する。
【0058】本発明は、ここに述べた本発明の方法で製
造した紙も含む。
【0059】本発明はまた、ベントナイトの実質的な膨
潤を防止するのに十分な量の電解質が溶解した水性媒質
中に(乾燥重量で)15%を上回る量のベントナイトを
実質的に未膨潤状態で分散させた濃縮流動水性分散系を
用意し、この濃縮分散系に、ベントナイトを実質的に膨
潤させるレベルまで電解質濃度を低下させるのに十分な
量の水を添加して稀釈分散系を製造することによって1
0%未満(乾燥重量)の膨潤ベントナイトを含有する薄
い流動水性分散系を得る製紙方法以外の工業生産方法も
含む。
【0060】本発明は更に、ベントナイトの実質的な膨
潤を防止するのに十分な量の電解質が溶解した水性媒質
中に乾燥重量で15%を上回る量のベントナイトを実質
的に未膨潤状態で分散させた濃縮流動水性分散系である
新規な組成物をも含む。上記のような一般的定義に該当
する組成物のうちの幾つか、なかでも炭酸ナトリウム及
び塩化ナトリウムのような単純電解質を比較的大量に含
有する組成物、及び単純電解質と、分散剤または懸濁剤
であり得るポリマー物質との両方を含有する組成物が特
に好ましく、かつ新規である。
【0061】本発明方法では、濃縮流動分散系を、該分
散系を適用するべき最終水性媒質中に直接混入すること
も可能であるが、通常は水性媒質への添加の前に稀釈し
て膨潤ベントナイトの薄い水性懸濁液に変換する。
【0062】本発明の方法は、(十分な電解質を含有す
る流動濃縮物の形態か、またはこの濃縮物を稀釈して得
られる薄い分散系の形態の)ベントナイトを水性媒質に
添加して該媒質の粘度その他の流動学的特性を調節する
方法のような粘度調節方法を含めたその他の方法も含
む。上記流動水性媒質には、掘削泥水のようなダウンホ
ール流体が含まれる。
【0063】
【実施例】以下に、幾つかの実施例を示す。
【0064】実施例1 2〜10%の活性剤(通常7%の炭酸ナトリウム)を含
有するベントナイトを、選択した電解質を添加して予め
製造した水溶液に撹拌混入することによって、実質的に
膨潤していないベントナイトの移動スラリーの形態の様
々な流動濃縮物を製造する。いずれの場合も、添加した
ベントナイトの量は、組成物を長時間経過後も安定と
し、また組成物の、スピンドル6及び20rpmのBr
ookfield RVT粘度計で測定した場合の粘度
を20℃で100ポアズ未満とし、かつ3rpmのFa
nn粘度計で測定した10分ゲル強度を101b/10
0sq.ft未満とする量であった。
【0065】選択したベントナイト、電解質、電解質用
量、及び先に規定したように組成物を流動性に保ちつつ
添加可能なベントナイトの最大量を次の表に示す。
【0066】
【0067】実施例2 米国特許第4,753,710号に開示されているよう
な、広く市販されているプロセスで得られる性能をシミ
ュレートする実験室プロセスを実施する。即ち、実験室
故紙ファイバー完成紙料を0.5%で調製する。ストッ
ク1,000mlに1kg/t(乾燥重量対乾燥重量)
のカチオン性ポリアクリルアミドを添加する。得られた
混合物を1,500rpmで1分間剪断する。続いて2
kg/t(乾燥重量対乾燥重量)のベントナイトを添加
する。ベントナイト添加後、調節したSchopper
Riegler装置を用いてストックの脱水速度を計
測する。
【0068】本発明の方法で、27重量%のベントナイ
ト(ベントナイト自体の7重量%の炭酸ナトリウムを含
有)を塩化ナトリウムの30g/l水溶液と混合するこ
とにより流動濃縮物を製造する。この濃縮物を比率27
0:1に稀釈して、0.1%のベントナイト及び約0.
1g/lの塩化ナトリウムを含有する薄い水性膨潤ベン
トナイト組成物とする。
【0069】添加物を用いず、ポリマーのみを用い、ま
た粉末状のベントナイトを供給して2時間タンブル混合
することにより製造した5%ベントナイトスラリーをセ
ルロース系懸濁液への添加の前に0.1%に稀釈したも
のを用いて幾つかの比較試験を行なう。いずれの場合も
脱水時間を、秒を単位として記録する。次のような結果
が得られる。
【0070】 この結果から、ベントナイトを本発明の流体として用意
してもその性能は粉末として用意した時と実質的に変わ
らないことが知見されるが、本発明の方法はベントナイ
トの取り扱いがより容易となるという大きな利点を有す
る。
【0071】実施例3 実施例2の操作を繰り返すが、その際様々な電解質を用
い、また稀釈水として様々な硬度の水を用いる。次の結
果が得られる。
【0072】 実施例4 ベントナイトを予め製造した選択電解質の水溶液に撹拌
混入することによって、実質的に膨潤していないベント
ナイトの移動スラリーの形態の様々な流動組成物を調製
する。選択した電解質は、ベントナイトの水和を抑制す
る単純電解質と、水性相に幾分かの粘度を付与して物理
的安定性を高めつつ、濃縮ベントナイトスラリーを長時
間経過後も流動性に維持する高分子電解質との混合物で
ある。いずれの場合も、添加したベントナイトの量は、
組成物を長時間経過後も安定とし、また組成物の、スピ
ンドル4及び100rpmのBrookfield R
VT粘度計で測定した場合の粘度を20℃で50ポアズ
未満とし、かつ3rpmのFann粘度計で測定した1
0分ゲル強度を101b/100sq.ft未満とする
量であった。
【0073】選択したベントナイト、電解質、高分子電
解質、電解質及び高分子電解質の用量、並びに先に規定
したように組成物を流動性に保ちつつ添加可能なベント
ナイトの最大量を次の表に示す。
【0074】
【0075】2);Rheovis CRXは架橋構造
を有する。
【0076】English Brownベントナイト
は、ベントナイトの7%のNaCOを含有する。R
heovis CRはアリルエーテルをメタクリル酸で
脂肪アルコールエトキシル化したものとエチルアクリレ
ートとのアルカリ膨潤可能なコポリマーであり、Rhe
ovis CRXは上記コポリマーの架橋結合型であ
り、これらはいずれもヨーロッパ特許出願公開第216
479号に開示されている。RheovisはAlli
ed Colloids Ltd.の登録商標である。
【0077】上記組成物は滑らかな流動懸濁液をもたら
し、この懸濁液は時間が経過してもゲル化の傾向を示さ
ず、また懸濁したベントナイトが沈澱する傾向も示さな
かった。清水で稀釈した場合、ベントナイトの性能は、
通常のように製造したベントナイト懸濁液を清水に添加
し、数時間タンブル混合して完全な水和を実現した場合
と同じである。
【0078】実施例5 約70重量部の水を5重量部の塩化ナトリウム及び25
重量部の市販ベントナイトと混合して、米国特許第4,
753,710号に開示されている方法(及びその他の
製紙方法)で好ましく用い得る組成物を調製する。上記
市販ベントナイトは、約1重量部の無機電解質活性剤
と、約3重量部の測定可能な水と、約21重量部(乾燥
重量)のベントナイトクレーとから成る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジヤン・クリユイーズ ベルギー国、ベー−1341・ルーバン−ラ −ヌーブ、オテイニー、アブニユ・デ・ フオーベツト・ニユメロ・2 (72)発明者 フイリツプ・フオード アメリカ合衆国、バージニア・23433、 サフオーク、リバー・クレセント・8957 (72)発明者 ジヨン・グラハム・ラングレイ イギリス国、リーズ・エル・エス・20・ 8・エヌ・エス、ギーズリー、ソープ・ レーン、“マンダーレー”(番地なし) (72)発明者 ピーター・ロウリー アメリカ合衆国、バージニア・23433、 サフオーク、リバー・クレセント・9001 (56)参考文献 特開 昭55−152899(JP,A) 特開 平2−160999(JP,A) 特許2595257(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 17/00 - 27/42

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製紙ミルにおいてセルロース系懸濁液を
    用意すること、セルロース系懸濁液に膨潤性ベントナイ
    トクレーを水性分散系の形態で混入すること、及びセル
    ロース系パルプを脱水することを含む製紙方法であっ
    て、製紙ミルにおいて膨潤性ベントナイトクレーを流動
    濃縮分散系として用意し、このクレーを濃縮分散系のま
    までか、または濃縮分散系を希釈して得られる希釈分散
    系の形態でセルロース系懸濁液に混入し、前記濃縮分散
    系は電解質が溶解した水性媒質中に実質的に未膨潤状態
    で分散した少なくとも15%の膨潤性ベントナイトクレ
    ーを含有し、水性媒質中に添加される前記電解質は、膨
    潤性ベントナイトクレーの実質的な膨潤を防止するのに
    十分な量の低分子量の化合物から成るかまたはこの化合
    物を含まなければならないことを特徴とする製紙方法。
  2. 【請求項2】 濃縮分散系を水で稀釈して、膨潤状態の
    膨潤性ベントナイトクレーを10%未満含有する水性稀
    釈分散系を製造し、この水性稀釈分散系をセルロース系
    に混入することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 スピンドル4及び20rpmのBroo
    kfield回転粘度計で測定した濃縮分散系の粘度が
    20℃で少なくとも50ポアズであることを特徴とする
    請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 流動濃縮分散系が乾燥重量で15〜30
    %のベントナイトと、2.5〜10重量%の無機電解質
    とを含有し、その際電解質の量はベントナイトの量の1
    0〜50%であることを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 無機電解質を塩化物、硫酸及び炭酸のナ
    トリウム塩及びアンモニウム塩の中から選択することを
    特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 実質的に乾燥したベントナイトを電解質
    及び水と混合することにより製紙ミルで濃縮系を製造す
    る予備工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 水性懸濁液にカチオンポリマー性の保持
    助剤を添加し、この懸濁液に剪断応力を掛けてからベン
    トナイトを添加することを特徴とする請求項1に記載の
    方法。
  8. 【請求項8】 懸濁液にベントナイトを添加してからノ
    ニオンポリマー性、カチオンポリマー性またはアニオン
    ポリマー性の保持助剤を添加することを特徴とする請求
    項1に記載の方法。
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