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JP3226763B2 - ソルビトール誘導体の製造方法 - Google Patents

ソルビトール誘導体の製造方法

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JP3226763B2
JP3226763B2 JP20079795A JP20079795A JP3226763B2 JP 3226763 B2 JP3226763 B2 JP 3226763B2 JP 20079795 A JP20079795 A JP 20079795A JP 20079795 A JP20079795 A JP 20079795A JP 3226763 B2 JP3226763 B2 JP 3226763B2
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sorbitol
drying
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正博 太田
省二 大淵
福入  靖
隆俊 河村
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性に優れ、且
つ臭気の少いポリプロピレン樹脂に用いられる核剤の製
造法に関する。ポリプロピレン樹脂は機械物性、耐熱
性、耐薬品性が良好で且つ衛生性に優れているので食品
容器、例えば食品パッケージ、冷凍容器、トレー、イン
スタント食品容器、マーガリン容器等、また医療器具、
例えば注射器シリンジ、スピリッツ管、輸液容器シリン
ダーなどに広く利用されている。
【0002】
【従来の技術】一般にソルビトール誘導体の製造方法と
しては、触媒の存在下、ソルビトールとアルデヒド類を
脱水縮合させる方法(薬学雑誌79巻、598、195
8年)や非水性有機溶媒中で脱水縮合させる方法(特公
昭48−43748号公報)、又は水性反応媒体中で懸
濁状態で縮合させる方法(特公昭61−17833号公
報)等が開示されており、得られた反応マスから、例え
ば特公昭61−17834号公報に開示されているよう
な、アルカリ水溶液を装入し有機溶媒を加熱留去した
後、得られるソルビトール誘導体の水スラリー液から濾
別する単離方法、更に特開昭57−185287号公
報、特公昭61−14150号公報に開示されているよ
うな、有機溶媒と接触させた後、濾別する精製方法を経
て、最終的に乾燥する事によって得られる。
【0003】一般に、市販されているソルビトール誘導
体中の残存未反応アルデヒド類は、ポリオレフィン樹脂
とソルビトール誘導体との混合成形物の臭気(アルデヒ
ド臭)と相関があり、その用途(例えば食品容器、トレ
ー等)によっては極力除去する必要がある。
【0004】ソルビトール誘導体中の臭気問題への対策
としては、乾燥による未反応アルデヒド類の除去が考え
られるが、精製処理後の有機溶媒及び/又は水及び未反
応アルデヒド類を含むこれらソルビトール誘導体を通常
の乾燥機(例えばハース乾燥機)で乾燥処理しても、凝
集固化する問題点と、又そのため未反応アルデヒド類の
乾燥除去効率が極端に悪くなり長時間を要する等の問題
がある。
【0005】一方、ソルビトール誘導体をポリエチレ
ン、ポリプロピレン、あるいはそれらコポリマー等のポ
リオレフィン類の透明化用核剤として使用する場合は、
ソルビトール誘導体の粉体の嵩密度が大きかったり、又
は不揃いであったりした場合、それらポリオレフィン類
に混合し押出し成形する際に、十分に分散、溶融しなく
なりフィルターの目詰まりを起こす原因となる等の問題
がある。
【0006】この問題を解決する手段として、乾燥後に
粉砕微粉化処理する事によって、ソルビトール誘導体の
嵩密度を低くし、粒径を揃える事が考えられる。しかし
ながら、乾燥する際の上記問題点、及び一旦乾燥したソ
ルビトール誘導体を通常の粉砕機で粉砕する場合、ソル
ビトール誘導体がブリッジングを起こし粉砕できなかっ
たり、粉砕機(容器)と刃との隙間に詰ったりする等の
問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、いかに工業的
に効率良く安定且つ安価に乾燥、粉砕し、ソルビトール
中のアルデヒド類を除去すると共に、ソルビトール誘導
体の嵩密度、粒径を制御するかが課題であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、有機溶媒
及び/又は水を含むソルビトール誘導体を乾燥取り出す
方法について鋭意検討した結果、乾燥しながら粉砕する
という特定の乾燥方法を用いる事で、未反応アルデヒド
類を効率良く除去し、更にはポリオレフィン樹脂への分
散性、溶融性の良好な嵩密度を有するソルビトール誘導
体が得られる事を見いだし本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は有機溶媒及び/又は水を含む下記一
般式(1)で示されるソルビトール誘導体を乾燥取り出
す方法において、乾燥取り出す工程が乾燥及び粉砕する
事よりなる、ポリオレフィン樹脂への分散性、溶融性の
優れたソルビトール誘導体の製造方法である。
【化2】 (式中、R1、R2は水素原子又はC1〜C4の飽和脂肪
族アルキル基、分岐アルキル基、ハロゲン原子を示し、
1とR2は同じであっても異なっても良い。更にm、n
は1〜5までの整数を示し、mとnは同じであっても異
なっても良い。)
【0009】本発明方法は、臭気の少ないソルビトール
誘導体、更にはポリオレフィン樹脂に混合する際の分散
性及び溶融性の優れたソルビトール誘導体を効率良く製
造する方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明方法で使用するソルビトー
ル誘導体は、その製造方法、単離方法、精製方法はいず
れの方法でもよく、例えば、前記した公知の製造方法
(薬学雑誌79巻、598、1958年;特公昭48−
43748号公報、特公昭61−17833号公報)、
及び公知の単離・精製法(特公昭61−17835号公
報、特公昭57−185287号公報、特公昭61−1
4150号公報)等が挙げられるが、本発明方法に関し
ては、その方法に何等制限はない。具体的には合成例1
〜4に示した方法にて製造できる。本発明方法で使用す
る一般式(1)で表されるソルビトール誘導体の置換基
1,R2は水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブ
チル基、ter−ブチル基等の飽和脂肪族アルキル基ま
たは分岐アルキル基さらには塩素原子、臭素原子、フッ
素原子等のハロゲン原子を挙げることができる。
【0011】本発明方法で示すポリオレフィン樹脂に混
合する際の分散性及び溶融性の優れたソルビトール誘導
体としては、その嵩密度を制御する必要があり、好まし
くは0.50〜0.30g/ml、より好ましくは0.
10〜0.27g/ml,更に好ましくは0.15〜
0.25g/mlが良い。0.30g/mlより大きく
なると、ポリオレフィン樹脂に混合する際の分散性及び
溶融性が悪くなり、未溶融ソルビトール類が残存しフィ
ルターの詰まりの原因となったり、得られたペレット中
に未溶融ソルビトール誘導体が残存したりする場合があ
るため好ましくない。逆に0.05g/mlより小さく
なると上記問題はないものの、ポリオレフィン樹脂に混
合しペレット化する際に、ソルビトール誘導体のペレッ
ト化機のスクリュウへの食い込みが悪くなる傾向にあっ
たり、更にソルビトール誘導体の輸送効率が悪く工業的
に不利となり好ましくない。
【0012】本発明で行う乾燥は、精製時に使用した有
機溶媒、水及び未反応アルデヒド類を含むソルビトール
誘導体から、それらを除去する事と、更に分散性、溶融
性の優れた嵩密度が0.05〜0.30g/mlのソル
ビトール誘導体を得る事を目的としている。そのために
は、該ソルビトール誘導体を乾燥と粉砕を同時に行う方
法で達成でき、含有する有機溶媒、水及び未反応アルデ
ヒド類を効率的に除去でき、更にソルビト−ル誘導体を
所望の嵩密度に制御できる方法として、工業的に特に好
ましい。
【0013】この方法において使用出来る機器として
は、例えば、気流型乾燥機や解砕付き流動乾燥機等を例
示することができる。気流型乾燥機とは、材料を粉砕機
などを使用して、熱気流中に材料を分散させ、熱流と並
流に送りながら瞬間的に材料を乾燥する乾燥方法であ
り、例えば、ミクロンドライヤー(ホソカワミクロン
製)が挙げられる。
【0014】乾燥する際の温度は、50〜200℃が良
く、好ましくは60〜175℃、より好ましくは70〜
150℃、更に好ましくは80〜130が良い。200
℃より高いと乾燥したソルビトール誘導体が熱劣化する
恐れがあり、逆に50℃より低いと、ソルビトール誘導
体中に含まれる有機溶媒、水及び未反応アルデヒド類の
除去効果が極端に低下するので好ましくない。
【0015】本発明では乾燥及び粉砕する機器に気流型
乾燥機を使用する場合は、空気、あるいは窒素、ヘリウ
ム等のガスを通風する必要があるが、工業的には安価な
空気や窒素を用いる事が好ましい。又その通風量として
は、ソルビトール誘導体1Kgに対して1.0〜50m
3/Hr、好ましくは5.0〜40m3/Hr、より好ま
しくは10〜30m3/Hrが良い。1.0m3/Hrよ
り少ないとアルデヒド類の除去効果が極端に悪くなる傾
向にあり、逆に50m3/Hrより多いとそれ以上の効
果は得られないばかりでなく、余分なコストが掛かる事
になり工業的に不利である。
【0016】
【実施例】以下、実施例、合成例及び比較例により本発
明を更に詳細に説明する。 合成例1[1,3−2,4−ジ(4−エチルベンジリデ
ン)ソルビトールの製造法] コンデンサー、水分離器、温度計、撹拌棒を備えた1.
5m3の反応釜にソルビトール34.6kg(190モ
ル),4−エチルベンズアルデヒド49.6kg(37
0モル)、p−トルエンスルホン酸500g、及びシク
ロヘキサン700lを装入した後、昇温し80℃で6時
間加熱還流を行った。この時、留出するシクロヘキサン
と反応生成水との混合物を水分離器にて分離し、シクロ
ヘキサンのみを反応釜に戻す様にして行った。次に、重
炭酸ソーダ1.2kgを水600lに溶解させた水溶液
を反応釜に装入した後加熱し、シクロヘキサンを留出さ
せた。この時、シクロヘキサンが留出するに従い、反応
生成物は次第に固化粉末化しスラリー状となった。シク
ロヘキサンがほぼ完全に留出した後、更に水800lを
装入し撹拌した後、得られた1,3−2,4−ジ(4−
エチルベンジリデン)ソルビトールと水のスラリー液を
濾別した。次に得られた濾塊にメタノ−ル700lを加
え、室温で1時間スラッジした後濾過し、この操作を2
回繰り返し、1,3−2,4−ジ(4−エチルベンジリ
デン)ソルビトールのケーキ110kgを得た。収率は
93.4%(4−エチルベンズアルデヒド換算収率)、
固形分は65重量%、4−エチルベンズアルデヒド含有
量は500ppmであった。
【0017】実施例−1 合成例−1で得られたケ−キ30kgを、ヤリヤ粉砕機
を備えたミクロンドライヤーに0.1kg/minで装
入、又100〜110℃の乾燥空気を2m3/minで
通風しながら5時間乾燥した結果,白色粉末の1,3−
2,4−ジ(4−エチルベンジリデン)ソルビトール1
9.2kgを得た。取出し収率は98.8%、、乾燥減
量は0.01重量%以下、4−エチルベンズアルデヒド
含有量は20ppm,嵩密度は0.21g/mlであっ
た。
【0018】比較例−1−1 合成例−1で得られたケーキ10kgを金属バットにケ
ーキ厚みが3cmになるように敷き詰め、ハース乾燥機
にて100℃/15Hr乾燥した結果、1,3−2,4
−ジ(4−エチルベンジリデン)ソルビトールの塊状物
6.4kgを得、更に乳鉢で粗粉砕した。取出し収率は
98.5%,4−エチルベンズアルデヒド含有量は18
0ppm、嵩密度は0.35g/mlであった。
【0019】比較例−1−2 比較例−1−1で得られた1,3−2,4−ジ(4−エ
チルベンジリデン)ソルビトールの粗粉砕品2.0kg
をヤリヤ粉砕機のホッパーに装入した。しばらく経つと
ソルビトール誘導体はホッパー内でブリッジングを起
し、粉砕する事が出来なかった。
【0020】合成例2[1,3−2,4−ジ(4−メチ
ルベンジリデン)ソルビトールの製造法] コンデンサー、水分離器、温度計、撹拌棒を備えた1.
5m3の反応釜にソルビトール34.6kg(190モ
ル),4−メチルベンズアルデヒド40.0kg(33
3モル)、p−トルエンスルホン酸500g、及びシク
ロヘキサン700lを装入した後、昇温し80℃で8時
間加熱還流を行った。この時、留出するシクロヘキサン
と反応生成水との混合物を水分離器にて分離し、シクロ
ヘキサンのみを反応釜に戻す様にして行った。次に、重
炭酸ソーダ1.2kgを水600lに溶解させた水溶液
を反応釜に装入した後加熱し、シクロヘキサンを留出さ
せた。この時、シクロヘキサンが留出するに従い、反応
生成物は次第に固化粉末化しスラリ−状となった。シク
ロヘキサンがほぼ完全に留出した後、更に水800lを
装入し撹拌した後、得られた1,3−2,4−ジ(4−
メチルベンジリデン)ソルビトールと水のスラリ−液を
濾別した。次に得られた濾塊にメタノール700lを加
え、室温で1時間スラッジした後濾過し、この操作を2
回繰り返し、1,3−2,4−ジ(4−メチルベンジリ
デン)ソルビトールのケーキ85.6kgを得た。収率
は93.2%(4−メチルベンズアルデヒド換算収
率)、固形分70重量%、4−メチルベンズアルデヒド
含有量は600ppmであった。
【0021】実施例−2 1,3−2,4−ジ(4−エチルベンジリデン)ソルビ
トールのケーキの代わりに合成例−2で得られたケーキ
30kgを用いた他は、実施例−1と同様な方法で行っ
た結果、白色粉末の1,3−2,4−ジ(4−メチルベ
ンジリデン)ソルビトール20.6kgを得た。取出し
収率は98.1%、乾燥減量は0.01重量%以下、4
−メチルベンズアルデヒド含有量は25ppm,嵩密度
0.19g/mlであった。
【0022】比較例−2−1 1,3−2,4−ジ(4−エチルベンジリデン)ソルビ
トールのケーキの代わりに合成例−2で得られたケーキ
10kgを用いた他は、比較例−1−1と同様な方法で
行った結果、白色塊状物の1,3−2,4−ジ(4−メ
チルベンジリデン)ソルビトールを6.8kgを得、更
に乳鉢で粗粉砕した。収率は97.1%,4−メチルベ
ンズアルデヒド含有量は380ppm、嵩密度は0.3
3g/mlであった。
【0023】比較例−2−2 比較例−2−1で得られた1,3−2,4−ジ(4−メ
チルベンジリデン)ソルビトールの粗粉砕品2.0kg
をヤリヤ粉砕機のホッパーに装入した。しばらく経つと
ソルビトール誘導体はホッパー内でブリッジングを起
し、粉砕する事が出来なかった。
【0024】合成例3[1,3−2,4−ジベンジリデ
ンソルビト−ルの製造法] コンデンサー、水分離器、温度計、撹拌棒を備えた1.
5m3の反応釜にソルビトール34.6kg(190モ
ル),ベンズアルデヒド30.2kg(285モル)、
p−トルエンスルホン酸500g、及びシクロヘキサン
700lを装入した後、昇温し8時間加熱還流(約80
℃)を行った。この時、留出するシクロヘキサンと反応
生成水との混合物を水分離器にて分離し、シクロヘキサ
ンのみを反応釜に戻す様にして行った。次に、重炭酸ソ
ーダ1.2kgを水600lに溶解させた水溶液を反応
釜に装入した後加熱し、シクロヘキサンを留出させた。
この時、シクロヘキサンが留出するに従い、反応生成物
は次第に固化粉末化しスラリー状となった。シクロヘキ
サンがほぼ完全に留出した後、更に水800lを装入し
撹拌した後、得られた1,3−2,4−ジベンジリデン
ソルビトールと水のスラリー液を濾別した。次に得られ
た濾塊にメタノール700lを加え、室温で1時間スラ
ッジした後濾過し、この操作を2回繰り返し、1,3−
2,4−ジベンジリデンソルビトールのケーキ71kg
を得た。収率は90.5%,固形分は65重量%、ベン
ズアルデヒド含有量は850ppmであった。
【0025】実施例−3 1,3−2,4−ジ(4−エチルベンジリデン)ソルビ
トールのケーキの代わりに合成例−3で得られたケーキ
30kgを用いた他は、実施例−1と同様な方法で行っ
た結果、白色粉末の1,3−2,4−ジベンジリデンソ
ルビトールを18.9kgを得た。取出し収率は96.
9%、乾燥減量は0.01重量%以下、ベンズアルデヒ
ド含有量は20ppm,嵩密度は0.20g/mlであ
った。
【0026】比較例−3−1 1,3−2,4−ジ(4−エチルベンジリデン)ソルビ
トールのケーキの代わりに合成例−3で得られたケーキ
10kgを用いた他は、比較例−1−1と同様な方法で
行った結果、白色塊状物の1,3−2,4−ジベンジリ
デンソルビトールを6.3kgを得、更に乳鉢で粗粉砕
した。収率は96.9%,ベンズアルデヒド含有量は2
70ppm、嵩密度は0.31g/mlであった。
【0027】比較例−3−2 比較例−3−1で得られた1,3−2,4−ベンジリデ
ンソルビトールの粗粉砕品2.0kgをヤリヤ粉砕機の
ホッパーに装入した。しばらく経つとソルビトール誘導
体はホッパー内でブリッジングを起し、粉砕する事が出
来なかった。
【0028】合成例4[1,3−2,4−ジ(2,4,
6−トリメチルベンジリデン)ソルビト−ルの製造法] コンデンサー、水分離器、温度計、撹拌棒を備えた1.
5m3の反応釜にソルビトール34.6kg(190モ
ル)、2,4,6−トリメチルベンズアルデヒド49.
2kg(333モル)、p−トルエンスルホン酸500
g、及びシクロヘキサン700lを装入した後、昇温し
8時間加熱還流(約80℃)を行った。この時、留出す
るシクロヘキサンと反応生成水との混合物を水分離器に
て分離し、シクロヘキサンのみを反応釜に戻す様にして
行った。次に、重炭酸ソーダ1.2kgを水600lに
溶解させた水溶液を反応釜に装入した後加熱し、シクロ
ヘキサンを留出させた。この時、シクロヘキサンが留出
するに従い、反応生成物は次第に固化粉末化しスラリー
状となった。シクロヘキサンがほぼ完全に留出した後、
更に水800lを装入し撹拌した後得られた1,3−
2,4−ジ(2,4,6−トリメチルベンジリデン)ソ
ルビトールと水のスラリー液を濾別した。次に得られた
濾塊にメタノール700lを加え、室温で1時間スラッ
ジした後濾過し、この操作を2回繰り返し、1,3−
2,4−ジ(2,4,6−トリメチルベンジリデン)ソ
ルビトールのケーキ124kgを得た。収率は92.7
%,固形分は55重量%、2、4、6−トリメチルベン
ズアルデヒド含有量は980ppmであった。
【0029】実施例−4 1,3−2,4−ジ(4−エチルベンジリデン)ソルビ
トールのケーキの代わりに合成例−4で得られたケーキ
30kgを用いた他は、実施例−1と同様な方法で行っ
た結果、白色粉末の1,3−2,4−ジ(2,4,6−
トリメチルベンジリデン)ソルビトール16.1kgを
得た。取出し収率は97.6%、乾燥減量は0.01重
量%以下、2,4,6−トリメチルベンズアルデヒド含
有量は30ppm,嵩密度は0.18g/mlであっ
た。
【0030】比較例−4−1 1,3−2,4−ジ(4−エチルベンジリデン)ソルビ
トールのケーキの代わりに合成例−4で得られたケーキ
10kgを用いた他は、比較例−1−1と同様な方法で
行った結果、白色塊状物の1,3−2,4−ジ(2,
4,6−トリメチルベンジリデン)ソルビトールを5.
4kgを得、更に乳鉢で粗粉砕した。収率は98.2
%,2,4,6−トリメチルベンズアルデヒド含有量は
470ppm、嵩密度は0.33g/mlであった。
【0031】比較例−4−2 比較例−4−1で得られた1,3−2,4−ジ(2,
4,6−トリメチルベンジリデン)ソルビトールの粗粉
砕品2.0kgをヤリヤ粉砕機のホッパーに装入した。
しばらく経つとソルビトール誘導体はホッパー内でブリ
ッジングを起し、粉砕する事が出来なかった。
【0032】参考例−1 プロピレン−エチレンランダムコポリマー(230℃×
2.16Kgで測定したメルトフローインデックス;8
g/10min,エチレン含量;4重量%)パウダー1
00重量部に実施例−1で得られた嵩密度0.21g/
mlの1,3−2,4−ジ(4−エチルベンジリデン)
ソルビトール0.30重量部、酸化防止剤としてトリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト0.
1重量部、及び紫外線吸収剤としてジメチルサクシネー
ト・2−(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメ
チル−1−ピペリジル)エタノール縮合物0.04重量
部を添加し、ヘンシェルミキサーにて混合し、通常の押
出機により押出温度約240℃でペレット化した。この
時、ソルビトール誘導体はプロピレン−エチレンランダ
ムコポリマーに良好に分散溶融し、目詰まりを起す事な
く押出しすることが出来た。
【0033】参考比較例−1 実施例−1で得られた嵩密度0.21g/mlの1,3
−2,4−ジ(4−エチルベンジリデン)ソルビトール
の代わりに比較例−1−1で得られた嵩密度0.35g
/mlの1,3−2,4−ジ(4−エチルベンジリデ
ン)ソルビトールを用いた他は、参考例−1と同様にし
て行った。この時、ソルビトール誘導体はプロピレン−
エチレンランダムコポリマーに均一に分散しなく、フィ
ルターに白色の不溶物が目詰まりを起し、良好に押出し
することが出来なかった。
【0034】参考例−2 嵩密度0.21g/mlの1,3−2,4−ジ(4−エ
チルベンジリデン)ソルビトールの代わりに実施例−2
で得られた嵩密度0.19g/mlの1,3−2,4−
ジ(4−メチルベンジリデン)ソルビトールを用いた他
は、参考例−1と同様にして行った結果、良好に分散溶
融し、目詰まりを起す事なく押出することが出来た。
【0035】参考比較例−2 嵩密度0.35g/mlの1,3−2,4−ジ(4−エ
チルベンジリデン)ソルビトールの代わりに比較例−2
−1で得られた嵩密度0.33g/mlの1,3−2,
4−ジ(4−メチルベンジリデン)ソルビトールをを用
いた他は、参考例−1と同様にして行った。この時、ソ
ルビトール誘導体はプロピレン−エチレンランダムコポ
リマーに均一に分散しなく、フィルターに白色の不溶物
が目詰まりを起し、良好に押出しすることが出来なかっ
た。
【0036】
【発明の効果】本発明方法は、有機溶媒、水及び/又は
残存未反応アルデヒド類を含むソルビトール誘導体か
ら、それらを経済的且つ容易に除去する方法であり、更
にはポリオレフィン樹脂に混合し押出、成形する際に、
ポリオレフィン類との分散性、溶融性に優れたソルビト
ール誘導体を得る方法である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−239386(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 493/04 CA(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機溶媒及び/又は水を含む下記一般式
    (1)で示されるソルビトール誘導体を乾燥取り出す方
    法において、乾燥取り出す工程が乾燥及び粉砕する事よ
    りなる、ポリオレフィン樹脂への分散性、溶融性の優れ
    たソルビトール誘導体の製造方法。 【化1】 (式中、R1、R2は水素原子又はC1〜C4の飽和脂肪
    族アルキル基、分岐アルキル基、ハロゲン原子を示し、
    1とR2は同じであっても異なっても良い。更にm、n
    は1〜5までの整数を示し、mとnは同じであっても異
    なっても良い。)
  2. 【請求項2】 乾燥及び粉砕に使用する機器が気流型乾
    燥機である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 ソルビトール誘導体の嵩密度が0.05
    〜0.30g/mlである請求項2記載の方法。
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