JP3220580U - 異素材複合フレーム材及び移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】外装面が曲面になるように外装材を固定可能であるとともに軽量かつ十分な強度を有し、移動体のキャビンのワンオフ製作に用いやすいフレーム材を提供する。【解決手段】異素材複合フレーム材11は、キャビンを有する移動体のキャビンの外装材を支持するフレーム材であって、外装材の支持面となる支持曲面と当該支持曲面に対して垂直な第1平面とを有する木製又は樹脂製の厚板であり、支持曲面に従って湾曲して延びる第1フレーム部11aと、板厚方向において第2平面を有し、第1フレーム部に沿って湾曲して延びる金属製の平板であり、第2平面が第1平面に密着して第1フレーム部と接合する第2フレーム部11bと、を備える。【選択図】図4
Description
本考案は、異素材複合フレーム材及び移動体に関する。
キャンピングカー、トレーラーハウス、移動販売車両、及び観光船等、壁や天井に囲まれたキャビンを有する移動体において、キャビンは、目的に応じてカスタム又は小ロットによる製作・改造、いわゆるワンオフで製作・改造(以下「ワンオフ製作」と記載する。)されることが多い。このような移動体のキャビンは、移動時に常に外力が加わることから十分な強度が確保されること、及び移動体を所定の角度で傾けた際に横転しないことを考慮した上でワンオフ製作される。また、デザインの多様化に伴い、外装面が曲面の移動体のキャビンをワンオフ製作したい、という要望がある。
外壁面が曲面の移動体のキャビンをワンオフ製作したいとの要望に対し、移動体のキャビンをモノコック構造又はフレーム構造で製作することが考えられる。モノコック構造は、高価な金型や設備が必要となる。このため、ワンオフ製作する移動体キャビンにおいては、モノコック構造を採用することは現実的ではない。一方で、フレーム構造は、フレーム材で構成されるキャビンフレームと、キャビンフレームに支持された外壁とで構成され、基本的にはキャビンフレームでしっかり強度を確保する構造である。フレーム構造は、しっかりとしたフレーム材を用いることで比較的容易に強度を高めることができ、モノコック構造ほどの高価な金型や設備を用いないで済む。このため、ワンオフ製作する移動体キャビンにおいては、フレーム構造を採用する方が現実的である。
特許文献1には、外装面が曲面であって、外装材(キャビン用ハウジング)に湾曲したフレーム材(補強部材)が接着剤により固着されたキャンピングカーの車体構造が開示されている(特許文献1の段落[0010]及び図1等参照。)。特許文献1に開示されたフレーム材(補強部材)は、外装材(キャビン用ハウジング)の内面に相応して、断面コの字状の鋼材を湾曲させることにより形成されている(特許文献1の段落[0010]参照。)。
しかしながら、特許文献1に開示されているような断面コの字状の鋼材や金属製中空パイプのように、立体的な金属材をフレーム材として用いることは、曲げ強度の高い立体的な金属材を所望の曲率に曲げることは困難であることから、ワンオフ製作の難易度を高くしてしまう。そうかといって、薄い金属板だけでフレーム材を構成しようとしても強度を確保するのが困難である。なお、厚みのある金属材をフレーム材として用いることは、重量が重くなり、移動体を傾かせた際に横転しやすくなる。このようなこともあり、外装面が曲面の移動体のキャビンをワンオフ製作したい、との要望に対して、従来のフレーム材は改善の余地があった。
本考案は、このような要望に鑑み、外装面が曲面になるように外装材を固定可能であるともに軽量かつ十分な強度を有し、移動体のキャビンのワンオフ製作に用いやすいフレーム材を提供することを課題としている。
また、本考案は、外装面が曲面であるとともに軽量かつ十分な強度を有するキャビンを備えるワンオフ製作可能な移動体を提供することを課題としている。
また、本考案は、外装面が曲面であるとともに軽量かつ十分な強度を有するキャビンを備えるワンオフ製作可能な移動体を提供することを課題としている。
[1]本考案に係る異素材複合フレーム材は、キャビンを有する移動体のキャビンの外装材を支持するフレーム材であって、外装材の支持面となる支持曲面と当該支持曲面に対して垂直な第1平面とを有する木製又は樹脂製の厚板であり、支持曲面に従って湾曲して延びる第1フレーム部と、板厚方向において第2平面を有し、第1フレーム部に沿って湾曲して延びる金属製の平板であり、第2平面が第1平面に密着して第1フレーム部と接合する第2フレーム部と、を備える。なお、本明細書において「板厚方向」とは、板材において、対向する面同士の間隔が最も短くなる方向のことをいい、「厚み」とは、板厚方向の幅寸法をいう。また、本明細書において、厚みが10mm以上の板を「厚板」といい、厚みが10mmより薄い板を「平板」という。
本考案に係る異素材複合フレーム材によれば、外装材の支持面となる支持曲面を有する木製又は樹脂製の厚板である第1フレーム部を備えるため、支持曲面に沿って外装材を支持させるよう固定することで、キャビンの外装面を曲面に形成するために用いることができる。なお、本明細書において「外装面が曲面」とは、「外装面が厳密に凹凸のない曲面」というだけでなく、「外装面が、多少凹凸があっても離れて観察した際に全体的に曲面に見える面」ということも含む意味である。
また、本考案に係る異素材複合フレーム材においては、支持曲面に対して垂直な第1平面を有する木製又は樹脂製の厚板である第1フレーム部と、第1フレーム部に沿って湾曲して延びる金属製の平板である第2フレーム部とを備え、第2平面が第1平面に密着して接合している。このため、本考案に係る異素材複合フレーム材によれば、第1フレーム部が木製であることで軽量化されているとともに、第2フレーム部が金属製であることで部分的に強度を高められていることから、第1フレーム部を極端に太くすることなく軽量かつ十分な強度を有するキャビンの主骨格を形成するのに用いることができる。
また、本考案に係る異素材複合フレーム材によれば、第1フレーム部が木製又は樹脂の厚板であり、第2フレーム部が金属製の平板であるため、どちらのフレームも、曲面をカットすることで形成でき、コの字状の鋼材や中空角鋼材といった立体的な金属材を曲げるよりも安価かつ容易に綺麗な曲面を形成することができる。すなわち、本考案に係る異素材複合フレーム材は、移動体のキャビンのワンオフ製作に用いやすいフレーム材といえる。
その結果、本考案に係る異素材複合フレーム材は、外装面が曲面になるように外装材を固定可能であるともに軽量かつ十分な強度を有し、移動体のキャビンのワンオフ製作に用いやすいフレーム材となる。
[2]本考案に係る異素材複合フレーム材においては、第1フレーム部は、支持曲面の曲率半径が一定で、支持曲面に従って湾曲して延びることが好ましい。
このように構成された異素材複合フレーム材は、第1フレーム部の支持曲面の曲率半径が一定であるため、外力による応力集中が起こりにくいことから、強度の高いフレーム材となる。
[3]本考案に係る異素材複合フレーム材においては、第1フレーム部は、支持曲面の曲率半径が1800mm〜2500mmであると使いやすい。また、本考案に係る異素材複合フレーム材においては、第1フレーム部は、支持曲面の曲率半径が2300mmであると使いやすい。
このように構成された異素材複合フレーム材は、例えば内部空間の幅1900mm程度、かつ、内部空間の高さ1800mm程度となるように、このフレーム材を左右対称に組み合わせてフレームを構成することで、内部に人が十分入れるとともに車両の幅に適合可能なキャビンを形成することができることから、キャンピングカーや移動車両といった移動車両用のキャビンに適用しやすいフレーム材となる。
[4]本考案に係る移動体は、キャビンを有する移動体であって、キャビンの主骨格が複数のフレーム材により形成されるキャビンフレームと、キャビンフレームに支持されて、キャビンの外装面を全体的に見て曲面形状にしている外装材と、を備え、フレーム材として本考案に係る異素材複合フレーム材が用いられる。
本考案に係る移動体によれば、フレーム材により形成されるキャビンフレームと外装面が曲面形状となるよう形成される外装材とを備えるキャビンを有し、フレーム材として本考案に係る異素材複合フレーム材が用いられているため、本考案に係る異素材複合フレーム材の効果を享受することができる。
その結果、本考案に係る移動体は、外装面が曲面であるとともに軽量かつ十分な強度を有するキャビンを備えるワンオフ製作可能な移動体となる。
[5]本考案に係る移動体においては、フレーム材は、一端部に支持曲面と鋭角をなす合わせ面を有し、キャビンフレームは、左右対称に配置されて互いの合わせ面を合わせて接合された一対のフレーム材が複数組並んでいることにより主骨格が形成されることが好ましい。
このように構成された移動体は、左右対称の一対のフレーム材が複数組並んでいることで左右それぞれに複数の支持曲面による同一曲面を形成することから、外装材をきれいな曲面としてしっかり支持できる移動体となる。
[6]本考案に係る移動体においては、前記キャビンの左右それぞれの外装面が互いの上端部を連結する形態であってもよい。
このように構成された移動体は、左右それぞれの外装面を支持するフレーム材とキャビンの床とで略三角形状の枠が形成されることから捩じれ強度に優れるキャビンを有する移動体となる。なお、このように構成された移動体は、略三角形状であっても、フレーム材が支持曲面に従って湾曲して延びていることからキャビン空間が十分に確保された移動体となる。
[7]本考案に係る移動体においては、キャビンフレームは、フレーム材間に配置されて、両端部それぞれが隣接するフレーム材に接合されたフレーム連結部材をさらに有することが好ましい。
このように構成された移動体は、フレーム材同士がフレーム連結部材によってさらに強固に連結することから、フレーム材が倒れにくくなり、より強度の高いキャビンを有する移動体となる。
[8]本考案に係る移動体においては、外装材は、当該外装材を貫通する締結具によって、フレーム材としての異素材複合フレーム材における第1フレーム部の支持曲面に固定されていてもよい。
このように構成された移動体は、締結具によって外装材をフレーム材に容易かつしっかり固定可能であることからワンオフ製作しやすいキャビンを有する移動体となる。
[9]本考案に係る移動体においては、外装材としての複数の長尺な木製のサイディング材が、当該サイディング材の長尺方向に延びる稜線部を互いに重ね合わせるようにして上下方向に並んで組み合わされて形成されていてもよい。
このように構成された移動体は、一枚が大きく重い外装材を用いて製作しなくてもよいことから、ワンオフ製作しやすいキャビンを有する移動体となる。また、木製のサイディング材が上下方向に並んで組み合わされることで、のっぺりとした感を与えにくく、自然に溶け込む木製の優れた意匠の壁面が形成されることから、見る者に自然に溶け込んだ落ち着いた印象を与えることが可能な優れた意匠を伴う移動体となる。
以下に、図面を参照して本考案の一実施形態である移動体を説明する。なお、各図面は必ずしも実際の寸法を厳密に反映したものではない。また、以下において、便宜上、図面に付したように、接地させた移動体の運転者から見た上下方向UD(上方側U,下方側D)、前後方向FB(前方側F,後方側B)、及び左右方向LR(左方側L,右方側R)を用いて説明する。
[実施形態]
(1.移動体1の全体構成)
図1は、実施形態に係る移動体1の外観図である。図1(a)は、移動体1の正面図である。図1(b)は、移動体1の側面図である。図1(c)は、移動体1の背面図である。
図2は、側面窓D1を開放した状態の実施形態に係る移動体1の正面図である。
図3は、車両の最大安定傾斜角度について説明する図である。
(1.移動体1の全体構成)
図1は、実施形態に係る移動体1の外観図である。図1(a)は、移動体1の正面図である。図1(b)は、移動体1の側面図である。図1(c)は、移動体1の背面図である。
図2は、側面窓D1を開放した状態の実施形態に係る移動体1の正面図である。
図3は、車両の最大安定傾斜角度について説明する図である。
移動体1は、図1(a)〜(c)に示すように、車両であって、動力機関を有する動力機関部2と動力機関部2の後方側Bに固定されたキャビン3とを有している。
動力機関部2は、市販車をベースとした部分であり、後部フロアパネルより上方側Uを、後述のキャビン3を固定する部分以外を取り除いた車両である。動力機関部2は、運転室を有し、運転室内の運転者によって移動体1を移動させる動力となる。
キャビン3は、柱や梁を組み上げて構成した骨格で強度を確保し、壁、床、及び屋根をその骨格で支持させることで内部空間を形成した、いわゆるフレーム構造の構造体で、使用者に居室や荷室等の部屋空間を提供している。キャビン3は、骨格となるキャビンフレーム10と、キャビンフレーム10に支持されて左右方向LRの外装を構成する外装材(側方パネル)20と、キャビンフレーム10に支持されて前後方向FBの前方側F及び後方側Bの外装を構成する前方パネル30及び後方パネル40と、を有している。キャビン3は、キャンプ等でくつろぎ空間を提供することを目的に形成されており、外装材20には、上方側Uを支点に開くことができる側面窓D1(図2参照)、前方パネル30には採光することができる前面窓D2、後方パネル40には内部空間に出入りするための後方扉D3や踏み板Pが形成されている。また、キャビン3は、外装材20による外装面が壁と屋根とを兼ねるようにした(壁と屋根の境目をなくすようにした)左右対称形状の曲面であり、左右それぞれの外装面が互いの上端部で鋭角に連結する意匠性の高いデザイン形態で形成されている。キャビン3は、移動体用であるがゆえ、後方パネル40にはストップランプEやナンバープレートNが備え付けられている。また、キャビン3には、移動体用であるがゆえ、外乱に対する十分な強度と傾いた際に簡単に横転してはならない(日本の車検においては、最大安定傾斜角度「図3に示すように水平レベルHLに対して左右方向LRに傾かせた際に、タイヤが接地面Gから離れない最大角度θ1が30°又は35°以上「車両の仕様によって異なる」でなければならない)ことが要求されている。このため、詳細は後述するが、特にキャビンフレーム10は、十分な強度と軽量化と考慮した構造となっている。なお、本実施形態のキャビン3においてはキャンプ等でくつろぎ空間を提供する用途を目的として形成したものであるが、キャビンは、使用者の用途に応じ、例えば、移動店舗における店舗空間、移動展示における展示空間、貨物運搬における荷物置き空間、等さまざまな用途に応じ、形成することができる。
(2.キャビン3の詳細)
図4は、実施形態に係るキャビンフレーム10を説明する図であり、右方側Rのキャビンフレーム10を左方側Lから見た図である。図4には、動力機関部2を想像線にて示している。
図5は、実施形態に係る異素材複合フレーム材11を説明する図である。図5(a)は、キャビンフレーム10を構成する複数の異素材複合フレーム材11の内の一の左右一対の異素材複合フレーム材11を前後方向FBに見た図である。図5(a)には、動力機関部2を想像線にて示している。図5(b)は、図5(a)のA−A断面図である。
図6は、実施形態に係る外装材20を説明する図である。図6(a)は、キャビンフレーム10に外装材20が支持されている様子を前後方向FBに見た図である。図6(b)は、図6(a)のK部拡大図である。
図7は、実施形態に係る外装材20の支持について説明する図である。図7(a)は、外装材20が直接フレーム材11に固定される例を示す図である。図7(b)は、外装材20が機能性部材を介してフレーム材11に固定される例を示す図である。図7(c)は、外装材が機能性部材を介してフレーム材11に固定される別の例を示す図である。
図4は、実施形態に係るキャビンフレーム10を説明する図であり、右方側Rのキャビンフレーム10を左方側Lから見た図である。図4には、動力機関部2を想像線にて示している。
図5は、実施形態に係る異素材複合フレーム材11を説明する図である。図5(a)は、キャビンフレーム10を構成する複数の異素材複合フレーム材11の内の一の左右一対の異素材複合フレーム材11を前後方向FBに見た図である。図5(a)には、動力機関部2を想像線にて示している。図5(b)は、図5(a)のA−A断面図である。
図6は、実施形態に係る外装材20を説明する図である。図6(a)は、キャビンフレーム10に外装材20が支持されている様子を前後方向FBに見た図である。図6(b)は、図6(a)のK部拡大図である。
図7は、実施形態に係る外装材20の支持について説明する図である。図7(a)は、外装材20が直接フレーム材11に固定される例を示す図である。図7(b)は、外装材20が機能性部材を介してフレーム材11に固定される例を示す図である。図7(c)は、外装材が機能性部材を介してフレーム材11に固定される別の例を示す図である。
キャビンフレーム10は、左右対称形状で形成されており、(図1(a)、図5(a)参照)、図4に示すように、前後方向FBに所定の間隔を開けて並んで立てられて主骨格の柱となる複数のフレーム材11と、フレーム材11間に配置された複数のフレーム連結部材12とにより形成されている。キャビンフレーム10は、前後方向FBに延びるキャビン連結具13により動力機関部2の後部2Bと複数のフレーム材11とが連結されている(図4と図5(a)を併せて参照)ことで、移動体1の一部としてしっかり固定されている。さらに詳しく説明すると、左右対称に配置されたそれぞれのフレーム材11は、図5(a)に示すように前後方向FBから見て、円の一部を切り取った形状をしており、上端部に外側の曲面(後述する支持曲面)と鋭角θ2をなす(上端の外側の曲面と接する垂直な平面と鋭角θ2をなす)合わせ面を有している。左右対称に配置された一対のフレーム材(11−11)は、互いの合わせ面を合わせて接合されて、上端が尖がるように繋がり、下方側Dにいくにつれて間隔が徐々に広がっていくような釣鐘状の空間を形成している。そして、キャビンフレーム10は、前後方向FBから見て互いに重なるように、一対のフレーム材(11−11)が前後方向FBに並んでいる。キャビンフレーム10のフレーム材11には、異素材複合フレーム材が用いられている。なお、実施形態に係るフレーム材11は全て異素材複合フレーム材であり、「フレーム材」と「異素材複合フレーム材」とは同義であるため、以下の説明においては同じ符号を付して「異素材複合フレーム材11」の名称にて説明する。
異素材複合フレーム材11は、図4及び図5(a)(b)に示すように、キャビンを有する移動体のキャビンの主骨格を構成するのに用いることができるとともに、キャビンの外装材を支持するフレーム材であって、互いに異素材からなる厚板の第1フレーム部11aと平板の第2フレーム部11bとを備えている。第1フレーム部11aと第2フレーム部11bとは、板厚方向に重ね合わされて異素材締結手段11cによって、一体化している。第1フレーム部11a及び第2フレーム部11bは、湾曲して延びる板であり、前後方向FBから見て湾曲する向き(板厚方向を前後方向FBに向ける向き)でキャビンフレーム10の柱を構成している。
第1フレーム部11aは、一定の厚み及び一定の幅で湾曲して延びる木製の厚板であり、湾曲する外側の面が外装材20の支持面となる支持曲面となっている。換言すると、第1フレーム部11aは、支持曲面に従って湾曲して延びる木製の厚板である。第1フレーム部11aは、厚み方向の両側の面が平面であり、後述の第2フレーム部11b側が支持曲面に対して垂直な第1平面となっている。第1フレーム部の長さ、厚み、及び幅等については、形成するキャビンの形状、強度、及び横転しない重量を考慮して適宜設定されていればよいが、本実施形態の第1フレーム部11aは、厚みが約30mm、幅が約60mmに設定されている。また、本実施形態の第1フレーム部11aは、支持曲面の曲率半径RAが一定で、支持曲面の曲率半径RAが2300mmを狙って、2100mm〜2500mm、弦の長さが約2700mmに設定されているが、第1フレーム部の曲率半径、形状等については使用形態等を考慮して適宜設定されていればよい。
第2フレーム部11bは、第1フレーム部11aと同程度の幅で第1フレーム部11aに沿って湾曲して延びる金属製の平板である。第2フレーム部11bは、厚み方向の両側の面が平面であり、第1フレーム部11a側が第2平面となっている。第2フレーム部11bは、第2平面が第1平面に密着して第1フレーム部11aと接合している。第2フレーム部の厚み、種類等については、形成するキャビンの形状、強度、及び横転しない重量を考慮して適宜設定されていればよいが、本実施形態の第2フレーム部11bは、厚みが3〜4mmの鉄材又は厚みが4〜6mmのアルミ材に設定されている。
異素材締結手段11cは、第1フレーム部11aと第2フレーム部11bとを密着させて固定するボルトとナットである。異素材締結手段11cは、第1フレーム部11a及び第2フレーム部11bに所定の間隔で複数設けられた貫通孔に通されて両者を締結している。なお、異素材締結手段は、第1フレーム部11aと第2フレーム部11bとをしっかり締結できれば、他の締結手段であってもよい。例えば、異素材締結手段が、釘、ネジ、ビス、接着剤、テープ、両者を囲う枠、等の他の締結手段であってもよい。
フレーム連結部材12は、両端部が直角に曲げられた金属製の平板である。フレーム連結部材12は、前後方向FBに沿って延びる向きで、異素材複合フレーム材11間に配置されて、両端部それぞれが隣接する異素材複合フレーム材11に接合されてキャビンフレーム10の一部を構成している。フレーム連結部材12は、各異素材複合フレーム材11間において上下方向UDに並び複数配置されている。なお、フレーム連結部材は、前後方向FBに並ぶ異素材複合フレーム材同士を繋ぐことができれば、金属製の平板でなくてもよい。例えば、フレーム連結部材12が前後方向に延びる木製の厚板であってもよい。
キャビン連結具13は、前後方向FBに延びるアングル金具であり、一の面が動力機関部2の後部2Bに、他の面がキャビンフレーム10の異素材複合フレーム材11に、しっかり固定されている。なお、キャビン連結具13は、動力機関部2の後部2Bに対しキャビンフレーム10をしっかり固定できれば、アングル金具でなくてもよい。
外装材20は、キャビンフレーム10の異素材複合フレーム材11に支持されて、キャビン3の外装面を全体的に見て曲面形状にしている。外装材20は、図1(b)及び図6(a)に示すように、前後方向FBに延びる複数の長尺な木製のサイディング材21により構成されている。サイディング材21は、長尺方向に延びる稜線部(上下方向UDに対向する稜線部)を互いに重ね合わせるようにして上下方向UDに並んで組み合わされている。さらに詳しく説明すると、各サイディング材21は、幅寸法がキャビン3の外装面の上下方向の寸法に対し、大幅に狭く、各面が平面である。各サイディング材21の面が平面であっても、一方に湾曲する曲面に沿って幅の狭いサイディング材21が多数並べられることによって、キャビン3の外装面は全体的に見て曲面形状に形成されている。各サイディング材21は、図6(b)に示すように一方側(上方側)21uから他方側(下方側)21dにいくに従って、基本的には一定の割合で厚みが厚くなっている。各サイディング材21は、厚み方向の片側(内側)21iの面が他方側(下方側)21dの端部において一段下がった段差21sとなっている。この段差21sの下がり量は、サイディング材21の一方側(上方側)21uの厚みと対応している。この段差21sの部分に、隣接する別のサイディング材21の一方側(上方側)21uの端部を重ね合わせて並べることで、複数のサイディング材21は、厚み方向の片側(内側)21iに大きな段差のない状態でキャビンフレーム10に支持される。つまり、サイディング材21は、大きな隙間なく異素材複合フレーム材11の表面に支持される。なお、頂部においては、サイディング材21同士を重なり合わせられず、サイディング材21間に隙間ができてしまうので、外装材20は、前後方向FBに延び、隙間を覆うことが可能な天カバー22を有している。
外装材20は、締結具(不図示)によって異素材複合フレーム材11の第1フレーム部11aの支持曲面に固定される。本実施形態においては、締結具として釘やビスが用いられ、外装材20は、表面から打ち付けられ外装材20を貫通する釘やビスによって、異素材複合フレーム材11の第1フレーム部11aの支持曲面に固定されている。また、外装材20は、図7(a)に示すように、直接異素材複合フレーム材11に固定されていてもよいが、機能性部材を介して異素材複合フレーム材11に固定されていてもよい。例えば、図7(b)に示すように、外装材20は、異素材複合フレーム材11との間に、通気層となる曲げ胴縁23、遮熱シート24、防水シート25、及び内装材26を挟み、異素材複合フレーム材11に固定されていてもよい。また、例えば、図7(c)に示すように、外装材20は、異素材複合フレーム材11との間に、通気層となる曲げ胴縁23、遮熱シート24、防水シート25、及び下地となる曲げ合板27を挟み、異素材複合フレーム材11に固定されていてもよい。なお、内装材26は、デザインに応じて、図7(b)に示すように異素材複合フレーム材の外側に固定しても図7(c)に示すように異素材複合フレーム材の内側に固定してもよい。
前方パネル30は、木製の平板をベースに、必要に応じて例えば前面窓D2、換気扇等が備えられる。前方パネル30は、キャビンフレーム10の前方側Fの面に、釘やビスといった締結具にて固定されている。
後方パネル40は、木製の平板をベースに、必要に応じて例えば後方扉D3、踏み板P等が備えられる。後方パネル40は、キャビンフレーム10の後方側Bの面に、釘やビスといった締結具にて固定されている。
キャビン3は、不図示であるが、例えば、キャビンフレーム10又は動力機関部2の後部のフロアパネル上に床材が設置されたり、キャビン内に内装設備が設置されたり等、目的に応じて、他の構成要素を備えている。
(3.実施形態に係る異素材複合フレーム材11の製造方法)
図8は、実施形態に係る異素材複合フレーム材11の製造方法を示すフローチャートである。異素材複合フレーム材11は、図8に示すように、切り出し工程ST1、一体化工程ST2、及び仕上げ工程ST3を経て製造されている。
図8は、実施形態に係る異素材複合フレーム材11の製造方法を示すフローチャートである。異素材複合フレーム材11は、図8に示すように、切り出し工程ST1、一体化工程ST2、及び仕上げ工程ST3を経て製造されている。
切り出し工程ST1では、一回り以上大きな面積の厚板状の木材から第1フレーム部11aを切り出し、一回り以上大きな面積の薄板状の鉄板から第2フレーム部11bを切出し、取付け用の貫通孔をあける。なお、先に貫通孔をあけてから切り出してもよい。
一体化工程ST2では、切り出し工程ST1で切り出した第1フレーム部11aと第2フレーム部11bとを外形や貫通孔を合わせるとともに第1平面と第2平面とを密着させて重ね合わせ、異素材締結手段11cにて締結して一体化させる。
仕上げ工程ST3では、一体化工程ST2で一体化させた第1フレーム部11aと第2フレーム部11bとについて、必要に応じて研磨処理、エッジ処理、塗装処理等の仕上げを行い、異素材複合フレーム材11として完成させる。
(4.実施形態に係る効果)
異素材複合フレーム材11によれば、外装材20の支持面となる支持曲面を有する木製の厚板である第1フレーム部11aを備えるため、支持曲面に沿って外装材20を支持させるよう固定することで、キャビン3の外装面を曲面に形成するために用いることができる。
異素材複合フレーム材11によれば、外装材20の支持面となる支持曲面を有する木製の厚板である第1フレーム部11aを備えるため、支持曲面に沿って外装材20を支持させるよう固定することで、キャビン3の外装面を曲面に形成するために用いることができる。
また、異素材複合フレーム材11においては、支持曲面に対して垂直な第1平面を有する木製の厚板である第1フレーム部11aと、第1フレーム部11aに沿って湾曲して延びる金属製の平板である第2フレーム部11bとを備え、第2平面が第1平面に密着して接合している。このため、異素材複合フレーム材11によれば、第1フレーム部11aが木製であることで軽量化されているとともに、第2フレーム部11bが金属製であることで部分的に強度を高められていることから、第1フレーム部11aを極端に太くすることなく軽量かつ十分な強度を有するキャビン3の主骨格を形成するのに用いることができる。
また、異素材複合フレーム材11によれば、第1フレーム部11aが木製の厚板であり、第2フレーム部11bが金属製の平板であるため、どちらのフレーム部11a,11bも、曲面をカットすることで形成でき、コの字状の鋼材や中空角鋼材といった立体的な金属材を曲げるよりも安価かつ容易に綺麗な曲面を形成することができる。すなわち、異素材複合フレーム材11は、移動体1のキャビン3のワンオフ製作に用いやすいフレーム材といえる。
その結果、異素材複合フレーム材11は、外装面が曲面になるように外装材20を固定可能であるともに軽量かつ十分な強度を有し、移動体1のキャビン3のワンオフ製作に用いやすいフレーム材となる。
異素材複合フレーム材11においては、第1フレーム部11aの支持曲面の曲率半径RAが一定であるため、外力による応力集中が起こりにくいことから、強度の高い異素材複合フレーム材となる。
異素材複合フレーム材11においては、第1フレーム部11aの支持曲面の曲率半径RAが2300mm〜2500mmであり、より詳しくは第1フレーム部11aの支持曲面の曲率半径RAが2300mmである。このように構成された異素材複合フレーム材11は、内部空間の幅1900mm程度、かつ、内部空間の高さ1800mm程度となるように、このフレーム材11を左右対称に組み合わせてキャビンフレーム10を構成することで、内部に人が十分入れるとともに車両の幅に適合可能なキャビン3を形成することができることから、キャンピングカーや移動販売車両といった移動車両用のキャビンに適用しやすいフレーム材となる。なお、異素材複合フレーム材における支持曲面の曲率半径が1800mm〜2100mmであっても、内部空間の高さを1800mm程度確保できるようなキャビンフレーム10を構成することができ、移動車両用のキャビンに適用しやすいフレーム材となる。
移動体1によれば、フレーム材により形成されるキャビンフレーム10と外装面が曲面形状となるよう形成される外装材20とを備えるキャビン3を有し、フレーム材として異素材複合フレーム材11が用いられているため、異素材複合フレーム材11の効果を享受することができる。
その結果、移動体1は、外装面が曲面であるとともに軽量かつ十分な強度を有するキャビン3を備えるワンオフ製作可能な移動体となる。
移動体1においては、異素材複合フレーム材11が一端部に支持曲面と鋭角θ2をなす合わせ面を有し、左右対称に配置されて互いの合わせ面を合わせて接合された一対のフレーム材11が複数組並んでいるキャビンフレーム10により主骨格が形成されているため、移動体1は、左右対称の一対の異素材複合フレーム材11が複数組並んでいることで左右それぞれに複数の支持曲面による同一曲面を形成することから、外装材20をきれいな曲面としてしっかり支持できる移動体となる。
移動体1においては、キャビン3の左右それぞれの外装面が互いの上端部を連結する形態であるため、移動体1は、左右それぞれの外装面を支持する異素材複合フレーム材11とキャビン3の床とで略三角形状の枠が形成されることから捩じれ強度に優れるキャビン3を有する移動体となる。なお、このように構成された移動体1は、略三角形状であっても、異素材複合フレーム材11が支持曲面に従って湾曲して延びていることからキャビン空間が十分に確保された移動体となる。
移動体1においては、キャビンフレーム10には、外装材20に沿って異素材複合フレーム材11間に配置されて、両端部それぞれが隣接する異素材複合フレーム材11に接合されたフレーム連結部材12をさらに有するため、移動体1は、異素材複合フレーム材11同士がフレーム連結部材12によってさらに強固に連結することから、異素材複合フレーム材11が倒れにくくなり、より強度の高いキャビン3を有する移動体となる。
移動体1においては、外装材20は、当該外装材20を貫通する締結具によって、異素材複合フレーム材11における第1フレーム部11aの支持曲面に固定されているため、移動体1は、締結具によって外装材20を異素材複合フレーム材11に容易かつしっかり固定可能であることからワンオフ製作しやすいキャビン3を有する移動体となる。
移動体1においては、外装材20としての複数の長尺な木製のサイディング材21が、当該サイディング材21の長尺方向に延びる稜線部を互いに重ね合わせるようにして上下方向UDに並んで組み合わされて形成されているため、移動体1は、一枚が大きく重い外装材を用いて製作しなくてもよいことから、ワンオフ製作しやすいキャビン3を有する移動体となる。また、木製のサイディング材21が上下方向UDに並んで組み合わされることで、のっぺりとした感を与えにくく、自然に溶け込む木製の優れた意匠の壁面が形成されることから、見る者に自然に溶け込んだ落ち着いた印象を与えることが可能な優れた意匠を伴う移動体となる。
以上、本考案を上記の実施形態に基づき説明したが、本考案は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)上記実施形態において記載した構成要素の数、形状、位置、大きさ、材質等は例示であり、本考案の効果を損なわない範囲において変更することが可能である。
(2)上記した実施形態においては、移動体1がキャンピングカーであり、キャビン3が動力機関部2に固定されているものとして説明したが、本考案はこれに限定されるものではない。例えば、移動体は船舶、牽引車、リアカーといったものでもよい。
(3)上記した実施形態においては、異素材複合フレーム材11の第1フレーム部11aが木製であるものとして説明したが、移動体用としての強度が確保できるとともに軽量の材質であれば木製以外も採用することができる。例えば、異素材複合フレーム材11の第1フレーム部の材質を樹脂としてもよい。
(4)上記した実施形態においては、異素材複合フレーム材11の第2フレーム部11bの幅寸法が第1フレーム部11aと同等と説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第2フレーム部の幅寸法は、第1フレーム部の幅寸法の半分程度であってもよい。なお、異素材複合フレームは、第2フレーム部の幅寸法が第1フレーム部の幅寸法より小さく形成されるとともに第1フレーム部に溝が形成されており、第2フレーム部が第1フレーム部の溝にはまり込む(第1フレーム部の溝の表面が第1平面となり第2フレーム部の第2平面と密着する)ように構成されていてもよい。
(5)上記した実施形態においては、異素材複合フレーム11(第1フレーム部11a)は、支持曲面の曲率半径RAが一定であるものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、異素材複合フレームは、卵型のキャビンフレームを構成するのに用いることができるよう、支持曲面の曲率半径RAを上方側Uから下方側Dにいくに従って、1600mm、1800mm、2000mm、1800mmと変化させてもよい。また、異素材複合フレームは、部分的に曲率半径RAを0mm(部分的にストレート)としてもよい。なお、異素材複合フレームは、上記のように切り出して形成できるため、ワンオフ製作でも形成できる形状の自由度が高い。
(6)図9は、異素材複合フレーム材を用い方の変形例を説明する図である。図9(a)〜(c)は、前方側Fから見た移動体101,201,301について、外装材を取り除いたキャビンフレーム103,203,303を模式的に示している。上記した実施形態においては、キャビン3が外装材20による外装面が壁と屋根とを兼ねるようにした左右対称形状の曲面であり、左右それぞれの外装面が互いの上端部で鋭角θ2に連結するデザイン形態であり、異素材複合フレーム材11は、壁と屋根とを兼ねる部分の内側で用いられるものとして説明したが、本考案はこれに限定されるものではない。例えば、異素材複合フレーム材は、図9(a)に示す異素材複合フレーム材111のように、上端部が鋭角になっていないキャビン103の外装材を支持するために用いられてもよい。また例えば、異素材複合フレーム材は、図9(b)に示す異素材複合フレーム材211のように、壁と屋根とが区別でき、壁が曲面になっているキャビン203の壁の外装材を支持するために用いられてもよい。また例えば、異素材複合フレーム材は、図9(c)に示す異素材複合フレーム材311のように、壁と屋根とが区別でき、屋根が曲面になっているキャビン303の屋根の外装材を支持するために用いられてもよい。
(7)図10は、異素材複合フレーム材の向きの変形例を説明する図である。図10(a)は、左方側Lから見た移動体401について、外装材を取り除いたキャビンフレーム403を模式的に示している。図10(b)は、上方側Uから見た移動体501について、外装材を取り除いたキャビンフレーム503を模式的に示している。上記した実施形態においては、異素材複合フレーム材11を前後方向FBから見て湾曲する向きで配置してキャビン3におけるキャビンフレーム10の柱に用いるものとして説明したが本考案はこれに限定されるものではない。例えば、異素材複合フレーム材は、図10(a)に示す異素材複合フレーム材411のように、左右方向LRから見て湾曲させる向きで配置し、キャビン403におけるキャビンフレーム410の柱や梁を構成するよう用いても良い。また例えば、異素材複合フレーム材は、図10(b)に示す異素材複合フレーム材511のように、上下方向UDから見て湾曲させる向きで配置し、キャビン503におけるキャビンフレーム510の梁を構成するよう用いても良い。
(8)図11は、異素材複合フレーム材の構成の変形例を説明する図である。図11(a)〜(c)は、図5(b)と同様に異素材複合フレームの断面構造を示している。上記した実施形態においては、異素材複合フレーム材11が一枚の木製厚板の第1フレーム部11aと一枚の金属製平板の第2フレーム部11bとが接合された複合フレーム材であるとして説明したが(図5(b)参照)、本考案は二枚構成に限定されるものではない。例えば、異素材複合フレーム材は、図11(a)に示す異素材複合フレーム材11Aのように、第1フレーム部11Aaが木製の平板Tを積層した集成材であってもよい。また例えば、異素材複合フレーム材は、図11(b)に示す異素材複合フレーム材11Bのように、第1フレーム部11aの第2フレーム部11b側とは反対側の面に、金属製の平板である第3フレーム部11Bcを密着させて接合させた3以上の複数フレーム部を有する構造であってもよい。また例えば、異素材複合フレーム材は、図11(c)に示す異素材複合フレーム材11Cのように、第1フレーム部11Caが木製の少し薄い厚板であり、第2フレーム部11bの第1フレーム部11a側とは反対側の面に、樹脂製の厚板である第3フレーム部11Ccを密着させて接合させた構造であってもよい。なお、図11(a)〜(c)において、上記した実施形態と同様のフレーム部については、図5(b)と同様の符号を付して説明を省略している。
(9)上記した実施形態においては、外装材20は、複数の木製のサイディング材21により構成しているものとして説明したが、本考案はこれに限定されるものではない。例えば、外装材は、曲面状になるように曲げた薄い金属板やFRP等の樹脂板、又は柔軟な幌布等を用いて一枚で構成してもよい。
1,101,201,301,401,501‥移動体
2‥動力機関部
3,103,203,303,403,503‥キャビン
10,110,210,310,410,510‥キャビンフレーム
11,11A,11B,11C,111,211,311,411,511‥異素材複合フレーム材(フレーム材)
11a,11Aa,11Ca‥第1フレーム部
11b‥第2フレーム部
11c‥異素材結合手段
11Bc,11Cc‥第3フレーム部
12‥フレーム連結部材
13‥キャビン連結具
20‥外装材
21‥サイディング材
22‥天カバー
23‥曲げ胴縁
24‥遮熱シート
25‥防水シート
26‥内装材
27‥曲げ合板
30‥前面パネル
40‥背面パネル
FB‥前後方向(F‥前方側,B‥後方側)
UD‥上下方向(U‥上方側,D‥下方側)
LR‥左右方向(L‥左方側,R‥右方側)
θ1‥タイヤが接地面Gから離れない最大角度
θ2‥鋭角(支持曲面と合わせ面とのなす角)
2‥動力機関部
3,103,203,303,403,503‥キャビン
10,110,210,310,410,510‥キャビンフレーム
11,11A,11B,11C,111,211,311,411,511‥異素材複合フレーム材(フレーム材)
11a,11Aa,11Ca‥第1フレーム部
11b‥第2フレーム部
11c‥異素材結合手段
11Bc,11Cc‥第3フレーム部
12‥フレーム連結部材
13‥キャビン連結具
20‥外装材
21‥サイディング材
22‥天カバー
23‥曲げ胴縁
24‥遮熱シート
25‥防水シート
26‥内装材
27‥曲げ合板
30‥前面パネル
40‥背面パネル
FB‥前後方向(F‥前方側,B‥後方側)
UD‥上下方向(U‥上方側,D‥下方側)
LR‥左右方向(L‥左方側,R‥右方側)
θ1‥タイヤが接地面Gから離れない最大角度
θ2‥鋭角(支持曲面と合わせ面とのなす角)
Claims (9)
- キャビンを有する移動体の前記キャビンの外装材を支持するフレーム材であって、
前記外装材の支持面となる支持曲面と当該支持曲面に対して垂直な第1平面とを有する木製又は樹脂製の厚板であり、前記支持曲面に従って湾曲して延びる第1フレーム部と、
板厚方向に対し垂直な第2平面を有し、前記第1フレーム部に沿って湾曲して延びる金属製の平板であり、前記第2平面が前記第1平面に密着して前記第1フレーム部と接合する第2フレーム部と、を備える異素材複合フレーム材。 - 前記第1フレーム部は、前記支持曲面の曲率半径が一定で、前記支持曲面に従って湾曲して延びる請求項1に記載の異素材複合フレーム材。
- 前記第1フレーム部は、前記支持曲面の曲率半径が1800mm〜2500mmである請求項1又は2に記載の異素材複合フレーム材。
- キャビンを有する移動体であって、
前記キャビンの主骨格が複数のフレーム材により形成されるキャビンフレームと、
前記キャビンフレームに支持されて、前記キャビンの外装面を全体的に見て曲面形状にしている外装材と、を備え、
前記フレーム材として請求項1〜3のいずれか一項に記載の異素材複合フレーム材が用いられた移動体。 - 前記フレーム材は、一端部に前記支持曲面と鋭角をなす合わせ面を有し、
前記キャビンフレームは、左右対称に配置されて互いの前記合わせ面を合わせて接合された一対の前記フレーム材が複数組並んでいることにより、前記主骨格が形成される請求項4に記載の移動体。 - 前記キャビンは、前記キャビンの左右それぞれの外装面が互いの上端部を連結する形態である請求項4又は5に記載の移動体。
- 前記キャビンフレームは、前記フレーム材間に配置されて、両端部それぞれが隣接する前記フレーム材に接合されたフレーム連結部材をさらに備える請求項4〜6のいずれか一項に記載の移動体。
- 前記外装材は、当該外装材を貫通する締結具によって、前記フレーム材としての前記異素材複合フレーム材における前記第1フレーム部の前記支持曲面に固定される請求項4〜7のいずれか一項に記載の移動体。
- 前記外装面は、前記外装材としての複数の長尺な木製のサイディング材が、当該サイディング材の長尺方向に延びる稜線部を互いに重ね合わせるようにして上下方向に並んで組み合わされて形成された請求項4〜8のいずれか一項に記載の移動体。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018005010U JP3220580U (ja) | 2018-12-23 | 2018-12-23 | 異素材複合フレーム材及び移動体 |
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2023024885A (ja) * | 2021-05-07 | 2023-02-17 | 株式会社パークホームズ | トレーラハウス |
-
2018
- 2018-12-23 JP JP2018005010U patent/JP3220580U/ja active Active
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2023024885A (ja) * | 2021-05-07 | 2023-02-17 | 株式会社パークホームズ | トレーラハウス |
JP7245573B2 (ja) | 2021-05-07 | 2023-03-24 | 株式会社パークホームズ | トレーラハウス |
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