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JP3214027B2 - 露光装置及びそれを用いた半導体チップの製造方法 - Google Patents

露光装置及びそれを用いた半導体チップの製造方法

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JP3214027B2
JP3214027B2 JP02441492A JP2441492A JP3214027B2 JP 3214027 B2 JP3214027 B2 JP 3214027B2 JP 02441492 A JP02441492 A JP 02441492A JP 2441492 A JP2441492 A JP 2441492A JP 3214027 B2 JP3214027 B2 JP 3214027B2
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wedge
optical system
exposure apparatus
projection lens
pair
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恒雄 神田
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Canon Inc
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  • Lenses (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は露光装置及びそれを用い
た半導体チップの製造方法に関し、特にレチクル(マス
ク)面上に形成されているIC,LSI等の微細な電子
回路パターンを投影レンズ系(投影光学系)によりウエ
ハ面上に投影し露光すると共に、この露光の為の光(露
光光)とは波長が異なる光(検出光)で投影レンズ系を
介してウエハ面上の状態を観察する機能を有する露光装
置及びそれを用いた半導体チップの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造用の露光装置では、第1物体
としてのレチクルの回路パターンを投影レンズ系により
第2物体としてのウエハ上に投影し露光するが、この投
影露光に先立って観察装置を用いてウエハ面を観察する
ことによりウエハ上のアライメント用のマークを検出
し、この検出結果に基づいてレチクルとウエハとの位置
整合、所謂アライメントを行っている。
【0003】このときのアライメント精度は観察装置の
光学性能に大きく依存している。この為、観察装置の性
能は露光装置において重要な要素となっている。
【0004】従来の縮小投影型の露光装置では、ウエハ
の位置情報を得る為のウエハアライメント用のマークの
観察を、露光装置の投影レンズ系を介して行っていた。
この種の投影レンズ系を介した観察方法では、露光に使
用する光の波長と同じか、あるいはこの波長に近い波長
を備えた単色光を使用して観察すると投影レンズ系で生
じる色収差の影響を受けない。
【0005】通常、ウエハの基板面は所定の厚さのレジ
スト層に覆われている。レジストは露光光と照射される
と化学変化を生じ、その屈折率や透過率が変化する。そ
の為観察像の見えが観察中経時的に変化し、マークの観
察やその観察像を使用しての位置計測には適さないこと
が多い。その為レジストに化学変化を生じない波長域の
単色光、例えばHe−Neレーザからの光を用いて像観
察や位置計測を行う方法が提案されている。
【0006】
【0007】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一般にHe−Neレー
ザからの光のようにレジストが感光しない光は露光光の
波長と少なくとも100nm以上異なった長波長の光で
ある。従って投影レンズ系を介してウエハ面を観察する
場合、観察波長に対して投影レンズ系からは色収差をは
じめ多くの収差が発生する。
【0009】本出願人は特開昭62−281422号公
報や特開昭62−293718号公報等で観察波長が露
光光の波長と異なり、かつ単色光である場合の収差補正
及び位置合わせ方法を提案している。
【0010】又、本出願人は特開平3−61802号公
報で観察光が多色光(ある領域の連続した波長域を有し
た光、複数の単色光及び複数の中心波長が異なる波長域
を有した光)である場合の収差補正及び位置合わせ方法
を提案している。
【0011】これらの収差補正における光学系の調整
、投影レンズ系や観察系(顕微鏡系)の個々の製造誤
差によるコマ収差、色シフト、投影レンズ系の倍率色収
差等による色の像流れ等の非対称収差補正するように
行なう必要があるので、一般にこれらの調整は複雑であ
った。
【0012】
【0013】本発明は非対称収差の調整が簡単なる露光
装置及びそれを用いた半導体チップの製造方法の提供を
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の露光装
置は露光光で照明された第1物体のパターンを第2物体
に投影する投影レンズ系と、前記露光光とは波長が異な
る検出光により前記第2物体に形成したマークを照明
し、前記投影レンズ系と検出光学系とを介して前記マー
クの像を形成し、検出する検出手段とを有する露光装置
において、前記検出光学系はコマ収差を補正する様に双
方の間隔を可変とした一対の楔形透明部材を有すること
を特徴としている。請求項2の発明の露光装置は露光光
で照明された第1物体のパターンを第2物体に投影する
投影レンズ系と、前記露光光とは波長が異なる検出光で
前記第2物体に形成したマークを照明し、前記投影レン
ズ系と検出光学系とを介して前記マークの像を形成し、
検出する検出手段とを有する露光装置において、前記検
出光学系は、一対の楔形透明部材を有し、該一対の楔形
透明部材の間隔がコマ収差を補正する様に可変であるこ
とを特徴としている。請求項3の発明の露光装置は露光
光で照明された第1物体のパターンを第2物体に投影す
る投影レンズ系と、前記第2物体に形成したマークを非
感光光で照明し、前記投影レンズ系と検出光学系とを介
して前記マークの像を形成し、検出する検出手段とを有
する露光装置において、前記検出光学系は、コマ収差を
補正する様に双方の間隔を可変とした、楔の向きが互い
に逆方向である一対の楔形透明部材を有することを特徴
としている。請求項4の発明の露光装置は露光光で照明
された第1物体のパターンを第2物体に投影する投影レ
ンズ系と、前記第2物体に形成したマークを非感光光で
照明し、前記投影レンズ系と検出光学系とを介して前記
マークの像を形成し、検出する検出手段とを有する露光
装置において、前記検出光学系は、前記投影光学系のメ
リディオナル平面に関するコマ収差を補正する様に双方
の間隔を可変とした、それぞれ前記メリディオナル平面
において楔角を有し、楔の向きが互いに逆方向である一
対の楔形透明部材を有することを特徴としている。請求
項5の発明の露光装置は露光光で照明された第1物体の
パターンを第2物体に投影する投影レンズ系と、前記第
2物体に形成したマークを非感光光で照明し、前記投影
レンズ系と検出光学系とを介して前記マークの像を形成
し、検出する検出手段とを有する露光装置において、前
記検出光学系は、非対称収差を補正する様に双方の間隔
を可変とした、楔の向きが互いに逆方向である一対の楔
形透明部材を有し、前記一対の楔形透明部材の間隔を調
節する作業を経て前記投影光学系のメリディオナル平面
に関する非対称収差が補正されていることを特徴として
いる。請求項6の発明の露光装置は露光光で照明された
第1物体のパターンを第2物体に投影する投影レンズ系
と、前記第2物体に形成したマークを非感光光で照明
し、前記投影レンズ系と検出光学系とを介して前記マー
クの像を形成し、検出する検出手段とを有する露光装置
において、前記検出光学系は、前記投影光学系のメリデ
ィオナル平面に関する非対称収差を補正する様に双方の
間隔を可変とした、それぞれ前記メリディオナル平面に
おいて楔角を有し、楔の向きが互いに逆方向である一対
の楔形透明部材を有し、前記一対の楔形透明部材の間隔
を調節する作業を経て前記投影光学系のメリディオナル
平面に関する非対称収差が補正されていることを特徴と
している。請求項7の発明の露光装置は露光光で照明さ
れた第1物体のパターンを第2物体に投影する投影レン
ズ系と、前記第2物体に形成したマークを非感光光で照
明し、前記投影レンズ系と検出光学系とを介して前記マ
ークの像を形成し、検出する検出手段とを有する露光装
置において、前記検出光学系は、前記投影光学系のメリ
ディオナル平面に関する非対称収差を補正する様に双方
の間隔を可変とした、それぞれ前記メリディオナル平面
において楔角を有し、楔の向きが互いに逆方向である一
対の楔形透明部材を有し、該一対の楔形透明部材の間隔
が可変であることを特徴としている。
【0015】請求項8の発明の半導体チップの製造方法
は請求項1乃至請求項のいずれか1項記載の露光装置
を用いてレチクルの回路パターンをウエハに転写する段
階を有することを特徴としている。
【0016】請求項の発明の光学系はコマ収差を補正
するための一対の楔形透明部材を有し、該一対の楔形透
明部材の間隔が可変であることを特徴としている。請求
10の発明は請求項9の発明において前記1対の楔形
透明部材は楔の向きが互いに逆方向であることを特徴と
している。
【0017】
【実施例】図1は本発明を半導体製造用の縮小投影型の
露光装置に適用したときの実施例1の光学系の要部概略
図である。
【0018】図1において11は第1物体としてのレチ
クルで、照明系403からの露光光で照明されている。
又レチクル11はレチクルステージ30に載置されてい
る。12は第2物体としてのウエハでその面上にはレジ
ストが塗布されている。13は縮小型の投影レンズ系
で、レチクル11の面のうち投影レンズ系13側の面に
描かれた回路パターンをウエハ12面上に縮小投影して
いる。
【0019】本実施例では投影レンズ系13はウエハ1
2側がテレセントリックでレチクル11側が非テレセン
トリックになるよう構成してある。尚投影レンズ系13
は両側がテレセントリックとなるように構成したもので
も適用可能である。
【0020】34はθ−Zステージでウエハ12を吸着
して載置しており、ステージ駆動装置401からの指令
に基づいてウエハ12のθ方向の回転角及びZ方向の位
置調整を行っている。θ−Zステージ34はウエハ12
のステップ移動動作を高精度に行う為のXYステージ3
2上に載置されている。XYステージ32はX−Y面内
で移動するものであり、θ−Zステージ34同様ステー
ジ駆動装置401からの指令に基づいて駆動される。X
Yステージ32にはステージ位置計測の基準となる光学
スクウェアー33(ミラー)が置かれており、この光学
スクウェアー33をレーザー干渉計35でモニターして
いる。
【0021】14は折り曲げミラー、31は補助光学系
(観察光学系)であり、投影レンズ系13のメリディオ
ナル面内で互いに楔の向きを変えて配置した双方の間隔
が可変の2つの楔形透明部材1,2と楔形透明部材1,
を傾けた面と直交するサジタル面内で互いに同一角度
傾けて配置した、即ち楔形透明部材1,2に対し、観察
光学系31の光軸を回転軸として90度回転させて配置
した2つの平行平面板4A,4Bとを有している。
【0022】40は対物レンズ、41はビームスプリッ
ター、42はリレーレンズ、43はCCDから成る撮像
装置である。撮像装置43(の受光面)上にウエハ12
のアライメントマーク37が結像される。
【0023】46は光源である。光源46からの光は照
明用コンデンサーレンズ45、非感光光のみを透過せし
めるフィルター44を通り、ビームスプリッター41で
補助光学系31へ向けられ、投影レンズ系13を介して
ウエハ12上のアライメントマーク37を照明してい
る。このときのアライメントマーク37の照明光は互い
に異なる波長を有するいくつかの光より成っている。尚
光源46からの放射光はレーザ光のような単色光でもハ
ロゲンランプのような多色光でも良い。
【0024】48は投影レンズ系13を介してウエハ1
2に導かれるウエハ12のアライメントマークの位置を
検出する為の基準となるマーク(以下、「基準マーク4
8」と記す)である。
【0025】基準マーク48は光源50からの光で、基
準マーク照明用コンデンサーレンズ49を介して照明さ
れる。基準マーク48からの光は対物レンズ47を経て
ビームスプリッター41に入射し、ビームスプリッター
41でウエハ12からの反射光(多色の結像光束)の光
路と合成され、リレーレンズ42により撮像装置43へ
向けられて、基準マーク48を撮像装置43上に結像す
る。
【0026】次にレチクル11を露光装置本体にセッテ
ィングする為のレチクルアライメント光学系Rの構成は
以下の通りである。
【0027】ファイバー51から非露光波長より成る照
明光が射出し、照明光はプリズム52に入射して露光装
置本体に固設してあるレチクル基準マーク53とレチク
ル11のレチクルアライメントマークを照明する。これ
らのマークからの光はミラー54で光路の方向を変えら
れ、対物レンズ55、リレーレンズ56を介して撮像装
置(CCD)57に向けられ、撮像装置57上にレチク
ル基準マーク53レチクルアライメントマークが結像
する。
【0028】尚、ファイバー51へ光を供給する為に
は、レチクル11のパターンを投影露光する為の超高圧
水銀灯等が放射する光の一部をファイバー51へ導入す
ればいい。
【0029】レチクルアライメント光学系Rを用いて、
まずレチクル11を露光装置本体にセットする。レチク
ル11とレチクル基準マーク53はファイバー51から
の光で照明され、撮像装置57上に両マークの像が形成
されるし、そして両マークの像の位置関係によりレチク
ル11の本体に対する位置ずれ量を算出する。その結果
を基にレチクルステージ30を不図示の駆動装置で駆動
し、レチクルアライメントマークと、レチクル基準マー
ク53の位置合わせを行う。この位置合わせを行うとレ
チクル11の中心と投影レンズ系13の光軸AXが一致
して、レチクル11と露光装置本体との位置合わせが終
了する。
【0030】次にウエハアライメントマーク37と基準
マーク48の位置合わせについて述べる。
【0031】基準マーク48は光源50からの光束で照
明用コンデンサーレンズ49を介して照明され、光学系
(47,41,42)を介して撮像装置43上に結像す
る。ここでは、基準マーク48及び光学系(47,4
1,42)の経時的な位置変動がないように構成してあ
る。
【0032】ウエハ12上のウエハアライメントマーク
37は光源46からの光束で光学系(45,44,4
1,31,13)を介して照明され、その像が補助光学
系31で収差補正された状態で撮像装置43上に形成さ
れる。
【0033】さて、撮像装置43上に結像した基準マー
ク48とウエハアライメントマーク37の像は、撮像装
置43によりビデオ信号に変換されて、撮像装置43上
の各々の像の位置が信号処理によって求められる。そし
て両者の位置関係から基準マーク48のウエハ12上で
の仮想位置に対するウエハ12の位置が検出される。
【0034】本実施例ではウエハ12のウエハアライメ
ントマーク観察位置と露光位置とが異なっているので既
知のズレ量観察位置から露光位置までの距離(ベースラ
イン)に検出したウエハ12の位置ズレ量(X,Y両方
向)を加算した分、ステージ駆動装置401によりXY
ステージ32を駆動してレチクル11に対してウエハ1
2を位置合わせし、パターンの投影露光を行っている。
【0035】本実施例においてウエハ上の異なる位置に
2つのウエハアライメントマークと、レチクル上の異な
る位置に2つのレチクルアライメントマークを設け、こ
れらに対して一対のレチクル位置合わせ用光学系Rと一
対のウエハ位置合わせ用光学系Wを配置すればレチクル
−ウエハ間の位置合わせにおける精度と処理速度の向上
を図ることができる。
【0036】本実施例ではウエハアライメントマークの
基準位置からのズレ量の計測をウエハアライメントマー
クの画像を用いて行っている。この為光学系に収差が残
存していると画像に悪影響を与え、正しい計測値を得る
ことが困難になる。又露光装置を量産した場合、投影レ
ンズのロット差、各部品の加工誤差、組立誤差で生じる
諸収差を露光装置間で揃えることも非常に困難である。
【0037】そこで本発明では図1に示すように補助光
学系31中に2つの楔形透明部材1,2(以下「楔」と
称す。)を用いてこれらの諸収差を各露光装置毎に良好
に補正している。
【0038】図2は図1の楔1,2を拡大した説明図で
ある。楔1,2は互いの頂角(楔角δ)が逆方向に向く
ように対向配置しており、それらの間隔Dは可変となっ
ている。
【0039】図2(A)では楔1,2の間隔はD1、図
2(B)では間隔D2(D2>D1)となっている。検
出光(光源46)が単色光の場合、間隔Dに依存する収
差はコマ収差と光線のシフトである。そこでまずコマ収
差について説明する。
【0040】図2(A)と図2(B)とを比較すると、
楔1,2の間隔Dを間隔D1から間隔D2に広げた場
合、そのとき発生するコマ収差の量CMは間隔D1のと
きは量CM1、間隔D2のときは量CM2と大きくなっ
てくる。表−1にこのときの間隔Dとコマ収差の量CM
との関係を示す。
【0041】図1では露光光の波長と異なる波長の検出
光を用いて軸外像高から観察した場合、収差補正されて
いない波長の光を用いている為に、投影レンズ系13か
らはコマ収差が発生してくる。このときのコマ収差を補
正する為、楔1,2の間隔は設計値で決まる所定の量
(図3のNの位置)に設定しておく。
【0042】実際に露光装置を組み立てた際、組立上の
誤差や部品の加工上の誤差等により画像に与える収差の
影響が露光装置間で異なり、計測値や位置合わせ精度に
機差を生じる。
【0043】そこでこのときの機差をなくす為、楔1,
2の間隔を調整して変えている。それにより投影レンズ
系や観察光学系等の組み立てや加工の誤差により発生す
るコマ収差の影響をなくしている。2つの楔の間隔を変
えることにより光軸が変化するが、このときの変化はミ
ラー14等の観察光学系の一部又は全体を動かすことに
より観察光学系の光軸と投影レンズ系の観察像高の主光
線を一致させるように調整すれば良い。光源が単色光の
場合、以上の調整により本実施例では常に安定した精度
を、どの露光装置においても得ている。
【0044】光源46が多色光の場合には、コマ収差と
像ずれ以外に投影レンズ系13の倍率色収差による色の
像流れが画質低下を生じる。この問題には楔1,2を作
成する硝材の材質の分散と屈折率をコマ収差及び色の像
流れの両方を補正できるように選択して解決している。
像ずれに対する実際の数値例を表−2に示す。楔の角度
は調整敏感度を決める。楔角が大きいと間隔変化に対す
るコマ収差や色の像流れの敏感度が上がる。楔角の決定
はその露光装置に要求される補正分解能や楔の駆動量等
で決定すれば良い。
【0045】又、光軸を中心に楔1,2を回転する機能
を付加すれば、メリディオナル平面だけでなく、調整誤
差等で生じたサジタル平面での偏心コマ収差をも同様に
補正することができる。
【0046】本実施例は露光装置の投影レンズのある一
つの軸外像高で像観察する場合を記述したが、図1中の
ミラー14、対物レンズ40をウエハ12と平行に動か
し、他の像高も自由に観察できるようにしても良い。そ
の時楔1,2の間隔は観察像高のコマ収差に比例するよ
うに制御すれば良い。像シフトは顕微鏡全体をシフトさ
せてとっても良いがミラー14を上下方向に動かすよう
にしても良い。
【0047】その他に像高が変わると投影レンズ系13
の主光線の傾きも変化するためミラー14は常に顕微鏡
に対し、同じ角度で光線が入射するように角度調整機構
を設けておくのが良い。
【0048】尚、本実施例において投影レンズ系で生じ
る観察波長のハロ(球面収差)や軸上色収差は対物レン
ズ40以降の観察光学系で打ち消すように設計してい
る。
【0049】又、本実施例では対向する楔1,2の楔角
δは同じである必要はなく、以下の近似式を満たす屈折
率ni と、楔角δi を選べば良い。即ち楔1,2の楔角
をδ1 ,δ2 、楔1,2の材質の屈折率をn1 ,n2
したとき (n1 −1)δ1 =(n2 −1)δ2 ‥‥‥(1) を満足すれば楔角δ1 ,δ2 は何度であっても良い。
【0050】図4は(1)式を満たす楔の他の実施例の
例である。この場合でもコマ収差が0になる間隔D3が
存在する。従って図5に示すようにコマ収差をゼロクロ
ッシングさせることができるため、例えば露光装置のT
TL方式でない所謂オフアクシス顕微鏡のように0をは
さんだ微小なコマ収差の調整やコマ収差は殆ど0で色の
コマ収差に相当する色の像流れのみ補正したい場合、こ
の方式が有効である。
【0051】又、TTL方式の顕微鏡でもコマ収差量
の値が0である場合には適用できる。色の像流れに対
し、コマ収差の向き(外コマ,内コマ)は図4に示す楔
1a,2aの材質の分散の大小をどちらにするかで決定
することができる。
【0052】以上により本実施例によれば常に安定した
画像をすべての露光装置毎で得ることができ、これによ
り各露光装置毎に高精度なアライメントを達成すること
ができる。
【0053】 硝材 BSL7 OHARA製 (Nd 1.51633, γd 6
4.1) 波長 632.8nm 楔角 5° (表−2) 色による像シフト、 ΔD(波長632.8nm での位置とのズレ) 間 隔 ΔDλ=613nm ΔDλ=653nm 0 0 0 2 0.126 −0.117 4 0.252 −0.235 6 0.378 −0.352 8 0.504 −0.469 10(mm) 0.630(μm) −0.587(μm) 硝材 BSL7 OHARA製 (Nd 1.51633, γd 64.1) 楔角 5°
【0054】
【発明の効果】本発明によれば以上のように所定形状の
2つの楔形透光部材を用いることにより、露光光と波長
が異なる検出光(アライメント光)で投影レンズ系を介
してウエハ上のマークの検出を行う場合にメリディオナ
ル方向に関するマーク像の位置を個々の露光装置毎の組
立誤差や加工誤差等より発生する諸収差を良好に補正
し、高精度に検出することが可能な改良されたマーク検
出機能を有する露光装置及びそれを用いた半導体チップ
の製造方法を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の光学系の要部概略図
【図2】 図1の楔形透光部材の説明図
【図3】 楔の間隔とコマ収差との関係を示す説明図
【図4】 本発明に係る楔の他の実施例の説明図
【図5】 図4の楔を用いたときの間隔とコマ収差と
の関係を示す説明図
【符号の説明】
1,2 楔形透光部材 4A,4B 平行平面板 11 レチクル(第1物体) 12 ウエハ(第2物体) 13 投影レンズ系 31 観察光学系 37 アライメントマーク 43 撮像装置 46,50 光源 48 基準マーク 53 レチクル基準マーク 403 照明系

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光光で照明された第1物体のパターン
    を第2物体に投影する投影レンズ系と、前記露光光とは
    波長が異なる検出光により前記第2物体に形成したマー
    クを照明し、前記投影レンズ系と検出光学系とを介して
    前記マークの像を形成し、検出する検出手段とを有する
    露光装置において、前記検出光学系はコマ収差を補正す
    様に双方の間隔を可変とした一対の楔形透明部材を有
    することを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 露光光で照明された第1物体のパターン
    を第2物体に投影する投影レンズ系と、前記露光光とは
    波長が異なる検出光で前記第2物体に形成したマークを
    照明し、前記投影レンズ系と検出光学系とを介して前記
    マークの像を形成し、検出する検出手段とを有する露光
    装置において、前記検出光学系は、一対の楔形透明部材
    を有し、該一対の楔形透明部材の間隔がコマ収差を補正
    する様に可変であることを特徴とする露光装置。
  3. 【請求項3】 露光光で照明された第1物体のパターン
    を第2物体に投影する投影レンズ系と、前記第2物体に
    形成したマークを非感光光で照明し、前記投影レンズ系
    と検出光学系とを介して前記マークの像を形成し、検出
    する検出手段とを有する露光装置において、前記検出光
    学系は、コマ収差を補正する様に双方の間隔を可変とし
    、楔の向きが互いに逆方向である一対の楔形透明部材
    を有することを特徴とする露光装置。
  4. 【請求項4】 露光光で照明された第1物体のパターン
    を第2物体に投影する投影レンズ系と、前記第2物体に
    形成したマークを非感光光で照明し、前記投影レンズ系
    と検出光学系とを介して前記マークの像を形成し、検出
    する検出手段とを有する露光装置において、前記検出光
    学系は、前記投影光学系のメリディオナル平面に関する
    コマ収差を補正する様に双方の間隔を可変とした、それ
    ぞれ前記メリディオナル平面において楔角を有し、楔の
    向きが互いに逆方向である一対の楔形透明部材を有する
    ことを特徴とする露光装置。
  5. 【請求項5】 露光光で照明された第1物体のパターン
    を第2物体に投影する投影レンズ系と、前記第2物体に
    形成したマークを非感光光で照明し、前記投影レンズ系
    と検出光学系とを介して前記マークの像を形成し、検出
    する検出手段とを有する露光装置において、前記検出光
    学系は、非対称収差を補正する様に双方の間隔を可変と
    した、楔の向きが互いに逆方向である一対の楔形透明部
    材を有し、前記一対の楔形透明部材の間隔を調節する作
    業を経て前記投影光学系のメリディオナル平面に関する
    非対称収差が補正されていることを特徴とする露光装
    置。
  6. 【請求項6】 露光光で照明された第1物体のパターン
    を第2物体に投影する投影レンズ系と、前記第2物体に
    形成したマークを非感光光で照明し、前記投影レンズ系
    と検出光学系とを介して前記マークの像を形成し、検出
    する検出手段とを有する露光装置において、前記検出光
    学系は、前記投影光学系のメリディオナル平面に関する
    非対称収差を補正する様に双方の間隔を可変とした、そ
    れぞれ前記メリディオナル平面において楔角を有し、楔
    の向きが互いに逆方向である一対の楔形透明部材を有
    し、前記一対の楔形透明部材の間隔を調節する作業を経
    て前記投影光学系のメリディオナル平面に関する非対称
    収差が補正されていることを特徴とする露光装置。
  7. 【請求項7】 露光光で照明された第1物体のパターン
    を第2物体に投影する投影レンズ系と、前記第2物体に
    形成したマークを非感光光で照明し、前記投影レンズ系
    と検出光学系とを介して前記マークの像を形成し、検出
    する検出手段とを有する露光装置において、前記検出光
    学系は、前記投影光学系のメリディオナル平面に関する
    非対称収差を補正する様に双方の間隔を可変とした、そ
    れぞれ前記メリディオナル平面において楔角を有し、楔
    の向きが互いに逆方向である一対の楔形透明部材を有
    し、該一対の楔形透明部材の間隔が可変であることを特
    徴とする露光装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれか1項記
    載の露光装置を用いてレチクルの回路パターンをウエハ
    に転写する段階を有することを特徴とする半導体チップ
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 コマ収差を補正するための一対の楔形透
    明部材を有し、該一対の楔形透明部材の間隔が可変であ
    ることを特徴とする光学系。
  10. 【請求項10】 前記1対の楔形透明部材は楔の向きが
    互いに逆方向であることを特徴とする請求項9の光学
    系。
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