JP3213428B2 - 半導体レーザ装置およびその製造方法 - Google Patents
半導体レーザ装置およびその製造方法Info
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- JP3213428B2 JP3213428B2 JP03313093A JP3313093A JP3213428B2 JP 3213428 B2 JP3213428 B2 JP 3213428B2 JP 03313093 A JP03313093 A JP 03313093A JP 3313093 A JP3313093 A JP 3313093A JP 3213428 B2 JP3213428 B2 JP 3213428B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低閾値電流で動作でき
る半導体レーザ装置およびその製造方法に関する。
る半導体レーザ装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ装置は、多くの応用分野に
おいて、良好な光学特性が必要とされている。この良好
な光学特性を得るために、半導体レーザ装置は屈折率導
波構造を採用している場合が多い。そして、上記屈折率
導波構造としては、分子線エピタキシー(MBE)法や有
機金属気相成長(MOCVD)法などの結晶成長法によっ
て作製するセルフアライン構造と呼ばれるものがよく知
られている。
おいて、良好な光学特性が必要とされている。この良好
な光学特性を得るために、半導体レーザ装置は屈折率導
波構造を採用している場合が多い。そして、上記屈折率
導波構造としては、分子線エピタキシー(MBE)法や有
機金属気相成長(MOCVD)法などの結晶成長法によっ
て作製するセルフアライン構造と呼ばれるものがよく知
られている。
【0003】従来、上記セルフアライン構造の半導体レ
ーザ装置としては、図9に示すものがある。このセルフ
アライン構造の半導体レーザ装置の製造工程を以下に説
明する。
ーザ装置としては、図9に示すものがある。このセルフ
アライン構造の半導体レーザ装置の製造工程を以下に説
明する。
【0004】まず、n型GaAs基板701上に、MOC
VD法によって、n型GaAsバッファー層702(層厚
0.5μm)と、n型AlyGa1-yAs第1クラッド層703
(y=0.45、層厚1μm)と、AlxGa1-xAs活性層7
04(x=0.13、層厚0.08μm)と、p型AlyGa1-y
As第2クラッド層705(層厚0.2μm)と、n型GaAs
電流阻止層706(層厚1μm)を順に形成する。次に、
フォトリソグラフィー法などによって、電流阻止層70
6を3〜4μmの幅でストライプ状、かつ、溝状に除去
して、欠損部720を形成する。
VD法によって、n型GaAsバッファー層702(層厚
0.5μm)と、n型AlyGa1-yAs第1クラッド層703
(y=0.45、層厚1μm)と、AlxGa1-xAs活性層7
04(x=0.13、層厚0.08μm)と、p型AlyGa1-y
As第2クラッド層705(層厚0.2μm)と、n型GaAs
電流阻止層706(層厚1μm)を順に形成する。次に、
フォトリソグラフィー法などによって、電流阻止層70
6を3〜4μmの幅でストライプ状、かつ、溝状に除去
して、欠損部720を形成する。
【0005】この後、上記欠損部720を含む電流阻止
層706上に、再びMOCVD法によって、p型AlyGa
1-yAs第3クラッド層708(層厚1μm)と、p型GaAs
キャップ層709(層厚1μm)を順に形成することによ
って、図9に示す構造の半導体レーザ装置を得ている。
層706上に、再びMOCVD法によって、p型AlyGa
1-yAs第3クラッド層708(層厚1μm)と、p型GaAs
キャップ層709(層厚1μm)を順に形成することによ
って、図9に示す構造の半導体レーザ装置を得ている。
【0006】上記半導体レーザ装置は、電流阻止層70
6をストライプ状に除去することによって形成した欠損
部720が電流通路となる。また、上記電流阻止層70
6は光吸収作用を有するので、上記欠損部720は、上
記電流通路となるだけでなく、屈折率導波機構をも形成
している。
6をストライプ状に除去することによって形成した欠損
部720が電流通路となる。また、上記電流阻止層70
6は光吸収作用を有するので、上記欠損部720は、上
記電流通路となるだけでなく、屈折率導波機構をも形成
している。
【0007】上記半導体レーザ装置は、電流阻止層70
6の光吸収作用に基づく屈折率光吸収作用によって、高
次の横モードに対する損失が基本横モードの損失に対し
て非常に大きくなる。したがって、上記半導体レーザ装
置のセルフアライン構造によれば、極めて安定な基本横
モード動作を得ることができる。
6の光吸収作用に基づく屈折率光吸収作用によって、高
次の横モードに対する損失が基本横モードの損失に対し
て非常に大きくなる。したがって、上記半導体レーザ装
置のセルフアライン構造によれば、極めて安定な基本横
モード動作を得ることができる。
【0008】上記セルフアライン構造の半導体レーザ装
置は、電流が電流阻止層706に形成された溝状の欠損
部720に、電流を閉じ込めて、低電流動作の実現を図
っている。
置は、電流が電流阻止層706に形成された溝状の欠損
部720に、電流を閉じ込めて、低電流動作の実現を図
っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の半
導体レーザ装置では、電流阻止層706によって十分に
狭く閉じ込められた電流が、第2クラッド層705内で
横方向(活性層704に平行な方向)に拡がる。そして、
この電流の拡がりによって、無効電流が発生し、実際に
は、十分な低電流動作を実現できないという問題があ
る。
導体レーザ装置では、電流阻止層706によって十分に
狭く閉じ込められた電流が、第2クラッド層705内で
横方向(活性層704に平行な方向)に拡がる。そして、
この電流の拡がりによって、無効電流が発生し、実際に
は、十分な低電流動作を実現できないという問題があ
る。
【0010】そこで、本発明の目的は、安定した基本横
モード発振を実現できるだけでなく、十分な低電流動作
を実現できる半導体レーザ装置およびその製造方法を提
供することにある。
モード発振を実現できるだけでなく、十分な低電流動作
を実現できる半導体レーザ装置およびその製造方法を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、第1導電型の半導体基板上に、少なくと
も、第1導電型の第1クラッド層と、活性層と、第2導
電型の第2クラッド層とが積層され、上記第2クラッド
層上に、ストライプ状かつ溝状の欠損部を有する第1導
電型の電流阻止層が積層され、上記ストライプ状の欠損
部上に少なくとも第2導電型の第3クラッド層が形成さ
れた半導体レーザ装置であって、上記第2クラッド層
は、上記電流阻止層の欠損部に対向する高濃度部と、上
記電流阻止層の非欠損部に対向し、かつ、上記高濃度部
よりも不純物濃度が低い低濃度部とを有しており、少な
くとも上記第2クラッド層の不純物が上記第3クラッド
層の不純物よりも拡散し難い不純物を有していることを
特徴としている。
め、本発明は、第1導電型の半導体基板上に、少なくと
も、第1導電型の第1クラッド層と、活性層と、第2導
電型の第2クラッド層とが積層され、上記第2クラッド
層上に、ストライプ状かつ溝状の欠損部を有する第1導
電型の電流阻止層が積層され、上記ストライプ状の欠損
部上に少なくとも第2導電型の第3クラッド層が形成さ
れた半導体レーザ装置であって、上記第2クラッド層
は、上記電流阻止層の欠損部に対向する高濃度部と、上
記電流阻止層の非欠損部に対向し、かつ、上記高濃度部
よりも不純物濃度が低い低濃度部とを有しており、少な
くとも上記第2クラッド層の不純物が上記第3クラッド
層の不純物よりも拡散し難い不純物を有していることを
特徴としている。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】また、本願発明は、上記半導体レーザ装置
において、第2クラッド層の高濃度部には、第3クラッ
ド層から拡散した不純物を含み、第2クラッド層の低濃
度部には第3クラッド層の不純物を含まないことを特徴
としている。
において、第2クラッド層の高濃度部には、第3クラッ
ド層から拡散した不純物を含み、第2クラッド層の低濃
度部には第3クラッド層の不純物を含まないことを特徴
としている。
【0018】また、本願発明は、上記の半導体レーザ装
置において、上記第2クラッド層の低濃度部の不純物は
カーボンであることを特徴としている。
置において、上記第2クラッド層の低濃度部の不純物は
カーボンであることを特徴としている。
【0019】また、上記の半導体レーザ装置を製造する
半導体レーザ装置の製造方法において、半導体基板上
に、少なくとも第1クラッド層と、活性層と、第2クラ
ッド層と、電流阻止層とを順に形成する第1工程と、上
記電流阻止層に、ストライプ状の溝状の欠損部を形成す
る第2工程と、上記ストライプ状の溝状の欠損部上に、
少なくとも第3クラッド層を形成する第3の工程と、上
記第3クラッド層から、上記電流阻止層の欠損部を介し
て、少なくとも上記第2クラッド層へ不純物を拡散し、
上記欠損部に対向する領域の第2クラッド層の不純物濃
度を、上記電流阻止層の非欠損部に対向する領域の第2
クラッド層の不純物濃度よりも高くする第4の工程とを
含み、上記第3クラッド層から第2クラッド層に不純物
を拡散する前から上記第2クラッド層にある不純物を、
上記第3クラッド層から第2クラッド層に拡散する不純
物に比べて、拡散し難い不純物にしたことを特徴として
いる。
半導体レーザ装置の製造方法において、半導体基板上
に、少なくとも第1クラッド層と、活性層と、第2クラ
ッド層と、電流阻止層とを順に形成する第1工程と、上
記電流阻止層に、ストライプ状の溝状の欠損部を形成す
る第2工程と、上記ストライプ状の溝状の欠損部上に、
少なくとも第3クラッド層を形成する第3の工程と、上
記第3クラッド層から、上記電流阻止層の欠損部を介し
て、少なくとも上記第2クラッド層へ不純物を拡散し、
上記欠損部に対向する領域の第2クラッド層の不純物濃
度を、上記電流阻止層の非欠損部に対向する領域の第2
クラッド層の不純物濃度よりも高くする第4の工程とを
含み、上記第3クラッド層から第2クラッド層に不純物
を拡散する前から上記第2クラッド層にある不純物を、
上記第3クラッド層から第2クラッド層に拡散する不純
物に比べて、拡散し難い不純物にしたことを特徴として
いる。
【0020】
【作用】本発明によれば、第2クラッド層の不純物が第3
クラッド層の不純物よりも拡散し難い不純物を有してい
るから、第3クラッド層から第2クラッド層に不純物を
拡散するときに、この拡散前から第2クラッド層にある
不純物が拡散することを抑制でき、クラッド層間の不純
物拡散の制御性が向上するという効果がある。また、欠
損部に対向する領域の第2クラッド層の不純物濃度を、
上記電流阻止層の非欠損部に対向する領域の第2クラッ
ド層よりも高くすることが容易になる。さらに第2クラ
ッド層内での電流広がりによる無効電流の発生が抑えら
れ、低閾値電流動作が実現される。即ち、この発明で
は、第2クラッド層の不純物分布を制御して、低電流動
作を実現できるという効果がある。
クラッド層の不純物よりも拡散し難い不純物を有してい
るから、第3クラッド層から第2クラッド層に不純物を
拡散するときに、この拡散前から第2クラッド層にある
不純物が拡散することを抑制でき、クラッド層間の不純
物拡散の制御性が向上するという効果がある。また、欠
損部に対向する領域の第2クラッド層の不純物濃度を、
上記電流阻止層の非欠損部に対向する領域の第2クラッ
ド層よりも高くすることが容易になる。さらに第2クラ
ッド層内での電流広がりによる無効電流の発生が抑えら
れ、低閾値電流動作が実現される。即ち、この発明で
は、第2クラッド層の不純物分布を制御して、低電流動
作を実現できるという効果がある。
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】また、本発明に記載の半導体レーザ装置に
よれば、第2クラッド層5のp型不純物をカーボンCに
したので、第2クラッド層の不純物拡散防止効果をさら
に増強することができる。したがって、本発明では、第
2クラッド層の不純物分布の制御性がさらに向上し、低
電流動作を一層確実に実現できる。
よれば、第2クラッド層5のp型不純物をカーボンCに
したので、第2クラッド層の不純物拡散防止効果をさら
に増強することができる。したがって、本発明では、第
2クラッド層の不純物分布の制御性がさらに向上し、低
電流動作を一層確実に実現できる。
【0034】また、本発明に記載の半導体レーザ装置の
製造方法によれば、第3クラッド層から第2クラッド層
に不純物を拡散する前から上記第2クラッド層にある不
純物を、上記第3クラッド層から第2クラッド層に拡散
する不純物に比べて、拡散し難い不純物にした。
製造方法によれば、第3クラッド層から第2クラッド層
に不純物を拡散する前から上記第2クラッド層にある不
純物を、上記第3クラッド層から第2クラッド層に拡散
する不純物に比べて、拡散し難い不純物にした。
【0035】したがって、第3クラッド層から第2クラ
ッド層に不純物を拡散するときに、この拡散前から上記
第2クラッド層にある不純物が拡散することを抑制でき
る。
ッド層に不純物を拡散するときに、この拡散前から上記
第2クラッド層にある不純物が拡散することを抑制でき
る。
【0036】したがって、本発明によれば、上記欠損部
に対向する領域の第2クラッド層の不純物濃度を、上記
電流阻止層の非欠損部に対向する領域の第2クラッド層
の不純物濃度よりも高くすることが容易になる。
に対向する領域の第2クラッド層の不純物濃度を、上記
電流阻止層の非欠損部に対向する領域の第2クラッド層
の不純物濃度よりも高くすることが容易になる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。
明する。
【0038】図1に、本発明の半導体レーザ装置の第1
実施例の断面を示す。図1を参照して、この第1実施例
の構造を説明する。この第1実施例は、n型GaAs基板
(キャリア濃度は2×1018cm-3)1上に、n型GaAsバ
ッファー層(層厚0.5μm、キャリア濃度1×1018cm
-3)2と、n型AlyGa1-yAs第1クラッド層(y=0.
5、層厚1μm、キャリア濃度1×1018cm-3)3と、ノ
ンドープAlxGa1-xAs活性層(x=0.14、層厚0.0
9μm)4と、p型AlyGa1-yAs第2クラッド層(0.3μ
m、1×1017cm-3)5と、n型GaAs電流阻止層(層厚
0.8μm、キャリア濃度5×1018cm-3)6とが、順に
積層されている。
実施例の断面を示す。図1を参照して、この第1実施例
の構造を説明する。この第1実施例は、n型GaAs基板
(キャリア濃度は2×1018cm-3)1上に、n型GaAsバ
ッファー層(層厚0.5μm、キャリア濃度1×1018cm
-3)2と、n型AlyGa1-yAs第1クラッド層(y=0.
5、層厚1μm、キャリア濃度1×1018cm-3)3と、ノ
ンドープAlxGa1-xAs活性層(x=0.14、層厚0.0
9μm)4と、p型AlyGa1-yAs第2クラッド層(0.3μ
m、1×1017cm-3)5と、n型GaAs電流阻止層(層厚
0.8μm、キャリア濃度5×1018cm-3)6とが、順に
積層されている。
【0039】さらに、上記第1実施例は、上記電流阻止
層6を、図1に示すように、ストライプ状溝状に除去し
て形成した欠損部10を有している。この欠損部10を
介して、活性層4に電流が注入されるようになってい
る。
層6を、図1に示すように、ストライプ状溝状に除去し
て形成した欠損部10を有している。この欠損部10を
介して、活性層4に電流が注入されるようになってい
る。
【0040】更に、上記第1実施例は、上記ストライプ
状の欠損部10を含む電流阻止層6上に、p型AlyGa1-
yAs第3クラッド層(層厚1μm、キャリア濃度1.5×
1018cm-3)7と、p型GaAsキャップ層(層厚2μm、キ
ャリア濃度5×1018cm-3)8とが順に積層されてい
る。さらに、上記第1実施例は、基板1側にn側電極1
1が形成され、とキャップ層8側にp側電極12が形成
されている。
状の欠損部10を含む電流阻止層6上に、p型AlyGa1-
yAs第3クラッド層(層厚1μm、キャリア濃度1.5×
1018cm-3)7と、p型GaAsキャップ層(層厚2μm、キ
ャリア濃度5×1018cm-3)8とが順に積層されてい
る。さらに、上記第1実施例は、基板1側にn側電極1
1が形成され、とキャップ層8側にp側電極12が形成
されている。
【0041】さらに、上記実施例は、上記第3クラッド
層7から上記欠損部10を介して、不純物が拡散されて
おり、この拡散によって、上記第2クラッド層5から活
性層4に至る拡散領域が形成されている。この拡散領域
は、上記欠損部10に対向している。そして、この拡散
領域にある第2クラッド層5は、上記電流阻止層6の非
欠損部に対向する領域にある第2クラッド層5よりも不
純物濃度が高い高濃度部を構成している。
層7から上記欠損部10を介して、不純物が拡散されて
おり、この拡散によって、上記第2クラッド層5から活
性層4に至る拡散領域が形成されている。この拡散領域
は、上記欠損部10に対向している。そして、この拡散
領域にある第2クラッド層5は、上記電流阻止層6の非
欠損部に対向する領域にある第2クラッド層5よりも不
純物濃度が高い高濃度部を構成している。
【0042】次に、上記第1実施例の半導体レーザ装置
の製造方法について説明する。この製造方法は、まず、
図8(A)に示すように、分子線エピタキシー法によっ
て、n型GaAs基板1上に、n型GaAsバッファー層2
と、n型AlyGa1-yAs第1クラッド層3と、ノンドープ
活性層4と、p型AlGaAs第2クラッド層5と、n型Ga
As電流阻止層6とを順に成長させて成長層を形成す
る。
の製造方法について説明する。この製造方法は、まず、
図8(A)に示すように、分子線エピタキシー法によっ
て、n型GaAs基板1上に、n型GaAsバッファー層2
と、n型AlyGa1-yAs第1クラッド層3と、ノンドープ
活性層4と、p型AlGaAs第2クラッド層5と、n型Ga
As電流阻止層6とを順に成長させて成長層を形成す
る。
【0043】このとき、n型ドーパントとしてはSi、p
型ドーパントとしてはBeを用いている。また、バッフ
ァー層2および第1クラッド層3のSiドーピング濃度
を1×1018cm-3程度にし、第2クラッド層5のBeド
ーピング濃度を1×1017cm-3程度にし、電流阻止層6
のSiドーピング濃度を5×1018cm-3程度にした。
型ドーパントとしてはBeを用いている。また、バッフ
ァー層2および第1クラッド層3のSiドーピング濃度
を1×1018cm-3程度にし、第2クラッド層5のBeド
ーピング濃度を1×1017cm-3程度にし、電流阻止層6
のSiドーピング濃度を5×1018cm-3程度にした。
【0044】次に、図8(A)に示す成長層を成長させ
た後に、成長層(ウェハ)をMBE装置から取り出し、
フォトリソグラフィ法などを用いて、図8(B)に示す
ように、電流阻止層6に幅約3.5μmのストライプ状か
つ溝状の欠損部10を形成する。上記欠損部10の溝深
さは、この欠損部10の底部の厚さが約0.05μmにな
る程度にしている。
た後に、成長層(ウェハ)をMBE装置から取り出し、
フォトリソグラフィ法などを用いて、図8(B)に示す
ように、電流阻止層6に幅約3.5μmのストライプ状か
つ溝状の欠損部10を形成する。上記欠損部10の溝深
さは、この欠損部10の底部の厚さが約0.05μmにな
る程度にしている。
【0045】つぎに、このウェハを液相成長装置に導入
し、液相成長(LPE)法によって、上記欠損部10の底
部のGaAs層(電流阻止層6の残り)をメルトバックす
る。その後、上記欠損部10を含む電流阻止層6上に、
p型AlGaAs第3クラッド層7と、p型GaAsキャップ
層8を順に成長させる(図8(C)参照)。
し、液相成長(LPE)法によって、上記欠損部10の底
部のGaAs層(電流阻止層6の残り)をメルトバックす
る。その後、上記欠損部10を含む電流阻止層6上に、
p型AlGaAs第3クラッド層7と、p型GaAsキャップ
層8を順に成長させる(図8(C)参照)。
【0046】上記LPE成長では、p型ドーパントとし
てMgを用いている。そして、第3クラッド層7及び、
キャップ層8のドーピング濃度はそれぞれ1.5×10
18cm-3および、5×1018cm-3程度にしている。このL
PE成長の後、ウェハをさらに30分程度LPE成長装
置内で高温(800℃程度)に保持し、第3クラッド層7
から上記欠損部10を介して第2クラッド層5へ不純物
(Mg)の拡散を行い、拡散領域13を形成する(図8
(D)参照)。次に、ウェハをLPE装置から取り出し
た後、基板1側を研磨して100μm程度の厚さにし、p
側電極12およびn側電極11を形成する。最後に、劈
開によってチップ分割することによって、上記第1実施
例の半導体レーザ装置を得ることができる。
てMgを用いている。そして、第3クラッド層7及び、
キャップ層8のドーピング濃度はそれぞれ1.5×10
18cm-3および、5×1018cm-3程度にしている。このL
PE成長の後、ウェハをさらに30分程度LPE成長装
置内で高温(800℃程度)に保持し、第3クラッド層7
から上記欠損部10を介して第2クラッド層5へ不純物
(Mg)の拡散を行い、拡散領域13を形成する(図8
(D)参照)。次に、ウェハをLPE装置から取り出し
た後、基板1側を研磨して100μm程度の厚さにし、p
側電極12およびn側電極11を形成する。最後に、劈
開によってチップ分割することによって、上記第1実施
例の半導体レーザ装置を得ることができる。
【0047】上記第1実施例の半導体レーザ装置は、上
記電流阻止層6の非欠損部に対向する領域の第2クラッ
ド層5を低濃度部5Aとし、この低濃度部5Aの不純物
濃度を1×1017cm-3にすると共に、上記拡散領域にあ
る第2クラッド層5を高濃度部5Bとして、この高濃度
部5Bの不純物濃度を5〜8×1017cm-3にした。した
がって、上記高濃度部5Bの抵抗率を、上記低濃度部5
Aの抵抗率に比べて小さくできる。したがって、上記第
3クラッド層7から上記第2クラッド層5の高濃度部5
Bに達した電流が上記低濃度部5Aに広がることを防止
できる。すなわち、上記第2クラッド層5内で、横方向
(活性層4に平行な方向)に広がる無効電流を低減でき
る。したがって、上記第1実施例によれば、低閾値電流
動作を実現することができる。
記電流阻止層6の非欠損部に対向する領域の第2クラッ
ド層5を低濃度部5Aとし、この低濃度部5Aの不純物
濃度を1×1017cm-3にすると共に、上記拡散領域にあ
る第2クラッド層5を高濃度部5Bとして、この高濃度
部5Bの不純物濃度を5〜8×1017cm-3にした。した
がって、上記高濃度部5Bの抵抗率を、上記低濃度部5
Aの抵抗率に比べて小さくできる。したがって、上記第
3クラッド層7から上記第2クラッド層5の高濃度部5
Bに達した電流が上記低濃度部5Aに広がることを防止
できる。すなわち、上記第2クラッド層5内で、横方向
(活性層4に平行な方向)に広がる無効電流を低減でき
る。したがって、上記第1実施例によれば、低閾値電流
動作を実現することができる。
【0048】また、上記第1実施例は、第2クラッド層
5のドーパントを、第3クラッド層7のドーパントであ
るMgに比べて拡散し難いBeにしたので、第3クラッド
層7から第2クラッド層5に不純物Mgを拡散させると
きに、第2クラッド層5の不純物Beが拡散することを
防ぐことができる。ここで、上記第2クラッド層5のp
型不純物をカーボンCにした場合には、第2クラッド層
5の不純物拡散防止効果をさらに増強することができ
る。
5のドーパントを、第3クラッド層7のドーパントであ
るMgに比べて拡散し難いBeにしたので、第3クラッド
層7から第2クラッド層5に不純物Mgを拡散させると
きに、第2クラッド層5の不純物Beが拡散することを
防ぐことができる。ここで、上記第2クラッド層5のp
型不純物をカーボンCにした場合には、第2クラッド層
5の不純物拡散防止効果をさらに増強することができ
る。
【0049】次に、図2に、第2実施例の断面を示す。
この第2実施例は、基本的な構造および作製方法は、上
記第1実施例と同様である。従って、上記第1実施例と
異なる点について、以下に重点的に説明する。この第2
実施例は、電流阻止層6が、AlGaAsエッチングスト
ップ層16と、GaAs保護層15とを含んでいる。つま
り、上記電流阻止層6を多層構造にして、ストライプ状
かつ溝状の欠損部10を形成するときに、選択エッチン
グして、上記欠損部10の溝深さの制御を容易にできる
ようにしている。この第2実施例では、図8(C)に示す
ようにして、LPE成長(液相成長)した後の高温保持時
間を15分にして、不純物Mgの拡散の深さを制御し、
拡散領域13の深さを制御している。
この第2実施例は、基本的な構造および作製方法は、上
記第1実施例と同様である。従って、上記第1実施例と
異なる点について、以下に重点的に説明する。この第2
実施例は、電流阻止層6が、AlGaAsエッチングスト
ップ層16と、GaAs保護層15とを含んでいる。つま
り、上記電流阻止層6を多層構造にして、ストライプ状
かつ溝状の欠損部10を形成するときに、選択エッチン
グして、上記欠損部10の溝深さの制御を容易にできる
ようにしている。この第2実施例では、図8(C)に示す
ようにして、LPE成長(液相成長)した後の高温保持時
間を15分にして、不純物Mgの拡散の深さを制御し、
拡散領域13の深さを制御している。
【0050】次に、図3に、第3実施例の断面を示す。
この第3実施例は、基本的な構造および作製方法は、上
記第2実施例と同様である。したがって、上記第2実施
例と異なる点について、以下に重点的に説明する。この
第3実施例では、図8(C)に示すようにして、LPE成
長(液相成長)した後の高温保持時間を60分にして、不
純物Mgの拡散の深さを制御し、拡散領域13の深さを
制御している。この第3実施例では、図3に示すよう
に、拡散領域13が第1クラッド層3に達している。即
ち、この第3実施例は、p型の拡散領域13とn型の第1
クラッド層3とがpn接合を構成している。つまり、この
第3実施例は、pn接合が第1クラッド層3内に形成され
たリモートジャンクションを含んでいる。このリモート
ジャンクションのpn接合が、活性層4から大きく離れる
と、発振閾値電流が増大する可能性があるので、上記拡
散領域13の深さがあまり深くなることは好ましくな
い。実験によれば、上記実施例において、発振閾値電流
の増大を防ぐためには、活性層4とpn接合との距離を
0.2μm程度以下にする必要があることが分かった。
この第3実施例は、基本的な構造および作製方法は、上
記第2実施例と同様である。したがって、上記第2実施
例と異なる点について、以下に重点的に説明する。この
第3実施例では、図8(C)に示すようにして、LPE成
長(液相成長)した後の高温保持時間を60分にして、不
純物Mgの拡散の深さを制御し、拡散領域13の深さを
制御している。この第3実施例では、図3に示すよう
に、拡散領域13が第1クラッド層3に達している。即
ち、この第3実施例は、p型の拡散領域13とn型の第1
クラッド層3とがpn接合を構成している。つまり、この
第3実施例は、pn接合が第1クラッド層3内に形成され
たリモートジャンクションを含んでいる。このリモート
ジャンクションのpn接合が、活性層4から大きく離れる
と、発振閾値電流が増大する可能性があるので、上記拡
散領域13の深さがあまり深くなることは好ましくな
い。実験によれば、上記実施例において、発振閾値電流
の増大を防ぐためには、活性層4とpn接合との距離を
0.2μm程度以下にする必要があることが分かった。
【0051】次に、図4に、第4実施例の半導体レーザ
装置の断面を示す。この第4実施例は、n型GaAs基板
(不純物濃度2×1018cm-3)41上に、n型GaAsバッ
ファー層(層厚0.5μm、不純物濃度1×1018cm-3)4
2と、n型AlyGa1-yAs第1クラッド層(y=0.5、層
厚1μm、不純物濃度1×1018cm-3)43と、ノンドー
プAlxGa1-xAs活性層(x=0.14、層厚0.09μm)
44と、低ドープp型AlyGa1-yAs第2クラッド層(層
厚0.05μm、不純物濃度0.5×1017cm-3)45ー1
と、高ドープp型AlyGa1-yAs第2クラッド層(層厚0.
25μm、不純物濃度1×1018cm-3)45ー2と、n型
GaAs電流阻止層(層厚0.8μm、不純物濃度5×10
18cm-3)46とが順に積層されている。
装置の断面を示す。この第4実施例は、n型GaAs基板
(不純物濃度2×1018cm-3)41上に、n型GaAsバッ
ファー層(層厚0.5μm、不純物濃度1×1018cm-3)4
2と、n型AlyGa1-yAs第1クラッド層(y=0.5、層
厚1μm、不純物濃度1×1018cm-3)43と、ノンドー
プAlxGa1-xAs活性層(x=0.14、層厚0.09μm)
44と、低ドープp型AlyGa1-yAs第2クラッド層(層
厚0.05μm、不純物濃度0.5×1017cm-3)45ー1
と、高ドープp型AlyGa1-yAs第2クラッド層(層厚0.
25μm、不純物濃度1×1018cm-3)45ー2と、n型
GaAs電流阻止層(層厚0.8μm、不純物濃度5×10
18cm-3)46とが順に積層されている。
【0052】上記電流阻止層46は、ストライプ状かつ
溝状に除去された欠損部50を有し、この欠損部50を
通して活性層44に電流が注入されるようになってい
る。
溝状に除去された欠損部50を有し、この欠損部50を
通して活性層44に電流が注入されるようになってい
る。
【0053】さらに、上記第4実施例は、上記欠損部5
0を含む電流阻止層46上に、p型AlyGa1-yAs第3ク
ラッド層(層厚1μm、不純物濃度1.5×1018cm-3)4
7と、p型GaAsキャップ層(層厚2μm、不純物濃度5
×1018cm-3)48とが積層されている。また、基板4
1側とキャップ層48側に、それぞれn側電極51とp側
電極52が形成されている。
0を含む電流阻止層46上に、p型AlyGa1-yAs第3ク
ラッド層(層厚1μm、不純物濃度1.5×1018cm-3)4
7と、p型GaAsキャップ層(層厚2μm、不純物濃度5
×1018cm-3)48とが積層されている。また、基板4
1側とキャップ層48側に、それぞれn側電極51とp側
電極52が形成されている。
【0054】更に、上記実施例は、上記第3クラッド層
47から上記欠損部50を介して、不純物が拡散されて
おり、この拡散によって、上記第2クラッド層45ー
2、45ー1から活性層44に至る拡散領域53が形成
されている。この拡散領域53は、上記欠損部50に対
向している。
47から上記欠損部50を介して、不純物が拡散されて
おり、この拡散によって、上記第2クラッド層45ー
2、45ー1から活性層44に至る拡散領域53が形成
されている。この拡散領域53は、上記欠損部50に対
向している。
【0055】そして、この拡散領域53にある高ドープ
の第2クラッド層45ー2は欠損部直下高濃度部45ー
2Bを構成している。また、上記電流阻止層46の非欠
損部に対向する領域にある高ドープの第2クラッド層4
5−2は非欠損部直下低濃度部45−2Aを構成してい
る。
の第2クラッド層45ー2は欠損部直下高濃度部45ー
2Bを構成している。また、上記電流阻止層46の非欠
損部に対向する領域にある高ドープの第2クラッド層4
5−2は非欠損部直下低濃度部45−2Aを構成してい
る。
【0056】また、上記電流阻止層46の非欠損部に対
向する領域にある低ドープの第2クラッド層45−1
は、非欠損部対向低濃度部45−1Aを構成している。
向する領域にある低ドープの第2クラッド層45−1
は、非欠損部対向低濃度部45−1Aを構成している。
【0057】次に、上記第4実施例の半導体レーザ装置
の製造方法を説明する。
の製造方法を説明する。
【0058】この製造方法は、まず、分子線エピタキシ
ー法によって、n型GaAs基板41上に、n型GaAsバッ
ファー層42と、n型AlyGa1-yAs第1クラッド層43
と、ノンドープ活性層44と、低ドープp型AlGaAs第
2クラッド層45−1と、高ドープp型AlGaAs第2ク
ラッド層45−2と、n型GaAs電流阻止層46とを成
長して形成し、図8(A)に示す成長層を形成する。この
成長層の形成時に、n型ドーパントとしてはSiを用い、
p型ドーパントとしてはBeを用いている。
ー法によって、n型GaAs基板41上に、n型GaAsバッ
ファー層42と、n型AlyGa1-yAs第1クラッド層43
と、ノンドープ活性層44と、低ドープp型AlGaAs第
2クラッド層45−1と、高ドープp型AlGaAs第2ク
ラッド層45−2と、n型GaAs電流阻止層46とを成
長して形成し、図8(A)に示す成長層を形成する。この
成長層の形成時に、n型ドーパントとしてはSiを用い、
p型ドーパントとしてはBeを用いている。
【0059】そして、上記バッファー層42および第1
クラッド層43のSiドーピング濃度は、1×1018cm
-3にした。
クラッド層43のSiドーピング濃度は、1×1018cm
-3にした。
【0060】また、上記第2クラッド層45−1および
45−2については、初めに、Beドーピング濃度0.5
×1017cm-3で、約0.05μmの層厚の低ドープ第2ク
ラッド層45−1を成長して形成した後に、Beセルの
温度を変えてドーピング濃度1×1018cm-3の高ドープ
第2クラッド層45−2を形成する。電流阻止層46の
Siドーピング濃度は、5×1018cm-3程度である。
45−2については、初めに、Beドーピング濃度0.5
×1017cm-3で、約0.05μmの層厚の低ドープ第2ク
ラッド層45−1を成長して形成した後に、Beセルの
温度を変えてドーピング濃度1×1018cm-3の高ドープ
第2クラッド層45−2を形成する。電流阻止層46の
Siドーピング濃度は、5×1018cm-3程度である。
【0061】次に、上記成長層を成長した後に、上記成
長層(ウェハ)をMBE装置から取り出し、フォトリソグ
ラフィ法などを用いて電流阻止層6に幅約3.5μmのス
トライプ状かつ溝状の欠損部50を形成する(図8(B)
参照)。上記欠損部50の溝深さは、上記欠損部50の
底部の厚さが約0.05μmになる程度にしている。
長層(ウェハ)をMBE装置から取り出し、フォトリソグ
ラフィ法などを用いて電流阻止層6に幅約3.5μmのス
トライプ状かつ溝状の欠損部50を形成する(図8(B)
参照)。上記欠損部50の溝深さは、上記欠損部50の
底部の厚さが約0.05μmになる程度にしている。
【0062】次に、このウェハを液相成長装置に導入
し、液相成長(LPE)法によって欠損部50の底部のG
aAs層(電流阻止層46の残り)をメルトバックし、この
後、上記欠損部50を含む電流阻止層46上に、p型Al
GaAs第3クラッド層47と、p型GaAsキャップ層4
8を順に成長する(図8(C)参照)。このLPE成長にお
いては、p型ドーパントとしてMgを用い、第3クラッド
層47,キャップ層48のドーパント濃度は、それぞれ
1.5×1018cm-3,5×1018cm-3程度にした。
し、液相成長(LPE)法によって欠損部50の底部のG
aAs層(電流阻止層46の残り)をメルトバックし、この
後、上記欠損部50を含む電流阻止層46上に、p型Al
GaAs第3クラッド層47と、p型GaAsキャップ層4
8を順に成長する(図8(C)参照)。このLPE成長にお
いては、p型ドーパントとしてMgを用い、第3クラッド
層47,キャップ層48のドーパント濃度は、それぞれ
1.5×1018cm-3,5×1018cm-3程度にした。
【0063】このLPE成長の後、上記ウェハを更に3
0分程度LPE成長装置内で高温(800℃程度)に保持
し、p型第3クラッド層47からp型第2クラッド層45
へ不純物(Mg)の拡散を行い、図8(D)に示すように、
拡散領域53を形成する。次に、上記ウェハをLPE装
置から取り出した後、基板41側を研磨して100μm
程度の厚さとし、p側電極52およびn側電極51を形成
する。最後に劈開によってチップ分割することによっ
て、上記第4実施例の半導体レーザ装置を得ることがで
きる。
0分程度LPE成長装置内で高温(800℃程度)に保持
し、p型第3クラッド層47からp型第2クラッド層45
へ不純物(Mg)の拡散を行い、図8(D)に示すように、
拡散領域53を形成する。次に、上記ウェハをLPE装
置から取り出した後、基板41側を研磨して100μm
程度の厚さとし、p側電極52およびn側電極51を形成
する。最後に劈開によってチップ分割することによっ
て、上記第4実施例の半導体レーザ装置を得ることがで
きる。
【0064】この第4実施例では、第2クラッド層を、
ドーピング濃度0.5×1017cm-3の低ドープの第2ク
ラッド層45−1と、ドーピング濃度1×1018cm-3の
高ドープの第2クラッド層45−2との2層構造にし、
かつ、第3クラッド層47から不純物(Mg)を拡散して
形成した拡散領域53では、不純物濃度が8〜12×1
017cm-3以上になる。
ドーピング濃度0.5×1017cm-3の低ドープの第2ク
ラッド層45−1と、ドーピング濃度1×1018cm-3の
高ドープの第2クラッド層45−2との2層構造にし、
かつ、第3クラッド層47から不純物(Mg)を拡散して
形成した拡散領域53では、不純物濃度が8〜12×1
017cm-3以上になる。
【0065】したがって、上記拡散領域53にある高ド
ープ第2クラッド層45−2つまり欠損部直下高濃度部
45−2Bの抵抗率は、その両側にある非欠損部直下低
濃度部45−2Aの抵抗率よりも小さく、上記拡散領域
53にある低ドープ第2クラッド層45−1の抵抗率
は、その両側にある非欠損部対向低濃度部45−1Aの
抵抗率よりも小さい。更に、上記非欠損部対向低濃度部
45−1Aの抵抗率は、上記非欠損部直下低濃度部45
−2Aの抵抗率よりも大きいので、上記高ドープの第2
クラッド層45−2内で横方向(活性層44に平行方
向)に拡がったキャリヤ(正孔)に対して、上記低ドープ
の第2クラッド層45−1の非欠損部対向低濃度部45
−1Aが障壁層として働き、上記拡がったキャリヤが上
記拡散領域53外の活性層44に達することを防止でき
る。したがって、上記第4実施例によれば、無効電流を
低減でき、低閾値電流動作を実現できる。
ープ第2クラッド層45−2つまり欠損部直下高濃度部
45−2Bの抵抗率は、その両側にある非欠損部直下低
濃度部45−2Aの抵抗率よりも小さく、上記拡散領域
53にある低ドープ第2クラッド層45−1の抵抗率
は、その両側にある非欠損部対向低濃度部45−1Aの
抵抗率よりも小さい。更に、上記非欠損部対向低濃度部
45−1Aの抵抗率は、上記非欠損部直下低濃度部45
−2Aの抵抗率よりも大きいので、上記高ドープの第2
クラッド層45−2内で横方向(活性層44に平行方
向)に拡がったキャリヤ(正孔)に対して、上記低ドープ
の第2クラッド層45−1の非欠損部対向低濃度部45
−1Aが障壁層として働き、上記拡がったキャリヤが上
記拡散領域53外の活性層44に達することを防止でき
る。したがって、上記第4実施例によれば、無効電流を
低減でき、低閾値電流動作を実現できる。
【0066】次に、図5に、第5実施例の半導体レーザ
装置の断面を示す。図5に示すように、この第5実施例
は、n型GaAs基板(不純物濃度2×1018cm-3)51上
に、n型GaAsバッファー層(層厚0.5μm、不純物濃度
1×1018cm-3)52と、n型AlyGa1-yAs第1クラッ
ド層(y=0.5、層厚1μm不純物濃度1×1018cm-3)
53と、ノンドープAlzGa1-zAs第1光ガイド層(z:
0.5→0.3,層厚0.15μm)54と、ノンドープG
aAs量子井戸活性層(層厚0.007μm)55と、ノン
ドープAlzGa1-zAs第2光ガイド層(z:0.3→0.
5、層厚0.15μm)56と、p型AlyGa1-yAs第2ク
ラッド層(層厚0.2μm、不純物濃度1×1018cm-3)
57と、n型GaAs電流阻止層(層厚0.8μm、不純物
濃度5×1018cm-3)58が積層されている。
装置の断面を示す。図5に示すように、この第5実施例
は、n型GaAs基板(不純物濃度2×1018cm-3)51上
に、n型GaAsバッファー層(層厚0.5μm、不純物濃度
1×1018cm-3)52と、n型AlyGa1-yAs第1クラッ
ド層(y=0.5、層厚1μm不純物濃度1×1018cm-3)
53と、ノンドープAlzGa1-zAs第1光ガイド層(z:
0.5→0.3,層厚0.15μm)54と、ノンドープG
aAs量子井戸活性層(層厚0.007μm)55と、ノン
ドープAlzGa1-zAs第2光ガイド層(z:0.3→0.
5、層厚0.15μm)56と、p型AlyGa1-yAs第2ク
ラッド層(層厚0.2μm、不純物濃度1×1018cm-3)
57と、n型GaAs電流阻止層(層厚0.8μm、不純物
濃度5×1018cm-3)58が積層されている。
【0067】上記電流阻止層58は、ストライプ状に除
去された欠損部60を有している。この欠損部60を通
して、活性層55に電流が注入されるようになってい
る。
去された欠損部60を有している。この欠損部60を通
して、活性層55に電流が注入されるようになってい
る。
【0068】上記第5実施例は、さらに、上記欠損部6
0を含む電流阻止層58上に、p型AlyGa1-yAs第3ク
ラッド層(層厚1μm、不純物濃度1.5×1018cm-3)
61と、p型GaAsキャップ層(層厚2μm、不純物濃度
5×1018cm-3)62が積層されている。そして、基板
51側とキャップ層62側には、n側電極63とp側電極
64が形成されている。
0を含む電流阻止層58上に、p型AlyGa1-yAs第3ク
ラッド層(層厚1μm、不純物濃度1.5×1018cm-3)
61と、p型GaAsキャップ層(層厚2μm、不純物濃度
5×1018cm-3)62が積層されている。そして、基板
51側とキャップ層62側には、n側電極63とp側電極
64が形成されている。
【0069】さらに、上記構造において、ストライプ状
の欠損部60を通して、第3クラッド層61から第2ク
ラッド層57および第2光ガイド層56および活性層5
5および第1光ガイド層54へ至る不純物の拡散がなさ
れ、拡散領域65が形成されている。上記実施例の作製
方法、手順は第1実施例と同様であり、また、不純物の
種類も第1実施例と同じである。
の欠損部60を通して、第3クラッド層61から第2ク
ラッド層57および第2光ガイド層56および活性層5
5および第1光ガイド層54へ至る不純物の拡散がなさ
れ、拡散領域65が形成されている。上記実施例の作製
方法、手順は第1実施例と同様であり、また、不純物の
種類も第1実施例と同じである。
【0070】上記第5実施例は、不純物拡散により拡散
領域65の抵抗率が、その両側の第2クラッド層57の
抵抗率に比べ低減化されている。つまり、上記第2クラ
ッド層57は、上記電流阻止層58の欠損部60に対向
する欠損部対向高濃度クラッド部57Aと、この高濃度
クラッド部57Aよりも不純物濃度が低く、電流阻止層
58の非欠損部に対向する低濃度クラッド部57Bを含
んでいる。
領域65の抵抗率が、その両側の第2クラッド層57の
抵抗率に比べ低減化されている。つまり、上記第2クラ
ッド層57は、上記電流阻止層58の欠損部60に対向
する欠損部対向高濃度クラッド部57Aと、この高濃度
クラッド部57Aよりも不純物濃度が低く、電流阻止層
58の非欠損部に対向する低濃度クラッド部57Bを含
んでいる。
【0071】また、上記第2光ガイド層56は、拡散領
域65にある高濃度ガイド部56Aと、上記拡散領域6
5外にあるノンドープのガイド部56Bを含んでいる。
域65にある高濃度ガイド部56Aと、上記拡散領域6
5外にあるノンドープのガイド部56Bを含んでいる。
【0072】したがって、上記第5実施例は、不純物拡
散により拡散領域65内にある第2クラッド層57の抵
抗率が、その両側の拡散領域65外にある第2クラッド
層57の抵抗率に比べ低減化されている。また、上記第
2光ガイド層56も、上記拡散領域65内のガイド部5
6Aの抵抗率が、上記拡散領域65外にあるノンドープ
で高抵抗であるガイド部56Bに比べて低減化されてい
る。
散により拡散領域65内にある第2クラッド層57の抵
抗率が、その両側の拡散領域65外にある第2クラッド
層57の抵抗率に比べ低減化されている。また、上記第
2光ガイド層56も、上記拡散領域65内のガイド部5
6Aの抵抗率が、上記拡散領域65外にあるノンドープ
で高抵抗であるガイド部56Bに比べて低減化されてい
る。
【0073】このため、上記第2クラッド層57および
第2光ガイド層56内で、横方向(活性層55の成長面
に平行方向)に拡がる無効電流が低減され、結果として
閾値電流の低減を実現できる。
第2光ガイド層56内で、横方向(活性層55の成長面
に平行方向)に拡がる無効電流が低減され、結果として
閾値電流の低減を実現できる。
【0074】また、上記第5実施例は、不純物拡散が上
記第1光ガイド層54に達しており、第1光ガイド層5
4内にリモートジャンクションが形成されているが、上
記第1光ガイド層54は傾斜組成になっているので、上
記リモートジャンクションが活性層55へのキャリヤ注
入効率を低下させることはない。したがって、上記リモ
ートジャンクションの存在によって、発振閾値電流が増
加することはない。尚、上記不純物拡散領域を制御し
て、上記リモートジャンクションを形成しないようにす
ることが可能であることは言うまでもない。
記第1光ガイド層54に達しており、第1光ガイド層5
4内にリモートジャンクションが形成されているが、上
記第1光ガイド層54は傾斜組成になっているので、上
記リモートジャンクションが活性層55へのキャリヤ注
入効率を低下させることはない。したがって、上記リモ
ートジャンクションの存在によって、発振閾値電流が増
加することはない。尚、上記不純物拡散領域を制御し
て、上記リモートジャンクションを形成しないようにす
ることが可能であることは言うまでもない。
【0075】また、上記第5実施例は、上記電流阻止層
58が、エッチングストップ層58−2と保護層58−
1を含んでいる選択エッチング可能な多層構造になって
いる。したがって、上記第5実施例は、欠損部60の構
造形成の制御性の向上を図ることができる。
58が、エッチングストップ層58−2と保護層58−
1を含んでいる選択エッチング可能な多層構造になって
いる。したがって、上記第5実施例は、欠損部60の構
造形成の制御性の向上を図ることができる。
【0076】尚、上記第4実施例の電流阻止層を、上記
第5実施例の電流阻止層と同様の多層構造にすること
が、第4実施例の構造形成の制御性の向上に有効である
ことは言うまでもない。
第5実施例の電流阻止層と同様の多層構造にすること
が、第4実施例の構造形成の制御性の向上に有効である
ことは言うまでもない。
【0077】次に、図6に、第6実施例の半導体レーザ
装置の断面を示す。この第6実施例は、n型GaAs基板
(不純物濃度2×1018cm-3)71上に、n型GaAsバッ
ファー層(層厚0.5μm、不純物濃度1×1018cm-3)7
2と、n型AlyGa1-yAs第1クラッド層(y=0.5、
層厚1μm、不純物濃度1×1018cm-3)73と、ノン
ドープAlxGa1-xAs活性層(x=0.14、層厚0.0
9μm)74と、n型AlyGa1-yAs第2クラッド層(層
厚0.08μm、不純物濃度3×1017cm-3)75ー1
と、p型AlyGa1-yAs第2クラッド層(層厚0.25μ
m、不純物濃度1×1018cm-3)75ー2と、n型GaAs
電流阻止層(層厚0.8μm、不純物濃度5×1018c
m-3)76とが順に積層されている。
装置の断面を示す。この第6実施例は、n型GaAs基板
(不純物濃度2×1018cm-3)71上に、n型GaAsバッ
ファー層(層厚0.5μm、不純物濃度1×1018cm-3)7
2と、n型AlyGa1-yAs第1クラッド層(y=0.5、
層厚1μm、不純物濃度1×1018cm-3)73と、ノン
ドープAlxGa1-xAs活性層(x=0.14、層厚0.0
9μm)74と、n型AlyGa1-yAs第2クラッド層(層
厚0.08μm、不純物濃度3×1017cm-3)75ー1
と、p型AlyGa1-yAs第2クラッド層(層厚0.25μ
m、不純物濃度1×1018cm-3)75ー2と、n型GaAs
電流阻止層(層厚0.8μm、不純物濃度5×1018c
m-3)76とが順に積層されている。
【0078】上記電流阻止層76は、ストライプ状かつ
溝状に除去された欠損部80を有し、この欠損部80を
通して活性層74に電流が注入されるようになってい
る。
溝状に除去された欠損部80を有し、この欠損部80を
通して活性層74に電流が注入されるようになってい
る。
【0079】さらに、上記第6実施例は、上記欠損部8
0を含む電流阻止層76上に、p型AlyGa1-yAs第3ク
ラッド層(層厚1μm、不純物濃度1.5×1018cm-3)
77と、p型GaAsキャップ層(層厚2μm、不純物濃度
5×1018cm-3)78とが積層されている。また、基板
71側とキャップ層78側に、それぞれn側電極81とp
側電極82が形成されている。
0を含む電流阻止層76上に、p型AlyGa1-yAs第3ク
ラッド層(層厚1μm、不純物濃度1.5×1018cm-3)
77と、p型GaAsキャップ層(層厚2μm、不純物濃度
5×1018cm-3)78とが積層されている。また、基板
71側とキャップ層78側に、それぞれn側電極81とp
側電極82が形成されている。
【0080】更に、上記実施例は、上記第3クラッド層
77から上記欠損部80を介して、不純物が拡散されて
おり、この拡散によって、上記第2クラッド層75ー
2、75ー1から活性層74に至る拡散領域83が形成
されている。この拡散領域83は、上記欠損部80に対
向している。
77から上記欠損部80を介して、不純物が拡散されて
おり、この拡散によって、上記第2クラッド層75ー
2、75ー1から活性層74に至る拡散領域83が形成
されている。この拡散領域83は、上記欠損部80に対
向している。
【0081】そして、この拡散領域83にある第2クラ
ッド層75ー2は、欠損部直下p型部75ー2Bを構成
している。また、上記電流阻止層76の非欠損部に対向
する領域にある第2クラッド層75−2は、非欠損部直
下p型部75−2Aを構成している。
ッド層75ー2は、欠損部直下p型部75ー2Bを構成
している。また、上記電流阻止層76の非欠損部に対向
する領域にある第2クラッド層75−2は、非欠損部直
下p型部75−2Aを構成している。
【0082】また、この拡散領域83にある第2クラッ
ド層75ー1は、欠損部対向p型部75ー1Bを構成し
ている。また、上記電流阻止層76の非欠損部に対向す
る領域にある第2クラッド層75−1は、非欠損部対向
n型部75−1Aを構成している。
ド層75ー1は、欠損部対向p型部75ー1Bを構成し
ている。また、上記電流阻止層76の非欠損部に対向す
る領域にある第2クラッド層75−1は、非欠損部対向
n型部75−1Aを構成している。
【0083】次に、上記第6実施例の半導体レーザ装置
の製造方法を説明する。
の製造方法を説明する。
【0084】この製造方法は、まず、分子線エピタキシ
ー法によって、n型GaAs基板71上に、n型GaAsバッ
ファー層72と、n型AlyGa1-yAs第1クラッド層73
と、ノンドープ活性層74と、n型AlGaAs第2クラッ
ド層75−1と、p型AlGaAs第2クラッド層75−2
と、n型GaAs電流阻止層76とを成長して形成し、図
8(A)に示す成長層を形成する。この成長層の形成時
に、n型ドーパントとしてはSiを用い、p型ドーパント
としてはBeを用いている。
ー法によって、n型GaAs基板71上に、n型GaAsバッ
ファー層72と、n型AlyGa1-yAs第1クラッド層73
と、ノンドープ活性層74と、n型AlGaAs第2クラッ
ド層75−1と、p型AlGaAs第2クラッド層75−2
と、n型GaAs電流阻止層76とを成長して形成し、図
8(A)に示す成長層を形成する。この成長層の形成時
に、n型ドーパントとしてはSiを用い、p型ドーパント
としてはBeを用いている。
【0085】上記バッファー層72および第1クラッド
層73のSiドーピング濃度は、1.5×1018cm-3にし
た。
層73のSiドーピング濃度は、1.5×1018cm-3にし
た。
【0086】また、上記n型第2クラッド層75−1
は、Siドーピング濃度3×1017cm-3で、層厚約0.0
8μmに成長させるようにしている。その後、Siセルと
Beセルとを切り替えて、上記p型第2クラッド層75
−2を、Beドーピング濃度1×1018cm-3で成長させ
るようにしている。電流阻止層76のSiドーピング濃
度は、5×1018cm-3程度である。
は、Siドーピング濃度3×1017cm-3で、層厚約0.0
8μmに成長させるようにしている。その後、Siセルと
Beセルとを切り替えて、上記p型第2クラッド層75
−2を、Beドーピング濃度1×1018cm-3で成長させ
るようにしている。電流阻止層76のSiドーピング濃
度は、5×1018cm-3程度である。
【0087】次に、上記成長層を成長した後に、上記成
長層(ウェハ)をMBE装置から取り出し、フォトリソ
グラフィ法などを用いて電流阻止層76に幅約3.5μm
のストライプ状かつ溝状の欠損部80を形成する(図8
(B)参照)。上記欠損部80の溝深さは、上記欠損部
80の底部の厚さが約0.05μmになる程度にしてい
る。
長層(ウェハ)をMBE装置から取り出し、フォトリソ
グラフィ法などを用いて電流阻止層76に幅約3.5μm
のストライプ状かつ溝状の欠損部80を形成する(図8
(B)参照)。上記欠損部80の溝深さは、上記欠損部
80の底部の厚さが約0.05μmになる程度にしてい
る。
【0088】次に、このウェハを液相成長装置に導入
し、液相成長(LPE)法によって欠損部80の底部のG
aAs層(電流阻止層76の残り)をメルトバックし、この
後、上記欠損部80を含む電流阻止層76上に、p型Al
GaAs第3クラッド層77と、p型GaAsキャップ層7
8を順に成長させる(図8(C)参照)。このLPE成
長においては、p型ドーパントとしてMgを用い、第3ク
ラッド層77,キャップ層78のドーパント濃度は、そ
れぞれ1.5×1018cm-3,5×1018cm-3程度にし
た。
し、液相成長(LPE)法によって欠損部80の底部のG
aAs層(電流阻止層76の残り)をメルトバックし、この
後、上記欠損部80を含む電流阻止層76上に、p型Al
GaAs第3クラッド層77と、p型GaAsキャップ層7
8を順に成長させる(図8(C)参照)。このLPE成
長においては、p型ドーパントとしてMgを用い、第3ク
ラッド層77,キャップ層78のドーパント濃度は、そ
れぞれ1.5×1018cm-3,5×1018cm-3程度にし
た。
【0089】このLPE成長の後、上記ウェハをさらに
30分程度LPE成長装置内で高温(800℃程度)に保
持し、p型第3クラッド層77からp型第2クラッド層7
5へ不純物(Mg)の拡散を行い、図8(D)に示すよう
に、拡散領域83を形成する。次に、上記ウェハをLP
E装置から取り出した後、基板71側を研磨して100
μm程度の厚さとし、p側電極82およびn側電極81を
形成する。最後に劈開によってチップ分割することによ
って、上記第6実施例の半導体レーザ装置を得ることが
できる。
30分程度LPE成長装置内で高温(800℃程度)に保
持し、p型第3クラッド層77からp型第2クラッド層7
5へ不純物(Mg)の拡散を行い、図8(D)に示すよう
に、拡散領域83を形成する。次に、上記ウェハをLP
E装置から取り出した後、基板71側を研磨して100
μm程度の厚さとし、p側電極82およびn側電極81を
形成する。最後に劈開によってチップ分割することによ
って、上記第6実施例の半導体レーザ装置を得ることが
できる。
【0090】この第6実施例では、第2クラッド層75
を、ドーピング濃度3×1017cm-3のn型ドープの第2
クラッド層75−1と、ドーピング濃度1×1018cm-3
のp型ドープの第2クラッド層75−2との2層構造に
している。さらに、第3クラッド層77から不純物(M
g)を拡散して形成した拡散領域83では、n型の第2ク
ラッド層75−1がp型に転換されて、上記欠損部対向p
型部75ー1Bになっている。
を、ドーピング濃度3×1017cm-3のn型ドープの第2
クラッド層75−1と、ドーピング濃度1×1018cm-3
のp型ドープの第2クラッド層75−2との2層構造に
している。さらに、第3クラッド層77から不純物(M
g)を拡散して形成した拡散領域83では、n型の第2ク
ラッド層75−1がp型に転換されて、上記欠損部対向p
型部75ー1Bになっている。
【0091】このため、上記拡散領域83外にある上記
第2クラッド層75−2のp型部75−2Aと、上記第
2クラッド層75−1のn型部75−1Aとのpn接合に
よるビルトイン電圧が、上記拡散領域83における上記
第2クラッド層75−2と第2クラッド層75−1との
接合によるビルトイン電圧よりも大きくなる。したがっ
て、上記活性層74への電流注入が、上記ストライプ状
の欠損部80に対向する領域に集中的に行われることに
なり、低閾値電流動作を実現できる。
第2クラッド層75−2のp型部75−2Aと、上記第
2クラッド層75−1のn型部75−1Aとのpn接合に
よるビルトイン電圧が、上記拡散領域83における上記
第2クラッド層75−2と第2クラッド層75−1との
接合によるビルトイン電圧よりも大きくなる。したがっ
て、上記活性層74への電流注入が、上記ストライプ状
の欠損部80に対向する領域に集中的に行われることに
なり、低閾値電流動作を実現できる。
【0092】また、上記第6実施例は、p型第2クラッ
ド層75ー2のドーパントを、p型第3クラッド層77
のドーパントであるMgに比べて拡散し難いBeにしたの
で、第3クラッド層77から第2クラッド層75ー2に
不純物Mgを拡散させる時に、第2クラッド層75ー2
の不純物Beが拡散することを防ぐことができる。ここ
で、上記第2クラッド層75ー2のp型不純物をカーボ
ンCにした場合には、第2クラッド層75ー2の不純物
拡散防止効果をさらに増強することができる。
ド層75ー2のドーパントを、p型第3クラッド層77
のドーパントであるMgに比べて拡散し難いBeにしたの
で、第3クラッド層77から第2クラッド層75ー2に
不純物Mgを拡散させる時に、第2クラッド層75ー2
の不純物Beが拡散することを防ぐことができる。ここ
で、上記第2クラッド層75ー2のp型不純物をカーボ
ンCにした場合には、第2クラッド層75ー2の不純物
拡散防止効果をさらに増強することができる。
【0093】尚、上記第6実施例の製造方法において、
図8(A)に示す成長層をMBE成長するときに、第2
クラッド層75−1および75−2の全体をn型にドー
ピングし、その後、上記ストライプ状の欠損部80に対
向する領域の第2クラッド層75に、p型不純物を拡散
することによって、上記対向領域の第2クラッド層75
をp型に反転した場合には、電流阻止層76が有効に作
用しない。しかも、拡散領域83の両側のpn接合を、電
流阻止層76と第3クラッド層77との接合が形成す
る。その結果、上記場合には、図6に示す構造の半導体
レーザ装置に比べて、拡散領域83の両側のpn接合のビ
ルトイン電圧が小さくなり、閾値電流低減効果が小さく
なる。
図8(A)に示す成長層をMBE成長するときに、第2
クラッド層75−1および75−2の全体をn型にドー
ピングし、その後、上記ストライプ状の欠損部80に対
向する領域の第2クラッド層75に、p型不純物を拡散
することによって、上記対向領域の第2クラッド層75
をp型に反転した場合には、電流阻止層76が有効に作
用しない。しかも、拡散領域83の両側のpn接合を、電
流阻止層76と第3クラッド層77との接合が形成す
る。その結果、上記場合には、図6に示す構造の半導体
レーザ装置に比べて、拡散領域83の両側のpn接合のビ
ルトイン電圧が小さくなり、閾値電流低減効果が小さく
なる。
【0094】次に、図7に、第7実施例の半導体レーザ
装置の断面を示す。図7に示すように、この第7実施例
は、n型GaAs基板(不純物濃度2×1018cm-3)91上
に、n型GaAsバッファー層(層厚0.5μm、不純物濃度
1×1018cm-3)92と、n型AlyGa1-yAs第1クラッ
ド層(y=0.5、層厚1μm、不純物濃度1×1018cm
-3)93と、n型のAlzGa1-zAs第1光ガイド層(z:
0.5→0.3、層厚0.15μm、不純物濃度約5×10
17cm-3)94と、ノンドープGaAs量子井戸活性層(層厚
0.007μm)95と、n型AlzGa1-zAs第2光ガイド
層(z:0.3→0.5、層厚0.15μm、不純物濃度5×
1017cm-3)96と、p型AlyGa1-yAs第2クラッド層
(層厚0.2μm、不純物濃度1×1018cm-3)97と、n
型GaAs電流阻止層(層厚0.8μm、不純物濃度5×1
018cm-3)98が積層されている。
装置の断面を示す。図7に示すように、この第7実施例
は、n型GaAs基板(不純物濃度2×1018cm-3)91上
に、n型GaAsバッファー層(層厚0.5μm、不純物濃度
1×1018cm-3)92と、n型AlyGa1-yAs第1クラッ
ド層(y=0.5、層厚1μm、不純物濃度1×1018cm
-3)93と、n型のAlzGa1-zAs第1光ガイド層(z:
0.5→0.3、層厚0.15μm、不純物濃度約5×10
17cm-3)94と、ノンドープGaAs量子井戸活性層(層厚
0.007μm)95と、n型AlzGa1-zAs第2光ガイド
層(z:0.3→0.5、層厚0.15μm、不純物濃度5×
1017cm-3)96と、p型AlyGa1-yAs第2クラッド層
(層厚0.2μm、不純物濃度1×1018cm-3)97と、n
型GaAs電流阻止層(層厚0.8μm、不純物濃度5×1
018cm-3)98が積層されている。
【0095】上記電流阻止層58は、ストライプ状に除
去された欠損部104を有している。この欠損部104
を通して、活性層95に電流が注入されるようになって
いる。
去された欠損部104を有している。この欠損部104
を通して、活性層95に電流が注入されるようになって
いる。
【0096】上記第7実施例は、さらに、上記欠損部1
04を含む電流阻止層98上に、p型AlyGa1-yAs第3
クラッド層(層厚1μm、不純物濃度1.5×1018c
m-3)99と、p型GaAsキャップ層(層厚2μm、不純
物濃度5×1018cm-3)100が積層されている。そし
て、基板91側とキャップ層100側には、n側電極1
01とp側電極102が形成されている。
04を含む電流阻止層98上に、p型AlyGa1-yAs第3
クラッド層(層厚1μm、不純物濃度1.5×1018c
m-3)99と、p型GaAsキャップ層(層厚2μm、不純
物濃度5×1018cm-3)100が積層されている。そし
て、基板91側とキャップ層100側には、n側電極1
01とp側電極102が形成されている。
【0097】さらに、上記構造において、ストライプ状
の欠損部104を通して、第3クラッド層99から第2
クラッド層97および第2光ガイド層96および活性層
95および第1光ガイド層94へ至る不純物の拡散がな
され、拡散領域103が形成されている。上記実施例の
作製方法、手順は第6実施例と同様であり、また、不純
物の種類も第6実施例と同じである。
の欠損部104を通して、第3クラッド層99から第2
クラッド層97および第2光ガイド層96および活性層
95および第1光ガイド層94へ至る不純物の拡散がな
され、拡散領域103が形成されている。上記実施例の
作製方法、手順は第6実施例と同様であり、また、不純
物の種類も第6実施例と同じである。
【0098】上記第7実施例は、不純物拡散により拡散
領域103の抵抗率が、その両側の第2クラッド層97
の抵抗率に比べ低減化されている。
領域103の抵抗率が、その両側の第2クラッド層97
の抵抗率に比べ低減化されている。
【0099】また、第3クラッド層99から不純物(M
g)を拡散して形成した拡散領域103では、n型の第2
光ガイド層96がp型に転換されて、欠損部対向ガイド
部96Bになっている。
g)を拡散して形成した拡散領域103では、n型の第2
光ガイド層96がp型に転換されて、欠損部対向ガイド
部96Bになっている。
【0100】つまり、上記第2光ガイド層96は、拡散
領域103にあるp型の欠損部対向ガイド部96Bと、
上記拡散領域103外にあるn型のガイド部96Aを含
んでいる。
領域103にあるp型の欠損部対向ガイド部96Bと、
上記拡散領域103外にあるn型のガイド部96Aを含
んでいる。
【0101】そして、上記第2クラッド層97は、上記
電流阻止層98の欠損部104に対向する欠損部対向p
型クラッド部97Bと、電流阻止層98の非欠損部に対
向するp型の非欠損部対向クラッド部97Aを含んでい
る。
電流阻止層98の欠損部104に対向する欠損部対向p
型クラッド部97Bと、電流阻止層98の非欠損部に対
向するp型の非欠損部対向クラッド部97Aを含んでい
る。
【0102】このため、上記拡散領域103外にある上
記第2クラッド層97のp型部97Aと、上記第2光ガ
イド層96のn型のガイド部96Aとのpn接合によるビ
ルトイン電圧が、上記拡散領域103における上記第1
光ガイド層94の拡散領域部94Bと同第1光ガイド層
94の非拡散領域部94Aの接合によるビルトイン電圧
よりも大きくなる。したがって、上記活性層95への電
流注入が、上記ストライプ状の欠損部104に対向する
領域に集中的に行われることになり、低閾値電流動作を
実現できる。
記第2クラッド層97のp型部97Aと、上記第2光ガ
イド層96のn型のガイド部96Aとのpn接合によるビ
ルトイン電圧が、上記拡散領域103における上記第1
光ガイド層94の拡散領域部94Bと同第1光ガイド層
94の非拡散領域部94Aの接合によるビルトイン電圧
よりも大きくなる。したがって、上記活性層95への電
流注入が、上記ストライプ状の欠損部104に対向する
領域に集中的に行われることになり、低閾値電流動作を
実現できる。
【0103】また、上記第7実施例は、不純物拡散領域
103が上記第1光ガイド層94に達しており、第1光
ガイド層94内にリモートジャンクションが形成されて
いるが、上記第1光ガイド層94は傾斜組成になってい
るので、上記リモートジャンクションが活性層95への
キャリヤ注入効率を低下させることはない。したがっ
て、上記リモートジャンクションの存在によって、発振
閾値電流が増加することはない。尚、上記不純物拡散領
域を制御して、上記リモートジャンクションを形成しな
いようにすることが可能であることは言うまでもない。
103が上記第1光ガイド層94に達しており、第1光
ガイド層94内にリモートジャンクションが形成されて
いるが、上記第1光ガイド層94は傾斜組成になってい
るので、上記リモートジャンクションが活性層95への
キャリヤ注入効率を低下させることはない。したがっ
て、上記リモートジャンクションの存在によって、発振
閾値電流が増加することはない。尚、上記不純物拡散領
域を制御して、上記リモートジャンクションを形成しな
いようにすることが可能であることは言うまでもない。
【0104】また、上記第7実施例は、上記電流阻止層
98が、エッチングストップ層98−2と保護層98−
1を含んでいる選択エッチング可能な多層構造になって
いる。したがって、上記第7実施例は、欠損部104の
構造形成の制御性の向上を図ることができる。
98が、エッチングストップ層98−2と保護層98−
1を含んでいる選択エッチング可能な多層構造になって
いる。したがって、上記第7実施例は、欠損部104の
構造形成の制御性の向上を図ることができる。
【0105】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に記載の半導体レーザ装置によれば、第2クラッド層の
不純物が第3クラッド層の不純物よりも拡散し難い不純
物を有しているから、第3クラッド層から第2クラッド
層に不純物を拡散するときに、この拡散前から第2クラ
ッド層にある不純物が拡散することを抑制できる。した
がって、層間の不純物拡散の制御性が向上するという効
果がある。また、欠損部に対向する領域の第2クラッド
層の不純物濃度を、上記電流阻止層の非欠損部に対向す
る領域の第2クラッド層よりも高くすることが容易にな
る。さらに、第2クラッド層内での電流広がりによる無
効電流を抑えられ、低閾値電流動作が実現される。すな
わち、この発明では、第2クラッド層の不純物分布を制
御して、低電流動作を実現できるという効果がある。
に記載の半導体レーザ装置によれば、第2クラッド層の
不純物が第3クラッド層の不純物よりも拡散し難い不純
物を有しているから、第3クラッド層から第2クラッド
層に不純物を拡散するときに、この拡散前から第2クラ
ッド層にある不純物が拡散することを抑制できる。した
がって、層間の不純物拡散の制御性が向上するという効
果がある。また、欠損部に対向する領域の第2クラッド
層の不純物濃度を、上記電流阻止層の非欠損部に対向す
る領域の第2クラッド層よりも高くすることが容易にな
る。さらに、第2クラッド層内での電流広がりによる無
効電流を抑えられ、低閾値電流動作が実現される。すな
わち、この発明では、第2クラッド層の不純物分布を制
御して、低電流動作を実現できるという効果がある。
【0106】
【0107】
【0108】
【0109】
【0110】
【0111】
【0112】
【0113】
【0114】
【0115】
【0116】
【0117】
【0118】また、本発明に記載の半導体レーザ装置に
よれば、第2クラッド層5のp型不純物をカーボンCに
したので、第2クラッド層の不純物拡散防止効果をさら
に増強することができる。したがって、この発明では、
第2クラッド層の不純物の制御性がさらに向上し、低電
流動作を一層確実に実現できる。
よれば、第2クラッド層5のp型不純物をカーボンCに
したので、第2クラッド層の不純物拡散防止効果をさら
に増強することができる。したがって、この発明では、
第2クラッド層の不純物の制御性がさらに向上し、低電
流動作を一層確実に実現できる。
【0119】また、本発明に記載の半導体レーザ装置の
製造方法によれば、第3クラッド層から第2クラッド層
に不純物を拡散する前から上記第2クラッド層にある不
純物を、上記第3クラッド層から第2クラッド層に拡散
する不純物に比べて拡散し難い不純物にした。したがっ
て、第3クラッド層から第2クラッド層に不純物を拡散
するときに、この拡散前から上記第2クラッド層にある
不純物が拡散することを抑制できる。したがって、本発
明によれば、上記欠損部に対向する領域の第2クラッド
層の不純物濃度を、上記電流阻止層の非欠損部に対向す
る領域の第2クラッド層の不純物濃度よりも高くするこ
とが容易になる。したがって、半導体レーザ装置の閾値
電流の低減を促進できる。
製造方法によれば、第3クラッド層から第2クラッド層
に不純物を拡散する前から上記第2クラッド層にある不
純物を、上記第3クラッド層から第2クラッド層に拡散
する不純物に比べて拡散し難い不純物にした。したがっ
て、第3クラッド層から第2クラッド層に不純物を拡散
するときに、この拡散前から上記第2クラッド層にある
不純物が拡散することを抑制できる。したがって、本発
明によれば、上記欠損部に対向する領域の第2クラッド
層の不純物濃度を、上記電流阻止層の非欠損部に対向す
る領域の第2クラッド層の不純物濃度よりも高くするこ
とが容易になる。したがって、半導体レーザ装置の閾値
電流の低減を促進できる。
【図1】 この発明の半導体レーザ装置の第1実施例の
断面図である。
断面図である。
【図2】 この発明の半導体レーザ装置の第2実施例の
断面図である。
断面図である。
【図3】 この発明の半導体レーザ装置の第3実施例の
断面図である。
断面図である。
【図4】 この発明の半導体レーザ装置の第4実施例の
断面図である。
断面図である。
【図5】 この発明の半導体レーザ装置の第5実施例の
断面図である。
断面図である。
【図6】 この発明の半導体レーザ装置の第6実施例の
断面図である。
断面図である。
【図7】 この発明の半導体レーザ装置の第7実施例の
断面図である。
断面図である。
【図8】 上記第1,第4,第6実施例の半導体レーザ
装置の製造方法を説明する工程図である。
装置の製造方法を説明する工程図である。
【図9】 従来の半導体レーザ装置の断面図である。
1,41,51,71,91…n型GaAs基板、 2,42,52,72,92…n型GaAsバッファー
層、 3,43,53,73,93…n型AlGaAs第1クラッ
ド層、 4,44,55,74,95…活性層、 5,45,57,75,97…AlGaAs第2クラッド
層、 6,46,58,76,98…n型GaAs電流阻止層、 7,47,61,77,99…p型AlGaAs第3クラッ
ド層、 8,48,62,78,100…p型GaAsキャップ
層、 10,50,60,80,104…欠損部、 11,51,63,81,101…n側電極、 12,52,64,82,102…p側電極、 13,53,65,83,103…拡散領域。
層、 3,43,53,73,93…n型AlGaAs第1クラッ
ド層、 4,44,55,74,95…活性層、 5,45,57,75,97…AlGaAs第2クラッド
層、 6,46,58,76,98…n型GaAs電流阻止層、 7,47,61,77,99…p型AlGaAs第3クラッ
ド層、 8,48,62,78,100…p型GaAsキャップ
層、 10,50,60,80,104…欠損部、 11,51,63,81,101…n側電極、 12,52,64,82,102…p側電極、 13,53,65,83,103…拡散領域。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−192287(JP,A) 特開 平2−194684(JP,A) 特開 平2−194681(JP,A) 特開 平1−138775(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50
Claims (4)
- 【請求項1】 第1導電型の半導体基板上に、少なくと
も、第1導電型の第1クラッド層と、活性層と、第2導
電型の第2クラッド層とが積層され、上記第2クラッド
層上に、ストライプ状かつ溝状の欠損部を有する第1導
電型の電流阻止層が積層され、上記ストライプ状の欠損
部上に少なくとも第2導電型の第3クラッド層が形成さ
れた半導体レーザ装置であって、上記第2クラッド層は、 上記電流阻止層の欠損部に対向する高濃度部と、上記電
流阻止層の非欠損部に対向し、かつ、上記高濃度部より
も不純物濃度が低い低濃度部とを有しており、 少なくとも上記第2クラッド層の不純物が上記第3クラ
ッド層の不純物よりも拡散し難い不純物を有しているこ
とを特徴とする半導体レーザ装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の半導体レーザ装置にお
いて、 第2クラッド層の高濃度部には、第3クラッド層から拡
散した不純物を含み、第2クラッド層の低濃度部には第
3クラッド層の不純物を含まないこ とを特徴とする半導
体レーザ装置。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の半導体レーザ装
置において、 上記第2クラッド層の低濃度部の不純物はカーボンであ
ることを特徴とする半導体レーザ装置。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の
半導体レーザ装置を製造する半導体レーザ装置の製造方
法において、 半導体基板上に、少なくとも第1クラッド層と、活性層
と、第2クラッド層と、電流阻止層とを順に形成する第
1工程と、 上記電流阻止層に、ストライプ状の溝状の欠損部を形成
する第2工程と、 上記ストライプ状の溝状の欠損部上に、少なくとも第3
クラッド層を形成する第3の工程と、 上記第3クラッド層から、上記電流阻止層の欠損部を介
して、少なくとも上記第2クラッド層へ不純物を拡散
し、上記欠損部に対向する領域の第2クラッド層の不純
物濃度を、上記電流阻止層の非欠損部に対向する領域の
第2クラッド層の不純物濃度よりも高くする第4の工程
とを含み、 上記第3クラッド層から第2クラッド層に不純物を拡散
する前から上記第2クラッド層にある不純物を、上記第
3クラッド層から第2クラッド層に拡散する不純物に比
べて、拡散し難い不純物にしたことを特徴とする半導体
レーザ装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03313093A JP3213428B2 (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 半導体レーザ装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03313093A JP3213428B2 (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 半導体レーザ装置およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06252497A JPH06252497A (ja) | 1994-09-09 |
JP3213428B2 true JP3213428B2 (ja) | 2001-10-02 |
Family
ID=12378026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03313093A Expired - Fee Related JP3213428B2 (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 半導体レーザ装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3213428B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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JP3676965B2 (ja) | 1999-08-31 | 2005-07-27 | シャープ株式会社 | 半導体レーザ素子及びその製造方法 |
TWI256241B (en) | 2004-05-24 | 2006-06-01 | Primax Electronics Ltd | Planar light source of image scanner |
-
1993
- 1993-02-23 JP JP03313093A patent/JP3213428B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH06252497A (ja) | 1994-09-09 |
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