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JP3210039B2 - プロピレン共重合体組成物 - Google Patents

プロピレン共重合体組成物

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Publication number
JP3210039B2
JP3210039B2 JP27244791A JP27244791A JP3210039B2 JP 3210039 B2 JP3210039 B2 JP 3210039B2 JP 27244791 A JP27244791 A JP 27244791A JP 27244791 A JP27244791 A JP 27244791A JP 3210039 B2 JP3210039 B2 JP 3210039B2
Authority
JP
Japan
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zirconium dichloride
propylene
group
copolymer
random copolymer
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP27244791A
Other languages
English (en)
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JPH05112683A (ja
Inventor
孝 藤田
利彦 菅野
肇 水野
英史 内野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP27244791A priority Critical patent/JP3210039B2/ja
Priority to DE69201180T priority patent/DE69201180T2/de
Priority to EP92117725A priority patent/EP0538749B1/en
Priority to US07/962,837 priority patent/US5331054A/en
Priority to CA 2080937 priority patent/CA2080937C/en
Publication of JPH05112683A publication Critical patent/JPH05112683A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3210039B2 publication Critical patent/JP3210039B2/ja
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロピレンランダム共
重合体組成物に関する。さらに詳しくはタバコ、キャラ
メル等の包装フィルムのヒートシールフィルムに適した
プロピレンランダム共重合体組成物に関し、特定の性質
を有する二種のプロピレン系ランダム共重合体を、適当
な割合でブレンドして得られる組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】プロピレンの単独重合体または共重合体
(以下、これらを総称してプロピレン重合体ということ
がある)は、その優れた性質の為に広い分野での用途開
発が進んでいることは周知の通りである。たとえば、包
装用フィルムとして広く利用されているが、ポリプロピ
レンは比較的融点が高いため、この種の用途において低
温でのヒートシール性を向上させる目的で、一般にプロ
ピレンにエチレンあるいは炭素数4〜20のα−オレフ
ィンを共重合させたプロピレンランダム共重合体が利用
されている。
【0003】このような従来公知のプロピレンランダム
共重合体からなる包装用フィルムは、低密度ポリエチレ
ンからなるフィルムに比較して透明性および耐スクラッ
チ性には優れているが、なお低温におけるヒートシール
性が充分でない。これを改良する目的で、エチレンある
いは炭素数4〜20のα−オレフィンの共重合量を増加
させた共重合体が知られているが、このものの低温ヒー
トシール性は改善されるものの、フィルムのベタツキ
(耐ブロッキング性)が悪化するとともにフィルムの剛
性も低下するためさらに改良を必要とする。このように
低温におけるヒートシール性、耐ブロッキング性を改良
するためには、低融点でしかもベタツキの原因となる成
分の少ないプロピレンランダム共重合体の出現が望まれ
ている。
【0004】ところで、従来プロピレン重合体の製造に
は、一般にチタニウム化合物と有機アルミニウム化合物
からなるオレフィン重合触媒が用いられて来たが、近
年、メタロセン化合物およびアルモキサンからなる新し
いチーグラー型オレフィン触媒(特開昭58−1930
9号、同60−3500号、同61−130314号、
同63−295607号、特開平1−275609号、
同1−301704号、同2−41303号各号公
報)、これらのオレフィン重合触媒を用いたプロピレン
ランダム共重合体およびその製造方法(特開昭62−1
19215号、特開平1−266116号、同2−17
3014号、同2−173015号、同2−24720
7号各号公報)、得られた共重合体のヒートシール剤へ
の利用(特開平2−173016号公報)等が提案され
ている。これらの提案によれば、融点が低く、しかもベ
タツキの原因となる成分の少ないプロピレンランダム共
重合体が得られているが、その反面、分子量分布が狭い
ため、実用上はフィルム成形が出来なかったり、表面あ
れの原因となるため使用出来ないなどの問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明の概要 <要旨>本発明は、下記のプロピレン系ランダム共重合
体(A)を1〜70重量%、およびプロピレン系ランダ
ム共重合体(B)を30〜99重量%を含有してなる共
重合体組成物である。プロピレン系ランダム共重合体(A) :プロピレン、お
よびエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィ
ンからなり、以下の(a)〜(c)の特徴を有するプロ
ピレン系ランダム共重合体。(a)プロピレンから得ら
れる構造単位が90〜99.5モル%、エチレン及び/
又は炭素数4〜20のα−オレフィンから得られる構造
単位が0.5〜10モル%存在すること、(b)分子量
分布(Mw/Mn)が3以下の範囲であること、(c)
平均溶出温度(T50)が40〜90℃の範囲にあり、溶
出分散度σ値が10以下であること。プロピレン系ランダム共重合体(B) :プロピレン、お
よびエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィ
ンからなり、以下の(d)〜(e)の特徴を有するプロ
ピレン系ランダム共重合体。(d)プロピレンから得ら
れる構造単位が90〜99.5モル%、エチレン及び/
又は炭素数4〜20のα−オレフィンから得られる構造
単位が0.5〜10モル%存在すること、(e)分子量
分布(Mw/Mn)が3.5〜10の範囲であること。
【0007】なお、上記における分子量分布(Mw/M
n)はゲルパーミュエイションクロマトグラフィー(G
PC)の測定による値を、また、平均溶出温度(T50
はo−ジクロロベンゼンを溶媒とした温度上昇溶離分別
(Temperature RisingElution Fraction:以下「TRE
F」という)法によるポリマーの溶出曲線に基づいた値
を意味する。それらの詳細は後記する。
【0008】<効果>本発明により低温ヒートシール
性、および耐ブロッキング性に優れたフィルムを提供す
ることが可能になる。
【0009】発明の具体的説明 <プロピレン系ランダム共重合体(A)>本発明のプロ
ピレン系ランダム共重合体(A)は、プロピレンから得
られる構造単位が90〜99.5モル%、エチレン及び
/又は炭素数4〜20のα−オレフィンから得られる構
造単位が0.5〜10モル%存在するものである。炭素
数4〜20のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1
−ペンテン、3−メチルブテン−1、1−ヘキセン、4
−メチルペンテン−1、1−ヘプテン、1−オクテン、
1−ノネン、1−デセン、1−ヘキサデセン等が例示さ
れる。好ましい構造単位の割合はプロピレン以外のモノ
マーの種類により多少異なるが、一般には、プロピレン
構造単位が92〜99モル%である。
【0010】該共重合体(A)の分子量分布(Mw/M
n)は3以下の範囲にある。好ましくは1〜2.8の範囲
である。一般に、メタロセン化合物とアルモキサンから
なる触媒で得られる重合体は、Mw/Mnが3以下のもの
しか得られないが、3を越えるものは触媒も不均一性を
もつために耐ブロッキング性が悪化するため好ましくな
い。なお、ゲルパーミュエイションクロマトグラフィー
(GPC)の共重合体の分子量の測定は、武内著丸善発
行の「ゲルパーミュエイションクロマトグラフィー」に
準じて行ったものである。すなわち、分子量既知の標準
ポリスチレン(東ソー社製単分散ポリスチレン)を使用
し、ユニバーサル法により、数平均分子量(Mn)及び
重量平均分子量(Mw)に換算し、Mw/Mnの値を求め
た。測定はウォーターズ社製150C−ALC/GPC
を用い、カラムは昭和電工社製AD80M/Sを3本使
用した。サンプルは0−ジクロルベンゼンに0.2wt%
に希釈し、200μl使用し、140℃、流速1ml/分
で実施した。
【0011】TREFによる平均溶出温度(T50)は4
0〜90℃の範囲にあり、溶出分散度(σ値)が10以
下である。平均溶出温度(T50)は、溶出重合体の積算
重量が50重量%となるときの温度を示す。また溶出分
散度(σ値)は、TREFによる溶出量が溶出温度に対
して正規確率分布に従うと仮定し、重量積算溶出量I
(t)が下記の数式:
【0012】
【数1】
【0013】で表わされると定義した際のσ値であり、
具体的にはσ=T84.1−T50で定義する。T84.1は、積
算重量が84.1重量%となるときの温度を示す。尚、
TREFの測定は、Journal of Applied Polymer S
cience 26巻4217〜4231(1981)に記載の装置及び方法
で行った。平均溶出温度及び溶出分散度は、好ましくは
50〜85℃かつσ値が9以下である。さらに好ましく
は60〜80℃かつσ値が6以下である。平均溶出温度
が40℃未満のものは分子量が低すぎるか、融点が低す
ぎるためにブロッキングの原因となり、また90℃を超
えると分子量が高すぎて成形出来ないかあるいは融点が
高すぎるため低温でのヒートシール性を有しない。ま
た、溶出分散度が10以上では、ブロッキングの原因と
なる成分も多くなるため低温でのヒートシール性と耐ブ
ロッキング性を2つとも満たすようにはなり得ない。
【0014】プロピレン系ランダム共重合体(A)は、
下記の成分(C)及び成分(D)からなる重合触媒によ
る製造することができる。 <成分(C)>成分Cは、下記一般式: Q(C54-a1 a)(C54-b2 b)MeXY であらわされる遷移金属化合物である。ここで、Qは、
二つの共役五員環配位子を架橋する結合性基である。詳
しくは (イ)メチレン基、エチレン基、イソプロピレン基、フ
ェニルメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、シク
ロヘキシレン基等のアルキレン基; (ロ)シリレン基、ジメチルシリレン基、フェニルメチ
ルシリレン基、ジフェニルシリレン基、ジシリレン基、
テトラメチルジシリレン基等のシリレン基; (ハ)ゲルマニウム、リン、窒素、ホウ素あるいはアル
ミニウムを含む炭化水素基[具体的には(CH32Ge
基、(C652Ge基、(CH3)P基、(C65)P
基、(C49)N基、(C65)N基、(CH3)B
基、(C49)B基、(C65)B基、(C65)Al
基、(CH3O)Al基等]等である。好ましくはアルキ
レン基およびシリレン基である。
【0015】(C54-a1 a)および(C54-b2 b
であらわす共役五員環配位子は、それぞれ別個に定義さ
れているけれども、aおよびb、ならびにR1およびR2
の定義そのものは同じであるから(詳細後記)、この二
つの共役五員環基は同一でも異なってもよいことはいう
までもない。この共役五員環基の一つの具体例は、a=
0(あるいはb=0)のシクロペンタジエニル基(架橋
基Q以外の置換基のない)である。この共役五員環基が
a≠0(あるいはb≠0)であって置換基を有するもの
である場合、R1(あるいはR2)の一つの具体例は、炭
化水素基(C1〜C20、好ましくはC1〜C12)である
が、この炭化水素基は一価の基としてシクロペンタジエ
ニル基と結合していても、二価の基としてシクロペンタ
ジエニル基と結合していてもよい。後者の代表例は、R
1(あるいはR2)が当該シクロペンタジエニル基の二重
結合を共有して縮合六員環を形成しているもの、すなわ
ちこの共役五員環基がインデニル基またはフルオレニル
基であるものである。すなわち、この共役五員環基の代
表例は、置換または非置換の、シクロペンタジエニル
基、インデニル基およびフルオレニル基である。
【0016】R1およびR2は、それぞれ、上記のC1
20、好ましくはC1〜C12の炭化水素基の外に、ハロ
ゲン基(たとえば、フッ素、塩素、臭素)、アルコキシ
基(たとえば、C1〜C12のもの)、ケイ素含有炭化水
素基(たとえば、ケイ素原子を−Si(R1)(R2
(R3)の形で含む炭素数1〜24程度の基)、リン含
有炭化水素基(たとえば、リン原子を−P(R)(R)
の形で含む炭素数1〜18程度の基)、窒素含有炭化水
素基(たとえば、窒素原子を−N(R)(R′)の形で含
む炭素数1〜18程度の基)あるいはホウ素含有炭化水
素基(たとえば、ホウ素原子を−B(R)(R)の形で
含む炭素数1〜18程度の基)である。a(あるいは
b)が2以上であってR1(あるいはR2)が複数個存在
するときは、それらは同一でも異なっていてもよい。a
およびbは、0≦a≦4、0≦b≦4を満足する整数で
ある。
【0017】Meは周期律表IVB〜VIB族遷移金属、好
ましくはチタン、ジルコニウム、およびハフニウムであ
る。XおよびYは、各々水素、ハロゲン基、炭素数1〜
20、好ましくは1〜10、の炭化水素基、炭素数1〜
20、好ましくは1〜10のアルコキシ基、アミノ基、
炭素数1〜20、好ましくは1〜12のリン含有炭化水
素基(具体的には、たとえばジフェニルホスフィン
基)、あるいは炭素数1〜20、好ましくは1〜12の
ケイ素含有炭化水素基(具体的には、たとえばトリメチ
ルシリル基)である。XとYとは同一でも異なってもよ
い。これらのうちハロゲン基、炭化水素基が好ましい。
【0018】Meがジルコニウムである場合のこの遷移
金属化合物の具体例は、下記の通りである。 (イ)アルキレン基で架橋した五員環配位子を有する遷
移金属化合物、例えば (1) メチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、(2)エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、(3) エチレンビス(インデニル)ジルコニ
ウムモノハイドライドモノクロリド、(4) エチレンビ
ス(インデニル)メチルジルコニウムモノクロリド、
(5) エチレンビス(インデニル)ジルコニウムモノメ
トキシモノクロリド、
【0019】(6) エチレンビス(インデニル)ジルコ
ニウムジエトキシド、(7) エチレンビス(インデニ
ル)ジルコニウムジメチル、(8) エチレンビス(4,
5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジ
クロリド、(9) エチレンビス(2−メチルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、(10) エチレン(2,4
−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
【0020】(11) エチレン(2−メチル−4−tertブ
チルシクロペンタジエニル)(3’−tertブチル−5’
−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(12) エチレン(2,3,5−トリメチルシクロペ
ンタジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(13) イソプ
ロピリデンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(14) イソプロピリデンビス(2,4−ジメチルシ
クロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(15) イソプ
ロピリデンビス(2−メチル−4−tertブチルシクロペ
ンタジエニル)(3’−tertブチル−5−メチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
【0021】(16) メチレン(シクロペンタジエニル)
(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、(17) メチレン(シクロペンタジエニ
ル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムクロリドヒドリド、(18) メチレン(シクロペン
タジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジメチル、(19) メチレン(シクロペ
ンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジフェニル、(20) メチレン(シクロ
ペンタジエニル)(トリメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、
【0022】(21) メチレン(シクロペンタジエニル)
(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド、(22) イソプロピリデン(シクロペンタジエ
ニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリド、(23) イソプロピリデン(シクロ
ペンタジエニル)(2,3,4,5−テトラメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(24) イ
ソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−メチル
インデニル)ジルコニウムジクロリド、(25) イソプロ
ピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジ
ルコニウムジクロリド、
【0023】(26) イソプロピリデン(2−メチルシク
ロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジク
ロリド、(27) イソプロピリデン(2,5−ジメチルシ
クロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリド、(28) イソプロピ
リデン(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)(フ
ルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(29) エチレン
(シクロペンタジエニル)(3,5−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(30) エチレ
ン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド、
【0024】(31) エチレン(2,5−ジメチルシクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド、(32) エチレン(2,5−ジエチルシクロペンタ
ジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
(33) ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)
(3,4−ジエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、(34) ジフェニルメチレン(シクロペン
タジエニル)3,4−ジエチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、(35) シクロヘキシリデン
(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、(36) シクロヘキシリデン(2,5−ジ
メチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチル
ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド等。
【0025】(ロ)シリレン基架橋五員環配位子を有す
る遷移金属化合物、例えば (1) ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、(2) ジメチルシリレン(4,5,6,
7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(3) ジメチルシリレン(2,4−ジメチルシクロ
ペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリド、(4) フェニルメ
チルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(5) フェニルメチルシリレンビス(4,5,6,
7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、
【0026】(6) フェニルメチルシリレン(2,4−
ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
(7) フェニルメチルシリレン(2,3,5−トリメチ
ルシクロペンタジエニル)(2,4,5−トリメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(8)
フェニルメチルシリレンビス(テトラメチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロリド、(9) ジフェニ
ルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(10) テトラメチルジシリレンビス(インデニル)
ジルコニウムジクロリド、
【0027】(11) テトラメチルジシリレンビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(12) テ
トラメチルジシリレン(3−メチルシクロペンタジエニ
ル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(13) ジ
メチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジ
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(14) ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)
(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、(15) ジメチルシリレン(シクロペンタジエニ
ル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、
【0028】(16) ジメチルシリレン(シクロペンタジ
エニル)(3,4−ジエチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド、(17) ジメチルシリレン(シク
ロペンタジエニル)(トリエチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、(18) ジメチルシリレン
(シクロペンタジエニル)(テトラエチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリド、(19) ジメチルシ
リレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジル
コニウムジクロリド、(20) ジメチルシリレン(シクロ
ペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチルルフルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド、
【0029】(21) ジメチルシリレン(シクロペンタジ
エニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド、(22) ジメチルシリレン(2−メチルシクロ
ペンタジエニル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(23) ジメチルシリレン(2,5−ジメチルシクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド、(24) ジメチルシリレン(2−エチルシクロペン
タジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(25) ジメチルシリレン(2,5−ジエチルシクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド、
【0030】(26) ジエチルシリレン(2−メチルシク
ロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチルフルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド、(27) ジメチルシリレ
ン(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)(2,7
−ジ−t−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(28) ジメチルシリレン(2−エチルシクロペンタ
ジエニル)(2,7−ジ−t−ブチルフルオレニル)ジ
ルコニウムジクロリド、(29) ジメチルシリレン(ジエ
チルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(30) ジメチ
ルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(オクタヒ
ドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(31) ジ
メチルシリレン(ジメチルシクロペンタジエニル)(オ
クタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(3
2) ジメチルシリレン(エチルシクロペンタジエニル)
(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(33) ジメチルシリレン(ジエチルシクロペンタジ
エニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド等。
【0031】(ハ)ゲルマニウム、アルミニウム、ホウ
素、リンあるいは窒素を含む炭化水素基で架橋された五
員環配位子を有する遷移金属化合物、例えば (1) ジメチルゲルマニウムビス(インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、(2) ジメチルゲルマニウム(シク
ロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジク
ロリド、(3) メチルアルミニウムビス(インデニル)
ジルコニウムジクロリド、(4) フェニルアルミニウム
ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(5) フ
ェニルホスフィノビス(インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、(6) エチルホラノビス(インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、(7) フェニルアミノビス(インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、(8) フェニルアミノ
(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、等が例示される。
【0032】(ニ)また、上記(イ)〜(ハ)の化合物
の塩素を臭素、ヨウ素、ヒドリド、メチル、フェニル等
に置きかえたものも使用可能である。さらに、本発明で
は、成分(C)として上記(イ)〜(ニ)に例示したジ
ルコニウム化合物の中心金属をジルコニウムからチタ
ン、ハフニウム、ニオブ、モリブデンまたはタングステ
ンに換えた化合物も用いることが出来る。これらのうち
で好ましいのは、ジルコニウム化合物、ハフニウム化合
物およびチタニウム化合物である。さらに好ましいの
は、アルキレン基あるいはシリレン基で架橋したジルコ
ニウム化合物およびハフニウム化合物である。
【0033】<成分D>成分(D)はアルモキサンであ
る。アルモキサンは一種類のトリアルキルアルミニウム
または二種類以上のトリアルキルアルミニウムと水との
反応により得られる生成物である。具体的には一種類の
トリアルキルアルミニウムから得られるメチルアルモキ
サン、エチルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イソ
ブチルアルモキサン等、および二種類のトリアルキルア
ルミニウムと水から得られるメチルエチルアルモキサ
ン、メチルブチルアルモキサン、メチルイソブチルアル
モキサン等が例示される。これらのアルモキサンを複数
種併用することも可能であり、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウム、ジメチルアルミニウムクロリド等の他のアルキル
アルミニウムと併用することも可能である。また、二種
類のアルモキサンあるいは一種類のアルモキサンと他の
有機アルミニウム化合物とを反応させることにより、変
成されたアルモキサンを用いることも可能である。これ
らの中で好ましいものは、メチルアルモキサン、イソブ
チルアルモキサン、メチルイソブチルアルモキサンおよ
びこれらのアルモキサンとトリアルキルアルミニウムの
混合物が用いられる。特に好ましいのはメチルアルモキ
サン、メチルイソブチルアルモキサンである。
【0034】これらのアルモキサンは公知の様々な条件
下に調製することができる。具体的には以下の様な方法
が例示できる。 (イ)トリアルキルアルミニウムをトルエン、ベンゼ
ン、エーテル等の適当な有機溶剤を用いて直接水と反応
させる方法、(ロ)トリアルキルアルミニウムと結晶水
を有する塩水和物、例えば硫酸銅、硫酸アルミニウムの
水和物と反応させる方法、(ハ)トリアルキルアルミニ
ウムとシリカゲル等に含浸させた水分とを反応させる方
法、(ニ)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルア
ルミニウムを混合し、トルエン、ベンゼン、エーテル等
の適当な有機溶剤を用いて直接水と反応させる方法、
(ホ)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミ
ニウムを混合し、結晶水を有する塩水和物、例えば硫酸
銅、硫酸アルミニウムの水和物と加熱反応させる方法、
(ヘ)シリカゲル等に水分を含浸させ、トリイソブチル
アルミニウムで処理した後、トリメチルアルミニウムで
追加処理する方法、(ト)メチルアルモキサンおよびイ
ソブチルアルモキサンを公知の方法で合成し、これら二
成分を所定量混合し、加熱反応させる方法。
【0035】<触媒の形成>本発明に用いられる触媒
は、上記の成分(C)および(D)を、重合槽内である
いは重合槽外で、重合させるべきモノマーの存在下ある
いは非存在下に接触させることにより調製することがで
きる。本発明で使用する成分(C)および(D)の使用
量は任意であるが、一般的には成分(D)中のアルミニ
ウム原子と成分(C)の遷移金属の原子比(Al/Me)
で0.01〜100,000、好ましくは0.1〜30,0
00、である。接触方法は、任意であって重合時に別々
に導入して接触させてもよいし、予め接触させたものを
使用してもよい。
【0036】本発明の触媒は、成分(C)および(D)
以外に、他の成分を含みうるものであることは前記した
通りであるが、成分(C)および(D)に加えることが
可能な第三成分(任意成分)としては、例えば水、メタ
ノール、エタノール、ブタノール等の活性水素含有化合
物;エーテル、エステル、アミン等の電子供与性化合
物;ホウ酸フェニル、ジメチルメトキシアルミニウム、
亜リン酸フェニル、テトラエトキシシラン、ジフェニル
ジメトキシシラン等のアルコキシ含有化合物;トリフェ
ニルホウ素、トリブチルホウ素等の有機ホウ素化合物を
例示することができる。
【0037】<プロピレン系ランダム共重合体(A)の
製造方法>成分(C)および(D)からなる重合触媒を
用いるプロピレン系ランダム共重合体(A)の製造は、
プロピレンと、エチレン及び/又は炭素数の4〜20の
α−オレフィンとを混合接触させることにより行われ
る。反応系中の各モノマーの量比は経時的に一定である
必要はなく、各モノマーを一定の混合比で供給すること
も便利であるし、供給するモノマーの混合比を経時的に
変化させることも可能である。また、共重合反応比を考
慮してモノマーのいずれかを分割添加することも出来
る。
【0038】重合様式は、触媒成分と各モノマーが効率
よく接触するならば、あらゆる様式をとり得る。具体的
には、不活性溶媒を用いるスラリー法、不活性溶媒を実
質的に用いずプロピレンおよびα−オレフィンを溶媒と
して用いるスラリー法、溶液重合法あるいは実質的に液
体溶媒を用いず各モノマーを実質的にガス状に保つ気相
法などが採用できる。また、連続重合、回分式重合また
は予備重合を行う方法にも適用される。スラリー重合の
場合は、重合溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、ペンタ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪
族または芳香族炭化水素の単独あるいは混合物が用いら
れる。重合温度は−48℃程度、好ましくは0℃〜15
0℃であり、そのとき分子量調節剤として補助的に水素
を用いることができる。スラリー重合のとき、成分
(C)の使用量は、0,001〜1.0グラム成分(C)
/リットル溶剤の範囲が好ましい。重合圧力は0〜90
Kg/cm2G、好ましくは0〜60Kg/cm2G、特に好まし
くは1〜50Kg/cm2Gが適当である。
【0039】また、活性の向上、溶媒可溶性副生ポリマ
ーの消滅または融点降下の防止などを目的として、共重
合を行う前に予めプロピレンを単独で重合させた触媒を
用いることは好ましいことである。この時のプロピレン
単独重合部の全共重合体に占める割合は、通常10重量
%以下、好ましくは5重量%以下で充分であり、製品ポ
リマー中にプロピレン単独重合体に基づくDSCのピー
クが認められない程度であることが好ましい。この場
合、プロピレン単独重合時の重合温度は、その後に行な
われる共重合の温度と同等か、それより低い温度である
ことが一般的である。従って、プロピレン単独重合時の
温度は、−30〜70℃、好ましくは0〜50℃、であ
る。圧力は通常、常圧〜20Kg/cm2G、を採用できる
が、目的共重合体に対するプロピレン単独重合部の割合
が上記所定の範囲内であるようならば必ずしもこれに限
定されない。共重合体の分子量は、重合系中に水素を添
加することによって制御することができる。
【0040】<プロピレン系ランダム共重合体(B)>
本発明のプロピレン系ランダム共重合体(B)は、プロ
ピレンから得られる構造単位が90〜99.5モル%、
エチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィンか
ら得られる構造単位が0.5〜10モル%存在するもの
である。炭素数4〜20のα−オレフィンとしては、1
−ブテン、1−ペンテン、3−メチルブテン−1、1−
ヘキセン、4−メチルペンテン−1、1−ヘプテン、1
−オクテン、1−ノネン、1−テセン、1−ヘキサデセ
ン等が例示される。好ましい構造単位の割合はプロピレ
ン以外のモノマーの種類により多少異なるが、一般に
は、プロピレン構造単位が92〜99モル%である。
【0041】ゲルパーミュエイションクロマトグラフィ
ー(GPC)の測定によるMw/Mnの比は3.5〜10
の範囲、好ましくは4〜9の範囲である。Mw/Mn>1
0では、共重合体(A)とブレンドが均一にまざりにく
く、また透明性の悪化や表面あれを引きおこす。一方、
Mw/Mn<3.5では、全体のポリマーのフィルム成形
性が悪化し、本発明組成物の成形性の改良効果が得られ
ない。
【0042】<プロピレン系ランダム共重合体(B)の
製造>本重合体は一般に公知のチタン化合物と有機アル
ミニウムからなるチーグラー型触媒を用いて重合可能で
ある。その非限定的な例としては、丸紅ソルベー社製の
TiCl3組成物とジエチルアルミニウムクロリドとから
なる触媒、あるいは、チタン、マグネシウム、ハロゲン
を必須で含有する高活性触媒成分とトリエチルアルミニ
ウム、および必要に応じて使用する電子供与性化合物か
らなる触媒を挙げることができる。
【0043】<共重合体組成物の製造>本発明の組成物
はプロピレン系ランダム共重合体(A)および共重合体
(B)を配合することによって得られる。上記共重合体
(A)の配合割合は1〜70重量%、好ましくは3〜5
0重量%、さらに好ましくは5〜40重量%である。1
重量%より少なすぎると低温ヒートシール性と耐ブロッ
キング性の改良効果が得られず、また、70重量%より
多すぎると成形性の改良が得られず、実質的にフィルム
成形が出来ない。本発明の組成物では、上記必須成分の
外に付加的成分を、本発明の効果を著しく損なわれない
範囲で更に添加することもできる。それらの付加的成分
としては、通常のポリオレフィン用に用いられる酸化防
止剤、中和剤、紫外線吸収剤、気泡防止剤、分散剤、帯
電防止剤、滑剤、分子量調整剤(過酸化物)、他の核剤
等の各種助剤、ゴム成分、着色剤等を挙げることができ
る。
【0044】本発明組成物の製造方法としては、一般に
使用されるヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、V
ブレンダー、タンブラーミキサー、リボンブレンダー、
バンバリーミキサー、ニーダーブレンダー、又は押出機
のごとき混合機あるいは混練機を用いて所定時間混合
し、通常の押出機にてペレット状とすることが好まし
い。この組成物は、押出成形、中空成形、フィルム成
形、射出成形、圧縮成形等を経て各種成形体に加工され
る。特に押出成形体は本発明の効果が大いに奏される。
【0045】
【実施例】
実験例プロピレン系ランダム共重合体(A)の製造 : [触媒成分(C)の製造]ジメチルシリルビス(テトラ
ヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリドを、J.Orgm
et.Chem.(342)21〜29 1988及びJ.Orgmet.Chem.(369)359
〜370 1989に従って合成した。具体的には、窒素置換し
た300mlフラスコに、ビス(インデニル)ジメチル
シラン5.4gをテトラヒドロフラン150mlに希釈
し、50℃以下に冷却した後、n−ブチルリチウム
(1.6M/L)を23.6mlを30分かけて滴下し
た。滴下終了後、1時間かけて室温まで昇温し、昇温下
で4時間反応させ反応液Aを合成した。
【0046】窒素置換した500mlフラスコにテトラ
ヒドロフラン200ml導入し−50℃以下に冷却した
後、四塩化ジルコニウム4.38gをゆっくり導入し
た。次いで反応液Aを全量導入した後、3時間かけてゆ
っくり室温まで昇温した。室温下で2時間反応させた
後、さらに60℃に昇温し2時間反応させた。反応終了
後、溶媒を減圧留去した後、トルエン100mlに溶解
し再留去によりジメチルシリルビス(インデニル)ジル
コニウムジクロリド粗結晶3.86gを得た。次いで、
この粗結晶をジクロロメタン150mlに溶解し、50
0mlオートクレープに導入し、白金・カーボン(0.
5重量%白金担持)触媒5g導入後、50Kg/cm2Gの
水素圧力下、50℃の温度で5時間水添反応を行った。
反応終了後、触媒を濾別した後、溶媒を減圧留去し、ト
ルエンで抽出した後再結晶することにより、目的のジメ
チルシリルビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド1.26gを得た。
【0047】[触媒成分(D)の製造]充分に窒素置換
した撹拌機及び還流コンデンサー付の1000mlフラ
スコに、脱水及び脱酸素したトルエン100mlを導入
した。次いで、2本の滴下ロートの一方に、トリメチル
アルミニウム0.72g(10mmol)、トリイソブチル
アルミニウム1.96g(10mmol)をトルエン50m
lに希釈し、他の一方に飽和水含有のトルエンを導入
し、30℃の条件下で混合アルミニウム溶液及び飽和水
含有トルエンをAl及び水を等モルずつ3時間かけてフ
ィードした。フィード終了後、50℃に昇温し2時間反
応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去して1.9gの
白色固体を得た。
【0048】[共重合体(A)−1の製造]撹拌および
温度制御装置のついた内容積15lのステンレス鋼製オ
ートクレーブに充分脱水および脱酸素したn−ヘプタン
を5l、上記で得た成分(C)を4.6mg、メチルイ
ソブチルアルモキサンをアルミニウム原子換算で30mm
ol用い、40℃重合条件下プロピレンを360g/時
間、エチレンを7.4g/時間の速度で4時間フィード
した。フィード終了時の系内圧力は、3.5Kg/cm2Gで
あった。フィード終了後3時間継続重合を行った結果、
圧力は1.7Kg/cm2Gまで下がった。残ガスをパージ
し、ブタノールを400ml加え、50℃で1時間脱触
した後、スチームストリッピング槽に1時間かけて少し
ずつ圧送し、溶媒を蒸発させた後、ポリマーを分離回収
し、乾燥した結果、1.10Kgの共重合体(A)−1を
得た。このポリマー中には2.5重量%のエチレンが含
有されていた。GPCの測定結果数平均分子量は23,
000、Mw/Mn=2.00であった。DSCの測定の
結果、融点は128.6℃であった。TREFの測定の
結果平均溶出温度は74℃、溶出分散度は3.5であっ
た。
【0049】なお、TREF法による共重合体の平均溶
出温度(T50)は、以下のようにして測定した。サンプ
ルをo−ジクロロベンゼンに溶解して0.4重量%の溶
液を調製し、サンプル2mg相当の該溶液をクロス分別
装置(三菱油化社製CFC-101-L)に注入し、1℃/1分
の速度で140℃から0℃まで冷却した後、サンプルを
TREF用カラムに担持させた。次いで、0,10,20,30,4
0,45,52,55,58,61,64,67,70,73,76,79,82,85,88,91,94,
97,100,102,105,120,140℃と段階的に昇温し、各温度に
おいて溶出したポリマーを1.0cm3/分の速度でカラム
内から抜き出し、各溶出分を自動的にGPCカラムに送
って分別し、赤外検出器により3.42μの波長で溶出
ポリマー濃度を定量した。ピークのデータ処理は、装置
付属のプログラムを用いて行った。こうして得られた曲
線に基づいて、溶出ポリマーの積算重量が50%となる
ときの溶出温度を、平均溶出温度(T50)として表し
た。
【0050】[共重合体(A)−2の製造]エチレンの
フィード速度を15.0グラム/時間の速度にする以外
は全て上記共重合体(A)−1の製造と同一条件で重合
反応を行った。その結果、1,150グラムの重合体
(A)−2が得られた。共重合体中のエチレン含量は
5.7重量%、数平均分子量は22600、Mw/Mnは
2.15、融点は114℃であった。TREFによる平
均溶出温度は58℃、溶出分散度は8.8であった。
【0051】プロピレン系ランダム共重合体(B)の製
共重合体(B)−1として、エチレン含量2.5重量%
のプロピレンエチレンランダム共重合体を用いた。この
もののMFRは9.2、分子量分布(Mw/Mn)は6.5
0であった。融点は147.7℃、平均溶出温度
(T50)は95℃、溶出分散度は7.2であった。共重
合体(B)−2としては、エチレン含量4.5重量%の
プロピレンエチレンランダム共重合体[三菱油化社製F
X4(商品名)]を用いた。MFRは6.2、分子量分
布(Mw/Mn)は5.9であった。融点は140℃、平
均溶出温度(T50)は87℃、溶出分散度は10.5で
あった。
【0052】実施例1 基材層として、MFR2.3グラム/10分かつII9
8%のポリプロピレン[三菱油化社製FL6S(商品
名)]100部にグリセリンモノステアレート0.6重
量部、N,N’ビス(2−ヒドロキシエチル)アルキル
アミン0.1重量部を混合したものを用いた。また、表
面層として上記の共重合体(A)−1、10重量部、お
よび共重合体(B)−1、90重量部に、酸化防止剤と
して2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.10
重量部、塩酸キャッチ剤としてステアリン酸カルシウム
0.05重量部、平均粒径3μのシリカ0.15重量部を
添加し、混合後ペレット化したものを用いた。
【0053】これらの組成物を用い、下記の条件で積層
し、逐次二軸延伸して、二軸延伸ポリプロピレン複層フ
ィルムを得た。基材層であるポリプロピレンと表面層で
ある本発明組成物を、それぞれ115mm径、35mm径押
出機より三層ダイを用いて、表面層組成物/ポリプロピ
レン/表面層組成物と三層構成になる様に250℃で溶
融共押し出ししてシートを成形した。引き続きロール周
速差を利用して115℃で径方向に5倍延伸した。次に
168℃のテンターオーブン中で横方向に10倍延伸し
た後、155℃で熱セットし、引き続きフィルムの片面
にコロナ放電処理を施して二軸延伸複層フィルムを得
た。厚み構成は、1μ/23μ/1μであった。
【0054】このフィルムについて下記の条件でヒート
シール温度および耐ブロッキング性を測定した。その結
果を表−1に示す。ヒートシール温度 :5mm×200mmのヒートシールバー
を用い、各設定温度において、ヒートシール圧力1Kg/
cm2、ヒートシール時間0.5秒のヒートシール条件でシ
ールした試料から20mm幅のサンプルを切り取り、ショ
ッパー型試験機を用いて引張速度500mm/分にて引き
離し、100グラムの強度となる温度をヒートシール温
度とした。耐ブロッキング性 :二枚のフィルム(コロナ放電処理面
どうし)を接触面積が10cm2となるように重ねて、二
枚のガラス板の間にはさみ、50g/cm2の荷重をかけて
40℃の雰囲気下で24時間放置後、ショッパー型試験
機で引きはがす時の最大荷重を測定した。
【0055】実施例2〜3および比較例1 実施例1の共重合体(A)−1と共重合体(B)−1の
配合割合を表−1に示す様に変えた以外は、実施例1と
同様に評価を行った。その結果を表−1に示す。なお、
比較例1のフィルムは表面粗れが激しく実用に供しない
ものであった為、ヒートシール温度、および耐ブロッキ
ングの測定はできなかった。
【0056】実施例4 実施例1の共重合体(A)−1を共重合体(A)−2に
変えた以外は、実施例1と同様に評価を行った。その結
果表−1に示す。
【0057】比較例2 実施例1の表面層として上記共重合体(B)−2を10
0重量部使用した以外は実施例1と同様に評価を行っ
た。その結果を表−1に示す。
【0058】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内野 英史 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社四日市総合研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/14 - 23/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のプロピレン系ランダム共重合体
    (A)を1〜70重量%、およびプロピレン系ランダム
    共重合体(B)を30〜99重量%を含有してなる共重
    合体組成物。プロピレン系ランダム共重合体(A) :プロピレン、お
    よびエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィ
    ンからなり、以下の(a)〜(c)の特徴を有するプロ
    ピレン系ランダム共重合体。 (a)プロピレンから得られる構造単位が90〜99.
    5モル%、エチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オ
    レフィンから得られる構造単位が0.5〜10モル%存
    在すること、 (b)分子量分布(Mw/Mn)が3以下の範囲である
    こと、 (c)平均溶出温度(T50)が40〜90℃の範囲にあ
    り、溶出分散度σ値が10以下であること。プロピレン系ランダム共重合体(B) :プロピレン、お
    よびエチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オレフィ
    ンからなり、以下の(d)〜(e)の特徴を有するプロ
    ピレン系ランダム共重合体。 (d)プロピレンから得られる構造単位が90〜99.
    5モル%、エチレン及び/又は炭素数4〜20のα−オ
    レフィンから得られる構造単位が0.5〜10モル%存
    在すること、 (e)分子量分布(Mw/Mn)が3.5〜10の範囲
    であること。
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