JP3199233U - 木質チップ発酵熱を利用した水耕栽培システム - Google Patents
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Classifications
-
- Y02P60/216—
Landscapes
- Hydroponics (AREA)
Abstract
【課題】農作物の生長を促進させるとともに、培養液パイプの中に根が繁茂することによる通水のせき止めをなくす水耕栽培システムを提供する。【解決手段】苗ポット60に培養液を供給する培養液パイプ20と、培養液パイプに接続して設けられ、苗ポットを上方より載置する開口部が形成された栽培ユニット30と、培養液パイプに培養液を供給する培養液ポンプ21と、培養液パイプに供給する培養液を温める木質チップ発酵ユニット50を備え、木質チップ発酵ユニットによって温められた培養液を培養液パイプ中に循環通水するとともに、通水された培養液を、栽培ユニットの底部より吸収して、苗ポットに供給するようにした。【選択図】図1
Description
本考案は、水耕栽培システムに関し、更に詳しくは、木質チップ発酵熱を利用して温水を循環させ、根の発達を著しく促進し、且つ農作物の生長を促進させる水耕栽培システムに関する。
土耕栽培では、栽培対象となる植物の生育等が、その土地の気象や栽培環境に大きく左右される。また、畑の土作りにもかなりの時間が必要となる。
一方、水耕栽培では、初期投資は大きくなるものの、栽培する場所が限定されない。
また、栽培管理の簡易化や連作も可能であり、安定的に収量を維持することができる。
このため、水耕栽培は、企業的な農業に適しているといえる。
一方、水耕栽培では、初期投資は大きくなるものの、栽培する場所が限定されない。
また、栽培管理の簡易化や連作も可能であり、安定的に収量を維持することができる。
このため、水耕栽培は、企業的な農業に適しているといえる。
従来の水耕栽培としては、薄膜型水耕(NFT)、湛液型水耕(DFT)に代表されるように、肥料が溶け込む水(培養液)を循環させる栽培方式等が用いられている。
例えば、特許文献1には、植え付け孔とほぼ同様の形状に成型された固形培土にトマトの種を蒔き、未だ根の露出していない状態で、固形培土を、少なくとも下部が苗ポットに所定長さだけ突き出すようにして、植え付け孔に1個ずつ固定し、上蓋の下面に固定したパイプから苗ポットの中に固形培土に達するまで培養液を満たし、固形培土から露出した根が成長して、培養液の水位が基準レベルに達したとき、培養液の水位を常にこの基準レベルに保持するように、水位制御手段を運転して、トマトが結実成長した後に水位制御手段を停止して、その後、苗ポットの中の培養液がトマトの苗に吸い上げられて充分減少した後に、トマトの実を収穫する、水耕栽培方法が記載されている。
また、特許文献2には、土付き苗の根鉢を培養液の水面より上方に配置したカゴの中にいれ、吸水リボンで吸い上げた水分と蒸気装置から発散する小気泡が水面で弾ける際飛散する飛沫により根鉢に吸水し、苗を育成する。
カゴの隙間を通して新たに伸びてきた根は、飛沫により常に培養液に濡れた状態で生長し、下方に伸張する。やがて根が培養液中に到達すると自然に水耕栽培に移行する、ことが記載されている。
例えば、特許文献1には、植え付け孔とほぼ同様の形状に成型された固形培土にトマトの種を蒔き、未だ根の露出していない状態で、固形培土を、少なくとも下部が苗ポットに所定長さだけ突き出すようにして、植え付け孔に1個ずつ固定し、上蓋の下面に固定したパイプから苗ポットの中に固形培土に達するまで培養液を満たし、固形培土から露出した根が成長して、培養液の水位が基準レベルに達したとき、培養液の水位を常にこの基準レベルに保持するように、水位制御手段を運転して、トマトが結実成長した後に水位制御手段を停止して、その後、苗ポットの中の培養液がトマトの苗に吸い上げられて充分減少した後に、トマトの実を収穫する、水耕栽培方法が記載されている。
また、特許文献2には、土付き苗の根鉢を培養液の水面より上方に配置したカゴの中にいれ、吸水リボンで吸い上げた水分と蒸気装置から発散する小気泡が水面で弾ける際飛散する飛沫により根鉢に吸水し、苗を育成する。
カゴの隙間を通して新たに伸びてきた根は、飛沫により常に培養液に濡れた状態で生長し、下方に伸張する。やがて根が培養液中に到達すると自然に水耕栽培に移行する、ことが記載されている。
しかしながら、従来の特許文献1の水耕栽培方法では、苗ポットの中の培養液が基準レベルを保持するように培養液を補充してその水位を制御しているが、培養液は苗ポットのなかで滞留しているので、培養液の溶存酸素濃度が低くなり、根圏酸素要求量が多い作物を栽培した場合には、根腐れや農作物の生長不良など、様々な障害が発生するおそれがある。
また、特許文献2の水耕栽培方法では、蒸気装置6から発散する小気泡を供給するので生育は促進されるが、温められた培養液を利用するものではないので、その生育が遅い。
また、特許文献2の水耕栽培方法では、蒸気装置6から発散する小気泡を供給するので生育は促進されるが、温められた培養液を利用するものではないので、その生育が遅い。
本考案は、従来の水耕栽培の問題点を克服するため、木質チップ発酵熱を利用して温水を循環させることにより、根の発達を著しく促進し、且つ農作物の生長を促進させる水耕栽培システムを提供することを目的とする。
また、本考案の他の課題は、直接根に気泡を供給することで、苗の成長をさらに促進させることを目的とする。
さらに、本考案の他の課題は、水耕栽培システムにおいて、培養液を通水する培養液パイプの中に根が繁茂することによる通水のせき止めをなくすことを課題とする。
また、本考案の他の課題は、直接根に気泡を供給することで、苗の成長をさらに促進させることを目的とする。
さらに、本考案の他の課題は、水耕栽培システムにおいて、培養液を通水する培養液パイプの中に根が繁茂することによる通水のせき止めをなくすことを課題とする。
(1)本考案の木質チップ発酵熱を利用した水耕栽培システムは、農作物を水耕栽培する水耕栽培システムであって、
苗ポットに培養液を供給する培養液パイプと、
前記培養液パイプに接続して設けられ、苗ポットを上方より載置する開口部が形成された栽培ユニットと、
培養液パイプに培養液を供給する培養液ポンプと、
前記培養液パイプに供給する培養液を温める木質チップ発酵ユニットを備え、
木質チップ発酵ユニットによって温められた培養液を培養液パイプ中に通水するとともに、
培養液パイプ中に通水された培養液を、栽培ユニットの底部より吸収して、栽培ユニットに載置された苗ポットに供給するようにしたことを特徴とする。
(2)本考案の水耕栽培システムは、上記(1)において、栽培ユニットに載置された苗ポットの苗の根に向けて、培養液パイプ中に配設したチューブの先端から気泡を送出するエアポンプを設けたことを特徴とする。
(3)本考案の水耕栽培システムは、上記(1)、(2)において、栽培ユニットに載置された苗ポットの苗が繁茂して、培養液パイプ中において培養液の通水を妨げないように、苗の根を覆うようにカバーを設けたことを特徴とする。
苗ポットに培養液を供給する培養液パイプと、
前記培養液パイプに接続して設けられ、苗ポットを上方より載置する開口部が形成された栽培ユニットと、
培養液パイプに培養液を供給する培養液ポンプと、
前記培養液パイプに供給する培養液を温める木質チップ発酵ユニットを備え、
木質チップ発酵ユニットによって温められた培養液を培養液パイプ中に通水するとともに、
培養液パイプ中に通水された培養液を、栽培ユニットの底部より吸収して、栽培ユニットに載置された苗ポットに供給するようにしたことを特徴とする。
(2)本考案の水耕栽培システムは、上記(1)において、栽培ユニットに載置された苗ポットの苗の根に向けて、培養液パイプ中に配設したチューブの先端から気泡を送出するエアポンプを設けたことを特徴とする。
(3)本考案の水耕栽培システムは、上記(1)、(2)において、栽培ユニットに載置された苗ポットの苗が繁茂して、培養液パイプ中において培養液の通水を妨げないように、苗の根を覆うようにカバーを設けたことを特徴とする。
本考案の水耕栽培システムによれば、以下の効果を奏する。
すなわち、トマト、キュウリ、イチゴ等の果菜類、コマツナ、ネギ、ホウレンソウ等の葉菜類等の多種類の農作物を、根腐れなく温水を用いて栽培することが可能な汎用性の高い水耕栽培システムを提供することができる。
また、培養液パイプ中に延伸する根を吸水シートで囲っているので、培養液パイプ中に根が繁茂することによる通水をせき止めることがなく、培養液パイプ中において培養液がスムーズに流れる。
さらに、直接根に空気の気泡を供給することにより、苗の成長をさらに促進させる効果がある。
すなわち、トマト、キュウリ、イチゴ等の果菜類、コマツナ、ネギ、ホウレンソウ等の葉菜類等の多種類の農作物を、根腐れなく温水を用いて栽培することが可能な汎用性の高い水耕栽培システムを提供することができる。
また、培養液パイプ中に延伸する根を吸水シートで囲っているので、培養液パイプ中に根が繁茂することによる通水をせき止めることがなく、培養液パイプ中において培養液がスムーズに流れる。
さらに、直接根に空気の気泡を供給することにより、苗の成長をさらに促進させる効果がある。
<水耕栽培システム10>
以下、本考案の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本考案の実施形態に係る水耕栽培システムの概要を示す側面図である。水耕栽培システム10は、例えばトマトなどの苗61を栽培するためのシステムである。
図1に示すように、水耕栽培システム10は、苗ポット60を載置する、培養液パイプ20に接続して設けられ上方に開口部31を有する栽培ユニット30と、
栽培ユニット30へ供給される培養液22を通水させる培養液パイプ20と、
上記培養液パイプ20中において培養液22を循環させる培養液ポンプ21を備えている。
すなわち、水耕栽培システム10は、木質チップ発酵ユニット50により温められた培養液22を培養液パイプ20に通水して循環させ、その培養液22を用いて栽培ユニット30に苗ポット60を載置して苗61の水耕栽培を実施するようにしている。
培養液22は、培養液パイプ20の途中に設けた培養液ポンプ21により循環するようにしている。
以下、本考案の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本考案の実施形態に係る水耕栽培システムの概要を示す側面図である。水耕栽培システム10は、例えばトマトなどの苗61を栽培するためのシステムである。
図1に示すように、水耕栽培システム10は、苗ポット60を載置する、培養液パイプ20に接続して設けられ上方に開口部31を有する栽培ユニット30と、
栽培ユニット30へ供給される培養液22を通水させる培養液パイプ20と、
上記培養液パイプ20中において培養液22を循環させる培養液ポンプ21を備えている。
すなわち、水耕栽培システム10は、木質チップ発酵ユニット50により温められた培養液22を培養液パイプ20に通水して循環させ、その培養液22を用いて栽培ユニット30に苗ポット60を載置して苗61の水耕栽培を実施するようにしている。
培養液22は、培養液パイプ20の途中に設けた培養液ポンプ21により循環するようにしている。
<木質チップ発酵ユニット50>
培養液パイプ20は、苗61が必要とする肥料分を溶け込ませた培養液22を通水する通管である。図1に示すように、実施形態の水耕栽培システムは、その下部に、培養液22を温める手段として用いる木質チップ発酵ユニット50を備えている。
木質チップが発酵する際の熱を利用して温めた温水と温風を利用しているので、外気が低温になっても水耕栽培が可能で、培養液を電気・ガスで加温しなくても済み経済的である。この木質チップ発酵ユニット50については後述する。
培養液パイプ20は、苗61が必要とする肥料分を溶け込ませた培養液22を通水する通管である。図1に示すように、実施形態の水耕栽培システムは、その下部に、培養液22を温める手段として用いる木質チップ発酵ユニット50を備えている。
木質チップが発酵する際の熱を利用して温めた温水と温風を利用しているので、外気が低温になっても水耕栽培が可能で、培養液を電気・ガスで加温しなくても済み経済的である。この木質チップ発酵ユニット50については後述する。
<栽培ユニット30>
図2は、実施形態の栽培ユニット30を示す外観図である。
栽培ユニット30は、培養液パイプ20の一部が上方に伸延して開口部31が設けられ、その開口部31に苗ポット60を上方から受け入れて支持するようになっている。
図2(a)に示すように、栽培ユニット30は、苗ポット60を受け入れて内部に支持する開口部31と、栽培ユニット30の下部に敷設され培養液パイプ20内の培養液22に浸され培養液22を苗ポット60に供給する吸水シート34、を有している。
また、栽培ユニット30の上方に、ユニットアダプタ33を嵌入して、径の大きな苗ポット60を受け入れられるようにしており、異種の苗ポット60を同時に栽培が可能なようにしている。
苗ポット60に植栽する苗61は、例えば培土から発芽したトマトの苗61を、株ごとに切り分けて、苗61の根の周囲を覆う培土ごと取り出したものである。
図2は、実施形態の栽培ユニット30を示す外観図である。
栽培ユニット30は、培養液パイプ20の一部が上方に伸延して開口部31が設けられ、その開口部31に苗ポット60を上方から受け入れて支持するようになっている。
図2(a)に示すように、栽培ユニット30は、苗ポット60を受け入れて内部に支持する開口部31と、栽培ユニット30の下部に敷設され培養液パイプ20内の培養液22に浸され培養液22を苗ポット60に供給する吸水シート34、を有している。
また、栽培ユニット30の上方に、ユニットアダプタ33を嵌入して、径の大きな苗ポット60を受け入れられるようにしており、異種の苗ポット60を同時に栽培が可能なようにしている。
苗ポット60に植栽する苗61は、例えば培土から発芽したトマトの苗61を、株ごとに切り分けて、苗61の根の周囲を覆う培土ごと取り出したものである。
<培養液パイプ20>
培養液パイプ20は、例えば、塩ビ樹脂などを素材として形成された市販のT型ソケットの両端に、塩ビパイプを接続することにより、一定間隔で栽培ユニット30が接続された培養液パイプ20を経済的に形成することができる。
実施形態の場合は、T型ソケットの垂直部分(逆T字型とする)を上に向けて栽培ユニット30の開口部31とし、この開口部31に苗ポット60を受け入れるようにしている。
培養液パイプ20は、例えば、塩ビ樹脂などを素材として形成された市販のT型ソケットの両端に、塩ビパイプを接続することにより、一定間隔で栽培ユニット30が接続された培養液パイプ20を経済的に形成することができる。
実施形態の場合は、T型ソケットの垂直部分(逆T字型とする)を上に向けて栽培ユニット30の開口部31とし、この開口部31に苗ポット60を受け入れるようにしている。
<吸水シート34>
図2(b)の説明図に示すように、栽培ユニット30の下端部には、培養液パイプ20内の培養液22に浸され、培養液22を苗ポット60に供給するための吸水シート34が垂れ下げられている。
すなわち、栽培ユニット30の下部から、吸水シート34の一方を培養液パイプ20の培養液22中に浸るように垂らすとともに、他方を栽培ユニット30に載置された苗ポット60の底部に接触させている。
これにより、栽培ユニット30の中に苗ポット60を載置した状態で、培養液パイプ20中の培養液22中に垂れ下げられた吸水シート34を介して、毛細管現象により、培養液22を、栽培ユニット30の中に載置された苗ポット60に吸い上げて、苗61に供給できるようにしている。
吸水シート34としては、毛細管効果で培養液を吸水できるものであれば素材を特定するものではないが、例えば不織布や繊維を束ねたものなどが安価であり好適である。
図2(b)の説明図に示すように、栽培ユニット30の下端部には、培養液パイプ20内の培養液22に浸され、培養液22を苗ポット60に供給するための吸水シート34が垂れ下げられている。
すなわち、栽培ユニット30の下部から、吸水シート34の一方を培養液パイプ20の培養液22中に浸るように垂らすとともに、他方を栽培ユニット30に載置された苗ポット60の底部に接触させている。
これにより、栽培ユニット30の中に苗ポット60を載置した状態で、培養液パイプ20中の培養液22中に垂れ下げられた吸水シート34を介して、毛細管現象により、培養液22を、栽培ユニット30の中に載置された苗ポット60に吸い上げて、苗61に供給できるようにしている。
吸水シート34としては、毛細管効果で培養液を吸水できるものであれば素材を特定するものではないが、例えば不織布や繊維を束ねたものなどが安価であり好適である。
<エアーポンプ>
なお、図2(b)に示すように、栽培ユニット30に載置された苗61の根62に、エアーポンプからの気泡24を供給することもできる。これにより、水耕栽培における根腐れなどの防止や成長促進効果が期待できる。
なお、図2(b)に示すように、栽培ユニット30に載置された苗61の根62に、エアーポンプからの気泡24を供給することもできる。これにより、水耕栽培における根腐れなどの防止や成長促進効果が期待できる。
<角型トレイ>
また、図3の斜視図、図4の(a)外観図、(b)切断図に示すように、葉物等の多株ものの栽培の場合、苗ポット60を平面サイズの大きな角型トレイにして、栽培ユニット30の上部に嵌入する差込み部63をその下部に2個設け、差込み部63のそれぞれを、栽培ユニット30の上部の開口部31に嵌入することにより安定させ、多数の苗61をこの角型トレイに植栽して効率的に水耕栽培ができて経済的である。
また、図3の斜視図、図4の(a)外観図、(b)切断図に示すように、葉物等の多株ものの栽培の場合、苗ポット60を平面サイズの大きな角型トレイにして、栽培ユニット30の上部に嵌入する差込み部63をその下部に2個設け、差込み部63のそれぞれを、栽培ユニット30の上部の開口部31に嵌入することにより安定させ、多数の苗61をこの角型トレイに植栽して効率的に水耕栽培ができて経済的である。
<培養液ポンプ21>
図5の培養液パイプ20の平面図(a)に示すように、培養液22は、培養液ポンプ21を介して培養液パイプ20中を循環させることもできる。
また、培養液パイプ20の側面図(b)に示すように、培養液パイプ20は、培養液22の入口と出口との間で、垂直方向に段差hを設けた構成とすることもできる。
このように段差hを設けることにより、培養液パイプ20中での培養液22の通水がよりスムーズになる。
この場合も、培養液ポンプ21を介して培養液22を入口に戻すようにする。なお、この場合は、培養液パイプ20中を流れる培養液は、木質チップ発酵ユニット50の温水パイプとは切断されている。
図5の培養液パイプ20の平面図(a)に示すように、培養液22は、培養液ポンプ21を介して培養液パイプ20中を循環させることもできる。
また、培養液パイプ20の側面図(b)に示すように、培養液パイプ20は、培養液22の入口と出口との間で、垂直方向に段差hを設けた構成とすることもできる。
このように段差hを設けることにより、培養液パイプ20中での培養液22の通水がよりスムーズになる。
この場合も、培養液ポンプ21を介して培養液22を入口に戻すようにする。なお、この場合は、培養液パイプ20中を流れる培養液は、木質チップ発酵ユニット50の温水パイプとは切断されている。
そして、培養液パイプ20に通水されている培養液22は、吸水シート34によって栽培ユニット30の下部に吸水されるとともに、吸水シート34に接触している苗ポット60の下部から苗61に供給される。
栽培ユニット30の他の形態(図6)に示すように、栽培ユニット30に載置された苗ポット60の苗61が繁茂して、培養液パイプ20中において培養液の通水を妨げないように、苗61の根62を覆うようにカバー35を設けることもできる。
これにより、苗ポット60の下方から伸びる根をカバー35内に閉じ込め、伸張した根が培養液パイプ20内に繁茂して、通水を妨げになることを防止することができる。
カバーとしては、ネットなどが挙げられるが、目が粗いと網目から根が外に出てしまうので、目の大きさは適宜決められる。
これにより、苗ポット60の下方から伸びる根をカバー35内に閉じ込め、伸張した根が培養液パイプ20内に繁茂して、通水を妨げになることを防止することができる。
カバーとしては、ネットなどが挙げられるが、目が粗いと網目から根が外に出てしまうので、目の大きさは適宜決められる。
<木質チップ発酵ユニット50>
なお、図1に示すように、実施形態の水耕栽培システムは、木質チップの発酵熱を利用した木質チップ発酵ユニット50を備えている。
なお、図1に示すように、実施形態の水耕栽培システムは、木質チップの発酵熱を利用した木質チップ発酵ユニット50を備えている。
木質チップ発酵ユニット50は、植木剪定や伐採などにより生じた木質チップや農業廃棄物、食物残滓類等の有機廃棄物を発酵させ、その発酵熱を水や空気と熱交換し、その温水や温風を循環利用するようにした装置である。
これにより、重油等を用いることなく、各種の有機廃棄物を発酵させてその発酵熱を利用することができる。
また、設備構成をコンパクトに構成でき、そのメンテナンス性や生産性に優れるとともに、有機廃棄物を発酵させて生ずる自然エネルギーを利用した、環境に優しい装置とすることができる。
木質チップ発酵ユニット50は、熱源となる木質チップが供給配置されるチップ発酵槽71と、チップ発酵槽内に配置される吸熱パイプ(温水、空気)72とを備え、吸熱パイプ72に熱媒体となる空気又は水を供給し、吸熱パイプ72内で温められた熱媒体を外部(培養液パイプ20や温室)に取り出すようになっている。
実施形態では、温められた温水を循環させて水耕栽培用の培養液として用いている。
これにより、植木剪定や伐採による生じる木質ゴミなどをチップ化したものを発酵させて得られる自然発熱エネルギーを温水と温風で取り出し、それを利用することにより、
今まで石油、電気に頼っていたものを自然発熱エネルギーだけで実施することができる。
さらに、半年〜1年後には、この木質チップを発酵させたものを取り出して堆肥として用いることにより自然に返すことができ、資源の無駄がない。
これにより、重油等を用いることなく、各種の有機廃棄物を発酵させてその発酵熱を利用することができる。
また、設備構成をコンパクトに構成でき、そのメンテナンス性や生産性に優れるとともに、有機廃棄物を発酵させて生ずる自然エネルギーを利用した、環境に優しい装置とすることができる。
木質チップ発酵ユニット50は、熱源となる木質チップが供給配置されるチップ発酵槽71と、チップ発酵槽内に配置される吸熱パイプ(温水、空気)72とを備え、吸熱パイプ72に熱媒体となる空気又は水を供給し、吸熱パイプ72内で温められた熱媒体を外部(培養液パイプ20や温室)に取り出すようになっている。
実施形態では、温められた温水を循環させて水耕栽培用の培養液として用いている。
これにより、植木剪定や伐採による生じる木質ゴミなどをチップ化したものを発酵させて得られる自然発熱エネルギーを温水と温風で取り出し、それを利用することにより、
今まで石油、電気に頼っていたものを自然発熱エネルギーだけで実施することができる。
さらに、半年〜1年後には、この木質チップを発酵させたものを取り出して堆肥として用いることにより自然に返すことができ、資源の無駄がない。
また、図7の水耕栽培システムの他の実施形態に示す側面図のように、木質チップ発酵ユニット50(吸熱パイプ中の水や空気を温める手段)で生成される温水や温風を、側方の水耕栽培システムに送り出して複数台の水耕栽培システムとして利用するとともに、送風ファンによって取出し温風を循環させて空間を温め、温室とすることもできる。
また、温室内の気温は植物の環境として15〜25℃に保つことが好ましい。
そのため、温室内の気温が上がりすぎた場合は、温室内に外気を取り入れたりして調節する。
さらに、温められた培養液パイプ20に遮熱カバーを掛けたり、培養液パイプ20中に冷水を入れたりして、温室内への放熱を抑えるなどすることもできる。
また、温室内の気温は植物の環境として15〜25℃に保つことが好ましい。
そのため、温室内の気温が上がりすぎた場合は、温室内に外気を取り入れたりして調節する。
さらに、温められた培養液パイプ20に遮熱カバーを掛けたり、培養液パイプ20中に冷水を入れたりして、温室内への放熱を抑えるなどすることもできる。
本考案の水耕栽培システムは、トマト、キュウリ、イチゴ等の果菜類や、コマツナ、ネギ、ホウレンソウ等の葉菜類等の多品種、多種類の農作物を効率よく栽培することができ、産業上の利用可能性が高い。
10 水耕栽培システム
20 培養液パイプ
21 培養液ポンプ
22 培養液
23 エアーポンプ
24 気泡
30 栽培ユニット
31 開口部
33 ユニットアダプタ
34 吸水シート
35 カバー
50 木質チップ発酵ユニット
60 苗ポット
61 苗
62 根
63 差込み部
71 チップ発酵槽
72 吸熱パイプ
h 段差
20 培養液パイプ
21 培養液ポンプ
22 培養液
23 エアーポンプ
24 気泡
30 栽培ユニット
31 開口部
33 ユニットアダプタ
34 吸水シート
35 カバー
50 木質チップ発酵ユニット
60 苗ポット
61 苗
62 根
63 差込み部
71 チップ発酵槽
72 吸熱パイプ
h 段差
Claims (3)
- 農作物を水耕栽培する水耕栽培システムであって、
苗ポットに培養液を供給する培養液パイプと、
培養液パイプに接続して設けられ、苗ポットを上方より載置する開口部が形成された栽培ユニットと、
培養液パイプに培養液を供給する培養液ポンプと、
前記培養液パイプに供給する培養液を温める木質チップ発酵ユニットを備え、
木質チップ発酵ユニットによって温められた培養液を培養液パイプ中に通水するとともに、
培養液パイプ中に通水された培養液を、栽培ユニットの底部より吸収して、栽培ユニットに載置された苗ポットに供給するようにしたことを特徴とする木質チップ発酵熱を利用した水耕栽培システム。 - 前記栽培ユニットに載置された苗ポットの苗の根に向けて、培養液パイプ中に配設したチューブの先端から気泡を送出するエアポンプを設けたことを特徴とする請求項1に記載の水耕栽培システム。
- 栽培ユニットに載置された苗ポットの苗が繁茂して、培養液パイプ中において培養液の通水を妨げないように、苗の根を覆うようにカバーを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の水耕栽培システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015002743U JP3199233U (ja) | 2015-06-01 | 2015-06-01 | 木質チップ発酵熱を利用した水耕栽培システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015002743U JP3199233U (ja) | 2015-06-01 | 2015-06-01 | 木質チップ発酵熱を利用した水耕栽培システム |
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JP3199233U true JP3199233U (ja) | 2015-08-13 |
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JP (1) | JP3199233U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020184966A (ja) * | 2019-05-17 | 2020-11-19 | 英樹 高山 | 栽培システム |
-
2015
- 2015-06-01 JP JP2015002743U patent/JP3199233U/ja not_active Expired - Fee Related
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