JP3169407B2 - 半導体ウェハ裏面の金属蒸着方法 - Google Patents
半導体ウェハ裏面の金属蒸着方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体チップの製造工
程において半導体ウェハの裏面に金属を蒸着する方法に
関する。更に詳しくは、半導体ウェハの裏面に金属を蒸
着する際に半導体ウェハの表面に金属が付着することを
防止する金属蒸着方法に関する。
程において半導体ウェハの裏面に金属を蒸着する方法に
関する。更に詳しくは、半導体ウェハの裏面に金属を蒸
着する際に半導体ウェハの表面に金属が付着することを
防止する金属蒸着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体チップの製造に用いられるウェハ
には、シリコンやガリウム砒素等があり、なかでもシリ
コンが多用されている。例えば、シリコンウェハは高純
度の単結晶シリコンを厚さ400〜1000μm程度に
薄くスライスすることにより製造されている。近年、半
導体チップを利用した製品は、例えば電話機一つにして
も、実に様々な機能が付与されている。そのため半導体
チップに特殊な処理がなされるが、導電性を付与するた
めに行われる金属蒸着もその一つである。これは、ウェ
ハの表面に集積回路を組み込んだ後、さらに該ウェハの
裏面に、厚さ数百Åの金属を蒸着するものである。その
際、半導体ウェハの表面に金属が付着すると回路が短絡
したり、誤動作の原因になるのでこれを防ぐ必要があ
る。
には、シリコンやガリウム砒素等があり、なかでもシリ
コンが多用されている。例えば、シリコンウェハは高純
度の単結晶シリコンを厚さ400〜1000μm程度に
薄くスライスすることにより製造されている。近年、半
導体チップを利用した製品は、例えば電話機一つにして
も、実に様々な機能が付与されている。そのため半導体
チップに特殊な処理がなされるが、導電性を付与するた
めに行われる金属蒸着もその一つである。これは、ウェ
ハの表面に集積回路を組み込んだ後、さらに該ウェハの
裏面に、厚さ数百Åの金属を蒸着するものである。その
際、半導体ウェハの表面に金属が付着すると回路が短絡
したり、誤動作の原因になるのでこれを防ぐ必要があ
る。
【0003】金属の付着による半導体集積回路の損傷を
防止する方法として、例えば、特開昭61ー3428号
公報には、半導体ウェハの表面にパラフィン、レジスト
インク等を塗布する方法が提案されている。しかし、こ
の方法ではパラフィン等を塗布した後の乾燥固化、更に
金属蒸着の後に、パラフィン等を加熱し溶剤を用いて洗
浄除去する工程が必要である。そのため操作が煩雑で生
産性向上の大きな障害になるとともに溶剤を使用するた
めに起きる環境問題がある。また、パラフィン等が完全
に除去できず半導体ウェハの表面が汚染される問題もあ
る。これらの問題が解決された、半導体ウェハの裏面に
金属を蒸着する方法の開発が強く要望されている。
防止する方法として、例えば、特開昭61ー3428号
公報には、半導体ウェハの表面にパラフィン、レジスト
インク等を塗布する方法が提案されている。しかし、こ
の方法ではパラフィン等を塗布した後の乾燥固化、更に
金属蒸着の後に、パラフィン等を加熱し溶剤を用いて洗
浄除去する工程が必要である。そのため操作が煩雑で生
産性向上の大きな障害になるとともに溶剤を使用するた
めに起きる環境問題がある。また、パラフィン等が完全
に除去できず半導体ウェハの表面が汚染される問題もあ
る。これらの問題が解決された、半導体ウェハの裏面に
金属を蒸着する方法の開発が強く要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、半導
体ウェハの裏面に金属を蒸着するに際し、半導体ウェハ
の表面への金属の付着を防止するとともに、半導体ウェ
ハの表面を汚染することがなく、かつ、生産性のよい半
導体ウェハ裏面の金属蒸着方法を提供することにある。
体ウェハの裏面に金属を蒸着するに際し、半導体ウェハ
の表面への金属の付着を防止するとともに、半導体ウェ
ハの表面を汚染することがなく、かつ、生産性のよい半
導体ウェハ裏面の金属蒸着方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、 集積回路が組み込まれた半導体ウェハの表面
に、130℃での熱収縮率がMD方向、TD方向共に2
%以下である熱可塑性樹脂よりなる基材フィルム層と粘
着剤層からなる粘着テープを貼付することにより、上記
課題が解決できることを見出し本発明を完成した。
た結果、 集積回路が組み込まれた半導体ウェハの表面
に、130℃での熱収縮率がMD方向、TD方向共に2
%以下である熱可塑性樹脂よりなる基材フィルム層と粘
着剤層からなる粘着テープを貼付することにより、上記
課題が解決できることを見出し本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、集積回路が組み込ま
れた半導体ウェハの表面に、熱可塑性樹脂よりなる単層
フィルム又は複層フィルムからなり、該フィルムの少な
くとも一層が130℃での熱収縮率がMD方向、TD方
向共に2%以下である基材フィルム層と粘着剤層からな
る粘着テープを貼付し、該半導体ウェハの裏面に金属を
蒸着することを特徴とする半導体ウェハ裏面の金属蒸着
方法である。
れた半導体ウェハの表面に、熱可塑性樹脂よりなる単層
フィルム又は複層フィルムからなり、該フィルムの少な
くとも一層が130℃での熱収縮率がMD方向、TD方
向共に2%以下である基材フィルム層と粘着剤層からな
る粘着テープを貼付し、該半導体ウェハの裏面に金属を
蒸着することを特徴とする半導体ウェハ裏面の金属蒸着
方法である。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明における半導体ウェハの表面とは、集積回路が組み
込まれた側であり、裏面とはその反対側である。
発明における半導体ウェハの表面とは、集積回路が組み
込まれた側であり、裏面とはその反対側である。
【0008】本発明に用いる粘着テープは、基材フィル
ムの片面に粘着剤を塗布、乾燥することにより、基材フ
ィルム層の片面に粘着剤層を設けたテープである。通常
この粘着テープは粘着剤の表面に、さらに剥離フィルム
を貼付し、巻体状あるいは一定寸法に切断された積層体
とする形態、または、粘着テープを円形状等に打抜き剥
離フィルムに貼付して巻体状とする形態等として、運
搬、貯蔵等される。粘着テープを使用する際は、先ず、
上記剥離フィルムを剥離した後、ウェハの形状に合わせ
適当な寸法に切断、トリミングし、粘着テープを半導体
ウェハの表面に貼付する。
ムの片面に粘着剤を塗布、乾燥することにより、基材フ
ィルム層の片面に粘着剤層を設けたテープである。通常
この粘着テープは粘着剤の表面に、さらに剥離フィルム
を貼付し、巻体状あるいは一定寸法に切断された積層体
とする形態、または、粘着テープを円形状等に打抜き剥
離フィルムに貼付して巻体状とする形態等として、運
搬、貯蔵等される。粘着テープを使用する際は、先ず、
上記剥離フィルムを剥離した後、ウェハの形状に合わせ
適当な寸法に切断、トリミングし、粘着テープを半導体
ウェハの表面に貼付する。
【0009】本発明で金属蒸着に際して用いる金属は、
金、銀、銅、白金、アルミニュウム等で、市販品の中か
ら適宜選択出来る。
金、銀、銅、白金、アルミニュウム等で、市販品の中か
ら適宜選択出来る。
【0010】本発明における130℃での熱収縮率がM
D方向、TD方向共に2%以下である熱可塑性樹脂より
なる基材フィルムは、例えば、ポリプロピレン、ポリエ
チレンテレフタレート、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリエチレン、ポリアミドおよびポリ塩化ビニル等
市販のフィルムの中から、次の評価方法により選ばれた
フィルムである。基材フィルムを10×10cmに切断
し、その中に5×5cmの十文字をかき試験体とする。
該試験体を130±2℃に調整された恒温槽の中に入れ
る。10分経過後、該試験体を取り出し十文字の寸法を
測定する。5cmから測定値を差し引いた値を5cmで
割り100倍した値を熱収縮率とする。
D方向、TD方向共に2%以下である熱可塑性樹脂より
なる基材フィルムは、例えば、ポリプロピレン、ポリエ
チレンテレフタレート、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリエチレン、ポリアミドおよびポリ塩化ビニル等
市販のフィルムの中から、次の評価方法により選ばれた
フィルムである。基材フィルムを10×10cmに切断
し、その中に5×5cmの十文字をかき試験体とする。
該試験体を130±2℃に調整された恒温槽の中に入れ
る。10分経過後、該試験体を取り出し十文字の寸法を
測定する。5cmから測定値を差し引いた値を5cmで
割り100倍した値を熱収縮率とする。
【0011】基材フィルムは、単層フィルムでも複層フ
ィルムでもよく、少なくとも該基材フィルムの一層が、
130℃での熱収縮率がMD方向、TD方向共に2%以
下の熱可塑性樹脂であればよい。基材フィルムの厚さ
は、熱収縮率の点からは厚い方が好ましいが、保護する
半導体ウェハの形状、表面状態及び粘着テープの切断、
貼付等の作業性の点から10〜2000μmが好まし
い。積層された基材フィルムとする場合には、上記の厚
さを有する130℃での熱収縮率がMD方向、TD方向
共に2%以下の熱可塑性樹脂フィルムを他のフィルムに
積層することが必要である。
ィルムでもよく、少なくとも該基材フィルムの一層が、
130℃での熱収縮率がMD方向、TD方向共に2%以
下の熱可塑性樹脂であればよい。基材フィルムの厚さ
は、熱収縮率の点からは厚い方が好ましいが、保護する
半導体ウェハの形状、表面状態及び粘着テープの切断、
貼付等の作業性の点から10〜2000μmが好まし
い。積層された基材フィルムとする場合には、上記の厚
さを有する130℃での熱収縮率がMD方向、TD方向
共に2%以下の熱可塑性樹脂フィルムを他のフィルムに
積層することが必要である。
【0012】また、基材フィルムと粘着剤との投錨性を
改良する目的で、基材フィルムの片面にコロナ処理を施
すことが好ましい。
改良する目的で、基材フィルムの片面にコロナ処理を施
すことが好ましい。
【0013】本発明で用いる粘着テープとは、上記基材
フィルムの片面に、好ましくは、コロナ放電処理を施し
た面に粘着剤層を設けたものである。基材フィルム面に
塗布される粘着剤としては、例えばアクリル系、エステ
ル系、ウレタン系等の樹脂系粘着剤あるいは天然ゴム、
ポリイソブチレンゴム、ポリスチレンブタジエンゴム等
の合成ゴムを主体とする粘着剤等であり、市販品のなか
から適宜選択できる。
フィルムの片面に、好ましくは、コロナ放電処理を施し
た面に粘着剤層を設けたものである。基材フィルム面に
塗布される粘着剤としては、例えばアクリル系、エステ
ル系、ウレタン系等の樹脂系粘着剤あるいは天然ゴム、
ポリイソブチレンゴム、ポリスチレンブタジエンゴム等
の合成ゴムを主体とする粘着剤等であり、市販品のなか
から適宜選択できる。
【0014】基材フィルムに塗布する粘着剤の厚さは、
半導体ウェハの形状、表面状態により適宜決められる
が、通常2〜200μmが好ましい。粘着剤を基材フィ
ルムの表面に塗布する方法としては、従来公知の塗布方
法、例えばロールコータ法、浸漬法、ハケ塗り法、スプ
レー法等が採用でき、基材フィルムの全面もしくは部分
的に塗布することが出来る。
半導体ウェハの形状、表面状態により適宜決められる
が、通常2〜200μmが好ましい。粘着剤を基材フィ
ルムの表面に塗布する方法としては、従来公知の塗布方
法、例えばロールコータ法、浸漬法、ハケ塗り法、スプ
レー法等が採用でき、基材フィルムの全面もしくは部分
的に塗布することが出来る。
【0015】本発明の方法により、半導体ウェハの裏面
に金属を蒸着する方法の一例を説明する。ウェハ表面に
集積回路を組み込んだ後、研磨機を用いて該ウェハの裏
面を研削し、100〜600μm程度の厚さに薄肉化
後、該ウェハの裏面を硝酸で洗浄し汚れ及び研削模様を
除去する。該ウェハの表面に粘着テープを貼付し、機械
または人手によりウェハの形状に合うようにトリミング
する。次いで該ウェハを、例えば、5枚を1単位として
電子線加熱式蒸着装置に入れる、装置内に金属を入れ蒸
着を行う。この際、ウェハの表面に貼付された粘着テー
プは、ウェハに組み込まれた集積回路が金属により損傷
を受けることを防止する。
に金属を蒸着する方法の一例を説明する。ウェハ表面に
集積回路を組み込んだ後、研磨機を用いて該ウェハの裏
面を研削し、100〜600μm程度の厚さに薄肉化
後、該ウェハの裏面を硝酸で洗浄し汚れ及び研削模様を
除去する。該ウェハの表面に粘着テープを貼付し、機械
または人手によりウェハの形状に合うようにトリミング
する。次いで該ウェハを、例えば、5枚を1単位として
電子線加熱式蒸着装置に入れる、装置内に金属を入れ蒸
着を行う。この際、ウェハの表面に貼付された粘着テー
プは、ウェハに組み込まれた集積回路が金属により損傷
を受けることを防止する。
【0016】用いる金属の種類は、付与しようとする機
能、ウェハの種類、ウェハの厚さ等に応じ適宜選択す
る。通常蒸着時の圧力は、10ー4〜10ー6Torr、温
度は、15〜120℃、蒸着に要する時間は、30秒〜
10分間程度である。蒸着後の金属の厚さは、金属の種
類、蒸着条件、ウェハの種類等により異なるが、通常2
〜1000Åである。
能、ウェハの種類、ウェハの厚さ等に応じ適宜選択す
る。通常蒸着時の圧力は、10ー4〜10ー6Torr、温
度は、15〜120℃、蒸着に要する時間は、30秒〜
10分間程度である。蒸着後の金属の厚さは、金属の種
類、蒸着条件、ウェハの種類等により異なるが、通常2
〜1000Åである。
【0017】蒸着時の温度は、常温でも構わないが、金
属の蒸発速度が遅く処理時間が長くなり、厚さむら等の
原因になったり、金属の分子運動速度が小さいため成膜
後の強度が弱くなったりする。そのため、工業的にはし
ばしば100℃前後の温度で蒸着が行われる。この時ウ
ェハに貼付された粘着テープの熱収縮率が大きいと、ウ
ェハから粘着テープが剥離してしまい、集積回路を保護
する事が出来なくなる。本発明の粘着テープは、130
℃での熱収縮率が2%以下と小さいので上記問題は起こ
らない。蒸着が完了した後に、半導体ウェハの表面から
粘着テープを剥離して、純水を用いて洗浄し、乾燥す
る。
属の蒸発速度が遅く処理時間が長くなり、厚さむら等の
原因になったり、金属の分子運動速度が小さいため成膜
後の強度が弱くなったりする。そのため、工業的にはし
ばしば100℃前後の温度で蒸着が行われる。この時ウ
ェハに貼付された粘着テープの熱収縮率が大きいと、ウ
ェハから粘着テープが剥離してしまい、集積回路を保護
する事が出来なくなる。本発明の粘着テープは、130
℃での熱収縮率が2%以下と小さいので上記問題は起こ
らない。蒸着が完了した後に、半導体ウェハの表面から
粘着テープを剥離して、純水を用いて洗浄し、乾燥す
る。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、実施例中の物性等の評価は下記方法で行
なった。 熱収縮率 基材フィルムを10×10cmに切断し、その中に5×
5cmの十文字をかき試験体とする。該試験体を130
±2℃に調整された恒温槽の中に入れる。10分経過
後、該試験体を取り出し十文字の寸法を測定する。5c
mから測定値を差し引いた値を5cmで割り100倍し
た値を熱収縮率とする。
明する。なお、実施例中の物性等の評価は下記方法で行
なった。 熱収縮率 基材フィルムを10×10cmに切断し、その中に5×
5cmの十文字をかき試験体とする。該試験体を130
±2℃に調整された恒温槽の中に入れる。10分経過
後、該試験体を取り出し十文字の寸法を測定する。5c
mから測定値を差し引いた値を5cmで割り100倍し
た値を熱収縮率とする。
【0019】金属の付着状況及び異物付着量 蒸着終了後、半導体ウェハ表面から粘着テープを剥離し
て、該ウェハの表面を光学顕微鏡(倍率400倍)で観
察し、金属の付着状況の確認及び2μm以上の異物の個
数測定を行った。
て、該ウェハの表面を光学顕微鏡(倍率400倍)で観
察し、金属の付着状況の確認及び2μm以上の異物の個
数測定を行った。
【0020】破壊電圧 蒸着終了後、半導体ウェハ表面から粘着テープを剥離し
て、該ウェハの集積回路の端子より5V/minの昇圧
速度で電圧を除々に上げ、集積回路が破壊する電圧を測
定する。該回路のアルミニュウム配線部に金属が付着し
て回路が短絡したり、断線していれば、その破壊電圧は
低下もしくは通電しなくなる。
て、該ウェハの集積回路の端子より5V/minの昇圧
速度で電圧を除々に上げ、集積回路が破壊する電圧を測
定する。該回路のアルミニュウム配線部に金属が付着し
て回路が短絡したり、断線していれば、その破壊電圧は
低下もしくは通電しなくなる。
【0021】実施例1 粘着テープの基材フィルムとしてポリエチレンテレフタ
レート(以下PETと略す)をTダイ押出法にて製膜
し、さらに二軸延伸(面倍率12倍)して、厚さ60μ
mのPETフィルムを得た。得られたフィルムについ
て、本願で規定する熱収縮率試験を行なった。得られた
結果を〔表1〕に示す。次に該PETフィルムの片面に
コロナ放電処理を施した後、市販のアクリル系粘着剤
(三井東圧化学(株)“ストラクトボンドX−507
8”)をロールコータ機を用いて塗布、90℃で乾燥し
て約30μmのアクリル系粘着剤層を設けた粘着テープ
を得た。
レート(以下PETと略す)をTダイ押出法にて製膜
し、さらに二軸延伸(面倍率12倍)して、厚さ60μ
mのPETフィルムを得た。得られたフィルムについ
て、本願で規定する熱収縮率試験を行なった。得られた
結果を〔表1〕に示す。次に該PETフィルムの片面に
コロナ放電処理を施した後、市販のアクリル系粘着剤
(三井東圧化学(株)“ストラクトボンドX−507
8”)をロールコータ機を用いて塗布、90℃で乾燥し
て約30μmのアクリル系粘着剤層を設けた粘着テープ
を得た。
【0022】得られた粘着テープを回路が組み込まれ
た、直径4インチ、厚さ400μmの半導体ウェハ表面
に貼付し、該ウェハ5枚を新明和工業(株)製の電子線
加熱式蒸着装置に入れる。該装置に金を入れ圧力を5×
10ー 6Torr,温度を100℃に設定し、3分間かけ
て該半導体ウェハ裏面に約100Åの金を蒸着した。蒸
着後半導体ウェハから粘着テープを剥がし、該ウェハを
常温において純水に浸漬し、超音波で10分間洗浄し
た。次いで該ウェハの金属の付着状況、異物付着量およ
び破壊電圧についての評価試験を実施した。得られた結
果を〔表1〕に示す。
た、直径4インチ、厚さ400μmの半導体ウェハ表面
に貼付し、該ウェハ5枚を新明和工業(株)製の電子線
加熱式蒸着装置に入れる。該装置に金を入れ圧力を5×
10ー 6Torr,温度を100℃に設定し、3分間かけ
て該半導体ウェハ裏面に約100Åの金を蒸着した。蒸
着後半導体ウェハから粘着テープを剥がし、該ウェハを
常温において純水に浸漬し、超音波で10分間洗浄し
た。次いで該ウェハの金属の付着状況、異物付着量およ
び破壊電圧についての評価試験を実施した。得られた結
果を〔表1〕に示す。
【0023】実施例2 金属として銀を用いた以外は、実施例1と同様の方法で
試験した。得られた結果を〔表1〕に示す。
試験した。得られた結果を〔表1〕に示す。
【0024】実施例3 基材フィルムとしてTダイ押出法にて製膜した厚さ60
μmのポリプロピレン(以下PPと略す)フィルムを使
用した以外は、実施例1と同様の方法で試験した。得ら
れた結果を〔表1〕に示す。
μmのポリプロピレン(以下PPと略す)フィルムを使
用した以外は、実施例1と同様の方法で試験した。得ら
れた結果を〔表1〕に示す。
【0025】実施例4 基材フィルムとしてTダイ押出法にて製膜した厚さ10
μmのPETフィルムを使用した以外は、実施例1と同
様の方法で試験した。得られた結果を〔表1〕に示す。
μmのPETフィルムを使用した以外は、実施例1と同
様の方法で試験した。得られた結果を〔表1〕に示す。
【0026】実施例5 実施例1で用いたPETフィルムとTダイ押出法にて製
膜した厚さ60μmのエチレンー酢酸ビニル共重合フィ
ルム(以下EVAと略す)をアクリル系接着剤(三井東
圧化学(株)“ストラクトボンドX−5060”)を用
いて接着積層し、EVAフィルム面にコロナ放電処理を
施して、以下実施例1と同様の方法で試験した。得られ
た結果を〔表1〕に示す。
膜した厚さ60μmのエチレンー酢酸ビニル共重合フィ
ルム(以下EVAと略す)をアクリル系接着剤(三井東
圧化学(株)“ストラクトボンドX−5060”)を用
いて接着積層し、EVAフィルム面にコロナ放電処理を
施して、以下実施例1と同様の方法で試験した。得られ
た結果を〔表1〕に示す。
【0027】比較例1 スピンコータ(大日本スクリーン製造(株)製 D−S
PIN636型)を用いて約50℃に調節されたレジス
トインク(東京応化工業(株)製 OMR−83)を実
施例1と同種の半導体ウエハの表面に塗布し、約2時間
冷却して約10μm厚さのレジスト膜を形成後、実施例
1と同様の方法で蒸着し、約50℃に加熱されたトリク
ロロエチレンでレジストインクを除去した。次いで純水
で洗浄した。実施例1と同様の方法で評価試験を行っ
た。得られた結果を〔表1〕に示す。また、レジストイ
ンクの塗布及び剥離に要した時間は約4時間で粘着テー
プを用いる方法と比較して大幅な作業低下であった。ま
た、ウェハの表面に異物が多数認められた。
PIN636型)を用いて約50℃に調節されたレジス
トインク(東京応化工業(株)製 OMR−83)を実
施例1と同種の半導体ウエハの表面に塗布し、約2時間
冷却して約10μm厚さのレジスト膜を形成後、実施例
1と同様の方法で蒸着し、約50℃に加熱されたトリク
ロロエチレンでレジストインクを除去した。次いで純水
で洗浄した。実施例1と同様の方法で評価試験を行っ
た。得られた結果を〔表1〕に示す。また、レジストイ
ンクの塗布及び剥離に要した時間は約4時間で粘着テー
プを用いる方法と比較して大幅な作業低下であった。ま
た、ウェハの表面に異物が多数認められた。
【0028】比較例2 基材フィルムとしてTダイ押出法にて製膜した厚さ60
μmのポリエチレン(以下PEと略す)フィルムを用い
た以外は実施例1と同様の方法で試験した。得られた結
果を〔表1〕に示す。
μmのポリエチレン(以下PEと略す)フィルムを用い
た以外は実施例1と同様の方法で試験した。得られた結
果を〔表1〕に示す。
【0029】比較例3 比較例2で用いたPEフィルムとTダイ押出法にて製膜
した厚さ200μmのEVAフィルムをアクリル系接着
剤(三井東圧化学(株)“ストラクトボンドX−506
0”)を用いて接着積層し、EVAフィルム面にコロナ
放電処理を施して、以下実施例1と同様の方法で試験し
た。得られた結果を〔表1〕に示す。
した厚さ200μmのEVAフィルムをアクリル系接着
剤(三井東圧化学(株)“ストラクトボンドX−506
0”)を用いて接着積層し、EVAフィルム面にコロナ
放電処理を施して、以下実施例1と同様の方法で試験し
た。得られた結果を〔表1〕に示す。
【0030】参考例1 基材フィルムとして厚さ60μmのPETフィルムを使
用し、金属の蒸着を行なわない以外は実施例1と同様の
方法で試験した。得られた結果は実施例1と同様で、本
発明による方法で蒸着を行ってもウエハの表面に金属に
よる悪影響がないことが確認された。詳細な結果を〔表
1〕に示す。
用し、金属の蒸着を行なわない以外は実施例1と同様の
方法で試験した。得られた結果は実施例1と同様で、本
発明による方法で蒸着を行ってもウエハの表面に金属に
よる悪影響がないことが確認された。詳細な結果を〔表
1〕に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の方法によれば、半導体ウェハの
表面に金属が付着しないので、半導体集積回路が金属に
より損傷をうけることがない。さらに、従来の方法のよ
うに、レジストインク等を半導体ウェハの表面に塗布す
る必要がなく、製造工程が簡略化され、かつ、レジスト
インク等の異物により半導体ウェハの表面が汚染される
こともない。
表面に金属が付着しないので、半導体集積回路が金属に
より損傷をうけることがない。さらに、従来の方法のよ
うに、レジストインク等を半導体ウェハの表面に塗布す
る必要がなく、製造工程が簡略化され、かつ、レジスト
インク等の異物により半導体ウェハの表面が汚染される
こともない。
【0033】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−106628(JP,A) 特開 昭62−119925(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/203
Claims (2)
- 【請求項1】 集積回路が組み込まれた半導体ウェハの
表面に、熱可塑性樹脂よりなる単層フィルム又は複層フ
ィルムからなり、該フィルムの少なくとも一層が130
℃での熱収縮率がMD方向、TD方向共に2%以下であ
る基材フィルム層と粘着剤層からなる粘着テープを貼付
し、該半導体ウェハの裏面に金属を蒸着することを特徴
とする半導体ウェハ裏面の金属蒸着方法。 - 【請求項2】 金属蒸着の温度が15〜120℃である
請求項1記載の半導体ウェハ裏面の金属蒸着方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34079191A JP3169407B2 (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 半導体ウェハ裏面の金属蒸着方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34079191A JP3169407B2 (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 半導体ウェハ裏面の金属蒸着方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05175127A JPH05175127A (ja) | 1993-07-13 |
JP3169407B2 true JP3169407B2 (ja) | 2001-05-28 |
Family
ID=18340325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34079191A Expired - Fee Related JP3169407B2 (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 半導体ウェハ裏面の金属蒸着方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3169407B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004090962A1 (ja) * | 2003-04-08 | 2004-10-21 | Teijin Dupont Films Japan Limited | 半導体ウェハ加工用ベースフィルム |
-
1991
- 1991-12-24 JP JP34079191A patent/JP3169407B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05175127A (ja) | 1993-07-13 |
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