JP3163832B2 - モータ制御装置 - Google Patents
モータ制御装置Info
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- JP3163832B2 JP3163832B2 JP09221093A JP9221093A JP3163832B2 JP 3163832 B2 JP3163832 B2 JP 3163832B2 JP 09221093 A JP09221093 A JP 09221093A JP 9221093 A JP9221093 A JP 9221093A JP 3163832 B2 JP3163832 B2 JP 3163832B2
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- Japan
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- Numerical Control (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、与えられた目標位置と
なるように回転制御されるモータにおいて、モータの実
際の回転角位置が与えられた目標位置から大きくずれる
ような際にはモータを非常停止させる機構を備えたモー
タ制御装置に関する。
なるように回転制御されるモータにおいて、モータの実
際の回転角位置が与えられた目標位置から大きくずれる
ような際にはモータを非常停止させる機構を備えたモー
タ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばロボットのアームを回転させるサ
ーボモータの場合、ロボットのアームを意図した姿勢に
おくために、サーボモータに目標位置を指示し、そのサ
ーボモータの回転角が与えられた目標位置となるように
制御される。このために目標位置と現在位置の偏差を演
算し、この偏差がゼロとなる方向にサーボモータを回転
させる。すなわち位置の偏差に基づいたフィードバック
制御が行なわれる。なお現実には、位置偏差に基づいた
フィードバック制御の他に、速度偏差に基づいたフィー
ドバック制御や位置偏差の積算値に基づいたフィードバ
ック制御あるいはさらに目標速度等に基づいたフィード
フォワード制御等が併用されることが多いが、ともかく
も位置偏差によるフィードバック制御が活用される。
ーボモータの場合、ロボットのアームを意図した姿勢に
おくために、サーボモータに目標位置を指示し、そのサ
ーボモータの回転角が与えられた目標位置となるように
制御される。このために目標位置と現在位置の偏差を演
算し、この偏差がゼロとなる方向にサーボモータを回転
させる。すなわち位置の偏差に基づいたフィードバック
制御が行なわれる。なお現実には、位置偏差に基づいた
フィードバック制御の他に、速度偏差に基づいたフィー
ドバック制御や位置偏差の積算値に基づいたフィードバ
ック制御あるいはさらに目標速度等に基づいたフィード
フォワード制御等が併用されることが多いが、ともかく
も位置偏差によるフィードバック制御が活用される。
【0003】図4(a) 中のラインAは目標位置の時間的
変化の様子を例示しており、ラインBはこれに対応する
目標速度の変化を示している。これは最も典型的な例で
あり、一定の加速度で加速してゆき、一定の速度に達し
たら定速で動き、その後一定の減速度で減速してゆき停
止する例を示している。このような目標位置ないしは目
標速度が与えられたときにモータが位置偏差に基づいて
フィードバック制御されると、モータの実際の回転角位
置が目標位置によく追随するように制御される。しかし
ながら現実には完全には一致せず、微小な偏差が存在す
る。ラインDはこの現実の位置偏差を例示するものであ
り、目標速度がゼロとなるタイミングT1でもなお偏差
が残っており、そこから遅れて偏差は解消されてゆく。
なお目標速度がゼロになったときの偏差をΔθa(at
V=0)と記すことにする。
変化の様子を例示しており、ラインBはこれに対応する
目標速度の変化を示している。これは最も典型的な例で
あり、一定の加速度で加速してゆき、一定の速度に達し
たら定速で動き、その後一定の減速度で減速してゆき停
止する例を示している。このような目標位置ないしは目
標速度が与えられたときにモータが位置偏差に基づいて
フィードバック制御されると、モータの実際の回転角位
置が目標位置によく追随するように制御される。しかし
ながら現実には完全には一致せず、微小な偏差が存在す
る。ラインDはこの現実の位置偏差を例示するものであ
り、目標速度がゼロとなるタイミングT1でもなお偏差
が残っており、そこから遅れて偏差は解消されてゆく。
なお目標速度がゼロになったときの偏差をΔθa(at
V=0)と記すことにする。
【0004】一方、モータの制御装置に、モータの制御
が意図したとおりに行なわれずになんらかの理由でモー
タの実際の回転角位置が目標位置から大きくずれだす
と、モータを非常停止させてしまう機能が付加されてい
るものがある。この技術では位置偏差に許容値を設けて
おき、現在の位置偏差と許容位置偏差を比較する手段
と、その比較手段で現在の位置偏差が許容位置偏差を越
えたことが判別されたときにモータを停止させる手段が
付加されている。
が意図したとおりに行なわれずになんらかの理由でモー
タの実際の回転角位置が目標位置から大きくずれだす
と、モータを非常停止させてしまう機能が付加されてい
るものがある。この技術では位置偏差に許容値を設けて
おき、現在の位置偏差と許容位置偏差を比較する手段
と、その比較手段で現在の位置偏差が許容位置偏差を越
えたことが判別されたときにモータを停止させる手段が
付加されている。
【0005】この非常停止手段を備えている場合、許容
位置偏差は、位置偏差に基づいてフィードバック制御さ
れる関係上、発生することが避けられない位置偏差より
も大きな値にしておかなければならない。さもないと正
常制御中にも非常停止してしまうからである。この結果
図4(b) に示すように、速度が大きいときほど許容位置
偏差の値を大きくする必要があり、またたとえ速度がゼ
ロでもなお速度ゼロで発生する偏差Δθa(at V=
0)以上の値を許容するものでなければならない。従っ
て、モータの停止後も、許容位置偏差がΔθa(at
V=0)以上の値に設定されている状態で非常停止手段
が作動する状態となっている。
位置偏差は、位置偏差に基づいてフィードバック制御さ
れる関係上、発生することが避けられない位置偏差より
も大きな値にしておかなければならない。さもないと正
常制御中にも非常停止してしまうからである。この結果
図4(b) に示すように、速度が大きいときほど許容位置
偏差の値を大きくする必要があり、またたとえ速度がゼ
ロでもなお速度ゼロで発生する偏差Δθa(at V=
0)以上の値を許容するものでなければならない。従っ
て、モータの停止後も、許容位置偏差がΔθa(at
V=0)以上の値に設定されている状態で非常停止手段
が作動する状態となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の技術
では、意図したとおりの制御が行なわれれば静止してい
るはずのモータが何らかの原因で動きだしてしまって
も、前記の許容位置偏差だけの偏差が生じるまでは非常
停止が行なわれない。ここで静止中にセットされている
許容位置偏差の値は前記したようにΔθa(at V=
0)以上であり、現実には無視できない値である。この
ために従来の方式では異常検出の精度が悪いという問題
があった。そこで本発明はより早く、検出精度よく非常
停止が行なわれるようにすることを目的としている。
では、意図したとおりの制御が行なわれれば静止してい
るはずのモータが何らかの原因で動きだしてしまって
も、前記の許容位置偏差だけの偏差が生じるまでは非常
停止が行なわれない。ここで静止中にセットされている
許容位置偏差の値は前記したようにΔθa(at V=
0)以上であり、現実には無視できない値である。この
ために従来の方式では異常検出の精度が悪いという問題
があった。そこで本発明はより早く、検出精度よく非常
停止が行なわれるようにすることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
図1に模式的に示されているモータ制御装置を作り出し
た。このモータ制御装置は目標位置と現在位置の位置偏
差を演算する手段Aと、演算された位置偏差を許容位置
偏差と比較する手段Bと、前記比較手段Bで位置偏差が
許容位置偏差を越えたことが判別されたときにモータC
を停止させる非常停止手段Dとを備えたモータ制御装置
において、静止中の許容位置偏差を記憶しておく手段E
と、目標速度から許容位置偏差を演算する手段Fと、目
標速度がゼロである期間が所定時間以上継続したか否か
を判別し、継続しているときには前記比較手段Bで用い
られる許容位置偏差を静止中の許容位置偏差記憶手段E
に記憶されている値とし、継続していないときには前記
比較手段Bで用いられる許容位置偏差を目標速度から許
容位置偏差を演算する手段Fによって目標速度がゼロの
ときに演算される値とする手段Gとが付加され、前記目
標速度から許容位置偏差を演算する手段Fによって目標
速度がゼロのときに演算される値Δθ3よりも、静止中
の許容位置偏差記憶手段Eに記憶されている値Δθ1が
小さいことを特徴としている。
図1に模式的に示されているモータ制御装置を作り出し
た。このモータ制御装置は目標位置と現在位置の位置偏
差を演算する手段Aと、演算された位置偏差を許容位置
偏差と比較する手段Bと、前記比較手段Bで位置偏差が
許容位置偏差を越えたことが判別されたときにモータC
を停止させる非常停止手段Dとを備えたモータ制御装置
において、静止中の許容位置偏差を記憶しておく手段E
と、目標速度から許容位置偏差を演算する手段Fと、目
標速度がゼロである期間が所定時間以上継続したか否か
を判別し、継続しているときには前記比較手段Bで用い
られる許容位置偏差を静止中の許容位置偏差記憶手段E
に記憶されている値とし、継続していないときには前記
比較手段Bで用いられる許容位置偏差を目標速度から許
容位置偏差を演算する手段Fによって目標速度がゼロの
ときに演算される値とする手段Gとが付加され、前記目
標速度から許容位置偏差を演算する手段Fによって目標
速度がゼロのときに演算される値Δθ3よりも、静止中
の許容位置偏差記憶手段Eに記憶されている値Δθ1が
小さいことを特徴としている。
【0008】
【作用】この発明によると、目標速度がゼロである期間
が所定時間以上継続しているか否かが判別され、継続し
ていれば、すなわち、モータCが停止し終えて静止状態
を維持しているはずの場合には、小さな許容位置偏差に
基づいて非常停止が行なわれる。このためモータが何ら
かの理由で動き始めてもその早期段階で非常停止が行な
われる。一方、それ以外のとき、すなわち目標速度がゼ
ロになった直後でなおモータが停止し終えていないよう
なときには、フィードバック制御による限り避けられな
い位置偏差よりは大きな値が許容位置偏差とされるた
め、正常制御中に非常停止されることがない。また制御
異常が発生すれば非常停止される。
が所定時間以上継続しているか否かが判別され、継続し
ていれば、すなわち、モータCが停止し終えて静止状態
を維持しているはずの場合には、小さな許容位置偏差に
基づいて非常停止が行なわれる。このためモータが何ら
かの理由で動き始めてもその早期段階で非常停止が行な
われる。一方、それ以外のとき、すなわち目標速度がゼ
ロになった直後でなおモータが停止し終えていないよう
なときには、フィードバック制御による限り避けられな
い位置偏差よりは大きな値が許容位置偏差とされるた
め、正常制御中に非常停止されることがない。また制御
異常が発生すれば非常停止される。
【0009】
【実施例】図2は、この実施例に係わるモータ制御装置
を示している。このモータ制御装置は、工作機のなかに
組込まれているサーボモータ31のための制御装置であ
る。図中3は工作機全体の制御を実行するメインコント
ローラであり、CPU11,ROM12,RAM13,
IF19等から構成されるコンピュータである。IF1
9を介してCRT22やキーボード21に接続されてお
り、オペレータがデータの入力・修正・確認等が可能と
なっている。図中1はサーボモータ31のためのディジ
タルサーボ制御装置であり、CPU11の負担を軽減す
るために独自の演算処理装置DSP14を備えている。
このサーボ制御装置1の演算処理装置DSP14とメイ
ンコントローラ3のCPU11には共通RAM17が接
続されている。共通RAM17には、CPU11で演算
されたサーボモータ31の目標位置を示すデータが記憶
されている。なおサーボモータ31の目標位置は、ΔT
時間ごとの目標位置が演算されて共通RAM17に記憶
されている。DSP14にはROM20が接続され、R
OM20には図3に示すサーボモータ制御用プログラム
が記憶されている。
を示している。このモータ制御装置は、工作機のなかに
組込まれているサーボモータ31のための制御装置であ
る。図中3は工作機全体の制御を実行するメインコント
ローラであり、CPU11,ROM12,RAM13,
IF19等から構成されるコンピュータである。IF1
9を介してCRT22やキーボード21に接続されてお
り、オペレータがデータの入力・修正・確認等が可能と
なっている。図中1はサーボモータ31のためのディジ
タルサーボ制御装置であり、CPU11の負担を軽減す
るために独自の演算処理装置DSP14を備えている。
このサーボ制御装置1の演算処理装置DSP14とメイ
ンコントローラ3のCPU11には共通RAM17が接
続されている。共通RAM17には、CPU11で演算
されたサーボモータ31の目標位置を示すデータが記憶
されている。なおサーボモータ31の目標位置は、ΔT
時間ごとの目標位置が演算されて共通RAM17に記憶
されている。DSP14にはROM20が接続され、R
OM20には図3に示すサーボモータ制御用プログラム
が記憶されている。
【0010】サーボモータ31には現在の回転角位置を
検出するためのロータリエンコーダ33が付設されてお
り、エンコーダ33はサーボモータ31が所定角回転す
るごとにパルス波を出力する他、回転方向を示す信号を
出力する。これらのパルス波や方向信号は波形整形・方
向判別回路34に入力されたあと、現在値カウンタ16
に入力される。現在値カウンタ16は送られるパルス数
を回転方向に応じて加算・減算してサーボモータ31の
現在の位置を検出する。この現在位置を示すデータはC
PU11とDSP14に入力される。この他サーボモー
タ31に流れている電流値を検出するトランス32a,
32bも取付けられており、これらの信号は増幅器18
a,18bで増幅されたのちA/D変換器15a,15
bでディジタル値に変換される。モータ電流もまたDS
P14に入力される。DSP14はインバータ25に接
続されており、インバータ25はDSP14からの信号
に基づいてサーボモータ31に加える電流をPWM(パ
ルス ワイズモジュレーション)制御してサーボモータ
31の回転速度を調整する。
検出するためのロータリエンコーダ33が付設されてお
り、エンコーダ33はサーボモータ31が所定角回転す
るごとにパルス波を出力する他、回転方向を示す信号を
出力する。これらのパルス波や方向信号は波形整形・方
向判別回路34に入力されたあと、現在値カウンタ16
に入力される。現在値カウンタ16は送られるパルス数
を回転方向に応じて加算・減算してサーボモータ31の
現在の位置を検出する。この現在位置を示すデータはC
PU11とDSP14に入力される。この他サーボモー
タ31に流れている電流値を検出するトランス32a,
32bも取付けられており、これらの信号は増幅器18
a,18bで増幅されたのちA/D変換器15a,15
bでディジタル値に変換される。モータ電流もまたDS
P14に入力される。DSP14はインバータ25に接
続されており、インバータ25はDSP14からの信号
に基づいてサーボモータ31に加える電流をPWM(パ
ルス ワイズモジュレーション)制御してサーボモータ
31の回転速度を調整する。
【0011】DSP14はROM20に記憶されている
プログラムに従って、図3に示す処理手順を実行する。
なおこの処理手順はΔT時間ごとに繰返し実行されるよ
うにプログラムされている。ここでΔT時間は、目標位
置が与えられている時間間隔と同じである。
プログラムに従って、図3に示す処理手順を実行する。
なおこの処理手順はΔT時間ごとに繰返し実行されるよ
うにプログラムされている。ここでΔT時間は、目標位
置が与えられている時間間隔と同じである。
【0012】ステップS1では、共通RAM17に記憶
されている目標位置のデータのなかからこのタイミング
における目標位置θ(i)を読込む。そして読込まれた
目標位置をθとして記憶する。なおここでiは、ΔT時
間ごとに1ずつ増えるものであり、ΔT時間ごとに記憶
されている目標位置データの番号に相当する。
されている目標位置のデータのなかからこのタイミング
における目標位置θ(i)を読込む。そして読込まれた
目標位置をθとして記憶する。なおここでiは、ΔT時
間ごとに1ずつ増えるものであり、ΔT時間ごとに記憶
されている目標位置データの番号に相当する。
【0013】ステップS2では、現在値カウンタ16で
カウントされている現在位置を読込む。そして読込まれ
た現在位置をθaとして記憶する。ステップS3では、
目標位置θと現在位置θaの差を求め、この差を位置偏
差Δθaに記憶する。ステップS4では、現在の目標位
置θと前回(すなわちΔT時間だけ以前)の目標位置θ
oldの差に定数kpをかけて目標速度Vを演算する。
カウントされている現在位置を読込む。そして読込まれ
た現在位置をθaとして記憶する。ステップS3では、
目標位置θと現在位置θaの差を求め、この差を位置偏
差Δθaに記憶する。ステップS4では、現在の目標位
置θと前回(すなわちΔT時間だけ以前)の目標位置θ
oldの差に定数kpをかけて目標速度Vを演算する。
【0014】ステップS5では、このようにして演算さ
れた目標速度Vがゼロか否か判別する。ゼロでなければ
ステップS5がノーとなり、タイマをゼロに初期化し
(ステップS9)、ステップS10で目標速度Vに基づ
いて許容位置偏差θ2を演算する。そして演算された値
Δθ2を許容位置偏差Δθとする。許容位置偏差Δθは
図4(b) に説明したものであり、Δθ3+C・Vで演算
される。ここでΔθ3は目標速度がゼロのときの許容位
置偏差であり、Δθa(at V=0)以上の値に設定
されている。またCは比例定数である。
れた目標速度Vがゼロか否か判別する。ゼロでなければ
ステップS5がノーとなり、タイマをゼロに初期化し
(ステップS9)、ステップS10で目標速度Vに基づ
いて許容位置偏差θ2を演算する。そして演算された値
Δθ2を許容位置偏差Δθとする。許容位置偏差Δθは
図4(b) に説明したものであり、Δθ3+C・Vで演算
される。ここでΔθ3は目標速度がゼロのときの許容位
置偏差であり、Δθa(at V=0)以上の値に設定
されている。またCは比例定数である。
【0015】目標速度Vがゼロになると、ステップS5
がイエスとなり、タイマが実行のつどΔTずつ大きくな
る。ここで目標速度Vがゼロでない間はステップS9が
実行されるため、ステップS6の実行後のタイマには目
標速度がゼロとなったあとの時間が計時されることにな
る。
がイエスとなり、タイマが実行のつどΔTずつ大きくな
る。ここで目標速度Vがゼロでない間はステップS9が
実行されるため、ステップS6の実行後のタイマには目
標速度がゼロとなったあとの時間が計時されることにな
る。
【0016】ステップS7では、ステップS6で計時さ
れたタイマが所定時間以上を計時したか否かを判別す
る。所定時間が経過しないうちはステップS10が実行
される。ここで所定時間は図4に示されるようにフィー
ドバック制御の結果、位置偏差が解消される時間よりも
僅かに長く設定されている。このため、目標速度がゼロ
となったあと、まだ所定時間が経過せず、位置偏差が解
消されていないうちは、ステップS10によって目標速
度(この場合はゼロ)に基づいた許容位置偏差が求めら
れることになる。この結果許容位置偏差は図4に示され
るようにΔθ3となる。一方所定時間が経過すると、ス
テップS7がイエスとなり、今度は許容位置偏差Δθに
Δθ1が入力される。ここでΔθ1の値は、Δθ3より
も小さく設定されている。
れたタイマが所定時間以上を計時したか否かを判別す
る。所定時間が経過しないうちはステップS10が実行
される。ここで所定時間は図4に示されるようにフィー
ドバック制御の結果、位置偏差が解消される時間よりも
僅かに長く設定されている。このため、目標速度がゼロ
となったあと、まだ所定時間が経過せず、位置偏差が解
消されていないうちは、ステップS10によって目標速
度(この場合はゼロ)に基づいた許容位置偏差が求めら
れることになる。この結果許容位置偏差は図4に示され
るようにΔθ3となる。一方所定時間が経過すると、ス
テップS7がイエスとなり、今度は許容位置偏差Δθに
Δθ1が入力される。ここでΔθ1の値は、Δθ3より
も小さく設定されている。
【0017】さてこのようにして、ステップS8とステ
ップS10のいずれかで許容位置偏差Δθがセットされ
たあと、ステップS11で現在の位置偏差Δθa(ステ
ップS3で求められている)と許容位置偏差Δθの大小
を比較する。現在の位置偏差Δθaが許容位置偏差Δθ
を越えると、ステップS16に進み、インバータ25に
対する出力を停止する。これによってモータ31は非常
停止される。
ップS10のいずれかで許容位置偏差Δθがセットされ
たあと、ステップS11で現在の位置偏差Δθa(ステ
ップS3で求められている)と許容位置偏差Δθの大小
を比較する。現在の位置偏差Δθaが許容位置偏差Δθ
を越えると、ステップS16に進み、インバータ25に
対する出力を停止する。これによってモータ31は非常
停止される。
【0018】一方許容位置偏差Δθ以内であれば、ステ
ップS12で現在の位置θaとΔT時間前の位置θao
ldの差に基づいて現在のスピードVaを演算する(ス
テップS12)。そしてステップS4で求められている
目標速度VとステップS13で求められた速度Vaの差
から速度偏差ΔVを演算する(ステップS13)。そし
てステップS4で求められた目標速度VとステップS3
で求められた位置偏差ΔθaとステップS13で求めら
れた速度偏差Δθaに基づいてパルスワイドモジュレー
ション(PWM)制御が実行される。このために、ステ
ップS11でノーの間、すなわち現在の位置偏差Δθa
が許容位置偏差Δθ以内の間は、目標速度Vに対して位
置偏差Δθaと速度偏差ΔVaをフィードバック制御し
たPWM制御が行なわれることになり、モータ31は目
標位置θ(i)に追随して制御されることになる。
ップS12で現在の位置θaとΔT時間前の位置θao
ldの差に基づいて現在のスピードVaを演算する(ス
テップS12)。そしてステップS4で求められている
目標速度VとステップS13で求められた速度Vaの差
から速度偏差ΔVを演算する(ステップS13)。そし
てステップS4で求められた目標速度VとステップS3
で求められた位置偏差ΔθaとステップS13で求めら
れた速度偏差Δθaに基づいてパルスワイドモジュレー
ション(PWM)制御が実行される。このために、ステ
ップS11でノーの間、すなわち現在の位置偏差Δθa
が許容位置偏差Δθ以内の間は、目標速度Vに対して位
置偏差Δθaと速度偏差ΔVaをフィードバック制御し
たPWM制御が行なわれることになり、モータ31は目
標位置θ(i)に追随して制御されることになる。
【0019】なおステップS15は次回の実行に備えて
現在の目標位置θと現在位置θaをそれぞれ前回のもの
としておくための処理である。なおステップS14のフ
ィードバック制御は一例にすぎず、さらに他の要素を勘
案したより複雑なフィードバック制御であってもよい。
またステップS16によってモータを非常停止させる態
様も一実施例にすぎず、例えばモータ31がブレーキを
内蔵していればブレーキをかけて停止させるようにして
もよい。この他本発明は他の様々な態様で実現すること
ができる。
現在の目標位置θと現在位置θaをそれぞれ前回のもの
としておくための処理である。なおステップS14のフ
ィードバック制御は一例にすぎず、さらに他の要素を勘
案したより複雑なフィードバック制御であってもよい。
またステップS16によってモータを非常停止させる態
様も一実施例にすぎず、例えばモータ31がブレーキを
内蔵していればブレーキをかけて停止させるようにして
もよい。この他本発明は他の様々な態様で実現すること
ができる。
【0020】
【発明の効果】本発明によると、目標速度がゼロである
期間が所定時間以上継続して位置偏差が解消しているは
ずの関係が成立する場合には、許容位置偏差を小さくし
て誤ってモータが動き出したような場合にはその早期の
段階で非常停止させる。このためモータや機械等の損傷
等が効果的に抑制される。またそれ以外の際には、正常
制御されていても生じることの避けられない位置偏差よ
りも大きな許容位置偏差とされるために、正常制御中に
誤って非常停止されることはない。
期間が所定時間以上継続して位置偏差が解消しているは
ずの関係が成立する場合には、許容位置偏差を小さくし
て誤ってモータが動き出したような場合にはその早期の
段階で非常停止させる。このためモータや機械等の損傷
等が効果的に抑制される。またそれ以外の際には、正常
制御されていても生じることの避けられない位置偏差よ
りも大きな許容位置偏差とされるために、正常制御中に
誤って非常停止されることはない。
【図1】この発明の概念を模式的に示す図
【図2】実施例のシステム図
【図3】実施例の処理手順図
【図4】実施例の作用を説明する図
A 位置偏差演算手段 B 比較手段 D 非常停止手段 E 静止中の許容位置偏差(Δθ1)記憶手段 F 目標速度(V)から許容位置偏差(Δθ2)を演算
する手段 G 目標速度がゼロの期間が所定時間以上継続したか否
かを判別する手段
する手段 G 目標速度がゼロの期間が所定時間以上継続したか否
かを判別する手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−24305(JP,A) 特開 平4−47408(JP,A) 特開 平4−255002(JP,A) 実開 昭62−134693(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 3/00 G05B 19/19
Claims (1)
- 【請求項1】 目標位置と現在位置の位置偏差を演算す
る手段と、演算された位置偏差を許容位置偏差と比較す
る手段と、前記比較手段で位置偏差が許容位置偏差を越
えたことが判別されたときにモータを停止させる非常停
止手段、とを備えたモータ制御装置において、 モータの静止中の許容位置偏差を記憶しておく手段と、 目標速度から許容位置偏差を演算する手段と、 目標速度がゼロである期間が所定時間以上継続したか否
かを判別し、継続しているときには前記比較手段で用い
られる許容位置偏差を静止中の許容位置偏差記憶手段に
記憶されている値とし、継続していないときには前記比
較手段で用いられる許容位置偏差を目標速度から許容位
置偏差を演算する手段によって目標速度がゼロのときに
演算される値とする手段とが付加され、 前記目標速度から許容位置偏差を演算する手段によって
目標速度がゼロのときに演算される値よりも、静止中の
許容位置偏差記憶手段に記憶されている値が小さいこと
を特徴とするモータ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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