JP3157671B2 - 半導体レーザ装置と製造方法 - Google Patents
半導体レーザ装置と製造方法Info
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Description
し、特に埋め込み構造を用いない半導体レーザ装置に関
する。
が、POS、光デスク装置、レーザプリンタ等の光情報
処理装置の高性能化を実現できる光源として大いに期待
されている。
装置は、活性層を含むエピタキシャル積層をメサエッチ
して活性層の横方向寸法を確定し、その後メサ側面を低
屈折率媒質で埋め込む埋め込み構造を採用している。
て、AlGaInP系半導体レーザが期待されている。
AlGaInP系材料はAlの制御性の点から、有機金
属化学気相エピタキシャル成長(MOVPE)もしくは
分子線エピタキシャル成長(MBE)で成長する必要が
ある。これらの成長法によれば、Alを含む層の上にA
lを含む層を成長することは表面酸化の防止が困難な点
から非常に困難である。従って、横モード制御のための
屈折率変化をAlを含む材料を埋め込むことによって形
成することは困難である。
は、低価格で低しきい値電流、高出力の特性が要求され
ている。さらに、キンクレベルが高く、効率が大きく、
低消費電力であり、遠視野像および近視野像が単峰性で
あり、非点収差が小さい等、ビーム特性が高安定である
ことが望まれる。
レーザ装置を作成することができれば、AlGaInP
系半導体レーザ装置を低価格で作成することができる。
1回の成長でレーザ構造を作成することのできる種々の
提案がなされている。
のMOVPE成長でレーザ構造を作成することのできる
半導体レーザ装置を提供することである。
置は、(100)面あるいは(n11)A面(nは7<
nの実数)が表出した2つの平坦面と、前記2つの平坦
面を接続し、(m11)A面(mは2≦m≦7の実数)
が表出した斜面を持つIII−V化合物半導体の段差基
板と、前記段差基板に接して形成され、(100)面あ
るいは(n11)A面が表出した平坦面と、(411)
A面近傍の面が表出した斜面とを持つバッファ層と、
(100)面あるいは(n11)A面が表出した2つの
平坦面と、前記2つの平坦面を接続し、(k11)A面
(kは3≦k≦7の実数)が表出し、平坦面となす角度
が12度より小さい斜面を持つ活性層と、前記活性層に
接して積層され、斜面に沿う領域で高いp型キャリア濃
度を持ち、平坦面に沿う領域で低いp型キャリア濃度を
持つp側第1クラッド層と、前記p側第1クラッド層に
接して積層され、斜面と沿う領域でp型の第2クラッド
層を形成し、平坦面に沿う領域でn型の電流ブロック層
を形成する同一のクラッド兼ブロック層とを有する。
0)面あるいは(n11)A面(nは7<nの実数)が
表出した2つの平坦面と、前記2つの平坦面を接続し、
(m11)A面(mは2≦m≦7の実数)が表出した斜
面を持つIII−V化合物半導体の段差基板と、前記段
差基板に接して形成され、(100)面あるいは(n1
1)A面が表出した平坦面と、(411)A面近傍の面
が表出した斜面とを持つバッファ層と、(100)面あ
るいは(n11)A面が表出した2つの平坦面と、前記
2つの平坦面を接続し、(k11)A面(kは3≦k≦
7の実数)が表出し、幅が2.5μmより小さい斜面を
持つ活性層と、前記活性層に接して積層され、斜面に沿
う領域で高いp型キャリア濃度を持ち、平坦面に沿う領
域で低いp型キャリア濃度を持つp側第1クラッド層
と、前記p側第1クラッド層に接して積層され、斜面と
沿う領域でp型の第2クラッド層を形成し、平坦面に沿
う領域でn型の電流ブロック層を形成する同一のクラッ
ド兼ブロック層とを有する。
(100)面あるいは(n11)A面(nは7<nの実
数)が表出した2つの平坦面と、前記2つの平坦面を接
続し、(m11)A面(mは2≦m≦7の実数)が表出
した斜面を持つIII−V化合物半導体の段差基板を準
備する工程と、前記段差基板上に厚さ1μm以上有機金
属気相成長(MOVPE)を行って(100)面あるい
は(n11)A面が表出した平坦面と、(411)A面
近傍の面が表出した斜面とを持つバッファ層を形成する
工程とを含む。
斜面発光型半導体レーザ装置の活性層の斜面が平坦面と
なす角度を12度より小さい角度とすることにより、近
視野でも単峰性ビーム特性が得られる。
導体レーザ装置の、活性層の斜面の幅を2.5μmより
小さくすることにより単峰性ビーム特性が得られる。ま
た、段差基板上にバッファ層を形成し、(411)A面
近傍の面が斜面に表出するようにすれば、その上に形成
する活性層の斜面の幅を正確に制御することが可能とな
る。
の先の提案から説明する。図1は、本発明者らの先の提
案(特願平4−250280号)による斜面発光型半導
体レーザ装置を示す。n型GaAs基板1は、(10
0)主面を有し、段差部の斜面には(311)A面等が
表出している。GaAs基板1の上には、n型GaAs
バッファ層2が形成され、その上にn型GaInP中間
層3、n型AlGaInPクラッド層4が形成されてい
る。GaInP中間層3は、GaAsバッファ層2とA
lGaInPクラッド層4の中間のバンドギャップを有
し、ヘテロ界面による電位障壁を緩和する。
重量子井戸(MQW)活性層5が形成されている。活性
層5はノンドープであり、下地結晶の形状にならって平
坦部と斜面部を有する。活性層5は、AlGaInPク
ラッド層6、7、8によって覆われる。活性層斜面部に
電流が流れると、発光性再結合が行われ、光が発生す
る。この光は、活性層のストライプ状斜面部を往復する
が、横方向に広がろうとすると上下クラッド層中に浸入
してしまう。クラッド層は活性層よりも屈折率が低いた
め、レーザ光の分布は横方向で斜面部内に制限される。
このようにして、横方向の光とじ込めが行われる。
とn型領域を有するAlGaInP層7が形成されてい
る。このAlGaInP層7は、図2に示すように、S
eとZnの両型不純物をドープされている。n型不純物
であるSeは、●で示すように(100)面で取込まれ
率が高く、(311)A面に向うにしたがって取込まれ
率が低下する。p型不純物Znは、○で示すように(3
11)A面で取込まれ率が高く、(100)面に向って
取込まれ率が低下する。従って、SeとZnをドープし
たAlGaInP層7においては、面方位によって両不
純物の取込まれ率が異なり、結果として▲と△で示され
るようなキャリア濃度を示す。すなわち、(100)平
坦面においてはn型となり、(311)A面近傍の面に
おいてはp型となる。
InP層7は、斜面部ではp型の第2クラッド層7aと
なり、平坦部ではn型の電流ブロック層7bとなる。A
lGaInP層7の上には、p型AlGaInP第3ク
ラッド層8、p型GaInP中間層9、p型GaAsコ
ンタクト層10が積層される。
積層は、一連のMOVPE成長によって形成される。こ
のようにして、1回のMOVPE成長によって0.6μ
m帯半導体レーザ構造を作成することができる。
野像は単峰性であるが、近視野像が双峰性になる性質を
有する。図3(A)は、図1に示す半導体レーザ装置の
活性層部分のみを拡大して示す。図に示すように、活性
層5の斜面部において発光強度が高い領域がL1とL2
のように分離して存在し、これらの発光強度の高い領域
は時間的に移動する。2つの発光領域は、近視野像では
双峰性を示すが遠視野像では単峰性となる。従って、2
つの発光領域が併せて1つの発光モードを形成している
ものと考えられる。遠視野像は単峰性のため光通信等の
用途には問題を生じない。
近距離でレーザ光を照射し、かつ小さなスポット径が望
ましい利用分野においては、近視野像でも単峰性を有す
ることが望まれる。
ザ装置においてなぜ近視野像が双峰性になるかの解析を
行った。活性層5の結晶成長において、平坦面F1、F
3と斜面F2とが異なる面方位を有する。AlGaIn
P等の組成が変化し得る材料を成長する場合、面方位の
差により各成分の取込まれ率が微妙に異なり、変化する
ことが考えられる。
く、その両側には面方位の異なる平坦面F1、F3が広
く存在している。従って、斜面部F2では微妙に組成が
変化するものと考えられる。このような斜面部における
組成の変化を防止する手段として、図3(B)に示すよ
うに、斜面部の幅Wを制限する方法と、図3(C)に示
すように、平坦部と斜面部とのなす角θを減少する方法
を考えた。従来は、斜面部の幅Wは3.5μm程度、斜
面部が平坦部となす角度θは、基板主面を(100)面
から(111)A面オフさせた場合でも15度程度であ
った。
トライプ幅を減少する実験を行った結果を示す。図4
(A)は、斜面部のストライプ幅を2.7μmとし、斜
面部と平坦部とのなす角度θを15度とした場合の光出
力の分布をストライプ方向の距離の関数として示す。図
に示すように、光出力は連続した分布を示しているが、
未だ双峰性が明らかに認められる。
mまで減少した場合を示す。斜面部が平坦部となす角度
θは、図4(A)と同様15度である。図から明らかな
ように、近視野の光出力が明確な単峰性を示している。
面部のストライプの幅Wを約2.5μm以下とすれば近
視野像においても単峰性を得ることができる。斜面部の
幅Wを小さくすることによって、斜面部における組成の
不均一分布が生じ難くなったためと考えられる。
られることが分ったが、斜面の幅が狭いことは、端面の
破壊強度(COD)のレベルが低いことを意味する。た
とえば、光磁気記憶装置の光源としては、10℃で35
mWの光出力が要求される。このレベルの光出力を得よ
うとすると、活性層の斜面部の幅は少なくとも2.5μ
mあることが望まれる。しかしながら、斜面部の幅を広
げると、前述の近視野像における双峰性が現れてしま
う。
の斜面部と平坦部とのなす角度によっても変化すること
を発見した。活性層の斜面部の幅や斜面部と平坦部との
なす角度が近視野像の単峰性を得るために重要な因子と
なる。ところで、基板表面をエッチして段差部を形成
し、エピタキシャル成長を行う際、基板表面の斜面部に
は種々の面方位が表われ得る。このような基板表面上に
結晶を成長した時にどのような斜面が表われるかを基板
のオフ角度変化させて測定した。
へのオフ角度を変化させた種々の基板の上にGaAsバ
ッファ層を1μm成長させた場合、さらにその上にAl
GaInP層を2μm成長させた場合の成長表面の斜面
部が平坦部に対してどのような傾き角を形成するかを調
べた結果を示す。
1μm成長した時は、基板面方位のオフ角度を変化させ
てもほぼ安定した(411)A面に近い面が成長面斜面
に表われる。ただし、バッファ層表面において斜面に一
定の面方位の面を得るためには、バッファ層の厚さは約
1μm以上とすることが望まれる。約1μm以上のバッ
ファ層を基板上に成長した場合、基板のオフ角度によら
ず段差基板の斜面部には再現性よくほぼ(411)A面
を得ることができる。
を形成した後、さらにAlGaInPクラッド層を成長
させた場合、斜面部の角度が変化する。AlGaInP
クラッド層を1〜1.5μm成長すると、斜面部が平坦
部となす角度は安定化する。そこでAlGaInPクラ
ッド層を2μm成長した後、斜面部が平坦部となす角度
を測定した。
角度が大きくなるにしたがってほぼリニアに減少する。
オフ角度が0度の時は、(311)A面に近い面が斜面
部に表われ、傾き角は約25度になる。オフ角度を8度
とすると、斜面部には(411)A面に近い面が表われ
る。オフ角度を10度とすると、(411)A面と(5
11)A面の中間の面が表われる。このようにAlGa
InP層を成長すると、基板オフ角度に依存して定まる
成長面が得られる。
バッファ層表面の形状は影響を受ける。図6(A)は、
段差基板の斜面がほぼ(411)A面よりも急峻な場合
に表われる現象を概略的に示す。段差基板の斜面が急峻
な場合、バッファ層が薄いと図4(A)に示すようなピ
ットXが表われる。このようなピットがある状態でその
上にクラッド層を積層し、レーザ構造を作成すると、半
導体レーザの発振しきい値は増大した。このような場合
にも十分な厚さのバッファ層を生長すれば、ピットは消
減する。
面方位がほぼ(411)A面であり、その上にGaAs
バッファ層2を成長し、安定な(411)A面を斜面部
に形成した場合を示す。このような場合は、バッファ層
2の上に中間層3、クラッド層4、活性層5を成長する
時、設計通りの活性層5の斜面部を得ることが容易とな
る。
部の面方位が、(411)A面よりも緩やかであった場
合を示す。GaAs基板1の斜面が緩やかな場合、その
上にGaAsバッファ層2、中間層3、クラッド層4、
活性層5を形成した時、活性層5の斜面の幅が設計通り
にならず狭くなり過ぎる傾向が強い。
を作成するため、斜面の面方位には微妙なばらつきがあ
る。しかし、斜面の面方位を(411)A面より急峻
な、たとえば(311)A面付近とすれば、最終的なス
トライプ幅が安定する。
面を持つ段差形状基板を用いても、バッファ層を十分厚
く成長すれば全てスムーズな(411)A面の斜面とす
ることができる。再現性よくスムーズな(411)A面
斜面を形成するためには、約1μm以上の厚さのバッフ
ァ層を成長することが望ましい。
活性層の平坦面と斜面とのなす角度は基板の面方位を選
択することによって制御することができる。さらに、段
差基板の段差を正確に制御することによって活性層斜面
部のストライプ幅を制御できる。
さくなると、その上に形成するクラッド兼ブロック層の
斜面と平坦面のなす角度も小さくなる。クラッド兼ブロ
ック層は、不純物の取込まれ率面方位依存性を利用して
ラテラルpn接合を形成する。平坦面と斜面の角度差が
25度程度もあれば、図2に示すキャリア濃度の面方位
依存性から不純物としてSeとZnを用い、好適なp領
域とn領域を作成することができた。斜面と平坦面のな
す角度が小さくなると、ZnとSeでは十分な濃度差を
付けることが困難となり、クラッド層の電気抵抗が高く
なる。特に、n型不純物の面方位依存性を向上すること
が望まれる。
も強い面方位依存性が得られる。また、p型不純物のZ
nは強い面方位依存性を示しているが、Cdを用いれ
ば、さらに強い面方位依存性が得られる。但し、好適な
電流ブロック機能を有する電位障壁を形成するために
は、斜面と平坦面のなす角度θは3度以上であることが
好ましい。
ザ装置の断面図である。図8(A)に示すように、Si
ドープのn型GaAs基板11は、(100)面から
(111)A面に向って10度オフした主面を有する。
s基板1表面上に[01−1]方向に延在するホトレジ
ストマスクSMを形成する。ホトレジストマスクSM
は、幅150μmであり、150μm間隔で配置する。
スクSMをエッチングマスクとし、基板1主面F1、F
3と斜面F2、F4のなす角度が15〜20度程度にな
るようにHF系溶液によって段差を約0.5μm形成す
る。この時、斜面F2の面方位は(311)A面と(2
11)A面の間である。
を有する段差基板1上にn型GaAsバッファ層2を1
μm以上形成し、(411)A面を表出する斜面F2a
を作成する。なお、基板が10度オフのため、斜面F2
aと平坦面F1a、F3aのなす角度は約10度とな
る。
ープで約4×1018cm-3のキャリア濃度を有する。G
aAsバッファ層2は、ソースガスとしてトリメチルガ
リウム(TMG)、アルシン(AsH3 )を用い、V−
III比100、成長温度1μm/時でSi2 H6 をド
ーパントとしてn型キャリア濃度約5×1017cm-3に
なるように670℃のMOVPEで成長し、膜厚1.5
μmとする。
で緩やかに変化させ、ソースガスとしてトリエチルガリ
ウム(TEG)、トリメチルインジウム(TMI)、フ
ォスフィン(PH3 )を用い、V/III比500、成
長速度1μm/時でSi2 H 6 をドーパントとしてn型
キャリア濃度約1×1018cm-3になるように膜厚0.
1μmのGa0.5 In0.5 P中間層を成長する。
0.5 Pクラッド層4を成長温度710℃で、ソースガス
としてトリメチルアルミニウム(TMA)、TEG、T
MI、PH3 を用い、V/III比330、成長速度2
μm/時でSi2 H6 をドーパントとしてn型キャリア
濃度約5×1017cm-3になるように、膜厚2.0μm
成長する。このn型AlGaInPクラッド層4の斜面
の面方位は、(411)A面と(511)A面の中間で
あり、斜面と平坦面のなす角度は約9度であり、斜面の
幅は約3μmである。
0℃で成長する。歪みMQW活性層5は、図9(A)に
示すように、(Al0.4 Ga0.6 )0.5 In0.5 Pで形
成されるガイド(バリア)層5aと、Ga0.44In0.56
As0.08P0.92で形成される量子井戸層5bの交互積層
で形成される。量子井戸層5bは、約1%の歪みを有す
る。ガイド層5aは、厚さ5nmで4層、量子井戸層5
bは厚さ6nmで3層成長する。
0.5 In0.5 Pの第1クラッド層6を、ソースガスとし
てTMA、TEG、TMI、PH3 を用い、V/III
比330、成長速度2μm/時でジメチル亜鉛(DMZ
n)をドーパントとして斜面部でのp型キャリア濃度約
6×1017cm-3になるように、膜厚0.4μm成長す
る。平坦面でのキャリア濃度は約1.5×1017cm-3
である。
のクラッド兼ブロック層7は、成長温度710℃で、ソ
ースガスとしてTMA、TEG、TMI、PH3 を用
い、V/III比330、成長速度2μm/時で、DM
ZnとH2 Sをドーパントとして交互にドーピングする
ことによって15nmづつ15周期成長し、全体で0.
45μmの層厚にする。
たp型薄層は斜面部分でp型キャリア濃度約6×1017
cm-3、平坦部でp型キャリア濃度約3×1017cm-3
を有し、Sをドープしたn型薄層は、斜面部でn型キャ
リア濃度約1.4×1017cm-3、平坦部で約6×10
17cm-3を有する。従って、平坦部ではp- 層とn+層
とが積層され、斜面部では、p+ 層とn- 層とが積層す
る。斜面部では、Znドープ層のZn濃度が高いためZ
nの拡散が生じ、Sドープのn- 層にも広がる。斜面部
でのp型キャリア濃度約6×1017cm-3は、拡散後の
キャリア濃度である。
と斜面部でのキャリア濃度は、約2.4×1017cm-3
となり、平坦部でのn型キャリア濃度は6×1017cm
-3となる。
ーパントとしてSを用いる方がSeを用いるよりも好ま
しい。なお、クラッド兼ブロック層7をp型不純物とn
型不純物の交互ドーピングによって形成する場合を説明
したが、図9(C)に示すように、n型とp型の両型不
純物を同時にドープしてもよい。この場合には、p型不
純物、n型不純物はそれぞれ平坦部、斜面部で均一に分
布するが、補償の結果平坦部はn型となり、斜面部はp
型となる。なお、p型不純物としてCdを用いればZn
を用いる場合よりも強い面方位依存性を得ることができ
る。
l0.7 Ga0.3 )0.5 In0.5 Pの第3クラッド層を、
成長温度710℃でソースガスとしてTMA、TEG、
TMI、PH3 を用いV/III比330、成長速度2
μm/時で、DMZnをドーパントとして斜面部でのp
型キャリア濃度約9×1017cm-3になるように、膜厚
1.15μm成長する。なお、平坦部でのp型キャリア
濃度は約2.3×10 17cm-3である。
0.5 In0.5 P中間層を、成長温度を710℃から67
0℃まで緩やかに降下させ、ソースガスとしてTEG、
TMI、PH3 を用い、V/III比500、成長速度
1μm/時で、DMZnをドーパントとして斜面部にお
けるp型キャリア濃度約1×1018cm-3になるよう
に、膜厚0.1μm成長する。
成長温度670℃で、ソースガスとしてTMG、AsH
3 を用い、V/III比100、成長速度1μm/時
で、DMZnをドーパントとし斜面部でのp型キャリア
濃度約2×1018cm-3になるように、膜厚1μm成長
する。
半導体基板を成長装置から取り出し、少なくともp型領
域を切断する溝を作成して100μm幅で素子分離し、
n側電極21としてAu層、Ge層、Au層の積層を蒸
着により堆積し、p側電極22としてAuZn層とAu
層を蒸着により堆積させる。その後幅300μm、長さ
700μmのチップに劈開し、p側領域を上側に配置し
てヒートシンクにボンディングする。
しているのは、斜面のn型濃度を基板面と比べて低くし
たくないためである。また、p型クラッド層のドーパン
トとしてCdを用いれば、さらに抵抗率を低減化するこ
とができる。
を種々に変化させて半導体レーザを作成し、その特性を
調べた結果、活性層の平坦部と斜面部のなす角度が12
度以下の場合に図10に示すように単峰性の光出力を得
ることができた。
し、活性層の斜面部と平坦部のなす角度θを8度とした
場合である。活性層の斜面部と平坦部のなす角度を12
度よりも緩やかにすると、活性層の斜面部の幅が2.5
μm以上の場合にも、近視野像を単峰性にすることがで
きる。幅が2.5μm〜3μm程度であれば12度以下
であればよい。但し3度以上とすることが好ましい。活
性層の斜面部が平坦部となす角度を12度以下にするた
めには、基板のオフ角度を(100)面から(111)
面に向って8度よりも大きくすることが望ましい。
度以下にすると、斜面部と平坦部の面方位が近づき、斜
面部での組成不均一を低減することができるものと考え
られる。この場合、実効的活性層となる斜面部を大きく
取れるため、光スポット径が大きくなり、大きなCOD
レベルが得られ、高光出力が得られやすい。
が12度以下と小さくなっても、n型不純物として面方
位依存性の大きいSを用いることによって、クラッド兼
ブロック層におけるp型クラッド層の電気抵抗を十分下
げ、かつn型ブロック層を形成することができる。
レーザの実施例について説明したが、同様の現象はII
I−V族化合物半導体に広く認められるものと考えられ
る。従って、本発明は他の材料系にも適用可能である。
本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、
種々の変更、改良、組合せが可能なことは当業者に自明
であろう。
光出力が近視野で単峰性を有する斜面発光型半導体レー
ザ装置が提供される。
を示す斜視図である。
る。
析するための概略断面図である。
例を示すグラフである。
nPクラッド層との成長斜面角度を示すグラフである。
成長した時の様子を示す概略断面図である。
図である。
方法を説明するための概略断面図である。
である。
を示すグラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】 (100)面あるいは(n11)A面
(nは7<nの実数)が表出した2つの平坦面と、前記
2つの平坦面を接続し、(m11)A面(mは2≦m≦
7の実数)が表出した斜面を持つIII−V化合物半導
体の段差基板と、 前記段差基板に接して形成され、(100)面あるいは
(n11)A面が表出した平坦面と、(411)A面近
傍の面が表出した斜面とを持つバッファ層と、 (100)面あるいは(n11)A面が表出した2つの
平坦面と、前記2つの平坦面を接続し、(k11)A面
(kは3≦k≦7の実数)が表出し、平坦面となす角度
が12度より小さい斜面を持つ活性層と、 前記活性層に接して積層され、斜面に沿う領域で高いp
型キャリア濃度を持ち、平坦面に沿う領域で低いp型キ
ャリア濃度を持つp側第1クラッド層と、 前記p側第1クラッド層に接して積層され、斜面と沿う
領域でp型の第2クラッド層を形成し、平坦面に沿う領
域でn型の電流ブロック層を形成する同一のクラッド兼
ブロック層とを有する半導体レーザ装置。 - 【請求項2】 (100)面あるいは(n11)A面
(nは7<nの実数)が表出した2つの平坦面と、前記
2つの平坦面を接続し、(m11)A面(mは2≦m≦
7の実数)が表出した斜面を持つIII−V化合物半導
体の段差基板と、 前記段差基板に接して形成され、(100)面あるいは
(n11)A面が表出した平坦面と、(411)A面近
傍の面が表出した斜面とを持つバッファ層と、 (100)面あるいは(n11)A面が表出した2つの
平坦面と、前記2つの平坦面を接続し、(k11)A面
(kは3≦k≦7の実数)が表出し、幅が2.5μmよ
り小さい斜面を持つ活性層と、 前記活性層に接して積層され、斜面に沿う領域で高いp
型キャリア濃度を持ち、平坦面に沿う領域で低いp型キ
ャリア濃度を持つp側第1クラッド層と、 前記p側第1クラッド層に接して積層され、斜面と沿う
領域でp型の第2クラッド層を形成し、平坦面に沿う領
域でn型の電流ブロック層を形成する同一のクラッド兼
ブロック層とを有する半導体レーザ装置。 - 【請求項3】 前記クラッド層兼ブロック層はn型不純
物のSとp型不純物のZnあるいはCdが交互にドープ
されている請求項1又は2に記載の半導体レーザ装置。 - 【請求項4】 前記クラッド層兼ブロック層はn型不純
物のSとp型不純物のZnあるいはCdが同時にドープ
されている請求項1又は2に記載の半導体レーザ装置。 - 【請求項5】 (100)面あるいは(n11)A面
(nは7<nの実数)が表出した2つの平坦面と、前記
2つの平坦面を接続し、(m11)A面(mは2≦m≦
7の実数)が表出した斜面を持つIII−V化合物半導
体の段差基板を準備する工程と、 前記段差基板上に厚さ1μm以上有機金属気相成長(M
OVPE)を行って(100)面あるいは(n11)A
面が表出した平坦面と、(411)A面近傍の面が表出
した斜面とを持つバッファ層を形成する工程とを含む半
導体レーザ装置の製造方法。
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- 1993-12-28 JP JP33754193A patent/JP3157671B2/ja not_active Expired - Fee Related
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