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JP3154811B2 - 農産物等の膨化装置 - Google Patents

農産物等の膨化装置

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Publication number
JP3154811B2
JP3154811B2 JP15113792A JP15113792A JP3154811B2 JP 3154811 B2 JP3154811 B2 JP 3154811B2 JP 15113792 A JP15113792 A JP 15113792A JP 15113792 A JP15113792 A JP 15113792A JP 3154811 B2 JP3154811 B2 JP 3154811B2
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JP
Japan
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pressure
raw material
carbon dioxide
supplied
container
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JP15113792A
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一男 吉本
高志 小川
宏海 植松
学 竹内
研輔 内山
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Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
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Publication date
Application filed by Japan Tobacco Inc filed Critical Japan Tobacco Inc
Priority to JP15113792A priority Critical patent/JP3154811B2/ja
Publication of JPH05227932A publication Critical patent/JPH05227932A/ja
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  • Manufacture Of Tobacco Products (AREA)
  • Formation And Processing Of Food Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たばこ原料等の農産
物、食品等を膨化する膨化装置の改良に関する。さらに
特定すれば、本発明はガス状の二酸化炭素を膨化助剤と
して使用する膨化装置において、このたばこ原料等を連
続して膨化処理することができ、また、この膨化助剤を
外部に放出することなく、系統内で循環して使用するこ
とができる膨化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、たとえばたばこ原料すなわ
ち、たばこの葉を刻んだものからシガレットを製造する
際に、このたばこ原料の組織を膨化させることがおこな
われている。
【0003】このたばこ原料の膨化は、膨化助剤、たと
えば有機溶媒、ガス状の二酸化炭素等を高圧に加圧した
状態にしておき、この中にたばこ原料を保持し、たばこ
葉の組織内にこの膨化助剤を含浸させ、これを減圧した
後に加熱して含浸した膨化助剤を膨脹させ、この原料の
組織を膨脹させるものである。このように膨化されたた
ばこ原料は、その体積が増加し、シガレットを製造する
際のたばこ原料の量を少なくし、また軽い喫煙感を与え
る。このように膨化されたたばこ原料は、そのまま、ま
たは膨化処理していないたばこ原料と混合されてシガレ
ットに使用される。
【0004】この膨化処理をおこなう膨化装置には、含
浸容器内に所定量のたばこ原料を収容した後にこの含浸
容器内に高圧の膨化助剤を供給し、この膨化助剤を含浸
させた後にこのたばこ原料を取り出して膨脹させるバッ
チ式のものと、高圧の膨化助剤が供給される含浸容器内
に連続的にたばこ原料を供給して膨化助剤を含浸させ、
この膨化助剤の含浸されたたばこ原料を連続的に取り出
す連続式のものとがある。
【0005】前者のバッチ式の装置は、構造が簡単であ
るが、能率が低いとともに、大量の膨化助剤が大気中に
散逸してしまう不具合がある。また、後者の連続式の装
置は、能率的であり、また膨化助剤を無駄に散逸させ
ず、これを回収して再度利用できる利点がある。しか
し、このような連続式の装置では、たばこ原料を昇圧さ
せながら含浸容器内に連続的に供給し、またこの含浸容
器内が減圧しながらたばこ原料を取り出すための弁装置
を必要とする。また、これら弁装置を介して含浸容器内
に空気が混入し、膨化の効率を低下させるので、この混
入した空気を除去したり、これら弁装置を介して排出さ
れる膨化助剤を回収する必要もある。
【0006】最近では、この膨化助剤として、環境への
悪影響の少ない二酸化炭素を使用する場合が多い。しか
し、このガス状の二酸化炭素をたばこ原料に含浸、吸着
させるには高い圧力を加える必要があり、上記の弁装置
等の性能もより高度なものが必要とされる。
【0007】また、最近では、このような膨化装置はよ
り大規模な装置となり、使用される二酸化炭素の量も膨
大なものになる。したがって、環境への悪影響の防止、
および消費される二酸化炭素の節減のため、この二酸化
炭素を可能な限り回収して外部に排出される量を少なく
し、また含浸容器内に混入する空気を効率的に除去する
ことも要求されている。
【0008】また、上記のように、たばこ原料の膨化に
使用された二酸化炭素は圧縮されて再度使用されるが、
この二酸化炭素の圧縮にはエネルギを必要とし、このエ
ネルギ節減も要求される。さらに、この循環する二酸化
炭素の中に空気が混入するので、この混入した空気を分
離するためにも大規模な設備やエネルギを必要とする。
したがって、この循環する二酸化炭素に混入する空気の
量を可能な限り少なくする必要もある。
【0009】なお、このような膨化装置は、上記のよう
なたばこ原料の膨化装置だけだなく、たとえば野菜等の
農産物を乾燥処理する際にこの野菜等を膨脹させ、調理
の容易な乾燥野菜を製造する装置等としても使用するこ
とができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な要求を満足する農産物等、たとえばたばこ原料を二酸
化炭素等の膨化助剤を使用して膨化する装置において、
このたばこ原料の連続的な膨化を可能とし、またこの二
酸化炭素内に空気が混入するのを可能な限り防止し、ま
た混入した空気を効率的に除去するとともに、この膨化
装置の運転に必要なエネルギを可能な限り少なくするこ
とを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の膨化装置は含浸容器を備えており、この
含浸容器内には膨化助剤たとえば高圧に加圧されたガス
状の二酸化炭素が供給される。この含浸容器内には、ロ
ータリーバルブを介して農産物等の原料、たとえば、た
ばこ原料が連続的に供給される。また、この含浸容器内
で二酸化炭素が含浸されたたばこ原料は、ロータリーバ
ルブを介して連続的に取り出され、低圧、高温の雰囲気
内で含浸している二酸化炭素が膨脹し、このたばこ原料
の組織が膨脹される。
【0012】上記のロータリーバルブは、たばこ原料の
雰囲気ガスたとえば二酸化炭素の圧力を昇圧または減圧
させながら、このたばこ原料を連続的に送るものであ
る。これらロータリーバルブは、たとえば昇圧側および
減圧側にそれぞれ2段ずつ直列に配置される。そして、
たとえば含浸容器内の圧力が30気圧の場合には、1段
のロータリーバルブで15気圧ずつ昇圧または減圧され
る。
【0013】本願明細書で示す第1の発明は、上記の含
浸容器やロータリーバルブに供給された二酸化炭素は回
収され、再度使用される。この回収された二酸化炭素に
は、外部から侵入した空気が混入しており、この混入し
た空気は分離除去される。上記の回収した二酸化炭素中
から空気を分離する装置には、PSA装置が使用され
る。この装置は、圧力を変化させることにより、二酸化
炭素の吸着量が変化する吸着剤、たとえば活性炭、ゼオ
ライト等が使用される。
【0014】また、第2の発明は、上記の昇圧側のロー
タリーバルブの上流側には、気密容器が設けられ、たば
こ原料はこの気密容器を介してロータリーバルブに供給
される。また、減圧側のロータリーバルブの下流側にも
気密容器が設けられ、減圧側のロータリーバルブから排
出されたたばこ原料はこの気密容器を介して膨脹工程に
送られる。そして、これらの気密容器内には二酸化炭素
が供給され、これらの気密容器内の空気は二酸化炭素に
置換されている。
【0015】また、第3の発明は、上記のロータリーバ
ルブが昇圧側および減圧側にそれぞれ2段設けられてい
るので、含浸容器に近い側のロータリーバルブを通過し
た二酸化炭素は中圧、含浸容器から遠い側にあるロータ
リーバルブから排出される二酸化炭素は低圧である。そ
して、これら中圧および低圧の二酸化炭素は別々の系統
で回収され、それぞれ別々のブースタ等で高圧まで昇圧
されて含浸容器に戻される。
【0016】
【作用】上記のような発明によれば、この装置内を循環
する二酸化炭素は分離手段によって混入した空気等が除
去され、この二酸化炭素の空気の濃度は、膨化効率を低
下させない範囲に維持される。この空気を分離する手段
は、吸着剤が使用され、この吸着剤は二酸化炭素を選択
的に吸着し、たとえば二酸化炭素と空気の混合ガスが約
2気圧で供給され、混入している空気が分離される。吸
着した二酸化炭素は真空近くまで減圧することによって
脱着回収される。このような操作を複数の吸着塔で交互
に行う。
【0017】また、本発明によれば、たばこ原料が昇圧
側のロータリーバルブの上流側の気密容器を通過する際
に含まれている空気が二酸化炭素と置換され、これらの
ロータリーバルブを介して上記の含浸容器等の二酸化炭
素の循環系統内に空気が混入するのが防止される。
【0018】さらに本発明は、回収する二酸化炭素を低
圧と中圧の別系統で回収するので、中圧の二酸化炭素を
高圧まで昇圧するエネルギが少なくてすみ、回収した二
酸化炭素を昇圧するに要するエネルギを少なくすること
ができる。
【0019】
【実施例】以下、図を参照して本発明の実施例を説明す
る。これらの実施例は、いずれも膨化助剤として二酸化
炭素を使用する連続式のたばこ原料の膨化装置である。
図1ないし図6は本発明の第1の実施例を示す。
【0020】まず、この膨化装置の概略を説明する、図
1にはこのたばこ原料の膨化装置の全体の概略を示す。
図中の21は準備含浸容器、22は含浸容器である。こ
の準備含浸容器21内には、二酸化炭素がたとえば約1
5気圧程度の所定圧力で保持される。また、上記の含浸
容器22内には、たとえば約30気圧の所定圧力が保持
されるように二酸化炭素が供給され、この含浸容器21
内は実質的にガス状の二酸化炭素で満たされている。
【0021】そして、たばこ原料はまず上記の準備含浸
容器21内に連続的に供給され、この準備含浸容器21
内からさらに含浸容器22内に連続的に供給される。そ
して、この含浸容器22内において、このたばこ原料の
葉の組織内に二酸化炭素が含浸される。
【0022】この二酸化炭素が含浸されたたばこ原料
は、加熱装置23に連続的に供給され、この加熱装置2
3内で過熱水蒸気と接触し、含浸されていた二酸化炭素
が膨脹し、これによってこのたばこ原料の組織が膨脹す
る。
【0023】次に、この膨化装置の各部について説明す
る。たばこ原料は、搬送管31内を空気とともに搬送さ
れてくる。そして、このたばこ原料はタンゼンシャルセ
パレータ32によって空気と分離され、エアロッカーバ
ルブ33,34を介して、後述する気密容器35内に供
給される。この気密容器35内の圧力は、略大気圧であ
る。
【0024】この気密容器35内に供給されたたばこ原
料は、昇圧側の第1のロータリーバルブ36を介して上
記の準備含浸容器21内に連続的に供給される。この第
1のロータリーバルブ36を介して送られる際に、この
たばこ原料の雰囲気は前記した気密容器35内の約大気
圧から上記の準備含浸容器21内の約15気圧まで昇圧
される。この準備含浸容器21内にはスクリュー37が
設けられ、このスクリュー37によってたばこ原料が送
られる。
【0025】また、この準備含浸容器21からのたばこ
原料は、さらに昇圧側の第2のロータリーバルブ41を
介して含浸容器22に送られる。たばこ原料がこの第2
のロータリーバルブ41を介して送られる際に、このた
ばこ原料の雰囲気は上記の準備含浸容器21内の約15
気圧から含浸容器22内の約30気圧まで昇圧される。
【0026】そして、この含浸容器22内に供給された
たばこ原料は、この含浸容器22内に設けられたスクリ
ユー42によって送られる。また、この含浸容器22内
には、約30気圧の高圧の高圧が維持されるように二酸
化炭素が供給されており、このたばこ原料の組織内にこ
の二酸化炭素が含浸する。
【0027】そして、この含浸容器22内から排出され
たたばこ原料は、減圧側の第3のロータリーバルブ43
を介して気密容器44に送られる。この気密容器44内
は、約15気圧の二酸化炭素の雰囲気に維持されてお
り、たばこ原料が上記の第3のロータリーバルブ43を
通過する際にその雰囲気ガスの圧力は上記の含浸容器2
2内の30気圧から上記の気密容器44内の約15気圧
まで減圧される。
【0028】さらに、この気密容器44から排出された
たばこ原料は、減圧側の第4のロータリーバルブ45を
介して、気密容器46に送られる。この気密容器46内
は約大気圧の二酸化炭素の雰囲気に維持されている。そ
して、たばこ原料が上記の第4のロータリーバルブ45
を通過する際に、上記の気密容器44内の約15気圧か
ら上記の気密容器46内の約大気圧まで減圧される。
【0029】この気密容器46内に送られたたばこ原料
は、さらにエアロッカーバルブ47を介して前述した加
熱装置の風送管51内に連続的に供給される、この風送
管51内には空気と過熱水蒸気との混合ガスが流通され
ており、このガスは加熱器52によって所定の温度に加
熱され、またフアン53によってこの風送管51内を所
定の流速で流通されている。この風送管51内に供給さ
れたたばこ原料は、このガスに接触して加熱され、含浸
している二酸化炭素が膨脹し、このたばこ原料の組織が
膨脹する。そして、この膨化処理のなされたたばこ原料
は、タンゼンシャルセパレータ54によって分離され、
エアロッカーバルブ55を介して排出される。なお、上
記のエアロッカーバルブ47は、この風送管51内のガ
スが気密容器46内に侵入するのを防止するためのもの
である。
【0030】上記の第1ないし第4のロータリーバルブ
36,41,43,45は略同様の構成であり、たとえ
ば第1のロータリーバルブ36の構成を図2に示す。図
中の1はこのロータリーバルブのハウジングであり、こ
のハウジング1には供給口2と排出口3とが形成されて
いる。また、このハウジング1内には、回転体4が気密
性をもって回転自在に収容されている。この回転体4の
外周には、複数のポケット5が形成されている。また、
上記のハウジング1には、複数の昇圧側ポート6および
減圧側ポート7が形成されている。この昇圧側ポート6
の高圧最終段のポートには、二酸化炭素供給管9により
準備含浸容器21と接続され、中圧の二酸化炭素が供給
される。また、減圧側ポート7の低圧最終段のポートに
は、二酸化炭素回収管10aが接続され、低圧となった
二酸化炭素が回収される。また、他の昇圧側ポート6と
減圧側ポート7とは、それぞれ連通管8によって連通さ
れている。
【0031】上記の供給口2内は、たとえば大気圧の雰
囲気であり、また上記の排出口3内は中圧の二酸化炭素
の雰囲気である。そして、ホッパ等を介して上記の供給
口2内に投入されたたばこ原料は、上記の回転体4の各
ポケット5内に収容され、この回転体4の回転によって
順次排出口3まで運ばれる。
【0032】上記の排出口3内は中圧の二酸化炭素雰囲
気であるので、この排出口3に対向して内部のたばこ原
料を排出した空のポケット5内は中圧の二酸化炭素雰囲
気である。このポケット5が減圧側ポート7に順次対向
してゆく間に、このポケット5内の中圧の二酸化炭素は
順次この減圧側ポート7に放圧され、たとえば5気圧程
度ずつ減圧されてゆく。これらの減圧側ポート7はそれ
ぞれ連通管8を介して昇圧側ポート6に連通しているの
で、各減圧側ポート7から排出された二酸化炭素は各昇
圧側ポート6に供給される。したがって、たばこ原料を
収容したポケット5がこれら昇圧側ポート6に順次対向
してゆく間に、たとえば5気圧ずつ昇圧されてゆき、最
終段の昇圧側ポート6に対向する際には排出口3内と同
じ圧まで昇圧され、この後に上記の排出口3に対向し、
収容していたたばこ原料をこの排出口3内に排出する。
【0033】また、空のポケット5が最終段の減圧側ポ
ート7に対向すると、このポケット5内に残留していた
低圧の二酸化炭素はこの減圧側ポート7から二酸化炭素
回収管10aを介して回収され、このポケット5内は大
気圧に戻される。
【0034】また、上記の排出管3内には、ノズル壁1
2が設けられ、このノズル壁12とこの排出口3の内面
との間の隙間に連通した噴出口11が形成されている。
この噴出口11からは高圧の二酸化炭素が供給され、収
容しているたばこ原料を排出した空のポケット5内にこ
のノズル壁12との隙間から高圧の二酸化炭素を噴出
し、この噴流でこのポケット5内に残留しているたばこ
原料を除去する。
【0035】なお、上記のものは、昇圧しながらたばこ
原料を連続的に供給する昇圧側のロータリーバルブであ
るが、減圧しながらたばこ原料を排出する減圧側のロー
タリーバルブについてもその構造は上記のものと同様で
あり、昇圧および減圧の作用が逆のものである。
【0036】たとえば、図3には、前記の第4のロータ
リーバルブ45および気密容器46の部分の構造を示
す。この第4のロータリーバルブ45の場合は、減圧し
ながらたばこ原料を送るので、上記の第1のロータリー
バルブ36とはその昇圧側ポート6と減圧側ポート7に
対する回転体4の回転方向が逆になっている。したがっ
て、供給口2から供給されたたばこ原料を収容したポケ
ット5は、減圧側ポート7に順次対向しながら排出口3
までたばこ原料を移送し、この間にこれらポケット5内
の圧が5気圧ずつ減圧されてゆく。
【0037】次に、この膨化装置の二酸化炭素の供給お
よび回収系統を説明する。図中の61はガスホルダで、
このガスホルダ61には二酸化炭素供給源62から二酸
化炭素が補給される。このガスホルダ61内の二酸化炭
素は圧縮機69によってたとえば30気圧の高圧に圧縮
され、二酸化炭素中の水分を除去するための除湿器6
0、熱交換器63、弁64を介して前記の含浸容器22
内に供給される。また、この高圧の二酸化炭素は、弁6
5,66を介して第1および第2のロータリーバルブ3
6,41の噴出口に送られ、これらのロータリーバルブ
のポケット内に噴出され、残留しているたばこ原料を除
去する。
【0038】また、上記の第2のロータリーバルブ41
の最終段の減圧側ポートから排出された二酸化炭素は、
前記の準備容器21内に、また第3のロータリーバルブ
43の最終段の減圧ポートから排出された二酸化炭素は
気密容器44に送られ、準備容器21と気密容器44内
の圧力は、圧力コントロールバルブ120により、たと
えば15気圧に調整され、圧力を保持するのに余剰な二
酸化炭素は大気圧に減圧されて回収される。
【0039】これらの各機器から最終的に回収された低
圧の二酸化炭素は、前記のガスホルダ61に回収され、
以下、上記のように供給される。なお、67は冷凍機で
あり、上記の循環する二酸化炭素を冷却する。
【0040】また、この膨化装置には、上記ように循環
する二酸化炭素内に外部からの空気が混入するのを防止
するため、前記の昇圧側の第1のロータリーバルブ36
の上流側、および減圧側の第4のロータリーバルブ45
の下流側にそれぞれ気密容器35,46が設けられてい
る。
【0041】図2には昇圧側の第1のロータリーバルブ
36および気密容器35の部分を示す。このロータリー
バルブ36の供給口2には、前記の気密容器35が接続
されている。この気密容器35は、略倒立円錐形をな
し、シュートとして作用する。この気密容器35の上面
には、たばこ原料の投入口71が設けられ、前述したエ
アロッカーバルブ33,34を介してこの投入口71か
らたばこ原料が連続的に投入される。
【0042】また、この気密容器35の上面には、二酸
化炭素のバイパス口72および二酸化炭素の排気口73
が形成されている。そして、上記のバイパス口72はバ
イパス管10aを介して上記のロータリーバルブ36の
最終段の減圧側ポート7に連通されている。また、上記
の排気口73は、配管74を介して前記のガスホルダ6
1に連通している。
【0043】このような構造のものは、ロータリーバル
ブ36の回転体4のポケット5が最終段の減圧側ポート
7に対向すると、このポケット5内に残留していた圧が
このポート7内に噴出する。このポート7はバイパス管
10aおよびバイパス口72を介して上記の気密容器3
5内に連通しているので、この圧はこの気密容器35内
に放出される。したがって、このポケット5の内部の圧
は、この気密容器35の内部の圧と等しい圧となり、次
にこのポケット5が供給口2に対向した場合に残余の圧
が逆に噴出することがなく、たばこ原料の円滑な流れを
阻害することがない。
【0044】また、この気密容器35内には、ポケット
5が最終段の減圧側ポート7に対向する毎にこのバイパ
ス管10aおよびバイパス口72を介して二酸化炭素が
供給される。この気密容器35内には、投入されるたば
こ原料とともに空気も侵入する。しかし、上記のよう
に、この気密容器35内には二酸化炭素が供給されるの
で、この気密容器35内は略二酸化炭素雰囲気となる。
したがって、投入されたたばこ原料に含まれていた空気
は二酸化炭素に置換され、この後にこのたばこ原料はロ
ータリーバルブ36を介して前記の準備含浸容器21内
に送られる。したがって、この準備含浸容器21内等に
空気が侵入するのを防止することができる。
【0045】また、ポケット5内に残留していたたばこ
原料は、このポケット5が最終段の減圧側ポート7に対
向した場合に、噴出する二酸化炭素とともに気密容器3
5内に送られ、この気密容器35内で二酸化炭素と分離
され、投入されるたばこ原料とともにロータリーバルブ
36を介して準備含浸容器21に送られる。したがっ
て、たばこ原料の損失がなく、またフイルタ等、目詰ま
りの原因になるような部材を設ける必要がない。
【0046】また、図3には、減圧側の第4のロータリ
ーバルブ45と気密容器46の部分を示す。この気密容
器46は略倒立円錐形をなし、シュートとして作用す
る。この気密容器46の上面には投入口81が形成さ
れ、上記の第4のロータリーバルブ45の排出口3と連
通している。また、この気密容器46の上部にはバイパ
ス口82および排気口83が形成され、このバイパス口
82はバイパス管10bを介して最終段の減圧側ポート
7に連通し、また排気口83は配管84を介してガスホ
ルダ61に連通している。
【0047】この図3の気密容器46は、図2に示す気
密容器35と同様に、二酸化炭素の循環系統内に空気、
水蒸気等が侵入するのを防止する。すなわち、この気密
容器46内に投入されるたばこ原料には空気は含まれて
いないが、この気密容器46内にはエアロッカーバルブ
47の内部漏れ等によって、風送管51内の空気や水蒸
気が多少侵入することがある。しかし、この場合でもこ
の気密容器46内に供給される二酸化炭素によってこの
気密容器46内に侵入したガスが二酸化炭素雰囲気に置
換されるので、この空気や水蒸気がこれより上流側に侵
入することはない。
【0048】次に、上記したようなたばこ原料の膨化装
置には、膨化助剤すなわち二酸化炭素の回収および系統
内の二酸化炭素の濃度維持を効果的にするための装置が
設けられており、以下その装置を説明する。
【0049】上述したように、上記の第1のロータリー
バルブ36と気密容器35、および第4のロータリーバ
ルブ45と気密容器46の部分では、これら気密容器3
5,46内に二酸化炭素が供給され、外部から侵入する
空気等と置換される。これらの気密容器35,46から
排気される二酸化炭素には、空気等が混入している。し
たがって、これらの気密容器35,46内から回収され
た二酸化炭素をそのままガスホルダ61に戻すと、この
膨化装置の二酸化炭素循環系統内に空気が蓄積してゆ
き、この設備の効率を低下させる。
【0050】このような不具合を防止するには、これら
気密容器35,46から回収した二酸化炭素を外部に廃
棄することが考えられる。しかし、このようにすると、
二酸化炭素供給源62から大量の二酸化炭素を補給しな
ければならず、コスト的に不利である。また、二酸化炭
素を大気に排出するのは好ましくない。このような不具
合は、この膨化装置が大規模になる程顕著になる。
【0051】本発明の膨化装置では、上記の不具合を改
善するために、二酸化炭素を効率的に回収して混入して
いる空気を分離し、系統内の二酸化炭素の濃度を効率的
に制御するための回収分離装置が設けられている。
【0052】図1、図5および図6にはこの回収分離装
置91を示す。上記の気密容器35,46の排気口7
3,83から排出される二酸化炭素を回収する配管7
4,84の途中にはそれぞれ切換え弁75,85が設け
られ、これらの上流側から分岐して回収配管92,93
がそれぞれ設けられている。そして、これらの回収配管
92,93は上記の回収分離装置91に連通している。
したがって、上記の切換え弁75,85を閉弁すること
により、上記の気密容器35,46から排気される空気
を含んだ二酸化炭素はガスホルダ61には送られず、上
記の回収分離装置に送られるように構成されている。
【0053】この回収分離装置91は、吸着式の二酸化
炭素分離装置(前述のPSA)である。すなわち、図5
および図6に示すように、複数、たとえば2個の吸着塔
94a,94bが設けられている。これらの吸着塔94
a,94bには活性炭やゼオライト等の吸着剤が充填さ
れている。これらの吸着剤は、空気と二酸化炭素の混合
ガスから二酸化炭素を選択的に吸着するとともに、圧力
が高い程吸着量が大きく、圧力が低い程吸着量が少な
い。
【0054】また、この装置には加圧ポンプ95および
吸引ポンプ96が設けられており、これらのポンプはそ
れぞれ弁98a,98b、99a,99bを介して上記
の吸着塔94a,94bの一端部に接続されている。ま
たこれらの吸着塔94a,94bの他端部は、それぞれ
弁97a,97bを介して排気管101に接続されてい
る。
【0055】この回収分離装置は、図5に示すように、
たとえばまず一方の吸着塔94aの弁98a,97aを
開弁し、加圧ポンプ95によって前記の気密容器35,
46からの二酸化炭素と空気の混合ガスをこの一方の吸
着塔94aに供給し、二酸化炭素を吸着させる。二酸化
炭素が分離された残りの空気等のガスは排気管101か
ら外部に排出される。また、この際には、他方の吸着塔
94bの弁98b,97bが閉弁されるとともに、弁9
9bが開弁され、吸引ポンプ96によって他方の吸着塔
94bの内部を低圧に排気する。これによって、この他
方の吸着塔94b内の吸着剤に吸着されている二酸化炭
素が放出されて回収され、前記の膨化設備の系統内に戻
される。
【0056】次に、図6に示すように、上記とは弁の開
閉状態を逆にして、一方の吸着塔94a内を低圧にして
吸着されている二酸化炭素を放出させて回収し、また他
方の吸着塔94bに二酸化炭素を吸着させる。以下、こ
のような作動を繰り返し、これら吸着塔94a,94b
を交互に吸着、再生をおこない、二酸化炭素を分離し回
収する。なお、このサイクルの間隔はたとえば90秒〜
180秒と比較的短い周期で繰り返される。
【0057】このような回収分離装置91によれば、空
気の混合した二酸化炭素を回収して効率的に空気を分離
除去し、二酸化炭素のみをこの膨化設備の系統内に戻す
ことができる。したがって、二酸化炭素が無駄に外部に
放出されることがなく、また系統内の二酸化炭素の濃度
を正確に制御することができる。
【0058】また、この回収分離装置91は、吸着によ
って二酸化炭素を分離するので、回収したガスの二酸化
炭素濃度が低い場合でも効率的に分離でき、また応答性
が良く、この膨化装置の二酸化炭素の循環系統内の二酸
化炭素濃度を安定して制御できる。
【0059】すなわち、図7には従来の液化式の二酸化
炭素分離装置、すなわち混合ガスを圧縮して二酸化炭素
を液化させて分離する形式の装置の特性の一例を示す。
この図7からも明らかなように、従来の液化形の装置で
は、処理ガスの空気濃度が高い場合では二酸化炭素の分
離効率が極端に低くなり、実質的にこの二酸化炭素を分
離回収できない。また、この液化式の装置では、装置の
起動や運転条件の変更等に長い時間を必要とし、二酸化
炭素循環系統内の二酸化炭素の濃度の変化に追従でき
ず、この系統内の二酸化炭素濃度が不安定となる。
【0060】これに対し、上記の回収分離装置91の二
酸化炭素分離効率は、図8に一例を示すように、二酸化
炭素の濃度が低い場合でも極めて高い分離効率を維持で
きる。さらに、この回収分離装置91は、前記したよう
に、極めて短いサイクルで運転されるので、その起動や
運転条件の変更が極めて敏速である。したがって、この
膨化設備の二酸化炭素の循環系統内に二酸化炭素濃度の
変化に対して迅速に対応でき、この二酸化炭素循環系統
内の二酸化炭素濃度を正確かつ確実に制御することがで
きる。
【0061】なお、このような回収分離装置91による
二酸化炭素の分離回収をさらに効率的に行うため、前記
の気密容器35,46等の気密容器を図4に示すように
構成してもよい。このものは、前記と同様な気密容器1
06を備え、その上部には投入口102が形成されてい
る。また、この気密容器106の上部にはサイクロンセ
パレータ103が取り付けられている。ロータリーバル
ブの最終段の減圧側ポートからの二酸化炭素は、バイパ
ス管109を介してこのサイクロンセパレータ103に
送られ、二酸化炭素と含まれているたばこ原料とが分離
される。たばこ原料が分離された二酸化炭素は、配管1
07を介して前記のガスホルダ61に回収される。分離
されたたばこ原料は、少量の二酸化炭素とともにエアロ
ッカーバルブ105を介して供給口104から気密容器
101内に送られる。このたばこ原料は投入口102か
ら投入されるたばこ原料とともに、下流側に送られる。
この気密容器106内に送られた二酸化炭素によって、
この気密容器106内に外部から侵入した空気は置換さ
れる。そして、この空気と混合した二酸化炭素は、回収
口110から回収配管108を介して、前述したような
回収分離装置91に送られる。
【0062】このような気密容器を使用すれば、エアロ
ッカーバルブからの二酸化炭素の大部分がそのままガス
ホルダ61に回収され、空気と混合して回収分離装置9
1に送られる二酸化炭素の量は少なくなる。したがっ
て、この回収分離装置91の負荷が軽減する。なお、こ
の場合には、この回収分離装置に送られる混合ガスの二
酸化炭素の濃度は低下するが、前述のように、この吸着
形の回収分離装置91は二酸化炭素の濃度が低くても効
率的に分離できるので、支障はない。
【0063】また、膨化助剤の系統内の空気濃度は低い
ほど好ましく、例えば約5容積%以下になるようにコン
トロールする必要がある。コントロール方法としては含
浸容器22に供給される膨化助剤中の空気濃度を空気濃
度計100により測定し、この値が設定空気濃度を満足
するように回収分離装置91に供給される回収ガス量を
気密容器35,46からの回収配管74,84に設置さ
れている流量コントロールバルブ75,85のバルブ開
度を自動調節し、変化させることにより空気濃度の制御
をおこなう。
【0064】また、気密容器35,46からの回収ガス
の全量を回収分離装置91に供給処理しても空気濃度の
設定値を満足しない場合には準備容器21、気密容器4
4からの回収ガスの一部、あるいは全量を合わせて回収
分離装置91に供給処理することも可能である。
【0065】また、上記の第1の実施例では、昇圧また
は減圧しながらたばこ原料を連続的に送る弁装置として
ロータリーバルブを使用したが、これらの代わりにボー
ルバルブを使用することもできる。図9には、このボー
ルバルブを使用した第2の実施例の膨化設備を示す。こ
の第2の実施例は、準備含浸容器が省略され、含浸容器
22のみが設けられている。なお、上記の点以外はこの
第2の実施例は前記の第1の実施例と同様の構成であ
り、図9中、第1の実施例と対応する部分には同じ符号
を付し、その説明は省略する。
【0066】図9中、36aは第1のボールバルブ、4
1aは第2のボールバルブ、43aは第3のボールバル
ブ、45aは第4のボールバルブである。また、35,
35a,44,46は気密容器である。上記の各ボール
バルブは、回転するボール体によってたばこ原料を送る
もので、前述のロータリーバルブのような昇圧側ポート
や減圧側ポートは形成されていない。このため、上記の
各気密容器35,35a,44には、配管121,13
1,141、弁123,133,143を介して二酸化
炭素が供給され、これらの内部を二酸化炭素雰囲気に維
持する。なお、最下流の気密容器46内には、第4のボ
ールバルブ45aからたばこ原料とともに二酸化炭素が
供給され、この内部を二酸化炭素雰囲気に維持する。
【0067】気密容器35a,44から排出される二酸
化炭素には空気が混入していないので、その二酸化炭素
は配管132,142、弁134,144を介してその
ままガスホルダ61に回収される。また、最上流の気密
容器35、および最下流の気密容器46から排出される
二酸化炭素には空気が混入しているので、これらからの
二酸化炭素は配管122,152、弁124,154を
介して前述したような回収分離装置91に送られる。
【0068】また、上記で回収した二酸化炭素を高圧ま
で圧縮するにはエネルギを必要とする。この回収した二
酸化炭素を圧縮するのに必要なエネルギを少なくするた
め、この二酸化炭素の回収系統を図10に示す第3の実
施例のように構成してもよい。この第3の実施例のもの
は、回収する二酸化炭素を低圧、および中圧の二系統に
別けて回収するものである。この第3の実施例のたばこ
原料の膨化系統の構成は前記の第1の実施例の装置と同
様であり、その説明は省略する。
【0069】次に、この第3の実施例の二酸化炭素の供
給および回収系統を説明する。上記の供給系統および排
出系統から回収された二酸化炭素供給源は、最終的に約
30気圧の含浸圧力より若干高い圧力に昇圧され、高圧
タンク161に送られる。この高圧タンク161内の二
酸化炭素は熱交換器63、弁64を介して前記の含浸容
器22内に供給される。また、この高圧の二酸化炭素
は、弁65,66を介して第1および第2のロータリー
バルブ36,41の噴出口に送られ、これらのロータリ
ーバルブのポケット内に噴出され、残留しているたばこ
原料を除去する。
【0070】また、上記の第2のロータリーバルブ41
の最終段の減圧側ポートから排出された二酸化炭素は前
記の準備含浸容器21内に、また第3のロータリーバル
ブ43の最終段の減圧ポートから排出された二酸化炭素
は気密容器44内に送られ、準備含浸容器21と気密容
器44内の圧力は圧力調整弁193により、たとえば1
5気圧に調整され、圧力を保持するのに余剰な二酸化炭
素は回収される。
【0071】上記のたばこ原料の供給系統および排出系
統から回収される二酸化炭素は、それぞれ低圧回収系
統、および中圧回収系統の2つの系統で別々に回収さ
れ、最終的に上記の高圧タンクに回収されるように構成
されている。
【0072】まず、上記の低圧回収系統の構成を説明す
る。上記の供給系統の末端部の気密容器35内は、たと
えば略大気圧の低圧に維持調整されており、この気密容
器35内から回収される二酸化炭素は低圧である。ま
た、この気密容器35内には、搬入されるたばこ原料中
に含まれている空気が混入している。また、たばこ原料
の排出系統の末端部の気密容器46内も、略大気圧の低
圧に維持調整されており、この気密容器46から回収さ
れる二酸化炭素は低圧である。また、この気密容器46
から回収される二酸化炭素には、外部から侵入した空気
や水分が含まれている。
【0073】これらの気密容器35,46から回収され
た低圧の二酸化炭素は、低圧回収配管171に集められ
る。この低圧回収配管171に集められた二酸化炭素
は、低圧分離配管172を介してポンプ173により前
述したような分離装置91に送られる。
【0074】この吸着装置91によって空気が分離され
た二酸化炭素は、ポンプ176によって低圧戻り配管1
77を介して低圧タンク178に送られる。この低圧タ
ンク178は低圧で二酸化炭素を貯溜する。
【0075】また、上記の低圧回収配管171とは別に
低圧バイパス配管181が設けられている。この低圧バ
イパス配管181は、弁182,183を介して上記の
低圧回収配管171に接続され、またポンプ184を介
して上記の低圧タンク178に接続されている。したが
って、これらの弁182,183を開弁することによ
り、回収された低圧の二酸化炭素は上記の分離装置17
4をバイパスして上記の低圧タンク178に送られるよ
うに構成されている。
【0076】そして、この低圧タンク178に回収され
た二酸化炭素は、中圧ブースタ185によって、この低
圧から約5〜15気圧の中圧に昇圧され、後述する中圧
回収系統の中圧タンク194に送られるように構成され
ている。なお、この低圧タンク178には、二酸化炭素
の供給源62から新たな二酸化炭素が補給され、この膨
化装置の二酸化炭素の循環系統内に新たな二酸化炭素の
補給がなされる。
【0077】次に、前記の中圧回収系統について説明す
る。前記の準備含浸容器21および気密容器44内は、
圧力調整弁193により約15気圧の中圧に維持されて
おり、これらから回収される二酸化炭素は中圧である。
また、これらから回収される二酸化炭素には、空気等の
不純物は含まれていない。これら準備含浸容器21およ
び気密容器44から回収された二酸化炭素は、中圧回収
配管191に集められ、中圧配管192,193を介し
て中圧タンク194内に送られる。この中圧タンクは、
約5〜15気圧の中圧で二酸化炭素を貯溜する。
【0078】また、これら中圧配管192,193の途
中から分岐して、中圧バイパス配管196が設けられ、
この中圧バイパス配管196は前記の低圧タンク178
に接続されている。そして、この中圧バイパス配管19
6の途中には弁197が設けられている。したがって、
この弁197を開弁することにより、この中圧の二酸化
炭素の全部または一部は、上記の中圧タンク194に送
られず、前記の低圧タンク178にも送られるように構
成されている。
【0079】この第3の実施例のものは、中圧回収系統
によって中圧の二酸化炭素を回収するので、この中圧回
収系統の高圧ブースタ195は二酸化炭素を中圧から高
圧に昇圧するだけでよく、このブースタの容量が小さく
てもよく、また消費電力も小さい。また、この実施例で
は、低圧回収系統で回収された低圧の二酸化炭素を中圧
まで昇圧して中圧タンク194に供給するので、この中
圧タンクが2台のブースタのバッフアタンクとして作用
し、これらのブースタの運転管理が容易となる。
【0080】また、この実施例では、空気等の混入して
いる低圧の二酸化炭素のみを分離装置91に送って混入
した空気等を分離するので、この分離装置91の容量も
小さくてすむ。
【0081】さらに、この二系統の二酸化炭素の回収系
統を有する装置は、上記の第3の実施例には限定されな
い、たとえば、図11には、本発明の第4の実施例を示
す。このものは、低圧タンク178に回収された二酸化
炭素を、低圧から一気に高圧まで昇圧する第1の高圧ブ
ースタ185aを設け、この低圧タンク178の二酸化
炭素を直接高圧タンク161に送るように構成し、また
中圧タンク194内の中圧の二酸化炭素は、上記の第1
の実施例と同様に、中圧から高圧に昇圧する第2の高圧
ブースタ195aによって昇圧して高圧タンク161に
送るように構成したものである。なお、この第4の実施
例は、上記の点以外は前記の第3の実施例と同様な構成
であり、図11中、第3の実施例と対応する部分には同
じ符号を付し、その説明は省略する。
【0082】この第4の実施例のものは、第1および第
2の高圧ブースタ185a,195aが並列に配置され
ているので、それぞれを独立して運転できるので、これ
らブースタの運転管理が容易である。
【0083】なお、本発明は上記の実施例には限定され
ない。たとえば、上記の実施例はたばこ原料を膨化する
装置であるが、本発明はこれには限定されず、野菜、そ
の他の農産物の原料を膨化する装置としても適用できる
ことはもちろんである。また、本発明の膨化助剤は二酸
化炭素には限定されず、その他の膨化助剤を使用するこ
とも可能である。
【0084】
【発明の効果】上述の如く第1の本発明によれば、膨化
助剤、たとえば二酸化炭素を回収し、回収した二酸化炭
素から混入している空気等の不純ガスを分離し、これを
循環させて使用するので、二酸化炭素が大気中に放出さ
れる量がわずかであり、この二酸化炭素の消費量を低減
できる。
【0085】また第2の本発明によれば、昇圧側のロー
タリーバルブの上流側に気密容器を配置したので、たば
こ原料がこの気密容器を通過する際に、このたばこ原料
内に含まれている空気等が二酸化炭素と置換され、含浸
容器内に混入する空気等の量を大幅に少なくすることが
できる。
【0086】また、第3の本発明によれば、回収する二
酸化炭素を低圧と中圧の別々の系統で回収するので、中
圧系統から高圧まで昇圧するエネルギが少なくてすみ、
この回収した二酸化炭素の昇圧に要するエネルギを低減
かることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の膨化設備の全体の概略図。
【図2】第1のロータリーバルブと気密容器の縦断面
図。
【図3】第4のロータリーバルブと気密容器の縦断面
図。
【図4】気密容器の変形例の縦断面図。
【図5】回収分離装置の概略図。
【図6】別の状態の回収分離装置の概略図。
【図7】液化形分離装置の特性を示す線図。
【図8】吸着形分離装置の特性を示す線図。
【図9】第2の実施例の膨化設備の全体の概略図。
【図10】第3の実施例の膨化設備の全体の概略図。
【図11】第4の実施例の膨化設備の全体の概略図。
【符号の説明】
22…含浸容器 35,46…気密容器 36,41…弁手段 43,45…弁手段 91…分離回収装置 161…高圧タンク 178…低圧タンク 185…中圧ブースタ 194…中圧タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植松 宏海 神奈川県平塚市黒部丘1番31号 日本た ばこ産業株式会社生産技術開発センター 内 (72)発明者 竹内 学 神奈川県平塚市黒部丘1番31号 日本た ばこ産業株式会社生産技術開発センター 内 (72)発明者 内山 研輔 神奈川県平塚市黒部丘1番31号 日本た ばこ産業株式会社生産技術開発センター 内 (56)参考文献 特開 平1−104152(JP,A) 特開 平3−51680(JP,A) 特開 平2−307565(JP,A) 特開 平1−194930(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A24B 3/18 A23P 1/14

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 たばこ原料等の農産物原料に膨化助剤を
    含浸させた後にこの原料内に含浸された膨化助剤を加
    熱、膨脹させることによってこの原料を膨脹させる装置
    であって、上記原料が連続的に供給され連続的に膨化さ
    れるものにおいて、 含浸容器を備え、この含浸容器は、その内部に所定の含
    浸圧力が維持されるように膨化助剤が供給されるととも
    に、膨化させるべき原料が連続的に供給されるものであ
    り、 また、供給側の弁手段を備え、これらの弁手段は、上記
    原料を連続的に上記含浸容器内に供給するとともに、こ
    の原料の周囲の膨化助剤を加圧しつつ上記含浸容器内に
    供給するものであり、 また、排出側の弁手段を備え、これらの弁手段は、上記
    含浸容器内から上記原料を連続的に排出するとともに、
    この原料の周囲の膨化助剤を減圧しつつ上記含浸容器内
    から排出するものであり、 また、膨化助剤の回収分離手段を備え、この回収分離手
    段は、上記含浸容器および弁手段から排出される膨化助
    剤を回収するものであり、また、この回収分離手段は、
    吸着剤を備えており、この吸着剤によって膨化肋材を吸
    着し、回収した膨化助剤に混入している空気および不純
    ガスを分離除去するものであり、また、この回収分離装
    置は、圧力によってガス状の二酸化炭素の吸着量が変化
    する吸着剤を備えており、圧力を変化させることによ
    り、ガス状の二酸化炭素の吸着およびこの吸着したガス
    の放出を繰り返し、二酸化炭素から空気および不純物を
    分離することを特徴とする農産物等の膨化装置。
  2. 【請求項2】 前記分離回収装置は、複数の吸着容器を
    備えており、これらの吸着容器の内部には吸着剤が充填
    されており、また、これらの吸着容器に接続された管に
    はそれぞれ弁が設けられており、これらの弁を選択的に
    開閉することにより、上記吸着容器内に回収した膨化助
    剤を供給し、この膨化助剤の二酸化炭素を吸着するモー
    ドと、これらの吸着容器内を低圧にして吸着した二酸化
    炭素を吸着剤から放出させる再生モードとを交互に繰り
    返すことを特徴とする請求項1の農産物等の膨化装置。
  3. 【請求項3】 たばこ原料等の農産物原料に膨化助剤を
    含浸させた後にこの原料内に含浸された膨化助剤を加
    熱、膨脹させることによってこの原料を膨脹させる装置
    であって、上記原料が連続的に供給され連続的に膨化さ
    れるものにおいて、 含浸容器を備え、この含浸容器は、その内部に所定の含
    浸圧力を維持するように膨化助剤が供給されるととも
    に、膨化させるべき原料が連続的に供給されるものであ
    り、 また、供給側の弁手段を備え、これらの弁手段は、上記
    原料を連続的に上記含浸容器内に供給するとともにこの
    原料の周囲の膨化助剤を加圧しつつ上記含浸容器内に供
    給するものであり、 また、排出側の弁手段を備え、これらの弁手段は、上記
    含浸容器内から上記原料を連続的に排出するとともに、
    この原料の周囲の膨化助剤を減圧しつつ上記含浸容器内
    から排出するものであり、 また、上記供給側の弁手段の上流側および上記排出側の
    弁手段の下流側にそれぞれ配置された気密容器を備え、
    これらの気密容器内には低圧の膨化助剤が供給されてお
    り、上記原料は、この気密容器を通過した後に上記供給
    側の弁手段によって上記含浸容器内に搬入され、また、
    上記含浸容器から排出側の弁手段を介して排出されたた
    ばこ原料は、この気密容器内を通過した後に外部に搬出
    されることを特徴とする農産物等の膨化装置。
  4. 【請求項4】 前記膨化助剤は、ガス状の二酸化炭素で
    あることを特徴とする請求項3の農産物等の膨化装置。
  5. 【請求項5】 前記弁手段の少なくとも1つは、内周面
    を有するハウジングを備え、このハウジング内には外周
    面を有する回転体が回転自在に設けられ、この回転体の
    外周面は、上記ハウジングの内周面に気密をもって摺動
    自在に摺接しており、また、上記ハウジングの内周面に
    は原料の供給口および排出口が開口し、また、この供給
    口および排出口の間のハウジングの内周面にはそれぞれ
    複数の昇圧側ポートおよび減圧側ポートが開口してお
    り、また、上記回転体の外周面には複数の凹部状のポケ
    ットが形成されており、上記供給口から供給された原料
    は、上記ポケット内に収容され、これらポケットが上記
    昇圧側ポートに順次対向してその内部の圧力が順次昇圧
    されてゆき、この内部が昇圧されたポケットが上記排出
    口に対向することにより、その内部の原料が排出口に排
    出され、また、この原料を排出した空のポケットが上記
    減圧側ポートに順次対向して、その内部の圧が順次減圧
    されて上記供給口に対向するものであり、 また、前記弁手段の最終段の減圧側ポートと前記の気密
    容器とを連通するバイパス管が設けられおり、上記最終
    段の減圧ポートから排出された膨化助剤が上記バイパス
    管を介して前記気密容器内に供給されることを特徴とす
    る請求項3の農産物等の膨化装置。
  6. 【請求項6】 前記気密容器にはエアロッカーバルブが
    設けられ、原料は、このエアロッカーバルブを介してこ
    の気密容器内に供給され、または、この気密容器内か
    ら、このエアロッカーバルブを介して外部に排出される
    ものであることを特徴とする請求項3の農産物等の膨化
    装置。
  7. 【請求項7】 たばこ原料等の農産物原料に膨化助剤を
    含浸させた後にこの原料内に含浸された膨化助剤を加
    熱、膨脹させることによってこの原料を膨脹させる装置
    であって、上記原料が連続的に供給され連続的に膨化さ
    れるものであって、 含浸容器を備え、この含浸容器は、その内部に所定の含
    浸圧力を維持するように膨化助剤が供給されるととも
    に、膨化させるべき原料が連続的に供給されるものであ
    り、 また、供給側の弁手段を備え、これらの弁手段は、上記
    原料を連続的に上記含浸容器内に供給するとともに、こ
    の原料の周囲の膨化助剤を加圧しつつ上記含浸容器内に
    供給するものであり、 また、排出側の弁手段を備え、これらの弁手段は、上記
    含浸容器内から上記原料を連続的に排出するとともに、
    この原料の周囲の膨化助剤を減圧しつつ上記含浸容器内
    から排出するものであり、 また、膨化助剤の回収分離手段を備え、この回収分離手
    段は、低圧の膨化助剤を低圧タンクに回収する低圧回収
    系統と、中圧の膨化助剤を中圧タンクに回収する中圧回
    収系統と、これら低圧タンクおよび中圧タンクに回収さ
    れた膨化助剤を高圧に昇圧して高圧タンクに供給するブ
    ースタ手段とを備えていることを特徴とする農産物等の
    膨化装置。
  8. 【請求項8】 前記膨化助剤は、ガス状の二酸化炭素で
    あることを特徴とする請求項7の農産物等の膨化装置。
  9. 【請求項9】 前記ブースタ手段は、前記低圧タンク内
    の低圧の膨化助剤を中圧まで昇圧して前記の中圧タンク
    に供給する中圧ブースタと、前記中圧タンク内の中圧の
    膨化助剤を高圧に昇圧して前記高圧タンクに供給する高
    圧ブースタとを備えていることを特徴とする請求項7の
    農産物等の膨化装置。
  10. 【請求項10】 前記ブースタ手段は、前記低圧タンク
    内の低圧の膨化助剤を高圧まで昇圧して前記高圧タンク
    に供給する第1の高圧ブースタと、前記中圧タンク内の
    中圧の膨化助剤を高圧に昇圧して前記高圧タンク内に供
    給する第2の高圧ブースタとを備えていることを特徴と
    する請求項7の農産物等の膨化装置。
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