JP3137347B2 - ポリオレフィン系樹脂組成物構造体及びその製造法 - Google Patents
ポリオレフィン系樹脂組成物構造体及びその製造法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリオレフィン系樹脂を
マトリックスとし、これに熱可塑性ポリエステル樹脂が
網目状に分散した構造体及びその製造法に関し、安価
で、簡易な方法により形成され、成形品としてポリオレ
フィン系樹脂の優れた特長を保持し、且つその不充分な
耐熱性や機械的物性の改良された樹脂成形品を提供する
ものである。
マトリックスとし、これに熱可塑性ポリエステル樹脂が
網目状に分散した構造体及びその製造法に関し、安価
で、簡易な方法により形成され、成形品としてポリオレ
フィン系樹脂の優れた特長を保持し、且つその不充分な
耐熱性や機械的物性の改良された樹脂成形品を提供する
ものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリオ
レフィン系樹脂は安価であり耐薬品性が比較的良く、一
般に軽量で機械的特性を幅広く変えたものが得られる
為、汎用樹脂材料として種々の分野で多量に使用されて
いる。
レフィン系樹脂は安価であり耐薬品性が比較的良く、一
般に軽量で機械的特性を幅広く変えたものが得られる
為、汎用樹脂材料として種々の分野で多量に使用されて
いる。
【0003】ところが、ポリオレフィン系樹脂は一般的
にガラス転移温度又は融点が低い為に熱変形温度が低
く、又、一般に柔軟で弾性率が低いという欠点がある。
そのために、耐薬品性に優れ且つ或る種の機械的特性が
優れているにもかかわらず、電気・電子部品分野、自動
車部品分野等で耐熱性や剛性の要求される用途には問題
がある。耐熱性や剛性(弾性率)を改善する手法として
は、一般に無機の繊維状充填剤、板状充填剤等の充填剤
を配合することが考えられるが、耐熱性等を改善するた
めには多量の充填剤の配合を必要とし、これらの無機質
充填剤の多量の配合は材料の比重を増加させ、ポリオレ
フィン系樹脂の特長である軽量化に逆行し、又、樹脂組
成物の溶融粘度が増加して射出成形等の成形時に支障を
来す場合がある。又、弾性率やガラス転移温度、融点等
の高い耐熱性樹脂、例えば熱可塑性ポリエステル樹脂等
を配合することも考えられるが、この手法も耐熱性等を
改善するためには多量の配合を必要とし、そのためにポ
リオレフィン系樹脂の特性を損なう場合が多い。そこ
で、少量の配合でポリオレフィン系樹脂の耐熱性や弾性
率を改善する手法の確立が望まれているが、比較的少量
の熱可塑性ポリエステル樹脂の配合は、一般にかかる樹
脂成分が粒状又は層状に分離した分散形態を呈するた
め、耐熱性等の改善が充分得られないのが実情である。
にガラス転移温度又は融点が低い為に熱変形温度が低
く、又、一般に柔軟で弾性率が低いという欠点がある。
そのために、耐薬品性に優れ且つ或る種の機械的特性が
優れているにもかかわらず、電気・電子部品分野、自動
車部品分野等で耐熱性や剛性の要求される用途には問題
がある。耐熱性や剛性(弾性率)を改善する手法として
は、一般に無機の繊維状充填剤、板状充填剤等の充填剤
を配合することが考えられるが、耐熱性等を改善するた
めには多量の充填剤の配合を必要とし、これらの無機質
充填剤の多量の配合は材料の比重を増加させ、ポリオレ
フィン系樹脂の特長である軽量化に逆行し、又、樹脂組
成物の溶融粘度が増加して射出成形等の成形時に支障を
来す場合がある。又、弾性率やガラス転移温度、融点等
の高い耐熱性樹脂、例えば熱可塑性ポリエステル樹脂等
を配合することも考えられるが、この手法も耐熱性等を
改善するためには多量の配合を必要とし、そのためにポ
リオレフィン系樹脂の特性を損なう場合が多い。そこ
で、少量の配合でポリオレフィン系樹脂の耐熱性や弾性
率を改善する手法の確立が望まれているが、比較的少量
の熱可塑性ポリエステル樹脂の配合は、一般にかかる樹
脂成分が粒状又は層状に分離した分散形態を呈するた
め、耐熱性等の改善が充分得られないのが実情である。
【0004】本発明はポリオレフィン系樹脂に比較的少
量の熱可塑性ポリエステル樹脂を配合する場合の分散形
態を改良し、ポリオレフィン系樹脂の特長を生かし、且
つ耐熱性や弾性率等の機械的性質を顕著に改善すること
を目的とする。
量の熱可塑性ポリエステル樹脂を配合する場合の分散形
態を改良し、ポリオレフィン系樹脂の特長を生かし、且
つ耐熱性や弾性率等の機械的性質を顕著に改善すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記問題点
に鑑み、ポリオレフィン系樹脂と比較的少量の熱可塑性
ポリエステル樹脂とのポリマーブレンドにおける分散形
態の制御につき鋭意検討した結果、特定の充填剤を併用
し、溶融混練時の各成分間の相対的表面張力等を調整す
る事により、ポリオレフィン系樹脂中に熱可塑性ポリエ
ステル樹脂が網目状に分散した組成物構造体が形成さ
れ、このようにして得た網目構造体はポリオレフィン系
樹脂の本来有している特性をあまり損なうことなく耐熱
性や剛性が顕著に改善される事を見出し、本発明に到っ
たものである。
に鑑み、ポリオレフィン系樹脂と比較的少量の熱可塑性
ポリエステル樹脂とのポリマーブレンドにおける分散形
態の制御につき鋭意検討した結果、特定の充填剤を併用
し、溶融混練時の各成分間の相対的表面張力等を調整す
る事により、ポリオレフィン系樹脂中に熱可塑性ポリエ
ステル樹脂が網目状に分散した組成物構造体が形成さ
れ、このようにして得た網目構造体はポリオレフィン系
樹脂の本来有している特性をあまり損なうことなく耐熱
性や剛性が顕著に改善される事を見出し、本発明に到っ
たものである。
【0006】即ち、本発明はポリオレフィン系樹脂Aを
マトリックスとし、熱可塑性ポリエステル樹脂Bを溶融
混練するに際し、溶融混練温度における表面張力が成分
Bより大であり、且つ平均粒子径が0.05〜50μm である
充填剤Cを、下記式(1) 及び(2) を満足する配合量で溶
融混練することを特徴とするA,B成分が相互に侵入し
て網目状に分散した組成物構造体の製造法及び該製造法
にて得た組成物構造体より成る成形品に関するものであ
る。 B/(A+B)=0.05〜0.5 (重量比) (1) C/(B+C)=0.1 〜0.7 (重量比) (2) 先ず、本発明で言う相互侵入網目構造体の分散形態につ
いて説明すると、図1は従来のポリマーブレンド系にお
ける粒子分散形態を表す模式図であり、マトリックス樹
脂であるポリオレフィン系樹脂Aに比し比較的含量の少
ない熱可塑性ポリエステル樹脂Bは粒子状に分離した分
散形態を呈している。これに対し、図2は本発明の相互
侵入網目構造形態を示す模式図であり、この構造では、
熱可塑性ポリエステル樹脂Bの中に特定の充填剤Cが包
含され、熱可塑性ポリエステル樹脂Bの含量が少ないに
もかかわらず、ポリオレフィン系樹脂Aと熱可塑性ポリ
エステル樹脂Bは互いにネットワークを形成し、絡み合
った構造となって連続相を形成している。
マトリックスとし、熱可塑性ポリエステル樹脂Bを溶融
混練するに際し、溶融混練温度における表面張力が成分
Bより大であり、且つ平均粒子径が0.05〜50μm である
充填剤Cを、下記式(1) 及び(2) を満足する配合量で溶
融混練することを特徴とするA,B成分が相互に侵入し
て網目状に分散した組成物構造体の製造法及び該製造法
にて得た組成物構造体より成る成形品に関するものであ
る。 B/(A+B)=0.05〜0.5 (重量比) (1) C/(B+C)=0.1 〜0.7 (重量比) (2) 先ず、本発明で言う相互侵入網目構造体の分散形態につ
いて説明すると、図1は従来のポリマーブレンド系にお
ける粒子分散形態を表す模式図であり、マトリックス樹
脂であるポリオレフィン系樹脂Aに比し比較的含量の少
ない熱可塑性ポリエステル樹脂Bは粒子状に分離した分
散形態を呈している。これに対し、図2は本発明の相互
侵入網目構造形態を示す模式図であり、この構造では、
熱可塑性ポリエステル樹脂Bの中に特定の充填剤Cが包
含され、熱可塑性ポリエステル樹脂Bの含量が少ないに
もかかわらず、ポリオレフィン系樹脂Aと熱可塑性ポリ
エステル樹脂Bは互いにネットワークを形成し、絡み合
った構造となって連続相を形成している。
【0007】即ち、本発明ではポリオレフィン系樹脂A
に対し熱可塑性ポリエステル樹脂Bの少なくとも一部有
効量が、一般には大部分が互いに実質上連続した網目状
構造を呈し、かかる分散形態を呈することに本発明の特
徴があり、比較的少量の配合にもかかわらず、単に熱可
塑性ポリエステル樹脂を配合した場合に比べて、耐熱性
や剛性等を顕著に改善したものである。
に対し熱可塑性ポリエステル樹脂Bの少なくとも一部有
効量が、一般には大部分が互いに実質上連続した網目状
構造を呈し、かかる分散形態を呈することに本発明の特
徴があり、比較的少量の配合にもかかわらず、単に熱可
塑性ポリエステル樹脂を配合した場合に比べて、耐熱性
や剛性等を顕著に改善したものである。
【0008】かかる分散構造は、形成した構造体、例え
ば、成形片を適度に粉砕又は切断し、適当な溶剤にてマ
トリックスである成分Aを溶解除去することによって確
認することができる。成分Bが網目状に分散している場
合にはマトリックスAを溶解除去した後も、そのままそ
の形態を保持しているのに対し、粒状又は層状に分離し
て分散している場合には、形態が崩れ原形をとどめない
ことでもわかる。また、かかるマトリックスの溶出処理
後、適当な篩で分離することによって網目状に存在した
部分をほぼ定量的に知る事も出来る。
ば、成形片を適度に粉砕又は切断し、適当な溶剤にてマ
トリックスである成分Aを溶解除去することによって確
認することができる。成分Bが網目状に分散している場
合にはマトリックスAを溶解除去した後も、そのままそ
の形態を保持しているのに対し、粒状又は層状に分離し
て分散している場合には、形態が崩れ原形をとどめない
ことでもわかる。また、かかるマトリックスの溶出処理
後、適当な篩で分離することによって網目状に存在した
部分をほぼ定量的に知る事も出来る。
【0009】次に、本発明に用いられる成分について説
明する。本発明で用いられる成分Aのポリオレフィン系
樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
チレン、ポリメチルペンテン等が挙げられ、又、エチレ
ン・プロピレン共重合体、エチレン・プロピレン・ジエ
ン共重合体、その他オレフィン系単位を主成分とする重
合体又は共重合体も挙げられる。これらのポリオレフィ
ン系樹脂は1種又は2種以上の混合物として使用するこ
ともできる。
明する。本発明で用いられる成分Aのポリオレフィン系
樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
チレン、ポリメチルペンテン等が挙げられ、又、エチレ
ン・プロピレン共重合体、エチレン・プロピレン・ジエ
ン共重合体、その他オレフィン系単位を主成分とする重
合体又は共重合体も挙げられる。これらのポリオレフィ
ン系樹脂は1種又は2種以上の混合物として使用するこ
ともできる。
【0010】本発明で用いられる成分Bの熱可塑性ポリ
エステル樹脂としては、構成成分としてテレフタル酸、
ナフタレンジカルボン酸、4,4-ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、α, β−ビス
(4−カルボキシフェノキシ)エタン、アジピン酸、セ
バシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸、ドデカ
ンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマ
ー酸等のジカルボン酸又はそのエステル誘導体の1種又
は2種以上と、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、
デカンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ハイド
ロキノン、ビスフェノールA、2,2-ビス(4'−ヒドロキ
シエトキシフェニル)プロパン、キシレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコー
ル、両末端が水酸基である脂肪族ポリエステルオリゴマ
ー等のグリコール類の1種又は2種以上とから重縮合に
より得られる熱可塑性ポリエステル樹脂であり、ホモポ
リエステル、コポリエステルの何れにてもよい。
エステル樹脂としては、構成成分としてテレフタル酸、
ナフタレンジカルボン酸、4,4-ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、α, β−ビス
(4−カルボキシフェノキシ)エタン、アジピン酸、セ
バシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸、ドデカ
ンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマ
ー酸等のジカルボン酸又はそのエステル誘導体の1種又
は2種以上と、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、
デカンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ハイド
ロキノン、ビスフェノールA、2,2-ビス(4'−ヒドロキ
シエトキシフェニル)プロパン、キシレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコー
ル、両末端が水酸基である脂肪族ポリエステルオリゴマ
ー等のグリコール類の1種又は2種以上とから重縮合に
より得られる熱可塑性ポリエステル樹脂であり、ホモポ
リエステル、コポリエステルの何れにてもよい。
【0011】コポリエステルを構成するためのコモノマ
ー成分としては上記以外にグリコール酸、ヒドロキシ
酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフェノキシ酢酸、
ナフチルグリコール酸のようなヒドロキシカルボン酸、
プロピオラクトン、ブチロラクトン、カプロラクトン、
バレロラクトンのようなラクトン化合物も使用すること
が出来、又、熱可塑性を保持しうる範囲でトリメチロー
ルプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリト
ール、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸
のような多官能性エステル形成成分を使用した分岐又は
架橋構造を有するポリエステルであってもよい。
ー成分としては上記以外にグリコール酸、ヒドロキシ
酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフェノキシ酢酸、
ナフチルグリコール酸のようなヒドロキシカルボン酸、
プロピオラクトン、ブチロラクトン、カプロラクトン、
バレロラクトンのようなラクトン化合物も使用すること
が出来、又、熱可塑性を保持しうる範囲でトリメチロー
ルプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリト
ール、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸
のような多官能性エステル形成成分を使用した分岐又は
架橋構造を有するポリエステルであってもよい。
【0012】又、ジブロモテレフタル酸、テトラブロモ
テレフタル酸、テトラクロロテレフタル酸、1,4 −ジメ
チロールテトラブロモベンゼン、テトラブロモビスフェ
ノールA、テトラブロモビスフェノールAのエチレン又
はプロピレンオキサイド付加物のような芳香族核にハロ
ゲン化合物を置換基として有し、且つエステル形成性基
を有する化合物を用いたハロゲンを有するポリエステル
コポリマーも含まれる。これらの熱可塑性ポリエステル
樹脂は成分Bとして1種又は2種以上を混合して使用す
ることができる。
テレフタル酸、テトラクロロテレフタル酸、1,4 −ジメ
チロールテトラブロモベンゼン、テトラブロモビスフェ
ノールA、テトラブロモビスフェノールAのエチレン又
はプロピレンオキサイド付加物のような芳香族核にハロ
ゲン化合物を置換基として有し、且つエステル形成性基
を有する化合物を用いたハロゲンを有するポリエステル
コポリマーも含まれる。これらの熱可塑性ポリエステル
樹脂は成分Bとして1種又は2種以上を混合して使用す
ることができる。
【0013】特に好ましい熱可塑性ポリエステル樹脂と
しては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート等のポリアルキレンテレフタレート及びこ
れらを主体とする共重合体であり、共重合体を形成する
コモノマー成分として特に好ましくは、イソフタル酸、
ビスフェノールA、2,2-ビス(β−ヒドロキシエトキシ
フェニル)プロパン、2,2-ビス(β−ヒドロキシエトキ
シテトラブロモフェニル)プロパン等が挙げられる。
しては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート等のポリアルキレンテレフタレート及びこ
れらを主体とする共重合体であり、共重合体を形成する
コモノマー成分として特に好ましくは、イソフタル酸、
ビスフェノールA、2,2-ビス(β−ヒドロキシエトキシ
フェニル)プロパン、2,2-ビス(β−ヒドロキシエトキ
シテトラブロモフェニル)プロパン等が挙げられる。
【0014】本発明における成分A,Bの配合比は、成
分Bが成分A及びBの総重量の5〜50%、好ましくは10
〜40%である。成分Bが過少の場合は本発明の目的とす
る耐熱性や弾性率等の効果が得られず、又、過大の場合
にはポリオレフィン系樹脂本来の特性が失われ、好まし
くない。
分Bが成分A及びBの総重量の5〜50%、好ましくは10
〜40%である。成分Bが過少の場合は本発明の目的とす
る耐熱性や弾性率等の効果が得られず、又、過大の場合
にはポリオレフィン系樹脂本来の特性が失われ、好まし
くない。
【0015】次に成分Cは、溶融混練温度における表面
張力が少なくとも同温度における成分Bの表面張力より
大であることが必要で、好ましくは成分Bとの表面張力
差が2dyn/cm以上大のものである。
張力が少なくとも同温度における成分Bの表面張力より
大であることが必要で、好ましくは成分Bとの表面張力
差が2dyn/cm以上大のものである。
【0016】各成分の表面張力は、その溶融混練温度で
の表面張力を知る必要があり、熱可塑性樹脂の場合、一
般に広く利用されているように、その温度での懸滴法で
評価出来る。ここで懸滴法とは、管を垂直に立て、その
内部に入れた試料が液滴となって管端にぶら下がった状
態の液滴の形状挙動から、液体の表面張力を求める方法
である。尚、溶融しないもの(成分C)に対しては、ジ
スマンプロット法で算出した接触角法で臨界表面張力を
求め評価することができる(詳細は後記の実施例参
照)。
の表面張力を知る必要があり、熱可塑性樹脂の場合、一
般に広く利用されているように、その温度での懸滴法で
評価出来る。ここで懸滴法とは、管を垂直に立て、その
内部に入れた試料が液滴となって管端にぶら下がった状
態の液滴の形状挙動から、液体の表面張力を求める方法
である。尚、溶融しないもの(成分C)に対しては、ジ
スマンプロット法で算出した接触角法で臨界表面張力を
求め評価することができる(詳細は後記の実施例参
照)。
【0017】一般にポリオレフィン系樹脂Aの溶融混練
温度おける表面張力は熱可塑性ポリエステル樹脂Bのそ
れより小であり、因みにポリオレフィン系樹脂Aの 250
℃における表面張力の値は18〜28dyn/cm(例えばポリエ
チレンは約23dyn/cm、ポリプロピレンは約19dyn/cm)、
熱可塑性ポリエステル樹脂Bの値は約30〜40dyn/cm(例
えばポリエチレンテレフタレートは約30dyn/cm、ポリブ
チレンテレフタレートは約36dyn/cm)である。従って成
分Cの表面張力は 250℃で混練する場合、少なくとも上
記成分Bの値以上であることを必要とし、出来るだけ高
い方が好ましいことになる。
温度おける表面張力は熱可塑性ポリエステル樹脂Bのそ
れより小であり、因みにポリオレフィン系樹脂Aの 250
℃における表面張力の値は18〜28dyn/cm(例えばポリエ
チレンは約23dyn/cm、ポリプロピレンは約19dyn/cm)、
熱可塑性ポリエステル樹脂Bの値は約30〜40dyn/cm(例
えばポリエチレンテレフタレートは約30dyn/cm、ポリブ
チレンテレフタレートは約36dyn/cm)である。従って成
分Cの表面張力は 250℃で混練する場合、少なくとも上
記成分Bの値以上であることを必要とし、出来るだけ高
い方が好ましいことになる。
【0018】また、成分Cの充填剤は、平均粒径(又は
平均繊維長)が0.05〜50μm の粉粒状(又は繊維状)の
ものが好ましく、更に好ましくは平均粒径 0.1〜10μm
である。粒径は小さい程、細かい網目構造を形成する上
で有利である。成分Cの配合量は、成分B及びCの総重
量に対し、10〜70%が適当であり、好ましくは20〜60%
である。過少であると本発明の効果を発揮し難く、過大
であると物性に影響し好ましくない。
平均繊維長)が0.05〜50μm の粉粒状(又は繊維状)の
ものが好ましく、更に好ましくは平均粒径 0.1〜10μm
である。粒径は小さい程、細かい網目構造を形成する上
で有利である。成分Cの配合量は、成分B及びCの総重
量に対し、10〜70%が適当であり、好ましくは20〜60%
である。過少であると本発明の効果を発揮し難く、過大
であると物性に影響し好ましくない。
【0019】本発明の網目状分散形態の発現は、かかる
条件を満足する成分Cが溶融混練時に存在することによ
り、その相対的表面張力の影響で、粒子状の成分Cが選
択的に成分Bによって包含され、成分Cを多数包含した
成分Bは、成分Cの混練による移動分散に連動して枝状
に延び、接合して網目構造を形成するものと解される。
条件を満足する成分Cが溶融混練時に存在することによ
り、その相対的表面張力の影響で、粒子状の成分Cが選
択的に成分Bによって包含され、成分Cを多数包含した
成分Bは、成分Cの混練による移動分散に連動して枝状
に延び、接合して網目構造を形成するものと解される。
【0020】成分Cの充填剤としては、前記の条件を満
足し、特に表面張力値が前記の如く溶融混練温度におい
て成分Bの値より大であれば、無機充填剤でも有機充填
剤でも良く、形状も繊維状、粉粒状、板状等その他目的
により任意の形状のものが用いられる。例えば、無機充
填剤としてはガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊
維、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア
繊維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン
酸カリウム繊維等の平均繊維長50μm 以下の無機質繊維
状物質、或いはカーボンブラック、黒鉛、シリカ、石英
粉末、ガラスビーズ、ミルドガラスファイバー、ガラス
バルーン、ガラス粉、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウ
ム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、ウァラストナ
イトの如き珪酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、三
酸化アンチモン、アルミナの如き金属の酸化物、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウムの如き金属の炭酸塩、硫酸
カルシウム、硫酸バリウムの如き金属の硫酸円、その他
フェライト、炭化珪素、窒化珪素、窒化硼素等、また、
マイカ、ガラスフレーク等の平均径が50μm 以下の粉粒
状又は板状充填剤等が、使用するB成分に対する相対的
表面張力値を考慮して、成分Cとしての選択の対象とな
る。
足し、特に表面張力値が前記の如く溶融混練温度におい
て成分Bの値より大であれば、無機充填剤でも有機充填
剤でも良く、形状も繊維状、粉粒状、板状等その他目的
により任意の形状のものが用いられる。例えば、無機充
填剤としてはガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊
維、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア
繊維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン
酸カリウム繊維等の平均繊維長50μm 以下の無機質繊維
状物質、或いはカーボンブラック、黒鉛、シリカ、石英
粉末、ガラスビーズ、ミルドガラスファイバー、ガラス
バルーン、ガラス粉、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウ
ム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、ウァラストナ
イトの如き珪酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、三
酸化アンチモン、アルミナの如き金属の酸化物、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウムの如き金属の炭酸塩、硫酸
カルシウム、硫酸バリウムの如き金属の硫酸円、その他
フェライト、炭化珪素、窒化珪素、窒化硼素等、また、
マイカ、ガラスフレーク等の平均径が50μm 以下の粉粒
状又は板状充填剤等が、使用するB成分に対する相対的
表面張力値を考慮して、成分Cとしての選択の対象とな
る。
【0021】又、有機充填剤Cとしては、上記の条件を
満足するものであれば耐熱性、高融点の熱可塑性樹脂、
熱硬化性樹脂等からなる充填剤が使用可能であり、その
例を挙げれば芳香族ポリアミド系樹脂、芳香族ポリイミ
ド系樹脂、液晶性ポリマー、メラミン系樹脂、フェノー
ル樹脂、エポキシ系樹脂等が上記の条件を満足する限り
成分Cとして有効である。これらの粉粒体は一種又は二
種以上併用することも出来る。又、これらの充填剤は要
すれば適当な表面処理剤等により表面処理を行うことに
より、表面張力を調整し、成分Cとして用いることがで
きる。
満足するものであれば耐熱性、高融点の熱可塑性樹脂、
熱硬化性樹脂等からなる充填剤が使用可能であり、その
例を挙げれば芳香族ポリアミド系樹脂、芳香族ポリイミ
ド系樹脂、液晶性ポリマー、メラミン系樹脂、フェノー
ル樹脂、エポキシ系樹脂等が上記の条件を満足する限り
成分Cとして有効である。これらの粉粒体は一種又は二
種以上併用することも出来る。又、これらの充填剤は要
すれば適当な表面処理剤等により表面処理を行うことに
より、表面張力を調整し、成分Cとして用いることがで
きる。
【0022】尚、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物
構造体には更にその目的を損なわない範囲で所望の特性
を付与するため従来公知の添加物、例えば潤滑剤、滑
剤、核剤、染顔料、離型剤、酸化防止剤、熱安定剤、耐
候(光)安定剤、強化剤、加水分解安定剤、その他成分
A,B以外の熱可塑性樹脂、成分C以外の充填剤等の添
加剤を配合してもよい。
構造体には更にその目的を損なわない範囲で所望の特性
を付与するため従来公知の添加物、例えば潤滑剤、滑
剤、核剤、染顔料、離型剤、酸化防止剤、熱安定剤、耐
候(光)安定剤、強化剤、加水分解安定剤、その他成分
A,B以外の熱可塑性樹脂、成分C以外の充填剤等の添
加剤を配合してもよい。
【0023】本発明組成物構造体の調製法は種々の公知
の方法で可能であるが、少なくともA,B,Cの3成分
の共存下で加熱溶融し、30秒以上混練処理することが好
ましく、その他の成分も同時に併用配合してもよく、ま
た、別に加えても良い。具体的には、例えばA,B,C
成分を予めタンブラー又はヘンシェルミキサーのような
混練機で均一に混合した後、1軸又は2軸の押出機に供
給して溶融混練し、ペレットとした後成形に供してもよ
く、直接成形してもよい。尚、ここで言う溶融混練は溶
融温度において40sec-1以上の剪断速度下で行うのが望
ましい。特に好ましい剪断速度は 100〜500sec-1であ
る。処理温度は、樹脂成分が溶融する温度より5℃乃至
100℃高い温度であり、特に好ましくは融点より10℃乃
至60℃高い温度である。高温に過ぎると分解や異常反応
を生じ好ましくない。また、溶融混練処理時間は、30秒
以上15分以内、好ましくは1〜10分である。
の方法で可能であるが、少なくともA,B,Cの3成分
の共存下で加熱溶融し、30秒以上混練処理することが好
ましく、その他の成分も同時に併用配合してもよく、ま
た、別に加えても良い。具体的には、例えばA,B,C
成分を予めタンブラー又はヘンシェルミキサーのような
混練機で均一に混合した後、1軸又は2軸の押出機に供
給して溶融混練し、ペレットとした後成形に供してもよ
く、直接成形してもよい。尚、ここで言う溶融混練は溶
融温度において40sec-1以上の剪断速度下で行うのが望
ましい。特に好ましい剪断速度は 100〜500sec-1であ
る。処理温度は、樹脂成分が溶融する温度より5℃乃至
100℃高い温度であり、特に好ましくは融点より10℃乃
至60℃高い温度である。高温に過ぎると分解や異常反応
を生じ好ましくない。また、溶融混練処理時間は、30秒
以上15分以内、好ましくは1〜10分である。
【0024】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物構
造体は、ポリオレフィン系樹脂に熱可塑性ポリエステル
樹脂が網目状に分散した構造を有し、簡易な方法で形成
することが出来、ポリオレフィン系樹脂の特長を保持
し、従来の単に両成分を配合した組成物(粒子状分離分
散)に比し熱変形温度等耐熱性や、弾性率等の機械的物
性が改良された樹脂組成物であり、多くの用途が期待さ
れる。
造体は、ポリオレフィン系樹脂に熱可塑性ポリエステル
樹脂が網目状に分散した構造を有し、簡易な方法で形成
することが出来、ポリオレフィン系樹脂の特長を保持
し、従来の単に両成分を配合した組成物(粒子状分離分
散)に比し熱変形温度等耐熱性や、弾性率等の機械的物
性が改良された樹脂組成物であり、多くの用途が期待さ
れる。
【0025】
【実施例】以下実施例により本発明を更に具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0026】実施例1〜2 表1に示す表面張力値(250 ℃)の、(A)ポリプロピ
レン(三井石油化学工業(株)製、ハイポールJ40
0)、(B)ポリエチレンテレフタレート(鐘紡(株)
製、ベルペットEFG−7)、(C)タルク(富士タル
ク工業(株)製、平均粒径2μm 又は20μm )を表1に
示す割合で混合し、設定温度 250℃にて内径30mm二軸押
出機を用い、スクリュー回転数80rpm(剪断速度約100sec
-1) で溶融混練し、ペレット化した。次いで、該ペレッ
トより射出成形機により試験片を作成し、下記の特性評
価を行った。結果は表1に示す。
レン(三井石油化学工業(株)製、ハイポールJ40
0)、(B)ポリエチレンテレフタレート(鐘紡(株)
製、ベルペットEFG−7)、(C)タルク(富士タル
ク工業(株)製、平均粒径2μm 又は20μm )を表1に
示す割合で混合し、設定温度 250℃にて内径30mm二軸押
出機を用い、スクリュー回転数80rpm(剪断速度約100sec
-1) で溶融混練し、ペレット化した。次いで、該ペレッ
トより射出成形機により試験片を作成し、下記の特性評
価を行った。結果は表1に示す。
【0027】表面張力の測定法 ポリオレフィン系樹脂及び熱可塑性ポリエステル樹脂
については、協和界面科学(株)製、自動界面張力計P
D−Z型を使用し、懸滴法(丸善(株)新実験科学講座
18巻「界面とコロイド」(1977)の 78-79頁記載の方法)
で 250℃の雰囲気で測定した。ポリプロピレンは19dyn/
cm、ポリエチレンテレフタレートは30dyn/cmであった。
また、タルク粒子については、タルク原石表面を、協和
界面科学(株)製、自動接触角計CA−Zを使用し、接
触角法(丸善(株)新実験科学講座18巻「界面とコロイ
ド」(1977)の93-106頁記載の方法)にて臨界表面張力と
温度係数を測定し、250 ℃でのタルクの表面張力に換算
すると62dyn/cmであった(以下これに準ずる)。網目構造の確認法 10×10×3mmに切断した成形片をキシレン溶液に入
れ、120 ℃にて12時間処理しマトリックス樹脂であるポ
リオレフィン系樹脂を溶出させた後、肉眼及び光学顕微
鏡、電子顕微鏡により形態変化を観察し、この条件では
溶解しない熱可塑性ポリエステル樹脂の分散形態を調べ
た。ここで、熱可塑性ポリエステル樹脂が従来のように
粒子分散であれば、成形片の形態をとどめず、粒子状の
熱可塑性ポリエステル樹脂の沈積物が観察されるのみで
ある。これに対し、本発明の如く、熱可塑性ポリエステ
ル樹脂が相互侵入網目構造をとっている場合、成形片は
形態を留めており、これは肉眼又は光学顕微鏡で観察さ
れる。更に走査型電子顕微鏡で拡大して観察すると相互
侵入網目構造がより明確に確認できる。また、この網目
構造の定量的評価方法として、前記方法でマトリックス
樹脂Aを溶解除去した後、12メッシュの篩で分離し、残
重量を調べた。粒子状分散部分は篩を通過し残らない
が、網目構造部分は残るため、残重量%は網目構造部分
の(B+C)の重量を意味する。曲げ強度、曲げ弾性率 :ASTM D790 の方法に準拠して測
定した。熱変形温度 :ASTM D648 の方法に準拠して18.6kg荷重に
て測定した。
については、協和界面科学(株)製、自動界面張力計P
D−Z型を使用し、懸滴法(丸善(株)新実験科学講座
18巻「界面とコロイド」(1977)の 78-79頁記載の方法)
で 250℃の雰囲気で測定した。ポリプロピレンは19dyn/
cm、ポリエチレンテレフタレートは30dyn/cmであった。
また、タルク粒子については、タルク原石表面を、協和
界面科学(株)製、自動接触角計CA−Zを使用し、接
触角法(丸善(株)新実験科学講座18巻「界面とコロイ
ド」(1977)の93-106頁記載の方法)にて臨界表面張力と
温度係数を測定し、250 ℃でのタルクの表面張力に換算
すると62dyn/cmであった(以下これに準ずる)。網目構造の確認法 10×10×3mmに切断した成形片をキシレン溶液に入
れ、120 ℃にて12時間処理しマトリックス樹脂であるポ
リオレフィン系樹脂を溶出させた後、肉眼及び光学顕微
鏡、電子顕微鏡により形態変化を観察し、この条件では
溶解しない熱可塑性ポリエステル樹脂の分散形態を調べ
た。ここで、熱可塑性ポリエステル樹脂が従来のように
粒子分散であれば、成形片の形態をとどめず、粒子状の
熱可塑性ポリエステル樹脂の沈積物が観察されるのみで
ある。これに対し、本発明の如く、熱可塑性ポリエステ
ル樹脂が相互侵入網目構造をとっている場合、成形片は
形態を留めており、これは肉眼又は光学顕微鏡で観察さ
れる。更に走査型電子顕微鏡で拡大して観察すると相互
侵入網目構造がより明確に確認できる。また、この網目
構造の定量的評価方法として、前記方法でマトリックス
樹脂Aを溶解除去した後、12メッシュの篩で分離し、残
重量を調べた。粒子状分散部分は篩を通過し残らない
が、網目構造部分は残るため、残重量%は網目構造部分
の(B+C)の重量を意味する。曲げ強度、曲げ弾性率 :ASTM D790 の方法に準拠して測
定した。熱変形温度 :ASTM D648 の方法に準拠して18.6kg荷重に
て測定した。
【0028】比較例1〜5 ポリプロピレンA単独、ポリエチレンテレフタレートB
単独、成分A,Bの配合において充填剤Cを含まないよ
うな組み合わせとした場合、又は成分Cの粒子径が本発
明の範囲外となる様な組み合わせとした場合等につい
て、同様の方法で評価した。評価結果は表1に併せて示
す。
単独、成分A,Bの配合において充填剤Cを含まないよ
うな組み合わせとした場合、又は成分Cの粒子径が本発
明の範囲外となる様な組み合わせとした場合等につい
て、同様の方法で評価した。評価結果は表1に併せて示
す。
【0029】実施例3〜6、比較例6〜8 成分A,B,Cの配合量を表2のように変えた他は実施
例1と同様に成形片を作成し評価した。評価結果は表2
に示す。
例1と同様に成形片を作成し評価した。評価結果は表2
に示す。
【0030】実施例7、比較例9〜10 充填剤Cとして実施例1のタルクを炭酸カルシウム(白
石工業(株)製、平均粒径1μm)、シリコーンゴム粒子
(トーレシリコーン(株)製、R−930、平均粒径1
μm)及びアクリルゴム粒子(三菱レーヨン(株)製、W
529 、平均粒径0.3μm )に変えた以外は実施例1と同
様に成形片を作成し評価した。評価結果は表3に示す。
石工業(株)製、平均粒径1μm)、シリコーンゴム粒子
(トーレシリコーン(株)製、R−930、平均粒径1
μm)及びアクリルゴム粒子(三菱レーヨン(株)製、W
529 、平均粒径0.3μm )に変えた以外は実施例1と同
様に成形片を作成し評価した。評価結果は表3に示す。
【0031】実施例8〜12、比較例11〜15 成分Aとして実施例1のポリプロピレンをポリエチレン
(三井石油化学工業(株)製、ハイゼックス2100J
H)、ポリブテン−1(三井石油化学工業(株)製、ポ
リブテンM8340)に変えた場合、また成分Bとして
ポリエチレンテレフタレートをポリブチレンテレフタレ
ート(ポリプラスチックス(株)製、2002)に変え
た場合について、表4に示す割合で配合して実施例1と
同様の方法で成形して評価した。結果は表4に示す。
(三井石油化学工業(株)製、ハイゼックス2100J
H)、ポリブテン−1(三井石油化学工業(株)製、ポ
リブテンM8340)に変えた場合、また成分Bとして
ポリエチレンテレフタレートをポリブチレンテレフタレ
ート(ポリプラスチックス(株)製、2002)に変え
た場合について、表4に示す割合で配合して実施例1と
同様の方法で成形して評価した。結果は表4に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【図1】従来のポリマーブレンド系による構造体の分散
状態を示す模式図である。
状態を示す模式図である。
【図2】本発明による構造体の分散状態を示す模式図で
ある。
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 67/02 C08L 67/02 (56)参考文献 特開 平4−252232(JP,A) 特開 平4−189856(JP,A) 特開 平4−136061(JP,A) 特開 平3−218806(JP,A) 特開 昭63−126710(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 3/00 - 3/28 C08J 5/00 C08L 1/00 - 101/00
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂Aをマトリックス
とし、熱可塑性ポリエステル樹脂Bを溶融混練するに際
し、溶融混練温度における表面張力が成分Bより大であ
り、且つ平均粒子径が0.05〜50μm である充填剤Cを、
下記式(1) 及び(2) を満足する配合量で溶融混練するこ
とを特徴とするA,B成分が相互に侵入して網目状に分
散した組成物構造体の製造法。 B/(A+B)=0.05〜0.5 (重量比) (1) C/(B+C)=0.1 〜0.7 (重量比) (2) - 【請求項2】 溶融混練温度における成分Cの表面張力
が成分Bのそれより2dyn/cm以上大である請求項1記載
の組成物構造体の製造法。 - 【請求項3】 ポリオレフィン系樹脂Aがエチレン、プ
ロピレン、ブチレン、メチルペンテンから選ばれるオレ
フィン単位を主体とする重合体又は共重合体である請求
項1又は2記載の組成物構造体の製造法。 - 【請求項4】 熱可塑性ポリエステル樹脂Bがポリアル
キレンテレフタレート又はこれを主体とする共重合体で
ある請求項1〜3の何れか1項記載の組成物構造体の製
造法。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項記載の方法に
より製造した組成物構造体より成る成形品。
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KR1019920701875A KR927003696A (ko) | 1991-01-30 | 1992-01-28 | 폴리올레핀 수지 조성물의 구조 및 이의 제조방법 |
EP19920903716 EP0522174A4 (en) | 1991-01-30 | 1992-01-28 | Structure of polyolefin-base resin composition and production thereof |
PCT/JP1992/000078 WO1992013913A1 (fr) | 1991-01-30 | 1992-01-28 | Structure de composition de resine a base de polyolefine et sa production |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011040905A1 (en) * | 2009-09-29 | 2011-04-07 | Polyone Corporation | Polyester articles having simulated metallic or pearlescent appearance |
KR200493321Y1 (ko) | 2019-05-20 | 2021-03-10 | 변성철 | 건축물 내외장재 |
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---|---|---|---|---|
WO2003102079A1 (fr) * | 2002-06-03 | 2003-12-11 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Composition polyester et matiere d'emballage la contenant |
CN1300239C (zh) * | 2004-05-27 | 2007-02-14 | 上海交通大学 | 一种抗静电和导电聚丙烯共混物的制备方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS50151243A (ja) * | 1974-05-29 | 1975-12-04 | ||
JPS5377238A (en) * | 1976-12-20 | 1978-07-08 | Tokuyama Soda Co Ltd | Polyolefin composition |
JPS53108142A (en) * | 1977-03-03 | 1978-09-20 | Toray Ind Inc | Wear-resistant material |
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-
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- 1992-01-28 WO PCT/JP1992/000078 patent/WO1992013913A1/ja not_active Application Discontinuation
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011040905A1 (en) * | 2009-09-29 | 2011-04-07 | Polyone Corporation | Polyester articles having simulated metallic or pearlescent appearance |
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KR927003696A (ko) | 1992-12-18 |
CA2072359A1 (en) | 1992-07-31 |
EP0522174A4 (en) | 1993-09-22 |
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