JP3137159B2 - 電動車輌の制動装置 - Google Patents
電動車輌の制動装置Info
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Description
用しうる制動装置に関する。
のために利用できるエネルギ−がバッテリ−に充電され
た電力だけであり、バッテリ−に充電できる電力は限ら
れるので、1回の充電で走行できる距離を長くするため
には、車輌のエネルギ−を有効に利用する必要がある。
従って、電気自動車においては回生制動を用いることが
非常に有効な手段である。即ち、制動時に、車輌の運動
エネルギ−により車輪に連結された電気モ−タを駆動
し、電気モ−タが発電した電力をバッテリ−に戻すよう
にすれば、エネルギ−の無駄な消費を減らすことができ
る。
輪(駆動輪)だけに連結されるような車輌においては、
回生制動を利用するだけでは、非駆動輪に制動をかける
ことができない。安全で確実な制動を実現するために
は、駆動輪と非駆動輪の両者に適正な制動力配分でそれ
ぞれ制動をかける必要がある。また、回生制動では制動
能力の限界が低いため、回生制動だけでなく、一般の自
動車で従来より利用されている油圧ブレ−キが、回生制
動と併用して使用される。
み込みストロ−クに比例するように線形に変化するのが
望ましい。但し、エネルギ−の利用効率を高めるために
は、できる限り油圧ブレ−キ力よりも回生制動力を利用
するべきである。
公報の技術では、油圧ブレ−キと回生制動とを併用でき
る駆動輪については、比較的制動力が小さい領域では、
油圧ブレ−キを遮断して回生制動のみを実施し、大きな
制動力が必要になった時だけ、油圧ブレ−キと回生制動
の両者を組合せて制動を実施している。
ダルの踏み込みに応じた油圧を発生するマスタシリンダ
M/Cと、車輪に制動をかけるホイ−ルシリンダW/C
との間の油を通す流路中に、リリ−フ弁30を介挿し、
マスタシリンダ圧力が比較的低い時にはリリ−フ弁30
を閉じ、圧力が高くなった時だけリリ−フ弁30を開
き、マスタシリンダM/Cの油圧をホイ−ルシリンダW
/Cに供給する。従って、マスタシリンダ圧力が比較的
低い時には、油圧ブレ−キは遮断され、回生制動のみが
可能になる。
じている時には、マスタシリンダの油圧が上昇しても、
マスタシリンダの油がホイ−ルシリンダに流れないの
で、その時にはブレ−キペダルは踏み込もうとしてもほ
とんど動かず、油圧が所定値に達してリリ−フ弁が開く
と、急にブレ−キペダルが沈み込む。つまり、ブレ−キ
ペダルの踏み込みストロ−クと制動力との関係がステッ
プ状に変化するので、極めて不自然な感覚をドライバに
与えることになる。
おいては、ストロ−クシミュレ−タと呼ばれる装置S/
Sを、マスタシリンダM/Cの出力に接続してある。ス
トロ−クシミュレ−タは、シリンダとその内空間を移動
するピストンを備えており、マスタシリンダから出た油
をシリンダの内空間に導入し、ホイ−ルシリンダに似た
特性で油を消費することができる。ストロ−クシミュレ
−タを設けることによって、リリ−フ弁30が閉じてい
る時でもマスタシリンダから出た油が消費されるので、
油の消費に伴なってブレ−キペダルの踏み込み位置が移
動する。従って、ブレ−キペダルの踏み込みストロ−ク
と制動力との関係を線形に近づけることが可能になる。
シミュレ−タは、その入出力ポ−トの圧力に応じて、シ
リンダ内空間の容積まで油を吸収できる構造になってい
るので、マスタシリンダの出力にストロ−クシミュレ−
タの入出力ポ−トを直接接続すると、油の消費が不要な
時、即ちリリ−フ弁を介してホイ−ルシリンダで油が消
費されている時であっても、ストロ−クシミュレ−タが
無駄な油を消費してしまう。
1実施例においては、図5に示すように、マスタシリン
ダM/Cの出力とホイ−ルシリンダW/Cとの間の流路
に、互いに直列に接続した2つの電磁弁54,56を、
リリ−フ弁30と並列に接続してあり、前記2つの電磁
弁の間に、ストロ−クシミュレ−タS/Sの入出力ポ−
トを接続してある。そして、リリ−フ弁30が閉じてい
る時には、マスタシリンダとストロ−クシミュレ−タと
の間に接続した電磁弁54を開いてマスタシリンダから
出る油をストロ−クシミュレ−タS/Sで吸収し、リリ
−フ弁が開いた後で(マスタシリンダ圧力がかなり高く
なった時)、マスタシリンダとストロ−クシミュレ−タ
との間の電磁弁54を閉じ、ストロ−クシミュレ−タで
の油の消費を中止するように制御している。なお、スト
ロ−クシミュレ−タとホイ−ルシリンダとの間に接続さ
れたもう一方の電磁弁56は、制動動作の立ち上がり時
に、ホイ−ルシリンダW/Cに初期圧を与えるために利
用される。
充電されるが、バッテリーが充電できる量は限られてい
る。例えば、長い下り坂を走行中には、バッテリーが満
充電となることがある。バッテリーが満充電されるとそ
れ以上充電ができなくなる。このため、バッテリーが満
充電された時点で回生制動が働かなくなる。したがっ
て、バッテリーが満充電された場合には、回生制動を中
止し、その代わりに油圧ブレーキを有効にする必要があ
る。
電磁弁54及び56を同時に開くことによって、リリ−
フ弁30が閉じている時であっても、電磁弁54及び5
6を介してマスタシリンダM/Cからホイ−ルシリンダ
W/Cに油が供給されるので、油圧ブレ−キを有効にす
ることができる。
を同時に開くと、マスタシリンダM/Cから出た油は、
電磁弁54を介してストロ−クシミュレ−タS/Sにも
流れるので、一般の油圧ブレ−キと同一の制動力を得る
ためには、ストロ−クシミュレ−タS/Sで消費される
分だけ多くの油をマスタシリンダM/Cから供給しなけ
ればならない。即ち、ドライバは通常よりも余分にブレ
−キペダルを踏み込まなければならないので、制動遅れ
が生じる可能性がある。
いっぱいに油が充填されて、ストロ−クシミュレ−タが
それ以上油を吸収しなくなると、ブレ−キペダルの踏み
込みストロ−クと制動力との相関に変化が生じるので、
ドライバのペダル踏み込み感も変化するので望ましくな
い。
ータS/Sの消費油量はマスターシリンダの油圧が値P
1になるまで増加し、その後一定となる。ホイールシリ
ンダW/Cの消費油量は、リリーフ弁30が開いた時点
△Prから増加を始める。トータルの消費油量は、スト
ロークシミュレータS/Sの消費油量とホイールシリン
ダW/Cの消費油量の和になる。ストロークは消費油量
に略等しくなる。制動力についても同様に上昇する。よ
って、ストロークと制動力の関係は比例している。
54及び56を同時に開くことにより、図14に示すよ
うに、ストロークシミュレータS/Sの消費油量はマス
ターシリンダの油圧が値P1になるまで増加し、その後
一定となる。ホイールシリンダW/Cの消費油量は、最
初から増加を始める。トータルの消費油量は、ストロー
クシミュレータS/Sの消費油量とホイールシリンダW
/Cの消費油量の和になる。この値は、回生制動が正常
時に比べ全体に増加している。ストロークは消費油量に
略等しくなる。制動力については、回生制動による制動
力が働かないが、マスターシリンダの油圧に応じてホイ
ールシリンダの油圧が上昇し、マスターシリンダ油圧に
比例した制動力が働く。よって、同じ制動力を得るため
に、多くのストロークが必要になる。特に、図示βの点
でバッテリーが満充電されたとき、回生制動がその時点
より働かなくなるため、同じ制動力を維持するにはスト
ロークをβ’の点まで多くしなければならない。
おいて、バッテリ−が満充電された時等、回生制動を実
施するための条件が満たされていない場合に、液圧制動
系を利用可能にするとともに、ブレ−キペダルの踏み込
みストロ−クと制動力との関係に生じる変化、及び液圧
の無駄な消費を抑制することを課題とする。
に、本発明では、電気エネルギ−を蓄える車載バッテリ
−(1);該車載バッテリ−からの電力により車輪を駆動
する電気駆動手段(2);前記車輪の回転に伴なって前記
電気駆動手段が発生する電力を前記車載バッテリ−に戻
す回生制動手段(D1〜D6);ブレ−キペダルの操作量に応
じた液圧を発生する液圧発生手段(4);該液圧発生手段
が発生する液圧に応じて前記車輪に制動力を与える液圧
制動手段(5);及び、前記液圧発生手段と液圧制動手段
との間の液体流路に介挿され、所定以上の液圧が印加さ
れた時に開くリリ−フ弁手段(6);を備える電動車輌の
制動装置において: 前記液圧発生手段 (4)と液圧制動手段 (5)との間の液体
流路に、前記リリ−フ弁手段 (6)と並列に接続された、
バイパス弁手段(7); 前記液圧発生手段 (4)から出る液体を受入れる内空間が
形成された、ストロ−クシミュレ−タ手段(9); 前記液圧発生手段(4)とストロ−クシミュレ−タ手段
(9)との間の流路を開閉する遮断弁手段(10); 前記液圧発生手段(4)の出力圧(Pm)を検出する圧力検出
手段(11);及び、回生制動を実施するための所定条件が
満たされた回生制動可か否かを識別する制御手段 (2
6);を有し、 前記制御手段(26)が、 回生制動可と識別した場
合(FA=0,FB=0)、前記液圧発生手段(4)の出力圧(Pm)が前
記リリーフ弁手段(6)が開閉する圧力よりも低いときは
前記ブレーキペダルの踏み込みに応じた制動力を前記回
生制動手段(D1〜D6)のみによって前記車輪に付与し、前
記液圧発生手段(4)の出力圧(Pm)が前記リリーフ弁手段
(6)が開閉する圧力以上のときは前記回生制動手段(D1〜
D6)と前記液圧制動手段(5)の双方によって制動力を前記
車輪に付与するとともに、 前記制御手段(26)は、回生制
動可と識別した場合(FA=0,FB=0)は、前記遮断弁手段(1
0)を開にバイパス弁手段(7)は閉にし(図3の35,36)、回
生制動否と識別した場合は、前記圧力検出手段(11)が検
出した圧力(Pm)が、前記リリ−フ弁手段(6)が開閉する
圧力(ΔPr)と同等のしきい値よりも低いとき(Pm<
α)に前記遮断弁手段(10)を閉じバイパス弁手段(7)を開
き(図3の3C)、前記圧力検出手段(11)が検出した圧力(P
m)が前記リリ−フ弁手段(6)が開閉する圧力(ΔPr)と
同等のしきい値以上のとき(Pm≧α)には前記遮断弁手
段(10)についてその時点での動作状態を維持し(図3の3
G)バイパス弁手段(7)を開く、ことを特徴とする。
段の出力に設置された圧力検出手段(11)を含み、前
記遮断制御手段を、圧力検出手段が検出した圧力を、前
記リリ−フ弁手段が開閉する圧力と同等のしきい値(Δ
Pr)と比較し、検出した圧力がしきい値よりも低い時
にのみ前記遮断弁手段を閉制御する(3G,3C)、よ
うに構成する。
実施例中の対応する要素の符号を参考までに示したもの
であるが、本発明の各構成要素は実施例中の具体的な要
素のみに限定されるものではない。
電力により車輪を駆動する。回生制動手段(D1〜D6)は、
車輪の回転に伴なって電気駆動手段 (2)が発生する電力
を車載バッテリ− (1)に戻す。この時の電気駆動手段
(2)の発電制動によって、車輪に制動をかけることがで
きる。また、ブレ−キペダル (21)の操作量に応じた液
圧を液圧発生手段(4)が発生し、この液圧により、液圧
制動手段(5)が車輪に制動力を与える。但し、液圧発生
手段 (4)と液圧制動手段 (5)との間の液体流路には、リ
リ−フ弁手段(6)が介挿されており、液圧が所定 (ΔPr)
以下の時にはリリ−フ弁手段 (6)が閉じるので、液圧制
動手段 (5)は動作しない。
圧発生手段 (4)から出る液体は、ストロ−クシミュレ−
タ手段(9)に流れるので、ブレ−キペダル (21)はその踏
み込み力に応じたストロ−クだけ移動する。そして、液
圧制動手段 (5)が動作しない時には、回生制動手段 (D1
〜D6)によって、ブレ−キペダル (21)の踏み込み力に応
じた制動力が車輪に印加される。
回生制動手段 (D1〜D6)に故障が生じるような場合に
は、バッテリー (1)に回生できず回生制動が働かない。
制御手段(26)が、回生制動を実施するための所定条件が
満たされないすなわち回生制動否と識別した場合は、リ
リ−フ弁手段 (6)と並列に接続したバイパス弁手段(7)
を開き、液圧発生手段 (4)の液圧を液圧制動手段 (5)に
与え、液圧制動手段 (5)により車輪に制動をかける。バ
イパス弁手段 (7)を開いた時には、液圧制動手段(5)に
よって液体が消費されるので、分岐管手段 (8)に設置し
た遮断弁手段(10)を閉じ、ストロ−クシミュレ−タ手
段 (9)への液体の流入を阻止する。
回生制動前に既に異常が発生しているような場合でも、
液圧発生手段 (4)から流出する液量は、液圧制動手段
(5)の消費分だけであり、ブレ−キペダル (21)の踏み込
みストロ−クと制動力との相関が通常の場合と同一にな
るので、制動遅れが生じたり、ブレ−キペダル (21)の
踏み込みフィ−リングが悪化することがない。また、無
駄な液圧を消費するのも避けられる。
1)で液圧発生手段(4)の圧力(Pm)を検出する。ブレ−キ
が作動している時に、故障が発生し、油圧+回生制動モ
−ドから、油圧制動モ−ドに移行する場合に、制御手段
(26)が、圧力検出手段(11)が検出した圧力(Pm)が、リリ
−フ弁手段(6)が開閉する圧力(ΔPr)と同等のしきい
値よりも低いとき(Pm<α)に遮断弁手段(10)を閉じバ
イパス弁手段(7)を開き(図3の3C)、しきい値以上のとき
(Pm≧α)には遮断弁手段(10)についてその時点での動
作状態を維持し(図3の3G)バイパス弁手段(7)を開く。ス
トロークシミュレータ手段 (9)が既に液体で満たされて
いる場合には、遮断弁手段 (10)を閉じても意味がな
い。また、遮断弁手段 (10)を閉じるには電力が必要で
あり、電力ロスが発生する上、弁の遮断時に音やショッ
クが発生し、フィーリング上良くない。よって、液圧発
生手段 (4)の圧力 (Pm)がストロークシミュレータ手段
(9)が液体で満たされるあたりの圧力にあるとき (Pm
≧α)、上述のように遮断弁手段(10)についてその時点
での動作状態を維持することで、省電力化及びフィーリ
ング向上が図られる。
の液圧制動手段を動作しないようにし、回生制動中の回
生量を最大にすることもできる。この場合、回生制動中
は駆動輪のみに制動がかかる。よって、特に低μ路では
駆動輪がロックし易くなる。そこで、駆動輪がロック傾
向にあるとき、制動時の異常と判断してストロークシミ
ュレータ手段 (9)への液体の流入を阻止し、液圧制動手
段により制動をかけるようにしてもよい。
主要部構成を図1に示す。図1を参照すると、この実施
例においては、前輪Frが駆動輪、後輪Rrが従動輪に
なっている。駆動源である電気モ−タ2の駆動軸は、変
速機(T/M)25を介して、前輪Frの車軸に連結さ
れている。なお図1においては、前輪Frの1輪と後輪
Rrの1輪は省略されているが、実施例の自動車は4輪
車である。各車輪近傍には、それぞれ、油圧制動のため
のホイ−ルシリンダ(W/C)5が装着されている。前
輪Frは、駆動輪であるため、電気モ−タ2による回生
制動も可能になっている。
レ−キペダル21の踏み込みストロ−クに応じた油圧
が、ブレ−キマスタシリンダ(M/C)4の出力に発生
する。後輪側では、マスタシリンダ4出力の配管は、プ
ロポ−ショニングバルブ23を介して、ホイ−ルシリン
ダ5(Rr)の配管と接続されている。また前輪側で
は、マスタシリンダ4出力の配管24aと、ホイ−ルシ
リンダ5(Fr)の配管24bとの間に、差圧弁(リリ
−フ弁)6,チェック弁29,及びバイパス弁7が介挿
されている。
bの油圧よりも所定以上高い時に開き、機械的に配管2
4aと配管24bの差圧を一定に制御する。チェック弁
29は、通常は閉じているが、何らかの原因により配管
24aの油圧よりも配管24bの油圧が高くなると開
き、配管24bの油圧を配管24aに逃がす。バイパス
弁7は、電磁弁であり、通常は閉状態であるが、主とし
て電気系統に故障が生じた時に、開制御されて、配管2
4aの油圧と配管24bの油圧を同一にする。
シリンダ4側の入側油圧が所定圧以下の時には、ホイ−
ルシリンダ5(Rr)側の出側油圧を入側油圧と同一に
し、入側油圧が前記所定圧を越えている時には、入側と
出側を分離して、入側油圧の変化に対する出側油圧の変
化の比率をそれまでより抑えるように動作する。プロポ
−ショニングバルブ23を設けることにより、油圧制動
による前後輪の制動力配分を理想配分に近づけ、後輪の
先行ホイ−ルロックを防ぐことができる。
岐管8の一端が接続されており、この分岐管8の他端に
は、カット弁10を介して、ストロ−クシミュレ−タ9
が接続されている。カット弁10は、電磁弁であり、オ
ン/オフ制御される。
該シリンダの内空間を移動するピストン,及び該ピスト
ンに力を与えるスプリングを備えており、マスタシリン
ダ4から出た油をそのシリンダの内空間に導入し、ホイ
−ルシリンダ5に似た特性で油を消費することができ
る。ストロ−クシミュレ−タ9を設けることによって、
差圧弁6が閉じている時でも、マスタシリンダ4から出
た油が消費されるので、油の消費に伴なってブレ−キペ
ダル21の踏み込み位置が移動する。これにより、ブレ
−キペダルの踏み込みストロ−クと制動力との関係を線
形に近づけることが可能になる。
あり、配管24bには圧力センサ12が設置してある。
また、ブレ−キペダル21の近傍には、ブレ−キペダル
21の踏み込みの有無を検出するブレ−キスイッチ22
が設置してある。また、ポテンショメ−タ28は、図示
しないアクセルペダルと連結してあり、アクセルペダル
の踏み込みストロ−クを検出する。
施例で使用している電気モ−タ2は、誘導モ−タであ
り、回転子には永久磁石により磁極が形成されており、
固定子には3相の巻線が設置されている。固定子の3相
の巻線に交流電力を印加することにより、回転磁界を発
生し、回転子を回転駆動することができる。また、車輪
の回転によって電気モ−タ2の回転子が回転している時
には、その回転を止める方向の磁界を固定子の巻線で発
生することにより、制動をかけることができ、このとき
固定子の巻線に発生する起電力を電源に回収する(回生
制動する)ことができる。電気モ−タ2の内部には、回
転子の磁極の位置を検出する検出器が設置されている。
して、モ−タECU27とブレ−キECU26が備わっ
ている。モ−タECU27とブレ−キECU26は、各
々、内部にマイクロコンピュ−タを備えており、前者は
主として電気モ−タ2の駆動に関する制御を実施し、後
者は油圧制動及び回生制動に関する制御を実施する。ま
た両者のマイクロコンピュ−タは互いに接続されてお
り、互いに情報を交換可能になっている。
示す。図2を参照すると、モ−タECU27にはインバ
−タINVが備わっており、インバ−タINVの3本の
出力ラインL1,L2及びL3が電気モ−タ2の各巻線
と接続されている。インバ−タINVの電源ラインLP
及びLMは、車載バッテリ−1のプラス及びマイナスの
端子にそれぞれ接続されている。例えば車載バッテリー
1は鉛蓄電池等のバッテリーを用いればよいが、バッテ
リーと並列に大容量コンデンサを併設し、バッテリーと
大容量コンデンサから車載バッテリー1を構成するよう
にして、定常電流はバッテリーから供給し、過度電流は
コンデンサから供給するようにしてもよい。バッテリー
に過渡的な電流が流れにくいため、バッテリーの効率が
よくなり、長時間走行ができるようになる。この場合、
電力の回生時にはバッテリーとコンデンサに電力が回生
される。また、大容量のバッテリーと小容量のバッテリ
ーを2つ以上組み合わせて車載バッテリー1を構成する
ようにしてもよい。
グ用出力トランジスタQ1,Q2,Q3,Q4,Q5及
びQ6が備わっており、上側のトランジスタQ1,Q3
及びQ5の少なくとも1つと、下側のトランジスタQ
2,Q4及びQ6の少なくとも1つをオンすることによ
り、バッテリ−1から電気モ−タ2の各巻線に電流を流
すことができる。但し、トランジスタQ1とQ2,Q3
とQ4,ならびにQ5とQ6は同時にオンしない。
5及びQ6の制御端子には、それぞれドライバDV1,
DV2,DV3,DV4,DV5及びDV6の出力が接
続されており、これらのドライバDV1〜DV6の入力
端子は、マイクロコンピュ−タCPUの出力ポ−トと各
々接続されている。即ち、マイクロコンピュ−タCPU
がトランジスタQ1,Q2,Q3,Q4,Q5及びQ6
のオン/オフを制御することにより、電気モ−タ2の各
巻線の通電を制御する。
は、それの回転子の磁極の位置に合わせて、それを駆動
する方向に、固定子巻線が形成する各磁極の位置を順次
に移動させる必要があるので、マイクロコンピュ−タC
PUは、電気モ−タ2に内蔵された検出器からの信号に
基づいて、ドライバDV1〜DV6に印加する制御信号
のタイミングを決定する。
制御信号のタイミングを調整することにより、電気モ−
タ2の回転に対して制動をかけることもできる。この制
動の際、電気モ−タ2は発電機として機能するので、そ
の固定子巻線に電力が誘起するが、この電力はバッテリ
−1に回収される。
って、出力ラインL1の電圧が電源ラインLPよりも高
くなると、出力ラインL1からダイオ−ドD1を介して
電源ラインLPに電流が流れ、また出力ラインL1の電
圧が電源ラインLMよりも低くなると、出力ラインL1
からダイオ−ドD2を介して電源ラインLMに電流が流
れ、バッテリ−1が充電される。同様に、出力ラインL
2の電圧が電源ラインLPよりも高くなると、出力ライ
ンL2からダイオ−ドD3を介して電源ラインLPに電
流が流れ、また出力ラインL2の電圧が電源ラインLM
よりも低くなると、出力ラインL2からダイオ−ドD4
を介して電源ラインLMに電流が流れ、バッテリ−1が
充電される。更に、出力ラインL3の電圧が電源ライン
LPよりも高くなると、出力ラインL3からダイオ−ド
D5を介して電源ラインLPに電流が流れ、また出力ラ
インL3の電圧が電源ラインLMよりも低くなると、出
力ラインL3からダイオ−ドD6を介して電源ラインL
Mに電流が流れ、バッテリ−1が充電される。
ECU27は、ポテンショメ−タ28が出力する信号に
より、アクセルペダルの踏み込み量を検出し、この踏み
込み量に応じて、電気モ−タ2の駆動量(回転速度)を
制御する。また、回生制動の実施をブレ−キECU26
が指示する時には、その指示に従って、電気モ−タ2の
制動量を制御する。前述のインバ−タINVのトランジ
スタQ1,Q2,Q3,Q4,Q5及びQ6の制御端子
に印加する信号のパルス幅を調整することによって、電
気モ−タ2の駆動トルク及び制動量が調整される。
からの信号,圧力センサ12からの信号,ブレ−キスイ
ッチ22からの信号,変速機25からの信号,及び電気
モ−タ2からの信号が印加される。ブレ−キECU26
は、入力されるこれらの信号に基づいて、制動制御を実
施し、回生制動のための情報をモ−タECUに出力する
とともに、油圧制動のために、必要に応じてバイパス弁
7及びカット弁10をオン/オフ制御する。
ンピュ−タの動作の主要部分を図3に示す。図3を参照
して説明する。電源がオンすると、まずステップ31で
初期化を実施し、ステップ32に進む。
チ(IG_SW)の状態を参照し、オフの間は待機し、オ
ンになると次のステップ33に進む。ステップ33では
フラグFAを参照し、ステップ34ではフラグFBを参
照する。そして、フラグFA,FBが共に0の時にはス
テップ35に進み、FAが0でFBが0でない時にはス
テップ36に進み、FAが0でない時にはステップ37
に進む。
電オン)。カット弁10を開くことにより、配管24a
とストロ−クシミュレ−タ9との間で油の流通が可能に
なる。次のステップ36では、バイパス弁7を閉じる
(通電オン)。バイパス弁7を閉じることにより、マス
タシリンダ4出力の油圧が所定以上になるまでは、ホイ
−ルシリンダ5(Fr)には油圧が印加されない。
検出する。具体的には、電気モ−タ2の故障の有無,電
気モ−タ2の現在の回転数(rpm),及び電気モ−タ
2の温度の情報を入力する。次のステップ38では、バ
ッテリ−1の状態を検出する。具体的には、バッテリ−
1の故障の有無,バッテリ−1の放電深度,及びバッテ
リ−1の温度の情報を入力する。次のステップ39で
は、変速機25の状態(変速位置)を検出する。
8,39等で入力した情報に基づいて、回生制動を実施
するための条件が満たされているか否かを識別する。こ
の実施例においては、次の全ての条件を満たす場合に、
「回生制動可」とする。
ない, b. モ−タ,インバ−タの電圧が300〜350Vの
範囲内, c. モ−タ,インバ−タの電流が250A以下, d. モ−タ,インバ−タの温度が共に100度C以
下, e. モ−タの回転数が9000rpm以下, f. バッテリ−の電圧が300〜350Vの範囲内, g. バッテリ−の電流が250A以下, h. バッテリ−の放電深度が95%以下, i. バッテリ−の温度が60度C以下,及び j. 変速機の変速位置がバック以外。
いない状況を示す。また、f,gはバッテリーが空にな
っていない状況を示す。その他の項目は、装置に異常が
発生しているか、または車両が異常な状況に置かれてい
るような場合を示す。バッテリー1が満充電であるとバ
ッテリー1にはそれ以上充電できないので回生制動がで
きない。バッテリー1にある程度電圧が残っていないと
充電できないので回生制動ができない。装置が異常な場
合や装置が異常な状況に置かれているときには回生制動
しないほうがよい。そこで、バッテリーに充電可能であ
る(満充電ではない,空でない)とき、装置が異常がな
いとき、装置が異常な状況に置かれていないときに回生
制動可としている。
検出したマスタシリンダ圧Pmの情報を入力し、次に圧
力センサ12が検出したホイ−ルシリンダ圧Pwの情報
を入力し、PmとPwとを比較する。Pm=Pwならス
テップ3Bに進み、そうでなければステップ3Eに進
む。
ップ3Aの結果が「回生制動可」でない場合(回生禁止
の時)には、ステップ3Bからステップ3Cに進む。回
生制動動作を実施している時、又はステップ3Aの結果
が「回生制動可」の時には、次にステップ32に戻る。
(通電オフ)、バイパス弁7を開き(通電オフ)、フラ
グFAを1にセットしてステップ32に戻る。カット弁
10を閉じることにより、配管24aとストロ−クシミ
ュレ−タ9との間で油の流通が遮断される。またバイパ
ス弁7を開くことにより、マスタシリンダ4出力の油圧
が、そのままホイ−ルシリンダ5(Fr)に印加され
る。フラグFAをセットするので、ステップ35,36
のカット弁10及びバイパス弁7の操作がスキップさ
れ、油圧制動が継続される。
果を参照する。そして、ステップ3Aの結果が「回生制
動可」でない場合、即ち回生制動動作中に故障などによ
って回生動作を禁止すべき条件に適合した時には、「回
生中止要」とみなし次にステップ3Fに進む。ステップ
3Aの結果が「回生制動可」の時には、次にステップ3
Hに進む。
を、モ−タECUに出力する。更に、ステップ3Dで入
力したマスタシリンダ圧Pmを、予め定めたしきい値α
と比較する。しきい値αは、この例では18Kg/cm
2である。この値はストロークシミュレータ9が一杯と
なるとき、またはその付近の前後のマスターシリンダ圧
に相当する。Pm<αならステップ3Cに進み、そうで
なければステップ3Gに進む。ステップ3Gでは、バイ
パス弁7を開け(通電オフ)、フラグFBに1をセット
する。バイパス弁7を開くことにより、マスターシリン
ダ4の出力の油圧がそのままホイールシリンダ5に印加
される。ここで、ストロークシミュレータ9が既に一杯
の油を蓄えているときにはストローク変化は少ないため
カット弁10を閉じても意味がなく、また、カット弁1
0を閉じることにより電力を消費する他、音やショック
の発生があるため、ステップ3Gでは、ステップ3Cと
異なり、カット弁10を操作しない。また、フラグFB
をセットするので、ステップ35のカット弁10の操作
もスキップされる。
を共に0にクリアし、圧力センサ11が検出したマスタ
シリンダ圧Pmの情報を入力し、圧力センサ12が検出
したホイ−ルシリンダ圧Pwの情報を入力する。更に、
PmとPwの差圧ΔPを計算し、予め定めた関数f( )
に差圧ΔPをパラメ−タとして代入して計算を実施し、
その計算結果を回生制動量Mとする。そしてこの回生制
動量Mと回生制動指令をモ−タECU27に与え、回生
制動を実施する。
ない時の動作特性を図4に示す。図4を参照して説明す
る。ストロークシミュレータ(S/S)9の消費流量
は、A1で示すようにストロークシミュレータ9が満杯
になる油圧P1までの範囲では、M/C圧に比例し、そ
れ以上では一定になる。また、ホイールシリンダ(W/
C)の消費流量は、A2で示すように、M/C油圧が0
から△Pr(差圧弁6の開弁圧)までの範囲では差圧弁
6が閉じているため0であり、M/C油圧が△Prを越
えると、M/C油圧の増大に伴ってW/C油圧も増大す
る。また、全体の消費流量はストロークシミュレータ
(S/S)9の消費流量とホイールシリンダ(W/C)
の消費流量を足した流量(A3)となる。M/C油圧と
ブレーキペダルの踏込みストロークとの関係は、Bで示
すように、マスターシリンダの消費流量の特性(A3)
と同様になる。
回生中止条件が成立するまでは、図3のステップ3Hで
M/C油圧PmとW/C油圧Pwとの差圧△Pに対応す
るように制御しているので、図4にC1で示すように、
M/C油圧が0〜△Prまでの範囲では、M/C油圧に
比例する。回生ブレーキの制動力は一定値以上にはあが
らない。本実施例では、回生ブレーキがそれ以上上がら
ない点で差圧弁6が開弁するように設定してある。よっ
て、M/C油圧が△Pr以上で回生ブレーキの制動力は
一定になる。一方、油圧ブレーキの制動力は、ホイール
シリンダに油圧が導入されて働くので、ホイールシリン
ダの消費流量A2に対応してC2に示すように上昇す
る。全体の制動力は回生ブレーキの制動力(C1)と油
圧ブレーキの制動力(C2)の和(C3)となる。
示す。バッテリー1に充電不可能である(満充電,空)
ときや、装置に異常があるとき、装置が異常な状態に置
かれているときには回生が禁止される。このとき、カッ
ト弁10が閉じられているので、ストロークシミュレー
タ9による消費流量はない。また、バイパス弁7が開か
れるので、M/C油圧とW/C油圧が等しくなる。よっ
て、図6のD1に示すようにM/C油圧の増大に伴って
消費流量は増大する。M/C油圧とブレーキペダルの踏
込みストロークとの関係は、E1に示すように、マスタ
ーシリンダの消費流量の特性(D1)と同様になる。制
動力についても、F1に示すように、マスターシリンダ
の消費流量の特性(D1)と同様になる。ストローク,
制動力とも、異常が発生していないときのB,C3とあ
まり差がない。回生制動中に異常が発生した場合にも、
回生中止と判断して同様に制御する。よって、回生制動
ができない状況にあっても、正常に車両を停止でき、運
転者にも違和感がない。
ータ9が満杯になる油圧P1よりも△Pr(差圧弁6の
開弁圧)を高く設定してある。ここで、P1と△Prを
同じに設定しても、P1より△Prを低く設定してもよ
いが、P1より△Prを低く設定すると、ストロークの
不感帯がなくなるものの回生ブレーキが一杯に働く前に
油圧ブレーキが働くことになり、エネルギーの回収効率
が若干悪化する。よって、エネルギーの回収効率を優先
するか、フイーリングを優先するかでP1と△Prの関
係を定めればよい。
制動力はホイールシリンダへの油圧の導入と同時に発生
する理想的な例を示したが、例えば、ディスクブレーキ
の場合、パットがロータに押しつけられるまでの油量を
消費するため、初期油量を一定以上蓄えないと制動力が
働かない。このようなホイールシリンダを用いると、回
生制動を中止した際に、直ぐに油圧ブレーキが働かない
ことがある。図12に示すように、△Prの時点で差圧
弁が開くと、ホイールシリンダが初期油量を消費するま
での間(P2)、油圧の上昇に対し消費油量及びストロ
ークは上昇するが、制動力は上昇しない。このため、ス
トロークと制動力のグラフをみると、一時的にストロー
クが延びる領域S1が生じる。この領域ではブレーキペ
ダルが若干落ち込む感覚が生じ、フイーリングが良くな
い。
圧カット弁57をチェック弁29と並列に設けるとよ
い。低圧カット弁57は1〜2kg/cm2程度の初期
圧P2のとき開となり、それ以上の圧力で閉じるよう構
成されている。この実施例の作用を図8を参照して説明
する。ストロークシミュレータの消費油量はマスターシ
リンダ油圧がP1になるまで上昇し、その後一定とな
る。ホイールシリンダの油圧は初期圧P2になるまで一
旦上昇し、P2から△Prになるまでは一定となり、△
Pr以上でマスターシリンダ油圧に比例して上昇する。
ストロークも同様となる。一方、ホイールシリンダの制
動力はホイールシリンダ内が油液で十分満たされるまで
の間は略ゼロであるので、全体の制動力はマスターシリ
ンダ油圧が△Prになるまでは回生ブレーキの制動力の
みとなる。圧力が△Prの時点でホイールシリンダには
既に初期圧がかかっているので、マスターシリンダ油圧
が△Prを越えると油圧ブレーキの制動力がマスターシ
リンダ油圧に比例して上昇する。ストロークに対する制
動力はブレーキペダルの踏込み初期を除いて均一に上昇
する。よって、フイーリングのよい制動が得られる。
低圧時に開くように制御すれば、低圧カット弁57を省
略してもよい。
に制御していない。このため、弱めの力でブレーキペダ
ルを踏んだときには、後輪側は油圧ブレーキがかかり前
輪側は回生ブレーキがかかることになる。このとき、後
輪側も非制動とすると、より有効に制動エネルギーの回
収を行うことができる。図9は従動輪である後輪側も制
御する例を示す。勿論、4輪駆動とする場合には図9の
例を用いる。図9の例では、前輪側と同様に後輪側にも
差圧弁6’,バイパス弁7’,ストロ−クシミュレ−タ
9’,カット弁10’,チェック弁29’が設けられ
る。バイパス弁7’,カット弁10’の制御も図1の例
と同様に行う。ただし、駆動輪の回生制動中に従動力を
ゼロにすると、特に低μ路では制動している駆動輪がロ
ックしやすくなる。ロックした時には、それ以上制動力
がかからないため、制動力を増すためにに後輪に油圧ブ
レ−キをかける。これは、少なくとも従来のブレ−キと
同様の性能を維持させるためである。そこで、図10及
び図11に示すフローチャートに従って制御を実施す
る。この制御では、前輪側のスリップ率Sが3%以上で
ストロークシミュレータがフルの場合に1となるフラグ
Cと、前輪側のスリップ率Sが3%以上でストロークシ
ミュレータが動作可能な状態の場合に1となるフラグD
とを備える。フラグCが0のときには後輪側のバイパス
弁を閉じる。フラグDが0のときには後輪側のバイパス
弁を閉じ、後輪側のカット弁を開く。前輪のスリップ率
Sを検出しておき、前輪のスリップ率が3%以下の場合
にはフラグC,Dを0とする。前輪のスリップ率が3%
を越えたときには、マスターシリンダ圧Pmが所定値α
以下か否かを判断する。所定値αは前輪側と同様にスト
ロークシミュレータがフルになる付近の値に設定してお
く。マスターシリンダ圧Pmが所定値α以下であれば、
フラグCを0とし、後輪側のカット弁を閉じ、後輪側の
バイパス弁を開き、フラグDを1とする。マスターシリ
ンダ圧Pmが所定値α以上であれば、フラグDを0と
し、後輪側のバイパス弁を開き、フラグCを1とする。
後輪側のカット弁はストロークシミュレータがフルの場
合は開いたままでよいので操作しない。尚、スリップ率
3%の値は車両に応じて適宜最適な値に代えてもよい。
手段に異常が発生した場合でも、液圧発生手段から流出
する液量は、液圧制動手段の消費分だけであり、ブレ−
キペダルの踏み込みストロ−クと制動力との相関が通常
の場合と同一になるので、制動遅れが生じたり、ブレ−
キペダルの踏み込みフィ−リングが悪化することがな
い。また、無駄な液圧を消費するのも避けられる。
が発生し、油圧+回生制動モードから、油圧制動モード
に移行する場合に、既にストロークシミュレータ手段が
一杯まで液体が満たされているときには遮断弁手段をそ
のまま閉じずにその時点での動作状態を維持しており、
無駄な電力の消費を抑え、また、遮断弁手段の作動によ
る音やショックの発生を防止している。
である。
図である。
ャ−トである。
ある。
フである。
る。
ある。
る。
−チャ−トである。
−チャ−トである。
である。
る。
ラフである。
サ 21:ブレ−キペダル 22:ブレ−キスイッ
チ 23:プロポ−ショニングバルブ 25:変速機 26:ブレ−キECU 27:モ−タECU 28:ポテンショメ−
タ
Claims (1)
- 【請求項1】 電気エネルギ−を蓄える車載バッテリ
−;該車載バッテリ−からの電力により車輪を駆動する
電気駆動手段;前記車輪の回転に伴なって前記電気駆動
手段が発生する電力を前記車載バッテリ−に戻す回生制
動手段;ブレ−キペダルの操作量に応じた液圧を発生す
る液圧発生手段;該液圧発生手段が発生する液圧に応じ
て前記車輪に制動力を与える液圧制動手段;及び、前記
液圧発生手段と液圧制動手段との間の液体流路に介挿さ
れ、所定以上の液圧が印加された時に開くリリ−フ弁手
段;を備える電動車輌の制動装置において: 前記液圧発生手段と液圧制動手段との間の液体流路に、
前記リリ−フ弁手段と並列に接続された、バイパス弁手
段; 前記液圧発生手段から出る液体を受入れる内空間が形成
された、ストロ−クシミュレ−タ手段; 前記液圧発生手段とストロ−クシミュレ−タ手段との間
の流路を開閉する遮断弁手段; 前記液圧発生手段の出力圧を検出する圧力検出手段;及
び、 回生制動を実施するための所定条件が満たされた回生制
動可か否かを識別する制御手段;を有し、 前記制御手段が、 回生制動可と識別した場合、前記液圧
発生手段の出力圧が前記リリーフ弁手段が開閉する圧力
よりも低いときは前記ブレーキペダルの踏み込みに応じ
た制動力を前記回生制動手段のみによって前記車輪に付
与し、前記液圧発生手段の出力圧が前記リリーフ弁手段
が開閉する圧力以上のときは前記回生制動手段と前記液
圧制動手段の双方によって制動力を前記車輪に付与する
とともに、 前記制御手段は、 回生制動可と識別した場合は、前記遮
断弁手段を開にバイパス弁手段は閉にし、回生制動否と
識別した場合は、前記圧力検出手段が検出した圧力が前
記リリ−フ弁手段が開閉する圧力と同等のしきい値より
も低いときに前記遮断弁手段を閉じバイパス弁手段を開
き、前記圧力検出手段が検出した圧力が前記リリ−フ弁
手段が開閉する圧力と同等のしきい値以上のときには前
記遮断弁手段についてその時点での動作状態を維持しバ
イパス弁手段を開く、 ことを特徴とする、電動車輌の制動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1149894A JP3137159B2 (ja) | 1994-02-03 | 1994-02-03 | 電動車輌の制動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1149894A JP3137159B2 (ja) | 1994-02-03 | 1994-02-03 | 電動車輌の制動装置 |
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JPH07215206A JPH07215206A (ja) | 1995-08-15 |
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Family
ID=11779698
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP1149894A Expired - Lifetime JP3137159B2 (ja) | 1994-02-03 | 1994-02-03 | 電動車輌の制動装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3137159B2 (ja) |
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JP2015143039A (ja) | 2014-01-31 | 2015-08-06 | トヨタ自動車株式会社 | 車両 |
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-
1994
- 1994-02-03 JP JP1149894A patent/JP3137159B2/ja not_active Expired - Lifetime
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