JP3135936B2 - アルミニウム含有ステンレス鋼のアルミニウム調整方法 - Google Patents
アルミニウム含有ステンレス鋼のアルミニウム調整方法Info
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- JP3135936B2 JP3135936B2 JP03138017A JP13801791A JP3135936B2 JP 3135936 B2 JP3135936 B2 JP 3135936B2 JP 03138017 A JP03138017 A JP 03138017A JP 13801791 A JP13801791 A JP 13801791A JP 3135936 B2 JP3135936 B2 JP 3135936B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、第2製錬工程におい
て、第1製錬工程で生成したスラグ中の酸化クロムを還
元し、クロムを溶鋼中に回収するアルミニウム含有ステ
ンレス鋼の製造方法に関し、特に、回収後のアルミニウ
ム添加に際し、溶鋼中のアルミニウム成分濃度を目標通
りに調整するアルミニウム含有ステンレス鋼のアルミニ
ウム調整方法に関する。
て、第1製錬工程で生成したスラグ中の酸化クロムを還
元し、クロムを溶鋼中に回収するアルミニウム含有ステ
ンレス鋼の製造方法に関し、特に、回収後のアルミニウ
ム添加に際し、溶鋼中のアルミニウム成分濃度を目標通
りに調整するアルミニウム含有ステンレス鋼のアルミニ
ウム調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼の製鋼法、特に第1および
第2の2工程を有する製錬工程において、第1製錬工程
で生成した酸化クロム含有スラグを溶鋼とともにそのま
ま第2製錬工程に移行せしめ、そのスラグ中の酸化クロ
ムを還元してクロムを溶鋼中に回収する方法およびその
ための操業方法などが、特公昭56−17405号、特
公昭60−13406号、および特開昭56−1396
14号に開示されている。
第2の2工程を有する製錬工程において、第1製錬工程
で生成した酸化クロム含有スラグを溶鋼とともにそのま
ま第2製錬工程に移行せしめ、そのスラグ中の酸化クロ
ムを還元してクロムを溶鋼中に回収する方法およびその
ための操業方法などが、特公昭56−17405号、特
公昭60−13406号、および特開昭56−1396
14号に開示されている。
【0003】たとえば特公昭56−17405号公報で
は、いわゆるLD−VAC法について、第1製錬工程で
はスラグ中に27〜30%酸化クロム(Cr2O3)が生
成し、第2製錬工程の第1ステップである真空脱ガス後
にはスラグ中の酸化クロムの量は2〜3%程度に減少
し、溶鋼中に回収される例が示されている。ステンレス
鋼中におけるクロムの成分濃度は比較的大きく、かつク
ロムを含む原材料は比較的高価であるので、クロム投入
量の歩留りの向上は、ステンレス鋼の原価低減に大きく
寄与する。
は、いわゆるLD−VAC法について、第1製錬工程で
はスラグ中に27〜30%酸化クロム(Cr2O3)が生
成し、第2製錬工程の第1ステップである真空脱ガス後
にはスラグ中の酸化クロムの量は2〜3%程度に減少
し、溶鋼中に回収される例が示されている。ステンレス
鋼中におけるクロムの成分濃度は比較的大きく、かつク
ロムを含む原材料は比較的高価であるので、クロム投入
量の歩留りの向上は、ステンレス鋼の原価低減に大きく
寄与する。
【0004】スラグ中からのクロムの回収は、同一出願
人に係る特開昭64−75646号公報に開示されてい
るように、スラグ中にシリコン合金鉄(Fe−Si)を
投入して、シリコンによって酸化クロムを還元し、クロ
ムを回収する方法が一般的である。しかしながら、シリ
コンを投入する方法によると、溶鋼中のシリコン量も増
加する。シリコン量が増加すると、ステンレス鋼が硬く
なり、加工性が悪くなるという問題がある。
人に係る特開昭64−75646号公報に開示されてい
るように、スラグ中にシリコン合金鉄(Fe−Si)を
投入して、シリコンによって酸化クロムを還元し、クロ
ムを回収する方法が一般的である。しかしながら、シリ
コンを投入する方法によると、溶鋼中のシリコン量も増
加する。シリコン量が増加すると、ステンレス鋼が硬く
なり、加工性が悪くなるという問題がある。
【0005】このようなスラグ中の酸化クロムを溶鋼中
に還元回収する方法も、アルミニウム含有ステンレス鋼
を製鋼する場合においては、シリコンによらず還元材と
してより強力なアルミニウムを投入して行う方法が採用
されている。しかも、この場合は、単に還元回収するた
めに投入するだけでなく、アルミニウム含有ステンレス
鋼として求められる材料特性、溶接時の溶接部の改善、
表面品質の向上などを満足させるために、以下に説明す
る諸理由により、鋼中にアルミニウムを添加し、含有さ
せることが必要となり、このためにもアルミニウムが投
入される。当然のことながら、ステンレス鋼中に添加し
含有させるアルミニウムの含有量は、前記材料特性等々
に大きく影響するので、予め設定された目標どおりのア
ルミニウム成分濃度に調整し十分な管理を行う必要があ
る。
に還元回収する方法も、アルミニウム含有ステンレス鋼
を製鋼する場合においては、シリコンによらず還元材と
してより強力なアルミニウムを投入して行う方法が採用
されている。しかも、この場合は、単に還元回収するた
めに投入するだけでなく、アルミニウム含有ステンレス
鋼として求められる材料特性、溶接時の溶接部の改善、
表面品質の向上などを満足させるために、以下に説明す
る諸理由により、鋼中にアルミニウムを添加し、含有さ
せることが必要となり、このためにもアルミニウムが投
入される。当然のことながら、ステンレス鋼中に添加し
含有させるアルミニウムの含有量は、前記材料特性等々
に大きく影響するので、予め設定された目標どおりのア
ルミニウム成分濃度に調整し十分な管理を行う必要があ
る。
【0006】フェライト系およびマルテンサイト系ス
テンレス鋼において、アルミニウムを鋼中に添加し含有
させることによって、材料特性として軟質化し、材料強
度は若干低下するも延性や曲げ性をより良好に改質する
こと。
テンレス鋼において、アルミニウムを鋼中に添加し含有
させることによって、材料特性として軟質化し、材料強
度は若干低下するも延性や曲げ性をより良好に改質する
こと。
【0007】同系鋼においてアルミニウムを鋼中に添
加し含有させることによって、深絞り加工性等をより良
好に改善するとともに、同系鋼から製品化される鋼材の
表面に発生する致命的で多量の表面疵(欠陥)を抑制し
て表面品質を向上すること。
加し含有させることによって、深絞り加工性等をより良
好に改善するとともに、同系鋼から製品化される鋼材の
表面に発生する致命的で多量の表面疵(欠陥)を抑制し
て表面品質を向上すること。
【0008】同系鋼において、アルミニウムを鋼中に
添加し含有させることによって、その溶接時に溶接部に
出現するマルテンサイト(組織)を抑制して、当溶接部
の靭性を向上改善すること。
添加し含有させることによって、その溶接時に溶接部に
出現するマルテンサイト(組織)を抑制して、当溶接部
の靭性を向上改善すること。
【0009】前記項に関連するが、アルミニウムを
鋼中に多量に添加し含有させ過ぎると、逆にアルミニウ
ム酸化物(場合によっては窒化物)の介在物が多量に発
生し、溶鋼中に捕捉されて表面疵(欠陥)となり、表面
品質の低下や歩留りの低下につながるので、量的に添加
し過ぎないこと。
鋼中に多量に添加し含有させ過ぎると、逆にアルミニウ
ム酸化物(場合によっては窒化物)の介在物が多量に発
生し、溶鋼中に捕捉されて表面疵(欠陥)となり、表面
品質の低下や歩留りの低下につながるので、量的に添加
し過ぎないこと。
【0010】オーステナイト系ステンレス鋼において
も、特に項と共に項および項と同様な理由によ
り、鋼中にアルミニウムを添加し含有させる。
も、特に項と共に項および項と同様な理由によ
り、鋼中にアルミニウムを添加し含有させる。
【0011】さて、従来は、前述の製鋼法その他の公知
条件をベースにしてアルミニウム含有ステンレス鋼を製
鋼し製造している。溶鋼中のアルミニウム成分濃度は、
微調整材としてのアルミニウムの投入によって補正して
いる。そのアルミニウム投入量は、作業者の経験や勘を
働かせらがら、溶鋼の成分分析値などを元にした簡単な
比例計算によって求めている。
条件をベースにしてアルミニウム含有ステンレス鋼を製
鋼し製造している。溶鋼中のアルミニウム成分濃度は、
微調整材としてのアルミニウムの投入によって補正して
いる。そのアルミニウム投入量は、作業者の経験や勘を
働かせらがら、溶鋼の成分分析値などを元にした簡単な
比例計算によって求めている。
【0012】このようにして、粗く求められた投入量の
アルミニウムを投入する方法にしても、従来、例えば次
のような簡便法が実施され諸問題を抱えているのであ
る。
アルミニウムを投入する方法にしても、従来、例えば次
のような簡便法が実施され諸問題を抱えているのであ
る。
【0013】(1)第1精錬工程で生成した酸化クロム
含有スラグを溶鋼とともにそのまま第2精錬工程に移行
せしめ、当該溶鋼に対して、特定の寸法形状のアルミニ
ウムバーやアルミニウムブロックを例えば鉄筋でまとめ
て(塊にして)、突っ込み溶解させる投入方法。
含有スラグを溶鋼とともにそのまま第2精錬工程に移行
せしめ、当該溶鋼に対して、特定の寸法形状のアルミニ
ウムバーやアルミニウムブロックを例えば鉄筋でまとめ
て(塊にして)、突っ込み溶解させる投入方法。
【0014】この方法は、準備から作業に至るまで人手
を要し作業性が悪く、塊のため長い溶解時間を要し非能
率である。この溶解時間を短縮するには、(投入量/
回)を少なくして何回にも分けて投入せなばならぬが、
これでは投入回数が増して、作業性も悪くなり非能率で
ある。そして、長い溶解時間を要し溶鋼中に生成した介
在物が浮上仕切れないまま捕捉し易く表面疵につながり
易い問題がある。
を要し作業性が悪く、塊のため長い溶解時間を要し非能
率である。この溶解時間を短縮するには、(投入量/
回)を少なくして何回にも分けて投入せなばならぬが、
これでは投入回数が増して、作業性も悪くなり非能率で
ある。そして、長い溶解時間を要し溶鋼中に生成した介
在物が浮上仕切れないまま捕捉し易く表面疵につながり
易い問題がある。
【0015】(2)前記(1)項と同様な溶鋼に対し
て、投入装置を用いて機械的にアルミニウムショットを
投入する方法、この方法は、投入したアルミニウムショ
ットが当該溶鋼上に層状をなして浮上する酸化クロム含
有スラグ層の上部表面に積載してまい、鋼中に投入され
ず溶解できないし、場合によっては当該スラグと激しく
反応して火焔を発生して関連設備や装置を損傷する恐れ
がある問題を有する。
て、投入装置を用いて機械的にアルミニウムショットを
投入する方法、この方法は、投入したアルミニウムショ
ットが当該溶鋼上に層状をなして浮上する酸化クロム含
有スラグ層の上部表面に積載してまい、鋼中に投入され
ず溶解できないし、場合によっては当該スラグと激しく
反応して火焔を発生して関連設備や装置を損傷する恐れ
がある問題を有する。
【0016】そこで、いずれにしてもこのような問題点
の多い投入方法に代えて、アルミニウムの投入には、ワ
イヤ状のアルミニウムを直接溶鋼中に投入する、いわゆ
るワイヤフイーダ法が用いられるようになってきてい
る。しかし、このワイヤフイーダ法におけるワイヤ状の
アルミニウム投入に際しても、取鍋内鋼浴の湯面高さ、
鋼浴温度およびワイヤ径から供給速度を算出し、作業者
の経験や勘を働かせながら投入量を補正するようにして
いる。
の多い投入方法に代えて、アルミニウムの投入には、ワ
イヤ状のアルミニウムを直接溶鋼中に投入する、いわゆ
るワイヤフイーダ法が用いられるようになってきてい
る。しかし、このワイヤフイーダ法におけるワイヤ状の
アルミニウム投入に際しても、取鍋内鋼浴の湯面高さ、
鋼浴温度およびワイヤ径から供給速度を算出し、作業者
の経験や勘を働かせながら投入量を補正するようにして
いる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな補正による第2製錬工程でのアルミニウム調整方法
は、調整量を過去の実績データ、作業者の経験や勘に依
存しているために、以下に詳述するような問題点があ
る。
うな補正による第2製錬工程でのアルミニウム調整方法
は、調整量を過去の実績データ、作業者の経験や勘に依
存しているために、以下に詳述するような問題点があ
る。
【0018】第2製錬工程に移行する酸化クロム量
は、基本的に、使用される様々な主副原材料およびその
配合などに基づき、第1製錬工程の条件により左右され
るため、スラグ中の酸化クロムの還元回収に消費される
アルミニウム量も変動する。クロム量の変動に、正確に
見合った量の還元材としてのアルミニウムを投入するこ
とには限界があり、したがってアルミニウムの投入量に
はどうしても過不足が生じる。それゆえに、還元回収末
期における鋼中のアルミニウム成分濃度は、目標成分濃
度から外れて的中せず大きなばらつきを生じる。
は、基本的に、使用される様々な主副原材料およびその
配合などに基づき、第1製錬工程の条件により左右され
るため、スラグ中の酸化クロムの還元回収に消費される
アルミニウム量も変動する。クロム量の変動に、正確に
見合った量の還元材としてのアルミニウムを投入するこ
とには限界があり、したがってアルミニウムの投入量に
はどうしても過不足が生じる。それゆえに、還元回収末
期における鋼中のアルミニウム成分濃度は、目標成分濃
度から外れて的中せず大きなばらつきを生じる。
【0019】酸化クロムを含有するスラグ中のクロム
量が多く、回収に消費されるアルミニウム量が予測より
多かったときには、成分微調整用のアルミニウムもクロ
ム回収に消費される。このため、アルミニウム成分濃度
を目標値に調整するために追加するアルミニウム量が必
然的に増加する。高価なアルミニウム追加量が増加する
と、鋼中介在物を補足し易くなり、この介在物に起因し
た鋼材欠陥や、後の鋳造工程でタンデイッシュの浸漬ノ
ズル閉塞および溶鋼の温度コントロール不足を招き、ア
ルミニウム含有ステンレス鋼の製造原価を上昇させる。
量が多く、回収に消費されるアルミニウム量が予測より
多かったときには、成分微調整用のアルミニウムもクロ
ム回収に消費される。このため、アルミニウム成分濃度
を目標値に調整するために追加するアルミニウム量が必
然的に増加する。高価なアルミニウム追加量が増加する
と、鋼中介在物を補足し易くなり、この介在物に起因し
た鋼材欠陥や、後の鋳造工程でタンデイッシュの浸漬ノ
ズル閉塞および溶鋼の温度コントロール不足を招き、ア
ルミニウム含有ステンレス鋼の製造原価を上昇させる。
【0020】酸化クロムを含有するスラグ中の実際の
クロム量が少なく、回収に消費されるアルミニウム量が
予測より少なかったときには、クロム回収後溶鋼中のア
ルミニウム成分濃度が高くなる。このアルミニウム成分
濃度を、脱アルミニウムによって調整するための無駄な
酸素吹精が必要となり、作業時間の延長を招き非能率だ
けでなく、やはり製造原価を上昇させる。
クロム量が少なく、回収に消費されるアルミニウム量が
予測より少なかったときには、クロム回収後溶鋼中のア
ルミニウム成分濃度が高くなる。このアルミニウム成分
濃度を、脱アルミニウムによって調整するための無駄な
酸素吹精が必要となり、作業時間の延長を招き非能率だ
けでなく、やはり製造原価を上昇させる。
【0021】ワイヤフイーダ法によるワイヤ状のアル
ミニウム投入では、アルミニウム歩留りの向上を図るこ
とができる。しかし、アルミニウムの投入量が多い場合
には、アルミニウム投入のための時間が長くなり、成分
調整のための時間延長を招くことになる。さらに、第2
製錬工程における容器の撹拌動力が大きいときは、ワイ
ヤ状のアルミニウム投入時に空気の巻込みを生じ、窒素
(N2)などのピックアップを招く。また時間延長は、
溶鋼温度の低下を生じ、温度コントロールが難しくな
る。
ミニウム投入では、アルミニウム歩留りの向上を図るこ
とができる。しかし、アルミニウムの投入量が多い場合
には、アルミニウム投入のための時間が長くなり、成分
調整のための時間延長を招くことになる。さらに、第2
製錬工程における容器の撹拌動力が大きいときは、ワイ
ヤ状のアルミニウム投入時に空気の巻込みを生じ、窒素
(N2)などのピックアップを招く。また時間延長は、
溶鋼温度の低下を生じ、温度コントロールが難しくな
る。
【0022】本発明の目的は、前述の問題点を解決し、
アルミニウム含有ステンレス鋼の製造におけるクロム回
収操業の安定化を当然に図りつつ、クロム回収後の鋼中
へのアルミニウム添加に際し、そのアルミニウム成分濃
度を目標通りに調整する方法を提供することである。
アルミニウム含有ステンレス鋼の製造におけるクロム回
収操業の安定化を当然に図りつつ、クロム回収後の鋼中
へのアルミニウム添加に際し、そのアルミニウム成分濃
度を目標通りに調整する方法を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明において、かかる
目的を達成する方法として最も重要なことは、アルミニ
ウム歩留りに与えるアルミニウム投入量とアルミニウム
供給速度の影響を明確にすることである。
目的を達成する方法として最も重要なことは、アルミニ
ウム歩留りに与えるアルミニウム投入量とアルミニウム
供給速度の影響を明確にすることである。
【0024】したがって、本願発明者は、多数の実操業
データを統計的に解析し、種々検討した結果、撹拌動力
の大きな容器では、アルミニウム歩留りはアルミニウム
供給速度に大きく依存しており、供給速度の調整による
アルミニウム歩留りのコントロールを行うことが適当で
あるとの結論を得て、本発明を完成したのである。
データを統計的に解析し、種々検討した結果、撹拌動力
の大きな容器では、アルミニウム歩留りはアルミニウム
供給速度に大きく依存しており、供給速度の調整による
アルミニウム歩留りのコントロールを行うことが適当で
あるとの結論を得て、本発明を完成したのである。
【0025】すなわち本発明は、転炉製錬の第1製錬工
程と、第1ステップとして真空脱ガスを行い、第2ステ
ップとしてアルミニウム投入を行う第2製錬工程とを有
し、第1製錬工程で生成したスラグ中の酸化クロムを第
2製錬工程で、還元してクロムを溶鋼中に回収するアル
ミニウム含有ステンレス鋼の製造方法において、前記第
2ステップでは、ステンレス鋼中のアルミニウムの目標
濃度Al1と、クロムを鋼中へ回収した後の鋼中のアル
ミニウム残留濃度Al2との差を、アルミニウムワイヤ
供給速度Vに依存したアルミ歩留りで割算した値WAl
(kg/Ton溶鋼)だけ、ワイヤ状のアルミニウムを
供給し、さらに、前記割算値WAlは、前記第2工程の
第1ステップ終了時の温度T1、アルミニウム投入およ
び成分調整終了時の下限温度T2、アルミニウム以外の
成分調整時の温度降下T3、予め定める温度降下係数k
および前記アルミニウムワイヤ供給速度Vを用いて、関
係式、
程と、第1ステップとして真空脱ガスを行い、第2ステ
ップとしてアルミニウム投入を行う第2製錬工程とを有
し、第1製錬工程で生成したスラグ中の酸化クロムを第
2製錬工程で、還元してクロムを溶鋼中に回収するアル
ミニウム含有ステンレス鋼の製造方法において、前記第
2ステップでは、ステンレス鋼中のアルミニウムの目標
濃度Al1と、クロムを鋼中へ回収した後の鋼中のアル
ミニウム残留濃度Al2との差を、アルミニウムワイヤ
供給速度Vに依存したアルミ歩留りで割算した値WAl
(kg/Ton溶鋼)だけ、ワイヤ状のアルミニウムを
供給し、さらに、前記割算値WAlは、前記第2工程の
第1ステップ終了時の温度T1、アルミニウム投入およ
び成分調整終了時の下限温度T2、アルミニウム以外の
成分調整時の温度降下T3、予め定める温度降下係数k
および前記アルミニウムワイヤ供給速度Vを用いて、関
係式、
【0026】
【0027】
【数1】T1−T2−T3 > k・WAl/V が成立することを確認して決められることを特徴とする
アルミニウム含有ステンレス鋼のアルミニウム調整方法
である。
アルミニウム含有ステンレス鋼のアルミニウム調整方法
である。
【0028】また本発明は、前記ステンレス鋼中のアル
ミニウム目標濃度Al1が0.01〜1.5%であると
き、前記アルミニウムワイヤ供給速度Vに依存するアル
ミ歩留りは、演算式、
ミニウム目標濃度Al1が0.01〜1.5%であると
き、前記アルミニウムワイヤ供給速度Vに依存するアル
ミ歩留りは、演算式、
【0029】
【数2】2,25×10-4・V+8.16×10−3 で求めることを特徴とする。
【0030】
【作用】本発明によるアルミニウム含有ステンレス鋼の
第2製錬工程におけるアルミニウム調整方法において
は、ステンレス鋼中のアルミニウムの目標濃度Al1
と、第1製錬工程より移行された酸化クロム含有スラグ
中のクロムを鋼中へ回収した後の鋼中のアルミニウム残
留濃度Al2との差から、必要アルミニウム量を算出
し、アルミニウムワイヤ供給速度Vに依存したアルミ歩
留りで割算した値WAl(kg/Ton溶鋼)だけ、ワ
イヤ状のアルミニウムを供給することによって、アルミ
ニウム成分濃度を目標通りに調整することができる。ま
た関係式、
第2製錬工程におけるアルミニウム調整方法において
は、ステンレス鋼中のアルミニウムの目標濃度Al1
と、第1製錬工程より移行された酸化クロム含有スラグ
中のクロムを鋼中へ回収した後の鋼中のアルミニウム残
留濃度Al2との差から、必要アルミニウム量を算出
し、アルミニウムワイヤ供給速度Vに依存したアルミ歩
留りで割算した値WAl(kg/Ton溶鋼)だけ、ワ
イヤ状のアルミニウムを供給することによって、アルミ
ニウム成分濃度を目標通りに調整することができる。ま
た関係式、
【0031】
【0032】
【数1】T1−T2−T3 > k・WAl/V の左辺は、アルミニウムを投入することによって温度降
下が許容される温度範囲を示し、右辺は、アルミニウム
の投入量に対応して降下する温度をを示す。この関係式
に成立することを確認してアルミニウム供給量WAlを
決めるので、第2製錬工程後の溶鋼の鋳造が不可能にな
る程、溶鋼の温度が低下することを防止することができ
る。
下が許容される温度範囲を示し、右辺は、アルミニウム
の投入量に対応して降下する温度をを示す。この関係式
に成立することを確認してアルミニウム供給量WAlを
決めるので、第2製錬工程後の溶鋼の鋳造が不可能にな
る程、溶鋼の温度が低下することを防止することができ
る。
【0033】また本発明に従えば、アルミニウムワイヤ
供給速度Vに依存するアルミ歩留りを容易に求めること
ができ、アルミニウム投入量WAlの値を割算によって
求めることも容易である。
供給速度Vに依存するアルミ歩留りを容易に求めること
ができ、アルミニウム投入量WAlの値を割算によって
求めることも容易である。
【0034】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて詳細
に説明する。図1は真空取鍋脱ガス装置を備えた工程を
示し、図2はアルミニウム投入工程を示す。本実施例
は、いわゆるLD−VAC製鋼法である。
に説明する。図1は真空取鍋脱ガス装置を備えた工程を
示し、図2はアルミニウム投入工程を示す。本実施例
は、いわゆるLD−VAC製鋼法である。
【0035】LD−VAC製鋼法では、第1製錬工程で
ある転炉において、予め定める炭素量まで酸素吹錬が行
われる。すなわち、溶鋼中の炭素が酸化されて除去され
る。この際に、溶鋼中のクロムも酸化され、スラグ中に
酸化クロムとして移行する。脱炭後、溶鋼の温度コント
ロール用の冷材や種々の成分調整用の材料が加えられた
後、溶鋼取鍋に出鋼される。この際、転炉内のスラグも
取鍋に同時に出滓される。以上がLD−VAC製鋼法に
おける第1製錬工程である。
ある転炉において、予め定める炭素量まで酸素吹錬が行
われる。すなわち、溶鋼中の炭素が酸化されて除去され
る。この際に、溶鋼中のクロムも酸化され、スラグ中に
酸化クロムとして移行する。脱炭後、溶鋼の温度コント
ロール用の冷材や種々の成分調整用の材料が加えられた
後、溶鋼取鍋に出鋼される。この際、転炉内のスラグも
取鍋に同時に出滓される。以上がLD−VAC製鋼法に
おける第1製錬工程である。
【0036】第2製錬工程の第1ステップにおいて、溶
鋼取鍋は図1図示の真空取鍋脱ガス装置1にセットされ
る。真空取鍋脱ガス装置1において、真空容器2は、移
動可能なベッセルカバー3と、ベッセル4によって構成
される。ベッセル4は、工場建屋の床5から下側に設け
られる。第1製錬工程の転炉から溶鋼とともにスラグを
受けた取鍋6は、ベッセル4内に収納される。取鍋6を
収納した後、ベッセルカバー3が閉じられ、真空容器2
内は密封される。
鋼取鍋は図1図示の真空取鍋脱ガス装置1にセットされ
る。真空取鍋脱ガス装置1において、真空容器2は、移
動可能なベッセルカバー3と、ベッセル4によって構成
される。ベッセル4は、工場建屋の床5から下側に設け
られる。第1製錬工程の転炉から溶鋼とともにスラグを
受けた取鍋6は、ベッセル4内に収納される。取鍋6を
収納した後、ベッセルカバー3が閉じられ、真空容器2
内は密封される。
【0037】取鍋6上部には、中蓋7が設けられ、その
開口部8から挿入した浸漬ランス9から酸素ガス10を
溶鋼12中に吹込むことができる。浸漬ランス9は、昇
降方向11に沿って移動可能である。取鍋6内には、溶
鋼12とその上面を覆う如く層状のスラグ13が入って
いる。このスラグ13中の酸化クロムが還元されると、
矢符14で示すようにしてクロムが溶鋼12内に移行し
回収される。取鍋6の内面には、耐火物による被覆が施
されている。取鍋6の鍋底15には、多孔質の耐火物に
よるポーラスプラグ16が設けられている。ポーラスプ
ラグ16を介して、アルゴン(Ar)ガスなどの不活性
ガスが吹込まれると、気泡17が生じ、溶鋼12が撹拌
される。アルゴンガスは、アルゴン管路18を介して与
えられる。不活性ガスとしては窒素(N2)ガスやそのブ
レンドガスが使用されることもある。
開口部8から挿入した浸漬ランス9から酸素ガス10を
溶鋼12中に吹込むことができる。浸漬ランス9は、昇
降方向11に沿って移動可能である。取鍋6内には、溶
鋼12とその上面を覆う如く層状のスラグ13が入って
いる。このスラグ13中の酸化クロムが還元されると、
矢符14で示すようにしてクロムが溶鋼12内に移行し
回収される。取鍋6の内面には、耐火物による被覆が施
されている。取鍋6の鍋底15には、多孔質の耐火物に
よるポーラスプラグ16が設けられている。ポーラスプ
ラグ16を介して、アルゴン(Ar)ガスなどの不活性
ガスが吹込まれると、気泡17が生じ、溶鋼12が撹拌
される。アルゴンガスは、アルゴン管路18を介して与
えられる。不活性ガスとしては窒素(N2)ガスやそのブ
レンドガスが使用されることもある。
【0038】取鍋6の横断面は、ほぼ円形であり、中央
部付近にはトラニオンリング19が設けられている。ト
ラニオンリング19は、トラニオン軸20を中心とし
て、角変位可能である。トラニオンリング19には、ア
ルゴンガスをアルゴン管路18に供給するための、アル
ゴン着脱部21が設けられている。アルゴンガスがアル
ゴン供給管22を介して、矢符23に示すようにして供
給される。一方、真空容器2内に存在するガスは、別の
排気装置(図示しない)により、排気管24を介して矢
符25に示すようにして排気される。ベッセル4内で、
取鍋6は支持台26によって支持される。
部付近にはトラニオンリング19が設けられている。ト
ラニオンリング19は、トラニオン軸20を中心とし
て、角変位可能である。トラニオンリング19には、ア
ルゴンガスをアルゴン管路18に供給するための、アル
ゴン着脱部21が設けられている。アルゴンガスがアル
ゴン供給管22を介して、矢符23に示すようにして供
給される。一方、真空容器2内に存在するガスは、別の
排気装置(図示しない)により、排気管24を介して矢
符25に示すようにして排気される。ベッセル4内で、
取鍋6は支持台26によって支持される。
【0039】排気管24を介して真空容器2内を排気し
て、規定真空度に達すると、溶鋼12は真空脱ガス処理
される。必要に応じて浸漬ランス9を介する酸素ガス1
0の吹錬が行われ、溶鋼12内の炭素濃度を減少させ
る。また、合金鉄や造滓材の投入添加(図示しない)が
行われ、脱酸され、酸化クロム含有スラグ13中のクロ
ムが溶鋼12中に回収される。溶鋼12中に吹込まれる
酸素ガス10および気泡17による撹拌の強さは、撹拌
動力として評価される。
て、規定真空度に達すると、溶鋼12は真空脱ガス処理
される。必要に応じて浸漬ランス9を介する酸素ガス1
0の吹錬が行われ、溶鋼12内の炭素濃度を減少させ
る。また、合金鉄や造滓材の投入添加(図示しない)が
行われ、脱酸され、酸化クロム含有スラグ13中のクロ
ムが溶鋼12中に回収される。溶鋼12中に吹込まれる
酸素ガス10および気泡17による撹拌の強さは、撹拌
動力として評価される。
【0040】アルミニウム含有ステンレス鋼の製造にお
いては、上記精錬工程において脱酸材および還元材とし
てアルミニウムが使用される。真空脱ガス処理後に、余
剰のアルミニウムは、分析結果、溶鋼12中のアルミニ
ウム残留濃度Al2(%)として検出される。このアル
ミニウム残留濃度Al2に対し、アルミニウム含有ステ
ンレス鋼のアルミニウム目標濃度Al1までの不足分を
過不足なく投入する必要がある。
いては、上記精錬工程において脱酸材および還元材とし
てアルミニウムが使用される。真空脱ガス処理後に、余
剰のアルミニウムは、分析結果、溶鋼12中のアルミニ
ウム残留濃度Al2(%)として検出される。このアル
ミニウム残留濃度Al2に対し、アルミニウム含有ステ
ンレス鋼のアルミニウム目標濃度Al1までの不足分を
過不足なく投入する必要がある。
【0041】図2は、アルミニウムをいわゆるワイヤフ
イーダ法によって投入する工程を示す。LD−VAC製
錬法の第2工程の第2ステップにおいては、取鍋6内の
溶鋼12に、アルミニウムワイヤ27を高速で投入す
る。アルミニウムワイヤ27は、ワイヤコイル28から
供給され、ワイヤフイーダ29によってガイドパイプ3
0を介して、溶鋼12中に送り込まれる。ワイヤフイー
ダ法によるアルミニウムの投入は、スラグ13とアルミ
ニウムワイヤ27との反応をほとんど生じさせないで、
直接溶鋼12中にアルミニウムを投入することができ、
投入するアルミニウムの歩留りを向上することができ
る。アルミニウムを投入する方法としては、他に、たと
えば、従来のアルミニウムショットを投入する方法とし
て前記(2)項に紹介したように、アルミニウムショッ
トとして径で20〜30mm程度の円錐状に鋳込んだ小
塊を取鍋6の上方から溶鋼12上に散布し投入すること
が行われる。しかしながら、このアルミニウムは軽量で
あり、層状のスラグ13は比較的硬いので、投入したア
ルミニウムショットの小塊がスラグ13層の上面に乗っ
てしまい、溶解せず反応が起こりにくくなるという問題
がある。また、反応時間が長くなると、溶鋼12の温度
が下ってしまったり、活性金属であるアルミニウムが、
溶鋼およびスラグと反応し、アルゴンガスによる撹拌等
と相俟って空気の巻込み等による溶鋼中の窒素濃度が上
昇するピックアップ現象等の発生のおそれもある。
イーダ法によって投入する工程を示す。LD−VAC製
錬法の第2工程の第2ステップにおいては、取鍋6内の
溶鋼12に、アルミニウムワイヤ27を高速で投入す
る。アルミニウムワイヤ27は、ワイヤコイル28から
供給され、ワイヤフイーダ29によってガイドパイプ3
0を介して、溶鋼12中に送り込まれる。ワイヤフイー
ダ法によるアルミニウムの投入は、スラグ13とアルミ
ニウムワイヤ27との反応をほとんど生じさせないで、
直接溶鋼12中にアルミニウムを投入することができ、
投入するアルミニウムの歩留りを向上することができ
る。アルミニウムを投入する方法としては、他に、たと
えば、従来のアルミニウムショットを投入する方法とし
て前記(2)項に紹介したように、アルミニウムショッ
トとして径で20〜30mm程度の円錐状に鋳込んだ小
塊を取鍋6の上方から溶鋼12上に散布し投入すること
が行われる。しかしながら、このアルミニウムは軽量で
あり、層状のスラグ13は比較的硬いので、投入したア
ルミニウムショットの小塊がスラグ13層の上面に乗っ
てしまい、溶解せず反応が起こりにくくなるという問題
がある。また、反応時間が長くなると、溶鋼12の温度
が下ってしまったり、活性金属であるアルミニウムが、
溶鋼およびスラグと反応し、アルゴンガスによる撹拌等
と相俟って空気の巻込み等による溶鋼中の窒素濃度が上
昇するピックアップ現象等の発生のおそれもある。
【0042】しかしながらワイヤフイーダ法によれば、
このアルミニウム投入を良好に行うことができる。図3
は、アルミニウム投入速度V(m/min)に対するア
ルミニウム歩留り(%)の関係についての実測データの
一例を示す。この実測データは、直径9mm、純度99
%アルミニウムワイヤを、鋼種SUS430の溶鋼中に
投入した場合を示す。この図3に示すアルミ歩留り
(%)は、次の数3によって表される量を100分率で
表したものである。
このアルミニウム投入を良好に行うことができる。図3
は、アルミニウム投入速度V(m/min)に対するア
ルミニウム歩留り(%)の関係についての実測データの
一例を示す。この実測データは、直径9mm、純度99
%アルミニウムワイヤを、鋼種SUS430の溶鋼中に
投入した場合を示す。この図3に示すアルミ歩留り
(%)は、次の数3によって表される量を100分率で
表したものである。
【0043】
【数3】
【0044】すなわち、溶鋼中のアルミニウムの目標濃
度にするために必要なアルミニウム量を、アルミニウム
ワイヤの投入量で割算した値である。数3の式の分子
は、アルミニウムを投入して溶鋼中に残留した量と等し
く、分母は、取鍋に入れたアルミニウムの量に等しいの
で、アルミ歩留りは、次の数4で示される式でも表すこ
とができる。
度にするために必要なアルミニウム量を、アルミニウム
ワイヤの投入量で割算した値である。数3の式の分子
は、アルミニウムを投入して溶鋼中に残留した量と等し
く、分母は、取鍋に入れたアルミニウムの量に等しいの
で、アルミ歩留りは、次の数4で示される式でも表すこ
とができる。
【0045】
【数4】
【0046】図3に示す関係を、最小2乗法によって表
すと、次の数5に示すアルミ歩留り(%)とワイヤ供給
速度V(m/min)との関係式が得られる。
すと、次の数5に示すアルミ歩留り(%)とワイヤ供給
速度V(m/min)との関係式が得られる。
【0047】
【数5】 アルミ歩留り(%)=2.25×10-4・V+8.16×10-3 図3において、溶鋼中のアルミを目標濃度にするため
に必要なアルミ量は、目標濃度Al1(%)と、溶鋼中
のアルミニウム残留量濃度Al2(%)との差である。
したがって、投入すべきワイヤ量のアルミニウムの値W
Alは、数3の右辺の分母のAlワイヤ投入量に対応
し、数3を変形した次の数6の式によって与えられる。
に必要なアルミ量は、目標濃度Al1(%)と、溶鋼中
のアルミニウム残留量濃度Al2(%)との差である。
したがって、投入すべきワイヤ量のアルミニウムの値W
Alは、数3の右辺の分母のAlワイヤ投入量に対応
し、数3を変形した次の数6の式によって与えられる。
【0048】
【数6】
【0049】このWAlの値は、単位重量の溶鋼(1T
on)あたりの重量(kg)で与えられるので、真空脱
ガス処理後の溶鋼重量に応じて、投入すべきアルミニウ
ムワイヤの重量が定まる。
on)あたりの重量(kg)で与えられるので、真空脱
ガス処理後の溶鋼重量に応じて、投入すべきアルミニウ
ムワイヤの重量が定まる。
【0050】溶鋼中にアルミニウムや他の添加元素を投
入すると、溶鋼の温度が低下する。溶鋼の温度が低下し
過ぎると、次の鋳造工程に支障が生じる。一方、転炉や
取鍋6の内面の耐火物の寿命等の制約から、第2ステッ
プ開始時の溶鋼12の温度は、約1700℃を上限とし
て制約される。このため、アルミニウムの投入に際して
も、次の数7の関係式が成立していることを確認する必
要がある。
入すると、溶鋼の温度が低下する。溶鋼の温度が低下し
過ぎると、次の鋳造工程に支障が生じる。一方、転炉や
取鍋6の内面の耐火物の寿命等の制約から、第2ステッ
プ開始時の溶鋼12の温度は、約1700℃を上限とし
て制約される。このため、アルミニウムの投入に際して
も、次の数7の関係式が成立していることを確認する必
要がある。
【0051】
【数7】T1−T2−T3>k・WAl/V ここで、T1は第1ステップ終了時の溶鋼12の温度
(℃)であり、T2は第2ステップにおけるアルミニウ
ム投入および成分調整終了時の溶鋼12の下限温度
(℃)であり、T3はアルミニウム以外の成分調整時の
温度降下(℃)である。不等号の右辺のkは、実験デー
タから予め定められる温度降下係数kであり、4程度の
値が得られている。このkの値は、同様の場合における
カルシウム(Ca)では3程度の値となる。数7の関係
式は、アルミニウムを投入したときの温度降下が、次の
工程である鋳造に悪影響を与えない範囲を保障する。
(℃)であり、T2は第2ステップにおけるアルミニウ
ム投入および成分調整終了時の溶鋼12の下限温度
(℃)であり、T3はアルミニウム以外の成分調整時の
温度降下(℃)である。不等号の右辺のkは、実験デー
タから予め定められる温度降下係数kであり、4程度の
値が得られている。このkの値は、同様の場合における
カルシウム(Ca)では3程度の値となる。数7の関係
式は、アルミニウムを投入したときの温度降下が、次の
工程である鋳造に悪影響を与えない範囲を保障する。
【0052】本実施例においては、公称能力70トンの
LD−VACプロセス(設備)を使用し、鋼種SUS4
30アルミニウム含有ステンレス鋼を製造する。アルミ
ニウム供給速度は、図3によれば、大きい程アルミ歩留
りが向上するけれども、図2図示のワイヤフイーダ29
の能力によって、約300m/minが上限となる。ワ
イヤの供給速度が大きくなる程、ワイヤの溶解される位
置が、溶鋼12の深い所に下る。しかし、取鍋6の溶鋼
12の深さ以上にまで達すると、鍋底15に当り、耐火
物の損傷を生じたり、またはね返って湯面のスラグ13
に近い所で反応して、本方法による効果が消失する。
LD−VACプロセス(設備)を使用し、鋼種SUS4
30アルミニウム含有ステンレス鋼を製造する。アルミ
ニウム供給速度は、図3によれば、大きい程アルミ歩留
りが向上するけれども、図2図示のワイヤフイーダ29
の能力によって、約300m/minが上限となる。ワ
イヤの供給速度が大きくなる程、ワイヤの溶解される位
置が、溶鋼12の深い所に下る。しかし、取鍋6の溶鋼
12の深さ以上にまで達すると、鍋底15に当り、耐火
物の損傷を生じたり、またはね返って湯面のスラグ13
に近い所で反応して、本方法による効果が消失する。
【0053】本実施例の実際の操業の一例では、真空取
鍋脱ガス装置1に、溶鋼+スラグで総重量が70.8ト
ンとなるように取鍋6をセットし、真空脱ガス処理を行
うとともに、脱酸材のアルミニウムを900kgと、造
滓材の生石灰を600kg投入した。その結果、脱ガス
処理後のアルミニウム残留濃度Al2は、0.04%で
あった。
鍋脱ガス装置1に、溶鋼+スラグで総重量が70.8ト
ンとなるように取鍋6をセットし、真空脱ガス処理を行
うとともに、脱酸材のアルミニウムを900kgと、造
滓材の生石灰を600kg投入した。その結果、脱ガス
処理後のアルミニウム残留濃度Al2は、0.04%で
あった。
【0054】そこで、このデータと製品のアルミニウム
目標濃度Al1の0.12%を、上記各計算式に代入し
て演算を行った結果、V=225m/min、WAl=
1.36kg/ton溶鋼=98kgを得た。この条件
にて、アルミニウムワイヤを投入した結果、アルミニウ
ム含有ステンレス鋼の製品におけるアルミニウム成分濃
度が0.12%、アルミニウムの投入歩留りが55.6
%となり、上述のアルミニウム目標濃度が精度良く達成
されていることが確認された。
目標濃度Al1の0.12%を、上記各計算式に代入し
て演算を行った結果、V=225m/min、WAl=
1.36kg/ton溶鋼=98kgを得た。この条件
にて、アルミニウムワイヤを投入した結果、アルミニウ
ム含有ステンレス鋼の製品におけるアルミニウム成分濃
度が0.12%、アルミニウムの投入歩留りが55.6
%となり、上述のアルミニウム目標濃度が精度良く達成
されていることが確認された。
【0055】一方、溶鋼中の窒素濃度レベルのピックア
ップもなく、脱アルミニウム等のアルミニウム調整など
を行わなくてもすむようになった。
ップもなく、脱アルミニウム等のアルミニウム調整など
を行わなくてもすむようになった。
【0056】本実施例の効果を、図4に示す。スラグ中
のクロムを回収しない「非回収」では、成分調整に要す
る時間が短いけれども、クロムの使用量が多く、原材料
のコストが上昇する。従来のアルミニウムショットの小
塊を投入してクロムを還元回収する方法では、成分調整
のための時間が長くなり、設備の製造能力が低下する。
ワイヤフイーダ法によってクロムを回収する本実施例に
よれば、成分調整のための時間を減少させることがで
き、クロムの回収と相俟って、アルミニウム含有ステン
レス鋼の製造原価を低下させることができる。
のクロムを回収しない「非回収」では、成分調整に要す
る時間が短いけれども、クロムの使用量が多く、原材料
のコストが上昇する。従来のアルミニウムショットの小
塊を投入してクロムを還元回収する方法では、成分調整
のための時間が長くなり、設備の製造能力が低下する。
ワイヤフイーダ法によってクロムを回収する本実施例に
よれば、成分調整のための時間を減少させることがで
き、クロムの回収と相俟って、アルミニウム含有ステン
レス鋼の製造原価を低下させることができる。
【0057】以上の実施例においては、SUS430の
鋼種規格に従うアルミニウム含有ステンレス鋼について
説明したけれども、他の鋼種についても本発明を実施す
ることができることは勿論である。表1は、本調整方法
を適用することができるアルミニウム含有ステンレス鋼
の例を示す。SUS430およびSUSXM15J1に
ついて、日本工業規格(JIS)G 4303などで
は、アルミニウムの成分について規定されてはいないけ
れども、前述の如く要求される製品特性等々を満たすた
めに、括弧を付して示した成分範囲(%)に調整され
る。また、実際の製品においては、各成分の値は、必要
に応じてさらに制限された範囲内の値となる。
鋼種規格に従うアルミニウム含有ステンレス鋼について
説明したけれども、他の鋼種についても本発明を実施す
ることができることは勿論である。表1は、本調整方法
を適用することができるアルミニウム含有ステンレス鋼
の例を示す。SUS430およびSUSXM15J1に
ついて、日本工業規格(JIS)G 4303などで
は、アルミニウムの成分について規定されてはいないけ
れども、前述の如く要求される製品特性等々を満たすた
めに、括弧を付して示した成分範囲(%)に調整され
る。また、実際の製品においては、各成分の値は、必要
に応じてさらに制限された範囲内の値となる。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第2製錬
工程において、アルミニウム含有ステンレス鋼の製造に
おけるスラグ中の酸化クロムからのクロム回収をアルミ
ニウム添加によって安定して行うことができ、クロム回
収後の鋼中のアルミニウム成分濃度を、目標濃度Al1
に容易かつ迅速に調整することができる。
工程において、アルミニウム含有ステンレス鋼の製造に
おけるスラグ中の酸化クロムからのクロム回収をアルミ
ニウム添加によって安定して行うことができ、クロム回
収後の鋼中のアルミニウム成分濃度を、目標濃度Al1
に容易かつ迅速に調整することができる。
【0060】また、アルミニウム目標濃度Al1の調整
が容易であるので、クロム回収のためのアルミニウム投
入量のばらつきを吸収することができ、真空脱ガス処理
時にアルミニウムを余剰に投入する必要はない。これに
よって、アルミニウムの使用原単位の低減が図れる。ま
た、真空脱ガス処理中のアルミニウム投入量を適正化す
ることができるので、アルミニウムとスラグ中との酸化
物との異常反応を抑制することができ、スラグ中の気泡
によるスラグフォーミングに起因した真空取鍋脱ガス装
置の設備トラブルの発生を低減することができる。さら
に、アルミニウム量の調整時の成分的中率が向上すると
共に、そのバラツキが減少し、アルミニウムを余剰に投
入することはなく、脱アルミニウムのための時間を必要
とせず、第2製錬工程に要する時間を短縮することがで
きる。
が容易であるので、クロム回収のためのアルミニウム投
入量のばらつきを吸収することができ、真空脱ガス処理
時にアルミニウムを余剰に投入する必要はない。これに
よって、アルミニウムの使用原単位の低減が図れる。ま
た、真空脱ガス処理中のアルミニウム投入量を適正化す
ることができるので、アルミニウムとスラグ中との酸化
物との異常反応を抑制することができ、スラグ中の気泡
によるスラグフォーミングに起因した真空取鍋脱ガス装
置の設備トラブルの発生を低減することができる。さら
に、アルミニウム量の調整時の成分的中率が向上すると
共に、そのバラツキが減少し、アルミニウムを余剰に投
入することはなく、脱アルミニウムのための時間を必要
とせず、第2製錬工程に要する時間を短縮することがで
きる。
【0061】また、アルミニウムワイヤを高い供給速度
で供給するので、ワイヤ投入時間を短縮することがで
き、ワイヤ投入時における窒素のピックアップなどを防
止することができ、アルミニウム含有ステンレス鋼の品
質を向上することができる。
で供給するので、ワイヤ投入時間を短縮することがで
き、ワイヤ投入時における窒素のピックアップなどを防
止することができ、アルミニウム含有ステンレス鋼の品
質を向上することができる。
【0062】以上のようにして、アルミニウム含有ステ
ンレス鋼の第2製錬工程における操業性が改善され、か
つ生産性が向上し、ひいては製造原価の大幅な低減が可
能となる。
ンレス鋼の第2製錬工程における操業性が改善され、か
つ生産性が向上し、ひいては製造原価の大幅な低減が可
能となる。
【0063】また、アルミニウム投入量の決定は、溶鋼
の温度を次の鋳造工程などに支障を生じない範囲である
ことを確認してから行うことができる。これによって確
実な操業を行うことができる。
の温度を次の鋳造工程などに支障を生じない範囲である
ことを確認してから行うことができる。これによって確
実な操業を行うことができる。
【0064】さらに本発明によれば、実験結果を元にし
て、アルミニウムワイヤ供給速度に対するアルミニウム
歩留りを正確に求めることができる。これによって、鋼
中のアルミニウム目標濃度Al1への的中率を向上する
ことができる。
て、アルミニウムワイヤ供給速度に対するアルミニウム
歩留りを正確に求めることができる。これによって、鋼
中のアルミニウム目標濃度Al1への的中率を向上する
ことができる。
【図1】第2製錬工程の第1ステップを行う真空取鍋脱
ガス装置1の概略的な構成を示す断面図である。
ガス装置1の概略的な構成を示す断面図である。
【図2】第2製錬工程の第2ステップを行うための概略
的な装置を示す断面図である。
的な装置を示す断面図である。
【図3】ワイヤ供給速度とアルミニウム歩留りとの関係
の実験データを示す図である。
の実験データを示す図である。
【図4】本発明の一実施例の効果を示すタイムチャート
である。
である。
1 真空取鍋脱ガス装置 2 真空容器 3 ベッセルカバー 4 ベッセル 5 床 6 取鍋 7 中蓋 8 開口部 9 浸漬ランス 10 酸素ガス 12 溶鋼 13 スラグ 15 鍋底 16 ポーラスプラグ 21 アルゴン着脱部 24 排気管 27 アルミニウムワイヤ 28 ワイヤコイル 29 ワイヤフイーダ 30 ガイドパイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21C 7/00,7/04,7/10
Claims (2)
- 【請求項1】 転炉製錬の第1製錬工程と、第1ステッ
プとして真空脱ガスを行い、第2ステップとしてアルミ
ニウム投入を行う第2製錬工程とを有し、第1製錬工程
で生成したスラグ中の酸化クロムを第2製錬工程で還元
して、クロムを溶鋼中に回収するアルミニウム含有ステ
ンレス鋼の製造方法において、 前記第2ステップでは、ステンレス鋼中のアルミニウム
の目標濃度Al1と、クロムを鋼中へ回収した後の鋼中
のアルミニウム残留濃度Al2との差を、アルミニウム
ワイヤ供給速度Vに依存したアルミ歩留りで割算した値
WAl(kg/Ton溶鋼)だけ、ワイヤ状のアルミニ
ウムを供給し、さらに、 前記割算値WAlは、前記第2工程の第1ステップ終了
時の温度T1、アルミニウム投入および成分調整終了時
の下限温度T2、アルミニウム以外の成分調整時の温度
降下T3、予め定める温度降下係数kおよび前記アルミ
ニウムワイヤ供給速度Vを用いて、 関係式、 【数1】T1−T2−T3 > k・WAl/V が成立することを確認して決められることを特徴とする
アルミニウム含有ステンレス鋼のアルミニウム調整方
法。 - 【請求項2】 前記ステンレス鋼中のアルミニウム目標
濃度Al1が0.01〜1.5%であるとき、前記アル
ミニウムワイヤ供給速度Vに依存するアルミ歩留りは、 演算式、 【数2】2.25×10-4・V+8.16×10-3 で求めることを特徴とする請求項1記載のアルミニウム
含有ステンレス鋼のアルミニウム調整方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03138017A JP3135936B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | アルミニウム含有ステンレス鋼のアルミニウム調整方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03138017A JP3135936B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | アルミニウム含有ステンレス鋼のアルミニウム調整方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04362114A JPH04362114A (ja) | 1992-12-15 |
JP3135936B2 true JP3135936B2 (ja) | 2001-02-19 |
Family
ID=15212112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03138017A Expired - Fee Related JP3135936B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | アルミニウム含有ステンレス鋼のアルミニウム調整方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3135936B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7973052B2 (en) | 2003-04-15 | 2011-07-05 | Wellstat Therapeutics Corporation | Compounds for the treatment of metabolic disorders |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5131727B2 (ja) * | 2006-12-26 | 2013-01-30 | 日新製鋼株式会社 | ステンレス鋼の溶製方法 |
JP7639995B1 (ja) * | 2023-06-05 | 2025-03-05 | Jfeスチール株式会社 | 溶鋼の製造方法 |
-
1991
- 1991-06-10 JP JP03138017A patent/JP3135936B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7973052B2 (en) | 2003-04-15 | 2011-07-05 | Wellstat Therapeutics Corporation | Compounds for the treatment of metabolic disorders |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04362114A (ja) | 1992-12-15 |
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