JP3116646B2 - 記録再生装置の回転ヘッドシリンダ - Google Patents
記録再生装置の回転ヘッドシリンダInfo
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- JP3116646B2 JP3116646B2 JP05079336A JP7933693A JP3116646B2 JP 3116646 B2 JP3116646 B2 JP 3116646B2 JP 05079336 A JP05079336 A JP 05079336A JP 7933693 A JP7933693 A JP 7933693A JP 3116646 B2 JP3116646 B2 JP 3116646B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘッドを載置した回転
シリンダにテープを螺旋状に巻装することにより記録再
生を行なう装置に係し、特にヘッドタッチ性能向上に好
適な回転ヘッドシリンダに関する。
シリンダにテープを螺旋状に巻装することにより記録再
生を行なう装置に係し、特にヘッドタッチ性能向上に好
適な回転ヘッドシリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】VTR,DAT等に代表されるヘリカル
スキャン方式の磁気記録再生装置を例にして、記録再生
装置の回転ヘッドシリンダの従来技術を説明する。
スキャン方式の磁気記録再生装置を例にして、記録再生
装置の回転ヘッドシリンダの従来技術を説明する。
【0003】図5に示すように、これら磁気記録再生装
置においては、テープ1をヘッド8を載置したシリンダ
5に螺旋状に巻装することにより、テープに信号を記録
し、テープより信号を再生する。ヘッド8は、高速で回
転する回転シリンダ5外周面より僅かに突出しており、
走行するテープ1と摺動することにより信号の記録再生
を行なう。良好な記録再生を実現するためには、テープ
とヘッドの良好なコンタクトの確保が重要な課題となる
が、実現のために種々の提案がなされている。例えば、
特開昭62−132257号公報において、固定シリン
ダのテープ離脱部上端に微小凸部を設けることにより、
微小凸部によるヘッド面圧低減効果によりビデオヘッド
がテープより離脱するときに発生する衝撃(インパクト
ジッタ)を低減するようにし、良好なヘッドタッチ性能
の確保を実現する回転ヘッドシリンダの提案がなされて
いる。
置においては、テープ1をヘッド8を載置したシリンダ
5に螺旋状に巻装することにより、テープに信号を記録
し、テープより信号を再生する。ヘッド8は、高速で回
転する回転シリンダ5外周面より僅かに突出しており、
走行するテープ1と摺動することにより信号の記録再生
を行なう。良好な記録再生を実現するためには、テープ
とヘッドの良好なコンタクトの確保が重要な課題となる
が、実現のために種々の提案がなされている。例えば、
特開昭62−132257号公報において、固定シリン
ダのテープ離脱部上端に微小凸部を設けることにより、
微小凸部によるヘッド面圧低減効果によりビデオヘッド
がテープより離脱するときに発生する衝撃(インパクト
ジッタ)を低減するようにし、良好なヘッドタッチ性能
の確保を実現する回転ヘッドシリンダの提案がなされて
いる。
【0004】図9、図10は上記先願に開示された従来
技術を示す図で、図9は回転磁気ヘッドシリンダの固定
シリンダ正面図、図10は図9のD−D線に沿って切断
した固定シリンダの要部切断斜視図である。
技術を示す図で、図9は回転磁気ヘッドシリンダの固定
シリンダ正面図、図10は図9のD−D線に沿って切断
した固定シリンダの要部切断斜視図である。
【0005】図9、図10において、51は回転磁気ヘ
ッドシリンダの固定シリンダ、52は固定シリンダ51
の外周面に形成されたテープ下端ガイド用のリード(段
部)、55は固定シリンダ51の外周面に形成されたテ
ープ走行面、54は固定シリンダ51のテープ走行面5
5におけるテープ離脱側に形成された凸部(以下、バル
ジ)で、該バルジ54は、リード52とテープ走行面5
5とを切削加工によって作成する際に、固定シリンダ5
1の外周の上端部の一部をわずかに削り残すことによっ
て形成される。なお、1は回転磁気ヘッドシリンダ装置
に所定角度にわたって巻き付けられて矢印F方向へ走行
する磁気テープである。
ッドシリンダの固定シリンダ、52は固定シリンダ51
の外周面に形成されたテープ下端ガイド用のリード(段
部)、55は固定シリンダ51の外周面に形成されたテ
ープ走行面、54は固定シリンダ51のテープ走行面5
5におけるテープ離脱側に形成された凸部(以下、バル
ジ)で、該バルジ54は、リード52とテープ走行面5
5とを切削加工によって作成する際に、固定シリンダ5
1の外周の上端部の一部をわずかに削り残すことによっ
て形成される。なお、1は回転磁気ヘッドシリンダ装置
に所定角度にわたって巻き付けられて矢印F方向へ走行
する磁気テープである。
【0006】このようなバルジ54を固定シリンダ51
のテープ離脱側に形成することにより、回転シリンダの
ビデオヘッド8がテープ1から離脱する部位において、
ビデオヘッド8が離脱する際にテープ1に与える衝撃
を、バルジ54がテープ1に接触することによるヘッド
面圧低減作用により緩和でき、これにより、テープ離脱
側におけるテープの振動を抑止し記録再生特性を改善で
きる効果がある。
のテープ離脱側に形成することにより、回転シリンダの
ビデオヘッド8がテープ1から離脱する部位において、
ビデオヘッド8が離脱する際にテープ1に与える衝撃
を、バルジ54がテープ1に接触することによるヘッド
面圧低減作用により緩和でき、これにより、テープ離脱
側におけるテープの振動を抑止し記録再生特性を改善で
きる効果がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した先願に開示さ
れた従来技術によるバルジ54は、テープ離脱側におけ
るテープの振動を抑止することに関しては効果が大き
い。しかし、磁気ヘッドがテープから離脱する直前のヘ
ッドとテープのコンタクトのより一層の高信頼性化につ
いては考慮されておらず、ヘッドタッチのより一層の向
上には改善の余地があるものであった。
れた従来技術によるバルジ54は、テープ離脱側におけ
るテープの振動を抑止することに関しては効果が大き
い。しかし、磁気ヘッドがテープから離脱する直前のヘ
ッドとテープのコンタクトのより一層の高信頼性化につ
いては考慮されておらず、ヘッドタッチのより一層の向
上には改善の余地があるものであった。
【0008】また、記録再生装置の高性能化に伴い従来
より広く普及している塗布型テープ(以下、MPテー
プ)に対して、蒸着型テープ(以下、MEテープ)が普
及し始めている。これら2種のテープにおいてはテープ
の剛性が大きく異なり、MEテープの方がMPテープに
対して剛性は大きく、特に磁性層は固い組成である。そ
のため、テープ走行時におけるヘッドとテープの当接状
態は大きく異なる。図5、図6は剛性の異なるテープに
おけるヘッド当接状態を示した側面図であるが、低剛性
のMPテープ58においては、テープがヘッドを包込む
ように変形するために、良好なヘッドタッチ性能が得や
すいが、高剛性のMEテープ59においてはテープがヘ
ッドを包込むように変形しにくいために、ヘッドに対し
てテープの一部分でのみ当接し、片当りの状態になりや
すい。この傾向はテープ浮上量の少ないテープ離脱部直
前付近で特に顕著なものとなる。即ち、高剛性のMEテ
ープにおいては、出側でのヘッドタッチ性能確保が一段
と難しいものとなってきた。
より広く普及している塗布型テープ(以下、MPテー
プ)に対して、蒸着型テープ(以下、MEテープ)が普
及し始めている。これら2種のテープにおいてはテープ
の剛性が大きく異なり、MEテープの方がMPテープに
対して剛性は大きく、特に磁性層は固い組成である。そ
のため、テープ走行時におけるヘッドとテープの当接状
態は大きく異なる。図5、図6は剛性の異なるテープに
おけるヘッド当接状態を示した側面図であるが、低剛性
のMPテープ58においては、テープがヘッドを包込む
ように変形するために、良好なヘッドタッチ性能が得や
すいが、高剛性のMEテープ59においてはテープがヘ
ッドを包込むように変形しにくいために、ヘッドに対し
てテープの一部分でのみ当接し、片当りの状態になりや
すい。この傾向はテープ浮上量の少ないテープ離脱部直
前付近で特に顕著なものとなる。即ち、高剛性のMEテ
ープにおいては、出側でのヘッドタッチ性能確保が一段
と難しいものとなってきた。
【0009】本発明の目的は、かかる問題点を解消し、
テープ剛性の異なるMP/MEいずれのテープに対して
も一様に良好なヘッドタッチを実現しうる回転ヘッドシ
リンダを提供することにある。
テープ剛性の異なるMP/MEいずれのテープに対して
も一様に良好なヘッドタッチを実現しうる回転ヘッドシ
リンダを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、テープ巻付端を挟んで巻付部と
非巻付部にまたがってテープ走行面に対して凹部を形成
するとともに、テープ離脱部における凹部段面積Sを
0.005mm2 から0.05mm2 の範囲内に設定し
た固定シリンダを有する構成とする。
に、本発明においては、テープ巻付端を挟んで巻付部と
非巻付部にまたがってテープ走行面に対して凹部を形成
するとともに、テープ離脱部における凹部段面積Sを
0.005mm2 から0.05mm2 の範囲内に設定し
た固定シリンダを有する構成とする。
【0011】
【作用】テープ巻付端を挟んで巻付部と非巻付部にまた
がってテープ走行面より低い微小凹部を形成することに
より、凹部の空気バイパス効果が生じる。出側ではフォ
イルベアリングの理論に従い負圧となっているが、テー
プ浮上量の少ない出側部において、テープ巻付け範囲外
と連絡している凹部近傍の気圧が増加している。その結
果生じるテープ持ち上げ力により、ヘッド片当りの生じ
ている側のテープが負圧軽減により持ち上げられ、ヘッ
ド片当りが改善される効果が得られる。この時、ヘッド
片当りの生じていない低剛性のテープにおいては、テー
プの浮上状態に差は生じるがヘッド包込みの形状に大き
な影響を与えないため、ヘッドタッチ性能が著しく劣化
することはない。凹部断面積Sとテープ浮上量は相関関
係にあり、ヘッドとテープの相対速度Vに対して凹部断
面積Sを最適範囲に設定することにより、剛性の異なる
MP/MEのヘッドタッチ性能両立化が実現できる。
がってテープ走行面より低い微小凹部を形成することに
より、凹部の空気バイパス効果が生じる。出側ではフォ
イルベアリングの理論に従い負圧となっているが、テー
プ浮上量の少ない出側部において、テープ巻付け範囲外
と連絡している凹部近傍の気圧が増加している。その結
果生じるテープ持ち上げ力により、ヘッド片当りの生じ
ている側のテープが負圧軽減により持ち上げられ、ヘッ
ド片当りが改善される効果が得られる。この時、ヘッド
片当りの生じていない低剛性のテープにおいては、テー
プの浮上状態に差は生じるがヘッド包込みの形状に大き
な影響を与えないため、ヘッドタッチ性能が著しく劣化
することはない。凹部断面積Sとテープ浮上量は相関関
係にあり、ヘッドとテープの相対速度Vに対して凹部断
面積Sを最適範囲に設定することにより、剛性の異なる
MP/MEのヘッドタッチ性能両立化が実現できる。
【0012】
【実施例】本発明の一実施例を図面に従い詳細に説明す
る。
る。
【0013】図1は固定シリンダの凹部によりテープが
受ける力を示した断面図、図2は回転ヘッドシリンダに
テープ巻付け状態を示す斜視図、図3は固定シリンダの
正面図、図4は図3のC−C線に沿って切断した固定シ
リンダの要部切断斜視図、図5は本発明の回転ヘッドシ
リンダ装置を搭載した記録再生装置概略平面図、図6は
MPテープの走行状態を示す要部断面図、図7はMEテ
ープの走行状態を示す要部断面図、図8はテープ離脱部
における凹部断面積Sと波形率の関係を示した図、図9
は従来例の固定シリンダの正面図、図10は図9のD−
D線に沿って切断した固定シリンダの要部切断斜視図で
ある。
受ける力を示した断面図、図2は回転ヘッドシリンダに
テープ巻付け状態を示す斜視図、図3は固定シリンダの
正面図、図4は図3のC−C線に沿って切断した固定シ
リンダの要部切断斜視図、図5は本発明の回転ヘッドシ
リンダ装置を搭載した記録再生装置概略平面図、図6は
MPテープの走行状態を示す要部断面図、図7はMEテ
ープの走行状態を示す要部断面図、図8はテープ離脱部
における凹部断面積Sと波形率の関係を示した図、図9
は従来例の固定シリンダの正面図、図10は図9のD−
D線に沿って切断した固定シリンダの要部切断斜視図で
ある。
【0014】以下、図5により装置全体の概略を説明す
る。テ−プ1は、カセット2内の供給リ−ル3から、入
側第1ピン12、テンションア−ム11に植立されたテ
ンションピン10、シャーシ16に植立されたインピ−
ダンスロ−ラ9、ガイドベ−ス30に植立されたガイド
ロ−ラ7、同じく植立された傾斜ピン6を通って、回転
ヘッドを搭載したシリンダ5に所定角度巻き付けられ、
次いで、シリンダ5を出たテ−プ1は、ガイドベ−ス3
5に植立された傾斜ピン13、同じく植立されたガイド
ロ−ラ14、ピンチロ−ラ17、及び引出しアーム20
に植立された引き出しガイド19を通って、キャプスタ
ン15とピンチロ−ラ17に挟持されて定速で、駆動さ
れながら、カセット2内の巻取りリ−ル4に巻取られ
る。この間、テ−プ1には、前記シリンダ5内のヘッド
8により、信号が記録/再生される。ガイド板25に
は、ガイドベ−ス30,35を案内する溝26,27が
設けられて、シャ−シ16にネジ止めされている。
る。テ−プ1は、カセット2内の供給リ−ル3から、入
側第1ピン12、テンションア−ム11に植立されたテ
ンションピン10、シャーシ16に植立されたインピ−
ダンスロ−ラ9、ガイドベ−ス30に植立されたガイド
ロ−ラ7、同じく植立された傾斜ピン6を通って、回転
ヘッドを搭載したシリンダ5に所定角度巻き付けられ、
次いで、シリンダ5を出たテ−プ1は、ガイドベ−ス3
5に植立された傾斜ピン13、同じく植立されたガイド
ロ−ラ14、ピンチロ−ラ17、及び引出しアーム20
に植立された引き出しガイド19を通って、キャプスタ
ン15とピンチロ−ラ17に挟持されて定速で、駆動さ
れながら、カセット2内の巻取りリ−ル4に巻取られ
る。この間、テ−プ1には、前記シリンダ5内のヘッド
8により、信号が記録/再生される。ガイド板25に
は、ガイドベ−ス30,35を案内する溝26,27が
設けられて、シャ−シ16にネジ止めされている。
【0015】次に、ロ−ディング動作について説明す
る。ガイドベース30,35がカセット開口部内に収納
されたアンロ−ド状態において、テ−プ1のロ−ディン
グのためにロ−ディングモ−タ21がスイッチONされ
ると、同モ−タ21の回転が公知のギヤ列等の手段によ
り、ネジリギヤ60,61を介して図示しないロ−ディ
ングリングのギヤ部に伝達され、ローディングリングに
係合されたガイドベ−ス30,35は、ロ−ディングリ
ングに連行されて、またガイド板25の溝26,27に
沿って移動を開始する。
る。ガイドベース30,35がカセット開口部内に収納
されたアンロ−ド状態において、テ−プ1のロ−ディン
グのためにロ−ディングモ−タ21がスイッチONされ
ると、同モ−タ21の回転が公知のギヤ列等の手段によ
り、ネジリギヤ60,61を介して図示しないロ−ディ
ングリングのギヤ部に伝達され、ローディングリングに
係合されたガイドベ−ス30,35は、ロ−ディングリ
ングに連行されて、またガイド板25の溝26,27に
沿って移動を開始する。
【0016】さらに、ロ−ディングリングの回転が進行
すると、ガイドベ−ス30,35は、シリンダベ−ス4
0のガイド案内溝43,44へと案内され、ガイドベ−
ス30,35のガイドロ−ラ7,14を保持するボス部
の一部がキャッチング部41,42のV溝部に当接し、
ガイドベ−ス30,35の移動は停止する。この状態か
らロ−ディングリングを駆動する2層構造のネジリギヤ
60,61の一方が、さらに所定角度回転し、ネジリギ
ヤ60,61内に内蔵されている図示しないバネがねじ
られる。このバネによる付勢力がロ−ディングリングに
伝えられ図3の矢印B方向の圧着力となり、ガイドベ−
ス30,35は所定の位置に位置決めされる。これよ
り、図4に示すロ−ディング完了状態を保持できる。ま
た、アンロ−ディングに際しては、前述のロ−ディング
モ−タ21が、ロ−ディング時と逆方向に回転し、ロ−
ディングリングも逆方向へ回転する。それにより、ガイ
ドベ−ス30,35のキャッチング部41,42への圧
着状態が解除され、ガイドベ−ス30,35は、再びロ
−ディングリングに連行されて移動し、カセット開口部
内に収納されたアンロ−ド状態に復帰する。
すると、ガイドベ−ス30,35は、シリンダベ−ス4
0のガイド案内溝43,44へと案内され、ガイドベ−
ス30,35のガイドロ−ラ7,14を保持するボス部
の一部がキャッチング部41,42のV溝部に当接し、
ガイドベ−ス30,35の移動は停止する。この状態か
らロ−ディングリングを駆動する2層構造のネジリギヤ
60,61の一方が、さらに所定角度回転し、ネジリギ
ヤ60,61内に内蔵されている図示しないバネがねじ
られる。このバネによる付勢力がロ−ディングリングに
伝えられ図3の矢印B方向の圧着力となり、ガイドベ−
ス30,35は所定の位置に位置決めされる。これよ
り、図4に示すロ−ディング完了状態を保持できる。ま
た、アンロ−ディングに際しては、前述のロ−ディング
モ−タ21が、ロ−ディング時と逆方向に回転し、ロ−
ディングリングも逆方向へ回転する。それにより、ガイ
ドベ−ス30,35のキャッチング部41,42への圧
着状態が解除され、ガイドベ−ス30,35は、再びロ
−ディングリングに連行されて移動し、カセット開口部
内に収納されたアンロ−ド状態に復帰する。
【0017】図2は、回転ヘッドシリンダ装置にテープ
巻付け状態を示す斜視図である。本実施例の回転ヘッド
シリンダ装置にテープが巻付いて走行している様子を示
している。同図において、52は固定シリンダの外周面
に形成されテープ1の下端をガイドするためのリード、
55は同じく固定シリンダ51の外周面に形成されたテ
ープ走行面であり、該テープ走行面55は、回転シリン
ダ56の外周面(テープ走行面)57と略同一外形に形
成されている。そして、テープ案内用の傾斜ピン、ガイ
ドローラ、13,14、及び6、7によって回転ヘッド
シリンダの外周に所定角度(例えば、ほぼ226°)に
わたって巻付けられたテープ1は、キャプスタンモータ
によって矢印F方向に走行駆動され、回転ヘッドシリン
ダのテープ入側Pからテープ離脱側(テープ出側)Qへ
リード52に案内されて走行し、回転シリンダは矢印R
方向に回転し、これにより記録再生が行われる。本実施
例においては、固定シリンダ51のテープ走行面55の
上端でかつ上記テープ離脱側Qに、テープ走行面より僅
かに突出した凸部54(バルジ)と、テープ走行面より
僅かに窪んだ凹部53(溝)を設けてある。凹部53の
テープ上流側は、テープ巻付け部内にあり、凹部のテー
プ下流側はテープ巻付け部外に形成されており、この凹
部は凸部の下側を経由してテープ上流側から下流側にか
けて連続して形成されている。ここで、テープ離脱側に
設けた凸部においてテープを持ち上げることによりヘッ
ド面圧を低下させ、ヘッドがテープより離脱するときの
衝撃を軽減させている。
巻付け状態を示す斜視図である。本実施例の回転ヘッド
シリンダ装置にテープが巻付いて走行している様子を示
している。同図において、52は固定シリンダの外周面
に形成されテープ1の下端をガイドするためのリード、
55は同じく固定シリンダ51の外周面に形成されたテ
ープ走行面であり、該テープ走行面55は、回転シリン
ダ56の外周面(テープ走行面)57と略同一外形に形
成されている。そして、テープ案内用の傾斜ピン、ガイ
ドローラ、13,14、及び6、7によって回転ヘッド
シリンダの外周に所定角度(例えば、ほぼ226°)に
わたって巻付けられたテープ1は、キャプスタンモータ
によって矢印F方向に走行駆動され、回転ヘッドシリン
ダのテープ入側Pからテープ離脱側(テープ出側)Qへ
リード52に案内されて走行し、回転シリンダは矢印R
方向に回転し、これにより記録再生が行われる。本実施
例においては、固定シリンダ51のテープ走行面55の
上端でかつ上記テープ離脱側Qに、テープ走行面より僅
かに突出した凸部54(バルジ)と、テープ走行面より
僅かに窪んだ凹部53(溝)を設けてある。凹部53の
テープ上流側は、テープ巻付け部内にあり、凹部のテー
プ下流側はテープ巻付け部外に形成されており、この凹
部は凸部の下側を経由してテープ上流側から下流側にか
けて連続して形成されている。ここで、テープ離脱側に
設けた凸部においてテープを持ち上げることによりヘッ
ド面圧を低下させ、ヘッドがテープより離脱するときの
衝撃を軽減させている。
【0018】図1は固定シリンダの凹部によりテープが
受ける力を示したものである。凹部はテープ巻付け範囲
外と連続しているために、バイパス効果によりテープ離
脱直前の凹部の近傍の気圧を増加させることが可能であ
る。図1に示すようにテープ巻付け外部と連絡している
凹部近傍ではこの気圧差によるテープ持ち上げ力62が
作用しテープ1が浮上するために、高剛性のMEテープ
の片当りを解消することが可能である。テープ浮上量は
テープ離脱部の凹部断面積S,63に比例している。M
Pテープにおいては、このテープ持ち上げ力が所定値内
で作用していれば、ヘッド部でのテープ包込み効果は維
持された変形となるためヘッドタッチの劣化が生じるこ
とがない。ただし、ヘッド部でのテープ包込み効果を維
持できない程に、ヘッド下方のテープが持ち上げられる
テープ走行状態においては、MPテープにおいてもヘッ
ドタッチ劣化が生じることとなる。一方、MEテープに
おいては、テープ持ち上げ力によりヘッド片当り側のテ
ープが持ち上げられ、ヘッド片当りが改善される方向に
テープ変形が生じ、この場合も変形が大きすぎるとヘッ
ド上側での片当りが発生し、ヘッドタッチの劣化を引き
起こす。即ち、固定シリンダの凹部断面積Sは、MP/
MEテープのヘッドタッチ性能両立範囲内に設定しなけ
ればならない。
受ける力を示したものである。凹部はテープ巻付け範囲
外と連続しているために、バイパス効果によりテープ離
脱直前の凹部の近傍の気圧を増加させることが可能であ
る。図1に示すようにテープ巻付け外部と連絡している
凹部近傍ではこの気圧差によるテープ持ち上げ力62が
作用しテープ1が浮上するために、高剛性のMEテープ
の片当りを解消することが可能である。テープ浮上量は
テープ離脱部の凹部断面積S,63に比例している。M
Pテープにおいては、このテープ持ち上げ力が所定値内
で作用していれば、ヘッド部でのテープ包込み効果は維
持された変形となるためヘッドタッチの劣化が生じるこ
とがない。ただし、ヘッド部でのテープ包込み効果を維
持できない程に、ヘッド下方のテープが持ち上げられる
テープ走行状態においては、MPテープにおいてもヘッ
ドタッチ劣化が生じることとなる。一方、MEテープに
おいては、テープ持ち上げ力によりヘッド片当り側のテ
ープが持ち上げられ、ヘッド片当りが改善される方向に
テープ変形が生じ、この場合も変形が大きすぎるとヘッ
ド上側での片当りが発生し、ヘッドタッチの劣化を引き
起こす。即ち、固定シリンダの凹部断面積Sは、MP/
MEテープのヘッドタッチ性能両立範囲内に設定しなけ
ればならない。
【0019】図8はテープ離脱部における凹部断面積S
と波形率の関係を示したものである。本図において、凹
部断面積Sに対するMP/MEテープの波形率は、それ
ぞれ異なる極大値を持つ性能曲線を示している。ヘッド
タッチ安定領域、即ち波形率の許容範囲を−3dB以内
とすると、固定シリンダ部でのテープ離脱部での凹部断
面積Sは、0.005〜0.05mm2 の範囲となる。
言い替えれば、前記範囲内に、凹部断面積Sを設定する
ことにより、剛性の異なるテープのヘッドタッチ性能を
両立させることが可能となる。本実施例は、相対速度約
3m/sの8ミリビデオシステムに関して開示したもの
であるが、ヘッドとテープの相対速度は、3〜6m/s
の範囲であれば、同様な効果を得ることができる。
と波形率の関係を示したものである。本図において、凹
部断面積Sに対するMP/MEテープの波形率は、それ
ぞれ異なる極大値を持つ性能曲線を示している。ヘッド
タッチ安定領域、即ち波形率の許容範囲を−3dB以内
とすると、固定シリンダ部でのテープ離脱部での凹部断
面積Sは、0.005〜0.05mm2 の範囲となる。
言い替えれば、前記範囲内に、凹部断面積Sを設定する
ことにより、剛性の異なるテープのヘッドタッチ性能を
両立させることが可能となる。本実施例は、相対速度約
3m/sの8ミリビデオシステムに関して開示したもの
であるが、ヘッドとテープの相対速度は、3〜6m/s
の範囲であれば、同様な効果を得ることができる。
【0020】本実施例においては、固定シリンダ部に凸
部(バルジ)が設けられた構成となっているが、凸部の
有無にかかわらずME/MPテープのヘッドタッチ性能
両立に関しては同様の効果を発揮できることは言うまで
もない。
部(バルジ)が設けられた構成となっているが、凸部の
有無にかかわらずME/MPテープのヘッドタッチ性能
両立に関しては同様の効果を発揮できることは言うまで
もない。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、剛
性差の大きいMP/ME両テープに対して、ヘッドとテ
ープの相対速度Vに対して凹部断面積Sを最適範囲に設
定することにより、ヘッドとテープの片当りを解消し、
MP/MEのヘッドタッチ性能両立化が実現できる。
性差の大きいMP/ME両テープに対して、ヘッドとテ
ープの相対速度Vに対して凹部断面積Sを最適範囲に設
定することにより、ヘッドとテープの片当りを解消し、
MP/MEのヘッドタッチ性能両立化が実現できる。
【図1】本発明の一実施例における固定シリンダの凹部
によりテープが受ける力を示した断面図である。
によりテープが受ける力を示した断面図である。
【図2】本発明の一実施例における回転ヘッドシリンダ
にテープ巻付け状態を示す斜視図である。
にテープ巻付け状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例における固定シリンダの正面
図である。
図である。
【図4】本発明の一実施例における図3のC−C線に沿
って切断した固定シリンダの要部切断斜視図である。
って切断した固定シリンダの要部切断斜視図である。
【図5】本発明の一実施例における本発明の回転ヘッド
シリンダを搭載した記録再生装置概略平面図である。
シリンダを搭載した記録再生装置概略平面図である。
【図6】本発明の一実施例におけるMPテープの走行状
態を示す要部断面図である。
態を示す要部断面図である。
【図7】本発明の一実施例におけるMEテープの走行状
態を示す要部断面図である。
態を示す要部断面図である。
【図8】本発明の一実施例におけるテープ離脱部におけ
る凹部断面積Sと波形率の関係を示した図である。
る凹部断面積Sと波形率の関係を示した図である。
【図9】従来例における固定シリンダの正面図である。
【図10】従来例における図9のD−D線に沿って切断
した固定シリンダの要部切断斜視図である。
した固定シリンダの要部切断斜視図である。
1…テープ、 8…ヘッド、 51…固定シリンダ、 53…凹部、 54…凸部、 58…MPテープ、 59…MEテープ、 63…凹部断面積S
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤野 俊康 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株 式会社日立製作所映像メディア研究所内 (72)発明者 河内 正範 茨城県勝田市稲田1410番地株式会社日立 製作所AV機器事業部内 (72)発明者 平山 国明 茨城県勝田市稲田1410番地株式会社日立 製作所AV機器事業部内 (72)発明者 田澤 英二郎 茨城県勝田市稲田1410番地株式会社日立 製作所AV機器事業部内 (56)参考文献 特開 昭64−30051(JP,A) 特開 平4−298846(JP,A) 特開 平1−229449(JP,A) 実開 昭64−24542(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 15/61
Claims (1)
- 【請求項1】テープに信号を記録、もしくはテープより
信号を再生するヘッドと、 該ヘッドを搭載した回転シリンダと、 外周に形成したテープガイド用のリードとテープ走行面
に所定角度にわたってテープを螺旋状に巻装し、テープ
巻付端を挟んで巻付部と非巻付部にまたがってテープ走
行面に対して凹部を形成するとともに、テープ離脱部に
おける前記凹部断面積Sが0.005mm2 から0.0
5mm2の範囲内に設定されている固定シリンダと、 を備えたことを特徴とする記録再生装置の回転ヘッドシ
リンダ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05079336A JP3116646B2 (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | 記録再生装置の回転ヘッドシリンダ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05079336A JP3116646B2 (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | 記録再生装置の回転ヘッドシリンダ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06295504A JPH06295504A (ja) | 1994-10-21 |
JP3116646B2 true JP3116646B2 (ja) | 2000-12-11 |
Family
ID=13687062
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05079336A Expired - Fee Related JP3116646B2 (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | 記録再生装置の回転ヘッドシリンダ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3116646B2 (ja) |
-
1993
- 1993-04-06 JP JP05079336A patent/JP3116646B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06295504A (ja) | 1994-10-21 |
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FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
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