JP3106810B2 - 非晶質酸化シリコン薄膜の生成方法 - Google Patents
非晶質酸化シリコン薄膜の生成方法Info
- Publication number
- JP3106810B2 JP3106810B2 JP05274708A JP27470893A JP3106810B2 JP 3106810 B2 JP3106810 B2 JP 3106810B2 JP 05274708 A JP05274708 A JP 05274708A JP 27470893 A JP27470893 A JP 27470893A JP 3106810 B2 JP3106810 B2 JP 3106810B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thin film
- amorphous silicon
- silicon oxide
- boron
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
- Y02E10/546—Polycrystalline silicon PV cells
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
- Y02E10/548—Amorphous silicon PV cells
Landscapes
- Photovoltaic Devices (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非晶質シリコン太陽電
池に窓層などに用いられる、硼素添加した主としてp形
の非晶質酸化シリコン薄膜の生成方法に関する。
池に窓層などに用いられる、硼素添加した主としてp形
の非晶質酸化シリコン薄膜の生成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原料ガスをプラズマ化学気相成長法 (プ
ラズマCVD法) 、光CVD法、熱CVD法等により分
解させることにより作製される水素化非晶質シリコン薄
膜を用いた太陽電池において、従来は非晶質シリコン太
陽電池の窓層 (光入力側) として光学ギャップの広い材
料を用いて、発電に寄与するi層に到達する光を多くす
ることがなされてきた。これらの材料として、特開昭56
−64476 号公報で公知の非晶質炭素化シリコン (以下a
−SiC:H) 、特開昭57−181176号公報で公知の非晶質
窒化シリコン (以下a−SiN:H) 、特開昭56−142680
号公報で公知の非晶質酸化シリコン (以下a−SiO:
H) もしくは特開昭58−196064号公報あるいは特開昭61
−242085号公報で公知の酸素と炭素原子を添加した水素
化非晶質シリコン (以下a−SiO:C:H) が用いられ
非晶質シリコンの太陽電池の変換効率向上に大きく寄与
してきた。これらの非晶質シリコン膜は、水素化硼素化
合物をドーピングすることによりp形にされている。
ラズマCVD法) 、光CVD法、熱CVD法等により分
解させることにより作製される水素化非晶質シリコン薄
膜を用いた太陽電池において、従来は非晶質シリコン太
陽電池の窓層 (光入力側) として光学ギャップの広い材
料を用いて、発電に寄与するi層に到達する光を多くす
ることがなされてきた。これらの材料として、特開昭56
−64476 号公報で公知の非晶質炭素化シリコン (以下a
−SiC:H) 、特開昭57−181176号公報で公知の非晶質
窒化シリコン (以下a−SiN:H) 、特開昭56−142680
号公報で公知の非晶質酸化シリコン (以下a−SiO:
H) もしくは特開昭58−196064号公報あるいは特開昭61
−242085号公報で公知の酸素と炭素原子を添加した水素
化非晶質シリコン (以下a−SiO:C:H) が用いられ
非晶質シリコンの太陽電池の変換効率向上に大きく寄与
してきた。これらの非晶質シリコン膜は、水素化硼素化
合物をドーピングすることによりp形にされている。
【0003】さらに、光透過性を高く保ったまま光伝導
度を向上させる目的でシリコン化合物、炭化水素および
弗化硼素化合物を成分とするガスを通常の100 倍以上の
水素ガスで希釈して生成されるp形SiC:H膜が特開平
2−191322号公報が公知である。
度を向上させる目的でシリコン化合物、炭化水素および
弗化硼素化合物を成分とするガスを通常の100 倍以上の
水素ガスで希釈して生成されるp形SiC:H膜が特開平
2−191322号公報が公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】非晶質太陽電池では、
光入射側の窓層に光透過率を高くし、光電変換層である
i層により多くの光を入射させることが、出力を増加さ
せる上で重要である。このような窓層としては、光学ギ
ャップが2.0〜2.1eVのものが適している。しかし、一
般に水素化非晶質シリコン膜では、光透過性が大きくな
るにしたがって光照射下での電気伝導度、すなわち光伝
導度が低くなるため、太陽電池に適用する際その直列抵
抗成分が増加するという問題があった。上記のドーピン
グガスとして弗化硼素化合物を使用したa−SiC:Hは
この問題を解決するためのものであるが、炭化水素系ラ
ジカルCm Hn (m、n は自然数) の反応性の高さから、
導電率向上のために有効な水素希釈法に限界があった。
また、不純物として膜中に取り込まれる酸素の影響で、
欠陥が増え、ドーピングの効率を落とすという問題点も
あった。
光入射側の窓層に光透過率を高くし、光電変換層である
i層により多くの光を入射させることが、出力を増加さ
せる上で重要である。このような窓層としては、光学ギ
ャップが2.0〜2.1eVのものが適している。しかし、一
般に水素化非晶質シリコン膜では、光透過性が大きくな
るにしたがって光照射下での電気伝導度、すなわち光伝
導度が低くなるため、太陽電池に適用する際その直列抵
抗成分が増加するという問題があった。上記のドーピン
グガスとして弗化硼素化合物を使用したa−SiC:Hは
この問題を解決するためのものであるが、炭化水素系ラ
ジカルCm Hn (m、n は自然数) の反応性の高さから、
導電率向上のために有効な水素希釈法に限界があった。
また、不純物として膜中に取り込まれる酸素の影響で、
欠陥が増え、ドーピングの効率を落とすという問題点も
あった。
【0005】本発明の目的は、上記の情勢に立脚し、膜
中の欠陥を抑え、導電率が高く、光透過率がより大き
な、非晶質シリコン太陽電池の窓層として用いることの
出来るp形非晶質シリコン膜の生成方法を提供すること
にある。
中の欠陥を抑え、導電率が高く、光透過率がより大き
な、非晶質シリコン太陽電池の窓層として用いることの
出来るp形非晶質シリコン膜の生成方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明によれば、シリコン化合物、酸化炭素およ
び硼素化合物を成分とする原料ガスを用いたプラズマ化
学気相成長法による非晶質酸化シリコン薄膜の生成方法
において、硼素化合物に弗化硼素を用いる非晶質酸化シ
リコン薄膜の生成方法であって、生成された薄膜の硼素
濃度が5×1019〜1×1021の範囲にあることとす
る。ここで、原料ガスを水素により希釈すること、生成
された薄膜がp形であること、シリコン化合物がSin
H2n+2の分子式を有すること、酸化炭素を一酸化炭素お
よび二酸化炭素のうちから選ぶこと、が良い。
めに、本発明によれば、シリコン化合物、酸化炭素およ
び硼素化合物を成分とする原料ガスを用いたプラズマ化
学気相成長法による非晶質酸化シリコン薄膜の生成方法
において、硼素化合物に弗化硼素を用いる非晶質酸化シ
リコン薄膜の生成方法であって、生成された薄膜の硼素
濃度が5×1019〜1×1021の範囲にあることとす
る。ここで、原料ガスを水素により希釈すること、生成
された薄膜がp形であること、シリコン化合物がSin
H2n+2の分子式を有すること、酸化炭素を一酸化炭素お
よび二酸化炭素のうちから選ぶこと、が良い。
【0007】
【作用】a−SiO:H膜は、炭化水素系ラジカルCm H
n と、膜表面を被覆している水素との反応性の高さの影
響を抑えることが可能である。そして、ドーピングガス
として弗化硼素を用いることで、ジボラン (B2 H6 )
より生成する水素化硼素ラジカルBH3 またはB2 H5
と比べた場合、膜表面の水素を剥離する効果が抑えら
れ、欠陥を減らすことが可能である。この結果、水素希
釈法を充分活用でき、導電率を向上させることが可能で
ある。また、a−SiC:Hを用いる場合とは違い、堆積
させる際に不純物として膜中に取り込まれる酸素の影響
を考えずに済む。
n と、膜表面を被覆している水素との反応性の高さの影
響を抑えることが可能である。そして、ドーピングガス
として弗化硼素を用いることで、ジボラン (B2 H6 )
より生成する水素化硼素ラジカルBH3 またはB2 H5
と比べた場合、膜表面の水素を剥離する効果が抑えら
れ、欠陥を減らすことが可能である。この結果、水素希
釈法を充分活用でき、導電率を向上させることが可能で
ある。また、a−SiC:Hを用いる場合とは違い、堆積
させる際に不純物として膜中に取り込まれる酸素の影響
を考えずに済む。
【0008】以上の結果、p形a−SiO:H膜成長時に
生成される欠陥が減少するため、導電率は向上する。
生成される欠陥が減少するため、導電率は向上する。
【0009】
【実施例】図2は、本発明の一実施例に用いたプラズマ
CVD装置を示す。真空槽1の中には被成膜基板2を支
持する円形電極31とその直上のシャワー電極32とが対向
配置されている。円形電極31は電源42に接続されたヒー
タ41も備え、基板2を室温から350 ℃まで加熱すること
が出来る。また、シャワー電極32は、内部に絶縁性のガ
ス導入管5に連通する空洞を有し、ガス導入管から供給
させる原料ガスを送り込むことが出来る。そして、電力
を供給する高周波電源6に接続されている。成膜の際の
圧力は、真空ポンプ8に接続された排気管7に設けられ
たコンダクタンスバルブ71によって調整され、一定に保
たれる。
CVD装置を示す。真空槽1の中には被成膜基板2を支
持する円形電極31とその直上のシャワー電極32とが対向
配置されている。円形電極31は電源42に接続されたヒー
タ41も備え、基板2を室温から350 ℃まで加熱すること
が出来る。また、シャワー電極32は、内部に絶縁性のガ
ス導入管5に連通する空洞を有し、ガス導入管から供給
させる原料ガスを送り込むことが出来る。そして、電力
を供給する高周波電源6に接続されている。成膜の際の
圧力は、真空ポンプ8に接続された排気管7に設けられ
たコンダクタンスバルブ71によって調整され、一定に保
たれる。
【0010】本発明の実施例のa−SiO:H成膜条件お
よび得られた薄膜の特性を以下に述べる。a−SiO:H
薄膜の原料ガスとしてSiH4 およびCO2 を用い、希釈
ガスとしてH2 を用いた。また、ドーピングガスとして
BF3 を用いた。成膜条件は以下に示すとおりである。
よび得られた薄膜の特性を以下に述べる。a−SiO:H
薄膜の原料ガスとしてSiH4 およびCO2 を用い、希釈
ガスとしてH2 を用いた。また、ドーピングガスとして
BF3 を用いた。成膜条件は以下に示すとおりである。
【0011】
【数1】 基板温度 150〜250℃ 成膜圧力 0. 6Torr ガス流量比 CO2 /SiH4 =1〜5 H2 /SiH4 =10〜100 BF3 /SiH4 =0. 01〜10 以上のような条件で成膜されたa−SiO:H膜のSiOを
Si1-x Ox で表わすと0.03≦x≦0.20であり、これによ
り光学ギャップは2.0〜2.1eVの範囲に入る。図1は、
成膜されたp形a−SiO:H薄膜の光導電率および暗導
電率を示す。光導電率は、以下すべて強度100 mW/cm
2 の擬似太陽光下で測定した。横軸は膜中に取り込まれ
たBの量を単位体積当たりで示したものである。この
時、二次イオン質量分析装置 (SIMS) を用いて計測
した弗素原子密度は、硼素原子密度に対して1〜2.5倍
であった。
Si1-x Ox で表わすと0.03≦x≦0.20であり、これによ
り光学ギャップは2.0〜2.1eVの範囲に入る。図1は、
成膜されたp形a−SiO:H薄膜の光導電率および暗導
電率を示す。光導電率は、以下すべて強度100 mW/cm
2 の擬似太陽光下で測定した。横軸は膜中に取り込まれ
たBの量を単位体積当たりで示したものである。この
時、二次イオン質量分析装置 (SIMS) を用いて計測
した弗素原子密度は、硼素原子密度に対して1〜2.5倍
であった。
【0012】図3は、比較のためB2 H6 を用いて成膜
したp形a−SiO:H薄膜の光導電率および暗導電率を
示す。これらの膜は以下のような実験条件で作製され
た。
したp形a−SiO:H薄膜の光導電率および暗導電率を
示す。これらの膜は以下のような実験条件で作製され
た。
【0013】
【数2】 基板温度 150〜250℃ 成膜圧力 0. 6Torr ガス流量比 CO2 /SiH4 =1〜5 H2 /SiH4 =10〜100 B2 H6 /SiH4 =10-5〜10-1 図1と図3を比べて分かる通り、BF3 をドーピングガ
スとして用いた場合、B 2 H6 を使用したものに比べて
暗導電率が向上している。これは、BF3 を用いたこと
により膜成長表面の水素剥離が起きにくくなり、膜の欠
陥が減少し、硼素のドーピング効率が向上したためと解
釈できる。以上の実施例から、a−SiO:H薄膜中の硼
素濃度が5×1019〜1×1021の範囲において、BF3 を
使用した場合、B2 H6 を用いた場合と比較して3〜5
倍の暗導電率向上が得られることがわかった。硼素濃度
が5×1019より低いときは、光学ギャップは大きくなる
が導電率が低すぎ、1×1021を超えると光学ギャップが
小さすぎるため、窓層として用いることができない。
スとして用いた場合、B 2 H6 を使用したものに比べて
暗導電率が向上している。これは、BF3 を用いたこと
により膜成長表面の水素剥離が起きにくくなり、膜の欠
陥が減少し、硼素のドーピング効率が向上したためと解
釈できる。以上の実施例から、a−SiO:H薄膜中の硼
素濃度が5×1019〜1×1021の範囲において、BF3 を
使用した場合、B2 H6 を用いた場合と比較して3〜5
倍の暗導電率向上が得られることがわかった。硼素濃度
が5×1019より低いときは、光学ギャップは大きくなる
が導電率が低すぎ、1×1021を超えると光学ギャップが
小さすぎるため、窓層として用いることができない。
【0014】
【表1】 ドーピングガスとしてB2 F4 を用いたときも、CO2
の代わりにCOを用いたときも同様の結果が得られた。
また、a−SiC:Hに対して、同じくBF3 をドーピン
グガスとして使用した時の光導電率および暗導電率を図
4に示す。特に硼素量が多いところでは、a−SiO薄膜
に比べて光導電率および暗導電率共に大きく落込むこと
がこの比較図から読み取れる。a−SiC中では、膜中に
含まれる不純物酸素の影響により、膜中の欠陥が増加し
ていることが考えられる。この酸素の悪影響がないため
に、a−SiO薄膜では、硼素量が増しても、高い導電率
を維持することが可能であることが分かった。また、a
−SiO薄膜の堆積速度は、2nm/分と非晶質シリコンカ
ーバイドの約4倍程度の値であった。この値は、実際に
太陽電池を作製する際のp層の成膜時間が1/4で済む
ということであり、デバイス作製上重要である。
の代わりにCOを用いたときも同様の結果が得られた。
また、a−SiC:Hに対して、同じくBF3 をドーピン
グガスとして使用した時の光導電率および暗導電率を図
4に示す。特に硼素量が多いところでは、a−SiO薄膜
に比べて光導電率および暗導電率共に大きく落込むこと
がこの比較図から読み取れる。a−SiC中では、膜中に
含まれる不純物酸素の影響により、膜中の欠陥が増加し
ていることが考えられる。この酸素の悪影響がないため
に、a−SiO薄膜では、硼素量が増しても、高い導電率
を維持することが可能であることが分かった。また、a
−SiO薄膜の堆積速度は、2nm/分と非晶質シリコンカ
ーバイドの約4倍程度の値であった。この値は、実際に
太陽電池を作製する際のp層の成膜時間が1/4で済む
ということであり、デバイス作製上重要である。
【0015】図5は、本発明の別の実施例によるa−Si
O薄膜を用いた太陽電池の断面構造を示す。この太陽電
池は抵抗率2Ω・cm、大きさ10cm×10cm、厚さ0.35mmの
n形多結晶シリコン基板11の上に厚さ100nm のp形のa
−SiO:Hの薄膜12を成膜して形成したヘテロ接合を有
する。このa−SiO:H膜12の成膜には、大きさ約30cm
×40cmの方形の平行平板電極を備えた容量結合型プラズ
マCVD装置内で、原料ガスとして、SiH4 、CO2 、
BF3 およびH2 の混合ガスを用い、12枚の基板11上に
同時成膜した。この時の条件は、以下に示す通りであ
る。
O薄膜を用いた太陽電池の断面構造を示す。この太陽電
池は抵抗率2Ω・cm、大きさ10cm×10cm、厚さ0.35mmの
n形多結晶シリコン基板11の上に厚さ100nm のp形のa
−SiO:Hの薄膜12を成膜して形成したヘテロ接合を有
する。このa−SiO:H膜12の成膜には、大きさ約30cm
×40cmの方形の平行平板電極を備えた容量結合型プラズ
マCVD装置内で、原料ガスとして、SiH4 、CO2 、
BF3 およびH2 の混合ガスを用い、12枚の基板11上に
同時成膜した。この時の条件は、以下に示す通りであ
る。
【0016】
【数3】 基板温度 220℃ ガス流量 SiH4 =10ccm CO2 =18ccm BF3 =10ccm H2 =200ccm グロー放電電力 80W (周波数13.56 MHz) さらに、多結晶シリコン基板11の裏面全面に真空蒸着に
よりAl裏面電極21を、またa−SiO:H薄膜12の表面上
に、ZnOの真空中でのマスク蒸着により1cm間隔で透光
性電極22を形成した。
よりAl裏面電極21を、またa−SiO:H薄膜12の表面上
に、ZnOの真空中でのマスク蒸着により1cm間隔で透光
性電極22を形成した。
【0017】このようにして作製した12個の大きさ10cm
×10cmの太陽電池をそれぞれ9×9の81個のセルに分割
し、各セルの出力特性を、p層12側を光入射側として強
度100 mW/cm2 の擬似太陽光下で測定したところ、平
均開放電圧0.65V、平均短絡電力密度33mA/cm2 、平
均曲線因子0.73、平均変換効率16.1%であった。そし
て、変換効率のばらつき、すなわち標準偏差は変換効率
の絶対値にして0.5%であり、大きさ30cm×40cmの広が
りにわたって均一な特性の太陽電池が作製できることが
分かった。
×10cmの太陽電池をそれぞれ9×9の81個のセルに分割
し、各セルの出力特性を、p層12側を光入射側として強
度100 mW/cm2 の擬似太陽光下で測定したところ、平
均開放電圧0.65V、平均短絡電力密度33mA/cm2 、平
均曲線因子0.73、平均変換効率16.1%であった。そし
て、変換効率のばらつき、すなわち標準偏差は変換効率
の絶対値にして0.5%であり、大きさ30cm×40cmの広が
りにわたって均一な特性の太陽電池が作製できることが
分かった。
【0018】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
シリコン化合物、酸化炭素および硼素化合物を成分とす
る原料ガスを用いたプラズマ化学気相成長法による非晶
質酸化シリコン薄膜の生成方法において、硼素化合物に
弗化硼素を用いる非晶質酸化シリコン薄膜の生成方法で
あって、生成された薄膜の硼素濃度が5×1019〜1×
1021の範囲にあることとしたので、光学ギャップ2.
0〜2.1eVの範囲において、σph=6×10-5〜4
×10-5、σd=2×10-5〜2×10-3を達成でき
る。この効果は、シリコン化合物がSiH4の場合に限
らず、ジシランなど他のSinH2n+2の分子式を有する
化合物を用いたときにも得られる。
シリコン化合物、酸化炭素および硼素化合物を成分とす
る原料ガスを用いたプラズマ化学気相成長法による非晶
質酸化シリコン薄膜の生成方法において、硼素化合物に
弗化硼素を用いる非晶質酸化シリコン薄膜の生成方法で
あって、生成された薄膜の硼素濃度が5×1019〜1×
1021の範囲にあることとしたので、光学ギャップ2.
0〜2.1eVの範囲において、σph=6×10-5〜4
×10-5、σd=2×10-5〜2×10-3を達成でき
る。この効果は、シリコン化合物がSiH4の場合に限
らず、ジシランなど他のSinH2n+2の分子式を有する
化合物を用いたときにも得られる。
【0019】以上のような高いドーピング効率で、しか
も従来以上の膜が得られることで、直列抵抗成分が低く
抑えることが可能となり、光入射側の窓層に用いれば、
高い光透過性を有するデバイスの作製が可能となる。こ
の結果、太陽電池の光電変換効率が向上する。
も従来以上の膜が得られることで、直列抵抗成分が低く
抑えることが可能となり、光入射側の窓層に用いれば、
高い光透過性を有するデバイスの作製が可能となる。こ
の結果、太陽電池の光電変換効率が向上する。
【図1】本発明の実施例により得られたa−SiO:H薄
膜の導電率と硼素濃度の関係線図
膜の導電率と硼素濃度の関係線図
【図2】本発明の一実施例に用いたプラズマCVD装置
の断面図
の断面図
【図3】ドーピングガスとしてB2 H6 を用いて成膜し
たa−SiO:H薄膜の導電率と硼素濃度の関係線図
たa−SiO:H薄膜の導電率と硼素濃度の関係線図
【図4】ドーピングガスとしてBF3 を用いて成膜した
a−SiO:H薄膜とa−SiC:H薄膜の導電率と硼素濃
度の関係線図
a−SiO:H薄膜とa−SiC:H薄膜の導電率と硼素濃
度の関係線図
【図5】本発明の実施例により得られたa−SiO:H薄
膜を用いた太陽電池の断面図
膜を用いた太陽電池の断面図
1 真空槽 2 被成膜基板 3 円形電極 32 シャワー電極 41 ヒータ 5 ガス導入管 6 高周波電源 7 排気管 8 真空ポンプ 11 n形多結晶シリコン基板 12 p形a−SiO:H薄膜 21 裏面電極 22 透光性電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 H01L 31/04
Claims (5)
- 【請求項1】シリコン化合物、酸化炭素および硼素化合
物を成分とする原料ガスを用いたプラズマ化学気相成長
法による非晶質酸化シリコン薄膜の生成方法において、
硼素化合物に弗化硼素を用いる非晶質酸化シリコン薄膜
の生成方法であって、生成された薄膜の硼素濃度が5×
1019〜1×1021の範囲にあることを特徴とする非晶
質酸化シリコン薄膜の生成方法。 - 【請求項2】原料ガスを水素により希釈する請求項1記
載の非晶質酸化シリコン薄膜の生成方法。 - 【請求項3】生成された薄膜がp形である請求項1ある
いは2記載の非晶質酸化シリコン薄膜の生成方法。 - 【請求項4】シリコン化合物がSinH2n+2の分子式を
有する請求項1ないし3のいずれかに記載の非晶質酸化
シリコン薄膜の生成方法。 - 【請求項5】酸化炭素を一酸化炭素および二酸化炭素の
うちから選ぶ請求項1ないし4のいずれかに記載の非晶
質酸化シリコン薄膜の生成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05274708A JP3106810B2 (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 非晶質酸化シリコン薄膜の生成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05274708A JP3106810B2 (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 非晶質酸化シリコン薄膜の生成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07130661A JPH07130661A (ja) | 1995-05-19 |
JP3106810B2 true JP3106810B2 (ja) | 2000-11-06 |
Family
ID=17545461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05274708A Expired - Fee Related JP3106810B2 (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 非晶質酸化シリコン薄膜の生成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3106810B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011001842A1 (en) | 2009-07-03 | 2011-01-06 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Photoelectric conversion device and manufacturing method thereof |
US9437758B2 (en) | 2011-02-21 | 2016-09-06 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Photoelectric conversion device |
KR20120095790A (ko) | 2011-02-21 | 2012-08-29 | 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 | 광전 변환 장치 |
JP2013058562A (ja) | 2011-09-07 | 2013-03-28 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 光電変換装置 |
US9112086B2 (en) | 2011-11-10 | 2015-08-18 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Photoelectric conversion device |
JP6108858B2 (ja) | 2012-02-17 | 2017-04-05 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | p型半導体材料および半導体装置 |
WO2017130654A1 (ja) * | 2016-01-25 | 2017-08-03 | 長州産業株式会社 | 光発電素子 |
CN119451285B (zh) * | 2025-01-08 | 2025-04-08 | 常州正宇光伏科技有限公司 | 一种选择性接触的双面TOPCon电池结构及其制备方法 |
-
1993
- 1993-11-04 JP JP05274708A patent/JP3106810B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07130661A (ja) | 1995-05-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU2005200023B2 (en) | Photovoltaic device | |
US5061322A (en) | Method of producing p-type amorphous silicon carbide and solar cell including same | |
US20080173350A1 (en) | Multi-junction solar cells and methods and apparatuses for forming the same | |
JP2616929B2 (ja) | 微結晶炭化ケイ素半導体膜の製造方法 | |
IT8224631A1 (it) | Dispositivo fotovoltaico a piu! strati di semiconduttore e procedimento per la sua fabbricazione | |
US20130112264A1 (en) | Methods for forming a doped amorphous silicon oxide layer for solar cell devices | |
CN101542745A (zh) | 多接面太阳能电池及其形成方法与设备 | |
US4396793A (en) | Compensated amorphous silicon solar cell | |
JP3106810B2 (ja) | 非晶質酸化シリコン薄膜の生成方法 | |
JP2692091B2 (ja) | 炭化ケイ素半導体膜およびその製造方法 | |
US4799968A (en) | Photovoltaic device | |
JP3248227B2 (ja) | 薄膜太陽電池およびその製造方法 | |
US4680607A (en) | Photovoltaic cell | |
JP2003188400A (ja) | 結晶性SiC膜の製造方法、結晶性SiC膜及び太陽電池 | |
JP3697199B2 (ja) | 太陽電池の製造方法および太陽電池 | |
JPH0719906B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JPH0691010B2 (ja) | 非晶質薄膜の製法 | |
Kenne et al. | High deposition rate preparation of amorphous silicon solar cells by rf glow discharge decomposition of disilane | |
US6800539B2 (en) | Thin film formation method | |
JPH0612835B2 (ja) | 光電変換素子の製法 | |
JP2822358B2 (ja) | 薄膜太陽電池の製造方法 | |
JP3201540B2 (ja) | 太陽電池及びその製造方法 | |
JPH06260665A (ja) | 非晶質太陽電池 | |
JP2545066B2 (ja) | 半導体装置 | |
JP2728874B2 (ja) | 半導体装置の製法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |