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JP3101256B2 - シートベルト取付具及びその製造方法 - Google Patents

シートベルト取付具及びその製造方法

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JP3101256B2
JP3101256B2 JP11013461A JP1346199A JP3101256B2 JP 3101256 B2 JP3101256 B2 JP 3101256B2 JP 11013461 A JP11013461 A JP 11013461A JP 1346199 A JP1346199 A JP 1346199A JP 3101256 B2 JP3101256 B2 JP 3101256B2
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忠男 伊藤
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Enshu Co Ltd
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Enshu Co Ltd
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  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用シ
ートベルトのベルト端を車体等の固定部分に取り付ける
ためのシートベルト取付具及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車では衝突時の乗員の安全を
図るために、腰部だけを保持する2点式のシートベルト
に加えて、乗員の胸の部分をたすき掛け状に保持する3
点式シートベルトが採用されるようになってきている。
【0003】図24(a)は3点式シートベルト70の
構成を説明する自動車1の内部の斜視図である。なお、
3点式シートベルト70は自動車1の前部座席および後
部座席のすべてに取り付けられるが、説明を簡単化する
ために、運転席2のみに設けた例で説明する。
【0004】3点式シートベルト70は、センタピラー
3の下部に設けられた第1のアンカ71と、運転席2と
助手席4との間の床部5に取り付けられた第2のアン
カ、すなわちシートベルト取付具72と、センタピラー
3の上部に設けられた第3のアンカ73との3点の間に
掛け渡されるようになっている。そして、この3点式シ
ートベルト70は、一端が第1のアンカ71に取り付け
られ、他端が第3のアンカ73の部分で折り返されてセ
ンタピラー3に内蔵されたリトラクタ(図示せず)に巻
き取られるウェービングベルトSと、一端がシートベ
ルト取付具72に取り付けられ、他端にバックル77を
有する固定用のシートベルトSとを備えている。また、
ウェービングベルトSの途中には、バックル77にロ
ックするタング部76が設けられている。
【0005】従来、この種のシートベルト取付具72と
しては、図24(b)、(c)に示すものが知られてい
る。すなわち、シートベルト取付具72は、長孔状のシ
ートベルト挿通孔72a及び取付孔72bを有する金属
板製の板状部材からなり、取付孔72bに挿入された取
付ボルトにより床部5に取り付けられていると共に、シ
ートベルト挿通孔72aにシートベルトSの端部Saが
取り付けられるようになっている。
【0006】シートベルトSは、例えばポリエステル繊
維を織り込んだ帯状の細幅織布が採用されており、シー
トベルト挿通孔72aにおける一方の長縁部72cで折
り返されることにより、この一方の長縁部72cに張力
を作用させるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
シートベルト取付具72は、一方の長縁部72cの厚さ
方向の寸法がシートベルト取付具72の板厚と同じにな
っているから、シートベルトSに作用する面圧が高くな
り、シートベルトSの耐久性を低下させるという欠点が
ある。
【0008】この発明は、上記のような事情に基づきな
されたもので、その目的は、シートベルトに作用する面
圧の低減を図ることのできるシートベルト取付具及びそ
の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、シートベルト(S)の端部
(Sa)を床部(5)に取り付けるシートベルト取付具
(10)であって、前記シートベルト(S)の端部(S
a)を挿通して取り付けるためのシートベルト挿通孔
(21)を有する金属板製のベース部材(20)からな
り、前記シートベルト挿通孔(21)における少なくと
もシートベルト(S)の折り返される部分(20a)
は、前記ベース部材(20)としての金属板を屈曲させ
ることにより形成したものでありベース部材(20)
の表面側からシートベルト挿通孔(21)を形成するよ
うにして裏面側に延び、前記表面側を外側にするように
して湾曲する一方の湾曲面(21e)と、前記ベース部
材(20)の表面側から同ベース部材(20)の周縁を
形成するようにして裏面側に延び、前記表面側を外側に
するようにして湾曲する他方の湾曲面(21f)とを備
え、これらの一方の湾曲面(21e)と他方の湾曲面
(21f)とを連続して形成することにより、シートベ
ルト(S)の折り返される方向に沿って滑らかに湾曲す
る断面略C字状の曲面状に形成されていることを特徴と
している。
【0010】請求項3に係る発明は、シートベルト
(S)の端部(Sa)を床部(5)に取り付けるシート
ベルト取付具(10)の製造方法であって、シートベル
ト取付具(10)を構成するベース部材(20)は、板
状の素材(40)をベース部材(20)の展開形態にカ
ットするトリムカット工程と、このトリムカットされた
素材(40)のシートベルト挿通孔該当部(40b)を
押圧して凹部(40c)を形成するドロー工程と、前記
凹部(40c)の外側のベース部材(20)の周縁を裏
面側に向って押圧することにより、ベース部材(20)
の表面側から同ベース部材(20)の周縁を形成するよ
うにして裏面側に延び、前記表面側を外側にするように
して湾曲する他方の湾曲面(21f)を形成する湾曲面
形成工程と、前記凹部(40c)にシートベルト挿通孔
(21)を形成するピアス工程とこのピアス工程によ
って形成されたシートベルト挿通孔(21)の周囲を裏
面側に突出せしめるバーリング工程と、このバーリング
工程によって突出されたシートベルト挿通孔(21)の
バーリング部(40d)の外周面をカールして、ベース
部材(20)の表面側からシートベルト挿通孔(21)
を形成するようにして裏面側に延び、前記表面側を外側
にするようにして湾曲する一方の湾曲面(21e)を形
成し、この一方の湾曲面(21e)と、前記湾曲面形成
工程によって形成した他方の湾曲面(21f)とを連続
して形成することによって、シートベルト(S)の折り
返される方向に沿って滑らかに湾曲する断面略C字状の
曲面状のシートベルト(S)の折り返し部分(20a)
を形成するカール工程と、このカール工程後、クランプ
部(40a)をベース部材(20)の最終形状にトリミ
ングカットすると共に、シートベルト取付具(10)を
床部(5)に取り付けるための取付孔(22)をピアス
する取付孔ピアス工程の各工程の結合を特徴としてい
る。
【0011】請求項4に係る発明は、シートベルト
(S)の端部(Sa)を床部(5)に取り付けるシート
ベルト取付具(10)の製造方法であって、シートベル
ト取付具(10)を構成するベース部材(20)は、板
状の素材(40)をベース部材(20)の展開形態にカ
ットするトリムカット工程と、このトリムカットされた
素材(40)のシートベルト挿通孔該当部(40b)を
押圧する第1ドロー工程と、この第1ドロー工程によっ
て形成された凹部(40c)をさらに押圧する第2ドロ
ー工程と、この第2ドロー工程によって形成された凹部
(40c)の外側のベース部材(20)の周縁を裏面側
に向って押圧することにより、ベース部材(20)の表
面側から同ベース部材(20)の周縁を形成するように
して裏面側に延び、前記表面側を外側にするようにして
湾曲する他方の湾曲面(21f)を形成する湾曲面形成
工程と、前記第2ドロー工程によって形成された凹部
(40c)にシートベルト挿通孔(21)を形成するピ
アス工程と、このピアス工程によって形成されたシート
ベルト挿通孔(21)をバーリングすることによってシ
ートベルト挿通孔(21)の周囲を裏面側に突出せしめ
るバーリング工程と、このバーリング工程によって突出
されたシートベルト挿通孔(21)のバーリング部(4
0d)の外周面を周囲方向に向って折り曲げる面打ち工
程と、この面打ち工程によって形成された折曲部(40
e)をカールして、ベース部材(20)の表面側からシ
ートベルト挿通孔(21)を形成するようにして裏面側
に延び、前記表面側を外側にするようにして湾曲する一
方の湾曲面(21e)を形成し、この一方の湾曲面(2
1e)と、前記湾曲面形成工程によって形成した他方の
湾曲面(21f)とを連続して形成することによって、
シートベルト(S)の折り返される方向に沿って滑らか
に湾曲する断面略C字状の曲面状のシートベルト(S)
の折り返し部分(20a)を形成するカール工程と、こ
のカール工程後、素材(40)をクランプしているクラ
ンプ部(40a)に対してシートベルト挿通孔(21)
側を表面側に向って折曲する折曲工程と、この折曲工程
後、クランプ部(40a)をベース部材(20)の最終
形状にトリミングカットすると同時に、シートベルト取
付具(10)を床部(5)に取り付けるための取付孔
(22)をピアスする取付孔ピアス工程の各工程の結合
を特徴としている。
【0012】そして、上記のように構成された請求項1
に係る発明によれば、ベース部材20のシートベルトS
の折り返される部分20aが連続して形成された一方の
湾曲面21eと他方の湾曲面21fとによって滑らかに
湾曲する断面略C字状の曲面状に形成されるので、シー
トベルトSを幅の広い曲面で受けることができる。した
がって、シートベルトSに作用する面圧を小さくするこ
とができるので、シートベルトSの耐久性を向上させる
ことができる。また、シートベルトSに対する面圧の低
下に伴って、ベース部材20の板厚を薄くすることがで
きるので、軽量化及びコストの低減化を図ることができ
る。
【0013】請求項2に係る発明によれば、ベース部材
20のシートベルトSの折り返される部分20aをシー
トベルト挿通孔21に向って凸状に形成したことによ
り、シートベルトSとの接触面積が増大し、この結果、
シートベルトSに作用する面圧をさらに小さくすること
ができ、シートベルトSの耐久性をさらに向上させるこ
とができる。さらに、部分20aの断面係数を大きくす
ることができるので、ベース部材20の板厚をさらに薄
くすることができ、ベース部材20の軽量化及びコスト
の低減化をより一層図ることができる。
【0014】請求項3及び請求項4に係る発明によれ
ば、ベース部材20のシートベルトSが折り返される部
分20aを、ドロー工程(請求項4に係る発明の場合は
第1ドロー工程及び第2ドロー工程)、湾曲面形成工
程、ピアス工程、バーリング工程、(請求項4に係る発
明の場合は面打ち工程が入る)及びカール工程によって
シートベルトSが滑らかに湾曲する断面略C字状の曲面
状に形成することができる。そして、シートベルトSが
折り返される部分20aは連続して形成された一方の湾
曲面21eと他方の湾曲面21fとからなる断面略C字
状の曲面によって形成されるので、幅の広い湾曲面でシ
ートベルトSを受けることができる。したがって、シー
トベルトSに作用する面圧を小さくすることができ、シ
ートベルトSの耐久性を向上させることができると共
に、ベース部材20の板厚を薄くして軽量化及びコスト
の低減化を図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づき図1〜図23を参照して説明する。なお、図
24に示す従来例の構成要素と共通する構成要素には同
一の符号を付し、その説明は省略する。
【0016】この実施例で示すシートベルト取付具10
は、シートベルトSの端部Saを床部5に取り付けるも
のであって、シートベルトSを挿通するためのシートベ
ルト挿通孔21を有する金属板製のベース部材20から
なっている。
【0017】そして、シートベルト挿通孔21における
少なくともシートベルトSの折り返される部分20a
は、ベース部材20としての金属板を屈曲させることに
より形成したものでありベース部材20の表面側から
シートベルト挿通孔21を形成するようにして裏面側に
延び、前記表面側を外側にするようにして湾曲する一方
の湾曲面21eと、前記ベース部材20の表面側から同
ベース部材20の周縁を形成するようにして裏面側に延
び、前記表面側を外側にするようにして湾曲する他方の
湾曲面21fとを備え、これらの湾曲面21eと湾曲面
21fとを連続して形成することにより、シートベルト
Sの折り返される方向に沿って滑らかに湾曲する断面略
C字状の曲面状に形成されている。
【0018】また、ベース部材20の、シートベルト挿
通孔21における少なくともシートベルトSが折り返さ
れる部分20aは、シートベルト挿通孔21に向って凸
状に形成されている。
【0019】以下、上記シートベルト取付具10の構成
を詳細に説明する。
【0020】ベース部材20は、厚さ3mm程度の高張
力鋼板(金属板)材を打ち抜いて、プレス加工により成
形されており、取付部20Aと、シートベルト保持部2
0Bとから構成されている。
【0021】取付部20Aには、取付孔22が開けられ
ており、この取付孔22に挿入された取付ボルトにより
シートベルト取付具10は床面5に固定されている。
【0022】シートベルト保持部20Bには、シートベ
ルトSを挿通するための長孔状のシートベルト挿通孔2
1が開けられており、このシートベルト挿通孔21は、
図1に示すように、互いに対向する長縁部21a、21
bと、これらの長縁部21a,21bの両端部に対して
連続するように形成された円弧状の短縁部21c,21
dとによって形成されている。また、一方の長縁部21
bは、シートベルトSが折り返される部分20aの一部
を構成するものであって、円弧面でもって凸状に形成さ
た凸状部20bを有している。そして、このシートベ
ルト挿通孔21の一方の長縁部21bと両短縁部21
c,21dはバーリング加工により裏面側に向って突出
しており、このバーリング部の外周面は、カール加工に
より湾曲面21eを形成している。また、シートベルト
保持部20Bの周縁には、裏面側に向って湾曲した湾曲
面21fが湾曲面21eに連続して形成されており、こ
の湾曲面21fと湾曲面21eとにより断面略C字状の
シートベルトSの折り返される部分20aが形成されて
いる。すなわち、このシートベルトSの折り返される部
分20aは、シートベルトSの折り返す方向に沿って湾
曲する曲面状に形成されている。
【0023】また、シートベルト保持部20B側は、取
付部20Aに対して表面側に向って所定の角度をもって
折曲されており、これによって、図2に示すように、シ
ートベルト取付具10を床面5に取り付けたとき、シー
トベルトSと床面5との干渉を防ぐことができると共
に、シートベルトSのシートベルト挿通孔21への取付
けを容易にすることができる。
【0024】つぎに、上記実施例で示したシートベルト
取付具10の製造方法について説明する。
【0025】ベース部材20は、高張力鋼を用いて冷間
加工により成形することが好ましく、図3〜図23を参
照してベース部材20を冷間加工する工程を説明する。
なお、図3は、ベース部材20の製造工程の正面図、図
4は、ベース部材20の製造工程の背面図、図5〜図1
4はベース部材20の各製造工程の斜視図、図15〜図
23はベース部材20の各製造工程の断面図である。
【0026】ベース部材20の素材となるコイル状に巻
かれた厚さ3mm程度の高張力鋼板40が平面状に修正
されながら、逐次プレス機械に送り込まれ、ついで、図
3及び図4に示す各工程の作業を自動連続的に遂行する
一式のプレス機械によって製造される。
【0027】まず、トリムカット工程として、図3
(a)、図4(a)及び図5に示すように、素材40を
ベース部材20の展開形態にカットする。この際、素材
40をクランプするためのクランプ部40aを一体的に
カットする。
【0028】次に、第1ドロー工程として、図3
(b)、図4(b)、図6及び図15に示すように、ト
リムカットされた素材40のシートベルト挿通孔該当部
40bを押圧して凹部40cを形成する。
【0029】次に、第2ドロー工程として、図3
(c),図4(c)、図7及び図16に示すように、第
1ドーロー工程によって形成された凹部40cをさらに
押圧する。このように、ドロー工程を第1と第2の2工
程に分割することによって素材40に加わる押圧荷重を
可及的に小さくすることができ、素材40の亀裂を防ぐ
ことができると共に、金型の破損を防ぎ、金型の耐久性
を向上させることができる。次に、湾曲面形成工程とし
て、図3(d)、図4(d)、図8及び図17に示すよ
うに、第2ドロー工程によって形成された凹部40cの
周縁を裏面側に向って押圧して円弧状の湾曲面21fを
形成する。
【0030】次に、ピアス工程として、図3(e)、図
4(e)、図9及び図18に示すように、湾曲面形成工
程によって形成された湾曲面21fによって囲まれた凹
部40cにシートベルト挿通孔21を形成する。
【0031】次に、バーリング工程として、図3
(f)、図4(f)、図10及び図19に示すように、
ピアス工程によって形成されたシートベルト挿通孔21
をバーリングすることによってシートベルト挿通孔21
の周囲を裏面側に突出せしめる。
【0032】次に、面打ち工程として、図3(g)、図
4(g)、図11及び図20に示すように、バーリング
工程によって突出されたバーリング部40dの外周面を
周囲方向に向って折り曲げ、折曲部40eを形成する。
【0033】次に、カール工程として、図3(h)、図
4(h)、図12及び図21に示すように、面打ち工程
によって形成された折曲部40eをカールして湾曲面2
1eを形成する。このようにドロー工程、湾曲面形成工
程、ピアス工程、バーリング工程、面打ち工程及びカー
ル工程の一連の作業によって、シートベルト挿通孔21
における少なくともシートベルトSの折り返される部分
20aは、湾曲面21eと湾曲面21fとにより断面略
C字状に形成され、シートベルトSの折り返される部分
20aに対応する位置の縁部が、シートベルトSが滑ら
かに湾曲するように、幅広い湾曲面に形成されている。
【0034】次に、折曲工程として、図3(i)、図4
(i)、図13及び図22に示すように、カール工程
後、素材40をクランプしているクランプ部40aに対
してシートベルト挿通孔21側を所定の角度をもって折
曲する。
【0035】最後に取付孔ピアス工程として、図3
(j),図4(j)、図14及び図23に示すように、
折曲工程後、クランプ部40aをベース部材20の最終
形状にトリミングカットすると同時に、シートベルト取
付具10を車体の床面5に取り付けるための取付孔22
をピアスする。
【0036】そして、上記のように構成されたシートベ
ルト取付具10によれば、ベース部材20のシートベル
トSの折り返される部分20aに対応する位置が、シー
トベルトSの角部が滑らかに湾曲するように曲面状に形
成されているので、シートベルトSに作用する面圧を小
さくすることができ、シートベルトSの耐久性を向上さ
せることができると共に、ベース部材20の板厚を薄く
して軽量化及びコストの低減化を図ることができる。
【0037】また、ベース部材20のシートベルトSが
折り返される部分20aにシートベルト挿通孔21に向
って形成した凸状部20bにより、シートベルトSとの
接触面積が増大し、この結果、シートベルトSに作用す
る面圧をさらに小さくすることができ、シートベルトS
の耐久性をさらに向上させることができる。さらに、凸
状部20bにより部分20aの断面係数を大きくするこ
とができるので、ベース部材20の板厚をさらに薄くす
ることができ、ベース部材20の軽量化及びコストの低
減化をより一層図ることができる。
【0038】また、上述したシートベルト取付具10の
製造方法によれば、ベース部材20のシートベルトSが
折り返される部分20aに対応する位置の縁部を、ドロ
ー工程、湾曲面形成工程、ピアス工程、バーリング工
程、面打ち工程及びカール工程によってシートベルトS
の角部が滑らかに湾曲するように、幅広い湾曲面に形成
することができるので、シートベルトSに作用する面圧
を小さくすることができ、シートベルトSの耐久性を向
上させることができると共に、ベース部材20の板厚を
薄くして軽量化及びコストの低減化を図ることができ
る。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、ベース部材20のシートベルトSの折り返
される部分20aが連続して形成された一方の湾曲面2
1eと他方の湾曲面21fとによって滑らかに湾曲する
断面略C字状の曲面状に形成されるので、シートベルト
Sを幅の広い曲面で受けることができる。したがって、
シートベルトSに作用する面圧を小さくすることができ
るので、シートベルトSの耐久性を向上させることがで
きる。また、シートベルトSに対する面圧の低下に伴っ
、ベース部材20の板厚を薄くすることができるの
で、軽量化及びコストの低減化を図ることができる。
【0040】請求項2に係る発明によれば、ベース部材
20のシートベルトSの折り返される部分20aをシー
トベルト挿通孔21に向って凸状に形成したことによ
り、シートベルトSとの接触面積が増大し、この結果、
シートベルトSに作用する面圧をさらに小さくすること
ができ、シートベルトSの耐久性をさらに向上させるこ
とができる。さらに、凸状にしたことにより部分20a
の断面係数を大きくすることができるので、ベース部材
20の板厚をさらに薄くすることができ、ベース部材2
0の軽量化及びコストの低減化をより一層図ることがで
きる。
【0041】請求項3及び請求項4に係る発明によれ
ば、ベース部材20のシートベルトSが折り返される部
分20aを、ドロー工程(請求項4に係る発明の場合は
第1ドロー工程及び第2ドロー工程)、湾曲面形成工
程、ピアス工程、バーリング工程、(請求項4に係る発
明の場合は面打ち工程が入る)及びカール工程によって
シートベルトSが滑らかに湾曲する断面略C字状の曲面
状に形成することができる。そして、シートベルトSが
折り返される部分20aは連続して形成された一方の湾
曲面21eと他方の湾曲面21fとからなる断面略C字
状の曲面によって形成されるので、幅の広い湾曲面でシ
ートベルトSを受けることができる。したがって、シー
トベルトSに作用する面圧を小さくすることができ、シ
ートベルトSの耐久性を向上させることができると共
に、ベース部材20の板厚を薄くして軽量化及びコスト
の低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例として示したシートベルト取付
具の正面図。
【図2】同シートベルト取付具の側断面図。
【図3】同ベース部材の製造工程の正面図。
【図4】同ベース部材の製造工程の背面図。
【図5】同ベース部材のトリムカット工程の斜視図。
【図6】同ベース部材の第1ドロー工程を説明する図で
あって、(a)は正面側を一部破断して示す斜視図、
(b)は背面側を示す斜視図。
【図7】同ベース部材の第2ドロー工程を説明する図で
あって、(a)は正面側を一部破断して示す斜視図、
(b)は背面側を示す斜視図。
【図8】同ベース部材の湾曲面形成工程を説明する図で
あって、(a)は正面側を一部破断して示す斜視図、
(b)は背面側を示す斜視図。
【図9】同ベース部材のピアス工程を説明する図であっ
て、(a)は正面側を一部破断して示す斜視図、(b)
は背面側を示す斜視図。
【図10】同ベース部材のバーリング工程を説明する図
であって、(a)は正面側を一部破断して示す斜視図、
(b)は背面側を示す斜視図。
【図11】同ベース部材の面打ち工程を説明する図であ
って、(a)は正面側を一部破断して示す斜視図、
(b)は背面側を示す斜視図。
【図12】同ベース部材のカール工程を説明する図であ
って、(a)は正面側を一部破断して示す斜視図、
(b)は背面側を示す斜視図。
【図13】同ベース部材の折曲工程を説明する図であっ
て、(a)は正面側を一部破断して示す斜視図、(b)
は背面側を示す斜視図。
【図14】同ベース部材の取付孔ピアス工程を説明する
図であって、(a)は正面側を一部破断して示す斜視
図、(b)は背面側を示す斜視図。
【図15】図3(b)のXV−XV矢視断面図。
【図16】図3(c)のXVI −XVI 矢視断面図。
【図17】図3(d)のXVII−XVII矢視断面図。
【図18】図3(e)のXVIII −XVIII 矢視断面図。
【図19】図3(f)のXIX −XIX 矢視断面図。
【図20】図3(g)のXX−XX矢視断面図。
【図21】図3(h)のXXI −XXI 矢視断面図。
【図22】図3(i)のXXII−XXII矢視断面図。
【図23】図3(j)のXXIII −XXIII 矢視断面図。
【図24】3点式シートベルトの構成を説明する図であ
って、(a)は同3点式シートベルトの全体の構成を示
す斜視図、(b)は従来のシートベルト取付具を示す斜
視図、(c)は同シートベルト取付具の側断面図。
【符号の説明】 5 床部 10 シートベルト取付具 20 ベース部材 20a シートベルトの折り返される部分 21 シートベルト挿通孔 21b 長縁部 21e 湾曲面 21f 湾曲面 22 取付孔 40 素材 40a クランプ部 40b シートベルト挿通孔該当部 40c 凹部 40d バーリング部 40e 折曲部 S シートベルト Sa シートベルトの端部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートベルト(S)の端部(Sa)を床
    部(5)に取り付けるシートベルト取付具(10)であ
    って、 前記シートベルト(S)の端部(Sa)を挿通して取り
    付けるためのシートベルト挿通孔(21)を有する金属
    板製のベース部材(20)からなり、 前記シートベルト挿通孔(21)における少なくともシ
    ートベルト(S)の折り返される部分(20a)は、前
    記ベース部材(20)としての金属板を屈曲させること
    により形成したものでありベース部材(20)の表面
    側からシートベルト挿通孔(21)を形成するようにし
    て裏面側に延び、前記表面側を外側にするようにして湾
    曲する一方の湾曲面(21e)と、前記ベース部材(2
    0)の表面側から同ベース部材(20)の周縁を形成す
    るようにして裏面側に延び、前記表面側を外側にするよ
    うにして湾曲する他方の湾曲面(21f)とを備え、こ
    れらの一方の湾曲面(21e)と他方の湾曲面(21
    f)とを連続して形成することにより、シートベルト
    (S)の折り返される方向に沿って滑らかに湾曲する断
    面略C字状の曲面状に形成されていることを特徴とする
    シートベルト取付具。
  2. 【請求項2】 前記ベース部材(20)の、前記シート
    ベルト挿通孔(21)における、少なくともシートベル
    ト(S)が折り返される部分(20a)は、シートベル
    ト挿通孔(21)に向って凸状に形成したことを特徴と
    する請求項1記載のシートベルト取付具。
  3. 【請求項3】 シートベルト(S)の端部(Sa)を床
    部(5)に取り付けるシートベルト取付具(10)の製
    造方法であって、 シートベルト取付具(10)を構成するベース部材(2
    0)は、 板状の素材(40)をベース部材(20)の展開形態に
    カットするトリムカット工程と、 このトリムカットされた素材(40)のシートベルト挿
    通孔該当部(40b)を押圧して凹部(40c)を形成
    するドロー工程と、前記 凹部(40c)の外側のベース部材(20)の周縁
    を裏面側に向って押圧することにより、ベース部材(2
    0)の表面側から同ベース部材(20)の周縁を形成す
    るようにして裏面側に延び、前記表面側を外側にするよ
    うにして湾曲す る他方の湾曲面(21f)を形成する湾
    曲面形成工程と、前記 凹部(40c)にシートベルト挿通孔(21)を形
    成するピアス工程と このピアス工程によって形成されたシートベルト挿通孔
    (21)の周囲を裏面側に突出せしめるバーリング工程
    と、 このバーリング工程によって突出されたシートベルト挿
    通孔(21)のバーリング部(40d)の外周面をカー
    ルして、ベース部材(20)の表面側からシートベルト
    挿通孔(21)を形成するようにして裏面側に延び、前
    記表面側を外側にするようにして湾曲する一方の湾曲面
    (21e)を形成し、この一方の湾曲面(21e)と、
    前記湾曲面形成工程によって形成した他方の湾曲面(2
    1f)とを連続して形成することによって、シートベル
    ト(S)の折り返される方向に沿って滑らかに湾曲する
    断面略C字状の曲面状のシートベルト(S)の折り返し
    部分(20a)を形成するカール工程と、 このカール工程後、クランプ部(40a)をベース部材
    (20)の最終形状にトリミングカットすると共に、シ
    ートベルト取付具(10)を床部(5)に取り付けるた
    めの取付孔(22)をピアスする取付孔ピアス工程の各
    工程の結合を特徴とするシートベルト取付具の製造方法
  4. 【請求項4】 シートベルト(S)の端部(Sa)を床
    部(5)に取り付けるシートベルト取付具(10)の製
    造方法であって、 シートベルト取付具(10)を構成するベース部材(2
    0)は、 板状の素材(40)をベース部材(20)の展開形態に
    カットするトリムカット工程と、 このトリムカットされた素材(40)のシートベルト挿
    通孔該当部(40b)を押圧する第1ドロー工程と、 この第1ドロー工程によって形成された凹部(40c)
    をさらに押圧する第2ドロー工程と、 この第2ドロー工程によって形成された凹部(40c)
    外側のベース部材(20)の周縁を裏面側に向って押
    することにより、ベース部材(20)の表面側から同
    ベース部材(20)の周縁を形成するようにして裏面側
    に延び、前記表面側を外側にするようにして湾曲する他
    方の湾曲面(21f)を形成する湾曲面形成工程と、前記第2ドロー工程によって形成された 凹部(40c)
    にシートベルト挿通孔(21)を形成するピアス工程
    と、 このピアス工程によって形成されたシートベルト挿通孔
    (21)をバーリングすることによってシートベルト挿
    通孔(21)の周囲を裏面側に突出せしめるバーリング
    工程と、 このバーリング工程によって突出されたシートベルト挿
    通孔(21)のバーリング部(40d)の外周面を周囲
    方向に向って折り曲げる面打ち工程と、 この面打ち工程によって形成された折曲部(40e)を
    カールして、ベース部材(20)の表面側からシートベ
    ルト挿通孔(21)を形成するようにして裏面側に延
    び、前記表面側を外側にするようにして湾曲する一方の
    湾曲面(21e)を形成し、この一方の湾曲面(21
    e)と、前記湾曲面形成工程によって形成した他方の
    曲面(21f)とを連続して形成することによって、シ
    ートベルト(S)の折り返される方向に沿って滑らかに
    湾曲する断面略C字状の曲面状のシートベルト(S)の
    折り返し部分(20a)を形成するカール工程と、 このカール工程後、素材(40)をクランプしているク
    ランプ部(40a)に対してシートベルト挿通孔(2
    1)側を表面側に向って折曲する折曲工程と、 この折曲工程後、クランプ部(40a)をベース部材
    (20)の最終形状にトリミングカットすると同時に、
    シートベルト取付具(10)を床部(5)に取り付ける
    ための取付孔(22)をピアスする取付孔ピアス工程の
    各工程の結合を特徴とするシートベルト取付具の製造方
    法。
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