JP3095402B2 - 磁気共鳴イメージング装置の送受信装置 - Google Patents
磁気共鳴イメージング装置の送受信装置Info
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- JP3095402B2 JP3095402B2 JP02187954A JP18795490A JP3095402B2 JP 3095402 B2 JP3095402 B2 JP 3095402B2 JP 02187954 A JP02187954 A JP 02187954A JP 18795490 A JP18795490 A JP 18795490A JP 3095402 B2 JP3095402 B2 JP 3095402B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、磁気共鳴(MR:magnetic resonance)現象
を利用して被検体(生体)のスライス画像等の形態情報
やスペクトロスコピー等の機能情報を得る磁気共鳴イメ
ージング装置の送受信装置に関する。
を利用して被検体(生体)のスライス画像等の形態情報
やスペクトロスコピー等の機能情報を得る磁気共鳴イメ
ージング装置の送受信装置に関する。
(従来の技術) 磁気共鳴現象は、静磁場中に置かれた零でないスピン
及び磁気モーメントを持つ原子核が特定の周波数の電磁
波のみを共鳴的に吸収・放出する現象であり、この原子
核は下記式に示す角周波数ω0(ω0=2πν0,ν0;ラ
ーモア周波数)で共鳴する。
及び磁気モーメントを持つ原子核が特定の周波数の電磁
波のみを共鳴的に吸収・放出する現象であり、この原子
核は下記式に示す角周波数ω0(ω0=2πν0,ν0;ラ
ーモア周波数)で共鳴する。
ω0=γHo ここで、γは原子核の種類に固有の磁気回転比であ
り、また、H0は静磁場強度である。
り、また、H0は静磁場強度である。
以上の原理を利用して生体診断を行うこの種のMRイメ
ージング装置(MRI装置)は、上述の共鳴吸収の後に誘
起される上記と同じ周波数の電磁波を信号処理して、原
子核密度,縦緩和時間T1,横緩和時間T2,流れ,化学シフ
ト等の情報が反映された診断情報例えば被検体のスライ
ス像等を無侵襲で得るようにしている。
ージング装置(MRI装置)は、上述の共鳴吸収の後に誘
起される上記と同じ周波数の電磁波を信号処理して、原
子核密度,縦緩和時間T1,横緩和時間T2,流れ,化学シフ
ト等の情報が反映された診断情報例えば被検体のスライ
ス像等を無侵襲で得るようにしている。
そして、磁気共鳴による診断情報の収集は、静磁場中
に配置した被検体の全部位を励起し且つ信号収集するこ
とができるものであるが、装置構成上の制約やイメージ
ング像の臨床上の要請から、実際の装置としては特定の
部位に対する励起とその信号収集とを行うようにしてい
る。
に配置した被検体の全部位を励起し且つ信号収集するこ
とができるものであるが、装置構成上の制約やイメージ
ング像の臨床上の要請から、実際の装置としては特定の
部位に対する励起とその信号収集とを行うようにしてい
る。
この場合、イメージング対象とする特定部位は、一般
にある厚さを持ったスライス部位であるのが通例であ
り、このスライス部位からのエコー信号やFID信号の磁
気共鳴信号(MR信号)を多数回のデータエンコード過程
を実行することにより収集し、これらデータ群を、例え
ば2次元フーリエ変換法により画像再構成処理すること
により前記特定スライス部位の画像を生成するようにし
ている。
にある厚さを持ったスライス部位であるのが通例であ
り、このスライス部位からのエコー信号やFID信号の磁
気共鳴信号(MR信号)を多数回のデータエンコード過程
を実行することにより収集し、これらデータ群を、例え
ば2次元フーリエ変換法により画像再構成処理すること
により前記特定スライス部位の画像を生成するようにし
ている。
また、この種のMRI装置は、永久磁石や超電導磁石,
常電導磁石の一つ又は組合せによる静磁場発生装置と、
傾斜磁場発生コイル及びその電源と、送信(専用)コイ
ル,受信(専用)コイル,送受信(兼用)コイルの一つ
又は組合せによるRFコイルユニットと、この送受信コイ
ルユニット又は送信コイルから被検体に送信すべき磁気
共鳴現象にかかる励起のための送信信号を生成する送信
器と、前記被検体に誘起する磁気共鳴信号を前記送受信
コイルユニット又は受信コイルから受信する受信器と、
前記傾斜磁場発生コイルの電源及び送信器及び受信器を
信号収集のためにパルスシーケンス運転し、また受信信
号に対しフーリエ変換等の画素再構成を施し画像を生成
し、必要な制御・信号処理を司るコンピュータシステム
とから構成されている。なお、RFコイルユニット、送信
器、受信器は、送受信装置を構成している。
常電導磁石の一つ又は組合せによる静磁場発生装置と、
傾斜磁場発生コイル及びその電源と、送信(専用)コイ
ル,受信(専用)コイル,送受信(兼用)コイルの一つ
又は組合せによるRFコイルユニットと、この送受信コイ
ルユニット又は送信コイルから被検体に送信すべき磁気
共鳴現象にかかる励起のための送信信号を生成する送信
器と、前記被検体に誘起する磁気共鳴信号を前記送受信
コイルユニット又は受信コイルから受信する受信器と、
前記傾斜磁場発生コイルの電源及び送信器及び受信器を
信号収集のためにパルスシーケンス運転し、また受信信
号に対しフーリエ変換等の画素再構成を施し画像を生成
し、必要な制御・信号処理を司るコンピュータシステム
とから構成されている。なお、RFコイルユニット、送信
器、受信器は、送受信装置を構成している。
ここで、第13図に示すように、RFコイルユニット100
内には被検体22が置かれるので、ストレーキャパシタン
スCSが存在し、これは被検体の大きさ等の要因により被
検体22毎にその値も異なり、RFコイルユニット100の全
体のインピーダンスを変動させる要因となっていた。
内には被検体22が置かれるので、ストレーキャパシタン
スCSが存在し、これは被検体の大きさ等の要因により被
検体22毎にその値も異なり、RFコイルユニット100の全
体のインピーダンスを変動させる要因となっていた。
一方、この種のMRI装置のRFコイルユニット100として
は、第1のコイルと第2のコイルとを有し、且つ第1の
コイルと第2のコイルとが幾何学的に90゜ずれて配置さ
れて構成されたものがある。また、受信器としては、90
゜位相のずれた2台の検波器を用いた直交検波を行うも
のがある。この検波器は、直交位相検波(QD:Quadrutur
e Detection)方式と称される。前述した第1のコイル
と第2のコイルとが幾何学的に90゜ずれて配置されてな
るRFコイルユニット100はQDコイルと称され、このQDコ
イルには幾つかのタイプのものがある。
は、第1のコイルと第2のコイルとを有し、且つ第1の
コイルと第2のコイルとが幾何学的に90゜ずれて配置さ
れて構成されたものがある。また、受信器としては、90
゜位相のずれた2台の検波器を用いた直交検波を行うも
のがある。この検波器は、直交位相検波(QD:Quadrutur
e Detection)方式と称される。前述した第1のコイル
と第2のコイルとが幾何学的に90゜ずれて配置されてな
るRFコイルユニット100はQDコイルと称され、このQDコ
イルには幾つかのタイプのものがある。
第14図は従来の送受信装置の構成図であり、ストレー
キャパシタンスCSの変動に伴うQDコイルのインピーダン
ス変動を共振器のキャパシタンス成分により補償するこ
とができるものである。
キャパシタンスCSの変動に伴うQDコイルのインピーダン
ス変動を共振器のキャパシタンス成分により補償するこ
とができるものである。
すなわち、コイル10は、リニアコイルを構成してお
り、共振器12が接続され、そして、送受切換回路16を介
して送信器18,受信器20に接続されている。コイル10内
には、被検体22として例えば人体の頭部が置かれてい
る。
り、共振器12が接続され、そして、送受切換回路16を介
して送信器18,受信器20に接続されている。コイル10内
には、被検体22として例えば人体の頭部が置かれてい
る。
ここで、共振器12のキャパシタンス成分は、それぞれ
可変容量型のチューニング用キャパシタCT,可変容量型
のマッチング用キャパシタCMとから構成されている。
可変容量型のチューニング用キャパシタCT,可変容量型
のマッチング用キャパシタCMとから構成されている。
(発明が解決しようとする課題) 上述した補償手段では、補償を必要とする毎つまり被
検体が変わる毎に、第14図の例ではチューニング用キャ
パシタCT、マッチング用キャパシタCMである2つの可変
容量型キャパシタを調整する必要がある。この調整を行
うには、インピーダンス検出器,可変容量型キャパシタ
の駆動手段(モータ等)を付加し且つ該付加系を第14図
の回路中に介挿するための切換器等を必要とするばかり
か、調整のための作業が繁雑であり且つ時間を要し、こ
の結果、検査効率の低下を招き、患者の苦痛も大きくな
っていた。
検体が変わる毎に、第14図の例ではチューニング用キャ
パシタCT、マッチング用キャパシタCMである2つの可変
容量型キャパシタを調整する必要がある。この調整を行
うには、インピーダンス検出器,可変容量型キャパシタ
の駆動手段(モータ等)を付加し且つ該付加系を第14図
の回路中に介挿するための切換器等を必要とするばかり
か、調整のための作業が繁雑であり且つ時間を要し、こ
の結果、検査効率の低下を招き、患者の苦痛も大きくな
っていた。
上記のことは、被検体を変えた場合におけるストレー
キャパシタンスの変動に伴うコイルインピーダンス変動
について考察したものであるが、コイルインピーダンス
変動は上述以外の場合も生じ得る。すなわち、コイル10
の共振周波数は、受信すべき磁気共鳴信号の周波数に一
致していなければならない。この場合、磁気共鳴信号の
周波数は、同一核種であっても静磁場強度に応じて変化
し、また、同一の静磁場強度であっても核種の種類によ
って異なる。一般に、数メガヘルツ〜数十メガヘルツの
広帯域である。
キャパシタンスの変動に伴うコイルインピーダンス変動
について考察したものであるが、コイルインピーダンス
変動は上述以外の場合も生じ得る。すなわち、コイル10
の共振周波数は、受信すべき磁気共鳴信号の周波数に一
致していなければならない。この場合、磁気共鳴信号の
周波数は、同一核種であっても静磁場強度に応じて変化
し、また、同一の静磁場強度であっても核種の種類によ
って異なる。一般に、数メガヘルツ〜数十メガヘルツの
広帯域である。
従って、静磁場強度やイメージング対象核種を変えた
場合は、その都度上述した補償を行わなければならず、
上述と同じ問題、すなわち、補償を必要とする毎つまり
静磁場強度やイメージング対象核種を変える毎に、第14
図の例ではチューニング用キャパシタCT、マッチング用
キャパシタCMである2つの可変容量型キャパシタを調整
する必要がある。この調整を行うには、インピーダンス
検出器,可変容量型キャパシタの駆動手段(モータ等)
を付加し且つ該付加系を第14図の回路中に介挿するため
の切換器等を必要とするばかりか、調整のための作業が
繁雑であり且つ時間を要し、この結果、検査効率の低下
を招き、患者の苦痛も大きくなっていた。
場合は、その都度上述した補償を行わなければならず、
上述と同じ問題、すなわち、補償を必要とする毎つまり
静磁場強度やイメージング対象核種を変える毎に、第14
図の例ではチューニング用キャパシタCT、マッチング用
キャパシタCMである2つの可変容量型キャパシタを調整
する必要がある。この調整を行うには、インピーダンス
検出器,可変容量型キャパシタの駆動手段(モータ等)
を付加し且つ該付加系を第14図の回路中に介挿するため
の切換器等を必要とするばかりか、調整のための作業が
繁雑であり且つ時間を要し、この結果、検査効率の低下
を招き、患者の苦痛も大きくなっていた。
そこで本発明の目的は、調整作業を必要としないで、
被検体毎のストレーキャパシタンスの変動に伴うコイル
インピーダンス変動が実用上において補償され得る磁気
共鳴イメージング装置の送受信装置を提供することにあ
る。
被検体毎のストレーキャパシタンスの変動に伴うコイル
インピーダンス変動が実用上において補償され得る磁気
共鳴イメージング装置の送受信装置を提供することにあ
る。
また本発明の別の目的は、静磁場強度及びイメージン
グ対象核種を変えた場合であっても、一度調整したらそ
の後には調整作業を必要としないで、コイルインピーダ
ンス変動が実用上において補償され得る磁気共鳴イメー
ジング装置の送受信装置を提供することにある。
グ対象核種を変えた場合であっても、一度調整したらそ
の後には調整作業を必要としないで、コイルインピーダ
ンス変動が実用上において補償され得る磁気共鳴イメー
ジング装置の送受信装置を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は上記課題を解決し且つ目的を達成するために
次のような手段を講じた構成としている。すなわち、本
発明の請求項1に係る磁気共鳴イメージング装置の送受
信装置は、第1のコイルと、前記第1のコイルに対し幾
何学的に90゜ずらして配置される第2のコイルと、高周
波信号を送信するための送信手段と、前記第1及び第2
のコイルからの出力信号を受信するための受信手段と、
前記第1のコイルに対応して設けられる第1の信号制御
手段であって、前記送信手段から出力された高周波信号
を第1及び第2の信号に分配すると共に、該第1の信号
は位相を90゜ずらしてから前記第1及び第2のコイルの
いずれか一方に供給し、かつ第2の信号は該第1及び第
2のコイルのいずれか他方に供給する第1の信号制御手
段と、前記第2のコイルに対応して設けられる第2の信
号制御手段であって、前記第1のコイルからの出力信号
と前記第2のコイルからの出力信号とを、いずれか一方
からの出力信号の位相を90゜ずらしてから合成し、前記
受信手段に出力する第2の信号制御手段と、を具備する
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置の送受信装
置である。
次のような手段を講じた構成としている。すなわち、本
発明の請求項1に係る磁気共鳴イメージング装置の送受
信装置は、第1のコイルと、前記第1のコイルに対し幾
何学的に90゜ずらして配置される第2のコイルと、高周
波信号を送信するための送信手段と、前記第1及び第2
のコイルからの出力信号を受信するための受信手段と、
前記第1のコイルに対応して設けられる第1の信号制御
手段であって、前記送信手段から出力された高周波信号
を第1及び第2の信号に分配すると共に、該第1の信号
は位相を90゜ずらしてから前記第1及び第2のコイルの
いずれか一方に供給し、かつ第2の信号は該第1及び第
2のコイルのいずれか他方に供給する第1の信号制御手
段と、前記第2のコイルに対応して設けられる第2の信
号制御手段であって、前記第1のコイルからの出力信号
と前記第2のコイルからの出力信号とを、いずれか一方
からの出力信号の位相を90゜ずらしてから合成し、前記
受信手段に出力する第2の信号制御手段と、を具備する
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置の送受信装
置である。
また、本発明の請求項2に係る磁気共鳴イメージング
装置の送受信装置は、請求項1に係る装置であって、且
つ前記第1のコイルと前記第1の信号制御手段との間お
よび前記第2のコイルと前記第2の信号制御手段との間
に、インピーダンスの平衡不平衡変換手段を設けたこと
を特徴とするものである。
装置の送受信装置は、請求項1に係る装置であって、且
つ前記第1のコイルと前記第1の信号制御手段との間お
よび前記第2のコイルと前記第2の信号制御手段との間
に、インピーダンスの平衡不平衡変換手段を設けたこと
を特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に係る磁気共鳴イメージング
装置の送受信装置は、請求項1又は2のいずれかに係る
装置であって、且つ前記第1及び第2の信号制御手段
は、広帯域の90゜ハイブリッド回路から構成されること
を特徴とする。
装置の送受信装置は、請求項1又は2のいずれかに係る
装置であって、且つ前記第1及び第2の信号制御手段
は、広帯域の90゜ハイブリッド回路から構成されること
を特徴とする。
(実施例) 以下本発明にかかる磁気共鳴イメージング装置の送受
信装置の第1の実施例を、従来例である第14図と同一部
分には同一符号を付した第1図を参照して説明する。
信装置の第1の実施例を、従来例である第14図と同一部
分には同一符号を付した第1図を参照して説明する。
本実施例は、送受信コイルユニットとして、幾何学的
に90゜ずれて配置された第1のコイル10A,第2のコイル
10Bを有するQDコイル10である第2図に示すようなSTR
(Slotted Tube Resonator)コイル200や図示しないク
ロス楕円コイル、図示しない鞍型コイル,バードゲージ
コイル,サーフェースQDコイル等を用いることができ
る。
に90゜ずれて配置された第1のコイル10A,第2のコイル
10Bを有するQDコイル10である第2図に示すようなSTR
(Slotted Tube Resonator)コイル200や図示しないク
ロス楕円コイル、図示しない鞍型コイル,バードゲージ
コイル,サーフェースQDコイル等を用いることができ
る。
QDコイル10の第1のコイル10Aの端子には第1の共振
器12Aの一端子が接続され、第2のコイル10Bの端子には
第2の共振器12Bの一端子が接続されている。また、第
1の共振器12Aの他端子には90゜位相器24の一端子が接
続されている。そして、90゜位相器24の他端子及び第2
の共振器12Bの他端子は、それぞれ合成器14の2入力端
子に接続され、この合成器14の合成出力端子は送受切換
回路16を介して送信器18,受信器20に接続されている。
そして、QDコイル10内には被検体22として例えば人体の
頭部が置かれる。
器12Aの一端子が接続され、第2のコイル10Bの端子には
第2の共振器12Bの一端子が接続されている。また、第
1の共振器12Aの他端子には90゜位相器24の一端子が接
続されている。そして、90゜位相器24の他端子及び第2
の共振器12Bの他端子は、それぞれ合成器14の2入力端
子に接続され、この合成器14の合成出力端子は送受切換
回路16を介して送信器18,受信器20に接続されている。
そして、QDコイル10内には被検体22として例えば人体の
頭部が置かれる。
ここで、第1の共振器12A、第2の共振器12Bのキャパ
シタンス成分は、それぞれ可変容量型のチューニング用
キャパシタCT,可変容量型のマッチング用キャパシタCM
とから構成されている。
シタンス成分は、それぞれ可変容量型のチューニング用
キャパシタCT,可変容量型のマッチング用キャパシタCM
とから構成されている。
また、送受切換回路16は高周波スイッチング素子とし
て例えばPINダイオードを用いて双方向スイッチングを
行えるものであり、図示しないパルスシーケンスコント
ローラにより送信モードと受信モードとを高速にして交
互に設定制御される。
て例えばPINダイオードを用いて双方向スイッチングを
行えるものであり、図示しないパルスシーケンスコント
ローラにより送信モードと受信モードとを高速にして交
互に設定制御される。
さらに、第1のコイル10A及び第1の共振器12Aによる
系を第1のチャンネルと称し、また、第2のコイル10B
及び第2の共振器12Bによる系を第2のチャンネルと称
する。
系を第1のチャンネルと称し、また、第2のコイル10B
及び第2の共振器12Bによる系を第2のチャンネルと称
する。
以上が送受信装置の構成であるが、磁気共鳴イメージ
ング装置としては、これら送受信装置の他に、図示しな
い静磁場発生装置、図示しない傾斜磁場発生コイル及び
その電源、この傾斜磁場発生コイルの電源及び送信器18
及び受信器20を信号収集のためにパルスシーケンス運転
し、また受信信号に対しフーリエ変換等の画像再構成を
施し画像を生成し、必要な制御・信号処理を司るコンピ
ュータシステム等が備わっている。このコンピュータシ
ステムには、パルスシーケンスコントローラが備わり、
前述したように送受切換回路16の制御、送信器18及び受
信器20の制御を行う。
ング装置としては、これら送受信装置の他に、図示しな
い静磁場発生装置、図示しない傾斜磁場発生コイル及び
その電源、この傾斜磁場発生コイルの電源及び送信器18
及び受信器20を信号収集のためにパルスシーケンス運転
し、また受信信号に対しフーリエ変換等の画像再構成を
施し画像を生成し、必要な制御・信号処理を司るコンピ
ュータシステム等が備わっている。このコンピュータシ
ステムには、パルスシーケンスコントローラが備わり、
前述したように送受切換回路16の制御、送信器18及び受
信器20の制御を行う。
このように構成された本実施例にかかる磁気共鳴イメ
ージング装置の送受信装置によれば次のように使用す
る。すなわち、第1,第2の共振器12A,12Bのチューニン
グ用キャパシタCT,マッチング用キャパシタCMはQDコイ
ル10の据付時、また、適宜の時に調整されているものと
する。ここで、QDコイル10の第1のコイル10Aと第2の
コイル10Bとは被検者に対して対称に配置である、つま
り第1のコイル10A,被検者間の間隔と第2のコイル10B,
被検者間の間隔とは同じであり、しかも第1のコイル10
A及び第2のコイル10Bは同じ構造であるので、被検体が
変る毎に第1のチャンネルにおけるインピーダンスの変
化と、第2のチャンネルにおけるインピーダンスの変化
とは同程度となる。
ージング装置の送受信装置によれば次のように使用す
る。すなわち、第1,第2の共振器12A,12Bのチューニン
グ用キャパシタCT,マッチング用キャパシタCMはQDコイ
ル10の据付時、また、適宜の時に調整されているものと
する。ここで、QDコイル10の第1のコイル10Aと第2の
コイル10Bとは被検者に対して対称に配置である、つま
り第1のコイル10A,被検者間の間隔と第2のコイル10B,
被検者間の間隔とは同じであり、しかも第1のコイル10
A及び第2のコイル10Bは同じ構造であるので、被検体が
変る毎に第1のチャンネルにおけるインピーダンスの変
化と、第2のチャンネルにおけるインピーダンスの変化
とは同程度となる。
この場合、90゜位相器24は、位相を90゜ずらす働きが
あるので、合成器14の第1のチャンネル側から90゜位相
器24を通して第1のチャンネルを見たとき、反射波は、
往路で位相が90゜だけずれることになり、また、帰路で
の位相が90゜だけずれることになるので、両者により前
記反射波は、その位相が180゜ずれて戻ってくることに
なる。
あるので、合成器14の第1のチャンネル側から90゜位相
器24を通して第1のチャンネルを見たとき、反射波は、
往路で位相が90゜だけずれることになり、また、帰路で
の位相が90゜だけずれることになるので、両者により前
記反射波は、その位相が180゜ずれて戻ってくることに
なる。
別の表現を用いれば、反射波どうしは180゜位相がず
れていることによって、互いに反射波は打消しあう。つ
まり、反射波がないことになる。言い換えると、50Ωに
マッチングされていることになる。
れていることによって、互いに反射波は打消しあう。つ
まり、反射波がないことになる。言い換えると、50Ωに
マッチングされていることになる。
よって、被検体22毎のストレーキャパシタンスの変動
に伴ってコイルインピーダンスの変動が生じた場合、第
1,第2の共振器12A,12Bのキャパシタンス成分を調整し
なくとも第1,第2のチャンネル全体でのインピーダンス
整合はとられることになる。この場合、送受切換回路16
は画像データ収集のためのパルスシーケンスに連動して
送信モードと受信モードとが交互に設定され、送信モー
ドが設定されると送信器18からの送信信号がQDコイル10
に送られて、被検体22に励起のための送信信号(高周波
パルス)が印加され、一方、受信モードが設定されると
QDコイル10にて受信された磁気共鳴信号を受信器20に導
くようになる。
に伴ってコイルインピーダンスの変動が生じた場合、第
1,第2の共振器12A,12Bのキャパシタンス成分を調整し
なくとも第1,第2のチャンネル全体でのインピーダンス
整合はとられることになる。この場合、送受切換回路16
は画像データ収集のためのパルスシーケンスに連動して
送信モードと受信モードとが交互に設定され、送信モー
ドが設定されると送信器18からの送信信号がQDコイル10
に送られて、被検体22に励起のための送信信号(高周波
パルス)が印加され、一方、受信モードが設定されると
QDコイル10にて受信された磁気共鳴信号を受信器20に導
くようになる。
以上のように本実施例によれば、QDコイル10の据付
時、また、適宜の時に、第1,第2の共振器12A,12Bのチ
ューニング用キャパシタCT,マッチング用キャパシタCM
を調整しておくだけで、たとえ被検体22毎のストレーキ
ャパシタンスの変動に伴ってコイルインピーダンスの変
動が生じた場合であっても、インピーダンス検出器,可
変容量型キャパシタの駆動手段(モータ等)、切換器等
を付加すること無く、また、調整のための作業を必要と
せずに、所定のインピーダンス整合がなされる。これに
より、検査効率の向上が図られる。
時、また、適宜の時に、第1,第2の共振器12A,12Bのチ
ューニング用キャパシタCT,マッチング用キャパシタCM
を調整しておくだけで、たとえ被検体22毎のストレーキ
ャパシタンスの変動に伴ってコイルインピーダンスの変
動が生じた場合であっても、インピーダンス検出器,可
変容量型キャパシタの駆動手段(モータ等)、切換器等
を付加すること無く、また、調整のための作業を必要と
せずに、所定のインピーダンス整合がなされる。これに
より、検査効率の向上が図られる。
次に、第3図を参照して本発明の第2の実施例を説明
する。
する。
すなわち、第2の実施例は、第1の実施例を詳細化し
た具体例の一例を示したものであり、第1の実施例にお
ける合成器14及び90゜位相器24を、高周波インピーダン
ス変換器38及び90゜位相器24より構成したものである。
ここで、高周波インピーダンス変換器38は、それぞれ50
Ωのインピーダンスを持つ2系統を合成して50Ωのイン
ピーダンスを持つ1系統に変換するものである。
た具体例の一例を示したものであり、第1の実施例にお
ける合成器14及び90゜位相器24を、高周波インピーダン
ス変換器38及び90゜位相器24より構成したものである。
ここで、高周波インピーダンス変換器38は、それぞれ50
Ωのインピーダンスを持つ2系統を合成して50Ωのイン
ピーダンスを持つ1系統に変換するものである。
この第2の実施例の構成の作用を以下説明する。すな
わち、第1,第2の共振器12A,12Bのチューニング用キャ
パシタCT,マッチング用キャパシタCMはQDコイル10の据
付時、また、適宜の時に、例えば、標準的な人体等価フ
ァントム等により、50Ωのインピーダンスマッチング調
整がなされているものとする。ここで、QDコイル10の第
1のコイル10Aと第2のコイル10Bとは被検者に対して対
称に配置である、つまり第1のコイル10A,被検者間の間
隔と第2のコイル10B,被検者間の間隔とは同じであり、
しかも第1のコイル10A及び第2のコイル10Bは同じ構造
であるので、第1のチャンネルにおけるインピーダンス
が変化した場合、その変化分は、第2のチャンネルにお
けるインピーダンスの変化分と同程度となる。
わち、第1,第2の共振器12A,12Bのチューニング用キャ
パシタCT,マッチング用キャパシタCMはQDコイル10の据
付時、また、適宜の時に、例えば、標準的な人体等価フ
ァントム等により、50Ωのインピーダンスマッチング調
整がなされているものとする。ここで、QDコイル10の第
1のコイル10Aと第2のコイル10Bとは被検者に対して対
称に配置である、つまり第1のコイル10A,被検者間の間
隔と第2のコイル10B,被検者間の間隔とは同じであり、
しかも第1のコイル10A及び第2のコイル10Bは同じ構造
であるので、第1のチャンネルにおけるインピーダンス
が変化した場合、その変化分は、第2のチャンネルにお
けるインピーダンスの変化分と同程度となる。
ここで、被検体22が変り、被検体22毎のストレーキャ
パシタンスの変動に伴ってコイルインピーダンスの変動
が生じた場合について説明する。この場合、図示点で
の第1のチャンネルのインピーダンスをZA1とすると、 ZA1=(50+ΔR)+jΔI 同様にして、図示点での第1のチャンネルのインピ
ーダンスをZA2とすると、 ZA2=(50+ΔR)+jΔI ここで、ΔRとΔIとは、それぞれのインピーダンス
の50Ωからのずれ幅の実数成分と虚数成分とを表わして
いる。なお、実数成分ΔRは、 ΔR≪50である。
パシタンスの変動に伴ってコイルインピーダンスの変動
が生じた場合について説明する。この場合、図示点で
の第1のチャンネルのインピーダンスをZA1とすると、 ZA1=(50+ΔR)+jΔI 同様にして、図示点での第1のチャンネルのインピ
ーダンスをZA2とすると、 ZA2=(50+ΔR)+jΔI ここで、ΔRとΔIとは、それぞれのインピーダンス
の50Ωからのずれ幅の実数成分と虚数成分とを表わして
いる。なお、実数成分ΔRは、 ΔR≪50である。
また、図示点での第1のチャンネルのインピーダン
スをZA3とすると、 ZA3=ZA1=(50+ΔR)+jΔI 一方、図示点での第2のチャンネルの反射波は、往
路で、90゜位相器24により90゜だけずれ、また、帰路で
また90゜ずれるので、計180゜ずれることになる。
スをZA3とすると、 ZA3=ZA1=(50+ΔR)+jΔI 一方、図示点での第2のチャンネルの反射波は、往
路で、90゜位相器24により90゜だけずれ、また、帰路で
また90゜ずれるので、計180゜ずれることになる。
よって、図示点での第2のチャンネルのインピーダ
ンスZB4は次のようになる。
ンスZB4は次のようになる。
ZB4=(50+ΔR)−jΔI これは、ZA1の複素共役の関係となる。
よって、ZA3とZB4との合成インピーダンスZ′は次の
ようになる。
ようになる。
Z′=ZA3+ZB4 =[(50+ΔR)+jΔI] +[(50+ΔR)−jΔI] =100+2ΔR この合成インピーダンスZは、高周波インピーダンス
変換器38により1/2となるので、それをZ5とすると次の
ようになる。
変換器38により1/2となるので、それをZ5とすると次の
ようになる。
Z5=Z′/2 =(100+2ΔR)/2 =50+ΔR ≒50 従って、被検体22毎のストレーキャパシタンスの変動
に伴ってコイルインピーダンスの変動が生じた場合、虚
数成分は、打ち消され、実数成分の変化のみの影響しか
受けないことが分かる(通常は、ΔI≫ΔRであ
る。)。これにより、第1,第2の共振器12A,12Bのチュ
ーニング用キャパシタCT,マッチング用キャパシタCMを
調整しておくだけで、たとえ被検体22毎のストレーキャ
パシタンスの変動に伴ってコイルインピーダンスの変動
が生じた場合であっても、インピーダンスのずれは、実
用上問題とならない程度に抑えられていることになる。
つまり、インピーダンス検出器,可変容量型キャパシタ
の駆動手段(モータ等)、切換器等を付加すること無
く、また、調整のための作業を必要とせずに、所定のイ
ンピーダンス整合がなされることになる。
に伴ってコイルインピーダンスの変動が生じた場合、虚
数成分は、打ち消され、実数成分の変化のみの影響しか
受けないことが分かる(通常は、ΔI≫ΔRであ
る。)。これにより、第1,第2の共振器12A,12Bのチュ
ーニング用キャパシタCT,マッチング用キャパシタCMを
調整しておくだけで、たとえ被検体22毎のストレーキャ
パシタンスの変動に伴ってコイルインピーダンスの変動
が生じた場合であっても、インピーダンスのずれは、実
用上問題とならない程度に抑えられていることになる。
つまり、インピーダンス検出器,可変容量型キャパシタ
の駆動手段(モータ等)、切換器等を付加すること無
く、また、調整のための作業を必要とせずに、所定のイ
ンピーダンス整合がなされることになる。
次に、第4図を参照して本発明の第3の実施例を説明
する。
する。
すなわち、第3の実施例は、第1の実施例の具体例を
示したものであり、第1のチャンネル及び第1のチャン
ネルと送信器18及び受信器20との間に、送受切換器16A,
26Bと、90゜ハイブリッド26A,26Bと、抵抗28A,28Bとを
介挿したものであり、ここで、90゜ハイブリッド26A,26
Bは、それぞれ第2の実施例におけるそれと同じもので
あり、90゜位相機能と零゜出力合成機能とを持ち得てい
るものである。また、抵抗28A,28Bの抵抗値は、QDコイ
ル10のインピーダンスと同じ値(例えば50Ω)のもので
ある。
示したものであり、第1のチャンネル及び第1のチャン
ネルと送信器18及び受信器20との間に、送受切換器16A,
26Bと、90゜ハイブリッド26A,26Bと、抵抗28A,28Bとを
介挿したものであり、ここで、90゜ハイブリッド26A,26
Bは、それぞれ第2の実施例におけるそれと同じもので
あり、90゜位相機能と零゜出力合成機能とを持ち得てい
るものである。また、抵抗28A,28Bの抵抗値は、QDコイ
ル10のインピーダンスと同じ値(例えば50Ω)のもので
ある。
この構成によれば、送信又は受信に際して第1のチャ
ンネル又は第2のチャンネルのインピーダンスを90゜位
相することができると共に第1のチャンネルと第2のチ
ャンネルのインピーダンスを合成することができ、第1
の実施例と同じ作用・効果を得ることができる。
ンネル又は第2のチャンネルのインピーダンスを90゜位
相することができると共に第1のチャンネルと第2のチ
ャンネルのインピーダンスを合成することができ、第1
の実施例と同じ作用・効果を得ることができる。
上述した第4図の変形例を第5図に示す。すなわち、
第5図に示す構成は、第4図において、各チャンネルに
インピーダンスが50Ωのバラン(不平衡平衡変換回路)
29A,29Bを介挿した構成であり、動作及び特性は基本的
には第4図に示したものと同じである。
第5図に示す構成は、第4図において、各チャンネルに
インピーダンスが50Ωのバラン(不平衡平衡変換回路)
29A,29Bを介挿した構成であり、動作及び特性は基本的
には第4図に示したものと同じである。
次に、第6図を参照して本発明の第4の実施例を説明
する。
する。
すなわち、第4の実施例は、第1の実施例の構成にお
けるQDコイル10を、送信専用としたものであり、送受信
切換器16を除去し、受信コイル30及び共振器32を付加
し、これを受信器20に接続したものである。
けるQDコイル10を、送信専用としたものであり、送受信
切換器16を除去し、受信コイル30及び共振器32を付加
し、これを受信器20に接続したものである。
この構成によれば、送信に際して第1のチャンネル又
は第2のチャンネルのインピーダンスを90゜位相するこ
とができると共に第1のチャンネルと第2のチャンネル
とのインピーダンスを合成することができ、送信に際し
て第1の実施例と同じ作用・効果を得ることができる。
は第2のチャンネルのインピーダンスを90゜位相するこ
とができると共に第1のチャンネルと第2のチャンネル
とのインピーダンスを合成することができ、送信に際し
て第1の実施例と同じ作用・効果を得ることができる。
次に、第7図を参照して本発明の第5の実施例を説明
する。
する。
すなわち、第5の実施例は、第1の実施例の構成にお
けるQDコイル10を、受信専用としたものであり、送受信
切換器16を除去し、送信コイル34及び共振器34を付加
し、これを送信器18に接続したものである。
けるQDコイル10を、受信専用としたものであり、送受信
切換器16を除去し、送信コイル34及び共振器34を付加
し、これを送信器18に接続したものである。
この構成によれば、受信に際して第1のチャンネル又
は第2のチャンネルのインピーダンスを90゜位相するこ
とができると共に第1のチャンネルと第2のチャンネル
とのインピーダンスを合成することができ、受信に際し
て第1の実施例と同じ作用・効果を得ることができる。
は第2のチャンネルのインピーダンスを90゜位相するこ
とができると共に第1のチャンネルと第2のチャンネル
とのインピーダンスを合成することができ、受信に際し
て第1の実施例と同じ作用・効果を得ることができる。
上述した第1図〜第7図の例は、被検体が入れ替わっ
た場合であっても、調整作業を必要としないで、被検体
毎のストレーキャパシタンスの変動に伴うコイルインピ
ーダンス変動が補償され得る構成を示すものであり、以
下第8図〜第12図の例は、静磁場強度及びイメージング
対象核種を変えた場合であっても、広帯域にて位相を90
゜ずらすことより往路で90゜、帰路で90゜、合わせて18
0゜位相がずれることにより、反射波は互いに打ち消し
合い、反射波の無い状態となり、マッチングがとれてい
ることになる。よって、ある周波数で一度調整したらそ
の後には調整作業を必要としないで、コイルインピーダ
ンス変動が実用上において補償され得る構成を示すもの
である。
た場合であっても、調整作業を必要としないで、被検体
毎のストレーキャパシタンスの変動に伴うコイルインピ
ーダンス変動が補償され得る構成を示すものであり、以
下第8図〜第12図の例は、静磁場強度及びイメージング
対象核種を変えた場合であっても、広帯域にて位相を90
゜ずらすことより往路で90゜、帰路で90゜、合わせて18
0゜位相がずれることにより、反射波は互いに打ち消し
合い、反射波の無い状態となり、マッチングがとれてい
ることになる。よって、ある周波数で一度調整したらそ
の後には調整作業を必要としないで、コイルインピーダ
ンス変動が実用上において補償され得る構成を示すもの
である。
第8図に示す第6の実施例は、第1図に示す第1の実
施例に対応するものであって、第1図における90゜位相
器24と通常の周波数帯域特性の合成器14とに代えて合成
器と90゜位相器の機能を合せ持った広帯域ハイブリッド
114を用いる構成としている。ここで、第1の実施例に
おいては、被検体が変わる毎にストレーキャパシタンス
の変動が生じるという、事情であったが、本例では、磁
気共鳴信号の周波数は、同一核種であっても静磁場強度
に応じて変化し、また、同一の静磁場強度であっても核
種の種類によって異なる、という事情であって、チュー
ニング用キャパシタCT、マッチング用キャパシタCMであ
る2つの可変容量型キャパシタを調整する必要がある点
では、同じであり、違うのは本例にあっては、数メガヘ
ルツ〜数十メガヘルスの広帯域であることである。従っ
て、本例では、第1図における90゜位相器24と通常の周
波数帯域特性の合成器14とに代えて合成器と90゜位相器
の機能を合せ持った広帯域ハイブリッド114を用いてい
るのである。
施例に対応するものであって、第1図における90゜位相
器24と通常の周波数帯域特性の合成器14とに代えて合成
器と90゜位相器の機能を合せ持った広帯域ハイブリッド
114を用いる構成としている。ここで、第1の実施例に
おいては、被検体が変わる毎にストレーキャパシタンス
の変動が生じるという、事情であったが、本例では、磁
気共鳴信号の周波数は、同一核種であっても静磁場強度
に応じて変化し、また、同一の静磁場強度であっても核
種の種類によって異なる、という事情であって、チュー
ニング用キャパシタCT、マッチング用キャパシタCMであ
る2つの可変容量型キャパシタを調整する必要がある点
では、同じであり、違うのは本例にあっては、数メガヘ
ルツ〜数十メガヘルスの広帯域であることである。従っ
て、本例では、第1図における90゜位相器24と通常の周
波数帯域特性の合成器14とに代えて合成器と90゜位相器
の機能を合せ持った広帯域ハイブリッド114を用いてい
るのである。
以下同様に、第9図〜第12図の例を説明する。
第9図に示す第7の実施例は、第4図に示す第3の実
施例に対応するものであって、第4図における通常の周
波数帯域特性の90゜ハイブリッド26A,26Bに代えて広帯
域90゜ハイブリッド126A,126Bを用いる構成としてい
る。
施例に対応するものであって、第4図における通常の周
波数帯域特性の90゜ハイブリッド26A,26Bに代えて広帯
域90゜ハイブリッド126A,126Bを用いる構成としてい
る。
第10図に示す第7の実施例の変形例は、第5図に示す
第3の実施例の変形例に対応するものであって、第5図
における通常の周波数帯域特性の90゜ハイブリッド26A,
26Bに代えて広帯域90゜ハイブリッド126A,126Bを用いる
構成としている。
第3の実施例の変形例に対応するものであって、第5図
における通常の周波数帯域特性の90゜ハイブリッド26A,
26Bに代えて広帯域90゜ハイブリッド126A,126Bを用いる
構成としている。
第11図に示す第8の実施例は、第6図に示す第4の実
施例に対応するものであって、第6図における90゜位相
器24と通常の周波数帯域特性の合成器14とに代えて合成
器と90゜位相器の機能を合せ持った広帯域ハイブリッド
114を用いる構成としている。
施例に対応するものであって、第6図における90゜位相
器24と通常の周波数帯域特性の合成器14とに代えて合成
器と90゜位相器の機能を合せ持った広帯域ハイブリッド
114を用いる構成としている。
第12図に示す第9の実施例は、第7図に示す第5の実
施例に対応するものであって、第7図における90゜位相
器24と通常の周波数帯域特性の合成器14とに代えて合成
器と90゜位相器の機能を合せ持った広帯域ハイブリッド
114を用いる構成としている。
施例に対応するものであって、第7図における90゜位相
器24と通常の周波数帯域特性の合成器14とに代えて合成
器と90゜位相器の機能を合せ持った広帯域ハイブリッド
114を用いる構成としている。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できるも
のである。
明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できるも
のである。
[発明の効果] 以上のように本発明によれば、ある周波数においてコ
イル調整を行なった後に周波数を異ならせた際の「ず
れ」により生じる反射波を、信号の位相を制御する第1
及び第2の信号制御手段により消失させることができ
る。これにより広帯域のマッチングが実現され、再調整
が不要になる。
イル調整を行なった後に周波数を異ならせた際の「ず
れ」により生じる反射波を、信号の位相を制御する第1
及び第2の信号制御手段により消失させることができ
る。これにより広帯域のマッチングが実現され、再調整
が不要になる。
また、第1及び第2の信号制御手段は、第1及び第2
のコイル(チャネル)に対応して設けられているので、
高周波信号(RF励起パルス)の送信と磁気共鳴信号の受
信との間で回転磁場の方向を逆転させる場合に、かかる
送受信を有効に行なわせることができる。
のコイル(チャネル)に対応して設けられているので、
高周波信号(RF励起パルス)の送信と磁気共鳴信号の受
信との間で回転磁場の方向を逆転させる場合に、かかる
送受信を有効に行なわせることができる。
第1図は本発明にかかる磁気共鳴イメージング装置の送
受信装置の第1の実施例の構成を示す図、第2図は同実
施例におけるQDコイルの一例としてSTRコイルの斜視
図、第3図は本発明にかかる磁気共鳴イメージング装置
の送受信装置の第2の実施例の構成を示す図、第4図は
本発明にかかる磁気共鳴イメージング装置の送受信装置
の第3の実施例の構成を示す図、第5図は第4図に示す
第3の実施例の変形例の構成を示す図、第6図は本発明
にかかる磁気共鳴イメージング装置の送受信装置の第4
の実施例の構成を示す図、第7図は本発明にかかる磁気
共鳴イメージング装置の送受信装置の第5の実施例の構
成を示す図、第8図は本発明にかかる磁気共鳴イメージ
ング装置の送受信装置の第6の実施例の構成を示す図、
第9図は本発明にかかる磁気共鳴イメージング装置の送
受信装置の第7の実施例の構成を示す図、第10図は第9
図に示す第7の実施例の変形例の構成を示す図、第11図
は本発明にかかる磁気共鳴イメージング装置の送受信装
置の第8の実施例の構成を示す図、第12図は本発明にか
かる磁気共鳴イメージング装置の送受信装置の第9の実
施例の構成を示す図、第13図はQDコイルと被検体との間
に生じるストレーキャパシタンスを示す図、第14図は従
来の磁気共鳴イメージング装置の送受信装置の構成を示
す図である。 10……QDコイル、10A……第1のコイル、10B……第2の
コイル、12A……第1の共振器、12B……第2の共振器、
14……合成器、16……送受切換器、16A……送受切換
器、16B……送受切換器、18……送信器、20……受信
器、24……90゜位相器、26A……第1の90゜ハイブリッ
ド、26B……第2の90゜ハイブリッド、28A……第1の抵
抗、28B……第2の抵抗、29A,29B……バラン、30……受
信コイル、32……共振器、34……送信コイル、36……共
振器、114……広帯域90゜ハイブリッド、126A……第1
の広帯域90゜ハイブリッド、126B……第2の広帯域90゜
ハイブリッド。
受信装置の第1の実施例の構成を示す図、第2図は同実
施例におけるQDコイルの一例としてSTRコイルの斜視
図、第3図は本発明にかかる磁気共鳴イメージング装置
の送受信装置の第2の実施例の構成を示す図、第4図は
本発明にかかる磁気共鳴イメージング装置の送受信装置
の第3の実施例の構成を示す図、第5図は第4図に示す
第3の実施例の変形例の構成を示す図、第6図は本発明
にかかる磁気共鳴イメージング装置の送受信装置の第4
の実施例の構成を示す図、第7図は本発明にかかる磁気
共鳴イメージング装置の送受信装置の第5の実施例の構
成を示す図、第8図は本発明にかかる磁気共鳴イメージ
ング装置の送受信装置の第6の実施例の構成を示す図、
第9図は本発明にかかる磁気共鳴イメージング装置の送
受信装置の第7の実施例の構成を示す図、第10図は第9
図に示す第7の実施例の変形例の構成を示す図、第11図
は本発明にかかる磁気共鳴イメージング装置の送受信装
置の第8の実施例の構成を示す図、第12図は本発明にか
かる磁気共鳴イメージング装置の送受信装置の第9の実
施例の構成を示す図、第13図はQDコイルと被検体との間
に生じるストレーキャパシタンスを示す図、第14図は従
来の磁気共鳴イメージング装置の送受信装置の構成を示
す図である。 10……QDコイル、10A……第1のコイル、10B……第2の
コイル、12A……第1の共振器、12B……第2の共振器、
14……合成器、16……送受切換器、16A……送受切換
器、16B……送受切換器、18……送信器、20……受信
器、24……90゜位相器、26A……第1の90゜ハイブリッ
ド、26B……第2の90゜ハイブリッド、28A……第1の抵
抗、28B……第2の抵抗、29A,29B……バラン、30……受
信コイル、32……共振器、34……送信コイル、36……共
振器、114……広帯域90゜ハイブリッド、126A……第1
の広帯域90゜ハイブリッド、126B……第2の広帯域90゜
ハイブリッド。
Claims (3)
- 【請求項1】第1のコイルと、 前記第1のコイルに対し幾何学的に90゜ずらして配置さ
れる第2のコイルと、 高周波信号を送信するための送信手段と、 前記第1及び第2のコイルからの出力信号を受信するた
めの受信手段と、 前記第1のコイルに対応して設けられる第1の信号制御
手段であって、前記送信手段から出力された高周波信号
を第1及び第2の信号に分配すると共に、該第1の信号
は位相を90゜ずらしてから前記第1及び第2のコイルの
いずれか一方に供給し、かつ第2の信号は該第1及び第
2のコイルのいずれか他方に供給する第1の信号制御手
段と、 前記第2のコイルに対応して設けられる第2の信号制御
手段であって、前記第1のコイルからの出力信号と前記
第2のコイルからの出力信号とを、いずれか一方からの
出力信号の位相を90゜ずらしてから合成し、前記受信手
段に出力する第2の信号制御手段と、を具備することを
特徴とする磁気共鳴イメージング装置の送受信装置。 - 【請求項2】前記第1のコイルと前記第1の信号制御手
段との間および前記第2のコイルと前記第2の信号制御
手段との間に、インピーダンスの平衡不平衡変換手段を
設けたことを特徴とする請求項1に記載の送受信装置。 - 【請求項3】前記第1及び第2の信号制御手段は、広帯
域の90゜ハイブリッド回路から構成されることを特徴と
する請求項1又は2のいずれかに記載の送受信装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18366289 | 1989-07-18 | ||
JP1-183662 | 1989-07-18 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03131235A JPH03131235A (ja) | 1991-06-04 |
JP3095402B2 true JP3095402B2 (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=16139736
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02187954A Expired - Lifetime JP3095402B2 (ja) | 1989-07-18 | 1990-07-18 | 磁気共鳴イメージング装置の送受信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3095402B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9274189B2 (en) * | 2009-11-30 | 2016-03-01 | Hitachi Medical Corporation | High-frequency coil unit and magnetic resonance imaging device |
US9541614B2 (en) | 2011-04-11 | 2017-01-10 | Hitachi, Ltd. | High frequency coil unit and magnetic resonance imaging apparatus |
US9638771B2 (en) | 2010-08-17 | 2017-05-02 | Hitachi, Ltd. | High-frequency coil and magnetic resonance imaging device employing same |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4879829B2 (ja) | 2007-07-19 | 2012-02-22 | 株式会社日立製作所 | 高周波コイル及び磁気共鳴撮像装置 |
-
1990
- 1990-07-18 JP JP02187954A patent/JP3095402B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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