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JP3094050B2 - マグネトロンスパッタリング装置及びスパッタリングガン - Google Patents

マグネトロンスパッタリング装置及びスパッタリングガン

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JP3094050B2
JP3094050B2 JP04329346A JP32934692A JP3094050B2 JP 3094050 B2 JP3094050 B2 JP 3094050B2 JP 04329346 A JP04329346 A JP 04329346A JP 32934692 A JP32934692 A JP 32934692A JP 3094050 B2 JP3094050 B2 JP 3094050B2
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Japan
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recess
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JP04329346A
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謙一 久保
保男 小林
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Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
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Publication date
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  • Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体ウェハに
薄膜を蒸着するためのマグネトロンスパッタリング装置
及びスパッタリングガンに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】マグネ
トロンスパッタリング装置は、真空チャンバ内に薄膜が
形成されるべき基板(例えば半導体ウェハ)及びスパッ
タリングガンが設けられ、スパッタリングガンは基板に
対向するように設けられたターゲットとスパッタリング
電極とを有している。
【0003】スパッタリングに際しては、真空チャンバ
内がmTorrオーダー程度のスパッタリングガス(一般的
にはアルゴンガスが用いられる)雰囲気に維持されると
共に、スパッタリングターゲットに冷却機構を有するス
パッタリング電極を介して一般的には直流電源から負の
電圧が印加される。一方、スパッタリングターゲット及
びスパッタリング電極と数mmの間隙を介して接するア
ノード及びシールド等の部材は、一般的には真空チャン
バーと共に接地電位に維持される。スパッタリングター
ゲット裏面に近接して磁気回路が設けられ、これにより
スパッタリングターゲット表面に平行磁界が印加され
る。従って、スパッタリングターゲット表面部分には直
交電磁界が形成されることとなり、これによってプラズ
マ内の電子にサイクロン運動が生じ、比較的低い圧力で
安定したスパッタリングを行うことができる。
【0004】従来のスパッタリングガンのターゲットと
しては、一般的には、平板型のものまたは緩い勾配を有
する逆円錐型のスパッタ面を有するものであって、ウエ
ーハより大きな口径のものが用いられている。
【0005】近年、ICの集積度が高くなるにしたがっ
て、ビアホールまたはコンタクトホールの口径が例えば
0.5ミクロンと小さくなる一方、各層の厚みはそれほ
ど変化しないので、ビアホールまたはコンタクトホール
のアスペクト比が大きなものとなってきている。このよ
うに高密度化されたウェハに薄膜を形成する場合におい
て、従来の平板状のターゲットを用いたときには、以下
のような問題が生じる。
【0006】即ち、図10に示すように、平板状のター
ゲット2を用いた構成のスパッタ装置では、ターゲット
2の表面から叩き出されるされるスパッタ粒子はターゲ
ット2の各部分において近似的に円3に示されるよう
に、さまざまな方向の成分を有している。
【0007】基板として用いられる4M−DRAM以上
の高集積度のULSI1は直径が0.5ミクロンで深さ
が1ミクロン(すなわち、アスペクト比2)のコンタク
トホール(又はビアホール)5が形成されており、この
ようなULSI1にスパッタリングにより導電膜4を形
成するときには、コンタクトホール5には垂直方向から
のスパッタ粒子だけでなく、あらゆる角度からスパッタ
粒子が入射するので、コンタクトホール5の肩の部分に
おけるのスパッタ粒子の堆積が大きくなってコンタクト
ホール5の入り口を塞いでしまい、結果としてコンタク
トホール5内面に十分な厚みの導電膜を形成することが
できなくなる。特に、0.5ミクロン以下のコンタクト
ホール又はビアホールにおいて従来の平板型スパッタガ
ンでは、段差の被覆率(以下、ステップカバレージと呼
ぶ)、特にホール底部への堆積量(以下、ボトムカバレ
ージと呼ぶ)が10%以下に低下することが指摘されて
いる。
【0008】また、従来のマグネトロンスパッタリング
装置では、プラズマの発生はスパッタガス圧力が1mTor
r より高い圧力でないと安定せず、処理空間全体を安定
する圧力に高めなければならないため、スパッタ粒子と
スパッタガス粒子との衝突が無視できない量となってし
まう。従って、従来のマグネトロンスパッタリング装置
ではスパッタ効率が十分とはいえない。
【0009】一方、半導体の分野では、TiNやTiN
O膜等の化合物膜をリアクティブスパッタリングにより
成膜している。リアクティブスパッタリングは、一般的
に、アルゴンガス等の不活性ガスと反応ガスとしての窒
素又は窒素及び酸素の混合ガスとを用い、スパッタリン
グ粒子と反応ガスとを反応させて膜を形成する。
【0010】しかし、このような反応ガスを用いたリア
クティブスパッタリングにおいては、以下に示すような
新たな問題が生じる。すなわち、このように窒素ガスの
ような反応ガスを用いてスパッタリングを行うと、不活
性ガス(アルゴンガス)単独の場合と比較してスパッタ
リング効率が1/5程度に低下してしまう。また、電極
間に堆積した膜が剥離しやすく、異常放電を生じさせる
原因となっている。
【0011】この発明はかかる事情に鑑みてなされたも
のであって、高集積度のウェハのホール内にも十分な量
のスパッタ粒子を堆積することができ、スパッタリング
処理空間全体のスパッタガス圧を低く維持した状態でス
パッタリングすることが可能であり、さらに高効率でリ
アクティブスパッタリングを実施することができるマグ
ネトロンスパッタリング装置及びスパッタリングガンを
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、第1に真空
容器と、この真空容器内に配置された被処理体と、前記
真空容器の内部に配置され、スパッタ粒子を射出するた
めのスパッタリングガンとを具備し、前記スパッタリン
グガンは、凹部状ターゲットを有し、その凹部の先端部
が円筒で底部が漏斗状または凹部の先端部が円錐状で底
部が半球状もしくは凹部の底部を切断した円錐状または
四角錐状であり、前記凹部状ターゲットの底部からスパ
ッタリングガスを凹部状ターゲット内に供給するスパッ
タリングガス供給手段と、前記凹部状ターゲットに電力
を印加して前記スパッタリングガスでプラズマを生成
し、前記凹部状ターゲット内に電界を形成するための電
界形成手段と、前記凹部状ターゲット内に形成された前
記電界に対して直交する成分を含む磁界を形成する磁界
形成手段とを有したことを特徴とするマグネトロンスパ
ッタリング装置を提供する。第2に、真空容器と、この
真空容器の内部に配置され、スパッタ粒子を射出するた
めのスパッタリングガンと、前記真空容器内において薄
膜を形成すべき被処理体を支持するための支持体と、前
記真空容器内に反応ガスを供給する反応ガス供給手段と
を具備し、前記スパッタリングガンは、凹部状ターゲッ
トを有し、その凹部の先端部が円筒で底部が漏斗状また
は凹部の先端部が円錐状で底部が半球状もしくは凹部の
底部を切断した円錐状または四角錐状であり、前記凹部
状ターゲットの底部からスパッタリングガスを凹部状タ
ーゲット内に供給するスパッタリングガス供給手段と、
前記凹部状ターゲットに電力を印加して前記スパッタリ
ングガスでプラズマを生成し、前記凹部状ターゲット内
に電界を形成するための電界形成手段と、前記凹部状タ
ーゲット内に形成された前記電界に対して直交する成分
を含む磁界を形成する磁界形成手段とを有し、前記反応
ガスは、前記凹部状ターゲットと隔離した領域に供給さ
れ、前記凹部状ターゲット内から前記プラズマで生成さ
れたスパッタ粒子と反応して反応生成物を前記被処理体
上に堆積することを特徴とするマグネトロンスパッタリ
ング装置を提供する。
【0013】この発明は第3に、凹部の先端部が円筒で
底部が漏斗状または凹部の先端部が円錐状で底部が半球
状もしくは凹部の底部を切断した円錐状または四角錐状
の凹部状ターゲットと、前記凹部状ターゲットの底部か
らスパッタリングガスを凹部状ターゲット内に供給する
スパッタリングガス供給手段と、前記凹部状ターゲット
に電力を印加して前記スパッタリングガスでプラズマを
生成し、前記凹部状ターゲット内に電界を形成するため
の電界形成手段と、前記凹部状ターゲット内に形成され
た前記電界に対して直交する成分を含む磁界を形成する
磁界形成手段とを有したことを特徴とするスパッタリン
グガンを提供する。第4に、凹部の先端部が円筒で底部
が漏斗状または凹部の先端部が円錐状で底部が半球状も
しくは凹部の底部を切断した円錐状または四角錐状の凹
部状ターゲットと、前記凹部状ターゲットの底部からス
パッタリングガスを凹部状ターゲット内に供給するスパ
ッタリングガス供給手段と、前記凹部状ターゲットに電
力を印加して前記スパッタリングガスでプラズマを生成
し、前記凹部状ターゲット内に電界を形成するための電
界形成手段と、前記凹部状ターゲット内に形成された前
記電界に対して直交する成分を含む磁界を形成する磁界
形成手段とを有し、前記プラズマと隔離した位置におい
て前記プラズマによって前記凹部状ターゲットから叩き
出されたスパッタ粒子に反応ガスを供給する反応ガス供
給手段を備え、前記凹部状ターゲット内から前記プラズ
マで生成されたスパッタ粒子を射出させることを特徴と
するスパッタリングガンを提供する。
【0014】
【作用】この発明においては、スパッタリングガンのタ
ーゲットに凹部を設け、その中にプラズマを形成してス
パッタ粒子を射出させるので、スパッタ粒子は極めて高
い指向性をもって射出される。従って、高集積度のウェ
ハのホール内にも十分な量のスパッタ粒子を堆積するこ
とができる。また、凹部にガスを供給する際に、凹部の
基端側から先端側にかけてスパッタリングガスの圧力勾
配を形成させることができるので、真空チャンバー内の
処理空間を低圧に維持した状態でもスパッタリングを行
うことができる。従って、スパッタ粒子が移動する処理
空間内においてスパッタ粒子がガスに衝突する機会を減
少させることができ、極めてスパッタリング効率が高
い。さらに、反応ガスはプラズマが生成される凹部と離
隔した位置においてスパッタ粒子に供給されるので、高
効率でリアクティブスパッタリングを行うことができ
る。
【0015】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の実施例
について説明する。
【0016】図1は、この発明の一実施例に係るマグネ
トロンスパッタリング装置を示す概略構成図である。こ
のマグネトロンスパッタリング装置は、その中で成膜処
理が行われる真空チャンバー10と、マグネトロンスパ
ッタリングガン30の組立体12と、スパッタリングガ
ン30にスパッタリングガス(例えばアルゴンガス)を
供給するためのスパッタリングガス供給源18と、被処
理体としての半導体ウェハWを支持するための支持体1
4と、真空チャンバー10内に反応ガス(例えば窒素ガ
ス)を供給するため反応ガス供給手段を備えている。
【0017】真空チャンバー10の側壁には排気口10
aが形成されており、この排気口10aには真空ポンプ
11が接続されている。そして、この真空ポンプ11に
よりチャンバー10内を排気することにより、チャンバ
ー10内が所望の真空度に保持される。
【0018】支持体14は真空チャンバー10の底部に
設けられており、加熱機能を有している。この支持体1
4の上方には組立体12が配置される。組立体12に組
み込まれたスパッタリングガン30は凹部32を有する
ターゲット31を備えており、このターゲット31は上
述のガス供給源18から供給されたスパッタリングガス
のプラズマによりスパッタされる。これにより、スパッ
タ粒子がウェハWに向けて射出される。なお、スパッタ
リングガン30の詳細な構造は後述する。
【0019】組立体12と支持体14上のウェハWとの
間にはシャッター17が設けられており、シャッター1
7を閉じた状態で予備スパッタリングを行い、実際のス
パッタリング処理はシャッター17を開けた状態で行わ
れる。
【0020】真空チャンバー10の排気口10aと反対
側の側壁には反応ガス供給管15が接続されており、こ
の供給管15に上述した反応ガス供給源16が接続され
ている。そして、反応ガス供給源16から反応ガス供給
管15を介して窒素ガス等の反応ガスがチャンバ10内
に供給される。
【0021】組立体12を構成するスパッタリングガン
30は、例えば図2のように構成される。すなわち、ス
パッタリングガン30はターゲット31、アノード3
4、ターゲットクランプ組立体35、ターゲット冷却ブ
ロック36、絶縁材37、磁石38、ヨーク39とから
構成されている。
【0022】ターゲット31は、成膜材料例えばアルミ
ニウム、銅、チタン、窒化チタン等から構成され、ウエ
ハWに対向する面に開口する凹部32が形成されてい
る。凹部32は開口端に向かうに従って口径が大きくな
る逆テーパ形状を呈している。この凹部32の底部には
ガス供給孔40が形成されており、上述ガス供給源18
からガス供給孔40を介して凹部32にアルゴンガスな
どのスパッタリングガス(プラズマガス)が供給され
る。
【0023】磁石38はターゲット31の上方、すなわ
ちターゲット31の背面に配置されており、磁石38の
ターゲット31側には、ガス流路を規定するように磁性
体からなるポールピース41が設けられている。ヨーク
39はスパッタリングガン30の外側を規定するように
設けられており、このヨーク39によって、ターゲット
31と磁石38との間およびアノード34と磁石38と
の間が磁気的な閉回路となる。この結果ターゲット31
の開口部側に設けられたアノード34と磁石38との間
に磁力線Mが形成される。すなわち、凹部32に磁界が
形成される。
【0024】アノード34は例えばアルミニウムで構成
され、ターゲット31の開口部と同等またはこれよりも
大きな開口を有している。そして、スパッタ粒子をシー
ルドするシールドリングとしての役割も兼備する。
【0025】ターゲット冷却ブロック36は冷媒通路4
2を有し、略円筒状を呈しており、その内側の空間にタ
ーゲット31が嵌合されている。そして、その開口端側
において、ターゲットクランプ組立体35によってター
ゲット31との間が固定されている。アノード34は、
ヨーク39およびそれ自体に設けられた切欠き部分43
にピン44を挿入して固定され、ターゲットクランプ組
立体35はそれ自体およびターゲット冷却ブロック36
に設けられた切欠き部分43にピン44を挿入して固定
される。ターゲットとアノードとは絶縁材37によって
電気的に絶縁されている。
【0026】ターゲット冷却ブロック36の冷媒通路4
2には冷媒給排水管42a、42bを通って冷媒が供給
され、これによりターゲット31が冷却される。なお、
ヨーク39の外側には冷却リング46が設けられてお
り、その中の冷媒通路47には冷却水給排管47a,4
7bを介して冷媒が供給され、これによりヨーク39も
冷却される。
【0027】ターゲット31は直流電源45に接続され
ており、この電源45から例えば−300〜−800V
の電圧が印加される。また、アノード34は接地されて
いる。従って、アノード34とターゲット31との間、
すなわち凹部32には電界が形成され、その中に形成さ
れた磁界のうち電界に直交する成分により直交電磁界が
形成される。
【0028】このように構成されるマグネトロンスパッ
タリング装置においては、先ず、支持体14上に被処理
体としての半導体ウェハWを載置し、真空ポンプ11に
より、真空チャンバー10内を例えば10-9Torr台に真
空排気する。そして、移動機構20により、スパッタリ
ングガン30と被処理体としての半導体ウェハWとの間
に相対的移動を生じさせた状態でスパッタリングを行
う。
【0029】スパッタリングに際しては、スパッタリン
グガン30におけるターゲット31の凹部32に、ガス
供給源18からガス導入孔40を通じてArガス等のス
パッタリングガスすなわちプラズマ生成ガスを供給し
て、0.05〜10mTorr の圧力に保持して、ターゲッ
ト31とアノード34との間に−300〜−800Vの
電圧を印加する。これにより、凹部32内にスパッタリ
ングガスのプラズマが生成される。
【0030】プラズマ領域33の電子48は磁力線Mと
ターゲットに印加される電界によって形成される直交電
磁界によりサイクロン運動し、中性アルゴン粒子と衝突
する確率が高まり、イオン化が促進される。イオン化し
たスパッタリングガスは電界によってターゲット31の
壁に衝突する。これにより、スパッタ粒子Sがターゲッ
ト31から叩出される。叩き出されたスパッタ粒子Sは
ターゲットの開口部から射出されるが、ターゲット31
の壁に当ったスパッタ粒子は再びターゲット上に堆積す
る。しかし、このように堆積されたスパッタ粒子も再度
アルゴンイオンによってスパッタされ、ターゲットの開
口から下方に射出され、結果として指向性の高いスパッ
タ粒子Sの流れが得られる。
【0031】この場合に、ターゲット31のガス導入孔
40は径が小さく、凹部32の開口端に向かって径が大
きくなっているので、ガス導入基端からスパッタリング
処理空間60に向かって導入ガスの圧力勾配が形成さ
れ、処理空間60が低圧でもプラズマが安定して生成さ
れる。例えば、プラズマ生成領域33ではプラズマが安
定して生成可能な圧力、例えば1mTorr オーダーとし、
処理空間60ではスパッタ粒子がガスに衝突する機会を
減少できる圧力、例えば0.1mTorr オーダーとするこ
とができる。また、凹部32内の圧力が従来より1オー
ダー低い0.1mTorr オーダー、例えば0.2mTorr で
もプラズマを生成させることが可能である。この場合に
は、処理空間60の圧力をさらに低下させることができ
る。
【0032】このように、スパッタリング処理空間60
の圧力が低い状態で、高い指向性を有するスパッタ粒子
によりスパッタリングを行うことができる。従って、コ
ンタクトホールが形成されたウェハにスパッタリング処
理を行う場合においても、高いステップカバレージ及び
ボトムカバレージをもって高効率で薄膜を形成すること
ができる。
【0033】リアクティブスパッタリングを行う場合に
は、反応ガス供給源16から反応ガス供給管15を介し
て真空チャンバー10の処理空間60に反応ガス、例え
ば窒素ガスが導入される。スパッタリングガン30から
のスパッタ粒子Sは処理空間60を通ってウェハWに向
かうから、反応ガスはスパッタ粒子に向かって供給され
ることとなる。スパッタ粒子に向かって供給された反応
ガスはスパッタ粒子と反応し、これにより反応生成物が
生成され、この反応生成物がウェハW上に堆積されるこ
ととなる。例えば、スパッタ粒子がチタンで反応ガスが
窒素ガスの場合には、ウェハW上にTiNが形成される
こととなる。この場合に、反応ガスは、スパッタリング
ガスのプラズマが形成される凹部32から離隔した領域
に供給されるので、高効率のリアクティブスパッタリン
グが達成される。
【0034】なお、スパッタ粒子の指向性は、ターゲッ
ト31の先端側に設けられたアノード34の長さを変え
ることによって調節することができる。すなわち、アノ
ード34はシールドリングとしても機能する。例えば、
スパッタ粒子の指向性をより高めたい場合には、アノー
ド34を長くする。
【0035】このようなスパッタリング処理を繰り返す
と、ターゲット31はスパッタ粒子の発生により徐々に
消耗しスパッタ部49は破線49aで示すように大きく
なっていく。しかし、この場合には凹部32の大きさが
変化するのみで、上述の機能が低下することはない。
【0036】なお、ターゲット31はターゲット冷却ブ
ロック36の空間に容易に嵌め込まれるように空間の大
きさより少し小さめの大きさに作られる。即ち、ターゲ
ット31外周面と冷却装置の内周面との間には、ターゲ
ット31を容易に脱着でき、かつターゲット31の熱膨
張によりターゲット冷却ブロック36の内周面に密着す
る程度のクリアランスを有する様に構成される。したが
って、消耗したターゲットを交換するときにはターゲッ
トは低温になり縮小しているので、ターゲット31とタ
ーゲット冷却ブロック36との間には間隙が存在し、極
めて容易にターゲット冷却ブロック36からターゲット
31を取外しまた新たなターゲットを取り付けることが
できる。そして、ターゲット電極に電圧を印加するとプ
ラズマが発生し、その際に発生する熱によってターゲッ
ト31およびターゲット冷却ブロック36が膨張し、両
者は確実に固定される。従って、ターゲット31の熱は
ターゲット冷却ブロック36に伝えられるのでターゲッ
ト31自体に冷却手段を設けることなくターゲット31
を冷却することができる。従って、ターゲット31はガ
スの供給孔40を設けるだけの簡単な構造とすることが
できる。また、ターゲット冷却ブロック36への冷却水
給排水管は一度固定すれば着脱する必要のないものであ
り、冷却水の給排水機構も簡単なものとすることができ
る。
【0037】ターゲット31の凹部32の形状としては
種々のものを採用することができる。例えば、図3の
(a)〜(c)に示す構造を採用することができる。
(a)では、凹部32の先端部が円筒で底部が漏斗状と
なっており、その底部の中心部にガス供給孔40が形成
されている。(b)では、凹部32の先端部が円錐状で
底部が半球状となっており、(a)の例と同様に底部の
中心部にガス供給孔40が開口している。(c)では、
凹部32の底部を切断した円錐状(四角錐でもよい)と
なっており、ガス供給孔40はやはり底部の中心に形成
されている。次に、組立体として複数のスパッタリング
ガンを有するものを用いた場合について説明する。
【0038】被処理体が8インチウェハ以上に大型化し
てくると、被処理体の全ての領域に短時間で薄膜を形成
するために複数のスパッタリングガンが必要となる。こ
の場合の装置構成を図4に示す。図4の装置は、図1の
装置と比較して、組立体12の代わりに複数のスパッタ
リングガン30を有する組立体12aが設けられている
他、支持体14を移動する移動機構20を備えている点
で異なっているが、それ以外の点は実質的に同一であ
る。
【0039】移動機構20は、支持体14の下方に設け
られており、支持体14と駆動軸14aで連結されてい
る。この移動機構20は、支持体14を垂直移動(Z方
向)及び回転移動(θ方向)させる第1の移動部21、
並びに水平移動させる第2の移動部22を備えている。
【0040】第1の移動部21は、例えばモーターの回
転をボールねじ機構等により直線駆動力に変換し、駆動
軸14aに連結された載置台14を上下に移動させ、ま
た、モータの回転により支持体14を回転させることが
可能となっている。
【0041】第2の移動部22は、Xテーブル23、X
テーブル用レール24、Yテーブル25、Yテーブル用
レール26及び基台27を備えている。Xテーブル23
はレール24上を第1の駆動部21と共にX方向に移動
可能となっている。また、Yテーブル25は、基台27
上に設けられたYテーブル用レール26上を第1の移動
部21及びXテーブル23と共にY方向(X方向に直交
する方向)に移動可能となっている。
【0042】なお、上述のように、第1の移動部21、
Xテーブル23、Yテーブル25はそれぞれ独立に移動
することができるため、駆動軸14aに連結された載置
台14は、X,Y,Z,θ方向にそれぞれ独立に移動す
ることが可能となる。
【0043】移動機構20は真空チャンバー10の外部
に設けられているため、駆動機構から発生する熱及び埃
が真空チャンバー10内の真空状態に与える悪影響を防
ぐことができる。
【0044】支持体14の底部と、真空チャンバー10
の底部との間には、ベローズ28が設けられている。ベ
ローズ28は、支持体14がZ方向に移動する際に伸縮
し、X,Y方向に移動する際には鉛直軸に対して傾いた
方向に変形する。従って、支持体14が移動機構50に
よりX,Y,Z方向に沿って移動しても、真空チャンバ
ー内の真空状態を維持することができる。
【0045】組立体12aは、例えば7つのスパッタリ
ングガン30で構成され、それらのターゲットは図5に
示すように配列される。図5において、7つのターゲッ
ト31は、スパッタガン組立体12aの中心A及びこの
中心Aを重心とする正六角形の各頂点に配列される。こ
の配列によれば、スパッタリングガン30を最密に配列
することが可能になる。従って一定の大きさを有するス
パッタリングガン30を用いて、スパッタガン組立体1
2aを最小にすることが可能となり、スペース効率の点
で有利である。ただしスパッタリングガン30の配列
は、この配列に限らず、ウエハWの大きさやスパッタリ
ングガン30の開口の大きさ等種々の条件により適宜決
定可能である。このように複数のスパッタリングガン3
0を有する組立体12aを設けた場合に、移動機構20
が必要な理由を以下に説明する。
【0046】スパッタリングガン30のターゲット31
には凹部32が形成されているため、上述したように、
スパッタ粒子Sは高い指向性をもって射出される。従っ
て、ターゲット31の口径の範囲と対向する位置に存在
するホールには、ほぼ垂直方向より飛翔する多くのスパ
ッタ粒子Sが成膜に供される。しかし、ウェハWが固定
であると、二つの隣接するターゲット31の中間位置に
対向するウェハ位置に向かうスパッタ粒子は少なくな
る。また、スパッタ粒子の垂直成分が減少する。すなわ
ち、ウェハWが固定の場合には、スパッタ粒子のウェハ
W面内での堆積量や入射角度のばらつきが生じる。従っ
て、このような不都合を回避するために移動機構20に
よってスパッタリングガン30とウェハWとの間に相対
移動を生じさせるのである。このような相対移動の例を
図5及び図6を参照して説明する。
【0047】一例として、図6に示すウェハWの主面と
平行な方向であるX方向及びY方向にウェハWをラスタ
スキャンするようにする。この場合のラスタスキャン
は、例えば図5に示すように互いに隣接する二つのター
ゲット31の中心位置AとBとの距離L1とCとC´と
の距離L2の1/2の範囲で図中矢印に沿ってラスタス
キャンさせる。これにより、ウェハWをほぼ同じ条件で
十分な量のスパッタ粒子を均一に堆積させることが可能
となる。
【0048】次に、図6において、Z方向にウェハWを
移動した場合について説明する。この場合、スパッタガ
ン組立体12をウエハWに接近させると、コンタクトホ
ールから見たターゲット18に対する見込み角が増加
し、コンタクトホールの肩部に、より多くのスパッタ粒
子が堆積される。また逆に、スパッタガン組立体12を
遠ざけると、見込み角が減少して、コンタクトホール内
に、より多くのスパッタ粒子が堆積される。従って、Z
方向にウェハWを移動させることにより、膜の形状の制
御が可能となる。
【0049】この場合のZ方向の移動を行なう範囲は、
例えば100mm〜250mmであり、この範囲内なら
ば真空チャンバー10の容積を変更させることなくZ方
向への移動が可能となる。
【0050】なお、X,YおよびZ方向の移動は、前述
したようにそれぞれ独自に移動が可能であり、必要に応
じていずれか一方向のみでもよく、これらの移動方向を
組み合わせてもよい。これらを組み合わせることによ
り、より均一性の高い膜を形成することが可能になる。
【0051】なお、このようなX,YおよびZ方向の移
動の他に、ウエハWの中心を回転軸とする回転移動させ
てもよい。この回転移動により、ターゲット18の中心
を結ぶ円周上において、膜形成の均一性を向上させるこ
とが可能となる。なお、ウェハWの回転移動は、X,
Y,Z軸方向の移動のいずれか1以上と組み合わせて行
ってもよいし、回転移動のみを単独で行ってもよい。
【0052】また、ウエハWの中心よりオフセットされ
た偏心軸を中心軸とする偏心回転移動をさせてもよい。
上述のようにウエハWの中心を回転軸とする回転移動を
させる場合には、半径方向の膜形成の均一性を向上させ
ようとすれば、周辺に位置するターゲットの中心からの
距離を別個異なるものとする必要がある。このようにし
た場合、スパッタガン組立体におけるターゲット31の
配列を最密構造とすることが困難となり、さらに装置構
造が煩雑にならざるを得ない。しかしこのように偏心回
転移動を行えば、ターゲット31の配列を図5に示す最
密構造としたまま、装置構造を煩雑化することなく、円
周方向に加えて半径方向の膜形成の均一性を向上させる
ことが可能となる。なお、この場合にも、ウェハWの回
転移動はをX,Y,Z軸方向の移動のいずれか1以上と
組み合わせて行ってもよいし、回転移動のみを単独で行
ってもよい。
【0053】さらに、組立体12aの中心軸の位置とウ
ェハWの中心軸の位置をずらして、双方を夫々を回転さ
せるようにしてもよい。このような回転移動を生じさせ
ることにより、広い2次元平面で、膜形成の均一性を向
上させることが可能となる。以上のような回転移動を行
う場合には、気密シールとして磁気シール、Oリングそ
の他の回転を許容する気密シールを採用すればよい。
【0054】なお、スパッタリングガンとウェハWとの
相対移動は、上述の態様に限るものではなく、X,Y,
Z方向、円運動、偏心運動、及び自公転運動を種々組み
合わせて行うことができる。また、このような相対移動
は、ステップモータを用いて間欠的に行ってもよいし、
連続的な移動であってもよい。
【0055】次に、スパッタリングガンの変形例につい
て説明する。この発明で用いるスパッタリングガンとし
ては、図2の構造のものに限らず、例えば図7及び図8
に示すような構造のものを採用することができる。
【0056】図7は、ヨークを用いずに複数の磁石を用
いたものであり、図8は磁界形成手段として電磁石を用
いたものである。なお、図7,8において、図2と実質
的に同一なものには同一の符号を付して説明を省略す
る。
【0057】図7のスパッタリングガンは、ターゲット
31の上方、すなわち背面側に円柱状の磁石61が配置
され、ターゲット31の先端側に環状の磁石62が配置
されている。磁石61のターゲット31側には、ガス流
路を規定するように磁性体からなるポールピース63が
接続されている。ポールピース63の先端部63aはね
じが形成されており、ポールピースの本体にねじ固定さ
れ、先端部63aのみ交換可能となっている。磁石61
からポールピース63を介して磁石62へ磁力線が形成
され、結果として図2のスパッタリングガンと同様に、
凹部32に磁界が形成される。ターゲット冷却ブロック
36には螺旋形の冷媒通路68aが設けられており、冷
媒給排水管68を通って冷媒が供給される。また、ポー
ルピース63の周囲にはポールピース用の冷却リング6
6が設けられており、この冷却リング66には冷媒通路
67aが形成されていて、冷媒給配水管67を通って冷
媒が供給される。さらに、アノード34の周囲にはアノ
ード用冷却リング69が設けられ、その中に冷媒通路6
9aが形成されている。このスパッタリングガンの外周
はステンレススチール部材71で囲撓されており、ステ
ンレススチール部材71とターゲット冷却ブロック36
との間は、絶縁部材72で絶縁されている。なお、参照
符号65はターゲット31と冷却ブロック36との間に
介在された巣ぺーサーであり、64は絶縁部材、70は
クランプ部材である。
【0058】図8のスパッタリングガンは、図2におけ
る永久磁石38を電磁石80に置き換えた以外、基本的
に図3のものと同じ構造を有している。このように電磁
石80を用いることにより、ターゲットの消耗に応じて
電流を変化させ、磁界の大きさを変化させることができ
る。
【0059】次に、この発明の他の態様について説明す
る。上記態様においては、窒素などの反応ガスをチャン
バ10から処理空間60に導入するようにしたが、ここ
では、反応ガス供給手段をスパッタリングガン自体に設
けた例について説明する。
【0060】図9は反応ガス供給手段を備えたスパッタ
リングガンを示す断面図である。図9のスパッタリング
ガンは基本構成は図7と同様であり、図7と同じものに
は同じ符号を付している。図9において、参照符号93
は窒素ガス等の反応ガスを供給するための反応ガス供給
源である。この反応ガス供給源93からの反応ガスは、
スパッタガンに形成された反応ガス供給孔94を通っ
て、アノード34の中空部に導入される。
【0061】一方、スパッタリングガスとしてのアルゴ
ンガスは、ガス供給導入孔40を介して凹部32へ供給
される。この場合にアルゴンガスはプラズマ領域を通過
するためイオン化効率が高く、スパッタリング効率が高
い。凹部32において生成されたプラズマにより叩き出
されたスパッタ粒子は、凹部32からアノード34の中
空部を経て処理空間60にへ飛翔する。そして、アノー
ド34の中空部においてスパッタ粒子に反応ガスが供給
されることとなり、これらは凹部32からアノード34
に向かう電子の作用等により反応して反応生成物粒子が
形成され、この反応生成物粒子がウェハに堆積され、リ
アクティブスパッタリングが実現される。例えば、スパ
ッタ粒子がTiで反応ガスがN2 の場合にはTiNを堆
積させることができる。この態様においても、反応ガス
はスパッタリングガスのプラズマが形成される凹部32
から離隔した領域に供給されるので、高効率のリアクテ
ィブスパッタリングが達成される。
【0062】また、この例での他の利点としては、反応
ガスをターゲットとアノードとの隙間から導入するた
め、電極間へのスパッタ粒子の回り込みを防ぐことがで
きるということが挙げられる。さらに処理空間60の圧
力が低いためスパッタ粒子の導入ガスによる散乱がなく
なり、かつ回り込みも少なくなったため、処理空間回り
のシールド板を小さくすることもできる。
【0063】さらにまた、スパッタリングガスのコンダ
クタンスを大きくとることができ、排気装置を大型化す
ることなく排気能力を一桁増加することができるため、
放電圧力の低下との相乗効果によりバックグランド圧力
が二桁改善され、膜質の改善に大きく寄与する。
【0064】なお、ここでは基本的に図7のスパッタリ
ングガンに反応ガス供給手段を設けた例を示したが、図
2及び図8のスパッタリングガンにも同様な反応ガス供
給手段を設けることができることは言うまでもない。
【0065】窒素ガスのみでスパッタリングを行う場合
の成膜レートは、アルゴンガスのみでスパッタリングを
行う場合の約1/5であるが、上述のようにスパッタ粒
子が飛翔している領域に窒素ガスを供給した場合には窒
素ガスのみのスパッタリングに比較して3倍以上の成膜
レートである。
【0066】また、膜質の観点からは、通常のスパッタ
リングにおいて行われているように、被処理体に負の直
流バイアス又は負の交流バイアス、又はこれらの両方を
印加することが好ましい。これにより、形成される膜が
稠密となって膜質が一層向上する。形成する膜がTiN
の場合には、これにより膜の低抵抗化を図ることができ
る。
【0067】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
となく種々変形可能である。例えば、上記実施例は被処
理体として半導体ウェハを用いた例について示したが、
これに限定されるものでなく、例えばLCD基板、磁気
ディスク及び磁気テープ等にも適用可能である。また、
移動機構により支持体を移動するようにしたが、被処理
体とスパッタリングガンとの間の相対移動が生じればよ
く、スパッタリングガンを移動させてもよい。
【0068】
【発明の効果】この発明によれば、高集積度のウェハの
ホール内にも十分な量のスパッタ粒子を堆積することが
でき、スパッタリング処理空間全体のスパッタガス圧を
低く維持した状態でスパッタリングすることが可能であ
り、さらに高効率でリアクティブスパッタリングを実施
することができるマグネトロンスパッタリング装置及び
スパッタリングガンが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るマグネトロンスパッタ
リング装置を示す断面図。
【図2】図1の装置に用いられるスパッタリングガンの
一態様を示す断面図。
【図3】ターゲットの形状の例を示す断面図。
【図4】本発明の他の実施例に係るマグネトロンスパッ
タリング装置を示す断面図。
【図5】図4の装置の組立体におけるターゲットの配列
を模式的に示す図。
【図6】図4の装置におけるウェハとスパッタリングガ
ンとの間の相対移動を説明する模式図。
【図7】本発明のマグネトロンスパッタリング装置に用
いられるスパッタリングガンの他の例を示す図。
【図8】本発明のマグネトロンスパッタリング装置に用
いられるスパッタリングガンのさらに他の例を示す図。
【図9】本発明の一実施例に係るスパッタリングガンを
示す断面図。
【図10】従来の平板状スパッタリングガンを用いてコ
ンタクトホールに薄膜を形成する状態を示す図。
【符号の説明】
10…真空チャンバ、 12,12a…組立体、1
4…支持体、 15…反応ガス供給管、16,93
…反応ガス供給源、 18…スパッタリングガス供給
源、30…スパッタリングガン、 31…ターゲッ
ト、32…凹部、 34…アノ−ド、 38…
磁石、39…ヨーク、 40…スパッタリングガス
供給孔、45…電源、 94…反応ガス供給孔、
S…スパッタ粒子 W…ウェハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 14/58 H01L 21/203 H01L 21/31

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器と、この真空容器内に配置され
    た被処理体と、前記真空容器の内部に配置され、スパッ
    タ粒子を射出するためのスパッタリングガンとを具備
    し、 前記スパッタリングガンは、凹部状ターゲットを有し、
    その凹部の先端部が円筒で底部が漏斗状または凹部の先
    端部が円錐状で底部が半球状もしくは凹部の底部を切断
    した円錐状または四角錐状であり、 前記凹部状ターゲットの底部からスパッタリングガスを
    凹部状ターゲット内に供給するスパッタリングガス供給
    手段と、前記凹部状ターゲットに電力を印加して前記ス
    パッタリングガスでプラズマを生成し、前記凹部状ター
    ゲット内に電界を形成するための電界形成手段と、前記
    凹部状ターゲット内に形成された前記電界に対して直交
    する成分を含む磁界を形成する磁界形成手段とを有した
    ことを特徴とするマグネトロンスパッタリング装置。
  2. 【請求項2】 真空容器と、この真空容器の内部に配置
    され、スパッタ粒子を射出するためのスパッタリングガ
    ンと、前記真空容器内において薄膜を形成すべき被処理
    体を支持するための支持体と、前記真空容器内に反応ガ
    スを供給する反応ガス供給手段とを具備し、 前記スパッタリングガンは、凹部状ターゲットを有し、
    その凹部の先端部が円筒で底部が漏斗状または凹部の先
    端部が円錐状で底部が半球状もしくは凹部の底部を切断
    した円錐状または四角錐状であり、 前記凹部状ターゲットの底部からスパッタリングガスを
    凹部状ターゲット内に供給するスパッタリングガス供給
    手段と、前記凹部状ターゲットに電力を印加して前記ス
    パッタリングガスでプラズマを生成し、前記凹部状ター
    ゲット内に電界を形成するための電界形成手段と、前記
    凹部状ターゲット内に形成された前記電界に対して直交
    する成分を含む磁界を形成する磁界形成手段とを有し、 前記反応ガスは、前記凹部状ターゲットと隔離した領域
    に供給され、前記凹部状ターゲット内から前記プラズマ
    で生成されたスパッタ粒子と反応して反応生成物を前記
    被処理体上に堆積することを特徴とするマグネトロンス
    パッタリング装置。
  3. 【請求項3】 凹部の先端部が円筒で底部が漏斗状また
    は凹部の先端部が円錐状で底部が半球状もしくは凹部の
    底部を切断した円錐状または四角錐状の凹部状ターゲッ
    トと、 前記凹部状ターゲットの底部からスパッタリングガスを
    凹部状ターゲット内に供給するスパッタリングガス供給
    手段と、前記凹部状ターゲットに電力を印加して前記ス
    パッタリングガスでプラズマを生成し、前記凹部状ター
    ゲット内に電界を形成するための電界形成手段と、前記
    凹部状ターゲット内に形成された前記電界に対して直交
    する成分を含む磁界を形成する磁界形成手段とを有した
    ことを特徴とするスパッタリングガン。
  4. 【請求項4】 凹部の先端部が円筒で底部が漏斗状また
    は凹部の先端部が円錐状で底部が半球状もしくは凹部の
    底部を切断した円錐状または四角錐状の凹部状ターゲッ
    トと、 前記凹部状ターゲットの底部からスパッタリングガスを
    凹部状ターゲット内に供給するスパッタリングガス供給
    手段と、前記凹部状ターゲットに電力を印加して前記ス
    パッタリングガスでプラズマを生成し、前記凹部状ター
    ゲット内に電界を形成するための電界形成手段と、前記
    凹部状ターゲット内に形成された前記電界に対して直交
    する成分を含む磁界を形成する磁界形成手段とを有し、 前記プラズマと隔離した位置において前記プラズマによ
    って前記凹部状ターゲットから叩き出されたスパッタ粒
    子に反応ガスを供給する反応ガス供給手段を備え、前記
    凹部状ターゲット内から前記プラズマで生成されたスパ
    ッタ粒子を射出させることを特徴とするスパッタリング
    ガン。
  5. 【請求項5】 前記被処理体に負の直流バイアスを導入
    する手段をさらに有することを特徴とする請求項1また
    は2記載のマグネトロンスパッタリング装置。
  6. 【請求項6】 前記被処理体に負の交流バイアスを導入
    する手段をさらに有することを特徴とする請求項1また
    は2記載のマグネトロンスパッタリング装置。
  7. 【請求項7】 前記被処理体に負の直流及び交流バイア
    スを導入する手段をさらに有することを特徴とする請求
    項1または2記載のマグネトロンスパッタリング装置。
  8. 【請求項8】 前記凹部状ターゲットの基端側から先端
    側にかけて前記凹部内に圧力勾配が形成されることを特
    徴とする請求項3または4記載のスパッタリングガン。
  9. 【請求項9】 前記凹部状ターゲットの開口部側にアノ
    ードが設置され、このアノードに環状の磁石を設けたこ
    とを特徴とする請求項3または4記載のスパッタリング
    ガン。
  10. 【請求項10】 前記凹部状ターゲットの開口部側にア
    ノードが設置され、このアノードの中空部を長くするこ
    とで指向性を高めたことを特徴とする請求項3または4
    記載のスパッタリングガン。
  11. 【請求項11】 前記真空容器内に設置され、被処理体
    を設置する支持体は移動機構を備えていることを特徴と
    する請求項1または2記載のマグネトロンスパッタリン
    グ装置。
  12. 【請求項12】 前記スパッタリングガンは、被処理体
    との間で相対移動可能であることを特徴とする請求項1
    または2記載のマグネトロンスパッタリング装置。
  13. 【請求項13】 前記スパッタリングガンを組立体に複
    数有することを特徴とする請求項1または2記載のマグ
    ネトロンスパッタリング装置。
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