JP3093412B2 - 混色定着装置 - Google Patents
混色定着装置Info
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- JP3093412B2 JP3093412B2 JP04017639A JP1763992A JP3093412B2 JP 3093412 B2 JP3093412 B2 JP 3093412B2 JP 04017639 A JP04017639 A JP 04017639A JP 1763992 A JP1763992 A JP 1763992A JP 3093412 B2 JP3093412 B2 JP 3093412B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真、静電記録、磁
気記録等の適宜の画像形成プロセス手段により記録材上
に形成させた未定着の多色トナー画像を、加熱混色定着
処理しフルカラー画像とする混色定着装置に関する。
気記録等の適宜の画像形成プロセス手段により記録材上
に形成させた未定着の多色トナー画像を、加熱混色定着
処理しフルカラー画像とする混色定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機等の画像形成装置では白黒
タイプに加えて、フルカラータイプも普及してきてい
る。
タイプに加えて、フルカラータイプも普及してきてい
る。
【0003】このフルカラー機は記録材上にイエロート
ナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像を積層し、
この複数色のトナーを熱と圧力により混色定着される。
ナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像を積層し、
この複数色のトナーを熱と圧力により混色定着される。
【0004】フルカラー用のカラートナーは混色性、及
び熱を印加した際の溶融性が良いことが必要であり、軟
化点が低く、かつ溶融粘度の低いシャープメルト性のト
ナーを使用することが好ましい。すなわちこうしたシャ
ープメルトトナーを使用することにより、複写物の色再
現範囲を広め、原稿像に忠実なカラーコピーを得ること
ができる。
び熱を印加した際の溶融性が良いことが必要であり、軟
化点が低く、かつ溶融粘度の低いシャープメルト性のト
ナーを使用することが好ましい。すなわちこうしたシャ
ープメルトトナーを使用することにより、複写物の色再
現範囲を広め、原稿像に忠実なカラーコピーを得ること
ができる。
【0005】しかしこのようなシャープメルト性のカラ
ートナーは親和力が大きくオフセットし易い。
ートナーは親和力が大きくオフセットし易い。
【0006】次に混色定着を行なう定着装置の一例を図
6に示す。
6に示す。
【0007】図6において、1は外径40mmに形成さ
れた定着ローラで、アルミニウムより成る芯金5上に4
00μm厚のゴム弾性体層6が被膜されている。該ゴム
弾性体層6は図7に示すように厚さ360μmのフェニ
ルHTV(高温加硫タイプ)シリコーンゴム層6−2上
にオフセット防止層として厚さ40μmのLTV(低温
加硫タイプ)シリコーンゴム層6−1が形成されてお
り、二層構成となっている。
れた定着ローラで、アルミニウムより成る芯金5上に4
00μm厚のゴム弾性体層6が被膜されている。該ゴム
弾性体層6は図7に示すように厚さ360μmのフェニ
ルHTV(高温加硫タイプ)シリコーンゴム層6−2上
にオフセット防止層として厚さ40μmのLTV(低温
加硫タイプ)シリコーンゴム層6−1が形成されてお
り、二層構成となっている。
【0008】また、2は外径40mmに形成された加圧
ローラで、アルミニウムより成る芯金8上にLTVシリ
コーンゴム9を約6mm厚で形成し、表面は50μm厚
の弗素樹脂チューブを被膜して成る。
ローラで、アルミニウムより成る芯金8上にLTVシリ
コーンゴム9を約6mm厚で形成し、表面は50μm厚
の弗素樹脂チューブを被膜して成る。
【0009】さらに、3は離型剤塗布装置で、オイルパ
ン13内に収容されたジメチルシリコーンオイルKF9
6(信越化学株式会社製)300CSをフェルト16に
より吸い上げ、定着ローラ1上に塗布している。
ン13内に収容されたジメチルシリコーンオイルKF9
6(信越化学株式会社製)300CSをフェルト16に
より吸い上げ、定着ローラ1上に塗布している。
【0010】次に、4はクリーニング装置で、従来公知
のウェブを押圧ローラ4−1により定着ローラ1に押圧
することにより、定着ローラ上にオフセットしたトナー
などの汚れを清掃する。
のウェブを押圧ローラ4−1により定着ローラ1に押圧
することにより、定着ローラ上にオフセットしたトナー
などの汚れを清掃する。
【0011】以上のような定着装置においては、定着ロ
ーラ1がヒータ11により加熱されサーミスタ12によ
り表面温度が180℃になるよう、制御装置(図示せ
ず)によりヒータの断続的制御がなされる。また、駆動
装置(図示せず)により矢印の方向に回転駆動される。
したがって、複数層の可視画像(トナー)Tを形成した
転写材Pは加熱回転駆動された定着ローラ、加圧ローラ
間に進入し、かかるニップ部Nで加熱定着され、排紙コ
ロ16により機外へ排出される。
ーラ1がヒータ11により加熱されサーミスタ12によ
り表面温度が180℃になるよう、制御装置(図示せ
ず)によりヒータの断続的制御がなされる。また、駆動
装置(図示せず)により矢印の方向に回転駆動される。
したがって、複数層の可視画像(トナー)Tを形成した
転写材Pは加熱回転駆動された定着ローラ、加圧ローラ
間に進入し、かかるニップ部Nで加熱定着され、排紙コ
ロ16により機外へ排出される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図8にこの定着装置の
記録材のニップからの排出方向を示す。
記録材のニップからの排出方向を示す。
【0013】図8に示すようにニップNを通過した記録
材Pは定着ローラ1に沿うように排出される。
材Pは定着ローラ1に沿うように排出される。
【0014】このように記録材が定着ローラ1に沿って
排出されると、トナーTはニップN中だけでなくニップ
を出た後も定着ローラ1からの輻射熱を受け、また、実
際に定着ローラに付着したまま分離爪14まで移動する
ことにより過剰な熱を受けるので溶け過ぎる状態とな
り、画像として光沢度が極端に上がったり、また、トナ
ーが定着ローラに転移するいわゆるオフセット現象が発
生する場合があった。
排出されると、トナーTはニップN中だけでなくニップ
を出た後も定着ローラ1からの輻射熱を受け、また、実
際に定着ローラに付着したまま分離爪14まで移動する
ことにより過剰な熱を受けるので溶け過ぎる状態とな
り、画像として光沢度が極端に上がったり、また、トナ
ーが定着ローラに転移するいわゆるオフセット現象が発
生する場合があった。
【0015】一方、従来公知の白黒複写では以上のよう
な現象はほとんど問題とならなかった。
な現象はほとんど問題とならなかった。
【0016】これは、白黒複写は文字情報、線画の複写
が主体であり、多少光沢度に変化があっても全く問題に
はならない。
が主体であり、多少光沢度に変化があっても全く問題に
はならない。
【0017】更には白黒複写に用いられるトナーは高い
温度で溶ける高融点トナーであるためトナーの加熱時間
に多少ばらつきが生じても光沢度は変化しにくい。
温度で溶ける高融点トナーであるためトナーの加熱時間
に多少ばらつきが生じても光沢度は変化しにくい。
【0018】このため白黒複写では加熱ローラに対して
加圧ローラを非常に柔らかくし、記録材は加熱ローラに
沿わせて排出させていた。
加圧ローラを非常に柔らかくし、記録材は加熱ローラに
沿わせて排出させていた。
【0019】しかし、多色画像の原稿は、面積の多いい
わゆるべた画像のものが多いため加熱時間の多寡による
べたトナー画像の光沢むらが目立ち、コピー品質の低下
を起こしていた。これは特にシャープメルト性カラート
ナーを用いている場合に顕著に現れる。
わゆるべた画像のものが多いため加熱時間の多寡による
べたトナー画像の光沢むらが目立ち、コピー品質の低下
を起こしていた。これは特にシャープメルト性カラート
ナーを用いている場合に顕著に現れる。
【0020】更に、低融点のシャープメルトトナーは、
ローラとの親和性が高いためオフセットし易く、加熱時
間がニップ部での加熱時間以上に延長されるとトナーが
過剰に溶融し、すぐに定着ローラにオフセットするとい
う問題点があった。
ローラとの親和性が高いためオフセットし易く、加熱時
間がニップ部での加熱時間以上に延長されるとトナーが
過剰に溶融し、すぐに定着ローラにオフセットするとい
う問題点があった。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0022】最初に本発明の説明に用いられるローラ端
排出位置の定義について説明する。
排出位置の定義について説明する。
【0023】図9の断面図に示すように、ニップ両端を
通る定着ローラ1の中心Aと加圧ローラの中心Bを結ぶ
線1に垂線hを引く。
通る定着ローラ1の中心Aと加圧ローラの中心Bを結ぶ
線1に垂線hを引く。
【0024】また、定着ローラと加圧ローラの排出側の
共通接線mを引く。
共通接線mを引く。
【0025】線mをローラ端排出位置基準線とし、垂線
hと交わる点を0(ゼロ)位置とする。該0位置より定
着ローラ側を+(プラス)位置とし、加圧ローラ側を−
(マイナス)位置とする。
hと交わる点を0(ゼロ)位置とする。該0位置より定
着ローラ側を+(プラス)位置とし、加圧ローラ側を−
(マイナス)位置とする。
【0026】以上のような条件において、記録材がニッ
プNを通過し、線mを越える位置を0位置よりmm単位
で表わし、ローラ端排出位置とする。例えば、図8で説
明したニップ通過後の転写材の排出位置を図10に示す
と、ニップ通過後の転写材P′が線mとx点にて交わ
り、線hからの距離が+5mmのとき該定着装置のロー
ラ端排出位置は+5mmであるとする。
プNを通過し、線mを越える位置を0位置よりmm単位
で表わし、ローラ端排出位置とする。例えば、図8で説
明したニップ通過後の転写材の排出位置を図10に示す
と、ニップ通過後の転写材P′が線mとx点にて交わ
り、線hからの距離が+5mmのとき該定着装置のロー
ラ端排出位置は+5mmであるとする。
【0027】まず、図4に多色画像を混色定着装置を用
いたフルカラー画像形成装置について説明する。
いたフルカラー画像形成装置について説明する。
【0028】この装置は、異なる色のトナーを混色して
フルカラー画像の形成が可能なものである。図4に示さ
れるようにこの画像形成装置は、装置本体100の右側
から装置本体100の略中央部に亘って設けられた転写
材搬送系Iと、装置本体100の略中央部に、上記転写
材搬送系Iを構成している転写ドラム28と近接して設
けられた潜像形成部IIと、該潜像形成部IIと近接し
て配設されている現像手段、すなわち回転式現像装置I
IIとから基本的に構成されている。
フルカラー画像の形成が可能なものである。図4に示さ
れるようにこの画像形成装置は、装置本体100の右側
から装置本体100の略中央部に亘って設けられた転写
材搬送系Iと、装置本体100の略中央部に、上記転写
材搬送系Iを構成している転写ドラム28と近接して設
けられた潜像形成部IIと、該潜像形成部IIと近接し
て配設されている現像手段、すなわち回転式現像装置I
IIとから基本的に構成されている。
【0029】先ず、上記転写材搬送系Iについて説明す
る。
る。
【0030】上記装置本体100の右壁には開口部が形
成されており、該開口部に着脱自在な転写材供給用トレ
イ101,102が一部機外に突出して配設されてい
る。該トレイ101,102の略直上部には給紙用ロー
ラ103,104が配設され、これら給紙用ローラ10
3,104と左方に配された矢印A方向に回転自在な転
写ドラム28とを連絡するように、給紙ローラ106,
107をその両端に備えた給紙ガイド24a,24bが
設けられている。上記転写ドラム28の外周面近傍には
回転方向上流側から下流側に向って当接用ローラ27、
グリッパ26、転写材分離用帯電器22、分離爪40が
順次配設されている。また、上記転写ドラム28の内周
側には転写帯電器29、転写材分離用帯電器23が配設
されている。上記転写ドラム28の右側上部には上記分
離爪40と近接して搬送ベルト手段25が、そして該搬
送ベルト手段25の転写材搬送方向終(右)端には多色
画像定着装置(以下、定着装置とする)21が配設され
ている。該定着装置21よりもさらに搬送方向後流には
装置本体100外へと延在し、装置本体100に対して
着脱自在な排出用トレイ41が配設されている。
成されており、該開口部に着脱自在な転写材供給用トレ
イ101,102が一部機外に突出して配設されてい
る。該トレイ101,102の略直上部には給紙用ロー
ラ103,104が配設され、これら給紙用ローラ10
3,104と左方に配された矢印A方向に回転自在な転
写ドラム28とを連絡するように、給紙ローラ106,
107をその両端に備えた給紙ガイド24a,24bが
設けられている。上記転写ドラム28の外周面近傍には
回転方向上流側から下流側に向って当接用ローラ27、
グリッパ26、転写材分離用帯電器22、分離爪40が
順次配設されている。また、上記転写ドラム28の内周
側には転写帯電器29、転写材分離用帯電器23が配設
されている。上記転写ドラム28の右側上部には上記分
離爪40と近接して搬送ベルト手段25が、そして該搬
送ベルト手段25の転写材搬送方向終(右)端には多色
画像定着装置(以下、定着装置とする)21が配設され
ている。該定着装置21よりもさらに搬送方向後流には
装置本体100外へと延在し、装置本体100に対して
着脱自在な排出用トレイ41が配設されている。
【0031】次に、上記潜像形成部IIの構成を説明す
る。先ず、図4矢印B方向に回転自在な像担持体たる感
光ドラム32が、外周面を上記転写ドラム28の外周面
と当接して配設されている。上記感光ドラム32の上方
でその外周面近傍には、該感光ドラム32の回転方向上
流側から下流側に向って除電用帯電器30、クリーニン
グ手段31及び一次帯電器33が順次配設され、さらに
上記感光ドラム32の外周面上に静電潜像を形成するた
めのレーザビームのごとき像露光手段42、及び像露光
反射手段43が配設されている。
る。先ず、図4矢印B方向に回転自在な像担持体たる感
光ドラム32が、外周面を上記転写ドラム28の外周面
と当接して配設されている。上記感光ドラム32の上方
でその外周面近傍には、該感光ドラム32の回転方向上
流側から下流側に向って除電用帯電器30、クリーニン
グ手段31及び一次帯電器33が順次配設され、さらに
上記感光ドラム32の外周面上に静電潜像を形成するた
めのレーザビームのごとき像露光手段42、及び像露光
反射手段43が配設されている。
【0032】次に上記回転式現像装置IIIの構成は以
下のごとくである。上記感光ドラム32の外周面と対向
する位置に、回転自在な筺体(以下「回転体」という)
34が配設され、該回転体34中には四種類の現像装置
が周方向の四位置に搭載され、上記感光ドラム32の外
周面上に形成された静電潜像を可視化(すなわち現像
化)するようになっている。上記四種類の現像装置は、
それぞれイエロー現像装置34Y、マゼンタ現像装置3
4M、シアン現像装置34C及びブラック現像装置34
BKとなっている。
下のごとくである。上記感光ドラム32の外周面と対向
する位置に、回転自在な筺体(以下「回転体」という)
34が配設され、該回転体34中には四種類の現像装置
が周方向の四位置に搭載され、上記感光ドラム32の外
周面上に形成された静電潜像を可視化(すなわち現像
化)するようになっている。上記四種類の現像装置は、
それぞれイエロー現像装置34Y、マゼンタ現像装置3
4M、シアン現像装置34C及びブラック現像装置34
BKとなっている。
【0033】上述したごとき構成の画像形成装置全体の
シーケンスについて、フルカラーモードの場合を例とし
て簡単に説明する。上述した感光ドラム32が図4矢印
B方向に回転すると、該感光ドラム32上の感光体は一
次帯電器33によって均等に帯電される。該一次帯電器
33による感光体に対する均等な帯電が行なわれると、
原稿のイエロー画像信号にて変調されたレーザ光Eによ
り画像露光が行なわれ、感光ドラム32上に静電潜像が
形成される。そして、このイエロー画像の静電潜像は、
回転体34の回転によりあらかじめ現像位置に定置され
たイエロー現像装置34Yによって現像される。
シーケンスについて、フルカラーモードの場合を例とし
て簡単に説明する。上述した感光ドラム32が図4矢印
B方向に回転すると、該感光ドラム32上の感光体は一
次帯電器33によって均等に帯電される。該一次帯電器
33による感光体に対する均等な帯電が行なわれると、
原稿のイエロー画像信号にて変調されたレーザ光Eによ
り画像露光が行なわれ、感光ドラム32上に静電潜像が
形成される。そして、このイエロー画像の静電潜像は、
回転体34の回転によりあらかじめ現像位置に定置され
たイエロー現像装置34Yによって現像される。
【0034】一方、給紙ガイド24a、給紙ローラ10
6、給紙ガイド24bを経由して搬送されてきた転写材
(図示せず)は、所定のタイミングにてグリッパ26に
より保持され、当接用ローラ27と該当接用ローラ27
と対向している電極とによって静電的に転写ドラム28
に巻き付けられる。転写ドラム28は、感光ドラム32
と同期して図4矢印A方向に回転しており、イエロー現
像装置34Yで現像された可視画像(トナー像)は、上
記感光ドラム32の外周面と上記転写ドラム28の外周
面とが当接している部位にて転写帯電器29によって転
写される。転写ドラム28はそのまま、回転を継続し、
次の色(図4においてはマゼンタ)の転写に備える。
6、給紙ガイド24bを経由して搬送されてきた転写材
(図示せず)は、所定のタイミングにてグリッパ26に
より保持され、当接用ローラ27と該当接用ローラ27
と対向している電極とによって静電的に転写ドラム28
に巻き付けられる。転写ドラム28は、感光ドラム32
と同期して図4矢印A方向に回転しており、イエロー現
像装置34Yで現像された可視画像(トナー像)は、上
記感光ドラム32の外周面と上記転写ドラム28の外周
面とが当接している部位にて転写帯電器29によって転
写される。転写ドラム28はそのまま、回転を継続し、
次の色(図4においてはマゼンタ)の転写に備える。
【0035】他方、感光ドラム32は上記除電用帯電器
30により除電され、クリーニング手段31によってク
リーニングされた後、再び一次帯電器33によって帯電
され、次のマゼンタ画像信号により上記のような像露光
を受ける。上記回転式現像装置IIIは、感光ドラム3
2上に上記像露光によってマゼンタ画像信号による静電
潜像が形成される間に回転して、マゼンタ現像装置34
Mを上述した所定の現像位置に定置せしめ所定のマゼン
タ現像を行なう。引き続いて、上述したごときプロセス
をそれぞれシアン色及びブラック色に対しても実施し、
四色分の転写が終了すると、転写材上に形成された四色
可視画像(トナー像)は各帯電器22,23により除電
され、上記グリッパ26による転写材の把持が解除され
ると共に、該転写材は、分離爪40によって転写ドラム
28より分離され、搬送ベルト25で定着装置21に送
られ、熱と圧力により溶融混色定着され一連のフルカラ
ープリントシーケンスが終了し、所要のフルカラープリ
ント画像が形成されることとなる。
30により除電され、クリーニング手段31によってク
リーニングされた後、再び一次帯電器33によって帯電
され、次のマゼンタ画像信号により上記のような像露光
を受ける。上記回転式現像装置IIIは、感光ドラム3
2上に上記像露光によってマゼンタ画像信号による静電
潜像が形成される間に回転して、マゼンタ現像装置34
Mを上述した所定の現像位置に定置せしめ所定のマゼン
タ現像を行なう。引き続いて、上述したごときプロセス
をそれぞれシアン色及びブラック色に対しても実施し、
四色分の転写が終了すると、転写材上に形成された四色
可視画像(トナー像)は各帯電器22,23により除電
され、上記グリッパ26による転写材の把持が解除され
ると共に、該転写材は、分離爪40によって転写ドラム
28より分離され、搬送ベルト25で定着装置21に送
られ、熱と圧力により溶融混色定着され一連のフルカラ
ープリントシーケンスが終了し、所要のフルカラープリ
ント画像が形成されることとなる。
【0036】上記カラートナーは、熱を印加した際の溶
融性、混色性が良いことが必要であり、シャープメルト
トナーを用いている。
融性、混色性が良いことが必要であり、シャープメルト
トナーを用いている。
【0037】このようなシャープメルトトナーは、例え
ばポリエステル樹脂またはスチレン−アクリルエステル
樹脂のごとき結着樹脂、着色剤(染料、昇華性染料)、
荷電制御剤等のトナー形成用材料を溶融混練、粉砕、分
級することにより製造される。必要とあらば、トナーに
各種外添剤(例えば、疎水性コロイダルシリカ)を添加
する外添工程を付加してもよい。このようなカラートナ
ーとしては定着性、シャープメルト性を考慮すると結着
樹脂としてポリエステル樹脂を使用したものが特に好ま
しい。シャープメルト性ポリエステル樹脂としてはジオ
ール化合物とジカルボン酸とから合成される分子の主鎖
にエステル結合を有する高分子化合物が例示される。
ばポリエステル樹脂またはスチレン−アクリルエステル
樹脂のごとき結着樹脂、着色剤(染料、昇華性染料)、
荷電制御剤等のトナー形成用材料を溶融混練、粉砕、分
級することにより製造される。必要とあらば、トナーに
各種外添剤(例えば、疎水性コロイダルシリカ)を添加
する外添工程を付加してもよい。このようなカラートナ
ーとしては定着性、シャープメルト性を考慮すると結着
樹脂としてポリエステル樹脂を使用したものが特に好ま
しい。シャープメルト性ポリエステル樹脂としてはジオ
ール化合物とジカルボン酸とから合成される分子の主鎖
にエステル結合を有する高分子化合物が例示される。
【0038】特に、次式
【0039】
【外1】 (式中Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x,y
はそれぞれ1以上の正の整数であり、かつx+yの平均
値は2〜10である。)で代表されるビスフェノール誘
導体もしくはその置換体をジオール成分とし、2価以上
のカルボン酸又はその酸無水物又はその低級アルキルエ
ステルとからなるカルボン酸成分(例えばフマル酸,マ
レイン酸,無水マレイン酸,フタル酸,テレフタル酸,
トリメリット酸,ピロメリット酸等)とを少なくとも共
縮重合したポリエステル樹脂がシャープな溶融特性を有
するのでより好ましい。
はそれぞれ1以上の正の整数であり、かつx+yの平均
値は2〜10である。)で代表されるビスフェノール誘
導体もしくはその置換体をジオール成分とし、2価以上
のカルボン酸又はその酸無水物又はその低級アルキルエ
ステルとからなるカルボン酸成分(例えばフマル酸,マ
レイン酸,無水マレイン酸,フタル酸,テレフタル酸,
トリメリット酸,ピロメリット酸等)とを少なくとも共
縮重合したポリエステル樹脂がシャープな溶融特性を有
するのでより好ましい。
【0040】シャープメルト性ポリエステル樹脂の軟化
点は75〜150℃、好ましくは80〜120℃が良
い。
点は75〜150℃、好ましくは80〜120℃が良
い。
【0041】このポリエステル樹脂を結着樹脂として含
有するシャープメルトトナーの軟化特性の例を図5に示
す。測定条件は以下の通りである。
有するシャープメルトトナーの軟化特性の例を図5に示
す。測定条件は以下の通りである。
【0042】フローテスターCFT−500A型(島津
製作所製)を使用し、ダイ(ノズル)の直径0.2m
m、厚み1.0mmとして20kgの押出荷重を加え初
期設定温度70℃で、予熱時間300秒の後、6℃/分
の速度で等速昇温したとき描かれるトナーのプランジャ
ー降下量−温度曲線(以下軟化S字曲線という)を求め
た。試料となるトナーは1〜3g精秤した微粉末を用
い、プランジャー断面積は1.0cm2とする。軟化S
字曲線は図5のようなカーブとなる。等速昇温するに従
い、トナーは徐々に加熱され流出が開始される(プラン
ジャー降下A→B)。さらに昇温すると溶融状態となっ
たトナーは大きく流出し(B→C→D)プランジャー降
下が停止終了する(D→E)。
製作所製)を使用し、ダイ(ノズル)の直径0.2m
m、厚み1.0mmとして20kgの押出荷重を加え初
期設定温度70℃で、予熱時間300秒の後、6℃/分
の速度で等速昇温したとき描かれるトナーのプランジャ
ー降下量−温度曲線(以下軟化S字曲線という)を求め
た。試料となるトナーは1〜3g精秤した微粉末を用
い、プランジャー断面積は1.0cm2とする。軟化S
字曲線は図5のようなカーブとなる。等速昇温するに従
い、トナーは徐々に加熱され流出が開始される(プラン
ジャー降下A→B)。さらに昇温すると溶融状態となっ
たトナーは大きく流出し(B→C→D)プランジャー降
下が停止終了する(D→E)。
【0043】S字曲線の高さHは全流出量を示し、H/
2のC点に対応する温度T0はトナーまたは樹脂の軟化
点を示す。
2のC点に対応する温度T0はトナーまたは樹脂の軟化
点を示す。
【0044】トナー及び結着樹脂がシャープメルト性を
有するか否かは、トナーまたは結着樹脂の見掛けの溶融
粘度を測定することにより判定できる。
有するか否かは、トナーまたは結着樹脂の見掛けの溶融
粘度を測定することにより判定できる。
【0045】このようなシャープメルト性を有するトナ
ーまたは結着樹脂とは、見掛けの溶融粘度が103ポイ
ズを示すときの温度をT1、5×102ポイズを示すと
きの温度をT2としたとき、 T1=90〜150℃ |ΔT|=|T1−T2|=5〜20℃ の条件を満たすものをいう。
ーまたは結着樹脂とは、見掛けの溶融粘度が103ポイ
ズを示すときの温度をT1、5×102ポイズを示すと
きの温度をT2としたとき、 T1=90〜150℃ |ΔT|=|T1−T2|=5〜20℃ の条件を満たすものをいう。
【0046】これらの温度−溶融粘度特性を有するシャ
ープメルト性樹脂は加熱されることにより極めてシャー
プに粘度低下を起こすことが特徴である。このような粘
度低下が最上部トナー層と最下部トナー層との適度な混
合を生じせしめ、さらにトナー層自体の透明性を急激に
増加させ、良好な減色混合を起こすものである。
ープメルト性樹脂は加熱されることにより極めてシャー
プに粘度低下を起こすことが特徴である。このような粘
度低下が最上部トナー層と最下部トナー層との適度な混
合を生じせしめ、さらにトナー層自体の透明性を急激に
増加させ、良好な減色混合を起こすものである。
【0047】〈第1実施例〉先ず、本発明の第1実施例
を図1ないし図3を用いて説明する。
を図1ないし図3を用いて説明する。
【0048】本実施例の多色画像定着装置を図1に示
す。図1において、51は外径40mmで形成された定
着ローラでアルミニウムより成る芯金52上に1mm厚
のゴム弾性体層53が被膜されている。該ゴム弾性体層
53は図2に示すように二層より構成され、下層に弾性
層としてフェニルHTVシリコーンゴム層53−1が8
00μm厚で、その上にオフセットを防止する弾性層と
して一液性RTV(室温加硫タイプ)シリコーンゴム層
53−2が200μm厚で形成されて成っている。
す。図1において、51は外径40mmで形成された定
着ローラでアルミニウムより成る芯金52上に1mm厚
のゴム弾性体層53が被膜されている。該ゴム弾性体層
53は図2に示すように二層より構成され、下層に弾性
層としてフェニルHTVシリコーンゴム層53−1が8
00μm厚で、その上にオフセットを防止する弾性層と
して一液性RTV(室温加硫タイプ)シリコーンゴム層
53−2が200μm厚で形成されて成っている。
【0049】さらに、該ローラの実効硬度が80°(A
sker−C1kg加重)となるようなゴムで構成さ
れ、下層のフェニルHTVシリコーンゴムのピースゴム
硬度が約34°(JIS−A1kg加重)上層の一液性
RTVシリコーンゴムのピースゴム硬度が約50°(J
IS−A1kg加重)のゴムを使用し定着ローラを構成
している。
sker−C1kg加重)となるようなゴムで構成さ
れ、下層のフェニルHTVシリコーンゴムのピースゴム
硬度が約34°(JIS−A1kg加重)上層の一液性
RTVシリコーンゴムのピースゴム硬度が約50°(J
IS−A1kg加重)のゴムを使用し定着ローラを構成
している。
【0050】定着ローラの実効硬度が80°(Aske
r−C1kg加重)とは、芯金に巻かれた状態のゴム層
をそのまま芯金を含んだ状態で測定したときの表面硬度
を言い、各層の各ゴム硬度がJIS規格通りにゴム単体
で測定したゴム硬度と違い芯金のアルミニウムの硬度も
共に測定しているため、本定着ローラのようにゴム厚が
薄いときは、ゴムのJIS規格硬度より高い値となって
出る。
r−C1kg加重)とは、芯金に巻かれた状態のゴム層
をそのまま芯金を含んだ状態で測定したときの表面硬度
を言い、各層の各ゴム硬度がJIS規格通りにゴム単体
で測定したゴム硬度と違い芯金のアルミニウムの硬度も
共に測定しているため、本定着ローラのようにゴム厚が
薄いときは、ゴムのJIS規格硬度より高い値となって
出る。
【0051】なお、ゴム硬度においては、ピースゴム硬
度はJIS規格通りのJIS−A測定法により行なった
が、ローラの実効硬度は、ローラのダメージを避けるた
めAsker−C硬度計1kg加重にて測定を行なっ
た。
度はJIS規格通りのJIS−A測定法により行なった
が、ローラの実効硬度は、ローラのダメージを避けるた
めAsker−C硬度計1kg加重にて測定を行なっ
た。
【0052】次に、54は外径40mmで形成された加
圧ローラで、アルミニウムより成る芯金55上に弾性層
としてフェニルHTVシリコーンゴム56を約2mm厚
で形成し、表面は弾性層として50μm厚の弗素樹脂チ
ューブを被膜している。
圧ローラで、アルミニウムより成る芯金55上に弾性層
としてフェニルHTVシリコーンゴム56を約2mm厚
で形成し、表面は弾性層として50μm厚の弗素樹脂チ
ューブを被膜している。
【0053】さらに、該ローラは実効硬度が86°(A
sker−C1kg加重)となるようなゴムで構成さ
れ、下層フェニルHTVシリコーンゴムの硬度が約70
°(JIS−A1kg加重)のゴムを使用している。
sker−C1kg加重)となるようなゴムで構成さ
れ、下層フェニルHTVシリコーンゴムの硬度が約70
°(JIS−A1kg加重)のゴムを使用している。
【0054】尚、弾性層としてはシリコンゴム、フッ素
樹脂の他にもフッ素ゴム、シリコン樹脂等のゴム、樹脂
を用いることができる。
樹脂の他にもフッ素ゴム、シリコン樹脂等のゴム、樹脂
を用いることができる。
【0055】その他、オイル塗布装置、クリーニング装
置、加熱機構、温調方法等は従来例における定着装置と
同様であるので、説明を省略する。
置、加熱機構、温調方法等は従来例における定着装置と
同様であるので、説明を省略する。
【0056】定着ローラはヒーター11によって加熱さ
れているが、加圧ローラを加熱するヒーターは設けてい
ない。当然トナーは加圧ローラよりも定着ローラの方か
ら大きな加熱量をうける。
れているが、加圧ローラを加熱するヒーターは設けてい
ない。当然トナーは加圧ローラよりも定着ローラの方か
ら大きな加熱量をうける。
【0057】従来例におけるフルカラー電子写真画像形
成装置によって、多色画像Tを担持した転写材Pは加熱
回転駆動されているローラ間に進入する。
成装置によって、多色画像Tを担持した転写材Pは加熱
回転駆動されているローラ間に進入する。
【0058】ニップNで混色定着されニップより排出さ
れた転写材Pは図3に示すようにローラ端排出位置は0
位置以下である。
れた転写材Pは図3に示すようにローラ端排出位置は0
位置以下である。
【0059】このため転写材Pがニップ通過後に定着ロ
ーラから過剰の輻射熱を受けることがない。
ーラから過剰の輻射熱を受けることがない。
【0060】このように本実施例でローラ端排出位置を
0位置とすることができるのは定着ローラ、加圧ローラ
の各ローラのローラ径、ゴム厚、実効ゴム硬度を適正に
選択し、ニップNを略フラットとしているためである。
0位置とすることができるのは定着ローラ、加圧ローラ
の各ローラのローラ径、ゴム厚、実効ゴム硬度を適正に
選択し、ニップNを略フラットとしているためである。
【0061】このようにニップNを略フラットとするた
めには、ニップを大きく得るために芯金上に厚いゴム層
を有する加圧ローラの表面実効硬度を85°以上、芯金
上に加圧ローラよりも薄いゴム層を有する定着ローラの
表面実効硬度を85°以下とすれば良い。
めには、ニップを大きく得るために芯金上に厚いゴム層
を有する加圧ローラの表面実効硬度を85°以上、芯金
上に加圧ローラよりも薄いゴム層を有する定着ローラの
表面実効硬度を85°以下とすれば良い。
【0062】また、特に、定着ローラのelastom
erの総厚を加圧ローラのelastomerの総厚よ
り小さくしているため、定着ローラの表面実効硬度を加
圧ローラの表面実効硬度より小さくすることが好まし
い。
erの総厚を加圧ローラのelastomerの総厚よ
り小さくしているため、定着ローラの表面実効硬度を加
圧ローラの表面実効硬度より小さくすることが好まし
い。
【0063】更に、ゴムピース硬度は定着ローラのゴム
層よりも加圧ローラのゴム層を大きくすることが好まし
い。
層よりも加圧ローラのゴム層を大きくすることが好まし
い。
【0064】該ローラ端排出位置は転写材の種類には多
くは依存しない。本発明においては84gのA4サイズ
の紙を使用しているが、ニップよりローラ端排出位置ま
でが近いことにより、各種転写材のコシの差はさほど影
響されないが、好ましくは40〜120g紙でのローラ
端排出位置の測定が好ましい。
くは依存しない。本発明においては84gのA4サイズ
の紙を使用しているが、ニップよりローラ端排出位置ま
でが近いことにより、各種転写材のコシの差はさほど影
響されないが、好ましくは40〜120g紙でのローラ
端排出位置の測定が好ましい。
【0065】次に、本実施例の定着装置と図6に示した
従来例装置との比較について説明する。
従来例装置との比較について説明する。
【0066】
【外2】
【0067】構成上の比較は以上の通りである。
【0068】このような従来例装置においては、転写材
上全面トナーが載っている、いわゆるべた画像を定着す
ると、全面に亘って光沢むらが発生した。また、転写材
上のトナーが定着ローラに転移する、いわゆるオフセッ
ト発生までの枚数は、2,000枚と短かった。これに
対し、本実施例の定着装置においては、べた画像を定着
しても光沢むらは全く発生せず、また、オフセットする
までの枚数も20,000枚と大幅に向上させることが
できた。
上全面トナーが載っている、いわゆるべた画像を定着す
ると、全面に亘って光沢むらが発生した。また、転写材
上のトナーが定着ローラに転移する、いわゆるオフセッ
ト発生までの枚数は、2,000枚と短かった。これに
対し、本実施例の定着装置においては、べた画像を定着
しても光沢むらは全く発生せず、また、オフセットする
までの枚数も20,000枚と大幅に向上させることが
できた。
【0069】次に比較例について説明する。比較のため
に使用する定着ローラ及び加圧ローラのゴム層は本実施
例と同じ厚さとした。
に使用する定着ローラ及び加圧ローラのゴム層は本実施
例と同じ厚さとした。
【0070】
【外3】
【0071】本実施例、比較例共に表面実効硬度は定着
ローラよりも加圧ローラの方が大きい。
ローラよりも加圧ローラの方が大きい。
【0072】このような条件の下、比較例装置において
先に説明したフルカラー電子写真画像形成装置で得られ
たカラー画像の定着を行なったところ6,000枚にて
オフセットが発生してしまった。これは、この定着装置
における表面実効硬度は定着ローラよりも加圧ローラの
方が大きくなっているものの、ローラ端排出位置が+2
mmとプラス側になってしまっているため、カラートナ
ーのような離型に不利なトナーを使用した場合、また、
転写材上に複数のトナー層がある場合などにおいて早期
にオフセットが発生してしまうのである。すなわち、近
年の多様な複写ニーズにおける多色画像のような定着装
置においては従来の加熱定着装置以上にローラ端排出位
置を適正になるように構成しなければ、短寿命において
光沢むらやオフセット等の不具合が発生してしまう。
先に説明したフルカラー電子写真画像形成装置で得られ
たカラー画像の定着を行なったところ6,000枚にて
オフセットが発生してしまった。これは、この定着装置
における表面実効硬度は定着ローラよりも加圧ローラの
方が大きくなっているものの、ローラ端排出位置が+2
mmとプラス側になってしまっているため、カラートナ
ーのような離型に不利なトナーを使用した場合、また、
転写材上に複数のトナー層がある場合などにおいて早期
にオフセットが発生してしまうのである。すなわち、近
年の多様な複写ニーズにおける多色画像のような定着装
置においては従来の加熱定着装置以上にローラ端排出位
置を適正になるように構成しなければ、短寿命において
光沢むらやオフセット等の不具合が発生してしまう。
【0073】尚、キヤノン株式会社製NP−カラーT.
カラーレーザーコピア−1では定着ローラのゴム厚を加
圧ローラのゴム厚よりも大きくすることでローラ端排出
位置を下方としている。
カラーレーザーコピア−1では定着ローラのゴム厚を加
圧ローラのゴム厚よりも大きくすることでローラ端排出
位置を下方としている。
【0074】しかし、このように定着ローラのゴム厚を
加圧ローラのゴム厚よりも大きくすると、定着ローラの
ゴム厚が大きく、薄くても2mm以上となり、定着ロー
ラの表面温度に対し芯金温度が非常に高くなり、定着ロ
ーラのゴムが熱で破壊されたり、紙の通紙で定着ローラ
表面温度が低下しても内部のヒータからの熱がゴム層に
遮られて表面温度の上昇が遅く、定着に不具合が生じる
ことがあった。
加圧ローラのゴム厚よりも大きくすると、定着ローラの
ゴム厚が大きく、薄くても2mm以上となり、定着ロー
ラの表面温度に対し芯金温度が非常に高くなり、定着ロ
ーラのゴムが熱で破壊されたり、紙の通紙で定着ローラ
表面温度が低下しても内部のヒータからの熱がゴム層に
遮られて表面温度の上昇が遅く、定着に不具合が生じる
ことがあった。
【0075】このため定着ローラを外部から加熱するこ
とも考えられるが、装置が複雑化、信頼性が低下する。
とも考えられるが、装置が複雑化、信頼性が低下する。
【0076】そこで、本実施例のように定着ローラのe
lastomerの総厚を加圧ローラより薄くし、特に
は、2mmより小さくすることが好ましい。
lastomerの総厚を加圧ローラより薄くし、特に
は、2mmより小さくすることが好ましい。
【0077】〈第2実施例〉次に、本発明の第2実施例
について説明する。なお、第1実施例との共通箇所につ
いては説明を省略する。
について説明する。なお、第1実施例との共通箇所につ
いては説明を省略する。
【0078】定着ローラ51は第1実施例と同じローラ
を使用し、加圧ローラに 外径 40mm ゴム厚 3mm 表層弗素樹脂チューブ50μm厚被膜 表面実効硬度87°(Asker−C1kg加重) ゴムピース硬度(80°JIS−A1kg加重) なる構成にて、同様にカラー画像の定着を行なったとこ
ろローラ端排出位置が0mmとなり20,000枚まで
良好な定着を行なうことができた。
を使用し、加圧ローラに 外径 40mm ゴム厚 3mm 表層弗素樹脂チューブ50μm厚被膜 表面実効硬度87°(Asker−C1kg加重) ゴムピース硬度(80°JIS−A1kg加重) なる構成にて、同様にカラー画像の定着を行なったとこ
ろローラ端排出位置が0mmとなり20,000枚まで
良好な定着を行なうことができた。
【0079】次に、他の実施例、比較例を含めた表を示
す。
す。
【0080】
【表1】
【0081】尚、実施例5〜10に於いては用紙は巻き
つかずに排出されるものの紙シワ等の不具合が発生し易
い。これは定着ローラと加圧ローラの表面実効硬度差が
15°と大きいためで、更に紙しわも防止するために
は、表面実効硬度の差は10°以下とすることが好まし
い。
つかずに排出されるものの紙シワ等の不具合が発生し易
い。これは定着ローラと加圧ローラの表面実効硬度差が
15°と大きいためで、更に紙しわも防止するために
は、表面実効硬度の差は10°以下とすることが好まし
い。
【0082】また、実施例9、10は定着ローラのel
astomerを形成するゴムの硬度が20°より小さ
くなり圧力による歪の復元性が低下するため定着ローラ
の表面実効硬度を60°以上とすることが好ましい。
astomerを形成するゴムの硬度が20°より小さ
くなり圧力による歪の復元性が低下するため定着ローラ
の表面実効硬度を60°以上とすることが好ましい。
【0083】更に、加圧ローラの表面実効硬度を高くす
るとニップ幅をかせげなくなるため加圧ローラの表面実
効硬度は100°以下が好ましい。
るとニップ幅をかせげなくなるため加圧ローラの表面実
効硬度は100°以下が好ましい。
【0084】以上に説明した実施例においては、定着ロ
ーラに二層構成のゴムを採用しているが、単層あるいは
三層以上の構成をとっても良い。
ーラに二層構成のゴムを採用しているが、単層あるいは
三層以上の構成をとっても良い。
【0085】離型剤のオイルを多量に塗布する場合は、
中間層を弗素ゴム層などのオイルバリヤー層を有した三
層以上の構層を採るのが好ましい。
中間層を弗素ゴム層などのオイルバリヤー層を有した三
層以上の構層を採るのが好ましい。
【0086】また、熱伝導率には言及しなかったが、定
着ローラ内部ヒータの熱を効率良く表層に伝達させるた
めにelastomerの熱伝導率は1.0×10-3c
al/cm・sec・℃以上とするのが好ましい。
着ローラ内部ヒータの熱を効率良く表層に伝達させるた
めにelastomerの熱伝導率は1.0×10-3c
al/cm・sec・℃以上とするのが好ましい。
【0087】さらに、加圧ローラは表層弗素樹脂チュー
ブ被膜のローラを用いたが、これに限らず従来公知の材
料(例えば、シリコーンゴム、弗素ゴム等)で良く、チ
ューブ厚も限定されない。但し、紙等の搬送性、特に紙
のしわ等に対して厚み20μm〜120μmの弗素樹脂
チューブを表層に被膜したローラが好ましい。
ブ被膜のローラを用いたが、これに限らず従来公知の材
料(例えば、シリコーンゴム、弗素ゴム等)で良く、チ
ューブ厚も限定されない。但し、紙等の搬送性、特に紙
のしわ等に対して厚み20μm〜120μmの弗素樹脂
チューブを表層に被膜したローラが好ましい。
【0088】定着ローラ及び加圧ローラの外径も40m
mの例を示したが、これに限るものではない。また、ゴ
ム厚に関しても、定着ローラのゴム厚が1mm、1.5
mm、加圧ローラのゴム厚が2mm、3mmの例を示し
たがこれに限られるものではない。
mの例を示したが、これに限るものではない。また、ゴ
ム厚に関しても、定着ローラのゴム厚が1mm、1.5
mm、加圧ローラのゴム厚が2mm、3mmの例を示し
たがこれに限られるものではない。
【0089】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこれらの実施例にとらわれることなく技術思想内であ
らゆる変形が可能である。
はこれらの実施例にとらわれることなく技術思想内であ
らゆる変形が可能である。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、転
写材上のトナーが必要以上の輻射熱を受けることがな
い。したがって、シャープメルトトナーを使用する多色
画像形成装置に使用しても、画像の光沢度が極端に上が
ることがなく、良好な画像を得ることができる。また、
オフセットを発生させることもない。
写材上のトナーが必要以上の輻射熱を受けることがな
い。したがって、シャープメルトトナーを使用する多色
画像形成装置に使用しても、画像の光沢度が極端に上が
ることがなく、良好な画像を得ることができる。また、
オフセットを発生させることもない。
【図1】本発明の第1実施例の概略構成を示す断面図で
ある。
ある。
【図2】図1装置の定着ローラの弾性体層の構成を示す
断面図である。
断面図である。
【図3】図1装置における転写材のローラ端排出位置を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図4】フルカラー電子写真画像形成装置の概略構成を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図5】図4装置に用いられるシャープメルトトナーの
軟化S字曲線を示す図である。
軟化S字曲線を示す図である。
【図6】図4装置に備えられる多色画像定着装置の概略
構成を示す断面図である。
構成を示す断面図である。
【図7】図6装置の定着ローラの弾性体層の構成を示す
断面図である。
断面図である。
【図8】図6装置における転写材のローラ端排出位置を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図9】ローラ端排出位置の定義を説明する図である。
【図10】ローラ端排出位置がプラス位置の場合の例を
示す図である。
示す図である。
51 定着ローラ 53 弾性体層 54 加圧ローラ 56 弾性体層
Claims (1)
- 【請求項1】 芯材と芯材上に設けられた弾性層とを有
する加熱ローラと、前記加熱ローラ内部に設けられた加
熱手段と、芯材と芯材上に設けられた弾性層とを有し前
記加熱ローラとニップを形成する加圧ローラと、を有
し、前記ニップで複数色のトナーを支持した記録材を挟
持搬送し混色定着を行なう混色定着装置において、 前記加熱ローラの弾性層の総厚は前記加圧ローラの弾性
層の総厚より小さく、前記加熱ローラの表面実効硬度は
前記加圧ローラの表面実効硬度より小さいことを特徴と
する混色定着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US07/840,554 US5289246A (en) | 1991-02-26 | 1992-02-25 | Color mixing and fixing device preventing gloss unevenness |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5314391 | 1991-02-26 | ||
JP755492 | 1992-01-20 | ||
JP4-7554 | 1992-01-20 | ||
JP3-53143 | 1992-01-20 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05265344A JPH05265344A (ja) | 1993-10-15 |
JP3093412B2 true JP3093412B2 (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=26341875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04017639A Expired - Fee Related JP3093412B2 (ja) | 1991-02-26 | 1992-02-03 | 混色定着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3093412B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3637454B2 (ja) * | 1994-09-12 | 2005-04-13 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 画像形成方法 |
JP4802432B2 (ja) * | 2001-09-28 | 2011-10-26 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 画像形成装置 |
JP4955965B2 (ja) * | 2004-09-07 | 2012-06-20 | 株式会社リコー | 画像定着方法、及び画像形成方法 |
JP5822592B2 (ja) * | 2011-08-04 | 2015-11-24 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
-
1992
- 1992-02-03 JP JP04017639A patent/JP3093412B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05265344A (ja) | 1993-10-15 |
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---|---|---|---|
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