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JP3087905B2 - 懸濁性不純物除去用吸着剤および除去方法 - Google Patents

懸濁性不純物除去用吸着剤および除去方法

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Publication number
JP3087905B2
JP3087905B2 JP02276600A JP27660090A JP3087905B2 JP 3087905 B2 JP3087905 B2 JP 3087905B2 JP 02276600 A JP02276600 A JP 02276600A JP 27660090 A JP27660090 A JP 27660090A JP 3087905 B2 JP3087905 B2 JP 3087905B2
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JP
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adsorbent
exchange resin
beads
monomer
resin
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JP02276600A
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秀雄 河津
正弘 萩原
丈志 出水
キング ウェイ マー
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Ebara Corp
Dow Chemical Co
Original Assignee
Ebara Corp
Dow Chemical Co
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Publication date
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Application filed by Ebara Corp, Dow Chemical Co filed Critical Ebara Corp
Publication of JPH03232528A publication Critical patent/JPH03232528A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、懸濁性不純物除去用吸着剤及び懸濁性不純
物除去方法に関する。特に、本発明は、半導体産業用超
純水製造装置や汽力発電設備の復水浄化装置の被処理水
中に存在する懸濁性不純物を吸着除去するための吸着剤
及びそれを用いてかかる懸濁性不純物を吸着除去する方
法に関する。
〔従来の技術〕
汽力発電設備ではボイラーの内部を常に清浄な状態に
保つ必要上、タービン復水器からボイラー内へ還流する
復水を復水脱塩器にて浄化処理し、高度に浄化した後、
ボイラー内への冷却水として給水している。この復水脱
塩器は、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とが混合
充填された、いわゆる混床式脱塩器であって、復水中の
不純物であるイオン成分と懸濁固形分(主に金属酸化物
微粒子)とをイオン交換及び吸着・濾過により分離除去
し、復水を浄化するものである。
かかる懸濁固形分の蓄積は、システムの圧力上昇、流
量減少と発電設備の効率低下の原因になることがある。
従って、不純物レベル、特に懸濁固形分のレベルを低下
させることにより、還流ループを良好に維持することが
できる。
特開平1−174998号は、3〜7.5%の低架橋剤(ジビ
ニルベンゼン)含量の混床イオン交換樹脂の使用による
沸騰水型原子炉(BWR)の主冷却水からの懸濁不純物の
除去を提案している。前記公開公報は、低架橋度樹脂
が、より高い架橋度のイオン交換樹脂よりも大きなミク
ロポアを持ち、かつ比較的軟らかく、より弾性的である
とし、そしてこれらの特長ゆえにこの低架橋度樹脂によ
り復水からクラッドをより効果的に除去することが可能
であると述べている。
特開昭63−59355号には、カチオン交換樹脂を、プラ
チナ電極を用い、硫酸ソーダの希釈溶液中、2Aの電流で
3〜4時間、酸化することが開示されている。酸化され
た樹脂は、火力又は原子力発電設備の配管又は他の構造
材料の腐蝕により発生する、復水中の微細かつ非晶性の
粒子の除去に有効であると報告されている。
米国特許第4,564,644号には、シェル/コア構造のイ
オン交換樹脂が記載されている。これらは、本発明に用
いられる樹脂と同一の構造を有している。これらは、従
来のゲル型樹脂よりも過酷な条件下で、及び特に復水浄
化や採鉱作業において有効であると述べられている。し
かし、この特許には、コロイド鉄を従来では達成不能な
程度に除去することができるというそれらの特別な能力
は示されておらず、またBWR復水中のクラッド除去に対
するいかなる特定の有用性についても言及されていな
い。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述の粒状イオン交換樹脂を用いる方法においては、
イオン交換樹脂にイオン交換吸着され又は捕捉されたイ
オン成分や金属酸化物や、定期的に化学的薬品再生や物
理的逆洗再生を施すことによって、イオン交換樹脂から
不純物を除去し、常に復水脱塩器の清浄度の維持するこ
とが行われている。
一方、汽力発電設備のうち、BWR発電設備にあって
は、最近、復水からのイオン成分及び金属酸化物の除去
効果のうちで、金属酸化物の分離効果を強化することに
より、冷却水から原子炉へ持ち込まれる金属酸化物を低
減し、プラントの定期点検時の作業員の被曝線量を減ら
そうとすることが検討されはじめている。このように、
原子力発電所の冷却水に要求される金属酸化物の除去効
果への要求が高度化されると、従来の粒状イオン交換樹
脂を用いる方法では金属酸化物の分離除去効果が小さい
ということから、前述のような要求に対応できないこと
が判った。
本発明者らは、このような現状によく対応することの
できる手段を開発することを目的として鋭意研究を重
ね、本発明を完成するに至ったものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明は、半導体産業用超
純水製造装置や汽力発電設備の復水浄化装置の被処理水
中に存在する懸濁性不純物(主に金属酸化物等のコロイ
ド物質)を吸着除去する、粒状又は粉末状陽イオン交換
樹脂及び/又は陰イオン交換樹脂からなる有機性高分子
吸着剤において、走査型電子顕微鏡を用いて50〜20万倍
の視野で検査した場合に、該吸着剤の表層が顆粒状結合
構造を有することを確認できる懸濁性不純物除去用吸着
剤を提供する。
そして、上記の吸着剤は、好ましくは、その顆粒状結
合構造が、走査型電子顕微鏡写真によって観測され、計
測される顆粒状微粒子の見掛け上の単位顆粒寸法が0.1
〜1.0μmである顆粒が、結果として集合的に結合する
様子を呈しているものであって、また吸着剤の直径が0.
2〜1.2mmである球状、さらに好ましくは真空状吸着剤で
ある。球状粒子の粒径は必ずしも連続的な、いわゆるガ
ウシアン分布を持つものとは限らず、単一もしくは均一
粒径のものも含まれる。
上記球状粒子吸着剤は、一般に、その表面に溝を有
し、この溝は亀甲状及び/又は鱗状模様を呈する。ま
た、亀甲状及び/又は鱗状模様は、それぞれ、1〜50μ
m2の単位面積を持ち、不定形に集合した表面構造を呈
し、且、それぞれの単位亀甲状及び/又は鱗状模様は、
幅0.1〜5μm、深さ0.1〜5μmの溝を介して隣接する
表面状態を呈し、この溝は、その単位面積当たりの全長
が100〜1000mm/mm2である。
さらに、上記球状粒子吸着剤は、クリプトン及び/又
はクリプトンと同等の気体吸着量から測定される有効比
表面積が0.02〜1.00m2/g−乾燥吸着剤であり、表面から
0.1〜10μm以上のスキン層を有する二重構造を有して
いる。
また、前記の球状粒子吸着剤を粉体化すると粉末状吸
着剤が得られる。
これらの吸着剤を用いて充填層及び/又は濾過層を形
成すると、超純水や復水中の懸濁性不純物除去能力の強
化・向上を特徴とする懸濁性不純物除去材料が得られ
る。
半導体産業用超純水製造装置や汽力発電設備の復水浄
化装置の被処理水中に存在する懸濁性不純物を吸着除去
する方法において、上記被処理水を本発明の懸濁性不純
物除去用吸着剤に接触させることにより、極めて効果的
に懸濁性不純物を除去することができる。即ち、本発明
の吸着剤を用いる場合には、従来の混床式脱塩器に使用
しているイオン交換吸着剤に比較して、使用する吸着剤
の表面及び/又は表層構造が、金属酸化物を選択的に吸
着除去する構造となっているため、金属酸化物との親和
性が高く、金属酸化物の分離除去効果が大きいことによ
り、脱塩操作に際してより金属酸化物濃度の低い高純度
の処理水を提供することができる。
例えば、汽力発電設備の復水中に含まれるコロイド鉄
を除去する場合、混床で従来樹脂を用いた場合に約75〜
80%の持続的除去が得られるのに対し、本発明の吸着剤
を用いれば約95%の持続的除去が達成される。
本発明に係る懸濁物の除去方法においては、従来公知
の装置を用いることができ、従来公知のプロセス条件を
適用することができる。例えば、第4図に示す混床式カ
ラムを用いた装置に、本発明に係る吸着剤を充填して被
処理水を処理する。その際、通水線流速は、被処理水の
種類によっても異なるが、好ましくは20〜130m/h、更に
好ましくは90〜120m/hの範囲で選ばれる。この条件で、
例えば1サイクル10時間〜100日で、1〜10サイクル処
理する。被処理水の温度は、10〜60℃であるのが適当で
ある。
本発明に有用な前記陽イオン交換樹脂及び陰イオン交
換樹脂は、コア/シェル構造を有するゲル型共重合体ビ
ーズを含み、下記工程を含む製法によって製造される: (a)遊離基を含む複数のポリマー・マトリックスを連
続相中で形成する工程; (b)少なくとも1種の単量体を含み、遊離基開始剤を
含まない、単量体原料を前記マトリックスに吸収させ、
そのマトリックスに吸収された単量体原料を、前記マト
リックス中の遊離基が、前記単量体原料のマトリックス
内での重合を触媒させる条件下におく工程;及び (c)得られた共重合体ビーズに官能基を付与する工
程。
好ましくは、陽イオン交換樹脂(成分1)又は陰イオ
ン交換樹脂(成分2)、更に好ましくは両者に用いられ
るコポリマービーズは、少なくとも部分的にモノビニリ
デン芳香族とジビニリデン芳香族単量体からなるコポリ
マーのビーズを含む。特に、少なくとも、部分的にスチ
レンとジビニルベンゼン(DVB)からなるコポリマーを
含むコポリマービーズが好ましい。最も好ましくは、本
発明に用いられるコポリマービーズは、モノビニリデン
芳香族単量体及びジビニリデン芳香族単量体のみから、
更に好ましくはスチレン及びDVBのみからなる。
好ましくは、本発明に用いられる成分1の官能基付与
コポリマービーズは、少なくとも約700g/ビーズ、更に
好ましくは約800g/粒の圧潰強度を有する。好ましく
は、成分2の官能基付与コポリマービーズは、少なくと
も約500g/ビーズ、更に好ましくは約600g/粒の圧潰強度
を有する。
好ましくは、成分1及び2の官能基付与コポリマービ
ーズは、8モルの塩酸と8モルの水酸化ナトリウムを交
互に10回接触させた後(酸と塩基の両方の接触が一サイ
クルである)、ビーズ数で15%未満、更に好ましくは10
%未満が破壊されるような耐浸透圧破壊性を有する。
好ましくは、本発明において、成分1は、復水に接触
される前に硫酸の如き強酸に接触されることによってH
型に大部分変換されたものである。同様に、成分2は、
もしそうなっていない場合、好ましくは、復水に接触さ
れる前に、例えば、水酸化ナトリウムの如き強塩基に、
成分2を接触させることによってOH型に大部分変換され
たものである。
成分1及び2は、好ましくは3:1〜0.5〜1、より好ま
しくは2:1〜1:2の容積比で混合されている。
特に好ましい態様においては、吸着剤中の成分1又は
成分2の樹脂源であるゲル型コポリマービーズは、 i)連続水相に、約0.1、好ましくは約0.2から約2.0、
好ましくは約1.0までのDVB重量%の、複数のスチレン−
DVBコポリマーシード粒子を懸濁させ、 ii)それらの粒子にスチレン、DVBとラジカル開始剤
(フリーラジカル)の単量体混合物を吸収させ、次いで
吸収されたスチレンとDVBの反応を開始させて初期モノ
マー量の少なくとも約20重量%、好ましくは約40重量
%、更に好ましくは約85重量%、特に約90重量%を粒子
中でポリマーに変性させ、次いで iii)この水性懸濁液に、スチレン又はスチレン及びDVB
を含むけれども、本質的に重合開始剤を含まない第二単
量体組成物を、この第二単量体組成物が粒子中に吸収さ
れ、第二単量体組成物の重合が前記粒子内で触媒される
ような条件下に、連続して添加する、 ことにより、製造される。
上記の重合は、次いで、第1の単量体混合物の全てと
第2の単量体成分の本質的に全部が重合されるまで、続
けられるのがよい。好ましくは、第1の単量体混合物
は、約1重量%、更に好ましくは約2重量%から、約10
重量%、更に好ましくは約8重量%までのジビニルベン
ゼンを含む。また、好ましくは、第2の単量体組成物
は、約90重量%、更に好ましくは約95重量%から、約98
重量%、更に好ましくは約100重量%までのスチレンを
含む。
本発明の方法で処理される水は、例えば沸騰水型原子
炉からの復水である。また、前記復水は、懸濁固形分の
より大きな粒子を除去するために、標準の多孔質フィル
ター又は他の類似の手段の如き機械的フィルターを適当
に通過されるのがよい。しかし、好ましくは、この方法
は、機械的ろ過の如き前処理なしに行われる。これは、
用いられる混床樹脂の極めて効果的な作用が、機械的ろ
過を不要とし、又は少なくとも用いられるべきろ過装置
の規模を減少させるからである。
本発明の方法は極めて微細な構造のイオン交換樹脂ビ
ーズの利用に基づいており、この構造を以下においては
「コア/シェル構造」と称する。それらは、イオン交換
樹脂に転換されたとき、高い圧潰強度と耐浸透圧衝撃性
を有することにより特徴づけられている。共重合体ビー
ズは、強酸、弱酸、強塩基、又は弱塩基イオン交換樹脂
を形成するために官能基が付与されており、これら全て
は典型的なゲル型樹脂と比較して改良された機械的特性
を示す。好ましくは、本発明の方法では、強酸及び弱塩
基イオン交換樹脂のみが使用される。代表的なアニオン
基及びカチオン基にいては後に述べる。前記樹脂はゲル
型樹脂の他の好ましい特徴、即ち高容量及び高イオン選
択性を保持している。
ここで使用される用語「コア/シェル構造」は、本発
明において使用される共重合体ビーズの重合構造がビー
ズの内側から外側に変化することを意味する。重合構造
は、ビーズの内側から外側にいく分ゆっくり変化し、半
径に沿って重合構造の勾配を有するビーズを生成する。
また、重合構造は、ビーズの半径の中心から外側に沿っ
て比較的急激に変化する可能性があり、1つの重合構造
を有する比較的はっきりしたコアと、別の重合構造を有
する第2の比較的はっきりしたシェルとを有するビーズ
を生成する。ビーズの重合構造の変化の割合は、特に重
要ではない。したがって、ここに用いられる「コア」と
「シェル」なる語は、それぞれ、ビーズの内側と外側の
重合構造を言い、これらの用語の使用は、使用されたビ
ーズがビーズの内側の重合体と外側の重合体との間のは
っきりした界面を示すという意味に解釈されるべきでは
ない。「コア重合体」と「シェル重合体」とについて述
べる場合は、通常、常にではないが、共重合体ビーズの
コアとシェルにそれぞれ存在する重合体のかなりの量の
相互浸透があるということを理解されたい。従って、
「コア重合体」はシェル内にいく分浸透し、反対に「シ
ェル重合体」はコア内にいく分浸透する。「コア重合
体」及び「シェル重合体」なる語は、「シェル」又は
「コア」の重合体として特定の重合体を同定しようとす
る試みではなく、ビーズの特定の部分の重合物質を一般
的方法で説明するために用いられている。
共重合体ビーズの前記コア/シェル構造は、重合物質
の構造を決定するために種々の公知の技法を用いて見出
すことができる。一般に、1又はそれ以上の次の分析技
法が、本発明に用いられる共重合体ビーズのコア/シェ
ル構造を決定するのに適している。すなわち、動的熱分
析、示差熱分析オスミウムステイン技法、共重合体ビー
ズのコア及びシェルの各屈折率の測定、在来の透過型電
子顕微鏡法、分析透過型電子顕微鏡法、走査型電子顕微
鏡法及び他の技法がある。更に、本発明のビーズは、し
ばしば、偏光の下でビーズを調べることにより検知可能
な対称的歪みパターンを示す。本発明の共重合体ビーズ
のコア/シェル構造は、しばしば、1倍又は低倍率でビ
ーズを光学的に検査することにより簡単に識別でき、そ
こでは、コアはシェルとは異なった色の領域として、即
ち、より暗いか又は明るい領域として観察される。
イオン交換樹脂を形成するために官能基が付与される
場合、これらのビーズのコア/シェル構造は、乾燥した
ビーズを水に浸漬し、ビーズが水和した割合を決定する
ことによりしばしば観察される。典型的には、これらビ
ーズのシェル部分に対する水の浸透は、コアに対する浸
透より急速である。
好ましくは、ビーズは、コア内の架橋単量体の平均割
合に等しいかそれ以下の架橋単量体の平均割合を含むシ
ェルを有している。この種のビーズは、コアよりやわら
かい(すなわち、もろさが少なくより弾性的な)シェル
を有し、従ってビーズはその形状及び一体性を維持する
ことができ、かつビーズが外部応力や圧力を受けたとき
その構造全体にわたってエネルギーを分散できる。エネ
ルギーをその構造全体にわたって分散させることによっ
て、これらの不均質ビーズの圧潰強度や耐浸透圧衝撃性
は大幅に高められる。
また、コアとシェルの架橋密度の相違に加えて、好ま
しくはシェル内の重合体はコア内の重合体より分子量が
大きい。このシェル重合体の高い分子量が、ビーズに機
械的強度を付与し、耐浸透圧衝撃性を増加させる。
ここで使用される共重合体ビーズは、一般的に、コア
とシェルの調製に現実に使用される架橋単量体の平均割
合より高い有効架橋密度を示す。有効架橋密度は、John
Wiley and Sonsにより1966年に発行されたKirk−Othme
r化学技術辞典、第2巻、第879頁のR.M.Wheaton及びA.
H.Seamsterによる「イオン交換」の項で描かれたような
グラフを使用して、ビーズをトルエンで膨潤させた後の
容量パーセントの増加から決定される。一般的に、本発
明のビーズは、コア及びシェルの重合に使用される架橋
単量体の平均割合から予測した約1.5倍から5倍の有効
架橋密度を示す。
本発明に使用された共重合体ビーズは、すぐれた圧潰
強度を示し、陰イオン交換樹脂又は陽イオン交換樹脂に
転換されたときに、すぐれた耐浸透圧衝撃性を示す。共
重合体ビーズの圧潰強度は、陰イオン交換樹脂として使
用されるか陽イオン交換樹脂として使用されるかにかか
わらず、すぐれている。しかしながら、樹脂の機械的特
性と浸透性の特性は、含まれる活性イオン交換基のタイ
プと量によっていく分変化する。共重合体ビーズの圧潰
強度は、一般に、陰イオン交換樹脂を形成するために完
全にアミノ化されたときに最低になり、この完全にアミ
ノ化されたビーズの圧潰強度はここでは共重合体ビーズ
の圧潰強度を比較する目的のために使用される。「完全
にアミノ化された」なる語は、アミノ基が結合されうる
ビーズ内の繰り返し単位の少くとも75%、好ましくは少
くとも90%、より好ましくは少なくとも95%がアミノ基
を有することを意味する。アミノ化の度合は、しばし
ば、アミノ化された樹脂のイオン交換容量により示され
る。完全にアミノ化されたゲル型イオン交換樹脂は、そ
の容量は架橋度、樹脂内に存在する特定の重合体及び樹
脂の多孔性等の他のファクターにより影響されうるが、
一般には、少なくとも4.0meq/gの乾燥樹脂重量当たりの
容量を示し、通常、少なくとも4.2meq/gの容量を示す。
ここに用いられる「圧潰強度」なる語は、個々の樹脂
のビーズを破壊するのに必要な機械的荷重を言い、これ
は30回のテストの平均の数値で与えられる。陰イオン交
換樹脂を形成するために完全にアミノ化された、ここで
使用されるゲル型ビーズの圧潰強度は1ビーズ当たり少
なくとも約400g、好ましくは少なくとも約500g、特に好
ましくは少なくとも約600gである。これに対して、最初
に使用されたゲル型共重合体ビーズは陰イオン交換樹脂
を形成するために完全にアミノ化されたときに、1ビー
ズ当たり500g以下の圧潰強度を示す。強酸型陽イオン交
換樹脂を形成するためにスルホン化されたときには、本
発明の方法で用いられる重合体ビーズは、一般に、1ビ
ーズ当たり少なくとも約500g、好ましくは約700g、特に
好ましくは、少なくとも約800gの圧潰強度を示す。
ここで使用される官能基付与ビーズ(即ち、活性イオ
ン交換基が結合されたビーズ)は、また、すぐれた耐浸
透圧衝撃性を示す。本発明の目的のための耐浸透圧衝撃
性は、所定量の官能基付与ビーズを8M HClと8M NaOHを
交互に10回ずつ接触させることによって測定され、ここ
では各処理は脱イオン化された水で逆洗した後に行なわ
れる。前記処理の1サイクルは、(a)所定量のビーズ
を8Mの酸に1分間浸漬し、(b)洗浄水が中性になるま
で脱イオン化された水で洗浄し、(c)ビーズを8Mの水
酸化ナトリウムに1分間浸漬し、次いで(d)洗浄水が
中性になるまでビーズを脱イオン水で洗浄することから
なる。ここでは、8M HClと8M NaOHで交互に処理するこ
とを、繰り返しサイクルテストと言う。ビーズの耐浸透
圧衝撃性は、10サイクルのテストの後、破壊されないで
残ったビーズの数によって測定される。典型的には、官
能基付与ビーズの少なくとも85%が、10サイクルの浸透
圧衝撃性テストの後、破壊されずに残留する。好ましく
は、官能基付与ビーズの少なくとも90%、より好ましく
は少なくとも95%が、10サイクルの浸透圧衝撃性テスト
の後で破壊されずに残留する。
更に、コア/シェル構造を有する共重合体ビーズから
なるイオン交換樹脂は、完全にアミノ化されるか又はス
ルホン化されると、従来のゲル型樹脂に匹敵するイオン
交換容量を示す。しかしながら、いく分低いイオン交換
容量を有するイオン交換樹脂が、意図的にビーズをより
程度に官能基化することによって本発明の共重合体ビー
ズから調製されうる。しかしながら、本発明で使用され
る陰イオン交換樹脂の乾燥樹脂重量当りの容量は、一般
に、少なくとも約2.5meq/g、好ましくは少なくとも3.5m
eq/g、より好ましくは少なくとも4.0meq/gである。本発
明で使用される陽イオン交換樹脂は、一般に、少なくと
も2.5meq/gの乾燥樹脂重量当りの容量を示し、好ましく
は少なくとも4.5meq/g、より好ましくは少なくとも5.0m
eq/gを示す。
本発明で使用される共重合体ビーズは、適当なサイズ
で調製され、50ミクロンから2000ミクロンまでの平均径
であってよく、好ましくは200ミクロンから1200ミクロ
ンまでであってよい。前記ビーズはいわゆる「ゲル」又
は「ミクロポア」型である。更に、ここで使用されるビ
ーズのコアは、イオン交換基がそれに結合されるときに
水溶性である重合体材料を含み、その材料の全部又は一
部は、ビーズ内でポア又はチャンネルを形成するため抽
出されてもよい。かかるゲル及び抽出可能なシードビー
ズの調製を、以下に詳細に説明する。
共重合体ビーズは、好ましくはマトリックスを含む架
橋遊離基を形成し(以下、遊離基マトリックスと言
う)、前記架橋遊離基を、少なくとも、1種の単量体を
含む単量体原料と、コア/シェル構造を有する共重合体
ビーズを形成するために遊離基が前記単量体の重合を触
媒するような条件下で、接触させることにより調製され
る。前記重合は懸濁重合として行われ、ここでは、重合
体マトリックスと重合されるべき単量体とが、懸濁安定
剤を含む水溶液である適当な懸濁媒体中で懸濁される。
遊離基マトリックスの調製は、所定の方法によって行
なわれうる。有利には、前記遊離基マトリックスは、後
述するような、現場、一段又は二段タイプのものであ
る。この「現場」タイプの遊離基マトリックスは、好ま
しくは、前記単量体の重合体への転換が少なくとも20
%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは50%〜
80%になるまで、モノ及びポリエチレン系不飽和付加重
合性単量体を含む単量体混合物を懸濁重合することによ
って生成される。前記「一段」遊離基マトリックスは、
好ましくは、連続相中に複数のシード粒子を懸濁し、前
記シード粒子を遊離基開始剤で膨潤させて調製する。前
記「二段」の遊離基マトリックスは、好ましくは、連続
相中に複数のシード粒子を懸濁し、前記シード粒子を、
モノ及びポリエチレン系不飽和単量体と遊離基開始剤と
からなる初期単量体仕込原料で膨潤させ、重合体への転
換が少なくとも20%、好ましくは40%〜90%、より好ま
しくは約45%〜約95%になるまで前記シード粒子内で単
量体を重合させることにより調製される。
「現場」型遊離基マトリックスは、好ましくは、架橋
マトリックスを形成するために、モノエチレン系不飽和
単量体とポリエチレン系不飽和単量体との懸濁重合によ
り調製される。使用されるポリエチレン系不飽和単量体
の量は、シード粒子が単量体原料中で溶解しないように
十分に架橋されるように選ばれるが、シードが単量体原
料中の単量体を吸収することが不可能である量以下に選
ばれる。一般に、前記シード粒子は、架橋単量体の約0.
05〜約12.5重量パーセントを用いて調製される。重合
は、多数の架橋重合体粒子が調製されるような条件下で
遊離基開始剤を用いて行われる。重合は、単量体が重合
体に少なくとも20%、好ましくは少くとも50%、より好
ましくは約50%〜約80%にまで転換されるまで、続けら
れる。本発明の方法によれば、架橋重合体粒子は、その
中に所定量の未反応単量体と多数の遊離基を含むように
調製される。
「一段」の遊離基マトリックスを調製する際、連続相
中に重合体シード粒子からなる懸濁物が生成される。前
記シード粒子は、好ましくは、架橋付加重合体からなる
が、フェノール/ホルムアルデヒド重合体のような架橋
縮合重合体からなってもよい。前記シード粒子はプロセ
スの後の段階で使用されるあるタイプの、かつある量の
単量体内で溶解されない量において架橋されるが、シー
ド粒子が遊離基開始剤と単量体とを吸収することを不可
能にさせる量以下において架橋される。一般に、前記シ
ード粒子は、約0.05〜12.5重量パーセント、好ましくは
約0.2〜2.0重量パーセントの架橋単量体を用いて調製さ
れる。連続相内で本質的に不溶性であり、かつシード粒
子によって吸収される遊離基開始剤が、架橋シード粒子
を含む懸濁液に添加される。遊離基マトリックスがこの
方法で形成される場合、前記遊離基開始剤を吸収したシ
ード粒子は「遊離基マトリックス」を含む。
また、「二段」遊離基マトリックスは、好ましくは、
適当な懸濁媒体中で多数の重合体シード粒子を懸濁さ
せ、初期単量体仕込原料を含む遊離基を前記粒子に吸収
させ、重合体への転換が少くとも約20〜95%、好ましく
は少くとも40%になるまで初期単量体仕込原料の単量体
を重合させることによって調製される。この二段遊離基
マトリックスは2つの網状組織からなる。このプロセス
においては、シードは、好ましくは付加重合体であるけ
れども、フェノール/ホルムアルデヒド重合体のような
縮合重合体であってもよい。前記シード重合体は、前記
シード粒子が初期単量体仕込原料に使用されるあるタイ
プでかつある量の単量体に溶解しないことを条件とし
て、架橋されていても、架橋されていなくてもよい。前
記広い制限内で、シード粒子内の架橋量は、シードが初
期単量体仕込原料内で所望量の単量体を吸収できるよう
に選択される。一般に、架橋の増加量がシード粒子によ
り吸収されうる初期単量体仕込原料の量を減少させる。
有利には、シード粒子は約10重量パーセント未満の、好
ましくは約0.1〜1.0重量パーセントの架橋性単量体を使
用して調製される。
二段遊離基マトリックスの調製に使用される初期単量
体仕込原料は、重合されるときに、架橋重合体を形成す
るモノ及びポリエチレン系不飽和単量体の両方を含んで
いる。ここで使用される架橋性単量体の量は、官能基付
与されたときに、一般に、ビーズを水に不溶性とするの
に十分であり、かつビーズに物理的に一体性と機械的強
度とを付与するのに十分なものである。一般に、初期単
量体仕込原料は、約0.5〜25重量パーセント、好ましく
は約1〜12重量パーセントの架橋性単量体を含む。更
に、前記初期単量体仕込原料は、好ましくは、約0.005
〜2重量パーセントの遊離基開始剤を含む。
サイズ外の粒子もしくは「微粒子」の量を減らすため
に、シード粒子と初期単量体仕込原料の相対的割合は、
少なくとも初期単量体仕込原料の75重量パーセント、好
ましくは本質的に初期単量体仕込原料の全部がシード粒
子内に吸収されるように選択される。前記割合は、もち
ろん、シード粒子のサイズ及びシード粒子内の架橋度と
ともに変わる。例えば、比較的小さいサイズのシード粒
子は、一般に、同様な架橋密度の、より大きい粒子よ
り、比例的により少ない単量体を吸収する。同様に、シ
ード粒子内の高架橋密度は単量体を吸収する粒子の容量
を制限する。一般に、シード粒子は、初期単量体仕込原
料の約0.5〜19倍、好ましくは約1.5〜9倍の重量を吸収
する。遊離基マトリックスは、好ましくは、生成共重合
体ビーズの約5重量パーセント、好ましくは約10重量パ
ーセント、最も好ましくは約25重量パーセントから、約
90重量パーセント、好ましくは約70重量パーセント、よ
り好ましくは約50重量パーセントを占める。
調製された遊離基マトリックスは、適当な懸濁媒体中
に懸濁される。一段又は二段遊離基マトリックスが使用
される場合、前記マトリックスと次の添加物の調製及び
単量体原料の重合は、好ましくは単一の反応容器内で行
なわれる。一般に、前記懸濁媒体は、遊離基マトリック
スとこれと接触される単量体とがいずれも溶解されない
液体である。前記懸濁媒体は、典型的には、約0.1〜1.5
重量パーセントの懸濁安定剤を含む水溶液であるが、水
溶性の単量体の重合に対しては、有機化合物であってよ
い。適当な懸濁安定剤は、ゼラチン、ポリビニールアル
コール、メタクリル酸ナトリウム、カルボキシルメチル
メチルセルロース及びラウリル硫酸ナトリウム、スルホ
ン化ポリスチレン等の界面活性剤を含む。更に、懸濁液
は、重合防止剤、分散剤、及びエチレン系不飽和単量体
の懸濁重合に有利に用いられることが知られている他の
材料を含む。
遊離基マトリックス内に含まれる遊離基が前記単量体
原料の重合に触媒作用を及ぼす条件下で、懸濁液は少な
くとも1種のエチレン系不飽和単量体からなる単量体原
料と接触される。このプロセスによって調製された共重
合体ビーズは、通常、コア/シェル構造を示す。一般
に、遊離基マトリックスは、主として、このプロセスで
調製された重合体ビーズのコア内にあり、一方単量体原
料から形成された重合体は、一般に、共重合体ビーズの
シェル内にある。しかし、遊離基マトリックスの重合体
と単量体原料から誘導されたものとの間に相互浸透が起
こると考えられる。従って、コアとシェル間の界面はは
っきりしていない。好ましくは、懸濁液は、エチレン系
不飽和単量体が遊離基重合を開始するために十分な温度
まで加熱される。前記単量体の本質的に全部の重合が重
合体マトリックス内に含まれる遊離基によって開始され
る条件下で、単量体原料が加熱された懸濁液に加えられ
る。好ましくは、単量体原料を加えている間のいかなる
ときにも存在する重合体と単量体との合計重量に対する
単量体の重量の割合(瞬間転化率)は少なくとも20%、
より好ましくは少なくとも50%である。
瞬間転化率は、実施者が選択すべき、反応を監視する
特別の手段によって、種々の方法で測定される。反応
は、反応の進行に応じて反応混合物の定期的な赤外スペ
クトルをとり、単量体の炭素−炭素二重結合の重合体へ
の転化を監視する等によって、化学的に監視される。未
反応単量体と重合体との密度の相違も、混合物を監視す
るための根拠となる。例えば、水1g当たり約1.35gのス
チレン単量体を含む反応混合物は、重合前は約0.936g/c
m3の密度を有し、重合後(約96%の転化率で)は約1.04
g/cm3の密度を有する。前記密度の相違は、重量測定方
法、又は好ましくはテキサスニュークリア(Texas Nucl
ear)により販売されているSGシリーズ密度計のような
原子核写真濃度計を使用して監視される。より簡単に
は、瞬間転化率は重合の熱から容易に計算される。
瞬間転化率は、単量体原料が懸濁液に添加される割合
を調整することによってコントロールされる。前記モノ
マーの原料は、重合過程の間、一定の又は種々の割合で
懸濁液に連続的に又は間欠的に加えられる。単量体原料
の添加割合は、好ましくは、重合反応の間のいかなると
きにも瞬間転化率が少なくとも20%、好ましくは50%で
あるように、設定される。
単量体原料はある比率のポリエチレン系不飽和単量体
を含み、又は完全にモノエチレン系不飽和単量体からな
る。ここで、単量体原料中の単量体は、それに含まれる
架橋単量体の比率において、又は使用される単量体のタ
イプにおいて、あるいはその両方において、時間ととも
に変えることができる。有利には、単量体原料は、平均
して、重合マトリックス中の平均比率の架橋性単量体よ
り大きくない比率の架橋性単量体を含む。より好ましく
は、より低い比率の架橋性単量体が単量体原料中に使用
され、コア中により高い比率の架橋とシェル中により低
い比率の架橋とを有する不均質共重合体ビーズを生成す
る。
単量体原料中における単量体の重合を重合体マトリッ
クス中に含まれる遊離基によって本質的に完全に触媒さ
せるためには、単量原料は本質的に開始剤を含んでいな
いのが好ましい。更に、連続相にも本質的に開始剤が存
在しない。連続相内で可溶である1又はそれ以上の遊離
基防止剤が、前記連続相内で遊離基の形成を抑制するた
めに使用されるのが有利である。従って、本発明をいか
なる理論によっても拘束するする積もりは無いけれど
も、遊離基の発生がほとんど遊離基重合体マトリックス
内でのみ起こり、単量体原料中の単量体に遊離基マトリ
ックスの重合構造のまわりに高度にからみ合っている高
分子量鎖を形成させやすいのであると思われる。
結局、単量体原料は反応混合物に添加され、反応混合
物は、重合反応が本質的に完成するまで、重合温度に維
持される。好ましくは、重合温度は、反応を終了させる
ための重合反応の最終段階の間、約20℃〜約30℃上昇さ
れる。得られる重合体ビーズは、濾過、脱水、乾燥のよ
うな従来の手段によって回収される。
遊離基マトリックスの調製に使用される単量体(即
ち、シード粒子と初期単量体仕込原料の形成に使用され
るもの)と単量体原料は、好ましくは、懸濁重合可能な
エチレン系不飽和単量体である。懸濁重合可能な単量体
は、この技術分野で公知であり、ニューヨークのInters
cience社(株)により1956年に発行され、Calvin E.Sch
ildknechtにより編集された“Polymer Processes"のIII
章、第69頁から第109頁において、E.Trommsdoff及びC.
E.Schildknechtによる“Polymerization in Suspensio
n"で論及されている。Schildknechtの第78頁から第81頁
のテーブルIIにおいて、本発明の実施に使用されうるさ
まざまな種類の単量体がリストされている。そのような
懸濁重合可能な単量体のうち、ここで特に興味のあるも
のは、スチレン、ビニルナフタレン、アルキル置換スチ
レン(特に、ビニルトルエンやエチルビニルベンゼン等
のモノアルキル置換スチレン)及びブロモスチレンやク
ロロスチレン等のハロゲン置換スチレンなどのモノビニ
リデン芳香族化合物、ジビニルベンゼン、ジビニルナフ
タレン、トリビニルベンゼン、ジビニルジフェニルエー
テル、ジビニルジフェニルスルホン等のポリビニリデン
芳香族化合物、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、多様なアルキレンジアクリレート及びアルキレンジ
メタクリレート等のα,β−エチレン系不飽和カルボン
酸、特にアクリル酸又はメタクリル酸のエステル、及び
前記単量体の1種又はそれ以上の混合物を含む水不溶性
の単量体である。前記単量体のうち、モノビニリデン芳
香族化合物(特にスチレン又はスチレンとモノアルキル
置換スチレンの混合物)、ポリビニリデン芳香族化合物
(特にジビニルベンゼン)、α,β−エチレン系不飽和
カルボン酸のエステル、特にメタクリル酸メチル又はメ
タクリル酸メチルを含む混合物、特にスチレンとジビニ
ルベンゼン又はスチレン、ジビニルベンゼンとメチルメ
タクリル酸の混合物が、好ましく使用される。
また、重合可能な単量体のうちここで有用なものは、
液体、一般には水、と溶液を形成する単量体であり、こ
の場合生成される溶液は、1又はそれ以上の液体、一般
には水と混和しない油等に十分に不溶性であり、従って
単量体溶液は、前記他の液体内に分散して小滴を形成す
る。そのような単量体の代表なものは、米国特許第2,98
2,749号に述べられているように油中水滴型懸濁(即
ち、逆懸濁)重合技術を使用して重合されうる水溶性単
量体であり、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド
等のエチレン系不飽和カルボキシアミド、不飽和カルボ
ン酸及び無水物のアミノアルキルエステル、エチレン系
不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸又はメタクリル酸
等を含む。用いられる単量体のうち好ましいものは、エ
チレン系不飽和カルボキシアミド(特に、アクリルアミ
ド)とエチレン系不飽和カルボン酸(特に、アクリル酸
又はメタクリル酸)である。
前記エチレン系不飽和単量体のほかに、一段及び二段
遊離基マトリックスは、フェノール/フォルムアルデヒ
ド樹脂の如き架橋縮合重合体を含んでいてもよい。一般
に、前記縮合重合体は、遊離基開始剤と初期単量体仕込
原料の単量体、及び単量体原料を吸収できなければなら
ない。
単量体原料は遊離基マトリックスを調製するために使
用されるものとは異なった単量体を含んでいてもよい。
例えば、単量体原料は、スチレン、ジビニルベンゼン及
びメチルメタクリル酸を含んでいてよく、遊離基マトリ
ックスは主としてスチレン/ジビニルベンゼン重合体を
含んでいてもよい。遊離基マトリックスが初期単量体仕
込原料を含む触媒をシード粒子に吸収させることによっ
て調製される場合、シード粒子は初期単量体仕込原料と
は異なる単量体を含んでいてよい。同様に、重合体シェ
ルの重合体の組成は、重合過程の間に単量体原料の組成
を変えることによってシェルの内側から外側に向かって
変えることができる。本発明で使用される重合体ビーズ
に含まれる重合体は広く変えることができる。
抽出可能なシードを有するビーズは、好ましくは重合
体マトリックスと初期単量体仕込原料の調製に使用され
るある量のかつあるタイプの単量体に不溶性である、高
度に架橋した又は架橋していないシード粒子を使用して
調製されるが、活性イオン交換基が結合されると、前記
シード粒子は水溶性となり、水に浸漬されるとビーズか
ら抽出可能である。そのような抽出可能なシードを用い
て調製されたビーズは、全部の又は一部のシートがそこ
から除去されたとき小さな空隙を形成する。
比較的均一なサイズの共重合体ビーズは、本発明によ
れば、均一なサイズのシード粒子を使用して調製され
る。均一なサイズのシード粒子は、シード粒子をふるい
分けすることにより、又は公開欧州特許出願第0005619
号及び第0051210号にり開示されているような均一なサ
イズの重合体粒子を製造するプロセスを用いてシード粒
子を調製することによって調製される。好ましくは、本
発明の共重合体ビーズを調製するために使用されるシー
ド粒子の少なくとも80%は、シード粒子の重量平均粒子
サイズの0.5倍から1.5倍の範囲内にある。
本発明の共重合体ビーズのサイズは、好ましくは、約
50ミクロン〜約2000ミクロン、より好ましくは約200ミ
クロン〜約1200ミクロンの範囲にある。ビーズのサイズ
のコントロールは、主として使用されるシード粒子のサ
イズと架橋及び単量体原料に使用される単量体の量をコ
ントロールすることにより達成される。シード粒子は、
サイズにおいて、きわめて小さい粒子、すなわち約10ミ
クロンから750ミクロン又はそれ以上の径を有する大き
な粒子までにわたっている。好ましくは、シード粒子の
サイズは、直径約100ミクロンから約750ミクロンまでで
ある。
重合体ビーズは、モノエチレン系及びポリエチレン系
不飽和単量体の架橋付加重合体を樹脂に転換する、当業
者に周知の技術を使用して陰イオン又は陽イオン交換ビ
ーズに転換される。
架橋ポリスチレンビーズのようなポリ(ビニル芳香
族)共重合体から弱塩基樹脂を調製する際、ビーズは、
好ましくは、ハロアルキル化、ハロメチル化、より好ま
しくはクロロメチル化され、そしてハロアルキル化され
た共重合体にその後に結合された活性イオン交換基であ
る。架橋付加共重合体をハロアルキル化するための方法
及びその方法に使用されるハロアルキル化剤はこの技術
分野において良く知られている。次に、参考文献を示
す。米国特許第2,642,417号、第2,960,480号、第2,597,
492号、第2,597,493号、第3,311,602号、第2,616,817号
及びニューヨークのマグローヒル社により1962年に発行
されたF.Helferichによる「イオン交換」等である。代
表的には、ハロアルカリ化反応は、架橋付加共重合体
を、ハロアルキル化剤、好ましくはブロモメチルメチル
エーテル、クロロメチルメチルエーテル又はホルムアル
デヒドと塩酸の混合物、より好ましくはクロロメチルメ
チルエーテルで膨潤させ、塩化亜鉛、塩化鉄及び塩化ア
ルミニウムのようなフリーデルークラフツ触媒の存在で
共重合体とハロアルキル化剤を反応させることからな
る。
一般的に、イオン交換ビーズは、ビーズを、ハロアル
キル基のハロゲンと反応させ、反応により活性イオン交
換基を形成する化合物と接触させることにより、ハロア
ルキル化ビーズから調製される。イオン交換樹脂即ち弱
塩基樹脂及び強塩基樹脂を生成する化合物及び調製方法
は、この技術分野及び米国特許第2,632,000号、第2,61
6,877号、第2,642,417号、第2,632,001号、第2,992,544
号で良く知られており、上記F.Helfferichはそれを説明
している。代表的には、弱塩基樹脂はハロアルキル化共
重合体をアンモニア、第1アミン又は第2アミンと接触
させることによって調製される。代表的な第1及び第2
アミンはメチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、
シクロヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミ
ン等を含む。弱塩基イオン交換樹脂は、アミノ化剤とし
てトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルア
ミン、ジメチルイソプロパノールアミン、エチルメチル
プロピルアミン等を使用して調製される。
一般に、アミノ化は、ハロアルキル化共重合体ビーズ
と、少なくとも化学量論的量のアミノ化剤(すなわちア
ンモニア又はアミンの混合物)とを、還流で、アミノ化
剤の単量体の芳香族核に対してα位でカーボン原子に結
合しているハロゲン原子と反応させるのに十分な温度ま
で、加熱することを含む。水、エタノール、メタノー
ル、塩化メチレン、エチレンジクロライド、ジメタオキ
シメチレン又はそれらの組合せの如き膨潤剤が、任意に
かつ好ましく使用される。従来、アミノ化は、陰イオン
交換基がビーズ全体にわたって均一に分散されるような
条件で行なわれる。そのような完全なアミノ化は、約25
℃から約150℃の反応温度で約2時間から約24時間で達
成される。
ポリ(ビニル芳香族)ビーズ以外の共重合体ビーズを
陰イオン交換樹脂に転換する方法は、上記Helfferichの
第48頁から第58頁に説明されている。更に、ホスホニウ
ムのような他のタイプの陰イオン交換基を共重合体ビー
ズに結合させる方法がその中に述べられている。
陽イオン交換樹脂ビーズは、モノ及びポリエチレン系
不飽和単量体の架橋添加共重合体を陽イオン交換樹脂に
転換するための当業者周知の技術を用いて調製される。
陽イオン交換樹脂を調製する方法は、米国特許第3,266,
007号、第2,500,149号、第2,631,127号、第2,664,801
号、および第2,764,566号及びF.Helfferichに説明され
ている。一般に、有用な陽イオン交換樹脂は、ここでは
共重合体ビーズをスルホン化することによって調製され
る強酸樹脂である。スルホン化は直接的に行なうことが
できるけれども、一般にビーズは適当な膨潤剤を使用し
て膨潤され、そして膨潤したビーズが硫酸又はクロロ硫
酸又は三酸化イオウ等のスルホン化剤と反応される。好
ましくは、過剰の量のスルホン化剤、例えば、共重合体
ビーズの重量の約2倍から約7倍のスルホン化剤が使用
される。スルホン化は約0℃から約150℃の温度で行な
われる。
以下、本発明を従来技術と対比して述べる。第1図
は、各種イオン交換樹脂からなる各種高分子吸着剤の走
査型電子顕微鏡写真の一例を示したものであり、これに
よれば、(a)の従来ゲル型汎用品(未使用新品)の表
面状態は極めて平滑な状態を呈しているのが判る。これ
を長期間純水製造装置にて使用したのち、使用済として
廃棄処分したものを観察した結果が(b)の写真であ
る。これまでの、発明者等の各種研究成果によると、純
水中に微量で含まれる金属酸化物の懸濁物質(コロイド
物質)の高分子吸着剤による除去効率は、吸着剤が新し
いうちは低く、経年的使用に伴って上昇する傾向を示す
ことが判っている。その原因の一つに、高分子吸着剤の
経年使用によって、吸着剤がコロイド物質を吸着しやす
く変質し、コロイド物質が吸着剤の表面を介して内部に
取り込まれ易い状態に変化することがあげられる。この
現象は、一般に、高分子吸着剤の酸化不可逆膨潤による
吸着剤基質の変化として説明される。その結果、写真
(a)のような平滑な表面は(b)のように亀甲状そし
て/又は鱗状に変質し、且、溝状にも変化している様子
が判る。次に、(c)は、ポーラス(多孔質)型汎用品
(未使用新品)の表面状態を示すが、多孔性の表面状態
がよく判る。この種の吸着剤の、コロイド物質除去効率
は、使用開始直後は高い性能を示すものの、比較的短時
間に、コロイド物質が孔に侵入し、孔が閉塞するため除
去効率は急速に低下する。これらに対して、(d)は、
本発明による新しい高分子吸着剤(未使用新品)の表面
状態であり、従来のゲル型及びポーラス型の未使用新品
と明らかに異なった表面状態を呈しており、むしろ
(b)の状態に類似した様子を呈している。即ち、本発
明品は、初期の段階から、コロイド物質の吸着除去に優
れた能力を発揮する構造を持った高分子吸着剤であるこ
とが判る。
第2図は、各種の高分子吸着剤の架橋度をパラメータ
として、被処理水中に含まれる金属酸化物の除去効率を
調査した結果の一例を示したものである。第2図におい
て、横軸は吸着剤の架橋度を示し、縦軸は処理水中に除
去されずに通過して出てきた金属酸化物の濃度(この場
合は、鉄酸化物濃度)を示す。これまでの、発明者等の
各種研究成果によると、純水中の金属酸化物を高分子吸
着剤によって除去する能力は、吸着剤の架橋度に依存
し、架橋度が低くなるにつれて除去能力が向上するとい
う現象を見いだした。さらに、本発明の結果、同等の架
橋度を持った高分子吸着剤であっても、その表面状態及
び/又は表層などの構造の違いによって、金属酸化物の
除去能力に著しい差が生ずることが判明した。第2図
は、本発明品の金属酸化物除去能力が、従来のゲル型汎
用品に比べて著しく優れていることを示している。
第3図は、高分子吸着剤の表面状態を数量的に把握す
る手段の一つとして、クリプトンの気体吸着剤から測定
される有効比表面積(通称BET法による比表面積測定)
と金属酸化物除去効率の関係を調査した結果を示したも
のであり、第2図の結果に比表面積測定結果を加味し
て、従来のゲル型汎用品の比表面積と金属酸化物除去効
率を1に規格化して相対値比較したものである。第2図
と同様、この図からも、本発明品は、金属酸化物に対す
る優れた除去能力を有していることが判る。
コア/シェル構造のビーズの調製に使用される架橋
剤、例えば、DVBの量は、ビーズを調製するために使用
される技術によって構造半径の関数として変わるから、
この事実を反映する架橋を表わす方法が採用される。官
能基付与されていない共重合体ビーズに対して、実施例
2に説明するようにトルエン膨潤テストは「有効な」架
橋密度を決定するために有用である。官能基付与された
樹脂に対して「Apparent Relative Crosslink Percenta
ge」として実施例2及び4で言及されているものを決定
するために水分吸収テストを採用することが妥当であ
る。
この値は、官能基付与された樹脂の水分吸収容量を、
同一機能と同一能力を有し、同一共重合体から作られた
標準のゲル型樹脂の予じめ定められた水分吸収容量と比
較することによって誘導される。
「Apparent Relative Crosslink」を実務的な日常作
業で決定できるような標準を得るために、一連の標準の
ゲル型の、例えば公知のDVB含有量、例えば4,6,8,10,12
%等を有する、スチレン−DVB樹脂が調製される。これ
らの樹脂には所望の官能基が付与され、各レベルのDVB
含有量の樹脂により、各官能基に対して種々の容量、例
えば3.0,3.5,4.0,4.5,5.0meq/gにおいて、吸収された水
分の量のグラフが実験結果からプロットされる。
次に、同一レベルのイオン交換容量と同一機能を有す
るシェル/コア樹脂の、吸収された水の重量%で正常に
記録された、測定された水分吸収容量を比較することに
より、コア/シェルイオン交換樹脂と同一レベルの水分
吸収を示す標準のゲル型樹脂中のDVB架橋剤の量を知る
ことができる。「Apparent Relative Crosslink Percen
tage(見かけ上の相対架橋度)」は、比較可能な標準樹
脂に存在するDVB架橋剤の重量パーセントとして報告さ
れる。
本発明においては、成分1及び成分2樹脂は、8%以
下、好ましくは約7%又はそれ以下、より好ましくは約
6%又はそれ以下で、3%以上、好ましくは約4%又は
それ以上、最も好ましくは約5%又はそれ以上の「Appa
rent Relative Crosslink Percentages」を有する。
BWRプラントにおける本発明のプロセスに必要な操作
に関して、イオン除去の目的に現在使用されているイオ
ン交換器をここに述べた混床イオン交換器と代えた以外
は何ら大きな変更はない。
「ブレークスルー(貫流・brcakthrough)」が起こる
とき、混床交換器は、通常、ベッド(床)の逆洗と撹拌
によって何回も再活性化できる。しかしながら、捕捉さ
れた鉄イオン及び粒子の低レベルの放射能のために、ベ
ッドは、通常、イオン交換器として使用される意味では
強酸又は強塩基にさらすことでは再生されない。代わり
に、捕捉された放射性物質とともに樹脂は、通常、固め
られ、集められ、原子力発電炉からの他の低レベル廃棄
物の形で処理される。
ブレークスルーが起こるときを検出するため、そして
ベッドを再活性化するため又は使用済みの樹脂を集め処
理するための所定の工程がとられたときに、ベッドから
の廃液は低レベルシンチレーション検出装置及び鉄分析
技術等の標準手段によって監視される。
樹脂の非常にすぐれた強度及び耐圧潰性ゆえに、樹脂
からの「微生物」の発生が最小に押さえられ、さらにこ
れが樹脂床の性能及び寿命を高める。
樹脂粒子の出荷及び取り扱いの際発生した「微生物」
を除去するために、樹脂をふるい分けする標準化作業
は、もちろん、混床イオン交換器の性能を最大にするた
めに最初に装填するときに使用される。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれにのみ限定されるものではない。
実施例1 本発明の効果を確認するために、混床式カラム試験を
実施した。
混床式カラム試験 1)試験条件 第4図の試験装置を使用し、以下の試験条件により試
験を行った。
高分子吸着剤(イオン交換樹脂)の仕様:汎用強酸
性ゲル型陽イオン交換樹脂(H型)の架橋度(XL%)6
%及び8%のものと汎用強塩基性陰イオン交換樹脂(OH
型)の標準品のものの組み合わせ、汎用強酸性ゲル型陽
イオン交換樹脂のXL=8%と汎用強塩基性ゲル型陰イオ
ン交換樹脂の標準品のものの組み合わせで、純水製造装
置にて長年使用したのち廃棄処分としたもので、その時
点における含水率の測定結果から、その陽イオン交換樹
脂の架橋度をXL=7%と推算したもの、更に、汎用強酸
性ポーラス型陽イオン交換樹脂のXL=8%と汎用強塩基
性ポーラス型陰イオン交換樹脂の標準品のものの組み合
わせ、及び、本発明品である、新型強酸性陽イオン交換
樹脂のXL=6%、8%、10%の各カチオン樹脂に新型強
塩基性陰イオン交換樹脂を組み合わせて混床状態で使用
して試験した。
使用樹脂量:陽イオン交換樹脂/陰イオン交換樹脂
容積比=1.66/1.0で層高90cm相当分(約21)を混合して
カラムに充填した。そして、金属酸化物として鉄酸化物
が微量懸濁した(約17.5ppb as Fe)純水を通水した。
通水線流速:LV=108m/hr 通水期間:1サイクル約16日間で3サイクル 2)試験結果 第5図に試験結果の一例を示す。第5図において、横
軸は通水日数を示し、縦軸はカラム入口及び出口の金属
酸化物濃度(鉄酸化物濃度:ppb as Fe)を示す。
本結果から、陽イオン交換樹脂の架橋度を同一指標に
して比較すると、本発明品は、汎用ゲル型品やその使用
済み品及び汎用ポーラス型のイオン交換樹脂よりも懸濁
物質である鉄酸化物の除去効率が優れており、更に、強
酸性陽イオン交換樹脂の架橋度が低くなる程、鉄酸化物
の除去効率が良くなり、特に、XL=6%の本発明品が優
れた除去性能を示すことが証明された。尚、本発明者等
のこれまでの各種研究成果によると、陽イオン交換樹脂
の架橋度をあまり小さくすると、樹脂の基体の破砕強度
が低下し、また、総交換容量も小さくなって、実用上取
り扱いが困難となることが判っている。そして、架橋度
の実用的な下限値は3%である。
尚、本試験結果について、横軸に陽イオン交換樹脂、
即ち、高分子吸着剤の架橋度(XL%)をとり、縦軸に処
理水中金属酸化物濃度をとって、データ処理して得られ
たものが、第2図である。
以下の例において、特に指定がない限り、全ての
「部」及び「パーセント」は重量部及び重量パーセント
である。
実施例2 撹拌器を有する3リットルのステンレススチール製の
反応器に、粒子サイズが150〜300ミクロンである0.3%
架橋スチレン/ジビニルベンゼン共重合体シードを35重
量部と、シード粒子を懸濁するため充分な量の水を入れ
る。さらに、撹拌しながら1.9部のジビニルベンゼン(D
VB)、63部のスチレン(使用される全単量体の総量に対
して)0.036部のt−ブチルパーオクトエート(TBP
O)、(使用される全単量体の総量に対して)0.025部の
t−ブチルパーベンゾエート(TBPB)、0.15部のカルボ
キシメチルメチルセルロール(CMMC)及び0.15部の重ク
ロム酸ナトリウムからなる初期単量体チャージを加え
る。単量体原料を加えた後、有機物相に対して水溶液の
重量割合が1.0になるように水を加える。反応混合物を7
0℃に加熱し、3時間70℃に保持する。その間にスチレ
ンの98.5%とDVBの1.5%が反応開始する。単量体原料
が、最初に単量体のチャージと単量体原料の混合量の7
1.4重量%から成るまで、10時間にわたり反応器に一定
割合で単量体原料を加える。反応混合物をさらに1.5時
間90℃に加熱し、さらに温度を上げ100℃で約1.5時間加
熱する。
このようにして得られた共重合体ビーズの一部を乾燥
させ、カラムで20mlを測定する。次にビーズをトルエン
中で膨潤させビーズの体積変化を測定する。体積変化か
ら、有効架橋密度が、John Wiley and Sonsにより1966
年発行のKirk−Othmer化学技術辞典、第2巻の第879
頁、R.M.Wheaton及びA.H.Seamsterによる「イオン交
換」の項に描かれたグラフを使用して決定される。
100gの共重合体ビーズを鉄塩化物の存在下で過剰のク
ロロメチルメチルエーテルと反応させてクロロメチル化
する。クロルメチル化したビーズを、次にトリメチルア
ミンと反応させ、多数の第四アンモニウムイオンを有す
る強塩基陰イオン交換樹脂を生成する。陰イオン交換樹
脂は、原球形パーセント、圧潰強度、樹脂サイズ、耐浸
透圧衝撃性、乾燥樹脂重量当りの容量及び保水能力が試
験される。
本実施例及び以下の実施例における陰イオン交換樹脂
の圧潰強度は、Chatillionスケール、DPP−1KG型を使用
し、約30ビーズの試験により決定される。かかる約30回
のテストの平均値として得られる圧潰強度に関して、個
々のビーズを破砕するのに必要な力をグラム数で記録す
る。
割れ目のない球体である樹脂ビーズのパーセント値
(すなわち、“原完全球形パーセント”)は、ペトリ皿
に少量の樹脂を置き測定する。カメラ付き顕微鏡を、約
200の樹脂ビーズがカメラの視野内に入るように設定す
る。写真撮影する。写真により、全ビーズ数、潰ぶれた
又は割れたビーズ数を数え、球形ビーズのパーセント数
を計算する。
水で膨張した樹脂ビーズのサイズは、スクリーン分析
により決定される。
樹脂ビーズの耐浸透圧衝撃性は、前述した方法により
試験される。ここでは、ビーズを8M HClと8M NaOHとに
交互に10サイクルずつ接触させ、その結果は、上述した
顕微鏡写真を用いたカウント方法により、10サイクルの
試験後に潰ぶれずに残っているビーズのパーセント数と
して得られる。
乾燥樹脂重量当りの容量は、塩化物型の樹脂サンプル
を赤外線ランプ下で、一定重量が得られる膨潤度に乾燥
させることにより決定される。乾燥した樹脂を密閉容器
内で室温まで冷却する。乾燥樹脂の約0.5グラムを測
り、適当なフラスコに入れる。そして樹脂を、100mlの
蒸留水、4mlの硫酸及び5gのNa2SO4とともに5分間70〜8
0℃で加熱する。混合物を冷却し、0.1N AgNO3で塩化物
センスィティブ電極を用いて終点を示すまで滴定する。
乾燥樹脂重量当りの容量は、樹脂のmeq/gとして得られ
る。調製された樹脂の物質は以下の通りである。
原完全球形パーセント:98 圧潰強度平均値:1470g/ビード 樹脂ビードサイズ:600−1000ミクロン 破壊されないパーセント (10サイクルの浸透圧衝撃テスト):80 乾燥樹脂重量当りの容量:4.28meq/g トルエン膨潤有効架橋密度:4 DVB平均パーセント:1.64 (種(シード)と全単量体原料の総量を基に計算された
共重合体ビーズの調製に用いられるDVBパーセント) 実施例3 実施例2で述べた方法と同様にして共重合体ビーズを
以下のように調製する。
撹拌器を有する密封したステンレススチール製の反応
器に、100部の水と、均一な平均粒子サイズが350〜360
ミクロンである種としてスチレン−DVB(0.3%DVB)共
重合体を入れる。混合物は、機械的に撹拌される。反応
器に、87.1%のスチレン、12.4%の56%DVB溶液、0.18
%のTBPO及び0.14%のTBPBから成る単量体混合物124.7
部を加え、得られた混合物を30℃で1時間、種粒子に単
量体混合物が完全に吸収されるまで撹拌する。
反応器に、97.8%の水、1.7%のゼラチン及び0.5%
(30%活性)のラウリル硫酸ナトリウムから成る懸濁剤
127.8部を加え、さらに空気/単量体混合物の爆発を避
けるために反応器内の圧力を減少させる。反応器内の物
質を78℃に加熱し、該温度を2時間保つ。
96.4部のスチレンと2部の(3.6部の56%活性溶液)D
VBからなる第2単量体原料が、240部の第2単量体原料
が加えられるまで、1分間に1部の割合で4時間にわた
って反応器にポンプにより供給される。反応器の内部
は、3時間以上の間、78℃に維持され、それから、110
℃に上げられ、単量体の重合を完了させるため2時間の
間その温度に維持される。
反応器の内部は40℃以下に冷却され、生成されたビー
ズは懸濁剤を除去するため水で洗浄され、乾燥される。
実施例3A 実施例2で説明された方法において、実施例3で述べ
られた方法によって調製された共重合体ビーズの一部
が、クロロメチルメチルエーテルとトリメチルアミンに
より官能基化される標準の方法によって、強塩基陰イオ
ン樹脂に転換される。生成された陰イオン交換樹脂ビー
ズは、塩化物型で次の特性を有する。
圧潰強度平均値:460g/ビード 樹脂ビードサイズ(±10%):550ミクロン 破壊されないパーセント (10サイクルの浸透圧衝撃テスト):95 Apparent Relative Swell Crosslink Percentage:6 乾燥樹脂重量当りの容量:3.9meq/g 実施例3B 実施例3で説明した方法で調製した共重合体ビーズの
一部が、次の方法でガラスが裏張りされた反応器内でス
ルホン化の標準手段によって強酸の陽イオン樹脂に転換
される。
反応器に、99%の硫酸の464部が加えられ、これに対
して100部の共重合体ビーズが機械的に撹拌しながら徐
々に加えられる。それらは、ビーズが十分に水和される
まで低濃度の硫酸溶液で処理される。樹脂ビーズは2モ
ルのカ性ソーダ溶液内で処理されナトリウム型に転換さ
れ、塩と余分なカ性を除去するため水で洗浄される。
ナトリウム型において、生成された陽イオン交換樹脂
ビーズは、次の特性を有する。
圧潰強度平均値:680g/ビード 樹脂ビードサイズ(±10%):580ミクロン 破壊されないパーセント (10サイクルの浸透圧衝撃テスト):98 Apparent Relative Swell Crosslink Percentage:6 乾燥樹脂重量当りの容量:4.8meq/g 実施例4 実施例3Aの樹脂ビーズは、炭酸ナトリウム溶液で、ま
ず炭酸型にクロマトグラフ的に転換され、次に1モル以
上のカ性ソーダでヒドロキシル型に転換され、それから
繰り返し水で洗浄することにより、約93%のヒドロキシ
ル型に転換される。実施例3Bの樹脂ビーズは、1モル以
上の硫酸で処理され、次に余分な酸及び塩とを除去する
ため水中で繰り返し洗浄されることにより約98%の水素
(酸)型に転換される。
それから、水を含むスラリーの各樹脂は、適当なサイ
ズの容器中で1部の陰イオン交換樹脂に対して2部の陽
イオン交換樹脂(体積部、ウェット)の割合で一体にさ
れ、それから2つの種が比較的均一に全体に分散されて
いるベッド(床)を得るため空気を散布して機械的に混
合される。その後、この均一な混合物は、BWR内で復水
流量を処理するために十分な直径を有した垂直カラムに
注意深く入れられる。固定して設置されたカラム上に
は、適当なバルブを操作すると復水流が流入する。カラ
ムへの復水は約10億分の20(20ppb)の鉄分を有してい
る。そのような2つのカラムでの流れにおいて、カラム
からの流出物は、1日の操業で1.0ppbから1.5ppbの鉄分
を含み、2日の操業で0.5ppbから0.6ppbに落ち、15日の
操業で0.3ppbから0.9ppbの鉄分を含んでいた。
実施例5 実施例4と同様の方法で、混床は次の特質を有した市
販用のゲル型陰イオン及び陽イオン交換樹脂から調製さ
れた。
陰イオン交換樹脂 圧潰強度平均値:390g/ビード ビードサイズ範囲:300−1200ミクロン 破壊されないパーセント (10サイクルの浸透圧衝撃テスト):45 Apparent Relative Crosslink Percentage:8 乾燥樹脂重量当りの容量:3.9meq/g 陽イオン交換樹脂 圧潰強度平均値:680g/ビード ビードサイズ範囲:300−1200ミクロン 破壊されないパーセント (10サイクルの浸透圧衝撃テスト):45 Apparent Relative Crosslink Percentage:8 乾燥樹脂重量当りの容量:4.8meq/g 実施例4の樹脂と実質的に同一割合の、これらの2つ
の陰イオン及び陽イオン樹脂の混床は、カラムに装填さ
れ、この混床に実施例4と同一の復水流(20ppbの鉄
分)が供給された。混床からの初期の流出物は、1日の
操業で約0.5ppbの鉄分、2日の操業で約0.5ppbの鉄分、
それから確実に上昇し、その後5日の操業で約5ppbの鉄
分に達し15日の操業で4.5ppbの鉄分を含んでいた。
〔発明の効果〕
本発明に従うならば、イオン交換樹脂からなる高分子
吸着剤を用いる混床式濾過脱塩装置において、純水中に
微量存在する懸濁性不純物を除去する際に、その主成分
である金属酸化物(特に鉄酸化物)を十分に除去するこ
とができる。その結果、例えば、汽力発電設備のうち、
特に沸騰水型原子力発電所の復水(一次冷却水)中に微
量存在する鉄酸化物を飛躍的に吸着除去することが可能
となり、定期点検時の作業員の被曝線量低減効果に寄与
することが可能となる。また、半導体製造産業において
は、超純水中に微量存在する同様な懸濁不純物を効果的
に吸着除去出来ることにより、半導体製品の歩留まり向
上に大いに貢献することになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、各種高分子吸着剤の走査型電子顕微鏡による
表面状態を示す粒子構造写真であり、第2図は、各種高
分子吸着剤の架橋度と処理水中金属酸化物濃度の関係を
示すグラフであり、第3図は、高分子吸着剤の比表面積
と金属酸化物の除去効率に関して相対的比較を示すグラ
フであり、第4図は、本発明の成果を証明すべく実施し
た混床式カラム試験装置の系統図であり、第5図は、混
床式カラム試験結果のうちで、各種イオン交換樹脂によ
る金属酸化物除去に関する破過曲線の一例を示すグラフ
である。 1……入口水中金属酸化物濃度、 2……ゲル型汎用品出口(架橋度8%)、 3……本発明品出口(架橋度10%)、 4……ポーラス型汎用品出口(架橋度8%)、 5……2項使用済廃棄品出口(架橋度7%相当)、 6……ゲル型汎用品出口(架橋度6%)、 7……本発明品出口(架橋度8%)、 8……本発明品出口(架橋度6%)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萩原 正弘 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会 社荏原製作所内 (72)発明者 出水 丈志 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会 社荏原製作所内 (72)発明者 マー キング ウェイ 東京都渋谷区広尾1丁目5番13号 (56)参考文献 特開 平1−159051(JP,A) 特開 平1−156303(JP,A) 特開 昭63−79066(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 20/22 - 20/26

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体産業用超純水製造装置や汽力発電設
    備の復水浄化装置の被処理水中に存在する懸濁性不純物
    を吸着除去する、粒状又は粉末状陽イオン交換樹脂及び
    /又は陰イオン交換樹脂を含む有機性高分子吸着剤にお
    いて、走査型電子顕微鏡を用いて50〜20万倍の視野で検
    査した場合に、該吸着剤の表面が顆粒状結合構造を有す
    ることを確認できる懸濁性不純物除去用吸着剤。
  2. 【請求項2】請求項1記載の吸着剤において、前記顆粒
    状結合構造は、走査型電子顕微鏡写真によって観測さ
    れ、計測される顆粒状微粒子の見掛け上の単位顆粒寸法
    が0.1〜1.0μmである顆粒が、結果として集合的に結合
    する様子を呈しているものであって、また吸着剤の直径
    は0.2〜1.2mmである球状吸着剤。
  3. 【請求項3】請求項2記載の吸着剤において、その表面
    において溝を有し、その溝が亀甲状及び/又は鱗状模様
    を呈する吸着剤。
  4. 【請求項4】請求項3記載の吸着剤において、前記亀甲
    状又は鱗状模様の構成単位が、1〜50μm2の単位面積を
    有し、かつそれぞれの構成単位は、幅0.1〜5μm、深
    さ0.1〜5μmの前記溝を介して隣接している吸着剤。
  5. 【請求項5】請求項3又は4記載の吸着剤において、前
    記溝はその単位面積当たりの長さが、100〜1000mm/mm2
    である吸着剤。
  6. 【請求項6】請求項2記載の吸着剤において、クリプト
    ンの吸着量から測定される有効比表面積が、吸着剤の乾
    燥重量に基づいて、0.02〜1.00m2/gである吸着剤。
  7. 【請求項7】請求項2記載の吸着剤を粉体化して製造さ
    れる粉末状吸着剤。
  8. 【請求項8】請求項1記載の吸着剤において、少なくと
    も前記陽イオン樹脂は、官能基を付与する前に、主にコ
    ア/シェル構造を有するゲル型共重合体ビーズを含む吸
    着剤。
  9. 【請求項9】請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸着
    剤を用いて充填層又は濾過層を形成することを特徴とす
    る懸濁性不純物除去方法。
  10. 【請求項10】請求項1記載の吸着剤において、前記陽
    イオン交換樹脂はコア/シェル構造を有するゲル型共重
    合体ビーズを含み、下記工程を含む製法によって製造さ
    れる吸着剤: (a)遊離基を含む複数のポリマー・マトリックスを連
    続相中で形成する工程; (b)少なくとも1種の単量体を含む単量体原料を、遊
    離基開始剤を添加することなく、前記マトリックスに吸
    収させ、そのマトリックスに吸収された単量体原料を、
    前記マトリックス中の遊離基が、前記単量体原料のマト
    リックス内で重合触媒として働き、ラジカル重合させる
    条件下におく工程;及び (c)得られた共重合体ビーズに官能基を付与する工
    程。
  11. 【請求項11】請求項1記載の吸着剤において、前記陰
    イオン交換樹脂はコア/シェル構造を有するゲル型共重
    合体ビーズを含み、下記工程を含む製法によって製造さ
    れる吸着剤: (a)遊離基を含む複数のポリマー・マトリックスを連
    続相中で形成する工程; (b)少なくとも1種の単量体を含む単量体原料を、遊
    離基開始剤を添加することなく、前記マトリックスに吸
    収させ、そのマトリックスに吸収された単量体原料を、
    前記マトリックス中の遊離基が、前記単量体原料のマト
    リックス内で重合触媒として働き、ラジカル重合させる
    条件下におく工程;及び (c)得られた共重合体ビーズに官能基を付与する工
    程。
  12. 【請求項12】請求項1記載の吸着剤において、請求項
    10記載の陽イオン交換樹脂と請求項11記載の陰イオン交
    換樹脂を含む吸着剤。
  13. 【請求項13】請求項10又は11記載の吸着剤において、
    前記共重合体は、スチレン単量体とジビニルベンゼンか
    ら製造された共重合体を含む吸着剤。
  14. 【請求項14】請求項12記載の吸着剤において、前記陽
    イオン交換樹脂は少なくとも500g/ビーズの圧潰強度を
    有し、前記陰イオン交換樹脂は少なくとも400g/ビーズ
    の圧潰強度を有する吸着剤。
  15. 【請求項15】請求項12記載の吸着剤において、前記陽
    イオン交換樹脂及び前記陰イオン交換樹脂が、8モルの
    塩酸及び8モルの水酸化ナトリウムを交互に10回接触さ
    せた場合、ビーズ数の15%未満が破壊されるような耐浸
    透圧破壊性を有する吸着剤。
  16. 【請求項16】請求項12記載の吸着剤において、前記陽
    イオン交換樹脂と前記陰イオン交換樹脂はその容積比
    (陽イオン交換樹脂:陰イオン交換樹脂)が2:1〜1:2の
    範囲で混合されている吸着剤。
  17. 【請求項17】半導体産業用超純水製造装置や汽力発電
    設備の復水浄化装置の被処理水中に存在する懸濁性不純
    物を吸着除去する方法において、上記被処理水を請求項
    1記載の懸濁性不純物除去用吸着剤に接触させることに
    より、懸濁性不純物を除去することを特徴とする、懸濁
    性不純物の除去方法。
  18. 【請求項18】請求項17記載の方法において、前記陽イ
    オン交換樹脂が請求項10記載の樹脂である懸濁性不純物
    の除去方法。
  19. 【請求項19】請求項17記載の方法において、前記陰イ
    オン交換樹脂が請求項11記載の樹脂である懸濁性不純物
    の除去方法。
  20. 【請求項20】請求項17記載の方法において、前記吸着
    剤が請求項10記載の陽イオン交換樹脂と請求項11記載の
    陰イオン交換樹脂からなる懸濁性不純物の除去方法。
  21. 【請求項21】請求項20記載の方法において、前記陽イ
    オン交換樹脂と前記陰イオン交換樹脂が、4〜8%の架
    橋度を有する懸濁性不純物の除去方法。
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