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JP3070311B2 - 圧電積層体 - Google Patents

圧電積層体

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JP3070311B2
JP3070311B2 JP4335862A JP33586292A JP3070311B2 JP 3070311 B2 JP3070311 B2 JP 3070311B2 JP 4335862 A JP4335862 A JP 4335862A JP 33586292 A JP33586292 A JP 33586292A JP 3070311 B2 JP3070311 B2 JP 3070311B2
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internal electrode
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守 石切山
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Toyota Motor Corp
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層型圧電アクチュエー
タ等に利用される圧電積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の機械的駆動素子として、電
磁力を利用したアクチュエータに代わって、チタン酸ジ
ルコン酸鉛(PZT)磁器などのセラミックスの圧電効
果を利用した積層型圧電アクチュエータが多用されてい
る。この積層型圧電アクチュエータは発熱が少なく、ま
た小型で高速駆動が可能であり、しかも高精度な電圧−
変位特性を期待できるため、各種の機械的駆動素子とし
て極めて有望である。ただ圧電効果による機械的変位は
本質的に極めて小さいので、大きな変位量を得るために
圧電板と電極とを交互に多重に積層し絶縁保護層で被覆
された構造の圧電積層体として提供されている。
【0003】例えば、以下のように製造された圧電積層
体よりなる積層型圧電アクチュエータが知られている。
まず、チタン酸ジルコン酸鉛よりなる円板状の圧電板の
表裏両面に、銀ペーストを塗布した後、焼き付けて圧電
板の両面に銀電極を形成する。この銀電極を形成した圧
電板と、SUS等の金属板よりなる電極板とを交互に複
数枚積層して積層体とする。この積層体を絶縁保護層で
被覆し、さらに分極処理することにより、圧電板と内部
電極とが交互に積層されて一体化された積層型圧電アク
チュエータとされる。なお上記分極処理は、一般に室温
〜150℃の雰囲気中で内部電極を介して圧電素子に所
定の電圧を印加することにより行われる。この積層型圧
電アクチュエータは、上記内部電極への通電により上記
圧電板が軸方向(積層方向)に伸びてアクチュエータと
して作動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の積
層型圧電アクチェータにおいて、電圧の印加を繰り返し
た場合に、圧電板に内部応力が繰り返し発生するため
に、圧電板に亀裂が発生して圧電板が破損するおそれが
ある。つまり圧電板は、電圧の印加により、軸方向に伸
びるとともに、半径方向に縮む。このとき、各圧電板間
に介在する内部電極は電圧が印加されても変形しないた
め、半径方向に縮もうとする圧電板を内部電極が拘束
し、圧電板の変形が抑えられる。このため、圧電板には
剪断による内部応力が発生し、この結果圧電板に亀裂が
発生することとなる。
【0005】このように圧電板が亀裂、破損すると、ア
クチュエータとしての変位特性が低下したり、短絡を生
じたりする問題が起こる。そこで、実開平2−2775
5号公報には、上記内部電極として、半径方向に変位が
可能となるように形状を工夫した電極板を用いて、圧電
板の亀裂等を抑制した積層型圧電アクチュエータが開示
されている。しかし、この電極板は、銅の薄板を、波状
の曲線部をもつ多重の環状帯と、この環状帯を連結する
直線状短片とを有する形状に打ち抜き成形したものであ
る。このため、内部電極が局部的に存在するので、駆動
時において、該内部電極により圧電板に積層方向の圧力
が局部的にかかり、これに起因して圧電板が割れたり、
圧電板に作用する電界が不均一となって高精度な電圧−
変位特性を得られないといった欠点がある。
【0006】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、内部電極を局部的に存在させることなく半径方向
に変位可能として、圧電板の亀裂、割れ等を効果的に抑
制することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本第
1発明は、圧電板と内部電極とが交互に多重に積層され
た圧電積層体において、前記内部電極が、放射状に配向
され、かつ、周方向に均一に分布されて、該配向方向に
伸縮可能とされた導電性繊維からなることを特徴とする
ものである。
【0008】また上記課題を解決する本第2発明は、圧
電板と内部電極とが交互に多重に積層された圧電積層体
において、前記内部電極が、放射状に配向され、かつ、
周方向に均一に分布されて、該配向方向に伸縮可能とさ
れた繊維と、該繊維の表面上に接合された導電性粒子と
からなることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】本第1発明では、内部電極が、放射状に配向さ
れて該配向方向に伸縮可能とされた導電性繊維により形
成されているので、駆動時に圧電板が軸方向に伸縮して
放射方向(半径方向)に伸縮したときに、内部電極、つ
まり導電性繊維自身もこれにほぼ追従して伸縮する。こ
のため、内部電極によって、放射方向(半径方向)に伸
縮する圧電板が拘束されて圧電板の変形が抑えられるこ
とがない。したがって、圧電板に剪断による内部応力が
発生することも抑えられ、この結果圧電板に亀裂、割れ
が発生することも抑えられる。なお、本第1発明では、
導電性繊維を介して、圧電板に電圧が印加される。
【0010】本第2発明においても、駆動時に圧電板が
軸方向に伸縮して放射方向(半径方向)に伸縮したとき
に、放射状に配向されて該配向方向に伸縮可能とされた
繊維がこれにほぼ追従して伸縮する。このため、上記と
同様に、圧電板に亀裂や割れが発生することが抑えられ
る。なお、本第2発明では、繊維の表面に接合された導
電性粒子を介して、圧電板に電圧が印加される。
【0011】また、本第1発明及び第2発明において
は、内部電極を構成する繊維が周方向に均一に分布され
ているので、内部電極が局部的に存在することに起因し
て圧電板が割れたり、圧電板に作用する電界が不均一と
なることがない。
【0012】
【実施例】以下、本発明の圧電積層体を積層型圧電アク
チュエータに適用した実施例を具体的に説明する。 (実施例1)本実施例の積層型圧電アクチェータは、図
3の断面図に示すように、圧電板1と内部電極2とが交
互に多重に積層され、その積層体の外周側面が樹脂絶縁
層3で被覆されている。そして各内部電極2の接合部2
aは、図示しないリード線にそれぞれ接続された外部電
極4、4に一枚置きに接合されている。
【0013】上記圧電板1は、PZT(PbZrO3
PbTiO3 )系セラミックス製のもので、直径15m
m、厚さ0.5mmの円板形状を有している。上記内部
電極2は、図1に示すように、直径15mm、厚さ0.
05〜0.1mmの円形状で、周方向の一部分に遠心方
向に3〜5mm突出した接合部2aを有している。そし
て、この内部電極2は、図1及び図2に示すように、圧
電板1の中心から外周に向かって連続してほぼ均一に放
射状に配向され、かつ、周方向に均一に分布された繊維
21と、この繊維21の表面に主に焼き付けられて接合
された導電性粒子22と、主に繊維21と導電性粒子2
2との接着強度を高めるガラス(図示せず)とから構成
されている。また、内部電極2の接合部2aも、繊維2
1と、この繊維21の表面に接合された導電性粒子22
と、主に繊維21と導電性粒子22との接着強度を高め
るガラス(図示せず)とから構成されている。なお、導
電性粒子22の中には、繊維21の表面に接合されず
に、繊維21間に存在して導電性粒子22同士で点接合
されているもの、圧電板1の表面に点接合されているも
のもある。いずれにせよ、内部電極2の構造としては、
最密構造をとっておらず、導電性粒子22間の間隙の存
在により、繊維21の放射方向(半径方向)の伸縮は可
能とされている。
【0014】本実施例の積層型圧電アクチュエータは、
以下のようにして製造した。原料粉末としてのPbO、
ZrO2 、TiO2 をPb(Ti0.52Zr0.48)O 3
組成となるように秤量後、ボールミルで湿式混合した
後、乾燥し、800℃で1時間仮焼きした。そして、再
びボールミルで湿式粉砕した後、乾燥した。この粉末に
バインダとしてのPVA(ポリビニルアルコール)を約
5重量%加えて造粒後、98MPaの圧力で、直径18
mm、厚さ1mmの円板状の成形体を形成した。
【0015】得られた成形体を、ZrO2 粉末を充填し
たAl2 3 のさやに入れ、昇温速度300℃/hrで
昇温し、大気炉内1250℃で2時間焼成した。一方、
径約0.05mmの炭素繊維(導電性繊維)をほぼ均一
に放射状に配向させつつ、上記接合部2aを有する所定
の円板形状に3次元織りした。この繊維の織物を、導電
性粒子としてのAg粒子(粒径:0.1μm):30重
量部、ガラスフリット:5重量部、及びエタノール:6
5重量部の導電性ペースト中に約30〜60分間浸漬し
た。
【0016】そして、導電性ペーストが含浸された炭素
繊維の織物と、上記圧電セラミックスの焼成体とを交互
に積層し、500℃の温度で約30分保持して焼き付け
て、圧電板1と内部電極2とが交互に積層された積層体
を形成した。なお、圧電板1の積層枚数は60枚であ
る。さらに、この積層体をエポキシ系樹脂中に浸漬し
て、積層体の外周側面に樹脂絶縁層3を形成した。そし
て、樹脂絶縁層3から突出する内部電極2の接合部2a
を、金属薄板よりなる外部電極4に溶接により接合し
た。
【0017】最後に、100℃の温度で1.5KV程度
の電圧を印加して分極処理を施して、本実施例の積層型
圧電アクチュエータを完成した。本実施例の積層型圧電
アクチュエータは、内部電極2が半径方向に伸縮可能な
ので、駆動時に、圧電板1にほぼ追従して半径方向に変
位する。このため、圧電板1に剪断により内部応力が発
生することもなく、これに起因する圧電板1の割れ等の
発生を抑えることができる。また、半径方向に変位しな
い従来の内部電極の場合、圧電板1が半径方向に伸びた
ときに、圧電板1よりも内部電極が小さくなって、圧電
板1に十分な電圧をかけることができない場合がある。
しかし、本実施例に係る内部電極2は圧電板1にほぼ追
従して半径方向に変形するので、圧電板1よりも内部電
極2が小さくなることはなく、常に圧電板1に十分な電
圧をかけることが可能である。
【0018】また本実施例のアクチュエータでは、圧電
板1の伸縮に伴って内部電極2のヤング率が変化するの
で、アクチュエータの変位損失を抑制することができ
る。つまり、圧電板1は軸方向に伸びる時に半径方向に
は縮むわけだが、この圧電板1の変形に伴って内部電極
2も半径方向に縮む。これにより、内部電極2を構成す
る繊維21も半径方向に縮み、内部電極2のヤング率が
向上する。このため、駆動時、圧電板1が軸方向に伸び
た際、内部電極2が軸方向に弾性変形してアクチュエー
タとしての軸方向変位を吸収することが抑えられ、これ
に起因する変位損失を抑えることができる。
【0019】さらに本実施例では、内部電極2を構成す
る繊維21が周方向に均一に分布され、内部電極2が圧
電板1の全面に均一に形成されているので、圧電板に積
層方向の圧力が局部的にかかることに起因して圧電板が
割れたり、圧電板に作用する電界が不均一となって高精
度な電圧−変位特性を得られないといった欠点がない。
【0020】さらに本実施例では、内部電極2が1層構
造であるため、圧電板の両面に塗布、焼き付けて形成し
た電極と、SUS等の金属の電極板とよりなる従来の3
層構造の内部電極と比べて、電極部の厚さを薄くするこ
とができる。このため、アクチュエータ全体の軸方向長
さを小さくすることができる。また、内部電極2による
アクチュエータのヤング率の低下を抑えることができ
る。
【0021】さらに本実施例では、内部電極2を構成す
るAg粒子が圧電板1の微細な凹凸表面に点接合してい
るため、圧電板1と内部電極2との間で大きな接触面積
が確保されており、内部電極2から圧電板1に効果的に
電圧をかけることが可能である。さらにまた、本実施例
では、内部電極2の接合部2aも伸縮可能であるため、
外部電極4に対して積層体が軸方向や半径方向に相対変
位したときも、この変位を接合部2aが吸収する。この
ため、内部電極2の接合部2aと外部電極4との切断を
効果的に防止することができる。
【0022】(耐久試験)本実施例の積層型圧電アクチ
ュエータ10個について、電圧:−200〜600V、
プリセット面圧:28MPa、雰囲気温度:130℃の
条件で繰り返し駆動させる耐久試験を行った。その結果
を良品率として図4に示す。なお、これは、試験後のア
クチュエータにおいて圧電板1が1枚でも亀裂、破損し
ていたら、破壊品として数え、良品率(%)={1−
(破壊品数)/(試験総数)}×100の計算式より求
めた。
【0023】比較のため、積層体の内部電極を、圧電板
の表裏面に焼き付け形成した銀ペースト電極と、SUS
よりなる電極板とにより構成すること以外は本実施例と
同様の比較例の積層型圧電アクチュエータについても、
同様に耐久試験を行った。その結果を図4に併せて示
す。図4からも明らかなように、比較例に係る積層型圧
電アクチュエータは、3×108 回の駆動回数後に良品
率が70%程度まで低下したのに対し、本実施例に係る
ものは、3×108 回の駆動回数後においても良品率が
ほぼ100%を維持していた。したがって、本発明の内
部電極2の構造により、圧電板1の破損等を効果的に抑
制できることが確認された。
【0024】なお、上記実施例では、繊維の織物に導電
性ペーストを含浸させる方法として、導電性ペースト中
に繊維の織物を浸漬する方法を採用したが、これの代わ
りに繊維の織物に導電性ペーストを圧力をかけながら注
入する方法も採用することが可能である。また、上記実
施例では、予め焼成した圧電板1を形成しておき、この
圧電板1とAg粒子を含浸した繊維の織物とを積層した
後に、焼き付けて積層体とする方法を採用したが、これ
の代わりに、所定形状に成形した圧電セラミックスのグ
リーンシートと、導電性粒子を含浸した繊維の織物とを
積層し、圧電セラミックスの焼成温度に焼成して積層体
とすることも可能である。ただしこの場合は、導電性粒
子及び繊維として上記焼成温度に耐え得るものを選択す
る必要がある。
【0025】さらに上記実施例では、導電性粒子とし
て、Ag粒子を用いたが、これの代わりにAu,Ni,
Al,Pt,Pd等の他の導電性粒子を用いることも可
能である。 (実施例2)上記実施例1では、内部電極2の形成方法
として、3次元織りにより繊維の織物を予め形成し、こ
れに導電性ペーストを含浸させる方法を採用したが、本
実施例2はこれの代わりに以下の方法により内部電極2
を形成した。また、上記実施例1では、繊維21として
導電性繊維である炭素繊維を用いたが、本実施例2では
これの代わりに非導電性繊維としてのガラス繊維を用い
た。
【0026】まず、導電性粒子としてのAg粒子(粒
径:0.1μm):30重量部、ガラスフリット:5重
量部、及びエタノール:65重量部よりなる導電性ペー
ストを準備した。この導電性ペースト中に、長さ1m
m、径0.01〜0.5mmのガラス繊維(導電性ペー
スト100重量部に対して50重量部)を入れ、ボール
ミルで48時間、十分に攪拌、分散して分散液とした。
【0027】また、中心孔を有し、この中心孔に注入用
管(径3mm)が突設されたディスク(直径50mm)
を準備した。このディスクを上記実施例1と同様にして
得た圧電セラミックスの焼成体の上に、0.05〜0.
1mm程度離して保持した状態で、注入用管から上記分
散液を圧力をかけながら10分程度注入した。これによ
り、分散液が焼成体の中心から放射状に流れて、外周か
ら流れ出るので、分散液中の各繊維が放射状に配向し
た。そして、上記ガラス繊維を長手方向に配向させつつ
所定形状(5mm×2mm)に3次元織りした接合部2
aを、繊維の配向方向が同じとなるように所定位置に配
設した。
【0028】この後、このように形成した分散液付の焼
成体を60枚積層し、500℃の温度で約30分保持し
て焼き付けて、圧電板1と内部電極2とが交互に積層さ
れた積層体を形成した。そして、上記実施例1と同様に
積層型圧電アクチュエータとした。なお、上記実施例2
では、非導電性繊維としてガラス繊維を用いたが、これ
の代わりにアラミド繊維やポリエチレン繊維等の他の非
導電性繊維を用いることも可能である。
【0029】(実施例3)本実施例3の積層型圧電アク
チュエータは、内部電極2を導電性繊維のみから構成し
たものである。つまり、本実施例3に係る内部電極2
は、圧電板1の中心から外周に向かって連続してほぼ均
一に放射状に配向された繊維21のみから構成されてい
る。
【0030】本実施例の積層型圧電アクチュエータは、
上記実施例1で準備した炭素繊維の織物と、同じく上記
実施例1で準備した圧電セラミックスの焼成体とを交互
に積層し、不活性雰囲気中500℃の温度で約30分保
持して焼き付けて、圧電板1と内部電極2とが交互に積
層された積層体を形成した。そして、上記実施例1と同
様に積層型圧電アクチュエータとした。
【0031】上記実施例2及び実施例3の積層型圧電ア
クチュエータについても、上記実施例1と同様の耐久試
験を行った結果、ほぼ同様の結果が得られた。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の圧電積層体
は、内部電極が放射方向に伸縮可能であるため、圧電板
の放射方向の変位に追従して内部電極が変位する。この
ため、圧電板の放射方向の変位が内部電極で拘束され
て、圧電板に剪断による内部応力が発生することがな
い。したがって、圧電板に亀裂や割れが発生することを
効果的に防止することができる。
【0033】また、本発明の圧電積層体は、内部電極を
構成する繊維が周方向に均一に分布されているので、局
部的に内部電極から圧電板に積層方向の圧力がかかって
圧電板が割れたり、圧電板に作用する電界が不均一とな
って高精度な電圧−変位特性を得られないといった不都
合がない。さらに、本発明の圧電積層体は、駆動時に内
部電極が圧電板の伸縮に伴って内部電極のヤング率が変
化するので、アクチュエータの変位損失を抑制すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る内部電極を模式的に示す平面図
である。
【図2】本実施例に係る内部電極を模式的に示す拡大断
面図である。
【図3】本実施例に係る圧電積層体を模式的に示す断面
図である。
【図4】本実施例及び比較例の圧電積層体について、耐
久試験を行った結果を示す線図である。
【符号の説明】
1は圧電板、2は内部電極、21は繊維、22は導電性
粒子である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電板と内部電極とが交互に多重に積層
    された圧電積層体において、 前記内部電極は、放射状に配向され、かつ、周方向に均
    一に分布されて、該配向方向に伸縮可能とされた導電性
    繊維からなることを特徴とする圧電積層体。
  2. 【請求項2】 圧電板と内部電極とが交互に多重に積層
    された圧電積層体において、 前記内部電極は、放射状に配向され、かつ、周方向に均
    一に分布されて、該配向方向に伸縮可能とされた繊維
    と、該繊維の表面上に接合された導電性粒子とからなる
    ことを特徴とする圧電積層体。
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