JP3069594U - 押しボタンスイッチ - Google Patents
押しボタンスイッチInfo
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- JP3069594U JP3069594U JP1999009427U JP942799U JP3069594U JP 3069594 U JP3069594 U JP 3069594U JP 1999009427 U JP1999009427 U JP 1999009427U JP 942799 U JP942799 U JP 942799U JP 3069594 U JP3069594 U JP 3069594U
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 十分なストロークおよび良好なクリック感を
もったON/OFF操作が可能で、かつ、押圧力として
与えた操作量の大きさを検出できる安価なスイッチを提
供する。 【解決手段】 電極パターンE1〜E3を有するプリン
ト基板110上に、金属板からなる中間変位板120を
配置し、その上に、シリコンゴムからなる起歪体130
を配置し、取付具140で固定する。操作ボタン150
を押下すると、接続部132が撓み、電極F0が電極E
1,E2に接触して導通状態となりONになる。操作ボ
タン150を更に押下すると、弾性変形部134が弾性
変形して押し潰され、中間変位板120が押し下げられ
る。電極E3と中間変位板120とによって構成される
容量素子Cの静電容量値は、中間変位板120の押し下
げ量に応じて変化するので、押圧力の大きさが検出でき
る。
もったON/OFF操作が可能で、かつ、押圧力として
与えた操作量の大きさを検出できる安価なスイッチを提
供する。 【解決手段】 電極パターンE1〜E3を有するプリン
ト基板110上に、金属板からなる中間変位板120を
配置し、その上に、シリコンゴムからなる起歪体130
を配置し、取付具140で固定する。操作ボタン150
を押下すると、接続部132が撓み、電極F0が電極E
1,E2に接触して導通状態となりONになる。操作ボ
タン150を更に押下すると、弾性変形部134が弾性
変形して押し潰され、中間変位板120が押し下げられ
る。電極E3と中間変位板120とによって構成される
容量素子Cの静電容量値は、中間変位板120の押し下
げ量に応じて変化するので、押圧力の大きさが検出でき
る。
Description
【0001】
本考案は押しボタンスイッチに関し、特に、ON/OFFの二値情報だけでな く、押圧力として加えられた操作量の大きさを検出することが可能な押しボタン スイッチに関する。
【0002】
押しボタンスイッチは、様々な電化製品において、ON/OFF情報を入力す る入力手段として利用されている。特に、種々のリモコン、携帯電話機、ゲーム 機器などの操作ボタンとしては、シリコンゴムを用いた安価な押しボタンスイッ チが普及している。通常、椀状形態を有するシリコンゴムを、電子基板上に伏せ た状態で配置し、椀の底部を押し込むことにより基板上の電極パターンと接触さ せ、この接触状態を電気的に検出してON/OFF状態を認識するタイプのもの が用いられている。このようなタイプの押しボタンスイッチでは、椀状部分の高 さに相当する大きなストロークが得られるとともに、椀状シリコンゴムの弾性変 形に基づく特有のクリック感が得られる。このため、操作者は、ON状態にある かOFF状態にあるかを、触覚を通じて直感的に認識しやすくなり、極めて良好 な操作性が得られる。
【0003】
通常、押しボタンスイッチは、ON/OFFの二値情報を入力する入力機器と して利用されており、操作者がボタンを押圧した状態でONとなり、ボタンを放 した状態でOFFとなる動作を行うのが一般的である。しかしながら、パソコン 、ゲーム機器、携帯電話などの入力装置などでは、このような二値情報の入力だ けでは不十分になりつつあり、同じON状態であっても、どの程度の大きさの操 作量に基づくON状態であるのかという、より詳しい情報入力が求められている 。一般に、加えられた押圧力などを定量的に測定する装置としては、圧力センサ や力センサなどが利用されている。しかしながら、パソコン、ゲーム機器、携帯 電話などの入力装置としては、あくまでも押しボタンスイッチとしての操作感覚 を維持しつつ、操作量の大きさをも検出できる装置が望まれている。具体的には 、OFF状態からON状態に至る操作を行う際に、十分なストロークおよび良好 なクリック感が得られ、操作者が指先の触覚により、OFF状態からON状態に 移行したことを認識することができ、更にその上で、操作者が押圧力として与え た操作量の大きさをも検出することができる安価な装置が望まれている。
【0004】 そこで本考案は、ON/OFFの操作入力を行う際には、十分なストロークお よび良好なクリック感が得られ、かつ、操作者が押圧力として与えた操作量の大 きさを定量的に検出する機能をもった安価な押しボタンスイッチを提供すること を目的とする。
【0005】
(1) 本考案の第1の態様は、押しボタンスイッチにおいて、 操作者による押圧力を受けるための操作ボタンと、 この操作ボタンを、加えられた押圧力により移動自在となるように支持する基 板と、 操作ボタンと基板との間に位置し操作ボタンに加えられた押圧力に基づいて変 位する変位部と、基板に固定された固定部と、変位部と固定部とを接続する接続 部と、を有し、基板上面に取り付けられた作用体と、 変位部の下面に形成され、弾性変形する性質をもった弾性変形体と、 弾性変形体の下面に形成されたスイッチ用変位電極と、 基板のスイッチ用変位電極に対向する位置に形成されたスイッチ用固定電極と 、 変位部の変位に起因して静電容量値が変化するように構成された容量素子と、 を設け、 接続部に可撓性をもたせ、変位部に力が作用したときに、接続部が撓みを生じ ることにより、変位部が基板に対して変位を生じ、 変位部に力が作用していない場合には、スイッチ用変位電極とスイッチ用固定 電極とが非接触な状態を保ち、基板に対して垂直方向を向いた所定量の力が変位 部に作用した場合には、スイッチ用変位電極とスイッチ用固定電極とが接触状態 となり、 所定量の力より更に大きな力が変位部に作用した場合には、弾性変形体が弾性 変形を生じることにより、スイッチ用変位電極とスイッチ用固定電極とが接触状 態を維持したまま、容量素子の静電容量値が変化するように構成し、 スイッチ用変位電極とスイッチ用固定電極とによりスイッチが構成されるよう にし、両電極の接触状態を電気的に検出することにより、スイッチのON/OF F状態を認識できるようにし、このスイッチがON状態となった後の容量素子の 静電容量値の変化を電気的に検出することにより、操作ボタンに加えられた押圧 力の大きさを認識できるようにしたものである。
【0006】 (2) 本考案の第2の態様は、上述の第1の態様に係る押しボタンスイッチに おいて、 椀状形態部を有する作用体を用意し、椀が伏せられた状態になるように、この 作用体を基板上面に取り付け、椀の底部に相当する部分を変位部、椀の側部に相 当する部分を接続部、椀の口部に相当する部分を固定部として用いるようにした ものである。
【0007】 (3) 本考案の第3の態様は、上述の第2の態様に係る押しボタンスイッチに おいて、 基板と作用体との間に中間変位板を配置し、この中間変位板の一部を変位板固 定部として基板に固定し、この中間変位板の別な一部によって、変位部の変位も しくは接続部の変形によって変位が生じる変位板変位部を構成し、 基板上面に形成した容量素子用固定電極と、変位板変位部に形成した容量素子 用変位電極と、によって容量素子を構成するようにしたものである。
【0008】 (4) 本考案の第4の態様は、上述の第3の態様に係る押しボタンスイッチに おいて、 椀状形態部を有する可撓性板状部材によって中間変位板を構成し、椀が伏せら れた状態になるように、この中間変位板を基板上面に取り付け、椀の底部に相当 する部分に弾性変形体を挿通するための開口窓を形成し、この開口窓の周囲の部 分によって変位板変位部を構成し、椀の口部に相当する部分によって変位板固定 部を構成し、変位部もしくは接続部の物理的な接触により変位板変位部が変位を 生じるようにしたものである。
【0009】 (5) 本考案の第5の態様は、上述の第4の態様に係る押しボタンスイッチに おいて、 中間変位板を金属材料によって構成し、この中間変位板自身を容量素子用変位 電極として用いるようにしたものである。
【0010】 (6) 本考案の第6の態様は、上述の第4の態様に係る押しボタンスイッチに おいて、 中間変位板を合成樹脂材料によって構成し、その下面に形成した金属膜によっ て容量素子用変位電極を構成するようにしたものである。
【0011】 (7) 本考案の第7の態様は、上述の第6の態様に係る押しボタンスイッチに おいて、 中間変位板の上面に付加スイッチ用第1電極を形成し、変位部の下面の付加ス イッチ用第1電極に対向する位置に付加スイッチ用第2電極を形成し、これら両 電極により付加スイッチが構成されるようにし、両電極の接触状態を電気的に検 出することにより、操作ボタンに加えられた押圧力に関する付加的な情報を得る ことができるようにしたものである。
【0012】 (8) 本考案の第8の態様は、上述の第7の態様に係る押しボタンスイッチに おいて、 付加スイッチを構成する1組の対向電極のうち、一方の電極を単一の電極層に より構成し、他方の電極を互いに電気的に独立した一対の電極層により構成し、 一対の電極層間の導通状態を電気的に検出することにより、対向電極の接触状態 を検出できるようにしたものである。
【0013】 (9) 本考案の第9の態様は、上述の第1または第2の態様に係る押しボタン スイッチにおいて、 基板上面に形成した容量素子用固定電極と、変位部の下面に形成した容量素子 用変位電極と、によって容量素子を構成するようにしたものである。
【0014】 (10) 本考案の第10の態様は、上述の第9の態様に係る押しボタンスイッチ において、 容量素子用変位電極とスイッチ用変位電極とを導通させる配線を設けておき、 スイッチ用変位電極とスイッチ用固定電極とが接触状態となったときに、スイ ッチ用固定電極と容量素子用固定電極との間の静電容量値を測定することにより 、容量素子の静電容量値の検出を行えるようにしたものである。
【0015】 (11) 本考案の第11の態様は、上述の第9または第10の態様に係る押しボ タンスイッチにおいて、 容量素子用固定電極および容量素子用変位電極のうちの少なくとも一方を、ほ ぼ円環状の電極によって構成し、変位部のほぼ中心を通り基板に垂直な軸を中心 軸として、この円環状の電極を配置するようにしたものである。
【0016】 (12) 本考案の第12の態様は、上述の第9の態様に係る押しボタンスイッチ において、 信号入力用容量素子および信号出力用容量素子なる2組の容量素子を設け、こ れら容量素子の各固定電極をそれぞれ電気的に独立した別個の電極によって構成 し、これら容量素子の各変位電極を互いに電気的に導通した単一の電極によって 構成し、 信号入力用容量素子の固定電極に周期信号を供給する周期信号供給手段と、信 号出力用容量素子の固定電極に誘起される周期信号を検出する周期信号検出手段 と、を設け、周期信号供給手段によって所定の大きさをもった周期信号を供給し た状態において、周期信号検出手段によって検出される周期信号の大きさに基づ いて、操作ボタンに加えられた押圧力を求めるようにしたものである。
【0017】 (13) 本考案の第13の態様は、上述の第1〜第12の態様に係る押しボタン スイッチにおいて、 スイッチ用変位電極を単一の電極層により構成し、スイッチ用固定電極を互い に電気的に独立した一対の電極層により構成し、この一対の電極層間の導通状態 を電気的に検出することにより、スイッチ用変位電極とスイッチ用固定電極との 接触状態を検出できるようにしたものである。
【0018】 (14) 本考案の第14の態様は、上述の第1〜第13の態様に係る押しボタン スイッチにおいて、 作用体および弾性変形部を、ゴムによって一体形成した起歪体によって構成す るようにしたものである。
【0019】
以下、本考案を図示する実施形態に基づいて説明する。 §1.第1の実施形態の構成 図1は、本考案の第1の実施形態に係る押しボタンスイッチの構造を示す側断 面図である。この押しボタンスイッチの主たる構成要素は、基板110、中間変 位板120、起歪体130、取付具140、操作ボタン150である。ここでは 、説明の便宜上、図示のとおり、XYZ三次元座標系を定義し、この座標系を参 照しながら各部品の配置説明を行うことにする。すなわち、図1では、基板11 0の上面中央部に原点Oが定義され、図の右水平方向にX軸が、図の上垂直方向 にZ軸が、紙面に垂直な方向にY軸がそれぞれ定義されている。ここで、基板1 10の上面は、XY平面に含まれる面になり、基板110、中間変位板120、 起歪体130の中心にZ軸が通ることになる。
【0020】 基板110は、一般的な電子回路用のプリント回路基板であり、この例ではガ ラスエポキシ基板が用いられている。もちろん、ポリイミドフィルムなどのフィ ルム状の基板を基板110として用いてもかまわないが、フィルム状の基板の場 合は可撓性を有しているため、十分な剛性をもった何らかの支持基板上に配置し て用いるのが好ましい。図2は、基板110の上面図である。図1の側断面図と の位置関係については、各座標軸を参照してほしい。図2の上面図に示す基板1 10をX軸に沿って切断した断面が、図1の側断面図に示されていることになる 。なお、便宜上、図2の上面図では、基板110の周囲の一部分の図示が省略さ れている。図2の円形破線は、中間変位板120(図3に上面図、図4に側断面 図が示されている)の配置位置を示しており、図2の矩形破線は、起歪体130 (図5に上面図が示されている)の配置位置を示している。
【0021】 図2に示されているように、基板110の上面には、回路パターンが印刷され ている。すなわち、原点Oの直近には一対の電極E1,E2が形成されており、 その外側には、ほぼ円環状の電極E3が形成されている。後述するように、電極 E1,E2は、この装置のON/OFFスイッチとしての動作に利用される電極 であり、以下、スイッチ用固定電極と呼ぶことにする。また、電極E3は、容量 素子を構成することにより、操作ボタン150に加えられた押圧力の大きさ検出 の動作に利用される電極であり、以下、容量素子用固定電極と呼ぶことにする。 配線層L1〜L3は、これら各電極E1〜E3を、各端子T1〜T3へと電気的 に接続するための導電層であり、各端子T1〜T3は、外部の電子回路へと接続 されることになる。各電極E1〜E3,各配線層L1〜L3,各端子T1〜T3 は、いずれも基板110上に形成された導電性のパターンであり、この基板11 0は、従来の一般的なプリント基板形成技術を用いて量産することができる。な お、図1の側断面図では、図が繁雑になるのを避けるため、配線層L1〜L3お よび端子T1〜T3についての図示を省略してある。
【0022】 中間変位板120は、図3の上面図に示されているように、ほぼ円形の金属板 から構成される。ただ、図4の側断面図に示されているように、その中央部分は 、椀を伏せたようなドーム状の形態をなしている。ここでは、この中間変位板1 20の椀の口の部分およびその周囲の平板部分を変位板固定部121と呼び、ド ーム状に盛り上がった椀状形態部分を変位板変位部122と呼ぶことにする。こ の中間変位板120の4か所には、変位板取付爪123が形成されている。この 変位板取付爪123は、円形の金属板の一部を切り欠いて下方に折り曲げること により形成されている。図2に示すように、基板110の上面には、この4組の 変位板取付爪123を挿通するためのスリット状の変位板取付穴H1が設けられ ており、この変位板取付穴H1に変位板取付爪123を挿通することにより、中 間変位板120を基板110上に取り付けることができる。なお、変位板取付穴 H1の外側に設けられている円形の穴は、後述するように、起歪体取付穴H2で ある。中間変位板120を基板110に固定する場合には、基板110の下面側 において、変位板取付爪123を折り曲げるようにすればよい。
【0023】 このように、中間変位板120は、基板110の上面に、椀を伏せたような形 態で取り付けられることになる。ここで、椀の底部に相当する部分には、円形の 開口窓H3が形成されている。基板110に対しては、変位板固定部121によ って固定された状態となっているものの、この中間変位板120は、可撓性板状 部材(この例の場合、金属板)から構成されているため、変位板変位部122に 物理的な力が作用すると、部分的な撓みが生じ、変位が生じることになる。特に 、開口窓H3の周囲の部分は自由端を構成しているため、十分な変位を生じさせ ることができる。このような形態をもった中間変位板120は、1枚の金属板に 対するプレス加工により、容易に量産可能である。
【0024】 一方、起歪体130の構造を図5の上面図に示す。この例に示す起歪体130 は、固定部131,接続部132,変位部133,弾性変形部134から構成さ れており、シリコンゴムの一体成型品として供給することができるため、やはり 量産に適している。固定部131は、基板110の上面に固定される部分であり 、その下面からは、4本の起歪体取付ピン135が突出している。図2に示すよ うに、基板110には、4つの起歪体取付穴H2が設けられており、4本の起歪 体取付ピン135をこの起歪体取付穴H2に挿入することにより、起歪体130 を基板110の上面に固定することができる。変位部133は、この起歪体13 0の中央に位置する部分であり、図1に示すように、基板110の中心部に定義 された原点Oの直上に配置され、操作者からの押圧力を受けて変位を生じる部分 である。固定部131と変位部133とは、接続部132によって接続されてい る。接続部132は可撓性を有しており、変位部133に力が作用したときに、 この接続部132が撓みを生じることにより、変位部133が基板110に対し て変位することになる。
【0025】 操作ボタン150は、操作者からの押圧力を直接受ける構成要素であり、図1 に示すように、変位部133の上方に配置される。なお、図には示されていない が、この操作ボタン150は、Z軸方向に関して移動可能な状態となるように、 基板110上に配置される。操作ボタン150を、基板110上に取り付ける具 体的な構造体についての説明は、ここでは省略する。通常、操作ボタン150は 、プラスチックなどの樹脂で構成されるが、特に材質に制限があるわけでなない 。操作者は、指を用いて、操作ボタン150の上面に押圧力を加えることにより 、この押しボタンスイッチを操作することになる。操作ボタン150が、押圧力 によって図の下方へと移動すると、その下面によって変位部133に押圧力が伝 えられることになり、変位部133も下方へと変位することになる。なお、変位 部133の上部を操作ボタンとして代用することも可能であり、この場合は、操 作ボタン150を省略することができる。
【0026】 ここに示す例では、固定部131,接続部132,変位部133,弾性変形部 134は、いずれもシリコンゴムから構成されているため、いずれの部分も撓み および弾性変形を生じる性質を有しているが、特に、接続部132はその肉厚が 薄くなっているため、弾性変形を生じやすく、最も撓みやすい部分となっている 。なお、本願では、「可撓性」なる語と「弾性変形性」なる語とは、ほぼ同義語 として用いており、撓みの性質に着目するか、弾性変形の性質に着目するか、に よってこれらの語を適宜使い分けることにする。ここで、接続部132に要求さ れる「可撓性」とは、操作者の操作によって、変位部133が押しボタンスイッ チとしてのON/OFF動作に十分な変位を生じる程度の撓み易さということに なる。一方、弾性変形部134は、図5に破線で示されているように、Z軸を中 心軸とする円柱状の構成要素であり、変位部133の下面に形成されている。弾 性変形部134は、弾性変形する性質を有している必要がある。ここで、弾性変 形部134に要求される「弾性変形性」とは、操作者によって加えられた押圧力 の大きさを検出する動作を行うのに十分な変形を生じる程度の変形性ということ になる。
【0027】 この弾性変形部134の底面には、図1に示すように、電極F0が形成されて いる。この電極F0は、基板110の上面側に形成されたスイッチ用固定電極E 1,E2に対向する電極であり、変位部133の変位とともに変位を生じる電極 であるため、ここでは、スイッチ用変位電極と呼ぶことにする。このスイッチ用 変位電極F0は、この例では、導電性ゴムによって構成されているが、導電性イ ンクの層によって構成すれば、より製造コストを低減させることができる。
【0028】 なお、ここに示す例では、起歪体130全体をシリコンゴムの一体成型品とし て用意しているが、機能的には、この起歪体130のうちの固定部131,接続 部132,変位部133の3つの部分が変位を生成させる作用を果たしているた め、この3つの部分の総称として、「作用体」という言葉を用いることにする。 すなわち、作用体は、固定部131,接続部132,変位部133の3つの部分 から構成されており、この作用体と弾性変形部134とによって、起歪体130 が構成されることになる。
【0029】 図1に示すように、この第1の実施形態に係る押しボタンスイッチでは、基板 110上に中間変位板120が配置され、更にその上に起歪体130が配置され 、最終的に取付具140によって、これらが基板110上に取り付けられている 。別言すれば、椀状形態部を有する作用体を用意し、椀が伏せられた状態になる ように、この作用体を基板110の上面に取り付け、椀の底部に相当する部分を 変位部133、椀の側部に相当する部分を接続部132、椀の口部およびその周 囲の部分を固定部131として用いていることになる。また、弾性変形部134 は、ちょうど中間変位板120に設けられた開口窓H3に挿通する位置に配置さ れており、要するに、弾性変形部134の変位を妨げない程度の大きさの開口窓 H3が形成されていることになる。
【0030】 §2.第1の実施形態の動作 続いて、この第1の実施形態に係る押しボタンスイッチの動作について述べる 。この装置は、ON/OFFの操作入力を検出する押しボタンスイッチ本来の動 作(以下、ON/OFF検出動作という)と、ON状態になった後に操作ボタン 150に更に加えられた押圧力の大きさを検出する動作(以下、押圧力検出動作 という)と、の2通りの動作を行うことが可能である。図1に示す構造は、変位 部133に何ら力が作用していないときの状態を示している。この状態において 、操作者が操作ボタン150に対して基板110側へ押し下げるような力(−Z 軸方向への力)を加えた場合を考えると、図6の側断面図に示されているように 、接続部132が弾性変形を生じて撓み、変位部133は弾性変形部134とと もに下方へと変位し、やがて弾性変形部134の底面に形成されているスイッチ 用変位電極F0が、基板110の上面に形成されている一対のスイッチ用固定電 極E1,E2に接触することになる。ここで、操作者が操作ボタン150を更に 押し下げるような力(−Z軸方向への更なる力)を加えると、図7の側断面図に 示されているように、今度は、弾性変形部134が弾性変形を生じて潰れた状態 となる。これにより、変位部133は更に下方へと変位することになり、接続部 132の変形部分(あるいは変位した変位部133の底面)が中間変位板120 に物理的に接触し、変位板変位部122を下方へと変位させることになる。
【0031】 ここで、接続部132の弾性変形性を、弾性変形部134の弾性変形性よりも 高めておけば(具体的には、図示のように、接続部132の肉厚を薄くしておけ ばよい)、操作者にとって、上述の押圧操作は、2段階の操作として感じられる ことになる。すなわち、第1段階の操作は、従来の一般的な押しボタンスイッチ をONにする操作と同様に、変位部133を比較的軽い力で押し込む操作である 。この操作は、比較的大きなストロークと、良好なクリック感を与えることにな る。この第1段階の操作により、接続部132が撓みを生じ、装置の構造は、図 1に示す状態から図6に示す状態に変化する。第2段階の操作は、この押しボタ ンスイッチをON状態にした後、変位部133を更に強い力で押圧する操作に対 応する。この操作のストロークは小さく、クリック感は生じない。この第2段階 の操作により、弾性変形部134が弾性変形して潰れ、装置の構造は、図6に示 す状態から図7に示す状態に変化する。
【0032】 図8は、この第1の実施形態に係る押しボタンスイッチの等価回路を示す回路 図である。図8(a) は、ON/OFF検出動作に関与する部分の等価回路を示し ており、上述の第1段階の操作により動作する。すなわち、スイッチ用固定電極 E1,E2は、図1に示す状態においては、互いに電気的に絶縁状態となってい るため、端子T1,T2間は絶縁状態になっている。ところが、Z軸方向(符号 を考慮した場合は、−Z軸方向)を向いた所定量の力が変位部133に作用する と、図6に示す状態(あるいは、図7に示す状態でも同様であるが)になり、ス イッチ用変位電極F0がスイッチ用固定電極E1,E2に接触する。このため、 スイッチ用固定電極E1,E2間が短絡し、端子T1,T2間は導通状態になる 。結局、変位部133の上下方向の変位は、図8(a) に示す回路におけるスイッ チSWのON/OFF動作に相当することになり、端子T1,T2間の導通状態 を外部の回路によってモニタすることにより、ON/OFFの操作入力の検出が 可能になる。
【0033】 一方、図8(b) は、押圧力検出動作に関与する部分の等価回路を示しており、 上述の第2段階の操作により動作する。図2に示すように、基板110上には、 ほぼ円環状をした容量素子用固定電極E3が形成されており、金属板から構成さ れる変位板変位部122が、この電極E3の上方位置において対向している。し たがって、図8(b) の等価回路に示すように、電極E3と変位板変位部122( 容量素子用変位電極と呼ぶ)とによって容量素子Cが形成されていることになる 。この容量素子Cの静電容量値は、変位板取付爪123と、端子T3との間の静 電容量値として測定することが可能である。
【0034】 上述した第2段階の操作を行うと、図7に示すように、接続部132の変形に よって(あるいは変位部133の変位によって)、変位板変位部122が下方に 変位するため、容量素子Cの電極間隔が変化し、静電容量値が変化することにな る。このように、容量素子Cは、変位部133の変位に起因して静電容量値が変 化するように構成された容量素子ということになる。この第2段階の操作の前後 では、図8(a) に示す等価回路に関する変化は生じず、スイッチSWは閉じた状 態(ON状態)のままであるが、図8(b) に示す等価回路に関しては、容量素子 Cの静電容量値に変化が生じることになり、この変化を検出することにより、操 作ボタン150に加えられた押圧力の大きさを検出することができる。すなわち 、図8(b) に示す等価回路において、変位板取付爪123と、端子T3との静電 容量値を外部回路によってモニタすれば、加えられた押圧力の大きさが認識でき る。
【0035】 なお、操作ボタン150に加えられるべき押圧力の方向は、本来、Z軸負方向 になるべきであるが、実際には、若干のX軸方向成分あるいはY軸方向成分が混 じることになる。この場合、変位部133の変位方向に若干の偏りが生じること になる。このような偏りが生じてもある程度正確な検出を行うことができるよう にするためには、容量素子用固定電極E3を、ほぼ円環状の電極によって構成し ておき、Z軸が中心軸となるように配置するのが好ましい(一般的には、容量素 子用固定電極および容量素子用変位電極のうちの少なくとも一方を、ほぼ円環状 の電極によって構成し、これをZ軸を中心に配置すればよい)。
【0036】 以上述べたように、本実施形態に係る押しボタンスイッチでは、ON/OFF 検出動作と、押圧力検出動作との2通りの動作が可能になる。すなわち、操作者 が、第1段階の操作として、操作ボタン150を下方に押し沈めるような操作を 加えると、十分なストロークおよび良好なクリック感をもったON/OFF操作 入力を行うことができ、ON/OFF状態は、図8(a) に示す等価回路における 端子T1,T2間の導通状態として検出することができる。その状態から、操作 者が、第2段階の操作として、操作ボタン150に対して更に下方(Z軸負方向 )への押圧力を加えれば、当該押圧力の大きさを、図8(b) に示す等価回路にお ける各容量素子の静電容量値に基づいて検出することができる。このように、O N/OFFの操作入力を行う際には、十分なストロークおよび良好なクリック感 が得られ、かつ、操作者が押圧力として与えた操作量の大きさを定量的に検出す ることが可能になる。しかも、構造が比較的単純であるため、安価な押しボタン スイッチとして量産することができる。
【0037】 §3.第1の実施形態の変形例 以下、上述した第1の実施形態に関するいくつかの変形例を示しておく。まず 、上述の実施形態では、中間変位板120を金属材料によって構成し、この中間 変位板120の一部(変位板変位部122)をそのまま容量素子用変位電極とし て用いていたが、中間変位板120は必ずしも金属板によって構成する必要はな い。図9は、合成樹脂材料を用いて構成した中間変位板120Aの一例を示す側 断面図である。この例では、PETあるいはポリイミドなどの合成樹脂材料によ って、ベース構造体125Aを構成し、その下面に金属膜124Aを形成するこ とにより、中間変位板120Aとしたものである。ベース構造体125A自身は 絶縁体であるが、下面に形成された金属膜124Aが容量素子用変位電極として 機能する。PETやポリイミドなどの合成樹脂材料はコストが低く、加工も容易 であり、大量生産に向いている。金属膜124Aは、アルミニウムなどの金属を 蒸着することにより、容易に形成することができる。また、既に金属膜が蒸着さ れた状態のPETフィルムも市販されているので、このような市販材料を用いれ ば、プレス加工を行うだけで図9に示すような構造をもった中間変位板120A を得ることができる。
【0038】 図10に示す中間変位板120Bは、やはりPETあるいはポリイミドなどの 合成樹脂材料によって、ベース構造体125Bを構成し、その下面に金属膜12 4Bを形成して容量素子用変位電極として利用するとともに、その上面にも金属 膜からなる電極群を形成したものである。図11に、この中間変位板120Bの 上面図を示す。図3に示す中間変位板120とほぼ同様に、周囲の変位板固定部 121Bと、椀状の変位板変位部122Bと、を有し、変位板取付爪123Bに よって基板に取り付けられる。また、両端には、配線部126Bが形成されてお り、端子T11〜T18が配置されている。椀状の変位板変位部122Bには、 図示のとおり、8枚の電極E11〜E18が形成されている。ここでは、これら の電極を、付加スイッチ用第1電極と呼ぶことにする。付加スイッチ用第1電極 E11〜E18は、配線層L11〜L18によって、端子T11〜T18に接続 されている。これら各電極、配線層、端子は、いずれもベース構造体125B上 へのスクリーン印刷の手法によって形成することが可能である。図10に示す側 断面図は、図11に示す中間変位板120BをX軸に沿って切断した状態を示し ている。
【0039】 このような中間変位板120Bを利用する場合には、これに応じた起歪体13 0Bを用いる必要がある。図12は、この起歪体130Bの中心部分の下面図で ある。起歪体130Bは、図5に示す起歪体130とほぼ同様の形態を有するが 、図示の便宜上、図12には、接続部132Bよりも内側の部分のみを示す。図 示されているとおり、起歪体130Bには、弾性変形部134Bの下面に相当す る部分に電極F0が形成され、変位部133Bの下面に相当する部分に電極F1 が形成されている(図12では、各電極F0,F1の形成部分を明瞭に示すため 、これら電極部分にハッチングを施して示してある)。
【0040】 図13は、図10および図11に示すような中間変位板120Bと、図12に 示すような起歪体130Bとを利用した押しボタンスイッチの側断面図である。 起歪体130Bの全体構造は、この図13に明瞭に示されているように、前述し た起歪体130とほぼ同じである。すなわち、起歪体130Bの周囲の部分であ る固定部131Bは、基板110Bに固定されており、可撓性を有する接続部1 32Bによって、中央の変位部133Bが支持されている。この変位部133B の下面には、円柱状の弾性変形部134Bが形成されており、更に、この弾性変 形部134Bの下面にスイッチ用変位電極F0が形成されている。一方、変位部 133Bの下面には、段差および円環状の電極F1が形成されており、この点が 、上述した起歪体130とは異なっている。円環状の電極F1の配置は、図12 の下面図に示すとおりである。ここでは、この電極F1を、付加スイッチ用第2 電極と呼ぶことにする。この付加スイッチ用第2電極F1は、導電性材料であれ ばどのようなもので構成してもよいが、実用上は、スイッチ用変位電極F0と同 様に、導電性ゴムや導電性インクで形成すればよい。
【0041】 一方、中間変位板120Bは、図13の側断面図に示されているとおり、両端 の配線部126Bの部分が折り曲げられた状態で基板110B上に配置されてい る。基板110B上には、端子T11〜T16と接触する位置に配線層LL11 〜LL16が形成されている(図13には、配線層LL11,LL13のみが示 されている)。結局、図11に示す8枚の付加スイッチ用第1電極E11〜E1 8は、配線層L11〜L18および端子T11〜T18を介して、基板110B の上面側に形成された配線層LL11〜LL18に接続されることになる。また 、図13には示されていないが、中間変位板120Bの下面に形成された金属膜 124Bも、基板110Bの所定の配線層に接続されることになる。このように 、基板110B上に中間変位板120Bを載置し、その上に起歪体130Bを載 置した状態で、取付具140Bによる固定が行われ、更に操作ボタン150Bが 取り付けられている。
【0042】 このような構成をもった押しボタンスイッチの基本動作は、図1に示す押しボ タンスイッチと全く同様である。すなわち、基板110B上に形成されたスイッ チ用固定電極E1,E2と、スイッチ用変位電極F0との接触状態により、ON /OFF検出動作が可能になり、基板110B上に形成された容量素子用固定電 極E3と、容量素子用変位電極として機能する金属膜124Bとによって構成さ れる容量素子Cにより、押圧力検出動作が可能になる。
【0043】 ただ、この変形例では、付加的なスイッチが設けられているため、この付加ス イッチからの情報により、操作ボタン150Bに加えられた押圧力に関する付加 的な情報を得ることが可能になる。すなわち、図11に示す8枚の付加スイッチ 用第1電極E11〜E18と、図12に示す円環状の付加スイッチ用第2電極F 1とを対比すると、それぞれ互いに対向する位置に形成されていることがわかる 。この対向する第1電極と第2電極との接触状態を電気的に検出すれば、操作ボ タン150Bに作用した押圧力に関する付加的な情報を得ることが可能になる。 すなわち、操作ボタン150Bに対して、垂直下方への押圧力を加えると、付加 スイッチ用第2電極F1が、付加スイッチ用第1電極E11〜E18に接触する ようになるので、一対の第1電極E11,E12、一対の第1電極E13,E1 4、一対の第1電極E15,E16、あるいは、一対の第1電極E17,E18 の導通状態をモニタしていれば、これら両対向電極の接触状態を認識することが 可能になる。これは、この押しボタンスイッチが、電極F0を接点とするスイッ チ機能の他に、電極F1を接点とする付加的なスイッチ機能を有することを意味 する。
【0044】 そこで、たとえば、操作ボタン150Bに対して、垂直下方への押圧力を徐々 に加えていった場合に、スイッチ用変位電極F0が基板110B上に形成された スイッチ用固定電極E1,E2に接触するより前に(あるいは逆に、接触した後 に)、円環状の付加スイッチ用第2電極F1が、付加スイッチ用第1電極E11 〜E18に接触するように設定しておけば、2段階のスイッチとして機能させる ことができる。
【0045】 なお、上述した付加スイッチでは、付加スイッチを構成する1組の対向電極の うち、一方の電極を単一の電極層により構成し、他方の電極を互いに電気的に独 立した一対の電極層により構成し、この一対の電極層間の導通状態を電気的に検 出することにより、対向電極の接触状態を検出できるようにしている。たとえば 、電極E11,E12,F1からなる付加スイッチの場合、一方の電極は単一の 電極層F1から構成され、他方の電極は互いに電気的に独立した一対の電極層E 11,E12から構成され、電極層E11,E12間の導通状態を電気的に検出 することにより、対向電極の接触状態を検出している。これは、配線層を一方の 側だけに設ければよいようにするための配慮である。すなわち、上述した付加ス イッチの例の場合、配線は図11に示す中間変位板120B側の電極E11〜E 18についてのみ行えば足り、図12に示す起歪体130B側の電極F1につい ては何ら配線を行う必要はない。
【0046】 これは、ON/OFF操作を検知するためのスイッチ用固定電極E1,E2と スイッチ用変位電極F0との関係についても同様である。すなわち、ここで述べ る実施形態では、いずれも、スイッチ用変位電極F0を単一の電極層によって構 成し、スイッチ用固定電極E1,E2を互いに電気的に独立した一対の電極層に より構成してあるので、スイッチ用固定電極E1,E2間の導通状態を電気的に 検出することにより、スイッチ用変位電極F0とスイッチ用固定電極E1,E2 との接触状態が検出できる。したがって、配線は、スイッチ用固定電極E1,E 2側(別言すれば、基板側)についてのみ行えば足り、スイッチ用変位電極F0 側(別言すれば、起歪体側)については何ら配線を行う必要はない。
【0047】 前述したように、基板側には、プリントパターンとして容易に配線を形成する ことができるのに対し、起歪体側は各部が変位したり変形したりするため、でき るだけ配線を避けた方が好ましい。上述のような電極構成は、このような状況に 非常に適したものとなっている。もちろん、上述のような電極構成は、本考案を 実施する上で必須のものではないので、たとえば、スイッチ用固定電極として基 板側に電極E1のみを設けておき、スイッチ用変位電極として起歪体側に電極F 0のみを設けておき、両電極にそれぞれ配線を施すことにより、両電極の導通状 態を直接観測するような手法を採ることは可能である。ただ、実用上は、上述の ような電極構成を採り、起歪体側の配線を省略するのが好ましい。
【0048】 §4.第2の実施形態の構成 図14は、本考案の第2の実施形態に係る押しボタンスイッチの構造を示す側 断面図である。この押しボタンスイッチの主たる構成要素は、基板210、起歪 体230、取付具240、操作ボタン250であり、これらの各構成要素は、図 1に示す押しボタンスイッチにおける基板110、起歪体130、取付具140 、操作ボタン150とほぼ同等の機能を果たす。ただし、図1に示す中間変位板 120に相当する構成要素は存在せず、起歪体230の固定部231が基板21 0上に直接固定されている。椀状形態を有する接続部232によって、円柱状の 変位部233が支持されている点および変位部233の下面に、円柱状の弾性変 形部234が形成されている点は、図1の押しボタンスイッチと同様である。ま た、基板210の上面には、図2に示す電極パターンと同様の電極パターンが形 成されており、スイッチ用固定電極E21,E22(図2のE1,E2に対応) および容量素子用固定電極E23(図2のE3に対応)が配置されている。図1 5には、これら電極のパターンのみを示す(パターンを認識しやすいように、電 極部分にハッチングを施して示し、配線層については図示を省略する)。
【0049】 一方、起歪体230側には、3種類の電極が形成されている。すなわち、円柱 状の弾性変形部234の底面に形成されている円盤状の電極F20と、変位部2 33の底面(弾性変形部234が形成された部分の周囲に相当する部分)に形成 されている円環状の電極F28と、円柱状の弾性変形部234の側面に形成され ている円筒状の電極F29である。円盤状の電極F20は、スイッチ用固定電極 E21,E22に対向する電極であり、スイッチ用変位電極として機能する電極 である(図1の押しボタンスイッチにおける電極F0に相当)。円環状の電極F 28は、容量素子用固定電極E23に対向する電極であり、容量素子用変位電極 として機能する電極である(図1の押しボタンスイッチにおける変位板変位部1 22に相当)。また、円筒状の電極F29は、単なる配線層として機能する電極 であり、電極F20と電極F28とを短絡する役目を果たす。なお、ここでは、 説明の便宜上、電極F20,F28,F29をそれぞれ別個の電極として説明し たが、実際には、変位部233の下面ならびに弾性変形部234の側面および下 面を覆う一体となった導電層によって、これら3種類の電極F20,F28,F 29が形成されていることになる。これらの電極は、導電性材料であれば、どの ようなもので構成してもよいが、実用上は、導電性ゴムや導電性インクによって 構成するのが好ましい。また、電極29は、配線層として機能すればよいので、 必ずしも弾性変形部234の側面全面を覆う必要はない。
【0050】 この押しボタンスイッチにおけるON/OFF検出動作は、前述した第1の実 施形態に係る動作と全く同じである。すなわち、操作者が第1段階の操作として 、操作ボタン250を下方へと押し込むと、接続部232が弾性変形し、スイッ チ用変位電極F20が、スイッチ用固定電極E21,E22に接触することにな り、電極E21,E22間が導通する。また、この押しボタンスイッチにおける 第2段階の操作における押圧力検出動作も、その基本原理は前述した第1の実施 形態の装置における動作と同様である。すなわち、基板210側に形成された容 量素子用固定電極E23と、起歪体230側に形成された容量素子用変位電極F 28とによって、容量素子Cが形成されることになり、この容量素子Cの静電容 量値の変化に基づいて、第2段階の操作で加えられた押圧力の検出が可能になる (検出原理は、§2で述べたとおりである)。
【0051】 図16は、図14に示す押しボタンスイッチの等価回路を示す回路図である。 この回路図では、基板210上に形成された電極E21〜E23が、配線層によ って端子T21〜T23に接続されている状態が示されている。電極F20は、 電極E21,E22に対する接触/非接触の状態を変えることにより、スイッチ SWとして機能することになる。このスイッチSWのON/OFF状態は、端子 T21,T22間の導通状態をモニタすることにより検出することができる。上 述したように、電極F20は、電極F29を介して電極F28に接続されており 、電極F28は、基板210側の容量素子用固定電極E23に対向する容量素子 用変位電極として機能し、容量素子Cが形成される。
【0052】 ここに示す実施例の利点は、起歪体230側には何ら配線を施す必要がない点 である。上述したように、起歪体230側には、3種類の電極F20,F28, F29が形成されているが、これらの電極に対しては、外部への配線を行う必要 はない。図16の回路図において、各端子T21〜T23は外部の回路に接続さ れることになるが、電極F20,F28,F29は、外部の回路には接続されず 、浮いた状態となっている。ただ、電極F20が電極E21,E22に接触した 状態になれば、電極F28は、端子T21,T22に接続された状態になる。た とえば、端子T21を所定の電位Vに固定しておけば(V=0として接地しても よい)、端子T22が等電位Vになったか否かによって、スイッチSWのON/ OFF状態を認識することができる。そして、スイッチSWがON状態となれば 、電極F28も電圧Vに固定されることになり、もはや浮いた状態ではなくなる 。既に§2で述べたように、本考案に係る押しボタンスイッチでは、第2段階の 操作は、既に第1段階の操作を行い、スイッチSWがON状態を維持しているこ とが前提となっているため、第2段階の操作によって作用する力を、容量素子C の静電容量値に基づいて検出する場合には、必ず、スイッチSWがON状態とな っていることになる。したがって、電極F28に対する外部への配線が全く行わ れていなかったとしても、容量素子Cの静電容量値を検出する必要があるときに は、必ず、電極F28は端子T21,T22に接続された状態となっているため 問題は生じない。別言すれば、容量素子Cの静電容量値は、端子T21あるいは T22(スイッチ用固定電極)と、端子T23(容量素子用固定電極)との間の 静電容量値として検出されることになる。
【0053】 もちろん、本考案は、起歪体230側に配線を設けない実施形態に限定される ものではなく、基板210側と起歪体230側との双方に配線を設けてもよい。 図17は、双方に配線を設けるようにした実施形態の側断面図である。図14に 示す実施形態との第1の相違点は、起歪体230側の電極F28について、配線 層L28による配線が施されている点である。この例では、接続部232の下面 に沿って配線層L28が形成されており、基板210の上面には、この配線層L 28の端部に接触する別な配線層LL28が形成されている。この基板210側 の配線層LL28は、図示されていない端子T28に接続される。第2の相違点 は、基板210上面に形成された電極パターンである。図18に、この電極パタ ーンを示す(パターンを認識しやすいように、電極部分にハッチングを施して示 し、配線層については図示を省略する)。図15に示すパターンにおけるスイッ チ用固定電極E21,E22が、図18に示すパターンでは環状の電極E20に 置き換わっている。これは、起歪体230側に配線を施したため、基板側に形成 するスイッチ用固定電極としては、単一の電極を設けておけば足りるためである 。
【0054】 図19は、図17に示す押しボタンスイッチの等価回路を示す回路図である。 図16の回路との第1の相違点は、電極F28が、配線層L28,LL28を介 して端子T28に接続されている点であり、第2の相違点は、一対の電極E21 ,E22が単一の電極E20に統合され、端子T21,T22も単一の端子T2 0に統合された点である。ON/OFF検出動作は、端子T20と端子T28と の間の導通状態をモニタすることにより行うことができる。また、容量素子Cの 静電容量値の検出は、端子T28と、端子T23との間の静電容量値を測定する ことにより行うことができる。
【0055】 この第2の実施形態に係る押しボタンスイッチは、§1で述べた第1の実施形 態に係る押しボタンスイッチにおいて必要であった中間変位板が不用になるため 、構造は更に単純になり、一層のコストダウンを図ることができる。実用的には 、§1で述べた装置と同様に、基板210をプリント基板で構成し、起歪体23 0をシリコンゴムで構成すれば、量産に適した構造が得られる。この場合、基板 210側の電極パターンは、プリント基板上の金属パターンとして形成すればよ く、起歪体230側の電極パターンは、導電性ゴムや導電性インクで形成すれば よい。この第2の実施形態に係る押しボタンスイッチにおいても、十分なストロ ークおよび良好なクリック感をもった押しボタンスイッチとしての機能が得られ 、しかも押圧力の大きさを検出することが可能になる。
【0056】 なお、図14あるいは図17に示すように、変位部233に力が作用していな い状態では、容量素子を構成する対向電極間の距離が比較的大きいため、この状 態における静電容量値の実測値はほぼ零になる。したがって、起歪体230を構 成するシリコンゴムの温度特性や変形時のヒステリシス特性によって、弾性変形 部234の位置が多少変動したとしても、力が作用していない状態における出力 は非常に安定したものとなる。
【0057】 §5.第3の実施形態の構成 図20は、本考案の第3の実施形態に係る押しボタンスイッチの構造を示す側 断面図である。この押しボタンスイッチの主たる構成要素は、基板310、起歪 体330、取付具340、操作ボタン350であり、これらの各構成要素は、第 2の実施形態として述べた図14に示す押しボタンスイッチにおける基板210 、起歪体230、取付具240、操作ボタン250とほぼ同等の機能を果たす。 すなわち、起歪体330は、固定部331、接続部332、変位部333、弾性 変形部334によって構成されている。固定部331は、下面に設けられた起歪 体取付ピン335によって、基板310上に位置決めされ、取付具340によっ て固定されることになる。また、円柱状の変位部333は、椀状形態を有する接 続部332によって支持されている。
【0058】 この図20に示す装置と図14に示す装置との大きな相違は、その電極パター ンにある。図20に示す装置の基板310上に形成された電極パターンを図21 に示す(パターンを認識しやすいように、電極部分にハッチングを施して示し、 配線層については図示を省略する)。図示のとおり、基板310上には、4枚の 電極E31〜E34が形成されている。この4枚の電極のうち、電極E31,E 32はスイッチ用固定電極であり、電極E33,E34は容量素子用固定電極で ある。一方、起歪体330側には、図20に示すように、2種類の電極が形成さ れている。すなわち、円柱状の弾性変形部334の底面に形成されている円盤状 の電極F30と、変位部333の底面(弾性変形部334が形成された部分の周 囲に相当する部分)に形成されている円環状の電極F35である。円盤状の電極 F30は、スイッチ用固定電極E31,E32に対向する電極であり、スイッチ 用変位電極として機能する電極である。円環状の電極F35は、容量素子用固定 電極E33,E34に対向する電極であり、容量素子用変位電極として機能する 電極である。
【0059】 図22は、起歪体330の中心部分の下面図である(接続部332よりも内側 の部分のみが示されている)。この図22では、電極F30,F35のパターン がはっきりするように、これらの電極部分にハッチングを施して示してある。こ の押しボタンスイッチにおけるON/OFF検出動作は、前述した第1の実施形 態あるいは第2の実施形態に係る押しボタンスイッチの動作と全く同じである。 すなわち、操作者が第1段階の操作として、操作ボタン350を下方へと押し込 むと、接続部332が弾性変形し、スイッチ用変位電極F30が、スイッチ用固 定電極E31,E32に接触することになり、電極E31,E32間が導通する 。したがって、電極E31,E32間の導通状態をモニタしていれば、ON/O FFの操作入力の検出が可能になる。
【0060】 一方、この押しボタンスイッチにおける第2段階の操作入力を検出する原理は 、これまで述べてきたものと若干異なっている。図23は、図20に示す押しボ タンスイッチにおける容量素子に関連した部分の等価回路を示す回路図である。 この回路図には、基板310上に形成された電極E33,E34が、配線層によ って端子T33,T34に接続されている状態が示されており、更に、これらに 対向する電極F35の存在により、一対の容量素子C33,C34が構成された 状態が示されている。ここでは、容量素子C33を信号入力用容量素子と呼び、 容量素子C34を信号出力用容量素子と呼ぶことにする。これら2組の容量素子 C33,C34は、結局、電気的に独立した固定電極E33,E34と、電気的 に導通した単一の変位電極F35とによって構成されていることになる。
【0061】 図23の回路図に示されているように、信号入力用容量素子C33の固定電極 E33には、周期信号供給手段M1から端子T33を介して所定の周期信号S3 3(たとえば、正弦波)が供給される。この周期信号S33は、容量素子C33 の容量結合を介して、変位電極F35側へと伝播し、更に、容量素子C34の容 量結合を介して、信号出力用容量素子C34の固定電極E34へと伝播すること になる。そこで、この固定電極E34に誘起される周期信号S34を、端子T3 4を介して周期信号検出手段M2によって検出する。このような回路を用いれば 、周期信号供給手段M1によって所定の大きさをもった周期信号S33を供給し た状態において、周期信号検出手段M2によって周期信号S34を検出すること ができ、この周期信号S34の大きさに基づいて、操作ボタン350に加えられ た押圧力の大きさを求めることが可能になる。なぜなら、押圧力が大きければ大 きいほど、容量素子C33,C34の電極間距離は小さくなり、その結果、容量 結合の係数は大きくなり、誘起される周期信号S34の振幅も大きくなるからで ある。
【0062】 ここに示す実施例の利点は、やはり起歪体330側には何ら配線を施す必要が ない点である。図22に示されているように、起歪体330の下面には、電極F 30およびF35が形成されるが、これらの電極は導電性ゴムあるいは導電性イ ンクで構成することができる。変位部333は、その周囲を可撓性をもった接続 部332に囲まれているため、電極F30やF35について配線を施すためには 、配線層を接続部332に沿って設ける必要がある。もちろん、図17に示した 実施例のように、接続部に沿って、このような配線層を形成することは可能であ るが、接続部が常に撓みを生じる部分であることを考慮すると、接続部に沿った 配線層は断線のおそれがある。したがって、実用上は、起歪体側に配線を施すこ とは、できるだけ避けるのが好ましい。ここに示す実施例では、容量素子の容量 結合を利用した検出を行っているため、起歪体側の配線が不用になるという利点 が得られることになる。
【0063】 §6.その他の変形例 以上、本考案をいくつかの実施形態について述べたが、ここでは、これらの実 施形態のすべてにあるいはその一部について適用可能な変形例について述べるこ とにする。
【0064】 まず、弾性変形部についての変形例を述べておく。本考案に係る押しボタンス イッチの特徴は、ON/OFF操作入力を検出する押しボタンスイッチとしての 本来の機能と、この本来の機能によりON状態となった後、更に加えられた押圧 力の大きさを検出する機能とを備えている点にある。そして、この押圧力検出時 の感度は、弾性変形部の弾性変形性と密接に関係している。すなわち、この押し ボタンスイッチにおいて検出される押圧力は、弾性変形部を弾性変形させるため に加えられた力であるため、その検出感度は、弾性変形部の弾性変形性に依存し て定まることになる。したがって、わずかな力で弾性変形を生じるような弾性変 形部を用意しておけば、比較的小さな力の検出に適した押しボタンスイッチ(感 度の高い押しボタンスイッチ)を構成することができるし、逆に、かなり強い力 を加えないと弾性変形を生じないような弾性変形部を用意しておけば、比較的大 きな力の検出に適した押しボタンスイッチ(感度の低い押しボタンスイッチ)を 構成することができる。
【0065】 弾性変形性を調節する1つの方法は、材質の選択である。すなわち、弾性変形 部を、検出感度に応じた弾性係数をもつ材質から構成することにより、所望の検 出感度をもった装置を実現できる。たとえば、図24に側断面図を示す変形例は 、弾性変形部434Aの部分だけ異なる材質を用いた例である。この例は、基板 410上に起歪体430Aを、取付具440で取り付けた構造をもつ押しボタン スイッチについての例であり、§4あるいは§5で述べた実施形態に対応する例 である。なお、基板410側に形成される各電極および起歪体430A側に形成 される各電極、ならびに配線層や操作ボタンについては、図示を省略してある。 起歪体430Aは、固定部431、接続部432、変位部433からなる作用体 と、弾性変形部434Aと、起歪体取付ピン435とによって構成されることに なるが、これら各部のうち、弾性変形部434Aのみが別な材質から構成されて いる。たとえば、シリコンゴムは、その成分を変えることにより硬さを調節する ことができる。したがって、弾性変形部434Aを、柔らかい性質を呈する成分 を含んだシリコンゴムで構成すれば検出感度を高めることができ、逆に、硬い性 質を呈する成分を含んだシリコンゴムで構成すれば検出感度を低くすることがで きる。
【0066】 弾性変形性を調節するもうひとつの方法は、形状の選択である。たとえば、弾 性変形部に、検出感度に応じた溝を形成するようにすれば、所望の検出感度をも った装置を実現できる。たとえば、図25に側断面図を示す変形例は、側面部分 に溝G1を有する弾性変形部434Bを用いた例である。起歪体430Bは、固 定部431、接続部432、変位部433からなる作用体と、弾性変形部434 Bと、起歪体取付ピン435とによって構成され、これら各部はいずれも同一の 材質、たとえば、シリコンゴムを用いて一体成型されている。しかしながら、弾 性変形部434Bに形成された溝G1の大きさあるいは深さを調節することによ り、弾性変形部434Bの弾性変形性を変えることができ、検出感度の調節を行 うことができる。
【0067】 図26に側断面図を示す変形例は、弾性変形部の底面に溝を形成した例である 。すなわち、ここに示す起歪体430Cには、弾性変形部434Cが用いられて いる。この弾性変形部434Cは、作用体(固定部431、接続部432、変位 部433)と同じ材質のもので構成してもよいし、異なる材質のもので構成して もよい。弾性変形部434Cの特徴は、底面に円環状の溝G2が形成されている 点である。図27(a) に、この弾性変形部434Cのみを抽出した側断面図を示 し、図27(b) にその底面図を示す。弾性変形部434Cは、中心部αと、肉薄 部βと、周囲部γとによって構成されている。肉薄部βは、ちょうど円環状の溝 G2が形成された領域に相当する。なお、基板410上に形成される容量素子用 固定電極に対応する位置に溝G2を形成するようにすれば、弾性変形部434C の底面が基板410の上面に接触した場合であっても、容量素子用固定電極に対 しては直接接触することはないので、容量素子を構成する対向電極同士の短絡を 防ぐことができる。
【0068】 このような形状をもった弾性変形部434Cを用いると、底面に形成する溝の 幅によって、検出感度の調節が可能になる。たとえば、図27に示す弾性変形部 434Cの場合、上方からの押圧力が加わった場合、ブロック状の中心部αと薄 い壁状の周囲部γを押し潰すのに十分な大きさの力が加われば、容量素子から検 出出力が得られることになる。ところが、図28に示す例では、溝G3が図27 に示す溝G2よりも幅が小さくなっているため、周囲部γを構成する壁の厚みが 増えることになり、周囲部γを構成する壁が潰れにくくなり、検出感度が若干低 下することになる。図29に示す例は、逆に溝の幅を広くした例である。すなわ ち、図29に示す溝G4は、図27に示す溝G2よりも幅が広くなっており、周 囲部γを構成する壁が消滅してしまっている。このため、検出感度は逆に向上す ることになる。
【0069】 以上、弾性変形部434の弾性変形性を調節することにより、押圧力の検出感 度を調節する手法を述べたが、接続部432の弾性変形性を調節すれば、ON/ OFFの操作入力を行う際のクリック感の調節を行うことが可能になる。たとえ ば、接続部432の肉厚を薄くすれば、より軽いクリック感をもった押しボタン スイッチを構成することができるし、逆に、接続部432の肉厚を厚くすれば、 より重いクリック感をもった押しボタンスイッチを構成することができる。実際 には、接続部432の弾性変形性と、弾性変形部434の弾性変形性との双方を 考慮して、ON/OFF検出動作時のクリック感、および押圧力検出動作時の感 度が最適になるように設計するのが好ましい。たとえば、まず、比較的弱い力で 操作ボタンを押圧することにより、押しボタンスイッチをON状態とし、そのま ま、操作ボタンを更に押し込む強い力を加えることにより、所望の大きさの操作 入力を与えることが可能になる。このような操作入力は、ゲーム機器や携帯電話 などの入力作業に適している。
【0070】 図30は、基板上に形成された容量素子用固定電極の表面に絶縁膜を形成した 例を示す側断面図である。ここに示されている基板210は、図14の装置に用 いられていた基板210である。この基板210上には、スイッチ用固定電極E 21,E22と、容量素子用固定電極E23が形成されている。ここで、スイッ チ用固定電極E21,E22は、スイッチ用変位電極F20と電気的な接触をす る必要があるので、そのまま露出状態にしておく必要がある。しかしながら、容 量素子用固定電極E23は、容量素子を構成する電極であるから、図示のように 、何らかの絶縁膜Jで表面を覆うようにした方が好ましい。もちろん、起歪体側 に形成される容量素子用変位電極の表面を絶縁膜で覆うようにしてもよい。
【0071】 図31は、図3に示す中間変位板120の変形例を示す上面図、図32はその 側断面図である。図3に示す中間変位板120は、上面から見たときにほぼ円形 をしていたが、図31に示す中間変位板120Cは、上面から見たときにほぼ矩 形をしている。すなわち、左右両端に変位板固定部121Cが形成され、中央部 分に変位板変位部122Cが形成されている。この変位板変位部122Cは、図 32に示すように、凸状に盛り上がった構造を有し、中心には開口窓H3が形成 されている。このような中間変位板120Cは、変位板取付爪123Cによって 基板上に取り付けられることになる。このように、これまで述べてきた種々の実 施形態に用いられている各構成要素の形状は、設計上、適宜変更できるものであ る。
【0072】
以上のとおり本考案に係る押しボタンスイッチによれば、ON/OFFの操作 入力を行う際には、十分なストロークおよび良好なクリック感が得られ、かつ、 操作者が押圧力として与えた操作量の大きさを定量的に検出する機能をもった安 価な押しボタンスイッチを実現することができる。
【図1】本考案の第1の実施形態に係る押しボタンスイ
ッチの構造を示すX軸に沿った位置における側断面図で
ある。
ッチの構造を示すX軸に沿った位置における側断面図で
ある。
【図2】図1に示されている押しボタンスイッチの基板
110の上面図であり、この基板110をX軸に沿って
切断した断面が図1に示されている。
110の上面図であり、この基板110をX軸に沿って
切断した断面が図1に示されている。
【図3】図1に示されている押しボタンスイッチの中間
変位板120の上面図であり、この中間変位板120を
X軸に沿って切断した断面が図1に示されている。
変位板120の上面図であり、この中間変位板120を
X軸に沿って切断した断面が図1に示されている。
【図4】図3に示されている中間変位板120をX軸に
沿って切断した断面を示す側断面図である。
沿って切断した断面を示す側断面図である。
【図5】図1に示されている押しボタンスイッチの起歪
体130の上面図であり、この起歪体130をX軸に沿
って切断した断面が図1に示されている。
体130の上面図であり、この起歪体130をX軸に沿
って切断した断面が図1に示されている。
【図6】図1に示されている押しボタンスイッチに対し
て、操作ボタン150を押し下げる押圧力が加えられる
ことにより、ON状態の操作入力が与えられた状態を示
すX軸に沿った位置における側断面図である。
て、操作ボタン150を押し下げる押圧力が加えられる
ことにより、ON状態の操作入力が与えられた状態を示
すX軸に沿った位置における側断面図である。
【図7】図6に示されている状態から、操作ボタン15
0を更に押し下げる押圧力が加えられることにより、弾
性変形部134が弾性変形により潰れ、このときに加え
られた押圧力の検出が行われる状態を示すX軸に沿った
位置における側断面図である。
0を更に押し下げる押圧力が加えられることにより、弾
性変形部134が弾性変形により潰れ、このときに加え
られた押圧力の検出が行われる状態を示すX軸に沿った
位置における側断面図である。
【図8】図1に示されている押しボタンスイッチの等価
回路を示す回路図である。
回路を示す回路図である。
【図9】図4に示されている中間変位板120の変形例
である中間変位板120Aを示すX軸に沿った位置にお
ける側断面図である。
である中間変位板120Aを示すX軸に沿った位置にお
ける側断面図である。
【図10】図4に示されている中間変位板120の更に
別な変形例である中間変位板120Bを示すX軸に沿っ
た位置における側断面図である。
別な変形例である中間変位板120Bを示すX軸に沿っ
た位置における側断面図である。
【図11】図10に示されている中間変位板120Bの
上面図であり、この中間変位板120BをX軸に沿って
切断した断面が図10に示されている。
上面図であり、この中間変位板120BをX軸に沿って
切断した断面が図10に示されている。
【図12】図10に示されている中間変位板120Bと
ともに用いる起歪体130Bの中心部分の下面図である
(電極F0,F1の部分にはハッチングを施して示して
ある)。
ともに用いる起歪体130Bの中心部分の下面図である
(電極F0,F1の部分にはハッチングを施して示して
ある)。
【図13】図10に示されている中間変位板120Bお
よび図12に示されている起歪体130Bを用いた押し
ボタンスイッチの側断面図であり、それぞれをX軸に沿
って切断した断面が示されている。
よび図12に示されている起歪体130Bを用いた押し
ボタンスイッチの側断面図であり、それぞれをX軸に沿
って切断した断面が示されている。
【図14】本考案の第2の実施形態に係る押しボタンス
イッチの構造を示すX軸に沿った位置における側断面図
である。
イッチの構造を示すX軸に沿った位置における側断面図
である。
【図15】図14に示されている押しボタンスイッチの
基板210の上面に形成されている電極パターンを示す
上面図である。
基板210の上面に形成されている電極パターンを示す
上面図である。
【図16】図14に示されている押しボタンスイッチの
等価回路を示す回路図である。
等価回路を示す回路図である。
【図17】図14に示されている押しボタンスイッチの
変形例を示すX軸に沿った位置における側断面図であ
る。
変形例を示すX軸に沿った位置における側断面図であ
る。
【図18】図17に示されている押しボタンスイッチの
基板210の上面に形成されている電極パターンを示す
上面図である。
基板210の上面に形成されている電極パターンを示す
上面図である。
【図19】図17に示されている押しボタンスイッチの
等価回路を示す回路図である。
等価回路を示す回路図である。
【図20】本考案の第3の実施形態に係る押しボタンス
イッチの構造を示すX軸に沿った位置における側断面図
である。
イッチの構造を示すX軸に沿った位置における側断面図
である。
【図21】図20に示されている押しボタンスイッチの
基板310の上面に形成されている電極パターンを示す
上面図である。
基板310の上面に形成されている電極パターンを示す
上面図である。
【図22】図20に示されている押しボタンスイッチの
起歪体330の中心部分の下面図である (電極F3
0,F35の部分にはハッチングを施して示してあ
る)。
起歪体330の中心部分の下面図である (電極F3
0,F35の部分にはハッチングを施して示してあ
る)。
【図23】図20に示されている押しボタンスイッチの
等価回路を示す回路図である。
等価回路を示す回路図である。
【図24】弾性変形部の材質を変えた変形例を示すX軸
に沿った位置における側断面図である。
に沿った位置における側断面図である。
【図25】弾性変形部の側面に溝を形成した変形例を示
すX軸に沿った位置における側断面図である。
すX軸に沿った位置における側断面図である。
【図26】弾性変形部の底面に溝を形成した変形例を示
すX軸に沿った位置における側断面図である。
すX軸に沿った位置における側断面図である。
【図27】図26に示す弾性変形部434Cの側断面図
および底面図である。
および底面図である。
【図28】図27に示す弾性変形部434Cの第1の変
形例を示す側断面図および底面図である。
形例を示す側断面図および底面図である。
【図29】図27に示す弾性変形部434Cの第2の変
形例を示す側断面図および底面図である。
形例を示す側断面図および底面図である。
【図30】基板上に形成された容量素子用固定電極上に
絶縁膜Jを形成した変形例を示す側断面図である。
絶縁膜Jを形成した変形例を示す側断面図である。
【図31】図3に示す中間変位板の変形例を示す上面図
である。
である。
【図32】図31に示す中間変位板120CのX軸に沿
った位置における側断面図である。
った位置における側断面図である。
110,110B…基板 120,120A,120B,120C…中間変位板 121,121B,121C…変位板固定部 122,122B,122C…変位板変位部 123,123B,123C…変位板取付爪 124A,124B…金属膜 125A,125B…ベース構造体 126B…配線部 130…起歪体 131,131B…固定部 132,132B…接続部 133,133B…変位部 134,134B…弾性変形部 135…起歪体取付ピン 140,140B…取付具 150,150B…操作ボタン 210…基板 230…起歪体 231…固定部 232…接続部 233…変位部 234…弾性変形部 240…取付具 250…操作ボタン 310…基板 330…起歪体 331…固定部 332…接続部 333…変位部 334…弾性変形部 335…起歪体取付ピン 340…取付具 350…操作ボタン 410…基板 430A,430B,430C…起歪体 431…固定部 432…接続部 433…変位部 434A,434B,434C…弾性変形部 435…起歪体取付ピン 440…取付具 C,C33,C34…容量素子 E1〜E23…電極 F0〜F29…電極 G1〜G4…溝 H1…変位板取付穴 H2…起歪体取付穴 H3…開口窓 J…絶縁膜 L1〜L18…配線層 LL11,LL13,LL28…配線層 M1…周期信号供給手段 M2…周期信号検出手段 O…座標系の原点 S33,S34…周期信号 SW…スイッチ T1〜T28…端子 α…中心部 β…肉薄部 γ…周囲部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 谷口 伸光 埼玉県上尾市菅谷四丁目73番地 株式会社 ワコー内 (72)考案者 森本 英夫 奈良県大和郡山市池沢町172 ニッタ株式 会社奈良工場内
Claims (14)
- 【請求項1】 操作者による押圧力を受けるための操作
ボタンと、 この操作ボタンを、前記押圧力により移動自在となるよ
うに支持する基板と、 前記操作ボタンと前記基板との間に位置し前記操作ボタ
ンに加えられた前記押圧力に基づいて変位する変位部
と、前記基板に固定された固定部と、前記変位部と前記
固定部とを接続する接続部と、を有し、前記基板上面に
取り付けられた作用体と、 前記変位部の下面に形成され、弾性変形する性質をもっ
た弾性変形体と、 前記弾性変形体の下面に形成されたスイッチ用変位電極
と、 前記基板の前記スイッチ用変位電極に対向する位置に形
成されたスイッチ用固定電極と、 前記変位部の変位に起因して静電容量値が変化するよう
に構成された容量素子と、 を備え、 前記接続部は可撓性を有しており、前記変位部に力が作
用したときに、前記接続部が撓みを生じることにより、
前記変位部が前記基板に対して変位を生じ、 前記変位部に力が作用していない場合には、前記スイッ
チ用変位電極と前記スイッチ用固定電極とが非接触な状
態を保ち、前記基板に対して垂直方向を向いた所定量の
力が前記変位部に作用した場合には、前記スイッチ用変
位電極と前記スイッチ用固定電極とが接触状態となり、 前記所定量の力より更に大きな力が前記変位部に作用し
た場合には、前記弾性変形体が弾性変形を生じることに
より、前記スイッチ用変位電極と前記スイッチ用固定電
極とが接触状態を維持したまま、前記容量素子の静電容
量値が変化するように構成され、 前記スイッチ用変位電極と前記スイッチ用固定電極とに
よりスイッチが構成されるようにし、両電極の接触状態
を電気的に検出することにより、スイッチのON/OF
F状態を認識できるようにし、前記スイッチがON状態
となった後の前記容量素子の静電容量値の変化を電気的
に検出することにより、前記操作ボタンに加えられた前
記押圧力の大きさを認識できるようにしたことを特徴と
する押しボタンスイッチ。 - 【請求項2】 請求項1に記載の押しボタンスイッチに
おいて、 椀状形態部を有する作用体を用意し、椀が伏せられた状
態になるように、この作用体を基板上面に取り付け、椀
の底部に相当する部分を変位部、椀の側部に相当する部
分を接続部、椀の口部に相当する部分を固定部として用
いることを特徴とする押しボタンスイッチ。 - 【請求項3】 請求項2に記載の押しボタンスイッチに
おいて、 基板と作用体との間に中間変位板を配置し、この中間変
位板の一部を変位板固定部として基板に固定し、この中
間変位板の別な一部によって、変位部の変位もしくは接
続部の変形によって変位が生じる変位板変位部を構成
し、 基板上面に形成した容量素子用固定電極と、前記変位板
変位部に形成した容量素子用変位電極と、によって容量
素子を構成したことを特徴とする押しボタンスイッチ。 - 【請求項4】 請求項3に記載の押しボタンスイッチに
おいて、 椀状形態部を有する可撓性板状部材によって中間変位板
を構成し、椀が伏せられた状態になるように、この中間
変位板を基板上面に取り付け、椀の底部に相当する部分
に弾性変形体を挿通するための開口窓を形成し、この開
口窓の周囲の部分によって変位板変位部を構成し、椀の
口部に相当する部分によって変位板固定部を構成し、変
位部もしくは接続部の物理的な接触により変位板変位部
が変位を生じるようにしたことを特徴とする押しボタン
スイッチ。 - 【請求項5】 請求項4に記載の押しボタンスイッチに
おいて、 中間変位板を金属材料によって構成し、この中間変位板
自身を容量素子用変位電極として用いることを特徴とす
る押しボタンスイッチ。 - 【請求項6】 請求項4に記載の押しボタンスイッチに
おいて、 中間変位板を合成樹脂材料によって構成し、その下面に
形成した金属膜によって容量素子用変位電極を構成した
ことを特徴とする押しボタンスイッチ。 - 【請求項7】 請求項6に記載の押しボタンスイッチに
おいて、 中間変位板の上面に付加スイッチ用第1電極を形成し、
変位部の下面の前記付加スイッチ用第1電極に対向する
位置に付加スイッチ用第2電極を形成し、これら両電極
により付加スイッチが構成されるようにし、両電極の接
触状態を電気的に検出することにより、操作ボタンに加
えられた押圧力に関する付加的な情報を得ることができ
るようにしたことを特徴とする押しボタンスイッチ。 - 【請求項8】 請求項7に記載の押しボタンスイッチに
おいて、 付加スイッチを構成する1組の対向電極のうち、一方の
電極を単一の電極層により構成し、他方の電極を互いに
電気的に独立した一対の電極層により構成し、前記一対
の電極層間の導通状態を電気的に検出することにより、
前記対向電極の接触状態を検出できるようにしたことを
特徴とする押しボタンスイッチ。 - 【請求項9】 請求項1または2に記載の押しボタンス
イッチにおいて、 基板上面に形成した容量素子用固定電極と、変位部の下
面に形成した容量素子用変位電極と、によって容量素子
を構成したことを特徴とする押しボタンスイッチ。 - 【請求項10】 請求項9に記載の押しボタンスイッチ
において、 容量素子用変位電極とスイッチ用変位電極とを導通させ
る配線を設けておき、スイッチ用変位電極とスイッチ用
固定電極とが接触状態となったときに、スイッチ用固定
電極と容量素子用固定電極との間の静電容量値を測定す
ることにより、容量素子の静電容量値の検出を行えるよ
うにしたことを特徴とする押しボタンスイッチ。 - 【請求項11】 請求項9または10に記載の押しボタ
ンスイッチにおいて、 容量素子用固定電極および容量素子用変位電極のうちの
少なくとも一方を、ほぼ円環状の電極によって構成し、
変位部のほぼ中心を通り基板に垂直な軸を中心軸とし
て、前記円環状の電極を配置したことを特徴とする押し
ボタンスイッチ。 - 【請求項12】 請求項9に記載の押しボタンスイッチ
において、 信号入力用容量素子および信号出力用容量素子なる2組
の容量素子を設け、これら容量素子の各固定電極をそれ
ぞれ電気的に独立した別個の電極によって構成し、これ
ら容量素子の各変位電極を互いに電気的に導通した単一
の電極によって構成し、 前記信号入力用容量素子の固定電極に周期信号を供給す
る周期信号供給手段と、前記信号出力用容量素子の固定
電極に誘起される周期信号を検出する周期信号検出手段
と、を設け、前記周期信号供給手段によって所定の大き
さをもった周期信号を供給した状態において、前記周期
信号検出手段によって検出される周期信号の大きさに基
づいて、操作ボタンに加えられた押圧力の大きさを求め
るようにしたことを特徴とする押しボタンスイッチ。 - 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載の押
しボタンスイッチにおいて、 スイッチ用変位電極を単一の電極層により構成し、スイ
ッチ用固定電極を互いに電気的に独立した一対の電極層
により構成し、前記一対の電極層間の導通状態を電気的
に検出することにより、前記スイッチ用変位電極と前記
スイッチ用固定電極との接触状態を検出できるようにし
たことを特徴とする押しボタンスイッチ。 - 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の押
しボタンスイッチにおいて、 作用体および弾性変形部を、ゴムによって一体形成した
起歪体によって構成したことを特徴とする押しボタンス
イッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999009427U JP3069594U (ja) | 1999-12-13 | 1999-12-13 | 押しボタンスイッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999009427U JP3069594U (ja) | 1999-12-13 | 1999-12-13 | 押しボタンスイッチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3069594U true JP3069594U (ja) | 2000-06-23 |
Family
ID=43203049
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1999009427U Expired - Lifetime JP3069594U (ja) | 1999-12-13 | 1999-12-13 | 押しボタンスイッチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3069594U (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002073148A1 (fr) * | 2001-03-14 | 2002-09-19 | Nitta Corporation | Capteur capacitif electrique |
WO2002073147A1 (en) * | 2001-03-14 | 2002-09-19 | Nitta Corporation | Electrical capacitance sensor |
WO2005124806A1 (ja) * | 2004-06-22 | 2005-12-29 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | スイッチ装置 |
KR102187092B1 (ko) * | 2019-08-21 | 2020-12-04 | 주식회사 시노펙스 | 포스 센서 스위치를 이용한 제스처 감지 장치 |
-
1999
- 1999-12-13 JP JP1999009427U patent/JP3069594U/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7763819B2 (en) | 2004-06-22 | 2010-07-27 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Switch device |
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