JP3059764U - 和服用付け帯兼用バッグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不使用運搬時に折り畳んでバッグとし、和装
小物類等を収納できる和服用の付け帯兼用バッグを提供
すること。 【解決手段】 着用時に着用者の背部に当接される背部
当接部２に、着用者の後方へ筒状体８を形成する太鼓部
３を接合する。背部当接部２の下部には着用者の後ろ腰
部へ垂れ下がる垂れ先部４を接合する。太鼓部３の下部
には帯山を形成するための帯山形成部５を接合する。背
部当接部２の両側には第１，第２の胴巻き部６，７を接
合する。第１，第２の胴巻き部６，７を非着用時に背部
当接部２の周りに巻き回して止め、帯山形成部５をこの
第１，第２の胴巻き部６，７の外側に１周回して垂れ先
部４側で止め、さらに垂れ先部４を第１，第２の胴巻き
部６，７の縁に被せるように折り曲げる。帯山形成部５
がバッグの外皮を形成し、背部当接部２とその周りの左
右胴巻き部６，７がバッグの収容部を形成し、垂れ先部
４がバッグの蓋を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、和服用付け帯として美しく、簡単に着用でき、非着用時には折り 畳んでバッグとして使用できる和服用の付け帯兼用バッグに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の和服用付け帯としては、例えば、実用新案登録第３０３７６５３号の公 報に記載されたものが知られている。この付け帯は、筒状に形成された帯山部の 側部に胴巻き部と手先部とを形成したものである。このような従来の和服用付け 帯は、不使用時に運搬用ケースに収納して運搬するのが常である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、不使用運搬時に、折り畳んでバッグとし、和装小物類等を収納して 使用できる和服用の付け帯兼用バッグを提供することを課題としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案においては、上記課題を解決するため、着用時に着用者の背部に当接さ れる背部当接部２と、この背部当接部２に接合し、背部当接部２と共に着用者の 後方へ筒状体８を形成する太鼓部３と、この背部当接部２の下部に接合し、背部 当接部２から下方へ延出して着用者の後ろ腰部へ垂れ下がる垂れ先部４と、基端 部が太鼓部３の下部に接合して延出し、着用時に太鼓部３の上へ帯山を形成する ように巻き上げて端部が背部当接部２へ係止される帯山形成部５と、背部当接部 ２に対し着用者の右側に接合して、右側へ延出する第１の胴巻き部６と、背部当 接部に対し着用者の左側に接合して、左側へ延出する第２の胴巻き部７とを具備 させて和服用の付け帯を形成し、第１及び第２の胴巻き部６，７は、非着用時に 、背部当接部２の周りに巻き回し、先端部を係止可能とし、帯山形成部５は、背 部当接部２の回りに巻き回された第１及び第２の胴巻き部６，７の外側に１周回 して垂れ先部４側で先端部を第１及び第２の胴巻き部６，７に係止可能とし、垂 れ先部４は、背部当接部２の回りに巻き回された第１及び第２の胴巻き部６，７ の縁に被せるように折り曲げ可能とすることにより、帯山形成部５がバッグの外 皮を形成し、背部当接部２とその周りの左右胴巻き部６，７がバッグの収容部を 形成し、垂れ先部４がバッグの蓋を形成するようにして和服用付け帯兼用バッグ を構成した。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図面を参照して本考案の一実施形態を説明する。図１は和服用の付け帯兼用バ ッグの付け帯としての使用状態の概略的斜視図、図２は和服用の付け帯兼用バッ グを着用時の背部当接面側から見た展開正面図、図３ないし図１１はバッグの形 成過程を順を追って示すもので、図２、図３は概略的展開正面図、図４は平面図 、図５ないし図１１は概略的展開正面図、図１２は側面図、図１３は形成された バッグの概略的斜視図である。

【０００６】 図１において、付け帯１は、背部当接部２と、太鼓部３と、垂れ先部４と、帯 山形成部５と、第１及び第２胴巻き部６，７とを具備する。

【０００７】 背部当接部２は、着用時に着用者の背部に当接される矩形の部位である。図２ に示すように、背部当接部２の背部当接面側にはポケット１２が形成されている 。ポケット１２は、垂れ先部４側（着用時下方側）にファスナ１２ａ付きの開口 を有する。太鼓部３は、背部当接部２の上部に接合し、着用者の後方へ湾曲して 背部当接部２と共に筒状体８を形成し、下端において背部当接部２の下端部に縫 合されている。垂れ先部４は、背部当接部２の下部に接合し、背部当接部２から 下方へ延出して着用者の後ろ腰部へ垂れ下がる。帯山形成部５は、基端部が太鼓 部３の下部に接合し、太鼓部３の下部から延出し、着用時に太鼓部３の上へ帯山 を形成するように巻き上げて端部が面ファスナ９で背部当接部２の上部へ係止さ れる。第１胴巻き部６は、垂直方向幅が背部当接部２よりやや狭く、背部当接部 ２に対し、右側縁に接合して、右方へ延出する。右胴巻き部６の先端には、着用 者の胴に締め付けるための紐１０が結合されている。第２の胴巻き部７は、垂直 方向幅が背部当接部２よりやや狭く、背部当接部２に対し、左側縁に接合して、 第１の胴巻き部６より短く左方へ延出する。左胴巻き部７の基端部には、紐１０ と結んで着用者の胴に締め付けるための紐１１が結合されている。なお、着用時 には、他に種々の付属品が装着されるが、ここでは説明を省略する。

【０００８】 次に、図２ないし図１１を参照して、非着用時にバッグを形成する過程を説明 する。図２に示す展開状態から、図３、図４に示すように、第２胴巻き部７を筒 状体８を通して基部から折り曲げて、第１胴巻き部６に重ねる。次いで、図５， 図６に示すように、第１胴巻き部６を第２胴巻き部７の先端部もろとも基端から 折り曲げて、背部当接部２にほぼ１巻き半巻き付ける。そして、図７，図８に示 すように、紐１０，１１を結んで結び端部を内側に折り込んで始末する。なお、 図７は、図６の状態に対して表裏を反転させた状態を示す。そして、この状態か ら、図９ないし図１１に示すように、帯山形成部５を基部から折り曲げて、胴巻 き部６，７の上にこれと直交方向に巻き、図１２に示すように端部を胴巻き部６ の縁に折り入れて係止する。垂れ先部４が上縁に起立するように配置すれば、バ ッグが完成する（図１３）。背部当接部２とそれの周りの胴巻き部６によって垂 れ先部４の両側にバッグの収納部１３，１４が形成され、帯山形成部５によりバ ッグの底が形成され、垂れ先部４は蓋として機能する。ポケット１２は開口が上 を向くのでバッグとしての使用時に収容物を出し入れできる。従って、このバッ グに足袋、帯揚げ、帯締め等の和装小物類等を収納して携帯することができる。 帯の美しい表地がバッグの表面に出るので、体裁も良好である。ファスナ１２ａ を閉じておけば帯として着用時にも貴重品入れとして利用できる。

【０００９】

【考案の効果】

以上のように、本考案においては、 第１及び第２の胴巻き部６，７を背部当 接部２の周りに巻き回し、先端部を係止可能とし、帯山形成部５は、第１及び第 ２の胴巻き部６，７の外側に１周回して垂れ先部側で先端部を第１及び第２の胴 巻き部６，７に係止可能とし、垂れ先部４は、第１及び第２の胴巻き部６，７の 縁に被せるように折り曲げ可能とすることにより、帯山形成部５でバッグの外皮 を形成し、背部当接部２とその周りの第１及び第２の胴巻き部６，７でバッグの 収容部を形成し、垂れ先部４でバッグの蓋を形成するようにして和服用付け帯兼 用バッグを構成したため、不使用運搬時に、折り畳んでバッグとし、和装小物類 等を収納して使用できるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】和服用の付け帯兼用バッグの付け帯としての使
用状態の概略的斜視図である。

【図２】和服用の付け帯兼用バッグを着用時の背部当接
面側から見た展開正面図である。

【図３】バッグの形成過程を順を追って示す概略的正面
図である。

【図４】バッグの形成過程を順を追って示す概略的正面
図である。

【図５】バッグの形成過程を順を追って示す概略的平面
図である。

【図６】バッグの形成過程を順を追って示す概略的正面
図である。

【図７】バッグの形成過程を順を追って示す概略的正面
図である。

【図８】バッグの形成過程を順を追って示す概略的正面
図である。

【図９】バッグの形成過程を順を追って示す概略的正面
図である。

【図１０】バッグの形成過程を順を追って示す概略的正
面図である。

【図１１】バッグの形成過程を順を追って示す概略的正
面図である。

【図１２】バッグの概略的側面図である。

【図１３】バッグの概略的斜視図である。

【符号の説明】

１ 帯 ２ 背部当接部 ３ 太鼓部 ４ 垂れ先部 ５ 帯山形成部 ６ 第１の胴巻き部 ７ 第２の胴巻き部 ８ 筒状体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 着用時に着用者の背部に当接される背部
   当接部と、 この背部当接部に接合し、背部当接部と共に着用者の後
   方へ筒状体を形成する太鼓部と、 この背部当接部の下部に接合し、背部当接部から下方へ
   延出して着用者の後ろ腰部へ垂れ下がる垂れ先部と、 基端部が太鼓部の下部に接合し、太鼓部の下部から延出
   し、着用時に太鼓部の上へ帯山を形成するように巻き上
   げて端部が背部当接部へ係止される帯山形成部と、 前記背部当接部に対し着用者の右側に接合して、右側へ
   延出する第１の胴巻き部と、 前記背部当接部に対し着用者の左側に接合して、左側へ
   延出する第２の胴巻き部とを具備し、 前記第１及び第２の胴巻き部は、非着用時に、前記背部
   当接部の周りに巻き回し、先端部を係止可能で、 前記帯山形成部は、前記背部当接部の回りに巻き回され
   た前記第１及び第２胴巻き部の外側に１周回して前記垂
   れ先部側で先端部を左右胴巻き部に係止可能で、 前記垂れ先部は、前記背部当接部の回りに巻き回された
   前記第１及び第２胴巻き部の縁に被せるように折り曲げ
   可能で、 前記帯山形成部がバッグの外皮を形成し、前記背部当接
   部とその周りの前記第１及び第２胴巻き部がバッグの収
   容部を形成し、前記垂れ先部がバッグの蓋を形成するよ
   うに構成されていることを特徴とする和服用付け帯兼用
   バッグ。