JP3053119B2 - 事故様相特定装置 - Google Patents
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- Y04—INFORMATION OR COMMUNICATION TECHNOLOGIES HAVING AN IMPACT ON OTHER TECHNOLOGY AREAS
- Y04S—SYSTEMS INTEGRATING TECHNOLOGIES RELATED TO POWER NETWORK OPERATION, COMMUNICATION OR INFORMATION TECHNOLOGIES FOR IMPROVING THE ELECTRICAL POWER GENERATION, TRANSMISSION, DISTRIBUTION, MANAGEMENT OR USAGE, i.e. SMART GRIDS
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- Y04S10/20—Systems supporting electrical power generation, transmission or distribution using protection elements, arrangements or systems
Landscapes
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- Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
- Remote Monitoring And Control Of Power-Distribution Networks (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力系統の保守,運用
に有効な情報となる送電線の事故点標定機能の向上に関
する。
に有効な情報となる送電線の事故点標定機能の向上に関
する。
【0002】
【従来の技術】本発明に関する従来技術の公知例として
は、電気協同研究Vol.41,No.4デジタルリレー1
84〜185ページに高精度事故点標定が記載されてい
るが、標定計算に用いる線路定数の具体的な内容につい
ては不明である。
は、電気協同研究Vol.41,No.4デジタルリレー1
84〜185ページに高精度事故点標定が記載されてい
るが、標定計算に用いる線路定数の具体的な内容につい
ては不明である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に地絡事
故時の事故点までの距離、及び事故点抵抗を高精度で算
出することのできる事故様相特定装置を提供することを
目的とする。
故時の事故点までの距離、及び事故点抵抗を高精度で算
出することのできる事故様相特定装置を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
には、本発明では、地絡事故時の標定に影響が大きい事
故電流の帰路について、大地と架空地線の分流割合いに
着目し、補正した線路定数を用いる。
には、本発明では、地絡事故時の標定に影響が大きい事
故電流の帰路について、大地と架空地線の分流割合いに
着目し、補正した線路定数を用いる。
【0005】
【作用】上記に示した補正した線路定数を用いた電気回
路のキルヒホッフの法則に従い、事故点までの距離、及
び事故点の抵抗を高精度で算出する。
路のキルヒホッフの法則に従い、事故点までの距離、及
び事故点の抵抗を高精度で算出する。
【0006】
【実施例】図1は本発明にかかる全体説明図である。以
下、同図の記号とその内容について説明する。
下、同図の記号とその内容について説明する。
【0007】図1は三相交流送電線における1線地絡事
故を想定し、これを単線図により表現したものである。
同図において、11,12は三相交流電源、13,14
は電源の中性点接地インピーダンスである。中性点接地
インピーダンス13,14は直接接地系統にあっては理
想的には零オームの導体であり、抵抗接地系統にあって
は、それぞれ地絡電流を制限する目的に応じて抵抗器が
設置される。また、リアクトルを接続するケースもある
が、これらの条件が本発明の実施を直接左右するもので
はないので、中性点インピーダンス13,14の内容に
ついてとくにここではこだわらない。
故を想定し、これを単線図により表現したものである。
同図において、11,12は三相交流電源、13,14
は電源の中性点接地インピーダンスである。中性点接地
インピーダンス13,14は直接接地系統にあっては理
想的には零オームの導体であり、抵抗接地系統にあって
は、それぞれ地絡電流を制限する目的に応じて抵抗器が
設置される。また、リアクトルを接続するケースもある
が、これらの条件が本発明の実施を直接左右するもので
はないので、中性点インピーダンス13,14の内容に
ついてとくにここではこだわらない。
【0008】20は送電線であり、事故様相特定対象線
路である。その区間は、S端子とR端子間亘長L(k
m)である。この送電線は三相交流1回線、あるいは並
行2回線、またはそれ以上の複数の場合もあるが、ここ
では本発明の説明の都合上単線により示してある。50
は事故様相特定装置であり、送電線20に事故が発生し
たとき、その事故点の位置、事故点の抵抗などを特定す
るものである。事故様相特定装置50では、入力信号と
して特定対象線路20の両端の電圧,電流信号が必要で
ある。本実施例では、S端子の電流をIS,電圧をV
S,R端子の電流をIR,電圧をVRで示している。い
ずれの信号もベクトル量であり、同図の矢印の方向を正
とする。21,22はそれぞれ電流信号IS,IRを取
り込むための変流器、23,24はそれぞれ電圧信号V
S,VRを取り込むための電圧変成器である。31,3
2はデータ収集装置であり、S端子,R端子それぞれの
電圧、電流信号を事故様相特定装置50に送信する。3
3,34はそれぞれデータ伝送回線であり、データ収集
装置31,32で入力した信号を事故様相特定装置50
に伝送するための伝送回線であり、たとえば、マイクロ
波回線や、光ケーブル、あるいは電話回線などによって
構成される。Fは事故点であり、S端子よりM(km)
の地点とする。またREは事故点抵抗である。
路である。その区間は、S端子とR端子間亘長L(k
m)である。この送電線は三相交流1回線、あるいは並
行2回線、またはそれ以上の複数の場合もあるが、ここ
では本発明の説明の都合上単線により示してある。50
は事故様相特定装置であり、送電線20に事故が発生し
たとき、その事故点の位置、事故点の抵抗などを特定す
るものである。事故様相特定装置50では、入力信号と
して特定対象線路20の両端の電圧,電流信号が必要で
ある。本実施例では、S端子の電流をIS,電圧をV
S,R端子の電流をIR,電圧をVRで示している。い
ずれの信号もベクトル量であり、同図の矢印の方向を正
とする。21,22はそれぞれ電流信号IS,IRを取
り込むための変流器、23,24はそれぞれ電圧信号V
S,VRを取り込むための電圧変成器である。31,3
2はデータ収集装置であり、S端子,R端子それぞれの
電圧、電流信号を事故様相特定装置50に送信する。3
3,34はそれぞれデータ伝送回線であり、データ収集
装置31,32で入力した信号を事故様相特定装置50
に伝送するための伝送回線であり、たとえば、マイクロ
波回線や、光ケーブル、あるいは電話回線などによって
構成される。Fは事故点であり、S端子よりM(km)
の地点とする。またREは事故点抵抗である。
【0009】事故様相特定装置50では、S端子の電圧
信号VSと電流信号IRをもとにキルヒホッフの法則に
従い、事故点までの距離M(km)と事故点抵抗REを
算出し、出力表示する。
信号VSと電流信号IRをもとにキルヒホッフの法則に
従い、事故点までの距離M(km)と事故点抵抗REを
算出し、出力表示する。
【0010】つぎに、演算方法の具体例を示す。まず、
各端子の電圧,電流信号をもとに制約条件マトリックス
を作成する。図1に示した三相交流並行2回線送電線路
について、各相毎に表示したのが図2である。図2にお
いて、1号線1Lを相No.1,2,3,2号線2Lを相
No.4,5,6により表示した。S端子,R端子の各々
の電圧信号V1,V2…V12、電流信号I1,I2,
I12のように相順番と対応するように表示してある。
LはS端子からR端子までの線路亘長(km)を示す。
kは事故点までの距離で、S端子を基点に、線路亘長L
を1とおいた割合によって示してあり、S端子至近端事
故のときk=0,R端子至近端事故のときk=1、中間
点での事故時k=0.5 のように表わされるものであ
る。R1,R2,……R6、REは各相の事故点抵抗で
あり、REは事故相の共通な事故点抵抗である。E1,
E2,…E12は図示していない相も同様にそれぞれの
相の線路の電圧降下に係るもので、これらの関係式を数
1に示す。
各端子の電圧,電流信号をもとに制約条件マトリックス
を作成する。図1に示した三相交流並行2回線送電線路
について、各相毎に表示したのが図2である。図2にお
いて、1号線1Lを相No.1,2,3,2号線2Lを相
No.4,5,6により表示した。S端子,R端子の各々
の電圧信号V1,V2…V12、電流信号I1,I2,
I12のように相順番と対応するように表示してある。
LはS端子からR端子までの線路亘長(km)を示す。
kは事故点までの距離で、S端子を基点に、線路亘長L
を1とおいた割合によって示してあり、S端子至近端事
故のときk=0,R端子至近端事故のときk=1、中間
点での事故時k=0.5 のように表わされるものであ
る。R1,R2,……R6、REは各相の事故点抵抗で
あり、REは事故相の共通な事故点抵抗である。E1,
E2,…E12は図示していない相も同様にそれぞれの
相の線路の電圧降下に係るもので、これらの関係式を数
1に示す。
【0011】
【数1】
【0012】ただし、Z11,Z12,……Z66は送
電線各相間の1km当りのインピーダンスであり、図3
に示すように各相間では対称とするインピーダンスマト
リックスからなり、説明を簡素化するためにここでは亘
長L(km)において一様な分布定数とする。数1にお
いて、電圧信号V1,V2…V12及び電流信号V1,
V2…V12、インピーダンスZ11,Z12…Z66
はいずれも複素数であり、E1,E2…E12も複数素
である。事故点抵抗REを流れる電流をIEで示すと、
数2となる。
電線各相間の1km当りのインピーダンスであり、図3
に示すように各相間では対称とするインピーダンスマト
リックスからなり、説明を簡素化するためにここでは亘
長L(km)において一様な分布定数とする。数1にお
いて、電圧信号V1,V2…V12及び電流信号V1,
V2…V12、インピーダンスZ11,Z12…Z66
はいずれも複素数であり、E1,E2…E12も複数素
である。事故点抵抗REを流れる電流をIEで示すと、
数2となる。
【0013】
【数2】
【0014】図2において、各端子各相の電圧方程式は
数3が成立する。
数3が成立する。
【0015】
【数3】
【0016】数3は複素数を含むものであるが、未知数
は事故点の位置を示すk、各相の事故点抵抗R1,R2
…R6,REでありこれらはスカラ量である。亘長L,
線路のインピーダンスマトリックスZ11,Z12…Z
66は事故様相特定対象線路固有の値であり、予め整定
値として入力できるものである。Lはスカラ量、Z11,
Z12…Z66は複素数である。また、電圧V1,V
2,V12は複素数で計測値、電流I1,I2…I12
も複素数であり、計測値である。未知数は8ケであるか
ら、数3を直接解くことによっても事故様相特定に必要
な事故点の位置k、事故点抵抗R1,R2…R6,RE
が求められる。また、これらの値は各時刻断面毎に算出
できるほか、電圧、電流値の計測時点を時刻tとおき、
未知数をそれぞれk(t),k1(t)…kE(t)と
独立におき、全測定値を対象に数3と同様に連立方程式
として解くこともできる。また、事故点の位置は1件の
事故中は一定でkが変化しないものと仮定し、事故点抵
抗R1,R2…REのみ各時刻断面毎に独立した未知数
として解いてもよい。また、各時刻断面で算出した事故
点の位置k(t)の平均値をkとして、未知数kにkを
代入して各時刻断面毎の事故点抵抗R1(t),R2
(t)…RE(t)を再計算する方法でもよい。以上、
数3を直接解く方法について説明した。
は事故点の位置を示すk、各相の事故点抵抗R1,R2
…R6,REでありこれらはスカラ量である。亘長L,
線路のインピーダンスマトリックスZ11,Z12…Z
66は事故様相特定対象線路固有の値であり、予め整定
値として入力できるものである。Lはスカラ量、Z11,
Z12…Z66は複素数である。また、電圧V1,V
2,V12は複素数で計測値、電流I1,I2…I12
も複素数であり、計測値である。未知数は8ケであるか
ら、数3を直接解くことによっても事故様相特定に必要
な事故点の位置k、事故点抵抗R1,R2…R6,RE
が求められる。また、これらの値は各時刻断面毎に算出
できるほか、電圧、電流値の計測時点を時刻tとおき、
未知数をそれぞれk(t),k1(t)…kE(t)と
独立におき、全測定値を対象に数3と同様に連立方程式
として解くこともできる。また、事故点の位置は1件の
事故中は一定でkが変化しないものと仮定し、事故点抵
抗R1,R2…REのみ各時刻断面毎に独立した未知数
として解いてもよい。また、各時刻断面で算出した事故
点の位置k(t)の平均値をkとして、未知数kにkを
代入して各時刻断面毎の事故点抵抗R1(t),R2
(t)…RE(t)を再計算する方法でもよい。以上、
数3を直接解く方法について説明した。
【0017】図4はディジタルコンピュータを用いた、
本発明の演算方法の実施例を示す演算フロー図である。
同図において、ステップ40はシステムデータの整定を
行うもので、線路亘長Lの値、線路インピーダンスマト
リックスZ11,Z12…Z66、その他演算結果の出
力フォーマットなど、演算処理に必要な予め整定値とし
て入力できるデータ類を整定する。ステップ41は事故
検出とデータの収集ステップを示す。事故検出は事故様
相特定装置の対象系統に事故が発生したことを検出する
もので、たとえば系統保護リレーに用いている方向距離
リレー,電流差動形キャリヤリレーなどを用いても良
い。事故検出によって事故が検出されたとき、各端子電
圧,電流信号を各端子同期したサンプリングによってデ
ィジタルデータに変形しこれを収集する。事故発生から
事故がクリヤされるまでは少なくともデータとして収集
する。各端子におけるデータの収集においては、電力系
統の短絡容量、中性点接地抵抗器電流などによっては、
事故電流が比較的小さい地絡事故と事故電流が比較的大
きい値となる短絡事故とで、ディジタル変換を行う1ビ
ット当りのレベルを変えた複数のデータ群を用意する方
法もある。電圧信号のディジタル変換についても同様で
ある。ステップ42は事故種別の判別を行うものであ
り、短絡事故かあるいは地絡事故かを判別し、先のステ
ップ41で収集したデータの使用先を選別するための情
報とする。ステップ43はデータの選択過程を示すもの
で、先のステップで判別した事故種別に従い演算処理に
必要なデータを収集してあるデータから選択し取り込
む。ステップ44は線路電圧マトリックス作成過程であ
り、上記各ステップを介して入力されたデータをもと
に、電圧方程式のマトリックスを作成する。
本発明の演算方法の実施例を示す演算フロー図である。
同図において、ステップ40はシステムデータの整定を
行うもので、線路亘長Lの値、線路インピーダンスマト
リックスZ11,Z12…Z66、その他演算結果の出
力フォーマットなど、演算処理に必要な予め整定値とし
て入力できるデータ類を整定する。ステップ41は事故
検出とデータの収集ステップを示す。事故検出は事故様
相特定装置の対象系統に事故が発生したことを検出する
もので、たとえば系統保護リレーに用いている方向距離
リレー,電流差動形キャリヤリレーなどを用いても良
い。事故検出によって事故が検出されたとき、各端子電
圧,電流信号を各端子同期したサンプリングによってデ
ィジタルデータに変形しこれを収集する。事故発生から
事故がクリヤされるまでは少なくともデータとして収集
する。各端子におけるデータの収集においては、電力系
統の短絡容量、中性点接地抵抗器電流などによっては、
事故電流が比較的小さい地絡事故と事故電流が比較的大
きい値となる短絡事故とで、ディジタル変換を行う1ビ
ット当りのレベルを変えた複数のデータ群を用意する方
法もある。電圧信号のディジタル変換についても同様で
ある。ステップ42は事故種別の判別を行うものであ
り、短絡事故かあるいは地絡事故かを判別し、先のステ
ップ41で収集したデータの使用先を選別するための情
報とする。ステップ43はデータの選択過程を示すもの
で、先のステップで判別した事故種別に従い演算処理に
必要なデータを収集してあるデータから選択し取り込
む。ステップ44は線路電圧マトリックス作成過程であ
り、上記各ステップを介して入力されたデータをもと
に、電圧方程式のマトリックスを作成する。
【0018】もちろん、ここで用いるデータは実数部,
虚数部に表現されたものであるから、各端子で同期した
サンプリングによって得た電圧,電流信号をもとに予め
基準ベクトルを設定しておき、それに対して、各複素信
号の実数部,虚数部に分離する。実数部、虚数部のデー
タ作成は図4ではステップ41、あるいはステップ44
において実施してもよい。ステップ44では、1サンプ
リング時点におけるマトリックスを作成する例を示した
もので、各1時刻断面での解を得る方法の実施例であ
る。ステップ45は事故相判別演算を行うものである。
事故相判別演算手段としては、各相毎に両端子の電流信
号の和を求め、その値が予め定めた判定レベルIpを越
えたときその相が亘長Lの区間内において事故であると
判定する。これはキルヒホッフの第1法則を応用した保
護リレーの電流差動方式による事故相判定方式である。
ここに、判定レベルIpは電流信号計測時の誤差、亘長
L区間内の充電に流れ、それ他の雑音に対する誤判定防
止のための整定値であり、通過電流の大きさに従って判
定レベルIpを可変できる比率差動方式の保護リレーと
同様のものでもよい。また、事故相判定のための電流差
動入力信号はサンプル値そのもの、つまり瞬時値による
判別、あるいは、複素数形式での判別、あるいは実数部
と虚数部個別の判別のいずれの方式でもよい。あるいは
上記判別方式の一致条件、あるいはオア条件によるもの
でもよい。また、図2で示した共通抵抗REを流れる電
流IEのレベル判定を行い地絡事故発生の有無を判別す
る。電流IEのレベル判定値も上記各相の判定レベルI
pと同様に誤判別防止のために用いる。ステップ46は
事故点の位置k、事故相の事故点抵抗R1,R2…RE
の一時刻tにおける値k(t),R1(t),R2
(t)…RE(T)を算出するステップである。ステッ
プ46では、先のステップ45で判別した事故相判別に
従い、各事故点抵抗R1,R2…REの項と補正項U
1,U2…UEの項についての有効、無効の処理を行っ
たのち、偏微分方程式に変換し、未知数を求める。ただ
し、遮断器の開閉状態信号から、線路が系統から切離さ
れているものについては、電圧方程式の連立からこれを
除外する。ステップ46で計算した結果は、各サンプリ
ング値毎の解となって、時系列順の事故様相特定が可能
になる。しかし、各サンプル値毎の計測誤差の影響が異
なることが考えられる。たとえば、電力系統に発生した
事故点の位置kが固定で、事故点抵抗のみ変化する現象
が考えられるから、各サンプル値毎に事故点の位置kが
変化するのは不都合である。このため、以下、ステップ
47、48において第2の演算ステップとして補正演算
を行う。
虚数部に表現されたものであるから、各端子で同期した
サンプリングによって得た電圧,電流信号をもとに予め
基準ベクトルを設定しておき、それに対して、各複素信
号の実数部,虚数部に分離する。実数部、虚数部のデー
タ作成は図4ではステップ41、あるいはステップ44
において実施してもよい。ステップ44では、1サンプ
リング時点におけるマトリックスを作成する例を示した
もので、各1時刻断面での解を得る方法の実施例であ
る。ステップ45は事故相判別演算を行うものである。
事故相判別演算手段としては、各相毎に両端子の電流信
号の和を求め、その値が予め定めた判定レベルIpを越
えたときその相が亘長Lの区間内において事故であると
判定する。これはキルヒホッフの第1法則を応用した保
護リレーの電流差動方式による事故相判定方式である。
ここに、判定レベルIpは電流信号計測時の誤差、亘長
L区間内の充電に流れ、それ他の雑音に対する誤判定防
止のための整定値であり、通過電流の大きさに従って判
定レベルIpを可変できる比率差動方式の保護リレーと
同様のものでもよい。また、事故相判定のための電流差
動入力信号はサンプル値そのもの、つまり瞬時値による
判別、あるいは、複素数形式での判別、あるいは実数部
と虚数部個別の判別のいずれの方式でもよい。あるいは
上記判別方式の一致条件、あるいはオア条件によるもの
でもよい。また、図2で示した共通抵抗REを流れる電
流IEのレベル判定を行い地絡事故発生の有無を判別す
る。電流IEのレベル判定値も上記各相の判定レベルI
pと同様に誤判別防止のために用いる。ステップ46は
事故点の位置k、事故相の事故点抵抗R1,R2…RE
の一時刻tにおける値k(t),R1(t),R2
(t)…RE(T)を算出するステップである。ステッ
プ46では、先のステップ45で判別した事故相判別に
従い、各事故点抵抗R1,R2…REの項と補正項U
1,U2…UEの項についての有効、無効の処理を行っ
たのち、偏微分方程式に変換し、未知数を求める。ただ
し、遮断器の開閉状態信号から、線路が系統から切離さ
れているものについては、電圧方程式の連立からこれを
除外する。ステップ46で計算した結果は、各サンプリ
ング値毎の解となって、時系列順の事故様相特定が可能
になる。しかし、各サンプル値毎の計測誤差の影響が異
なることが考えられる。たとえば、電力系統に発生した
事故点の位置kが固定で、事故点抵抗のみ変化する現象
が考えられるから、各サンプル値毎に事故点の位置kが
変化するのは不都合である。このため、以下、ステップ
47、48において第2の演算ステップとして補正演算
を行う。
【0019】ステップ47では、ステップ46で算出し
た各サンプリング時点毎の事故点の位置k(t)の平均
値kaを算出するものである。以降、事故点の位置は平
均値kaにあるものとして、ステップ48の演算に入
る。ステップ48では事故点の位置kを平均値kaをも
って既知とすることによって、再停各時刻毎の事故点抵
抗R1(t),R2(t)…RE(t)の再計算を行
う。ステップ49では、以上述べてきた演算結果を出力
するステップである。ここでは、計測した各端子の電
圧、電流信号、及び演算結果について、そのデータを必
要とする制御所、変電所、あるいは給電指令所などに出
力するものである。また、データの記憶制御などを行
う。以上、図4の演算フローは系統事故が発生した都
度、その事故がクリヤされるまで続けられるものであ
る。
た各サンプリング時点毎の事故点の位置k(t)の平均
値kaを算出するものである。以降、事故点の位置は平
均値kaにあるものとして、ステップ48の演算に入
る。ステップ48では事故点の位置kを平均値kaをも
って既知とすることによって、再停各時刻毎の事故点抵
抗R1(t),R2(t)…RE(t)の再計算を行
う。ステップ49では、以上述べてきた演算結果を出力
するステップである。ここでは、計測した各端子の電
圧、電流信号、及び演算結果について、そのデータを必
要とする制御所、変電所、あるいは給電指令所などに出
力するものである。また、データの記憶制御などを行
う。以上、図4の演算フローは系統事故が発生した都
度、その事故がクリヤされるまで続けられるものであ
る。
【0020】図5は本発明のシステム構成に関する実施
例を示す。同図は、図1で説明したS端子側のシステム
構成例を示したもので、他の端子に対して親局となるも
のである。図5において、図1と同一記号は各々図1と
同等物を示す。以下、図5の記号と動作内容について説
明する。31はS端子システムの親局部分を示す。親局
31には、自端子の信号入力部のほか、他の端子からの
信号の伝送受信、中央装置である事故様相特定演算機
能、及び表示機能などをもつものである。親局のシステ
ム31の内容についてさらに説明する。111はA/D
変換器であり、S端子の電圧,電流信号、及び遮断器C
Bの開閉状態信号をディジタル量に変換し取り込む。A
/D変換器111は先にも述べたが、短絡事故用あるい
は地絡事故用に変換レベルを変えた複数の構成としもよ
い。112はオシログラムであり、親局31で入力した
信号の記録、表示などに用いるものである。113は送
電線1L,2Lの保護リレー装置であり、場合によって
は本発明システムと入力信号を共用し、また保護リレー
装置113の判定結果を事故様相特定演算に使用するた
めのものである。たとえば、事故相の判別,短絡,地絡
事故の判別などは保護リレー装置113の判定結果を入
力信号として使用することもできる。
例を示す。同図は、図1で説明したS端子側のシステム
構成例を示したもので、他の端子に対して親局となるも
のである。図5において、図1と同一記号は各々図1と
同等物を示す。以下、図5の記号と動作内容について説
明する。31はS端子システムの親局部分を示す。親局
31には、自端子の信号入力部のほか、他の端子からの
信号の伝送受信、中央装置である事故様相特定演算機
能、及び表示機能などをもつものである。親局のシステ
ム31の内容についてさらに説明する。111はA/D
変換器であり、S端子の電圧,電流信号、及び遮断器C
Bの開閉状態信号をディジタル量に変換し取り込む。A
/D変換器111は先にも述べたが、短絡事故用あるい
は地絡事故用に変換レベルを変えた複数の構成としもよ
い。112はオシログラムであり、親局31で入力した
信号の記録、表示などに用いるものである。113は送
電線1L,2Lの保護リレー装置であり、場合によって
は本発明システムと入力信号を共用し、また保護リレー
装置113の判定結果を事故様相特定演算に使用するた
めのものである。たとえば、事故相の判別,短絡,地絡
事故の判別などは保護リレー装置113の判定結果を入
力信号として使用することもできる。
【0021】114はメモリであり、入力信号、受信信
号データ、送信信号データなどを記憶するのに用いる。
115はデータ処理部である。データ処理部115で
は、各端子から収集した信号データについて、複素数形
式のデータ変換、系統事故の有無についての事故検出な
どを行う。系統事故を検出したときのみ、他の端子の信
号を送信させ、親局にデータを収集することもできるよ
うにしてある。151は信号形式変換を行う変換器であ
り、たとえば、ユニポーラ形式をバイポーラ形式の信号
に変換するU/B変換器である。152は151と逆変
換を行うB/U変換器である。153は信号端末機であ
り、データ伝送路のチャンネル振分けなどを行う。15
4は搬送装置であり、各対抗端子とのデータ伝送を行う
ためのインタフェースとなる装置である。511は本発
明にかかる事故様相特定演算を実施するコンピュータで
ある。コンピュータ511では図4の演算フローを実行
する。512は演算結果の出力、あるいはシステムを監
視する補助コンピュータである。513は画面表示を行
うCRTディスプレーである。514はデータを記録す
るラインプリンターである。321は親局31と制御所
あるいは給電指令所などを結ぶデータ伝送モデムであ
る。モデム321は親局31の演算結果のみ送信する場
合など、電話回線1チャンネル単位の小規模の装置とす
ることもできる。322は搬送装置であり、データ伝送
系のインタフェースである。
号データ、送信信号データなどを記憶するのに用いる。
115はデータ処理部である。データ処理部115で
は、各端子から収集した信号データについて、複素数形
式のデータ変換、系統事故の有無についての事故検出な
どを行う。系統事故を検出したときのみ、他の端子の信
号を送信させ、親局にデータを収集することもできるよ
うにしてある。151は信号形式変換を行う変換器であ
り、たとえば、ユニポーラ形式をバイポーラ形式の信号
に変換するU/B変換器である。152は151と逆変
換を行うB/U変換器である。153は信号端末機であ
り、データ伝送路のチャンネル振分けなどを行う。15
4は搬送装置であり、各対抗端子とのデータ伝送を行う
ためのインタフェースとなる装置である。511は本発
明にかかる事故様相特定演算を実施するコンピュータで
ある。コンピュータ511では図4の演算フローを実行
する。512は演算結果の出力、あるいはシステムを監
視する補助コンピュータである。513は画面表示を行
うCRTディスプレーである。514はデータを記録す
るラインプリンターである。321は親局31と制御所
あるいは給電指令所などを結ぶデータ伝送モデムであ
る。モデム321は親局31の演算結果のみ送信する場
合など、電話回線1チャンネル単位の小規模の装置とす
ることもできる。322は搬送装置であり、データ伝送
系のインタフェースである。
【0022】図6は図1で示したR端子の端末機32に
相当するシステム構成例を示す。図1、あるいは図5で
示した記号と同一のものは、それぞれ同等物を示す。2
11はA/D変換器であり、R端子の電圧,電流信号、
及び遮断器CBの開閉状態信号をディジタル量に変換し
取込むもので、図5のA/D変換器111と同様のもの
である。214はメモリであり、入力信号、受信信号デ
ータ、送信用データなどを記憶するために用いる。21
5はデータ処理部であり、送信,受信データのアドレス
付けや、データの編集、あるいはデータの監視などを行
う。図5のデータ処理部115と同様のものでもよい。
251はユニポーラ,バイポーラ信号変換器で、U/B
変換器である。
相当するシステム構成例を示す。図1、あるいは図5で
示した記号と同一のものは、それぞれ同等物を示す。2
11はA/D変換器であり、R端子の電圧,電流信号、
及び遮断器CBの開閉状態信号をディジタル量に変換し
取込むもので、図5のA/D変換器111と同様のもの
である。214はメモリであり、入力信号、受信信号デ
ータ、送信用データなどを記憶するために用いる。21
5はデータ処理部であり、送信,受信データのアドレス
付けや、データの編集、あるいはデータの監視などを行
う。図5のデータ処理部115と同様のものでもよい。
251はユニポーラ,バイポーラ信号変換器で、U/B
変換器である。
【0023】252はバイポーラ,ユニポーラ信号変換
器で、B/U変換器である。253は信号端末機であ
る。254は搬送装置である。データ伝送は、S端子を
親局として、S端子からのデータ伝送要求によって信号
端末機253,搬送装置254,伝送路310を介して
行われる。
器で、B/U変換器である。253は信号端末機であ
る。254は搬送装置である。データ伝送は、S端子を
親局として、S端子からのデータ伝送要求によって信号
端末機253,搬送装置254,伝送路310を介して
行われる。
【0024】図7は演算結果を表示し、あるいは系統制
御情報として用いるための制御所、あるいは給電指令所
などの端末システムを示す。50は図1に示した出力の
表示、記憶装置である。321は信号送受信用搬送装置
である。搬送装置321は必ずしも出力の表示、記憶装
置50と同一建物、あるいは同一室内に存在するとは限
らないので、1点錯線でブロック分けして示してある。
601はモデムである。602は演算ユニットであり、
内部に送受信データを記憶できるメモリを内蔵したパー
ソナルコンピュータを用いてもよい。603は演算結果
を表示、記憶する装置である。
御情報として用いるための制御所、あるいは給電指令所
などの端末システムを示す。50は図1に示した出力の
表示、記憶装置である。321は信号送受信用搬送装置
である。搬送装置321は必ずしも出力の表示、記憶装
置50と同一建物、あるいは同一室内に存在するとは限
らないので、1点錯線でブロック分けして示してある。
601はモデムである。602は演算ユニットであり、
内部に送受信データを記憶できるメモリを内蔵したパー
ソナルコンピュータを用いてもよい。603は演算結果
を表示、記憶する装置である。
【0025】演算ユニット602では、図5の親局31
で演算した結果をデータとして収集し、事故様相が外部
から見てわかりやすいように、データの編集を行い、画
面に表示、ラインプリンタへの記録,フロッピーディス
クへの記録などができるようにデータの処理を行う。表
示,記憶装置603は、前記画面の表示,ラインプリン
タへの記録、フロッピーディスクへの記録などを行うも
のである。
で演算した結果をデータとして収集し、事故様相が外部
から見てわかりやすいように、データの編集を行い、画
面に表示、ラインプリンタへの記録,フロッピーディス
クへの記録などができるようにデータの処理を行う。表
示,記憶装置603は、前記画面の表示,ラインプリン
タへの記録、フロッピーディスクへの記録などを行うも
のである。
【0026】以上演算処理内容について説明を行ってき
たが、簡単化のために図1の系統構成においてキルヒホ
ッフの法則を適用するにあたり、送電線20の線路定数
は一様分布として取扱い、これが、1線地絡時の往復イ
ンピーダンスに相当し、Z(Ω/km)とした場合、S
端子とR端子からの事故点Fについての電圧方程式は数
4、数5となる。この式中でLは送電線20の全亘長で
あり既知であるから、未知数である事故点までの距離M
と、事故点抵抗RFを算出できる。
たが、簡単化のために図1の系統構成においてキルヒホ
ッフの法則を適用するにあたり、送電線20の線路定数
は一様分布として取扱い、これが、1線地絡時の往復イ
ンピーダンスに相当し、Z(Ω/km)とした場合、S
端子とR端子からの事故点Fについての電圧方程式は数
4、数5となる。この式中でLは送電線20の全亘長で
あり既知であるから、未知数である事故点までの距離M
と、事故点抵抗RFを算出できる。
【0027】
【数4】
【0028】
【数5】
【0029】ここにおいて、線路定数Zの精度が、事故
様相特定装置50の算出特性を直接左右する要素となり
得ることが数4,数5から明らかである。
様相特定装置50の算出特性を直接左右する要素となり
得ることが数4,数5から明らかである。
【0030】本発明では、線路定数Zをできる限り現実
のものに一致する値とするために架空地線の有無の影響
を考慮する。図7は送電線鉄塔モデルを示し、鉄塔28
に送電線20を絶縁支持している。また架空地線29は
鉄塔を通じて接地されている。このような状態におい
て、例えば1線地絡時の電流が全て大地帰路を通るなら
ば、そのときの線路定数Zのうち、とくにインダクタン
スLeについては、図8に示すように考えて、数6によ
り求められる。数6において、(h+H)は図8におけ
る相等大地面の深さHeの2倍に相当するものである。
のものに一致する値とするために架空地線の有無の影響
を考慮する。図7は送電線鉄塔モデルを示し、鉄塔28
に送電線20を絶縁支持している。また架空地線29は
鉄塔を通じて接地されている。このような状態におい
て、例えば1線地絡時の電流が全て大地帰路を通るなら
ば、そのときの線路定数Zのうち、とくにインダクタン
スLeについては、図8に示すように考えて、数6によ
り求められる。数6において、(h+H)は図8におけ
る相等大地面の深さHeの2倍に相当するものである。
【0031】
【数6】
【0032】ところが送電線20に架空地線が施設され
ている場合に、もしも地絡事故電流の全てが架空地線を
帰路とするならば、図7でも明らかなように一般に地表
面高さhよりも距離が短くなり、数6で示したインダク
タンスはその分小さくなる。たとえば、地絡相の電線が
地表面から数十メートルのところにあり、架空地線から
数メートルの位置にあることもめずらしくない。
ている場合に、もしも地絡事故電流の全てが架空地線を
帰路とするならば、図7でも明らかなように一般に地表
面高さhよりも距離が短くなり、数6で示したインダク
タンスはその分小さくなる。たとえば、地絡相の電線が
地表面から数十メートルのところにあり、架空地線から
数メートルの位置にあることもめずらしくない。
【0033】この場合、地絡電流が架空地線帰路となっ
た場合に対して、大地帰路となった場合を比較すると、
後者が前者よりも1.5 倍程度インダクタンスLeが大
きくなることも考えられる。したがって、数4,数5に
用いる線路定数Zの値は、地絡電流が架空地線を帰路と
しているか、大地を帰路としているかで、その比率によ
り補正した値を用いることが、事故様相特定装置50の
計算結果の精度を高める効果がある。
た場合に対して、大地帰路となった場合を比較すると、
後者が前者よりも1.5 倍程度インダクタンスLeが大
きくなることも考えられる。したがって、数4,数5に
用いる線路定数Zの値は、地絡電流が架空地線を帰路と
しているか、大地を帰路としているかで、その比率によ
り補正した値を用いることが、事故様相特定装置50の
計算結果の精度を高める効果がある。
【0034】たとえば、大地帰路としたときの線路定数
をZE,架空地線を帰路とする線路定数をZWとすると
き、数4,数5の計算に用いる線路定数Zは、数7に示
すように帰路電流の割合に応じて案分した値とする。た
だし数7では地絡電流の全帰路分を1とおいて、そのう
ち大地帰路分がNで、残り架空地線を1−Nが帰路とな
る条件としたものである。
をZE,架空地線を帰路とする線路定数をZWとすると
き、数4,数5の計算に用いる線路定数Zは、数7に示
すように帰路電流の割合に応じて案分した値とする。た
だし数7では地絡電流の全帰路分を1とおいて、そのう
ち大地帰路分がNで、残り架空地線を1−Nが帰路とな
る条件としたものである。
【0035】
【数7】
【0036】もしも架空地線を帰路とする電流が大地帰
路電流に比較して10%程度以下の小さい場合には、大
地帰路条件での線路定数ZEを計算に用いる線路定数Z
として近似し用いることにより、予め整定値として必要
な線路定数Zを計算する負担を軽くできる経済的な利点
である。
路電流に比較して10%程度以下の小さい場合には、大
地帰路条件での線路定数ZEを計算に用いる線路定数Z
として近似し用いることにより、予め整定値として必要
な線路定数Zを計算する負担を軽くできる経済的な利点
である。
【0037】この線路定数Zは、2回線送電線の場合は
数1のZ11乃至Z16,Z21乃至Z26,Z61乃
至Z66を示し、演算装置では図3に示す線路のインピ
ーダンスマトリクスとして、予め整定値として入力す
る。入力は図5の事故様相特定装置511により行い、
系統の条件が変わった場合、逐次整定変更可能である。
数1のZ11乃至Z16,Z21乃至Z26,Z61乃
至Z66を示し、演算装置では図3に示す線路のインピ
ーダンスマトリクスとして、予め整定値として入力す
る。入力は図5の事故様相特定装置511により行い、
系統の条件が変わった場合、逐次整定変更可能である。
【0038】
【発明の効果】以上、本発明によれば送電線の事故点標
定と事故点抵抗を算出する事故様相特定装置の性能を向
上でき、また、線路定数の整定値についても整定保守員
が容易に理解でき、システム運用の信頼性を高め、整定
計算にかかる経済的負担も軽減できる効果がある。
定と事故点抵抗を算出する事故様相特定装置の性能を向
上でき、また、線路定数の整定値についても整定保守員
が容易に理解でき、システム運用の信頼性を高め、整定
計算にかかる経済的負担も軽減できる効果がある。
【図1】本発明の全体説明図。
【図2】2端子平行2回線送電線による演算方式の説明
図。
図。
【図3】線路のインピーダンスマトリクス。
【図4】演算フロ−図。
【図5】デ−タ収集並びに中央装置を含む親局装置のシ
ステム構成図。
ステム構成図。
【図6】相手端子の端末機の構成図。
【図7】送電線の鉄塔モデル。
【図8】線路定数の算出説明図。
11,12……三相交流電源、13,14……電源の中
性点接地インピーダンス、20……送電線、50……事
故様相特定装置、21,22……変流器、23,24…
…電圧変成器、31,32……データ収集装置。
性点接地インピーダンス、20……送電線、50……事
故様相特定装置、21,22……変流器、23,24…
…電圧変成器、31,32……データ収集装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳田 孫肖 富山県富山市牛島町15番1号 北陸電力 株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−74877(JP,A) 特開 平3−259755(JP,A) 特開 昭62−98273(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 31/08 H02H 3/38 H02H 7/26 H02J 13/00
Claims (1)
- 【請求項1】送電線の電圧、電流信号を入力し、事故点
を標定する手段として、計測対象送電線の事故電流が架
空地線と大地を分流する割合により補正した線路定数を
用いることを特徴とする事故様相特定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3043524A JP3053119B2 (ja) | 1991-03-08 | 1991-03-08 | 事故様相特定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3043524A JP3053119B2 (ja) | 1991-03-08 | 1991-03-08 | 事故様相特定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0572251A JPH0572251A (ja) | 1993-03-23 |
JP3053119B2 true JP3053119B2 (ja) | 2000-06-19 |
Family
ID=12666137
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3043524A Expired - Fee Related JP3053119B2 (ja) | 1991-03-08 | 1991-03-08 | 事故様相特定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3053119B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4700461B2 (ja) * | 2005-09-27 | 2011-06-15 | 浩一 辻 | 配電系統用の事故特定装置 |
-
1991
- 1991-03-08 JP JP3043524A patent/JP3053119B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0572251A (ja) | 1993-03-23 |
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