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JP3051101U - 二重発色水性インキを充填したボールペン - Google Patents

二重発色水性インキを充填したボールペン

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JP3051101U
JP3051101U JP1998000338U JP33898U JP3051101U JP 3051101 U JP3051101 U JP 3051101U JP 1998000338 U JP1998000338 U JP 1998000338U JP 33898 U JP33898 U JP 33898U JP 3051101 U JP3051101 U JP 3051101U
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JP
Japan
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water
ballpoint pen
ink
metal powder
weight
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JP1998000338U
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English (en)
Inventor
達 由井
知生 岡部
武彦 杉本
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Zebra Co Ltd
Original Assignee
Zebra Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中心部分は金属粉顔料の金属光沢色を呈し、
周辺部分は染料が溶剤とともに滲透拡散して輪郭線を生
じ、二重発色効果を発揮する水性ボールペンを提供する
こと。 【解決手段】 少なくとも金属粉顔料と水溶性染料と増
粘剤と水溶性有機溶剤と水とを含み、粘度が1000〜
20000c.p.(ブルックフィールド粘度計、コー
ンNo.40、回転数0.1rpm、25℃)である二
重発色水性インキを充填したことを特徴とするボールペ
ン。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は金属粉顔料を用いた金属光沢色の筆跡が得られる水性ボールペンに関 し、インキの状態では単一色を呈しているが、紙などの浸透性材質に筆記した際 、中心部分は金属粉顔料の金属光沢色を呈し、周辺部分は染料が溶剤とともに滲 透拡散して輪郭線を生じ、二重発色効果を発揮する水性ボールペンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、金色、銀色などの金属光沢色の筆跡を得るために、顔料としてアルミニ ウム粉末、ブロンズ粉末を用いたインキが種々提案されている。例えば、特開平 1−210478号公報には、樹脂、アルミニウムペースト、水とからなるイン キ主成分に、添加剤としてアセチレンアルコール誘導体を添加した水性メタリッ クインキが開示され、特公平1−56109号公報には、表面処理したアルミニ ウム粉末などの微細金属粉と、樹脂と溶剤とよりなり、種々のマーキングペンか らの円滑なインキ流出性を有し、易分散性を有するマーキングペン用インキが開 示されている。また、特開平7−145339号公報にはアルミニウム粉末と水 溶性の増粘性樹脂を用いた水性金属光沢色ボールペン用インキが開示されている 。更に、特公昭62−37678号公報や特公平5−2712号公報には、金属 粉顔料と、溶剤と、溶剤に可溶な染料と樹脂よりなり、金属粉顔料により形成さ れる筆跡の周囲に染料が滲透拡散して輪郭線効果を生じる二重発色インキ組成物 が開示されている。しかし上記の公報に記載されたインキはマーキングペン用の 低粘度インキであり、インキ中でのアルミニウム粉末の沈降分離の発生を防止で きない。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記の二重発色インキ組成物は、マーキングペン用のものであって粘度が低く 、そのままではボールペン用に適用することはできない。すなわち、上記提案さ れた特公昭62−37678号公報に記載された二重発色インキは油性であり、 しかもマーキング用ペンを意識したものである。特公平5−2712号公報に開 示された二重発色インキは水性インキではあるものの、上記と同様にマーキング 用ペンを意識したものである。これらのインキは、筆記具としてインキ収容室内 に金属球ななどの攪拌部材を収容しておき、使用時に筆記具を振って、沈降した 金属粉顔料を再分散して用いる形態のものでなければ使用できないので、両者と もインキの粘度に関しては詳しく開示していない。
【0004】 ボールペン用のインキ組成物としては、流動性を保持しながら金属粉顔料の沈 降を防止し得る程度の粘度を保持しなければならないので、従来この相反する特 性を満たした二重発色インキは知られていない。 本考案の目的は、金属粉顔料等により形成される筆跡の周囲に染料が滲透拡散 して輪郭線効果を与えやすいインキの流動性を保持することであり、又長期保存 に於いてもインキ変質のない経時的にも安定な二重発色効果を発揮する水性イン キを充填してなるボールペンを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、下記に要約する本考案ならびにその好ましい態様によって達成 することができる。 (1)少なくとも金属粉顔料と水溶性染料と増粘剤と水溶性有機溶剤と水とを含 み、粘度が1000〜20000c.p.(ブルックフィールド粘度計、コーン No.40、回転数0.1rpm、25℃)である、二重発色水性インキを充填 したことを特徴とするボールペン。 (2)金属粉顔料の平均粒径が1〜20μmであることを特徴とする上記(1) に記載のボールペン。 (3)金属粉顔料が、アルミニウム粉、ブロンズ粉、銅粉、金粉及び銀粉から選 ばれる少なくとも一種の金属粉であることを特徴とする上記(1)又は(2)に 記載のボールペン。
【0006】 (4)アルミニウム粉がアルミニウムペーストの形である上記(1)〜(3)の いずれかに記載のボールペン。 (5)金属粉顔料以外の顔料を着色材として使用する上記(1)〜(4)のいず れかに記載のボールペン。 (6)増粘剤がザンサンガムである上記(1)〜(5)のいずれかに記載のボー ルペン。 (7)水溶性有機溶剤が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエ チレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリ ン、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル エーテル及びトリエタノールアミンから選ばれる少なくとも一種である上記(1 )〜(6)のいずれかに記載のボールペン。
【0007】 (8)平均粒径が1〜20μmの金属粉顔料2〜30重量%と水溶性染料0.1 〜25重量%と増粘剤としてのザンサンガム0.3〜2重量%と水溶性有機溶剤 5〜50重量%と水残部とを含み、粘度が1000〜20000c.p.(ブル ックフィールド粘度計、コーンNo.40、回転数0.1rpm、25℃)であ る二重発色水性ゲルインキを充填したことを特徴とするボールペン。
【0008】
【考案の実施の形態】
以下本考案のボールペンの一具体化例の外観図を添付された図1に示す。透明 なプラスチック製のインキタンク5に本考案に係る二重発色水性ゲルインキ1を 充填し、インキタンク後部にはポリブテンなどの逆流防止剤7を充填する。タン ク表面は配合される金属粉顔料と水溶性染料の色調に応じて単一色ではあるが、 独特の外観を呈し、筆跡は紙などの浸透性材質に筆記すると中心部分は金属粉顔 料の金属光沢色を呈し、周辺部分は用いた染料が溶剤とともに浸透拡散して輪郭 線を形成していわゆる二重発色効果を発揮するものである。2はボールホルダ、 3はペン先端部のボール、4はジョイント、6は尾栓を表す。 本考案は水性ボールペンとして普通に用いられる容器式若しくは収容管式のい ずれにも適用可能である。インキタンクはポリエチレン又はポリプロピレン製と するのが好ましい。
【0009】 上記本考案(1)は、金属粉顔料と水溶性染料と水溶性有機溶剤と水及び増粘 性の樹脂を少なくとも含み、インキの粘度が1000〜20000c.p.(ブ ルックフィールド社製E型粘度計、No.40コーン、0.1rpm、25℃) である二重発色水性インキを充填したボールペンであり、ここでインキの粘度を 1000〜20000cpsと限定したのは、1000cpsより低いと金属粉 顔料の沈降分離が防止できず、また通常に筆記する際には30000cps以下 であればインキ吐出には問題ないが、20000cps以下でないとインキの流 動性が悪くなり筆記した際に染料が滲透拡散を起こしにくくなり、二重発色効果 を発揮しなくなる傾向があるからである。
【0010】 本考案に使用される金属粉顔料は、金属光沢色を賦与するための着色剤である 。金属粉顔料としてはアルミニウム粉、ブロンズ粉、銅粉、金粉、銀粉等の金属 粉からなる金属粉顔料が用いられ、金属粉と溶剤よりなる市販の金属ペーストを 用いれば、組成物の調製時の取り扱いが容易である。 金属粉顔料の使用量はインキ全量に対して2.0〜30.0重量%が好ましい 、使用量が2.0重量%未満の場合、筆跡に金属光沢が少なくなり、使用量が3 0.0重量%を越えた場合、固形分が多くなるため流動性が低くなり、インキ吐 出が悪くなる傾向がある。金属粉顔料の平均粒子径は、1〜20μmのものが好 ましい。平均粒径が1μm未満であると筆跡の金属光沢が少なくなり、不鮮明な 筆跡になりやすく、20μmを越えると、ボールペンとして従来使用されている 寸法のペン先ではインキ吐出が低下し、適用しにくい。 また、金属粉顔料と共に筆跡の中心部を形成する着色材としては、従来水性イ ンキに用いられている通常の顔料が限定なく使用可能である。この種の顔料とし ては、カーボンブラック、酸化チタン等の無機顔料、キナクリドンバイオレット 等のキナクリドン系あるいはハンザエロー10G等の不溶性アゾ顔料、フタロシ アニンブルー等の有機顔料等が用いられる。
【0011】 金属粉顔料の周囲をふちどりするための染料は、前記顔料と異なる発色をする 水溶性の染料である。溶剤に溶解せしめられた染料は、インキ組成物が溶剤浸透 性の筆記面に筆記されたとき、溶剤とともに筆記面の網状組織に浸透拡散して、 金属粉顔料の周囲に独特の輪郭線を形成する。このため染料には従来より水性イ ンキ組成物に用いられている水溶性染料が限定なく使用可能である。この水溶性 染料としては、C.I.アシッドイエロー23、C.I.アシッドレッド52、 C.I.アシッドブルー1等の酸性染料、C.I.ベーシックブルー7、C.I .ベーシックレッド1等の塩基性染料C.I.ダイレクトブルー86、C.I. ダイレクトオレンジ8などの直接染料等が用いられる。水溶性染料の使用量はイ ンキ全量に対して0.1〜25.0重量%が好ましい。0.1重量%未満の場合 、ふちどりする色が薄くなり、ふちどりの効果が低くなる。25.0重量%を越 えた場合、インキの粘度が高くなりインキの流動性が低くなる。 上記組成物の残部は主溶媒として用いる水である。
【0012】 水溶性有機溶剤は、ボールペン用インキとしての種々の品質、例えばペン先の インキ乾燥防止、低温時でのインキ凍結防止などの目的で使用するものである。 具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ ール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等のグリコ ール類や、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ メチルエーテル、トリエタノールアミン等を単独或いは混合して使用することが できる。その使用量はインキ全量に対して5.0〜50.0重量%が好ましい。
【0013】 増粘用の樹脂は、一般的にはインキにチキソトロピー性を賦与し、金属粉顔料 の沈降防止及び水性ボールペン用インキ組成物としての品質、例えばペン先から のインキ漏出防止、適性なインキ吐出、ペン先の汚れやボテ防止等の目的で使用 するものである。本考案では、それに加えて筆跡の周囲に染料が滲透拡散する際 のインキの流動性を考慮して使用しなければならない。具体例としては、種子多 糖類のグァーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、微生物系のザンサン ガム、海藻多糖類のタラガントガム等を使用することがてきる。特に微生物系の ザンサンガムは、長期間保存においても物性値が安定であり、ボールペンとして の筆記及び筆記品質の低下が少なく優れている。ボールペンの品質を考慮したと き、その使用量はインキ全量に対して0.3〜2.0重量%が好ましい。これは 、増粘用樹脂の添加量が0.3重量%未満では金属粉顔料の沈降が生じやすく、 2.0重量%を越えるとインキの粘度物性の問題から、ボールペンとして従来使 用されている寸法のペン先吐出が悪くなる傾向があるためである。しかし本考案 においては、1.6重量%を越えるとインキの流動性が悪くなり、筆跡の周囲に 染料が滲透拡散し難くなる傾向がある。
【0014】 本考案の二重発色水性インキを溶剤浸透性の筆記面に筆記すると、金属粉顔料 は筆記面の網状組織に捕捉されて浸透拡散を阻害される結果、正確に筆跡沿って 筆記面上に塗布される。このとき顔料は金属粉顔料中に分散してともに網状組織 に捕捉され、あるいは金属粉顔料の表面に捕捉されて筆跡は顔料と金属粉顔料に よってメタリックな発色をする。そして染料も一部は筆跡を形成するが、一方溶 剤とともに筆記面の網状組織に浸透拡散して、主として上記の筆跡の周縁を越え てその外側に達し、筆跡と異なる色で筆跡の周囲をふちどり、輪郭線を形成する のである。そのためインキの流動性が低いと、溶剤が浸透拡散を起こしにくくな り、それに伴い染料も浸透拡散を起こしにくくなり、それに伴い染料も浸透拡散 を起こしにくく輪郭部を形成し難い。このため粘度を上記のように特定した。従 って、本考案において粘度の特定は重要な意義を有する。
【0015】 上記各成分に加えて、本考案に用いられる二重発色インキ組成物には、必要に 応じて通常の水性ボールペン用インキに使用されている各種添加剤を添加するこ とができる。添加剤の成分を例示すれば以下の通りである。 (1)ノニオン系及びアニオン系界面活性剤 ポリエチレングリコールオレイルエーテル、ポリエチレングリコールノニル フェニルエーテル、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールエーテル 、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシル−4,7−ジオールのエチレンオ キシド付加物などのノニオン系界面活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮 合物、ジアルキルスルホコハク酸エステルまたはナトリウム塩などのアニオン界 面活性剤。
【0016】 (2)防腐剤 ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェニルナトリウム 、デヒドロ酢酸ナトリウムなど。 (3)pH調整剤 水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、トリエタノールアミンなど。 (4)防錆剤 ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナ イトレートなど。
【0017】 本考案の二重発色水性ボールペン用インキを製造するに際しては、従来知られ ている種々の方法が採用できる。例えば、上記各成分を配合し、必要ならば加温 して、十分に攪拌することにより均一なインキ組成物を得ることができる。必要 によりボールミル等の分散装置を用いてもよい。
【0018】 以下、本考案の二重発色水性ボールペン用インキの具体的な実施例をあげ、本 考案の効果を実証する。 (実施例1) アルペースト 1500MA 5.0重量部 (東洋アルミニウム(株)製、商品名) エオシン 10.0重量部 エチレングリコール 15.0重量部 グリセリン 10.0重量部 ザンサンガム 0.8重量部 (大日本製薬(株)製、商品名) 水 59.2重量部 前記成分と更に必要に応じて界面活性剤、防腐剤、pH調整剤、防錆剤等を混 合し、40〜60℃に加温して、約5時間攪拌して粘度8000cps(ブルッ クフィールド社製E型粘度計、No.40コーン、0.1rpm、25℃)のイ ンキを調製し、図1に示される収容管式のボールペンに充填した。筆記感は良好 で、美麗な二重発色筆記線を与えた。
【0019】 (実施例2) アルペースト 0500M 10.0重量部 (東洋アルミニウム(株)製、商品名) ブリリアントブルー FCF 8.0重量部 (ダイワ化成(株)製、商品名) グリセリン 20.0重量部 ザンサンガム 1.2重量部 水 59.8重量部 前記成分と更に必要に応じて界面活性剤、防腐剤、pH調整剤、防錆剤等を混 合し、40〜60℃に加温して、約5時間攪拌して粘度18000cps(ブル ックフィールド社製E型粘度計、No.40コーン、0.1rpm、25℃)の インキを調製し、図1に示される収容管式のボールペンに充填した。筆記感は良 好で、美麗な二重発色筆記線を与えた。
【0020】 (実施例3) アルペースト 1500M 5.0重量部 (東洋アルミニウム(株)製、商品名) ハンザイエロー 3G 10.0重量部 (ヘキスト合成(株)製、商品名) ウォーターバイオレット ♯1 10.0重量部 (オリエント化学工業(株)製、商品名) エチレングリコール 15.0重量部 グリセリン 10.0重量部 ザンサンガム 0.6重量部 水 49.4重量部 前記成分と更に必要に応じて界面活性剤、防腐剤、pH調整剤、防錆剤等を混 合し、40〜60℃に加温して、約5時間攪拌して粘度9500cps(ブルッ クフィールド社製E型粘度計、No.40コーン、0.1rpm、25℃)のイ ンキを調製し、図1に示される収容管式のボールペンに充填した。筆記感は良好 で、美麗な二重発色筆記線を与えた。
【0021】 (実施例4) アルペースト 0500M 10.0重量部 ハンザイエロー 3G 15.0重量部 エオシン 10.0重量部 エチレングリコール 25.0重量部 ザンサンガム 1.0重量部 水 48.8重量部 前記成分と更に必要に応じて界面活性剤、防腐剤、pH調整剤、防錆剤等を混 合し、40〜60℃に加温して、約5時間攪拌して粘度13000cps(ブル ックフィールド社製E型粘度計、No.40コーン、0.1rpm、25℃)の インキを調製し、図1に示される収容管式のボールペンに充填した。筆記感は良 好で、美麗な二重発色筆記線を与えた。
【0022】 (比較例1) 実施例1のザンサンガムを0.2重量部に減らし、減らした分だけ水を加えた 以外は、実施例1と同様に処理して、粘度750cps(ブルックフィールド社 製E型粘度計、No.40コーン、0.1rpm、25℃)のインキを調製し、 図1に示される収容管式のボールペンに充填した。金属粉顔料の沈降分離が認め られ、筆記不能であった。
【0023】 (比較例2) 実施例1のザンサンガムを2.1重量部に増やし、増やした分だけ水を減らし た以外は、実施例1と同様に処理して、粘度30000cps(ブルックフィー ルド社製E型粘度計、No.40コーン、0.1rpm、25℃)のインキを調 製し、図1に示される収容管式のボールペンに充填した。インキの吐出が不良で 筆記することができなかった。
【0024】 (比較例3) 実施例1のザンサンガムを1.8重量部に増やし、増やした分だけ水を減らし た以外は、実施例1と同様に処理して、粘度25000cps(ブルックフィー ルド社製E型粘度計、No.40コーン、0.1rpm、25℃)のインキを調 製し、図1に示される収容管式のボールペンに充填した。筆記は可能であるがカ スレが生じ二重発色効果を確認することができなかった。 実施例1〜4及び比較例1〜3で得られたインキを用いて、インキ収容管に充 填されたインキの外観的色感、筆記性能、筆記線の色感について試験を行った結 果及び筆記線の色を表1に示す。
【0025】
【表1】 (表1の注) 比較例1:筆記線の色感は筆記できなかったので判断不可。 比較例2:筆記線の色感は筆記できなかったので判断不可。 ・経時条件:50℃オーブンで1ケ月放置。 評価 インキ収容管に充填されたインキの外観的色感: ◎・・・鮮やかな金属光沢色 ×・・・沈降分離発生 筆記性能: ◎・・・良好に筆記できる。 ○・・・問題なく筆記できる。 △・・・カスレ発生 ×・・・筆記不能 ・筆記用紙:上質紙(JIS P 3201筆記用紙A) 筆記線の色感:◎・・・明瞭な二重発色効果が確認できる。 ○・・・二重発色効果が確認できるが、僅かながら中心部を着 色している。 △・・・僅かながら二重発色効果が確認できる。 ×・・・二重発色効果が確認できない。
【0026】
【考案の効果】
以上、詳細に説明したように本考案のボールペンを用いると、紙等の浸透性材 質に筆記した際、明瞭な二重発色効果を発揮することができ、長期保存において もインキ変質のない経時的にも安定な二重発色水性ボールペンを提供することが できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る二重発色水性顔料インキを用いた
ボールペンの一具体化例の外観を示す概念図である。
【符号の説明】
1・・・インキ 2・・・ボールホルダー 3・・・ボール 4・・・ジョイント 5・・・インキタンク 6・・・尾栓 7・・・逆流防止剤

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも金属粉顔料と水溶性染料と増
    粘剤と水溶性有機溶剤と水とを含み、粘度が1000〜
    20000c.p.(ブルックフィールド粘度計、コー
    ンNo.40、回転数0.1rpm、25℃)である二
    重発色水性インキを充填したことを特徴とするボールペ
    ン。
  2. 【請求項2】 上記金属粉顔料の平均粒径が1〜20μ
    mであることを特徴とする請求項1に記載のボールペ
    ン。
  3. 【請求項3】 金属粉顔料が、アルミニウム粉、ブロン
    ズ粉、銅粉、金粉及び銀粉から選ばれる少なくとも一種
    の金属粉であることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載のボールペン。
  4. 【請求項4】 アルミニウム粉がアルミニウムペースト
    の形である請求項1〜3のいずれかに記載のボールペ
    ン。
  5. 【請求項5】 金属粉顔料以外の顔料を着色材として使
    用する請求項1〜4のいずれかに記載のボールペン。
  6. 【請求項6】 増粘剤がザンサンガムである請求項1〜
    5のいずれかに記載のボールペン。
  7. 【請求項7】 水溶性有機溶剤が、エチレングリコー
    ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
    プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリ
    セリン、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエ
    チレングリコールモノメチルエーテル及びトリエタノー
    ルアミンから選ばれる少なくとも一種である請求項1〜
    6のいずれかに記載のボールペン。
  8. 【請求項8】 平均粒径が1〜20μmの金属粉顔料2
    〜30重量%と水溶性染料0.1〜25重量%と増粘剤
    としてのザンサンガム0.3〜2重量%と水溶性有機溶
    剤5〜50重量%と水残部とを含み、粘度が1000〜
    20000c.p.(ブルックフィールド粘度計、コー
    ンNo.40、回転数0.1rpm、25℃)である二
    重発色水性ゲルインキを充填したことを顔料とするボー
    ルペン。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000001778A1 (fr) * 1998-07-03 2000-01-13 Sakura Color Products Corporation Encre a deux couleurs et instrument d'ecriture renfermant cette encre
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