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JP3042506B2 - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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Publication number
JP3042506B2
JP3042506B2 JP10211287A JP21128798A JP3042506B2 JP 3042506 B2 JP3042506 B2 JP 3042506B2 JP 10211287 A JP10211287 A JP 10211287A JP 21128798 A JP21128798 A JP 21128798A JP 3042506 B2 JP3042506 B2 JP 3042506B2
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Japan
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compressor
compressors
refrigerant
circuit
capacity
Prior art date
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明敏 上野
武夫 植野
俊昭 向谷
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/07Details of compressors or related parts
    • F25B2400/075Details of compressors or related parts with parallel compressors

Landscapes

  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気圧縮式冷凍サ
イクルを構成する冷媒回路を備えた冷凍装置に関し、特
に、圧縮機の信頼性向上対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、蒸気圧縮式冷凍サイクルを構
成する冷媒回路を有し、冷凍動作を行う冷凍装置がよく
知られている。この種の冷媒回路としては、特開平6−
26739号公報に開示されているように、圧縮機、凝
縮器、膨張弁及び蒸発器を順に接続して成るものが一般
的である。
【0003】上記冷媒回路としては、図7に示すよう
に、全密閉型のロータリ式圧縮機(a,a)2台を並列に
接続して成る圧縮機構(b)を備えたものも知られてい
る。この種の冷媒回路は、該圧縮機構(b)、凝縮器
(c)、膨張弁(d)及び蒸発器(e)を順に接続して形
成されている。そして、該圧縮機構(b)は、両方の圧
縮機(a,a)を駆動する運転と、一方の圧縮機(a)のみ
を駆動して他方を停止する運転とを切り換えることによ
って、圧縮機構(b)の容量を2段階に切り換え可能に
構成されている。
【0004】また、上記圧縮機構(b)は、各圧縮機
(a,a)のハウジングに接続する均油管(f)を備え、各
圧縮機(a,a)のハウジング内に貯留する潤滑油の量を
均一化するようにしている。つまり、圧縮機(a,a)か
らは、吐出ガス冷媒と共に潤滑油も吐出される。この吐
出された潤滑油は、冷媒回路を流れて低圧のガス冷媒と
共に圧縮機に戻ってくる。このため、圧縮機のハウジン
グ内に貯留する潤滑油量は、一定量以上に維持される。
【0005】これに対して、上記圧縮機構(b)は2台
の圧縮機(a,a)で構成されている。両圧縮機(a,a)
は、同じ容量のものであるが、両圧縮機(a,a)の容量
は完全には一致せず、ある程度の個体差がある。このた
め、両圧縮機(a,a)を共に最大容量で運転する場合で
あっても、吐出される潤滑油の量と戻ってくる潤滑油の
量は、各圧縮機(a,a)について異なる。従って、両圧
縮機(a,a)のハウジング内に貯留する潤滑油量は均等
とはならず、何れか一方の圧縮機(a)に潤滑油が偏
る、いわゆる偏油が生じる。
【0006】これに対して、上記圧縮機構(b)では、
所定の運転時間ごとに均油運転を行って、両圧縮機(a,
a)のハウジング内の潤滑油量を均等にするようにして
いる。具体的に、一方の圧縮機(a)を駆動して他方の
圧縮機(a)を停止する運転を所定時間、例えば1分間
行う。その後、駆動していた一方の圧縮機(a)を停止
して停止していた他方の圧縮機(a)を駆動する運転を
所定時間に亘って行う。この運転によって、吐出ガスと
共に圧縮機(a,a)から排出されて冷媒回路内に溜まっ
た潤滑油の回収と、両圧縮機(a,a)間における均油管
(f)を通じての潤滑油の授受とを行い、両圧縮機(a,
a)のハウジング内の潤滑油量が等しくなるようにして
いる。
【0007】また、従来より、冷媒回路の蒸発器におい
て、冷媒回路の冷媒と水や回路外の冷媒等とを熱交換さ
せるように構成された冷凍装置が知られている。この種
の冷凍装置としては、例えば、特開平9−210515
号公報に開示されているような二元冷凍装置がある。
【0008】この二元冷凍装置は、高温側回路と低温側
回路とをカスケードコンデンサを介して接続したもので
あって、両回路は蒸気圧縮式の冷凍サイクル動作を行う
冷媒回路によって構成されている。そして、低温側回路
の蒸発器が冷凍倉庫等の内部に設置され、該蒸発器にお
いて低温側回路の冷媒と庫内空気とを熱交換させ、該庫
内空気を冷却して庫内温度を、例えばマイナス数十度程
度に維持するようにしている。
【0009】上記二元冷凍装置では、高温側回路がここ
で言う冷媒回路であって、カスケードコンデンサが高温
側回路の蒸発器に構成されている。そして、該カスケー
ドコンデンサにおいて、高温側回路の冷媒と低温側回路
の冷媒とを熱交換させるようにしている。この種のカス
ケードコンデンサとしては、いわゆる二重管熱交換器が
よく用いられるが、多数の伝熱プレートを積層して成る
プレート形熱交換器を用いることも考えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複数の
圧縮機から成る圧縮機構を有する冷凍装置では、上述の
ように、圧縮機構の容量変更や均油運転の際に圧縮機を
停止させるようにしていたため、圧縮機の信頼性が低下
するという問題があった。つまり、圧縮機を起動する
と、必ず過渡状態を経てから定常運転状態となる。そし
て、この過渡状態では液バック等が生じやすく、圧縮機
が損傷する可能性が高くなる。具体的に、圧縮機に関す
るトラブルの7〜8割は、起動後の過渡状態において生
じると言われている。これに対して、上記冷凍装置で
は、装置の起動時又は停止時だけでなく、装置の運転状
態においても、圧縮機の停止と起動とがしばしば行われ
る。このため、圧縮機が起動時の過渡状態で運転される
機会が多くなり、圧縮機のトラブルが発生する確率が高
くなるという問題があった。
【0011】これに対して、均油運転の頻度を少なくす
ることによって圧縮機の起動回数を削減することも考え
られるが、これでは各圧縮機において充分な潤滑油量を
確保することができず、潤滑不良による焼き付きの危険
性が増大してしまう。また、一方の圧縮機のみを駆動し
て上記圧縮機構を中間容量とするようにしているため、
駆動する圧縮機と停止中の圧縮機との間で偏油が生じ、
これによっても潤滑不良が生じるおそれがあった。
【0012】更に、冷媒回路の蒸発器としてプレート形
熱交換器を用いた場合には、このプレート形熱交換器の
採用に起因して、圧縮機の信頼性が低下するという問題
があった。つまり、蒸発器として何れの形式の熱交換器
を用いた場合であっても、液冷媒が熱交換器の下部から
流入し、蒸発して熱交換器の上部から流出するようにす
るのが通常である。このため、一般的に、蒸発器に関し
ては、液冷媒とともに流入した潤滑油が蒸発器内部に溜
まりやすい。一方、プレート形熱交換器は、積層された
多数の伝熱プレートの間に区画形成された流通路に冷媒
を流すようにしている。このため、プレート形熱交換器
は、二重管熱交換器等に比して流通路の断面積が大き
く、流通路における冷媒の流速が遅くなる。従って、プ
レート形熱交換器を蒸発器として用いると、上述の蒸発
器内部に潤滑油が溜まりやすいという問題が顕著とな
る。そして、蒸発器に多量の潤滑油が溜まり込むと、圧
縮機に貯留する潤滑油量が減少し、潤滑不良による焼き
付きの危険性が増大するという問題があった。
【0013】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、圧縮機における潤滑
不良を確実に防止して、圧縮機の信頼性を向上させるこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧縮機が保有
する潤滑油量を常に所定量以上に維持することによっ
て、圧縮機の潤滑不良を防止するようにしたものであ
る。
【0015】具体的に、本発明が講じた第1,第2の解
決手段は、容量可変の複数の圧縮機(21a,21b)を並列
に接続して成る圧縮機手段(80)と、凝縮器(22)と、
膨張機構(EV12)と、蒸発器(11)とを順に接続して成
る冷媒回路(20)を有する冷凍装置を前提としている。
そして、一端が一の圧縮機(21a,21b)のハウジング
に、他端が他の一の圧縮機(21a,21b)のハウジングに
それぞれ接続され、各圧縮機(21a,21b)のハウジング
内に貯留する潤滑油量が均一するように全圧縮機(21a,
21b)の間で潤滑油を流通させるための均油管(47,47a,
47b)と、上記複数の圧縮機(21a,21b)のうち1台を最
大容量で、残りの圧縮機(21a,21b)を最大容量よりも
小さい小容量でそれぞれ所定時間に亘って運転する分配
運転を、最大容量で運転される圧縮機(21a,21b)を切
り換えて各圧縮機(21a,21b)が少なくとも1回は最大
容量となるように所定回数行う均油運転手段(71)とを
設けるものである。
【0016】更に、第1の解決手段は、上記の構成に加
えて、圧縮機(21,21a,…)が吐出するガス冷媒の一部
を該圧縮機(21,21a,…)の吸入側へ戻すアンロード通
路(45,45a,45b)、及び該アンロード通路(45,45a,45
b)を開閉するアンロード通路開閉手段(SV1,SV1a,SV1
b)を有するアンロード回路(46,46a,46b)を設け、上
記圧縮機(21,21a,…)を、該アンロード通路(45,45a,
45b)を閉じると最大容量となり、アンロード通路(45,
45a,45b)を開くと小容量となって容量可変に構成する
ものである。
【0017】また、第2の解決手段は、上記の構成に加
えて、冷媒回路(20)を、高温側冷凍回路(20)に構成
する一方、圧縮機(31,31)、凝縮器(11)、膨張機構
(EV21)及び蒸発器(50)を順に接続して成る低温側冷
凍回路(3A,3B)が設ける。そして、上記低温側冷凍回
路(3A,3B)の凝縮器(11)を、上記高温側冷凍回路(2
0)の蒸発器(11)と一体に形成してカスケードコンデ
ンサ(11,11)に構成し、上記低温側冷凍回路(3A,3B)
と高温側冷凍回路(20)とを、カスケードコンデンサ
(11,11)において高温側冷凍回路(20)の冷媒と低温
側冷凍回路(3A,3B)の冷媒とを熱交換させる二元冷凍
サイクルに構成するものである。
【0018】本発明が講じた第3の解決手段は、容量可
変の複数の圧縮機(21a,21b)を並列に接続して成る圧
縮機手段(80)と、凝縮器(22)と、膨張機構(EV12)
と、蒸発器(11)とを順に接続して成る冷媒回路(20)
を有する冷凍装置を前提としている。そして、何れの圧
縮機(21a,21b)も継続して運転されるように、圧縮機
(21a,21b)の容量を調節して上記圧縮機手段(80)の
容量を変更する容量制御手段(72)を設けるものであ
る。
【0019】本発明が講じた第4の解決手段は、容量可
変の圧縮機(21)と、凝縮器(22)と、膨張機構(EV1
2)と、蒸発器(11)とを順に接続して成る冷媒回路(2
0)を有する冷凍装置を前提としている。そして、上記
蒸発器(11)を、多数の伝熱プレートを積層して成るプ
レート形熱交換器によって構成する一方、上記圧縮機
(21)を最大容量よりも小さい小容量とする運転が所定
時間以上に亘って続くと、一時的に該圧縮機(21)を最
大容量として、上記冷媒回路(20)中に溜まった潤滑油
を該圧縮機(21)に回収する油戻し運転手段(73)を設
けるものである。
【0020】本発明が講じた第5の解決手段は、上記
3又は第4の解決手段において、圧縮機(21,21a,…)
が吐出するガス冷媒の一部を該圧縮機(21,21a,…)の
吸入側へ戻すアンロード通路(45,45a,45b)、及び該ア
ンロード通路(45,45a,45b)を開閉するアンロード通路
開閉手段(SV1,SV1a,SV1b)を有するアンロード回路(4
6,46a,46b)を設ける。そして、上記圧縮機(21,21a,
…)を、該アンロード通路(45,45a,45b)を閉じると最
大容量となり、アンロード通路(45,45a,45b)を開くと
小容量となって容量可変に構成するものである。
【0021】本発明が講じた第6の解決手段は、上記
3又は第4の解決手段において、冷媒回路(20)を、高
温側冷凍回路(20)に構成する一方、圧縮機(31,3
1)、凝縮器(11)、膨張機構(EV21)及び蒸発器(5
0)を順に接続して成る低温側冷凍回路(3A,3B)が設け
る。そして、上記低温側冷凍回路(3A,3B)の凝縮器(1
1)を、上記高温側冷凍回路(20)の蒸発器(11)と一
体に形成してカスケードコンデンサ(11,11)に構成
し、上記低温側冷凍回路(3A,3B)と高温側冷凍回路(2
0)とを、カスケードコンデンサ(11,11)において高温
側冷凍回路(20)の冷媒と低温側冷凍回路(3A,3B)の
冷媒とを熱交換させる二元冷凍サイクルに構成するもの
である。
【0022】−作用− 上記第1,第2の解決手段では、各圧縮機(21a,21b)
から吐出された高圧のガス冷媒は、凝縮器(22)におい
て放熱して凝縮する。この液冷媒は、膨張機構(EV12)
で減圧された後に蒸発器(11)で吸熱して蒸発する。そ
の後、この低圧のガス冷媒は、圧縮機(21a,21b)に吸
入されて、この循環を繰り返す。以上のようにして、冷
媒回路(20)は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル動作を行
う。
【0023】一方、上記各圧縮機(21a,21b)の設計容
量が等しい場合であっても、実際の圧縮機(21a,21b)
では構成部品の寸法精度等が異なり、各圧縮機(21a,21
b)の容量には個体差が存在する。従って、全圧縮機(2
1a,21b)を最大容量で運転する場合であっても、各圧縮
機(21a,21b)の容量の個体差に起因して、各圧縮機(2
1a,21b)のハウジング内に貯留する潤滑油量の偏りであ
る、いわゆる偏油が生ずる。これに対して、本解決手段
では、均油運転手段(71)が、所定の分配運転を各圧縮
機(21a,21b)について行うようにしている。この分配
運転によって、均油管(47,47a,47b)内を潤滑油が流
れ、偏油を解消して各圧縮機(21a,21b)が保有する潤
滑油量を均一するようにしている。
【0024】更に、上記第1の解決手段では、以下の作
用を営む。尚、上記第5の解決手段における作用も、こ
れと同様である。そして、上記第1,第5の解決手段で
は、アンロード通路開閉手段(SV1,SV1a,SV1b)によっ
てアンロード通路(45,45a,45b)を開閉することによっ
て圧縮機(21,21a,…)から凝縮器(22)へと流れるガ
ス冷媒量が変更され、これによって圧縮機(21,21a,
…)が容量可変に構成される。
【0025】また、上記第2の解決手段では、以下の作
用を営む。尚、上記第6の解決手段における作用も、こ
れと同様である。そして、上記第2,第6の解決手段で
は、低温側冷凍回路(3A,3B)と高温側冷凍回路(20)
とをカスケードコンデンサ(11,11)を介して接続し、
低温側冷凍回路(3A,3B)の蒸発器(50)で吸熱した熱
を高温側冷凍回路(20)の凝縮器(22)で放熱する二元
冷凍サイクルを構成する。
【0026】具体的に、低温側冷凍回路(3A,3B)の圧
縮機(31,31)から吐出された高圧のガス冷媒は、カス
ケードコンデンサ(11,11)に設けられた凝縮器(11)
へ流れる。凝縮器(11)へ流れたガス冷媒は、高温側冷
凍回路(20)の冷媒との熱交換によって放熱して凝縮し
た後にレシーバ(34)へ流入する。レシーバ(34)内の
液冷媒は、膨張機構(EV21)へ流れ、膨張機構(EV21)
で減圧された後に蒸発器(50)で吸熱して蒸発する。そ
の後、この低圧のガス冷媒は、圧縮機(31,31)に吸入
されて、この循環を繰り返す。
【0027】一方、高温側冷凍回路(20)の圧縮機(2
1,21a,…)から吐出された高圧のガス冷媒は、凝縮器
(22)へ流れる。凝縮器(22)へ流れたガス冷媒は、空
気等の冷却媒体との熱交換によって放熱して凝縮する。
凝縮器(22)で凝縮した冷媒は、膨張機構(EV12)へ流
れ、膨張機構(EV12)で減圧された後にカスケードコン
デンサ(11,11)に設けられた蒸発器(11)へ流れる。
蒸発器(11)へ流れた冷媒は、低温側冷凍回路(3A,3
B)の冷媒との熱交換によって吸熱して蒸発する。その
後、この低圧のガス冷媒は、圧縮機(21,21a,…)に吸
入されて、この循環を繰り返す。
【0028】従って、低温側冷凍回路(3A,3B)の蒸発
器(50)において低温側冷凍回路(3A,3B)の冷媒が吸
熱した熱は、カスケードコンデンサ(11,11)における
低温側冷凍回路(3A,3B)の冷媒と高温側冷凍回路(2
0)の冷媒との熱交換によって高温側冷凍回路(20)の
冷媒に与えられ、その後、高温側冷凍回路(20)の凝縮
器(22)において高温側冷凍回路(20)の冷媒から放熱
される。
【0029】また、上記第3の解決手段では、冷媒回路
(20)は、上記第1,第2の解決手段の冷媒回路(20)
と同様に動作して、蒸気圧縮式の冷凍サイクル動作を行
う。一方、本解決手段では、容量制御手段(72)が各圧
縮機(21a,21b)の容量を調整することによって、圧縮
機手段(80)の容量を変更するようにしている。
【0030】また、上記第4の解決手段では、冷媒回路
(20)は、上記第1,第2の解決手段の冷媒回路(20)
と同様に動作して、蒸気圧縮式の冷凍サイクル動作を行
う。尚、本解決手段では、圧縮機は1台であっても複数
台であってもよい。
【0031】一方、本解決手段の冷媒回路(20)の蒸発
器(11)にはプレート形熱交換器が用いられている。こ
のため、圧縮機(21)からガス冷媒と共に吐出された潤
滑油は、このプレート形熱交換器に溜まりやすい。特
に、圧縮機(21)を小容量で運転した場合には、上記冷
媒回路(20)における冷媒循環量が減少し、プレート形
熱交換器の内部における冷媒の流速が遅くなる。従っ
て、プレート形熱交換器に溜まった潤滑油はほとんど圧
縮機(21)に回収されず、圧縮機(21)の保有する潤滑
油量が減少する。これに対して、本解決手段では、小容
量での圧縮機(21)の運転が所定時間以上に亘ると、油
戻し手段が一時的に圧縮機(21)を最大容量で運転す
る。これによって、該プレート形熱交換器を含む冷媒回
路(20)中に溜まった潤滑油を圧縮機(21)に回収し、
圧縮機(21)の保有する潤滑油量を所定量以上に維持す
る。
【0032】
【発明の効果】上記第1,第2の解決手段によれば、均
油運転手段(71)の動作によって各圧縮機(21a,21b)
間の偏油を解消し、各圧縮機(21a,21b)のハウジング
内に貯留する潤滑油量を均一にすることができる。この
結果、各圧縮機(21a,21b)間の偏油に起因する圧縮機
(21a,21b)の潤滑不良を確実に防止することができ、
圧縮機(21a,21b)の信頼性を向上させることができ
る。
【0033】また、本解決手段の均油運転手段(71)に
よれば、何れの圧縮機(21a,21b)をも停止させずに全
ての圧縮機(21a,21b)を継続して運転しつつ、偏油を
解消して均油を行うことができる。この結果、圧縮機
(21a,21b)の起動回数を削減することができ、これに
よっても圧縮機(21a,21b)の信頼性を向上させること
ができる。
【0034】上記第3の解決手段によれば、各圧縮機
(21a,21b)の容量を調節することによって圧縮機手段
(80)の容量を変更しているため、各圧縮機(21a,21
b)間における偏油を軽減することができる。つまり、
従来は、運転する圧縮機の台数を変更して圧縮機手段
(80)の容量を変更していたため、運転状態の圧縮機と
停止状態の圧縮機とが混在していた。これに対して、本
解決手段では、各圧縮機(21a,21b)を運転状態に維持
しつつ圧縮機(21a,21b)の容量を調節している。この
ため、運転中における各圧縮機(21a,21b)間の容量差
が縮小し、この容量差に起因する各圧縮機(21a,21b)
間の偏油を軽減することができる。この結果、各圧縮機
(21a,21b)間の偏油に起因する圧縮機(21a,21b)の潤
滑不良を確実に防止することができ、圧縮機(21a,21
b)の信頼性を向上させることができる。
【0035】また、本解決手段の容量制御手段(72)に
よれば、何れの圧縮機(21a,21b)をも停止させること
なく、全ての圧縮機(21a,21b)を継続して運転しつ
つ、圧縮機手段(80)の容量を変更することができる。
この結果、圧縮機(21a,21b)の起動回数を削減するこ
とができ、これによっても圧縮機(21a,21b)の信頼性
を向上させることができる。
【0036】上記第4の解決手段によれば、プレート形
熱交換器を蒸発器(11)として用いる冷媒回路(20)に
おいて、圧縮機(21)の小容量での運転が続いた場合で
あっても、油戻し手段によってプレート形熱交換器を含
む冷媒回路(20)内の潤滑油を確実に圧縮機(21)に回
収することができる。この結果、圧縮機(21)が保有す
る潤滑油の減少に起因する圧縮機(21)の潤滑不良を確
実に防止することができ、圧縮機(21)の信頼性を向上
させることができる。
【0037】上記第1,第5の解決手段によれば、簡素
な構成のアンロード回路(46,46a,46b)を圧縮機(21,2
1a,…)に設けることによって、圧縮機(21,21a,…)を
容量可変とすることができる。従って、圧縮機(21,21
a,…)の構成を複雑化させることなく、圧縮機(21,21
a,…)を容量可変に構成することが可能となる。
【0038】上記第2,第6の解決手段によれば、低温
側冷凍回路(3A,3B)と高温側冷凍回路(20)とをカス
ケードコンデンサ(11,11)を介して接続するようにし
ている。このため、1つの冷媒回路を備える場合に比し
て、低温側冷凍回路(3A,3B)の蒸発器(50)における
冷媒の蒸発温度を下げることができる。従って、低温側
冷凍回路(3A,3B)の蒸発器(50)によって、冷却対象
物を低温状態(例えば、−数十℃程度)にまで冷却する
ことができ、冷凍装置の適用対象を拡大することができ
る。
【0039】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0040】図1及び図2に示すように、二元冷凍装置
(10)は、冷蔵庫又は冷凍庫を冷却するものであって、
室外ユニット(1A)とカスケードユニット(1B)とクー
リングユニット(1C)とを備えている。そして、該室外
ユニット(1A)とカスケードユニット(1B)の一部とに
よって高温側冷凍回路(20)が構成されている。また、
上記カスケードユニット(1B)とクーリングユニット
(1C)とに亘って、2つの低温側冷凍回路(3A,3B)が
構成されている。
【0041】上記高温側冷凍回路(20)は、冷媒循環方
向を正サイクルと逆サイクルとに切り換えて可逆運転可
能に構成されている。そして、該高温側冷凍回路(20)
は、圧縮機手段である圧縮機構(80)と、凝縮器(22)
と、2つの冷媒熱交換器(11,11)の蒸発部とを備えて
いる。この冷媒熱交換器(11,11)の蒸発部は高温側冷
凍回路(20)の蒸発器を構成している。
【0042】上記圧縮機構(80)は、第1圧縮機(21
a)と第2圧縮機(21b)とを並列に接続して構成されて
いる。具体的に、各圧縮機(21a,21b)は、全密閉型の
ロータリ圧縮機である。この各圧縮機(21a,21b)の吸
入側は、吸入側配管(81)によって互いに接続されてい
る。また、各圧縮機(21a,21b)の吐出側には、それぞ
れ第1油分離器(23a)と第2油分離器(23b)とが接続
される一方、両油分離器(23a,23b)の出口側は吐出側
配管(82)によって互いに接続されている。上記各油分
離器(23a,23b)と各圧縮機(21a,21b)の吸入側との間
には、キャピラリチューブ(CP)を有する油戻し通路
(44)がそれぞれ設けられている。上記各圧縮機(21a,
21b)と上記各油分離器(23a,23b)との間には、高圧冷
媒圧力が過上昇して所定の高圧値になるとオフ信号を出
力する高圧圧力開閉器(HPS1a,HPS1b)がそれぞれ設け
られている。
【0043】上記各圧縮機(21a,21b)には、第1アン
ロード回路(46a)と第2アンロード回路(46b)とがそ
れぞれ接続されている。そして、両圧縮機(21a,21b)
は、アンロード回路(46a,46b)を備えることによって
容量可変に構成されている。具体的に、第1アンロード
回路(46a)は、第1アンロード通路(45a)と、キャピ
ラリチューブ(CP1a)と、第1アンロード開閉弁(SV1
a)とによって構成されている。第1アンロード通路(4
5a)は、一端が第1圧縮機(21a)の吐出側に、他端が
吸入側にそれぞれ接続されている。この第1アンロード
通路(45a)には、第1圧縮機(21a)の吐出側から吸入
側へ向かって順にキャピラリチューブ(CP1a)と第1ア
ンロード開閉弁(SV1a)とが設けられる一方、キャピラ
リチューブ(CP1a)と第1アンロード開閉弁(SV1a)と
の間が第1圧縮機(21a)に接続されている。また、第
2アンロード回路(46b)は、第2アンロード通路(45
b)、キャピラリチューブ(CP1b)及び第2アンロード
開閉弁(SV1b)から成り、上記第1アンロード通路(45
a)と同様に構成されて第2圧縮機(21b)に設けられて
いる。上記第1及び第2アンロード開閉弁(SV1a,SV1
b)は、各アンロード通路(45a,45b)を開閉するアンロ
ード通路開閉手段に構成されている。
【0044】そして、アンロード開閉弁(SV1a,SV1b)
を開くと、アンロード通路(45a,45b)を通じて圧縮機
(21a,21b)の吐出ガス冷媒の約半分が圧縮機(21a,21
b)の吸入側に戻され、圧縮機(21a,21b)が最大容量の
約半分となってアンロードで運転される。また、アンロ
ード開閉弁(SV1a,SV1b)を閉じると、圧縮機(21a,21
b)の吐出ガス冷媒はアンロード通路(45a,45b)へは流
れず、圧縮機(21a,21b)が最大容量となってフルロー
ドで運転される。
【0045】更に、両圧縮機(21a,21b)の間には均油
管(47)が設けられている。具体的に、該均油管(47)
の一端は第1圧縮機(21a)のハウジングに接続され、
他端は第2圧縮機(21b)のハウジングに接続されてい
る。また、該均油管(47)の各端部は、各圧縮機(21a,
21b)のハウジングにおける油面高さに対応した所定の
位置に接続されている。そして、該ハウジング内に貯留
する潤滑油量が増大して、該潤滑油の油面が均油管(4
7)の接続位置よりも高くなった場合に、余剰分の潤滑
油を均油管(47)に流すようにしている。
【0046】上記圧縮機構(80)の吐出側配管(82)に
は第1ガス配管(40)が接続され、吸入側配管(81)に
は第2ガス配管(41)が接続されている。該第1ガス配
管(40)は、圧縮機構(80)と四路切換弁(24)とを順
に接続し、上記凝縮器(22)の一端に接続されている。
該凝縮器(22)の他端には液配管(42)の一端が接続さ
れ、該液配管(42)は、主配管(4a)と2つの分岐配管
(4b,4c)とによって形成されている。そして、該各分
岐配管(4b,4c)が2つの冷媒熱交換器(11,11)の各蒸
発部に接続されている。
【0047】上記液配管(42)の主配管(4a)は、凝縮
器(22)からデフロスト用電動膨張弁(EV11)とレシー
バ(25)とを順に接続している。一方、上記分岐配管
(4b,4c)には膨張機構である冷却用電動膨張弁(EV1
2)が設けられている。
【0048】上記第2ガス配管(41)は、主配管(4d)
と2つの分岐配管(4e,4f)とによって形成されてい
る。該第2ガス配管(41)の主配管(4d)は、圧縮機構
(80)からアキュムレータ(26)と四路切換弁(24)と
を順に接続する一方、上記各分岐配管(4e,4f)が各冷
媒熱交換器(11,11)の蒸発部に接続されている。つま
り、上記2つの冷媒熱交換器(11,11)の蒸発部は、高
温側冷凍回路(20)において互いに並列に接続されてい
る。
【0049】尚、上記液配管(42)及び第2ガス配管
(41)の分岐配管(4b,4c,4e,4f)は、カスケードユニ
ット(1B)に設けられている。
【0050】上記第1ガス配管(40)とレシーバ(25)
との間には、ガス通路(43)が接続されている。該ガス
通路(43)の一端は、第1ガス配管(40)における四路
切換弁(24)と凝縮器(22)との間に接続され、他端
は、レシーバ(25)の上部に接続されている。そして、
上記ガス通路(43)は、開閉弁(SV)が設けられ、冷却
運転時の高圧制御とデフロスト運転時のガス抜きとを行
うように構成されている。
【0051】また、上記第1ガス配管(40)における圧
縮機構(80)と四路切換弁(24)との間には、高圧冷媒
圧力を検出する高圧圧力センサ(SPH1)が設けられてい
る。また、上記第2ガス配管(41)における圧縮機構
(80)とアキュムレータ(26)との間には、低圧冷媒圧
力を検出する低圧圧力センサ(SPL1)が設けられてい
る。
【0052】上記高温側冷凍回路(20)は、均油運転部
(71)と容量制御部(72)とを有するコントローラ(7
0)によって運転制御されている。
【0053】上記均油運転部(71)は、本発明の特徴と
する均油運転手段であって、上記圧縮機構(80)に所定
の制御信号を出力し、該圧縮機構(80)の第1圧縮機
(21a)の運転時間が積算で2時間毎に、所定の分配運
転を各圧縮機(21a,21b)について行うように構成され
ている。具体的に、第1アンロード開閉弁(SV1a)を開
くと共に、第2アンロード開閉弁(SV1b)を閉じ、第1
圧縮機(21a)をフルロードで運転し、第2圧縮機(21
b)をアンロードで運転する。この状態を、約1分間に
亘って保持する。その後、第1アンロード開閉弁(SV1
a)を閉じると共に、第2アンロード開閉弁(SV1b)を
開き、第1圧縮機(21a)をアンロードで運転し、第2
圧縮機(21b)をフルロードで運転する。この状態を、
約1分間に亘って保持する。そして、均油運転部(71)
は、以上のように分配運転を行うことによって各圧縮機
(21a,21b)の間における偏油を解消するようにしてい
る。
【0054】上記容量制御部(72)は、本発明の特徴と
する容量制御手段であって、上記圧縮機構(80)に所定
の制御信号を出力し、圧縮機構(80)の容量を変更する
ように構成されている。具体的には、圧縮機構(80)を
最大容量で運転する場合は、両アンロード開閉弁(SV1
a,SV1b)を閉じて両圧縮機(21a,21b)をフルロードで
運転する。一方、圧縮機構(80)を最大容量の約半分の
容量で運転する場合は、両アンロード開閉弁(SV1a,SV1
b)を開いて両圧縮機(21a,21b)をアンロードで運転す
る。このようにして、上記容量制御部(72)は、圧縮機
構(80)の容量を100%と50%の2段階に切り換え
るようにしている。
【0055】一方、上記第1低温側冷凍回路(3A)は、
冷媒循環方向が正サイクルと逆サイクルとに切り換えて
可逆運転可能に構成されている。そして、該第1低温側
冷凍回路(3A)は、圧縮機(31)と第1の冷媒熱交換器
(11)の凝縮部と蒸発用伝熱管(5a)とを備えている。
この冷媒熱交換器(11)の凝縮部は第1低温側冷凍回路
(3A)の凝縮器を構成している。
【0056】上記圧縮機(31)の吐出側は、第1ガス配
管(60)によって油分離器(32)と四路切換弁(33)と
を介して第1の冷媒熱交換器(11)における凝縮部の一
端に接続されている。該凝縮部の他端は、液配管(61)
によって逆止弁(CV)とレシーバ(34)と膨張機構であ
る冷却用膨張弁(EV21)とを介して蒸発用伝熱管(5a)
の一端に接続されている。該蒸発用伝熱管(5a)の他端
は、第2ガス配管(62)によって逆止弁(CV)と四路切
換弁(33)とアキュムレータ(35)とを介して圧縮機
(31)の吸込側に接続されている。
【0057】上記第1の冷媒熱交換器(11)は、高温側
冷凍回路(20)の蒸発部と第1低温側冷凍回路(3A)の
凝縮部とを有するカスケードコンデンサであって、プレ
ート形熱交換器によって構成されている。そして、この
第1の冷媒熱交換器(11)は、第1低温側冷凍回路(3
A)の冷媒と高温側冷凍回路(20)の冷媒とが熱交換を
行い、第1低温側冷凍回路(3A)の冷媒が放熱して凝縮
する一方、高温側冷凍回路(20)の冷媒が吸熱して蒸発
する。
【0058】尚、上記冷却用膨張弁(EV21)は、感温式
膨張弁であって、感温筒(TS)が蒸発用伝熱管(5a)の
出口側の第2ガス配管(62)に設けられている。
【0059】上記第1低温側冷凍回路(3A)は、逆サイ
クルのデフロスト運転を行うように構成されので、ドレ
ンパン通路(63)とガスバイパス通路(64)と減圧通路
(65)とを備えている。該ドレンパン通路(63)は、第
2ガス配管(62)における逆止弁(CV)の両端部に接続
され、ドレンパンヒータ(6a)と逆止弁(CV)とが設け
られ、圧縮機(31)の吐出冷媒(ホットガス)が流れる
ように構成されている。
【0060】上記ガスバイパス通路(64)は、液配管
(61)における冷却用膨張弁(EV21)の両端に接続さ
れ、逆止弁(CV)を備え、デフロスト運転時に液冷媒が
冷却用膨張弁(EV21)をバイパスするように構成されて
いる。
【0061】上記減圧通路(65)は、液配管(61)にお
ける逆止弁(CV)の両端に接続され、開閉弁(SV)とデ
フロスト用膨張弁(EV22)とを備え、デフロスト運転時
に液冷媒を減圧するように構成されている。尚、上記デ
フロスト用膨張弁(EV22)は、感温式膨張弁であって、
感温筒が第2ガス配管(62)におけるアキュムレータ
(35)の上流側に設けられている。
【0062】また、上記レシーバ(34)の上部には、ガ
ス抜き通路(66)の一端が接続されている。該ガス抜き
通路(66)は、開閉弁(SV)とキャピラリチューブ(C
P)とを備え、他端が、第2ガス配管(62)におけるア
キュムレータ(35)の上流側に接続されている。
【0063】上記油分離器(32)と圧縮機(31)の吸込
側との間には、キャピラリチューブ(CP)を備えた油戻
し通路(67)が接続されている。
【0064】また、上記圧縮機(31)の吐出側の第1ガ
ス配管(60)には、高圧冷媒圧力を検出する高圧圧力セ
ンサ(SPH2)と、高圧冷媒圧力が過上昇して所定の高圧
値になるとオフ信号を出力する高圧圧力開閉器(HPS2)
とが設けられている。また、上記圧縮機(31)の吸込側
の第2ガス配管(62)には、低圧冷媒圧力を検出する低
圧圧力センサ(SPL2)が設けられている。
【0065】上記第2低温側冷凍回路(3B)は、第1低
温側冷凍回路(3A)とほぼ同様な構成であるが、デフロ
スト運転は行わず、冷却運転のみを行うように構成され
ている。該第2低温側冷凍回路(3B)は、第1低温側冷
凍回路(3A)における四路切換弁(24)を備えず、その
上、ドレンパン通路(63)とガスバイパス通路(64)と
減圧通路(65)とが設けられていない。つまり、上記第
2低温側冷凍回路(3B)は、圧縮機(31)と第2の冷媒
熱交換器(11)の凝縮部とレシーバ(34)と冷却用膨張
弁(EV21)と蒸発用伝熱管(5b)とアキュムレータ(3
5)とが第1ガス配管(60)と液配管(61)と第2ガス
配管(62)とによって順に接続されて構成されている。
上記第2の冷媒熱交換器(11)の凝縮部は第2低温側冷
凍回路(3B)の凝縮器を構成している。
【0066】上記冷却用膨張弁(EV21)は、感温式膨張
弁であって、感温筒が蒸発用伝熱管(5b)の出口側の第
2ガス配管(62)に設けられている。また、上記第2の
冷媒熱交換器(11)は、高温側冷凍回路(20)の蒸発部
と第2低温側冷凍回路(3B)の凝縮部とを有するカスケ
ードコンデンサであって、プレート形熱交換器によって
構成されている。そして、この第2の冷媒熱交換器(1
1)は、第2低温側冷凍回路(3B)の冷媒と高温側冷凍
回路(20)の冷媒とが熱交換を行い、第2低温側冷凍回
路(3B)の冷媒が放熱して凝縮する一方、高温側冷凍回
路(20)の冷媒が吸熱して蒸発する。
【0067】上記両低温側冷凍回路(3A,3B)における
蒸発用伝熱管(5a,5b)は、1つの蒸発器(50)に構成
されており、蒸発器(50)において、両低温側冷凍回路
(3A,3B)の冷媒と冷蔵庫内又は冷凍庫内の空気とを熱
交換させている。そして、上記蒸発器(50)、冷却用膨
張弁(EV21)及びドレンパン通路(63)がクーリングユ
ニット(1C)に設けられる一方、他の圧縮機(31)など
が上記カスケードユニット(1B)に設けられている。
【0068】また、上記第1低温側冷凍回路(3A)にお
ける液配管(61)の分流器(51)の手前には、液冷媒の
温度を検出する液温度センサ(Th21)が設けられる一
方、上記蒸発器(50)には該蒸発器(50)の温度を検出
する蒸発器温度センサ(Th22)が設けられている。
【0069】−二元冷凍装置の運転動作− 次に、上述した二元冷凍装置(10)の運転動作について
説明する。
【0070】先ず、冷却運転を行う場合、高温側冷凍回
路(20)の圧縮機構(80)の両圧縮機(21a,21b)、及
び両低温側冷凍回路(3A,3B)の2台の圧縮機(31,31)
を共に駆動する。この状態において、上記高温側冷凍回
路(20)では、四路切換弁(24)を図1の実線に切り換
える一方、デフロスト用電動膨張弁(EV11)を全開と
し、冷却用電動膨張弁(EV12)を開度制御する。
【0071】上記高温側冷凍回路(20)において、圧縮
機構(80)の両圧縮機(21a,21b)から吐出した高温側
冷媒は、凝縮器(22)で凝縮して液冷媒となり、カスケ
ードユニット(1B)に流れる。そして、上記液冷媒は、
2つの分岐配管(4b,4c)に分かれ、冷却用電動膨張弁
(EV12)で減圧する。その後、上記液冷媒は、2つの冷
媒熱交換器(11,11)の各蒸発部で蒸発してガス冷媒と
なって上記両圧縮機(21a,21b)に戻り、この循環を繰
り返す。
【0072】一方、第1低温側冷凍回路(3A)では、四
路切換弁(33)を図2の実線に切り換える一方、デフロ
スト用膨張弁(EV22)を全閉とし、冷却用膨張弁(EV2
1)を過熱度制御する。また、第2低温側冷凍回路(3
B)では、冷却用膨張弁(EV21)を過熱度制御する。
【0073】上記両低温側冷凍回路(3A,3B)におい
て、圧縮機(31,31)から吐出した低温側冷媒は、冷媒
熱交換器(11,11)の凝縮部で凝縮して液冷媒となり、
この液冷媒は、冷却用膨張弁(EV21)で減圧する。その
後、上記液冷媒は、蒸発用伝熱管(5a,5b)で蒸発して
ガス冷媒となって圧縮機(31,31)に戻り、この循環を
繰り返す。
【0074】そして、上記各冷媒熱交換器(11,11)に
おいては、高温側冷媒と低温側冷媒とが熱交換し、低温
側冷凍回路(3A,3B)の低温側冷媒が冷却されて凝縮す
る。一方、上記蒸発器(50)では、低温側冷媒が蒸発し
て冷却空気を生成し、庫内を冷却する。
【0075】また、上記二元冷凍装置(10)は、デフロ
スト運転を行う。このデフロスト運転は、冷蔵運転時に
は6時間毎に行い、冷凍運転時は12時間毎に行われ
る。上記デフロスト運転は、第2低温側冷凍回路(3B)
の運転を停止する一方、第1低温側冷凍回路(3A)と高
温側冷凍回路(20)との冷媒循環方向を逆サイクルにし
て行われる。
【0076】具体的に、第1低温側冷凍回路(3A)で
は、四路切換弁(33)を図2の破線に切り換える一方、
デフロスト用膨張弁(EV22)を過熱度制御し、冷却用膨
張弁(EV21)を全閉にする。
【0077】上記圧縮機(31)から吐出した低温側冷媒
は、四路切換弁(33)を経てドレンパン通路(63)を通
り、ドレンパンヒータ(6a)でドレンパンを加熱する。
続いて、上記低温側冷媒は、蒸発用伝熱管(5a)を流れ
て蒸発器(50)を加熱し、該蒸発器(50)の着霜を融解
する。その後、上記蒸発用伝熱管(5a)を流れた低温側
冷媒は、ガスバイパス通路(64)を流れ、レシーバ(3
4)を経て減圧通路(65)を流れ、デフロスト用膨張弁
(EV22)で減圧する。続いて、上記低温側冷媒は、冷媒
熱交換器(11)の凝縮部で蒸発して、四路切換弁(33)
及びアキュムレータ(35)を経て圧縮機(31)に戻り、
この循環を繰り返す。
【0078】一方、上記高温側冷凍回路(20)では、四
路切換弁(24)を図1の破線に切り換える一方、デフロ
スト用電動膨張弁(EV11)を開度制御し、冷却用電動膨
張弁(EV12)を全開にする。
【0079】上記圧縮機構(80)の両圧縮機(21a,21
b)から吐出した高温側冷媒は、四路切換弁(24)を経
て第1の冷媒熱交換器(11)の蒸発部を流れ、第1低温
側冷凍回路(3A)の低温側冷媒を加熱する。その後、上
記冷媒熱交換器(11)の蒸発部を流れた高温側冷媒は、
レシーバ(25)を経てデフロスト用電動膨張弁(EV11)
で減圧する。続いて、上記高温側冷媒は、凝縮器(22)
で蒸発して、四路切換弁(24)及びアキュムレータ(2
6)を経て上記両圧縮機(21a,21b)に戻り、この循環を
繰り返す。
【0080】また、上記デフロスト運転は、液温度セン
サ(Th21)が、例えば、10℃の冷媒温度を検出する
か、蒸発器温度センサ(Th22)が、例えば、20℃の蒸
発器温度を検出するか、又は第1低温側冷凍回路(3A)
の高圧圧力センサ(SPH2)が、例えば、18Kg/cm2
高圧冷媒圧力を検出すると、終了する。尚、上記デフロ
スト運転は、1時間のガードタイマでも終了する。
【0081】上記デフロスト運転時の他、冷却運転時に
おいて、各低温側冷凍回路(3A,3B)におけるガス抜き
通路(66)の開閉弁(SV)は開口し、レシーバ(34)に
溜まる液冷媒を低温側圧縮機(31)に戻す。
【0082】また、上記高温側冷凍回路(20)における
ガス通路(43)は、冷却運転時において、高圧圧力セン
サ(SPH1)が検出する高圧冷媒の圧力が低下すると、例
えば、6Kg/cm2 まで低下すると、開閉弁(SV)を開口
し、高圧冷媒をレシーバ(25)に供給し、高圧冷媒圧力
を上昇させる。この開閉弁(SV)の開口は、高圧冷媒の
圧力が上昇し、例えば、15Kg/cm2 まで上昇すると、
終了する。尚、上記高圧圧力制御を行う前は、凝縮器
(22)の室外ファンの風量を低減して高圧圧力の低下を
抑制し、このファン制御によって抑制できない場合に上
記開閉弁(SV)を開口する。
【0083】また、上記デフロスト運転時は、上記ガス
通路(43)の開閉弁(SV)を開口し、該レシーバ(25)
のガス冷媒を上記圧縮機構(80)の両圧縮機(21a,21
b)に戻し、上記レシーバ(25)に液冷媒が溜まるよう
にしている。つまり、上記デフロスト運転中は、外気温
度が高い状態においても液冷媒がレシーバ(25)に溜ま
るようにしている。
【0084】次に、本発明の特徴とする均油運転時の動
作について、図3のフロー図に基づいて説明する。
【0085】まず、上記二元冷凍装置(10)の冷却運転
中には、ステップST1において上記第1圧縮機(21a)の
積算運転時間を監視している。そして、この積算運転時
間が2時間未満であればそのまま冷凍運転を行い、積算
運転時間が2時間となった場合はステップST2へ移って
均油運転を開始する。
【0086】ステップST2では、均油運転開始前の圧縮
機構(80)の運転状態とは無関係に、第1アンロード開
閉弁(SV1a)を閉じ、第2アンロード開閉弁(SV1b)を
開く。そして、第1圧縮機(21a)をフルロードで運転
し、第2圧縮機(21b)をアンロードで運転する。続い
て、ステップST3へ移り、ステップST2における運転を1
分間に亘って行う。以上のようにして、第1圧縮機(21
a)についての分配運転を行う。
【0087】その後、ステップST4へ移って、ステップS
T2とは逆に、第1アンロード開閉弁(SV1a)を開き、第
2アンロード開閉弁(SV1b)を閉じる。そして、第1圧
縮機(21a)をアンロードで運転し、第2圧縮機(21b)
をフルロードで運転する。続いて、ステップST5へ移
り、ステップST4における運転を1分間に亘って行う。
以上のようにして、第2圧縮機(21b)についての分配
運転を行う。
【0088】その後、ステップST6へ移って、圧縮機構
(80)の運転状態を均油運転開始前の運転状態に戻す。
つまり、均油運転前に圧縮機構(80)を50%の容量で
運転していた場合には、ステップST7へ移り、第1及び
第2アンロード開閉弁(SV1a,SV1b)の両方を開いて、
第1及び第2圧縮機(21a,21b)の両方をアンロードで
運転する。また、均油運転前に圧縮機構(80)を100
%の容量で運転していた場合には、ステップST8へ移
り、第1及び第2アンロード開閉弁(SV1a,SV1b)の両
方を閉じて、第1及び第2圧縮機(21a,21b)の両方を
フルロードで運転する。
【0089】また、上述のような均油運転によって、圧
縮機構(80)の各圧縮機(21a,21b)から吐出ガス冷媒
と共に吐出されて回路内に溜まった潤滑油を圧縮機(21
a,21b)に回収するようにしている。
【0090】つまり、圧縮機構(80)を50%の容量で
運転した場合、冷媒循環量が減少して高温側冷凍回路
(20)内における冷媒の流速が遅くなる。このため、各
圧縮機(21a,21b)から吐出された潤滑油は、高温側冷
凍回路内に溜まりやすくなって、圧縮機(21a,21b)に
戻りにくくなる。特に、上記高温側冷凍回路(20)で
は、プレート形熱交換器である冷媒熱交換器(11,11)
を蒸発器としているため、この冷媒熱交換器(11,11)
に潤滑油が溜まり込みやすい。従って、50%容量での
圧縮機構(80)の運転を長時間に亘って続けると、各圧
縮機(21a,21b)が保有する潤滑油が減少し、潤滑不良
によって焼き付き等のトラブルが発生するおそれがあ
る。
【0091】これに対して、本実施形態では、第1圧縮
機(21a)の運転時間が積算で2時間となる毎に、均油
運転を行うようにしている。この均油運転では、上述の
ように、まず第1圧縮機(21a)をフルロードで運転す
る。このため、冷媒循環量が増大して冷媒の流速が速く
なり、これによって回路内に溜まった潤滑油は第1圧縮
機(21a)に回収される。また、第1圧縮機(21a)に回
収された潤滑油は、第2圧縮機(21b)についての分配
運転の際に第2圧縮機(21b)をフルロードで運転する
と、第1圧縮機(21a)から第2圧縮機(21b)へ分配さ
れる。このようにして、両圧縮機(21a,21b)が保有す
る潤滑油を、所定量に維持するようにしている。
【0092】−実施形態1の効果− 本実施形態1によれば、コントローラ(70)の均油運転
部(71)によって各圧縮機(21a,21b)の間における偏
油を解消し、各圧縮機(21a,21b)のハウジング内に貯
留する潤滑油量を均一にすることができる。この結果、
上記偏油に起因する圧縮機(21a,21b)の潤滑不良を確
実に防止することができ、圧縮機(21a,21b)の信頼性
を向上させることができる。
【0093】また、上記均油運転部(71)によれば、何
れの圧縮機(21a,21b)をも停止させずに全ての圧縮機
(21a,21b)を継続して運転しつつ、偏油を解消して均
油を行うことができる。この結果、圧縮機(21a,21b)
の起動回数を削減することができ、これによっても圧縮
機(21a,21b)の信頼性を向上させることができる。
【0094】また、各圧縮機(21a,21b)の容量を調節
することによって圧縮機構(80)の容量を変更している
ため、各圧縮機(21a,21b)の間における偏油を軽減す
ることができる。つまり、従来は、運転する圧縮機の台
数を変更して圧縮機構(80)の容量を変更していたた
め、運転状態の圧縮機と停止状態の圧縮機とが混在して
いた。これに対して、本実施形態では、各圧縮機(21a,
21b)をアンロードで運転するようにしている。このた
め、各圧縮機(21a,21b)間の容量差が縮小し、この容
量差に起因する各圧縮機(21a,21b)間の偏油を軽減す
ることができる。この結果、各圧縮機(21a,21b)間の
偏油に起因する圧縮機(21a,21b)の潤滑不良を確実に
防止することができ、圧縮機(21a,21b)の信頼性を向
上させることができる。
【0095】また、コントローラ(70)の容量制御部
(72)によれば、何れの圧縮機(21a,21b)をも停止さ
せずに全ての圧縮機(21a,21b)を継続して運転しつ
つ、圧縮機構(80)の容量を変更することができる。こ
の結果、圧縮機(21a,21b)の起動回数を削減すること
ができ、これによっても圧縮機(21a,21b)の信頼性を
向上させることができる。
【0096】また、上述のようにプレート形熱交換器で
構成される冷媒熱交換器(11,11)には、潤滑油が溜ま
りやすい。これに対して、所定の運転時間ごとに均油運
転部(71)による均油運転を行うようにしている。この
ため、50%容量での圧縮機構(80)の運転が続いた場
合であっても、冷媒熱交換器(11,11)を含む回路内に
溜まった潤滑油を、圧縮機構(80)の圧縮機(21a,21
b)に確実に回収することができる。この結果、該圧縮
機(21a,21b)が保有する潤滑油の減少に起因する圧縮
機(21a,21b)の潤滑不良を確実に防止することがで
き、圧縮機(21a,21b)の信頼性を向上させることがで
きる。
【0097】−実施形態1の変形例− 上記実施形態1では、2台の圧縮機(21a,21b)によっ
て圧縮機構(80)を構成するようにしたが、2台以上の
圧縮機で圧縮機構(80)を構成するようにしてもよい。
この場合の均油管(47a,47b)の接続、及び均油運転に
ついて、3台の第1〜第3圧縮機(21a,21b,21c)によ
って圧縮機構(80)を構成する場合を例に、図4と図5
に基づいて説明する。尚、図4及び図5においては、油
分離器、油戻し通路、高圧圧力開閉器及びアンロード回
路を省略している。
【0098】均油管(47a,47b)の接続について説明す
ると、図4に示すように、第1圧縮機(21a)と第2圧
縮機(21b)との間に第1均油管(47a)を設けると共
に、第2圧縮機(21b)と第3圧縮機(21c)との間に第
2均油管(47b)を設けるようにする。また、図5に示
すように、第2圧縮機(21b)と第3圧縮機(21c)との
間に第2均油管(47b)を設ける一方、第1均油管(47
a)の一端を第1圧縮機(21a)に、他端を第2均油管
(47b)にそれぞれ接続するようにしてもよい。
【0099】そして、均油運転は、第1圧縮機(21a)
をフルロードで、第2及び第3圧縮機(21b,21c)をア
ンロードで1分間運転する。その後、第2圧縮機(21
b)をフルロードで、第1及び第3圧縮機(21a,21c)を
アンロードで1分間運転し、続いて第3圧縮機(21c)
をフルロードで、第1及び第2圧縮機(21a,21b)をア
ンロードで1分間運転することによって均油運転を行う
ようにする。
【0100】
【発明の実施の形態2】本発明の実施形態2は、上記実
施形態が高温側冷凍回路(20)に2台の圧縮機(21a,21
b)を設けるようにしたのに代えて、図6に示すよう
に、高温側冷凍回路(20)に圧縮機(21)を1台だけ設
けるようにしたものである。また、これに伴って、本実
施形態ではコントローラ(70)の構成を変更している。
その他の構成は上記実施形態1と同様である。
【0101】つまり、上記圧縮機(21)の吐出側には油
分離器(23)が設けられる一方、この油分離器(23)の
出口側には第1ガス配管(40)が接続されている。ま
た、上記圧縮機(21)の吸入側には、第1ガス配管(4
0)が接続されている。上記油分離器(23)と圧縮機(2
1)の吸入側との間には、上記実施形態1と同様に油戻
し通路(44)が設けられている。また、上記圧縮機(2
1)には、アンロード開閉弁(45)とキャピラリチュー
ブ(CP)とアンロード通路(45)から成り、上記実施形
態1と同様に構成されたアンロード回路(46)が設けら
れている。そして、このアンロード回路(46)のアンロ
ード開閉弁(45)の開閉によって、上記圧縮機(21)は
容量100%のフルロードと容量50%のアンロードと
の2段階に切り換え可能に構成されている。
【0102】また、本実施形態のコントローラ(70)
は、容量制御部(74)と油戻し運転部(73)とを備えて
いる。該容量制御部(74)は、上記アンロード開閉弁
(45)の開閉制御を行って、上記圧縮機(21)をフルロ
ードとアンロードとに切り換えるように構成されてい
る。また、該油戻し運転部(73)は、本発明の特徴とす
る油戻し運転手段であって、上記圧縮機(21)のアンロ
ードでの運転が連続して行われ、この運転の継続時間が
2時間となると所定の油戻し運転を行うように構成され
ている。
【0103】この油戻し運転は、1分間に亘って圧縮機
(21)をフルロードで運転することによって行う。つま
り、圧縮機(21)をフルロードで運転すると、高温側冷
凍回路(20)における冷媒循環量が増加して冷媒の流速
が速くなる。このため、高温側冷凍回路(20)内、特に
プレート形熱交換器である冷媒熱交換器(11,11)内に
溜まった潤滑油が回路内を流れる冷媒と共に流れ、圧縮
機(21)に戻ってくる。
【0104】本実施形態の2元冷凍装置(10)は、上記
油戻し運転以外の動作については、上記実施形態と同様
に動作して冷却運転及びデフロスト運転を行う。尚、本
実施形態では、高温側冷凍回路(20)に設けられた圧縮
機(21)は1台だけであるため、上記実施形態1のよう
な均油運転は不要である。
【0105】−実施形態2の効果− 本実施形態2では、圧縮機(21)のアンロードでの運転
が続き、冷媒熱交換器(11,11)を含む回路内に潤滑油
が溜まりやすい運転状態が長時間に亘って連続した場合
には、油戻し運転部(73)による油戻し運転を行うよう
にしている。このため、圧縮機(21)へ潤滑油を確実に
戻すことができ、圧縮機(21)が保有する潤滑油が過少
となるのを防ぐことができる。この結果、該圧縮機(2
1)が保有する潤滑油の減少に起因する圧縮機(21)の
潤滑不良を確実に防止することができ、圧縮機(21)の
信頼性を向上させることが可能となる。
【0106】
【発明のその他の実施の形態】上記各実施形態では、高
温側冷凍回路(20)の圧縮機(21)にアンロード通路
(45)を設けて該圧縮機(21)を容量可変に構成するよ
うにしている。これに対して、該圧縮機(21)の回転数
を可変とすることによって、該圧縮機(21)を容量可変
に構成するようにしてもよい。つまり、インバータを設
け、該インバータによって、該圧縮機(21)を駆動する
圧縮機モータに供給する交流電力の周波数を適宜変更す
るようにしてもよい。
【0107】また、圧縮機(21,21a,…)をロータリ式
圧縮機で構成するようにしたが、スクロール式圧縮機で
構成するようにしてもよい。
【0108】また、低温側冷凍回路(3A,3B)及び高温
側冷凍回路(20)をカスケードコンデンサである冷媒熱
交換器(11,11)によって接続して二元冷凍サイクルを
構成するようにしているが、1つの冷媒回路から成る通
常の蒸気圧縮式冷凍サイクル(一元冷凍サイクル)を構
成するようにしてもよい。
【0109】また、冷凍装置(10)によって冷蔵庫又は
冷凍庫内の空気を冷却するようにしたが、一般のビルや
住宅の室内の空調を行うようにしてもよい。つまり、該
冷凍装置(10)を空調機に構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る高温側冷凍回路を示す冷媒回
路図である。
【図2】実施形態1に係る低温側冷凍回路を示す冷媒回
路図である。
【図3】実施形態1に係る高温側冷凍回路における均油
運転時の動作を示すフロー図である。
【図4】実施形態1の変形例に係る圧縮機構の構成を示
す概略図である。
【図5】実施形態1の変形例に係る圧縮機構の構成を示
す概略図である。
【図6】実施形態2に係る高温側冷凍回路を示す冷媒回
路図である。
【図7】複数の圧縮機を有する従来の冷媒回路を示す冷
媒回路図である。
【符号の説明】
(3A) 第1低温側冷凍回路 (3B) 第2低温側冷凍回路 (11) 冷媒熱交換器(カスケードコンデンサ、低温側
冷凍回路の凝縮器、高温側冷凍回路の蒸発器) (20) 高温側冷凍回路(冷媒回路) (21) 圧縮機 (21a) 第1圧縮機 (21b) 第2圧縮機 (22) 凝縮器 (45) アンロード通路 (45a) 第1アンロード通路 (45b) 第2アンロード通路 (46) アンロード回路 (46a) 第1アンロード回路 (46b) 第2アンロード回路 (47) 均油管 (47a) 第1均油管 (47b) 第2均油管 (50) 蒸発器 (71) 均油運転部(均油運転手段) (72) 容量制御部(容量制御手段) (73) 油戻し運転部(油戻し運転手段) (80) 圧縮機構(圧縮機手段) (EV12)冷却用電動膨張弁(膨張機構) (EV21)冷却用膨張弁(膨張機構) (SV1) アンロード開閉弁 (アンロード通路開閉手
段) (SV1a)第1アンロード開閉弁(アンロード通路開閉手
段) (SV1b)第1アンロード開閉弁(アンロード通路開閉手
段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 平6−5141(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 1/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容量可変の複数の圧縮機(21a,21b)を
    並列に接続して成る圧縮機手段(80)と、凝縮器(22)
    と、膨張機構(EV12)と、蒸発器(11)とを順に接続し
    て成る冷媒回路(20)を有する冷凍装置において、 一端が一の圧縮機(21a,21b)のハウジングに、他端が
    他の一の圧縮機(21a,21b)のハウジングにそれぞれ接
    続され、各圧縮機(21a,21b)のハウジング内に貯留す
    る潤滑油量が均一するように全圧縮機(21a,21b)の間
    で潤滑油を流通させるための均油管(47,47a,47b)と、 上記複数の圧縮機(21a,21b)のうち1台を最大容量
    で、残りの圧縮機(21a,21b)を最大容量よりも小さい
    小容量でそれぞれ所定時間に亘って運転する分配運転
    を、最大容量で運転される圧縮機(21a,21b)を切り換
    えて各圧縮機(21a,21b)が少なくとも1回は最大容量
    となるように所定回数行う均油運転手段(71)と、 圧縮機(21,21a,…)が吐出するガス冷媒の一部を該圧
    縮機(21,21a,…)の吸入側へ戻すアンロード通路(45,
    45a,45b)、及び該アンロード通路(45,45a,45b)を開
    閉するアンロード通路開閉手段(SV1,SV1a,SV1b)を有
    するアンロード回路(46,46a,46b)とを備え、 上記圧縮機(21,21a,…)は、該アンロード通路(45,45
    a,45b)を閉じると最大容量となり、アンロード通路(4
    5,45a,45b)を開くと小容量となって容量可変に構成さ
    れていることを特徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 容量可変の複数の圧縮機(21a,21b)を
    並列に接続して成る圧縮機手段(80)と、凝縮器(22)
    と、膨張機構(EV12)と、蒸発器(11)とを順に接続し
    て成る冷媒回路(20)を有する冷凍装置において、 一端が一の圧縮機(21a,21b)のハウジングに、他端が
    他の一の圧縮機(21a,21b)のハウジングにそれぞれ接
    続され、各圧縮機(21a,21b)のハウジング内に貯留す
    る潤滑油量が均一するように全圧縮機(21a,21b)の間
    で潤滑油を流通させるための均油管(47,47a,47b)と、 上記複数の圧縮機(21a,21b)のうち1台を最大容量
    で、残りの圧縮機(21a,21b)を最大容量よりも小さい
    小容量でそれぞれ所定時間に亘って運転する分配運転
    を、最大容量で運転される圧縮機(21a,21b)を切り換
    えて各圧縮機(21a,21b)が少なくとも1回は最大容量
    となるように所定回数行う均油運転手段(71)とを備え
    ると共に、 冷媒回路(20)が、高温側冷凍回路(20)に構成される
    一方、 圧縮機(31,31)、凝縮器(11)、膨張機構(EV21)及
    び蒸発器(50)を順に接続して成る低温側冷凍回路(3
    A,3B)が設けられ、 上記低温側冷凍回路(3A,3B)の凝縮器(11)は、上記
    高温側冷凍回路(20)の蒸発器(11)と一体に形成され
    てカスケードコンデンサ(11,11)を構成し、 上記低温側冷凍回路(3A,3B)と高温側冷凍回路(20)
    とは、カスケードコンデンサ(11,11)において高温側
    冷凍回路(20)の冷媒と低温側冷凍回路(3A,3B)の冷
    媒とを熱交換させる二元冷凍サイクルを構成しているこ
    とを特徴とする冷凍装置。
  3. 【請求項3】 容量可変の複数の圧縮機(21a,21b)を
    並列に接続して成る圧縮機手段(80)と、凝縮器(22)
    と、膨張機構(EV12)と、蒸発器(11)とを順に接続し
    て成る冷媒回路(20)を有する冷凍装置において、 何れの圧縮機(21a,21b)も継続して運転されるよう
    に、圧縮機(21a,21b)の容量を調節して上記圧縮機手
    段(80)の容量を変更する容量制御手段(72)を備えて
    いることを特徴とする冷凍装置。
  4. 【請求項4】 容量可変の圧縮機(21)と、凝縮器(2
    2)と、膨張機構(EV12)と、蒸発器(11)とを順に接
    続して成る冷媒回路(20)を有する冷凍装置において、 上記蒸発器(11)は、多数の伝熱プレートを積層して成
    るプレート形熱交換器によって構成される一方、 上記圧縮機(21)を最大容量よりも小さい小容量とする
    運転が所定時間以上に亘って続くと、一時的に該圧縮機
    (21)を最大容量として、上記冷媒回路(20)中に溜ま
    った潤滑油を該圧縮機(21)に回収する油戻し運転手段
    (73)を備えていることを特徴とする冷凍装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の冷凍装置におい
    て、 圧縮機(21,21a,…)が吐出するガス冷媒の一部を該圧
    縮機(21,21a,…)の吸入側へ戻すアンロード通路(45,
    45a,45b)、及び該アンロード通路(45,45a,45b)を開
    閉するアンロード通路開閉手段(SV1,SV1a,SV1b)を有
    するアンロード回路(46,46a,46b)を備え、 上記圧縮機(21,21a,…)は、該アンロード通路(45,45
    a,45b)を閉じると最大容量となり、アンロード通路(4
    5,45a,45b)を開くと小容量となって容量可変に構成さ
    れていることを特徴とする冷凍装置。
  6. 【請求項6】 請求項3又は4記載の冷凍装置におい
    て、 冷媒回路(20)が、高温側冷凍回路(20)に構成される
    一方、 圧縮機(31,31)、凝縮器(11)、膨張機構(EV21)及
    び蒸発器(50)を順に接続して成る低温側冷凍回路(3
    A,3B)が設けられ、 上記低温側冷凍回路(3A,3B)の凝縮器(11)は、上記
    高温側冷凍回路(20)の蒸発器(11)と一体に形成され
    てカスケードコンデンサ(11,11)を構成し、 上記低温側冷凍回路(3A,3B)と高温側冷凍回路(20)
    とは、カスケードコンデンサ(11,11)において高温側
    冷凍回路(20)の冷媒と低温側冷凍回路(3A,3B)の冷
    媒とを熱交換させる二元冷凍サイクルを構成しているこ
    とを特徴とする冷凍装置。
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