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JP3041822B2 - エレクトロクロミック装置および使用方法 - Google Patents

エレクトロクロミック装置および使用方法

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JP3041822B2
JP3041822B2 JP2180714A JP18071490A JP3041822B2 JP 3041822 B2 JP3041822 B2 JP 3041822B2 JP 2180714 A JP2180714 A JP 2180714A JP 18071490 A JP18071490 A JP 18071490A JP 3041822 B2 JP3041822 B2 JP 3041822B2
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conductive
electrolyte
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electrochromic
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バルトン ジェイムス
レルベ フランソワ
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サン―ゴバン ヒトラージュ アンテルナショナル
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はエレクトロクロミック装置及びその使用方法
に係わる。特にエレクトロクロミック型の透明ガラス
系、さらに詳述すれば、ガラス系の端子に電位を印加す
ることによって光透過性を調節するガラス系に関する。
本発明のガラスは、建物または自動車、特にガラス屋根
を設けた車輌の内部における太陽光の明るさを制御する
ために使用する。
欧州公開特許出願EP−A−253713および欧州特許出願
EP−89 400814によれば、透明な電子伝導性層、たとえ
ばすずドープ酸化インジウム層で被覆した2枚のガラス
板の間に、陰極性エレクトロクロミック材料たとえば酸
化タングステン(WO3)、プロトン導電性電解質たとえ
ばポリエチレンオキシド(POE)とオルトりん酸との共
重合錯体、および陽極性エレクトロクロミック材料たと
えば酸化イリジウムを、順次配置して構成したエレクト
ロクロミックガラス系が知られている。電解質に接する
2枚のガラス板はガラス系の相対する両端に適切な電圧
を印加すれば、プロトンを可逆的に導入することがで
き、酸化タングステン層への導入反応は、酸化イリジウ
ム層からのプロトンの除去反応に対応するので、酸化イ
リジウム層は酸化タングステン層の対向電極の作用をす
る。熱力学的平衡は次式のように記載することができ
る。
WO3+xH++xe-<−−−>HxWO3 および HxIrOy<−−−>IrOy+xH++xe- ガラス層を横切る電流の強さIの瞬間的測定は、その
瞬間においてプロトンの導入および除去反応がおきる点
の数を直接に測定することである。
印加する電位差は、プロトンの導入または除去反応の
熱力学的電位差より、絶対値として、大きいことが必要
である。印加する電位差が大きい程、発色または消色が
速かに行われる。しかし、所定の電圧を超えると、副反
応がおきてプロトンが水素分子に還元されるか、いずれ
かの層に残存する水が酸素に酸化される恐れがある。
界面の過電圧を考慮すれば、上記系の特性的な電気化
学的安定性の限界範囲は、発色相すなわちWO3でのプロ
トンの導入およびHxIrOyからのプロトンの除去では、0.
6〜1.5Vであり、消色相では−0.6〜0Vである。以後、こ
れらの限界範囲を「発色および消色反応の電気化学的安
定領域」と呼ぶ。
さらに第2の問題として、所望の発色または消色を行
うには、必要な時間がある。これは極大の発色および消
色を仮定した場合、すべての反応電位点に対応して電気
的負荷量の通過に必要な時間、換言すれば電流強度Iが
ゼロに減少するか、または少なくともゼロに近い値に減
少するのに必要な時間である。
セルの寸法が増大すると、通過する電気的負荷量は対
応して増加する。しかし電流強度は比例して増加するこ
とはできない。それはRが電流導入体の抵抗を表し、こ
れが透明な導電体層の抵抗と良好な近似で同等と見倣す
ことができるとき、電位差Vと電流Iとの間の理論的関
係によって、IがV/Rより小さくなるためである。寸法
の小さいセルについてはRIが極めて小さく、セルの寸法
が大きくなるとともにRIが急速に増大して、オーミック
抵抗による電圧降下が電流、従って発色および消色の速
度を制限する因子となる。
光透過性セルにおいて、透明な導電体層として、平方
抵抗(平面抵抗。以下同じ)がたとえば1ohmより小さい
物質を選ぶことができない。現在もっとも使用される物
質および沈着技術は平方抵抗が2〜5ohmの層しか実現す
ることができない。しかし、セルの相対する両側にそっ
て延在する、点状でない帯状または線状の導体から構成
され、ガラス系の周りに枠を形成して漏れを防ぐ紐状体
でマスクされた電流導入体を使用してこの制限を部分的
に超えることができる。この帯状または線状の導体は銅
のように、同一帯状体のすべての点が等電位であるよう
な良導体から選ぶことができる。その結果、横軸xが電
流導入体の帯状体に平行する仮想の共軸系xyに、ガラス
系の面をおくと、yが同一なすべての点は等電位とな
る。これに対して、横軸xが同一で縦軸が異なる2つの
点は、セルの対称軸である中央軸からの距離が等しくな
ければ、電位が異なる。実際、2つの帯状導電体の間の
距離がたとえば10cmを超えると、セルのスイッチング時
間は1分を超える。
もちろん導電性帯状体の数を増すことによって、この
距離を細分することができる。幅lのガラス系に対し
て、さきのように1つの導電性帯状体をy=0、2番目
の帯状体をy=1の位置としたとき、y=1/3・lおよ
びy=2/3・lに帯状体を、接触面を変えて加える。こ
うして形成されたセルは、平行しておかれた同一の3つ
の小セルの集合体と均等になり、各小セルは3分の1の
低い抵抗を有する。しかし、このように組合されると、
導電性帯状体が網状となって、ガラス系全体の外観を損
なう。
エレクトロクロミックガラス系は確かに光透過作用を
有するが、たとえば高密度の金属層に比べて導電性が相
対的に低い少なくとも1つの透明な導電体層を必ず有す
る鏡またはディスプレーの型の他のエレクトロクロミッ
ク系も同様に光透過性を有する。
さらに、エレクトロクロミック系の作用形態がどうで
あろうと、すなわちプロトンもしくは他の陽イオンの導
入、またはたとえば金属塩の還元/溶融であろうと、オ
ーミック抵抗による電圧降下にもとづく同様な問題を見
出すであろう。
本発明は、ガラス系の幅がたとえば建物や自動車のガ
ラス窓の大きさに対応する50cm程度であっても、着色状
態から脱色状態へ反復してスイッチングする時間が30秒
より短かい大面積のエレクトロクロミック系を目的とす
る。
この技術的課題は、導電体層(2,5)でそれぞれ被覆
された2枚のガラス板(1,4)が、エレクトロクロミッ
ク材料層(9)と、電解質(8)と、対向電極(7)と
で隔てられており、導電体層(2,5)が、その導電性に
比べて大きい導電性を有する材料からなる導電性帯状体
(3,6)をそれぞれ有し、これらの帯状体(3,6)がガラ
ス系の相対する辺にそって配置され、これらの帯状体
(3,6)に接続する電源が、帯状体(3,6)の直接近傍に
おいて、導電体層(2,5)に属している2つの点AとB
との間に、発色相または消色相において電位差U1=(VA
−VB)(t)を印加し、これによって、点Aのある導電
体層とは異なる導電体層にあって点Aに直接対面してい
る点Rと、点Aとの間に、電位差U2=(VA−VR)(t)
=U0を与え、U0が発色反応の安定領域または消色反応の
安定領域にあるように選択された一定の電位差であるよ
うに構成されている本発明のエレクトロクロミック系に
よって解決される。
オーミック抵抗による電圧降下は電極間の距離に直接
関係し、一般にガラス系の長さ方向に平行する導電性帯
状体を用いて作用する。
従来の方法のように、2つの帯状体AとBとの間、換
言すれば縦座標軸の端の2つの点の間に電位差を印加す
るが、本発明によって、ガラス系の同一側において異な
る導電体層の上に配置された、横座標軸が同一な2つの
点の間に電位差を印加する。この方法によれば、実効電
圧は時間t=0において最大であり、この事実から観測
者は、より迅速に発色または消色を感知する。提案の電
圧印加はオーミック抵抗による電圧降下を現実に補償で
きないことに注意すべきである。このように電圧差U0
ガラス系の1つの側から印加すれば、対面する2つの点
の間では、ガラス系の端(y=0またはy=1)を除い
て電位差V(y)が、印加電圧より常に低い。しかしな
がら、実験的に確かめた結果によれば、この値V(y)
は、U1=U0のガラス系の端の2つ帯状体の間にV0を印加
したときに得られる値V′(y)より常に高い。その結
果、最大の発色を極めて迅速に得られ、たとえば40×80
cm2のガラス系に対して全応答時間を30秒程度とするこ
とができる。
従来公知のエレクトロクロミックガラス系に比べて、
本発明のガラス系は周辺領域の過渡的発色状態と、ガラ
ス系の中央領域の過渡的発色状態との間に極めて顕著な
差がある。ガラス系の対面する2つの点の間の有効電位
差の値は、前述のようにこれらの点の位置に極めて依存
する。しかしながら、その位置がどうであろうと、有効
電位差は、従来技術のガラス系より極めて高い。その結
果発色はやや均一ではないが、コントラストは極めて強
い。ガラス系の端は極めて迅速に青黒色となるが、中央
部の発色はスイッチング時間の終りまで現れない。しか
し、勿論この瞬間からガラス系の色は完全に均一とな
る。
本発明の第1の実施態様によれば、時間の経過中に一
定な電位差U2を得るため、時間tに印加すべき電位差U1
を如何にすべきかを予め電圧電流測定記録装置によって
決定する。これらの値を決定すれば、これによって電源
を設計することができる。
この設計を単純化するために、曲線U1=f(t)を近
似的に指数関数とすることができる。これによって電圧
発生装置に接続する電子部品を単純化するが、指数関数
のパラメータを決定する目的で、ガラス系の各モデルに
対して真の大きさを求めるためそれぞれ行う試験が必要
でないとするものではない。
この困難を予め取除くために、定電位装置の型の3つ
の電極を有する集合体、たとえば実際的な増幅器を使用
することが好ましい。それには点Rに参照電極をおく。
電気的負荷を平衡させる問題には、この参照電極の位置
が直線y=0上にあれば、この直線上のすべての点は等
電位である。従って、参照電極はガラス系の長さの全部
または一部を被覆する導電性帯状体であればよく、実
際、参照電極は電極Aを形成する帯状体と同様に構成し
てよい。
参照電極Rがガラス系の長さの導電性帯状体から構成
されるときは、2枚のガラス板のうちの1枚の平行する
2つの辺にそれぞれ電極を載置することが好ましい。こ
の集合体はエレクトロクロミックガラス系の他の欠点、
すなわち低い温度特に10℃未満で、反応性が極めて低い
ことを改良することができる。この場合、2つの電極の
間に電位差を印加するとき、2つの電極の間に位置する
透明な導電体層を、その抵抗によって発生する熱の放出
によって、加熱層として使用することができる。
この予熱のために印加する電位差は20Vを超え、24V程
度が好ましく、この値は一般に電極間の距離1cm当り0.5
V程度の電圧勾配に対応する。この予熱相はたとえばす
べての発色に先行し、2分程度継続する。第2のガラス
板の近傍を考慮すれば、この発色相において時間の経過
につれて青色を帯びる傾向があるが、交流を使用すれば
これを回避することができる。
本発明のその他の有利な特徴は、添付図面を参照して
次の記載によって明かになるであろう。
第1図は、本発明のエレクトロクロミックセルの原理
図であり、 第2図は、自動車のガラス屋根の断面図である。
第1図はエレクトロクロミックセルを図解する。簡単
のために、図では系の多様な部材の厚みの比を変えてあ
る。このセルの構成は次のとおりである。ガラス板1は
透明な導電体層2で被覆してあり、電流導入用帯状体3
を有する。この帯状体3はガラス系の長さLの方向に平
行することが好ましい。なおガラス系の幅はlである。
ガラス板1は第2のガラス板4に対面し、このガラス板
4は、同様に透明な導電体層5で被覆されており、電流
導入用帯状体6を有する。2つの透明な導電体層2と5
との間に、順次、酸化イリジウムが好ましい陽極性エレ
クトロクロミック材料層7と、ポリエチレンオキシドと
厳格に無水なオルトりん酸との重合体複合体が好ましい
プロトン伝導性電解質層8と、三酸化タングステンが好
ましい陰極性エレクトロクロミック材料層9とを有す
る。
説明のために、次のように限定された特性を有する層
を使用する。
基板(1,4): 厚み3mmのフロートガラス板 透明な導電体層(2,5): マグネトロン陰極スパッタリングによって沈着させた
すずドープ酸化インジウム層、 厚み 400nm 平方抵抗 5ohm 陰極性エレクトロクロミック層(9): 5×10-5Torrの減圧空気中で、モリブデンの蒸着によ
って沈着させた酸化タングステン層、 厚み 260nm 電解質(有機ポリマー8): 無水りん酸のポリエチレンオキシド中の固溶体を製造
する方法 厳格に無水の状態で、純粋なりん酸17.5gと重量平均
分子量5000000のポリエチレンオキシドとを溶媒1に
溶解した。密度1.21、ガラス転移点−40℃、ポリマーの
酸素原子数対酸の水素原子数の比O/H0.66。
共通の溶媒はたとえばアセトニトリルとテトラヒドロ
フランの50:50混合物とした。
前述のように酸化タングステン層を沈着させて被覆し
たガラス板に、この溶液を流下した。
ドクタブレード法によって厚みを均一にすることがで
きた。
溶液の流下は、湿度を調節した大気中で行ない、溶媒
を気化させて、厚み50μm、導電度20℃で9・10-5ohm
-1・cm-1、光透過率85%を超える膜を得た。流下時の湿
度は40〜100ppmが好ましく、これは後に得られるコント
ラストを最適とする。
陽極性エレクトロクロミック層: 酸素/水素(80:20)の混合ガスを6mTorrとして磁場
を加えた陰極スパッタリングによって沈着させた酸化イ
リジウム層、 厚み 55nm。
電解質層は、酸化タングステン層を沈着させた直後
に、この層の上に沈着させることが好ましい。ガラス系
集合体をオートクレーブ内で15kg/cm2に加圧して90℃に
加熱する。
上記のガラス系は例示のものであって、本発明を限定
するものと考えてはならない。本発明はこれより寸法の
大きいすべてのエレクトロクロミックセルに応用するこ
とができる。
従来の方法によって、導電性帯状体3の点と考えるこ
とができる点Aと、導電性帯状体6の点と考えることが
できる点Bとの間に、所望の電気化学的反応の安定領域
で選んだ固定された電位差V1を印加する。このような集
合体を、3つの相似形のセルS1,S2およびS3に使用し
た。これらのセルにおいて電流導入用帯状体の間隔はそ
れぞれ3,4.5および9cmであった。
第3図は発色電流強度が時間の経過に伴なって変化す
る状況を示す。2つの小さいセルについては、t=0に
おける電流I0が表面に比例し、発色時間はほぼ同一であ
った。さらに5秒後には発色の実質的なプロセスが完了
した。これに対してセル3では電流I0が表面に比例せ
ず、オーミック抵抗による電圧降下で制限される。実際
これは電流導入用帯状体の間隔が10cmより大きいセル
は、1分間より長いスイッチング時間を受入れなけれ
ば、実現することができない。
この問題を解析する他の方法として、第1図で図解し
た座標(x,y,z)において(x,y,a)および(x,y,b)で
ある2つの点MAおよびMBを検討する。これら2つの点の
間で、時間tにおいて電位差はV=VMA−VMBである。し
かし、銅または他のすべての良導体からなる導電性帯状
体3,6を選べば、与えられた縦座標軸y上のすべての点M
AまたはMBがそれぞれ導電位であると考えることができ
る。第4図において、曲線10は、点MAとMBとの組合せの
間隔を縦座標軸yの関数としてVの値の変化を表す。点
Aと点Bとの間隔が14cmのセルに、電位差U11.4Vを印加
し、t=0のときの有効電圧VがU1より極めて低いこ
と、およびこれらの電圧の差がセルの中央領域において
顕著であることを示す。
本発明によって導電性帯状体6′上の点Rと、これに
対面する点Aとの間に固定された電位差U2を保ち、U2
1.4Vとして曲線11を得る。すべての点MAとMBとの組合せ
について、観察される電位差Vが常にU2以下であること
に注意する必要がある。所定の電気化学的反応につい
て、本発明の電気化学的安定領域にある電位差の値U2
印加することが必要かつ十分な条件である。その他、辺
の上を除いて、有効電圧は印加電圧U2に等しくない。本
発明はオーミック抵抗による電圧降下を全部なくすこと
ができるものではない。しかし曲線10と11とを比較すれ
ば、本発明の有効電圧曲線11は、点MAとMBとのすべての
組合せにおいて、曲線10の約3倍であることを示す。そ
の結果、発色または消色が極めて速い。さらに縁の効果
が従来技術の組合せより顕著であって、ガラス系の縁の
近傍において電流がほぼ瞬間的に伝わるが、中央領域に
おいてはこれより遅いことを実証した。縁から発色が進
行することが本発明の特徴である。
間隔14cmの端子A,Bについて、発色時間の利得は6秒
であり、これは30%の時間の利得である。これより間隔
の広い端子では利得はさらに増大する。こうして、エレ
クトロクロミック天井の短かい辺を30cmより長くし、ス
イッチング時間が20℃において1分未満とすることがで
きる。この場合スイッチング時間を6で割れば、典型的
に3分から30秒に減少することができる。
本発明の集合体は2つの電流導入用帯状体6,6′を導
電体層5に設ける。この導電体層5の電気的抵抗をセル
の加熱に利用することができる。これには発色の前に、
点Bと点Rとの間に、電位差U3たとえば24Vを印加し、
これによって電解質層の温度を高める。この温度が20〜
80℃のときに極大の性能を得る。電位差U3は交流とし
て、エレクトロクロミック材料層の分極を回避すること
が好ましい、この場合実効電圧をたとえば24Vとする。
しかし、エレクトロクロミック材料層の酸化状態と関係
なく、加熱を使用できることに注意すべきである。
前述のように、本発明をプロトン導電性電解質を有す
るセルについて説明したが、本発明は、必要に応じて、
すべてのエレクトロクロミック系、特にイオン導電性の
電解質たとえばリチウムを含むセルについても応用でき
ることを理解すべきである。同様に、さきに挙げたよう
な他の材料を使用して、特に他の色調を得る目的で、エ
レクトロクロミック層および対向電極を実現することが
でき、予め印加する電圧の値を調節して新しい熱力学的
平衡を作用させることができる。さらに、3つの電極を
有する集合体を、少なくとも透明な導電体層を、必要と
するすべての系、たとえばメモリーにおいて呼出される
イオンの導入および除去によって作用する系、エレクト
ロクロミックゲル系、または液晶ディスプレー系に、広
く使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のエレクトロクロミックセルの原理を示
す斜視図であり、 第2図は自動車のガラス天井の断面図であり、 第3図は電流導入体の間隔の異なる3つのセルについ
て、時間の経過に伴なう発色電流の変化を示すグラフで
あり、 第4図は点MA,MBの組合せの間隔(座標軸y)と実効電
圧との関係を示すグラフである。 1,4……ガラス板、2,5……導電体層、 3,6……導電性帯状体、7……対向電極、 8……電解質、 9……エレクトロクロミック材料、 10……従来技術のセル、11……本発明のセル。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−305326(JP,A) 実開 平2−75627(JP,U) 米国特許4927246(US,A) 米国特許4902110(US,A) 米国特許4865428(US,A) 米国特許4844591(US,A) 米国特許4824221(US,A) 米国特許4807977(US,A) 米国特許4801195(US,A) 米国特許4346964(US,A) 西独国特許出願公開3016309(DE, A1) 欧州特許出願公開338876(EP,A 1) 欧州特許出願公開304198(EP,A 1) 欧州特許出願公開253713(EP,A 1) 欧州特許出願公開189601(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/15 - 1/25 G09F 9/30 380 - 388 G09G 3/19 G09G 3/38

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電体層(2,5)でそれぞれ被覆された2
    枚の透明基板(1,4)が、エレクトロクロミック材料層
    (9)と、電解質(8)と、対向電極(7)とで隔てら
    れており、導電体層(2,5)が、その導電性に比べて大
    きい導電性を有する材料からなる導電性帯状体(3,6)
    をそれぞれ有し、これらの帯状体(3,6)が一方の導電
    体層(2)の1辺(3)と他方の導電体層(5)のそれ
    と対角線関係にある辺(6)に沿って配置され、これら
    の帯状体(3,6)に接続する電源が、帯状体(3,6)の直
    接近傍において、導電体層(2,5)にそれぞれ属してい
    る2つの点AとBとの間に、発色相または消色相におい
    て電位差U1=(VA−VB)(t)を印加し、これによっ
    て、点Aのある導電体層とは異なる導電体層にあって点
    Aに直接対面している点Rと、点Aとの間に、電位差U2
    =(VA−VR)(t)=U0を与え、U0が発色反応の安定領
    域または消色反応の安定領域になるように選択された一
    定の電位差であるように構成されているエレクトロクロ
    ミック装置。
  2. 【請求項2】導電性帯状体(3,6)が銅からなる、請求
    項1記載の装置。
  3. 【請求項3】エレクトロクロミック材料層(9)が三酸
    化タングステンのような陰極性エレクトロクロミック材
    料から構成されている、請求項1または2記載の装置。
  4. 【請求項4】対向電極(7)が酸化イリジウムのような
    陽極性エレクトロクロミック材料から構成されている、
    請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
  5. 【請求項5】電解質(8)がプロトン導電性電解質であ
    る、請求項1〜4のいずれかに記載の装置。
  6. 【請求項6】プロトン導電性電解質(8)が、ポリエチ
    レンオキヒドと無水オルトりん酸との重合体複合体であ
    る、請求項5記載の装置。
  7. 【請求項7】電解質(8)がリチウム導電性電解質であ
    る、請求項1〜4のいずれかに記載の装置。
  8. 【請求項8】時間tに印加されるべき電位差U1が、電圧
    電流測定装置によって予め測定されている、請求項1〜
    7のいずれかに記載の装置。
  9. 【請求項9】電位差U1=f(T)が指数関数に近似して
    いる、請求項1〜7のいずれかに記載の装置。
  10. 【請求項10】点Rの直接近傍に第3の導電性帯状体
    (6′)があり、導電性帯状体(3)と導電性帯状体
    (6′)との間で電圧U2が一定であるように、電位差U1
    を印加する、請求項1〜7のいずれかに記載の装置。
  11. 【請求項11】導電性帯状体(6)および導電性帯状体
    (6′)に電源が接続されて、電圧U2がゼロであるとき
    に、セルを加熱するために電位差U3を印加する、請求項
    10記載の装置。
  12. 【請求項12】電位差U3が交流である、請求項11記載の
    装置。
  13. 【請求項13】有効電圧U3が電極間の距離1cmにつき0.5
    Vである、請求項12記載の装置。
  14. 【請求項14】発色状態−消色状態のスイッチング時間
    が20℃において1分未満である、最小幅30cmを越えるエ
    レクトロクロミック型の屋根を実現した、請求項1〜13
    のいずれかに記載の装置の使用方法。
JP2180714A 1989-07-11 1990-07-10 エレクトロクロミック装置および使用方法 Expired - Fee Related JP3041822B2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
FR8909283 1989-07-11
GB8909283 1989-07-11
GB8909283 1989-07-11

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Publication Number Publication Date
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