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JP3039406B2 - プロペラファン - Google Patents

プロペラファン

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Publication number
JP3039406B2
JP3039406B2 JP8347394A JP34739496A JP3039406B2 JP 3039406 B2 JP3039406 B2 JP 3039406B2 JP 8347394 A JP8347394 A JP 8347394A JP 34739496 A JP34739496 A JP 34739496A JP 3039406 B2 JP3039406 B2 JP 3039406B2
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JP
Japan
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wing
lid
propeller fan
recess
wing body
Prior art date
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JP8347394A
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JPH10184592A (ja
Inventor
拓 川▲崎▼
敬久 末岡
栄一 北野
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10184592A publication Critical patent/JPH10184592A/ja
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、中空状の翼を備
えたプロペラファンに関し、さらに詳しくはかかる翼の
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8及び図9には、回転駆動されるボス
51の外周面上にエアロフォイル形状をもつ複数枚の翼
52,52,・・を周方向に所定ピッチで配置してなる
従来一般のプロペラファン50を示している。
【0003】上記翼52は、樹脂材により型成形された
次述の翼本体53と蓋体54とからなる合体接合構造と
されている。
【0004】上記翼本体53は、上記翼52の前縁部5
2aに対応する部位から後縁部52bに対応する部位に
かけて次第にその厚さが減少する如く構成されるととも
に、その一方の側面53aには凹陥部56を形成してい
る。また、上記凹陥部56の外周縁部には接合用の棚面
57が形成されている。
【0005】上記蓋体54は、上記翼本体53の上記凹
陥部56に対してこれを覆蓋する如く嵌合配置され且つ
接合固定されて該翼本体53の一方の側面53aととも
に翼52の翼面を構成するものであって、その全域に亙
ってほぼ同一の厚さをもっている。そして、この蓋体5
4を上記翼本体53の凹陥部56に嵌合させ且つこれら
両者を上記棚面57に対応する部位において超音波接合
により接合して一体化することで、その内部に上記凹陥
部56により構成される空洞部58を備えた翼52が形
成される。
【0006】上述の如く構成された上記翼52は、図8
に示すように、ボス51に対して、その前縁部52aを
上記ボス51の回転方向前方側に向けるとともに上記蓋
体54が負圧面側に位置するようにし、且つ上記ボス5
1の軸心方向において上記蓋体54側から見て上記前縁
部52a側から後縁部52b側にかけて次第に後退変位
する如く該ボス51に対して所定の翼取付角をもって設
けられている。尚、この場合、上記翼本体53は上記ボ
ス51と一体に形成されても良いし、該ボス51と別体
に形成され事後的に該ボス51に組付けられる構成であ
っても良い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
構成の翼52を備えたプロペラファン50においては、
これが運転されると、該翼52に遠心力が働き、該翼5
2をその前縁部52a側においてはこれを後退させる方
向に曲げ力F1が、また後縁部52b側においてはこれ
を前進させる方向に曲げ力F2が、それぞれ作用する。
【0008】この場合、特に前縁部52a側において
は、上記ボス51の軸心に対する傾斜角(翼取付角とは
異なる)が最も大きく、且つ上記翼52の単位質量もそ
のエアロフォイル形状からしてその前縁部52a側が最
も大きいことから、該前縁部52aでしかもファン径方
向外周側に位置する前縁部52aと後縁部52bとのコ
ーナー部Aに最大の曲げ力F1が作用することになる。
【0009】ところが、上述のように上記蓋体54がそ
の全体において略同一厚さとされその曲げ剛性が比較的
強く設定されていること、及び翼本体53と蓋体54と
を比較した場合に該翼本体53の方が蓋体54よりもそ
の質量が大きくより大きな曲げ力を受けることからし
て、上記翼52が上記曲げ力F1を受けてその前縁部5
2a側が後退方向へ撓曲変形する場合、上記翼本体53
の撓曲変形に対して上記蓋体54が突っ張ってその変形
を抑制する方向に作用し、結果的に該翼本体53と蓋体
54との接合部55に剥離作用が生じ、例えば超音波接
合の接合状態の如何によっては、図8に鎖線図示(符号
53′参照)するように上記翼本体53が蓋体54から
離脱して撓曲することになり、プロペラファン50の性
能維持あるいは運転上の信頼性の確保という点において
好ましくない。
【0010】従って、プロペラファン50の性能維持及
び運転上の信頼性を確保するには、翼本体53と蓋体5
4との接合部55に作用する剥離作用を可及的に低減す
ること、及び万一剥離が生じたときでも上記翼本体53
と蓋体54との離脱飛散が阻止されるようにすることが
必要である。しかるに、かかる観点からの有効な手段は
未だ提案されていない。
【0011】そこで本願発明は、プロペラファンの性能
維持及び運転上の信頼性を確保することを目的としてな
されたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として次のような構成を採
用している。
【0013】本願の第1の発明では、回転駆動されるボ
ス2の外周面上に、翼形状を有するとともにその一方の
側面10aに凹陥部11を設けた翼本体10と該翼本体
10の上記凹陥部11に対して該凹陥部11を覆って該
凹陥部11との間に空洞部7を形成する如く接合される
蓋体20とからなる複数枚の翼3,3,・・を、上記蓋
体20側から回転軸方向に見て該翼3がその回転方向前
方側に位置する前縁部3aから後方側に位置する後縁部
3bに向けて次第に後退する如く所定の翼取付角をもっ
て設けてなるプロペラファンにおいて、上記蓋体20の
板厚を、上記翼3の前縁部3a寄りに位置する部分が後
縁部3b寄りに位置する部分よりも薄くなるように設定
したことを特徴としている。
【0014】本願の第2の発明では、回転駆動されるボ
ス2の外周面上に、翼形状を有するとともにその一方の
側面10aに凹陥部11を設けた翼本体10と該翼本体
10の上記凹陥部11に対して該凹陥部11を覆って該
凹陥部11との間に空洞部7を形成する如く接合される
蓋体20とからなる複数枚の翼3,3,・・を、上記蓋
体20側から回転軸方向に見て該翼3がその回転方向前
方側に位置する前縁部3aから後方側に位置する後縁部
3bに向けて次第に後退する如く所定の翼取付角をもっ
て設けてなるプロペラファンにおいて、上記翼本体10
の上記凹陥部11の外周壁部11aとこれに対向する上
記蓋体20の外周縁部20cの少なくともいずれか一方
側に上記翼3の面方向に凹入する受け部12,14を、
いずれか他方側には上記受け部12,14に係入する掛
止部21,22をそれぞれ設けるとともに、上記受け部
12,14と上記掛止部21,22の対向面12a,2
1c、14a,22a、14b,22b同士を溶融接合
したことを特徴としている。
【0015】本願の第3の発明では、上記第2の発明に
かかるプロペラファンにおいて、上記受け部12を上記
翼本体10の他方の側面10bから凹設され且つその一
部が上記凹陥部11に臨んで開口する凹部とし、上記掛
止部21を上記蓋体20側に設けられ且つ上記受け部1
2の開口を通してその底面12aに掛止される鉤状部材
としたことを特徴としている。
【0016】本願の第4の発明では、上記第2の発明に
かかるプロペラファンにおいて、上記受け部14を上記
翼本体10における上記凹陥部11の外周壁面11aに
凹設された凹部とし、上記掛止部22を上記蓋体20の
外周縁部20cから側方へ向けて突出し上記受け部14
に係入する突起部材としたことを特徴としている。
【0017】
【発明の効果】本願発明ではかかる構成とすることによ
り次のような効果が得られる。
【0018】本願の第1の発明にかかるプロペラファ
ンによれば、蓋体20の板厚を、翼3の前縁部3a寄り
に位置する部分が後縁部3b寄りに位置する部分よりも
薄くなるように設定しているので、該蓋体20の剛性は
上記翼3の前縁部3a寄りに位置する部分が後縁部3b
寄りに位置する部分よりも低くなっており、このため、
プロペラファン1の運転に伴う遠心力により生じる曲げ
力を受けて上記翼3が撓曲変形する場合、該蓋体20が
上記翼本体10の変形に追従して変形し該蓋体20によ
り上記翼本体10の撓曲変形が阻害されることが少な
く、それだけ上記翼本体10と蓋体20との接合部に作
用する剥離力が低減される。
【0019】また、上記蓋体20における上記翼3の後
縁部3b寄りに位置する部分はその板厚が厚く設定され
ているので、前縁部3a寄り部分の板厚を薄くしたにも
拘わらず、該蓋体20の剛性、延いては翼3全体の剛性
も良好に維持することができる。これらの結果、プロペ
ラファンの性能維持及び運転上の信頼性の確保が図られ
るものである。
【0020】本願の第2の発明にかかるプロペラファ
ンによれば、翼本体10の上記凹陥部11の外周壁部1
1aとこれに対向する蓋体20の外周縁部20cの少な
くともいずれか一方側に翼3の面方向に凹入する受け部
12,14が、いずれか他方側には上記受け部12,1
4に係入する掛止部21,22がそれぞれ設けられると
ともに、上記受け部12,14と上記掛止部21,22
の対向面12a,21c、14a,22a、14b,2
2b同士を溶融接合しているので、プロペラファン1の
運転に伴う遠心力により上記翼3に曲げ力が作用しこれ
が撓曲変形する場合、上記接合部に作用する剥離力が、
上記受け部12,14と上記掛止部21,22との係合
力により低減され該接合部における剥離が可及的に抑制
され、また万一この接合部に剥離が生じたとしても上記
受け部12,14と上記掛止部21,22との係合作用
により上記蓋体20が上記翼本体10から離脱して飛散
することが防止される。これらの相乗作用として、プロ
ペラファンの性能維持及び運転上の信頼性の確保が図ら
れるものである。
【0021】また、上記翼本体10と蓋体20との合体
時に上記受け部12,14と上記掛止部21,22とを
係合させるものであるため、これらの係合作用により上
記翼本体10と蓋体20との合体時の位置決めが容易と
なり、それだけプロペラファン1の製造工数が低減され
コストダウンが図られることになる。
【0022】本願の第3の発明にかかるプロペラファ
ンによれば、上記に記載の効果が得られるのに加えて
次のような特有の効果も得られる。即ち、この発明のプ
ロペラファン1によれば、上記受け部12を上記翼本体
10の他方の側面10bから凹設され且つその一部が上
記凹陥部11に臨んで開口する凹部とし、上記掛止部2
1を上記蓋体20側に設けられ且つ上記受け部12の開
口を通してその底面12aに掛止される鉤状部材として
いるので、上記翼本体10の製造に際してその金型を安
価な二方向分割式とすることができ、それだけ製造コス
トの低減が図れるものである。
【0023】本願の第4の発明にかかるプロペラファ
ンによれば、上記に記載の効果が得られるのに加えて
次のような特有の効果も得られる。即ち、この発明のプ
ロペラファン1によれば、上記受け部14を上記翼本体
10における上記凹陥部11の外周壁面11aに凹設さ
れた凹部とし、上記掛止部22を上記蓋体20の外周縁
部20cから側方へ向けて突出し上記受け部14に係入
する突起部材としているので、上記蓋体20の掛止部2
2が翼3の翼表面に露出することがなく、該翼3の空力
特性の向上により送風能力が高められるものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本願発明にかかるプロペラ
ファンを幾つかの好適な実施形態に基づいて説明する。
【0025】第1の実施形態 図1及び図2には、本願発明の第1の実施形態にかかる
プロペラファン1を示している。このプロペラファン1
は、上述の従来のプロペラファン50とその基本構造を
同じにするものであって、モータ(図示省略)により回
転駆動されるボス2の外周面上に次述する翼3を周方向
に所定ピッチで複数枚の配置して構成される(尚、図1
及び図2には、説明の便宜上、これら複数枚の翼3のう
ち、特定の1枚の翼3のみを図示している)。
【0026】上記翼3は、樹脂材により形成され且つそ
の内部に空洞部7をもつ所謂「中空翼」であって、次述
の翼本体10と蓋体20とからなる合体接合構造とされ
ている。
【0027】上記翼本体10は、樹脂材の型成型により
略扇形の翼形状をもつ如く一体形成されたものであっ
て、その一方の側面10aの前縁部3a寄り部位には略
扇形の平面形状を有し且つ所定深さに陥没する凹陥部1
1が形成されている。そして、この凹陥部11の外周縁
部には、次述の蓋体20を衝合させ且つこれを高周波接
合により接合固定するための棚面13が形成されてい
る。
【0028】上記翼本体10の一方の側面10aにおけ
る上記凹陥部11を除く領域と、他方の側面10bの全
域は、共にそのまま翼3の一方の翼表面を構成する。ま
た、この翼本体10の他方の側面10bは、そのまま翼
3の他方の翼表面を構成する。そして、この翼本体10
は、その前縁部3a寄り部位から後縁部3b寄り部位に
かけてその厚さが次第に減少する構造とされている。
【0029】尚、この翼本体10は、上記ボス2と一体
形成されても良いし、該ボス2とは別体形成とされ事後
的に該ボス2に締着組付けされるものであっても良い。
【0030】上記蓋体20は、樹脂材により一体的に型
成形されるものであって、該凹陥部11の平面形状に対
応する外形形状を有する板状体とされる。そして、この
蓋体20は、その板厚を、上記翼3の前縁部3a寄りに
位置する部分が後縁部3b寄りに位置する部分よりも薄
くなるように設定している。
【0031】このように構成された翼本体10と蓋体2
0は、該蓋体20を、上記翼本体10の上記凹陥部11
に対して該凹陥部11を覆蓋する如く嵌合配置し且つ該
翼本体10の棚面57に対応する部位を適宜接合するこ
とで上記凹陥部11との間に空洞部7を形成したエアロ
フォイル形状の翼3を構成する。
【0032】以上の如き構成の翼3を備えたプロペラフ
ァン1においては、これが運転されるとその回転に伴う
遠心力によって上記翼3を上記蓋体20側から見て後退
させる方向に曲げ力が作用する。この場合、蓋体20の
板厚を、翼3の前縁部3a寄りに位置する部分が後縁部
3b寄りに位置する部分よりも薄くなるように設定して
いるので、該蓋体20の剛性は上記翼3の前縁部3a寄
りに位置する部分が後縁部3b寄りに位置する部分より
も低くなっている。従って、上記翼3が上記曲げ力を受
けて撓曲変形する場合、該蓋体20が上記翼本体10の
変形に追従して変形し、該蓋体20により上記翼本体1
0の撓曲変形が阻害されることが少なく、それだけ上記
翼本体10と蓋体20との接合部に作用する剥離力が低
減され、該接合部の剥離による上記翼本体10と蓋体2
0との離脱が可及的に抑制されることになる。
【0033】また、上記蓋体20における上記翼3の後
縁部3b寄りに位置する部分はその板厚が厚く設定され
ているので、前縁部3a寄り部分の板厚を薄くしたにも
拘わらず、該蓋体20の剛性、延いては翼3全体の剛性
も良好に維持することができることになる。
【0034】第2の実施形態 図3〜図5には、本願発明の第2の実施形態にかかるプ
ロペラファン1の翼3の要部、具体的には該翼3の前縁
部3aと外周縁部3cとが合流するコーナー部A(図1
参照)を示している。このプロペラファン1は、上記第
1の実施形態にかかるプロペラファン1がその運転に伴
う上記翼3の翼本体10と蓋体20との接合部での剥離
を可及的に防止せんとするものであるのに対して、その
ような翼本体10と蓋体20との接合部における剥離の
発生を防止するとともに、さらに一歩進んで、譬え接合
部において剥離が生じたとしても上記蓋体20が翼本体
10から離脱飛散しないようにしたものである。
【0035】かかる目的を達成するために以下に述べる
如く上記翼3を構成する上記翼本体10と蓋体20との
接合構造に特有の構成を採用している。以下、かかる特
有の接合構造を中心に説明する。尚、以下の説明におい
ては、上記第1の実施形態におけるプロペラファン1の
各構成部材と同一の部材については図1及び図2におい
て使用した符号をそのまま使用することにする。
【0036】この第2の実施形態にかかるプロペラファ
ン1における翼3は、該翼3の中でも特に剥離が発生し
易い部位(換言すれば、最も遠心力による曲げ作用を受
け易い部位)のみに特有の接合構造を採用し、それ以外
の部分については上記第1の実施形態と同様の接合構
造、即ち、上記翼本体10の凹陥部11部分に上記蓋体
20を嵌合配置し、該凹陥部11の外周縁部に設けられ
た上記棚面13に対応する位置において上記翼本体10
と蓋体20とを高周波接合により溶融接合してこれら一
体化する構造を採用している。
【0037】ここで、上記特有の接合構造について、こ
れを図3〜図5を参照して具体的に説明する。先ず、翼
本体10においては、該翼本体10の他方の側面10b
上で、且つ上記翼3の前縁部3aと外周縁部3cとが連
続する前縁外周側のコーナー部Aにおいて、略三角形の
平面形状をもつ凹穴で構成される受け部12を、上記凹
陥部11の角部と該角部より外側に位置する中実部分と
に跨がって凹設し、その一部を上記凹陥部11に開口さ
せるとともに、該中実部分においては上記他方の側面1
0bと略平行に延びる平坦な底面12aを形成してい
る。
【0038】一方、上記蓋体20においては、上記翼本
体10の前縁側部20aのうち、上記受け部12に対応
する部分に、前縁側部20aから略直交方向に延びる脚
部21aと該脚部21aの下端から外側に向けて略直交
方向に延びる鉤部21bとからなる略L字状形態をもつ
掛止部21を一体的に形成している。
【0039】そして、上記翼本体10の上記凹陥部11
に上記蓋体20を嵌合配置する際、該蓋体20の掛止部
21を上記翼本体10の受け部12にその開口部分から
下方へ挿通させて該受け部12の底面12aと上記鉤部
21bの上面21cとを接触状態で対向させ、しかる
後、上記鉤部21bと上記翼本体10の一方の側面10
aで且つ該鉤部21bに対応する部位とを、上記翼3の
厚さ方向に挟んだ状態で超音波接合装置(図示省略)を
配置し、相互に接触状態で対向する上記受け部12の底
面12aと上記鉤部21bの上面21cとを上記超音波
接合装置により溶融させて接合部4を形成する。
【0040】尚、上記蓋体20は、上記コーナー部以外
の部分においては、上記第1の実施形態の場合と同様
に、該翼本体10の外周縁部20cの下面と上記翼本体
10の凹陥部11の棚面13とを、適宜箇所において超
音波接合により接合している。
【0041】このような翼接合構造とすることで、プロ
ペラファン1の運転に伴う遠心力により上記翼3に曲げ
力が作用しこれが撓曲変形する場合、上記受け部12の
底面12aと上記鉤部21bの上面21cとの間におけ
る接合部4に作用する剥離力が、上記受け部12と上記
掛止部21との係合力により低減され、該接合部4にお
ける剥離が可及的に抑制されるとともに、万一この接合
部4に剥離が生じたとしても上記受け部12と上記掛止
部21との係合作用により上記蓋体20が上記翼本体1
0から離脱して飛散することが確実に防止される。これ
らの相乗作用として、プロペラファン1の性能維持及び
運転上の信頼性の確保が図られるものである。
【0042】また、上記翼本体10と蓋体20との合体
時に上記受け部12と上記掛止部21とを係合させるも
のであるため、これらの係合作用により上記翼本体10
と蓋体20との合体時の位置決めが容易となり、それだ
けプロペラファン1の製造工数が低減されコストダウン
が図られることになる。
【0043】さらに、このプロペラファン1において
は、上記受け部12を上記翼本体10の他方の側面10
bから凹設され且つその一部が上記凹陥部11に臨んで
開口する凹部とし、上記掛止部21を上記蓋体20側に
設けられ且つ上記受け部12の開口を通してその底面1
2aに掛止される鉤状部材としているので、上記翼本体
10の製造に際してその金型を安価な二方向分割式とす
ることができ、それだけ製造コストの低減が図れるもの
である。
【0044】第3の実施形態 図6及び図7には、本願発明の第3の実施形態にかかる
プロペラファン1の翼3の要部を示している。このプロ
ペラファン1は、上記第2の実施形態にかかるプロペラ
ファン1と同様に、その運転に伴う上記翼3の翼本体1
0と蓋体20との接合部での剥離の防止と、剥離に伴う
上記蓋体20の翼本体10からの離脱飛散の防止とを図
るものであって、かかる目的を達成するために以下に述
べる如く上記翼3を構成する上記翼本体10と蓋体20
との接合構造に特有の構成を採用している。
【0045】この第3の実施形態にかかるプロペラファ
ン1における翼3は、上記各実施形態と同様に、翼本体
10と蓋体20とからなる接合合体構造であって、上記
翼3の前縁部3aと外周縁部3cとの連続部分における
上記翼本体10と蓋体20の接合構造に特有の構成をも
っている。
【0046】即ち、上記翼本体10は、上記凹陥部11
の縦壁部11a部分に略クサビ状の断面形状をもつ受け
部14を形成し、その上下一対の傾斜面14a,14b
をそれぞれ上記凹陥部11側に臨ましめている。
【0047】一方、上記蓋体20においては、その外周
縁部20cから外側へ延出するとともに上記受け部14
側の一対の傾斜面14a,14bに対応する一対の傾斜
面22a,22bを備えた略クサビ状の断面形状をもつ
掛止部22を形成している。
【0048】そして、上記翼本体10の上記凹陥部11
に上記蓋体20を嵌合配置する際、該蓋体20の掛止部
22を上記翼本体10の受け部14に嵌合させ、しかる
後、上記受け部14を上下方向に挟む状態で超音波接合
装置(図示省略)を配置し、相互に接触状態で対向する
上記受け部14の各傾斜面14a,14bと上記掛止部
22の各傾斜面22a,22bとをそれぞれ上記超音波
接合装置により溶融させてそれぞれ接合部5,6を形成
する。
【0049】尚、上記蓋体20は、上記コーナー部Aに
対応する部分以外の部分においては、上記第1の実施形
態の場合と同様に、該翼本体10の外周縁部20cの下
面と上記翼本体10の凹陥部11の棚面13とを、適宜
箇所において超音波接合により接合している。 かかる
翼接合構造とすることで、プロペラファン1の運転に伴
う遠心力により上記翼3に曲げ力が作用しこれが撓曲変
形する場合、上記接合部5,6に作用する剥離力が、上
記受け部14と上記掛止部22との係合力により低減さ
れ、該接合部5,6における剥離が可及的に抑制され
る。万一、この接合部5,6に剥離が生じたとしても、
上記受け部14と上記掛止部22との係合作用により上
記蓋体20が上記翼本体10から離脱して飛散すること
が防止される。これらの相乗作用として、プロペラファ
ンの性能維持及び運転上の信頼性の確保が図られるもの
である。
【0050】また、上記翼本体10と蓋体20との合体
時に上記受け部14と上記掛止部22とを係合させるも
のであるため、これらの係合作用により上記翼本体10
と蓋体20との合体時の位置決めが容易となり、それだ
けプロペラファン1の製造工数が低減されコストダウン
が図られることになる。
【0051】さらに、このプロペラファン1によれば、
上記受け部14を上記翼本体10における上記凹陥部1
1の外周壁面11aに凹設された凹部とし、上記掛止部
22を上記蓋体20の外周縁部20cから側方へ向けて
突出し上記受け部14に係入する突起部材としているの
で、上記蓋体20の掛止部22が翼3の翼表面に露出す
ることがなく、該翼3の空力特性の向上により送風能力
が高められるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施形態にかかるプロペラフ
ァンの要部正面図である。
【図2】図1の II-II 断面図である。
【図3】本願発明の第2の実施形態にかかるプロペラフ
ァンの翼の要部を示す正面図である。
【図4】図3の IV-IV 断面図である。
【図5】図4の V-V 矢視図である。
【図6】本願発明の第3の実施形態にかかるプロペラフ
ァンの翼の要部を示す正面図である。
【図7】図6の VII-VII 断面図である。
【図8】従来のプロペラファンの翼部分の断面図であ
る。
【図9】図8に示した翼の前縁部分の拡大図である。
【符号の説明】
1はプロペラファン、2はボス、3は翼、4〜6は接合
部、10は翼本体、11は凹陥部、12は受け部、13
は棚面、14は受け部、20は蓋体、21は掛止部、2
2は掛止部である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 29/32 - 29/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動されるボス(2)の外周面上
    に、翼形状を有するとともにその一方の側面(10a)
    に凹陥部(11)を設けた翼本体(10)と該翼本体
    (10)の上記凹陥部(11)に対して該凹陥部(1
    1)を覆って該凹陥部(11)との間に空洞部(7)を
    形成する如く接合される蓋体(20)とからなる複数枚
    の翼(3),(3),・・を、上記蓋体(20)側から
    回転軸方向に見て該翼(3)がその回転方向前方側に位
    置する前縁部(3a)から後方側に位置する後縁部(3
    b)に向けて次第に後退する如く所定の翼取付角をもっ
    て設けてなるプロペラファンであって、 上記蓋体(20)の板厚が、上記翼(3)の前縁部(3
    a)寄りに位置する部分が後縁部(3b)寄りに位置す
    る部分よりも薄くなるように設定されていることを特徴
    とするプロペラファン。
  2. 【請求項2】 回転駆動されるボス(2)の外周面上
    に、翼形状を有するとともにその一方の側面(10a)
    に凹陥部(11)を設けた翼本体(10)と該翼本体
    (10)の上記凹陥部(11)に対して該凹陥部(1
    1)を覆って該凹陥部(11)との間に空洞部(7)を
    形成する如く接合される蓋体(20)とからなる複数枚
    の翼(3),(3),・・を、上記蓋体(20)側から
    回転軸方向に見て該翼(3)がその回転方向前方側に位
    置する前縁部(3a)から後方側に位置する後縁部(3
    b)に向けて次第に後退する如く所定の翼取付角をもっ
    て設けてなるプロペラファンであって、 上記翼本体(10)の上記凹陥部(11)の外周壁部
    (11a)とこれに対向する上記蓋体(20)の外周縁
    部(20c)の少なくともいずれか一方側に上記翼
    (3)の面方向に凹入する受け部(12),(14)
    が、いずれか他方側には上記受け部(12),(14)
    に係入する掛止部(21),(22)がそれぞれ設けら
    れるとともに、上記受け部(12),(14)と上記掛
    止部(21),(22)の対向面(12a,21c)、
    (14a,22a)、(14b,22b)同士が溶融接
    合されていることを特徴とするプロペラファン。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 上記受け部(12)が、上記翼本体(10)の他方の側
    面(10b)から凹設され且つその一部が上記凹陥部
    (11)に臨んで開口する凹部とされ、 上記掛止部(21)が、上記蓋体(20)側に設けられ
    且つ上記受け部(12)の開口を通してその底面(12
    a)に掛止される鉤状部材であることを特徴とするプロ
    ペラファン。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 上記受け部(14)が、上記翼本体(10)における上
    記凹陥部(11)の外周壁面(11a)に凹設された凹
    部であり、 上記掛止部(22)が、上記蓋体(20)の外周縁部
    (20c)から側方へ向けて突出し上記受け部(14)
    に係入する突起部材であることを特徴とするプロペラフ
    ァン。
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