JP3038217B2 - カラー受像管装置 - Google Patents
カラー受像管装置Info
- Publication number
- JP3038217B2 JP3038217B2 JP1202448A JP20244889A JP3038217B2 JP 3038217 B2 JP3038217 B2 JP 3038217B2 JP 1202448 A JP1202448 A JP 1202448A JP 20244889 A JP20244889 A JP 20244889A JP 3038217 B2 JP3038217 B2 JP 3038217B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- focusing
- divided
- voltage
- electric field
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、カラー受像管に係り、特に電子銃の構造
および駆動手段を改良して解像度を改善したカラー受像
管装置に関する。
および駆動手段を改良して解像度を改善したカラー受像
管装置に関する。
(従来の技術) 現在、カラー受像管は、3電子銃方式といわれるもの
が主流となっており、なかでも、同一水平面上を通る3
電子ビームを放出するインライン型電子銃を使用し、こ
の電子銃から放出される電子ビームを第11図(a)に示
すピンクッション状の水平偏向磁界(1)および同図
(b)に示すバレル状の垂直偏向磁界(2)からなる非
斉一磁界により偏向することにより、3電子ビーム(3
B),(3G),(3R)を自己集中(セルフコンバーゼン
ス)させる方式のものが普及している。このような自己
集中方式のカラー受像管装置は、消費電力を少なくする
ことができ、カラー受像管の品質、性能を良好にするこ
とができる特徴がある。
が主流となっており、なかでも、同一水平面上を通る3
電子ビームを放出するインライン型電子銃を使用し、こ
の電子銃から放出される電子ビームを第11図(a)に示
すピンクッション状の水平偏向磁界(1)および同図
(b)に示すバレル状の垂直偏向磁界(2)からなる非
斉一磁界により偏向することにより、3電子ビーム(3
B),(3G),(3R)を自己集中(セルフコンバーゼン
ス)させる方式のものが普及している。このような自己
集中方式のカラー受像管装置は、消費電力を少なくする
ことができ、カラー受像管の品質、性能を良好にするこ
とができる特徴がある。
しかし、反面、上記偏向磁界の非斉一性は、電子ビー
ムの断面形状を電子ビームの偏向角にともなって歪ま
せ、第12図に示すように、画面(4)中央部におけるビ
ームスポット(5a)を真円になるようにしても、周辺部
のビームスポット(5b)が水平方向(X軸方向)に長い
楕円状の高輝度のコア部(6)と垂直方向に長い低輝度
のハロー部(7)とからなる形状になり、画面(4)周
辺部の解像度をいちじるしく劣化させるという問題があ
る。
ムの断面形状を電子ビームの偏向角にともなって歪ま
せ、第12図に示すように、画面(4)中央部におけるビ
ームスポット(5a)を真円になるようにしても、周辺部
のビームスポット(5b)が水平方向(X軸方向)に長い
楕円状の高輝度のコア部(6)と垂直方向に長い低輝度
のハロー部(7)とからなる形状になり、画面(4)周
辺部の解像度をいちじるしく劣化させるという問題があ
る。
このビームスポットの歪みは、ピンクッション状の水
平偏向磁界およびバレル状垂直偏向磁界により、電子ビ
ームに対する水平方向の集束が弱められ、逆に垂直方向
の集束が強められることが原因している。
平偏向磁界およびバレル状垂直偏向磁界により、電子ビ
ームに対する水平方向の集束が弱められ、逆に垂直方向
の集束が強められることが原因している。
このような偏向歪みに基づく解像度の劣化は、電子銃
の主レンズ内および偏向磁界内を通過する電子ビームの
径を小さくすることにより軽減できることが知られてお
り、その一手段として、一般的におこなわれているよう
に電子銃のプリフォーカスレンズで電子ビームを強く絞
る手段がある。しかし、この手段ではクロスオーバー径
が増大するため、画面中央部でのビームスポットが大き
くなるという問題を生ずる。
の主レンズ内および偏向磁界内を通過する電子ビームの
径を小さくすることにより軽減できることが知られてお
り、その一手段として、一般的におこなわれているよう
に電子銃のプリフォーカスレンズで電子ビームを強く絞
る手段がある。しかし、この手段ではクロスオーバー径
が増大するため、画面中央部でのビームスポットが大き
くなるという問題を生ずる。
他の手段として、プリフォーカスレンズを非対称レン
ズとし、画面中央部に入射する電子ビームを垂直方向に
アンダーフォーカスにすることにより、偏向歪みを軽減
する方法がある。しかし、この手段では画面中央部での
ビームスポットが垂直方向に長い楕円状となり、結果的
に画面中央部の解像度を劣化させる。
ズとし、画面中央部に入射する電子ビームを垂直方向に
アンダーフォーカスにすることにより、偏向歪みを軽減
する方法がある。しかし、この手段では画面中央部での
ビームスポットが垂直方向に長い楕円状となり、結果的
に画面中央部の解像度を劣化させる。
さらに他の手段として、特開昭61−39346号公報に
は、集束電極を垂直方向を長軸とする非円形電子ビーム
通過孔をもつ電極と水平方向を長軸とする非円形電子ビ
ーム通過孔をもつ電極とに分割して4極子レンズを構成
し、かつその一方の電極に電子ビームの偏向に同期して
変化する集束電圧を印加するようにしたものが、また、
特開昭61−39347号公報には、集束装置を2分割し、そ
の分割された電極間に水平位電極および垂直位電極から
なる箱形電極構体を配置し、かつその一方の電極に電子
ビームの偏向に同期して変化する集束電圧を印加するよ
うにしたものが示されている。
は、集束電極を垂直方向を長軸とする非円形電子ビーム
通過孔をもつ電極と水平方向を長軸とする非円形電子ビ
ーム通過孔をもつ電極とに分割して4極子レンズを構成
し、かつその一方の電極に電子ビームの偏向に同期して
変化する集束電圧を印加するようにしたものが、また、
特開昭61−39347号公報には、集束装置を2分割し、そ
の分割された電極間に水平位電極および垂直位電極から
なる箱形電極構体を配置し、かつその一方の電極に電子
ビームの偏向に同期して変化する集束電圧を印加するよ
うにしたものが示されている。
これらの手段によれば、画面の中央部から周辺部にわ
たって、ある程度良好な解像度が得られる。しかしつぎ
のような重大な問題点がある。すなわち、主レンズにつ
いては、集束電界と発散電界とが分離しておらず、主レ
ンズ自体を4極子レンズとすることができない。したが
って、良好な解像度を得るためには、主レンズの陰極側
に4極子レンズを設ける必要があるが、この4極子レン
ズは、主レンズから見込んだ物点位置を水平、垂直方向
で異ならしめると同時に、主レンズに入射する電子ビー
ムの広がりも、水平、垂直方向で異ならしめる。この物
点位置と主レンズに入射する電子ビームの広がりとの関
係は、4極子レンズの作用を弱めるため、集束電圧を変
化させたときの画面周辺部の改善性(感度)を十分にと
ることができない。特にこの問題は、大電流動作、大形
かつ広偏向角管の場合には、上記感度を十分にとる必要
があるので、これら公報の方法では、画像周辺部の解像
度を十分に改善することができない。
たって、ある程度良好な解像度が得られる。しかしつぎ
のような重大な問題点がある。すなわち、主レンズにつ
いては、集束電界と発散電界とが分離しておらず、主レ
ンズ自体を4極子レンズとすることができない。したが
って、良好な解像度を得るためには、主レンズの陰極側
に4極子レンズを設ける必要があるが、この4極子レン
ズは、主レンズから見込んだ物点位置を水平、垂直方向
で異ならしめると同時に、主レンズに入射する電子ビー
ムの広がりも、水平、垂直方向で異ならしめる。この物
点位置と主レンズに入射する電子ビームの広がりとの関
係は、4極子レンズの作用を弱めるため、集束電圧を変
化させたときの画面周辺部の改善性(感度)を十分にと
ることができない。特にこの問題は、大電流動作、大形
かつ広偏向角管の場合には、上記感度を十分にとる必要
があるので、これら公報の方法では、画像周辺部の解像
度を十分に改善することができない。
ところで、本出願人に係る特開昭64−38947号公報に
は、主レンズ部の集束領域と発散領域にそれぞれ特性の
異なる4極子レンズを設け、この2つの4極子レンズの
間に一定電圧を印加する中間電極を設けることにより、
実質的に2つの4極子レンズを分離し、かつ画面周辺部
での集束電圧を変化させることにより、画面周辺部の解
像度を改善するようにしたものが示されている。
は、主レンズ部の集束領域と発散領域にそれぞれ特性の
異なる4極子レンズを設け、この2つの4極子レンズの
間に一定電圧を印加する中間電極を設けることにより、
実質的に2つの4極子レンズを分離し、かつ画面周辺部
での集束電圧を変化させることにより、画面周辺部の解
像度を改善するようにしたものが示されている。
この手段は、前記各公報の問題を解決して感度を高め
ることができる有効な方法である。しかし、この手段で
も、これを34インチクラスの超大形管に適用すると、な
お画面周辺部の解像度を十分にすることができず、より
高い感度が必要になるという問題がある。
ることができる有効な方法である。しかし、この手段で
も、これを34インチクラスの超大形管に適用すると、な
お画面周辺部の解像度を十分にすることができず、より
高い感度が必要になるという問題がある。
(発明が解決しようとする課題) 上記のように、従来より偏向歪みに基づく解像度の劣
化を軽減する各種手段がある。しかし、従来の手段は、
画面中央部の解像度を犠牲にして周辺部の解像度の改善
を図るという妥協的な手段であるか、あるいは画面中央
部から周辺部にわたってある程度の改善は得られるが、
大形、広偏向角管に対しては不十分となるものであり、
さらに特定の電圧を印加するために、特別のソケットや
ベースが必要となり、互換性に問題を生ずるなどの問題
がある。
化を軽減する各種手段がある。しかし、従来の手段は、
画面中央部の解像度を犠牲にして周辺部の解像度の改善
を図るという妥協的な手段であるか、あるいは画面中央
部から周辺部にわたってある程度の改善は得られるが、
大形、広偏向角管に対しては不十分となるものであり、
さらに特定の電圧を印加するために、特別のソケットや
ベースが必要となり、互換性に問題を生ずるなどの問題
がある。
この発明は、上記問題点を解決するためになされたも
のであり、解像度に対して従来のような妥協的手段をと
ることなく、しかも大形、広偏向角管に対しても画面全
域にわたり高解像度が得られ、かつソケットや互換性に
も問題のないカラー受像管装置を構成することを目的と
する。
のであり、解像度に対して従来のような妥協的手段をと
ることなく、しかも大形、広偏向角管に対しても画面全
域にわたり高解像度が得られ、かつソケットや互換性に
も問題のないカラー受像管装置を構成することを目的と
する。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記課題を解決するため、この発明は、陰極側から集
束電極、1個または複数個の中間電極および最終加速電
極が上記集束電極、中間電極、最終加速電極の順に配設
され、かつ上記最終加速電極に印加される高電圧を抵抗
分割して上記中間電極に一定電圧を印加する抵抗器が近
接して配置された電子銃を有し、この電子銃から放出さ
れる電子ビームを偏向装置の形成する偏向磁界により偏
向するカラー受像管装置において、上記集束電極を分割
して複数個の分割集束電極とし、この分割集束電極の少
なくとも1個に上記偏向装置の偏向に同期して可変する
ダイナミック電圧を印加し、このダイナミック電圧の印
加される分割集束電極以外の分割集束電極に上記抵抗を
介して一定電圧を印加し、この一定電圧が印加される分
割集束電極の上記中間電極側に水平方向よりも垂直方向
に強い集束作用をもつ第1の非対称性集束電界を形成
し、上記ダイナミック電圧の印加される分割集束電極と
上記一定電圧が印加される分割集束電極の間に水平方向
よりも垂直方向に強い集束作用をもつ第2の非対称性集
束電界を形成し、上記最終加速電極近傍に水平方向より
も垂直方向に強い発散作用をもつ非対称性発散電界を形
成し、上記偏向装置により電子ビームが偏向されないと
きは上記第1および第2の非対称性集束電界と上記非対
称性発散電界とを平衡させるようにした。
束電極、1個または複数個の中間電極および最終加速電
極が上記集束電極、中間電極、最終加速電極の順に配設
され、かつ上記最終加速電極に印加される高電圧を抵抗
分割して上記中間電極に一定電圧を印加する抵抗器が近
接して配置された電子銃を有し、この電子銃から放出さ
れる電子ビームを偏向装置の形成する偏向磁界により偏
向するカラー受像管装置において、上記集束電極を分割
して複数個の分割集束電極とし、この分割集束電極の少
なくとも1個に上記偏向装置の偏向に同期して可変する
ダイナミック電圧を印加し、このダイナミック電圧の印
加される分割集束電極以外の分割集束電極に上記抵抗を
介して一定電圧を印加し、この一定電圧が印加される分
割集束電極の上記中間電極側に水平方向よりも垂直方向
に強い集束作用をもつ第1の非対称性集束電界を形成
し、上記ダイナミック電圧の印加される分割集束電極と
上記一定電圧が印加される分割集束電極の間に水平方向
よりも垂直方向に強い集束作用をもつ第2の非対称性集
束電界を形成し、上記最終加速電極近傍に水平方向より
も垂直方向に強い発散作用をもつ非対称性発散電界を形
成し、上記偏向装置により電子ビームが偏向されないと
きは上記第1および第2の非対称性集束電界と上記非対
称性発散電界とを平衡させるようにした。
また、最終加速電極の陰極側および中間電極に隣接す
る分割集束電極の中間電極側にはともに3電子ビームに
共通な水平方向の電界が浸透するようになっている。
る分割集束電極の中間電極側にはともに3電子ビームに
共通な水平方向の電界が浸透するようになっている。
さらに、ダイナミック電圧の印加される分割集束電極
の両側の電極に一定電圧が印加され、上記ダイナミック
電圧の印加される分割集束電極の最終加速電極側に第1
の非対称性集束電界、陰極側に第2の非対称性集束電界
が形成されるようにした。
の両側の電極に一定電圧が印加され、上記ダイナミック
電圧の印加される分割集束電極の最終加速電極側に第1
の非対称性集束電界、陰極側に第2の非対称性集束電界
が形成されるようにした。
(作用) たとえば3電子ビームを放出するインライン型電子銃
について上記のように構成すると、中間電極に隣接する
集束電極内への電界の浸透は、水平方向には中央と両側
からの浸透が干渉することにより、垂直方向の浸透より
も相対的に弱くなり、水平方向よりも垂直方向に強い非
対称の集束電界(第1の非対称性集束電界)が形成され
る。同様の最終加速電極に浸透する電界も、水平方向よ
りも垂直方向に強い非対称の発散電界(第1の非対称性
発散電界)となる。
について上記のように構成すると、中間電極に隣接する
集束電極内への電界の浸透は、水平方向には中央と両側
からの浸透が干渉することにより、垂直方向の浸透より
も相対的に弱くなり、水平方向よりも垂直方向に強い非
対称の集束電界(第1の非対称性集束電界)が形成され
る。同様の最終加速電極に浸透する電界も、水平方向よ
りも垂直方向に強い非対称の発散電界(第1の非対称性
発散電界)となる。
一方、中間電極に印加される一定電圧は、フォーカス
性能の面から、一般に単に電極間ギャップを広げただけ
(中間電極がない)の電界拡張型レンズの場合の中間電
極の位置に相当する電位よりも低い電圧が印加される。
したがって、集束電極と最終加速電極との間に形成され
る非対称性集束電界と非対称性発散電界とでは、非対称
性発散電界の方が強くなる。さらに、分割された複数個
の分割集束電極の対向面間の少なくとも1か所には、も
う一つの非対称性集積電界(第2の非対称性集束電界)
が形成される。
性能の面から、一般に単に電極間ギャップを広げただけ
(中間電極がない)の電界拡張型レンズの場合の中間電
極の位置に相当する電位よりも低い電圧が印加される。
したがって、集束電極と最終加速電極との間に形成され
る非対称性集束電界と非対称性発散電界とでは、非対称
性発散電界の方が強くなる。さらに、分割された複数個
の分割集束電極の対向面間の少なくとも1か所には、も
う一つの非対称性集積電界(第2の非対称性集束電界)
が形成される。
しかも、上記集束電極側の集中電界と最終加速電極側
の発散電界とは、一定電圧が印加される中間電極により
分離独立しているため、集束電圧を変化させても発散電
界にはほとんど影響を与えることはない。
の発散電界とは、一定電圧が印加される中間電極により
分離独立しているため、集束電圧を変化させても発散電
界にはほとんど影響を与えることはない。
したがって、画面中央部に対しては、少なくとも2つ
の非対称性集束電界と非対称性発散電界とを平衡させ
て、電子ビームを真円状またはやや縦長の形状に集束さ
せることができる。また、画面周辺部に対しては、電子
ビームの偏向と同期して上昇するダイナミック電圧によ
り、上記少なくとも2つの非対称性集束電界は弱まり、
レンズ全体として相対的に発散電界が強くなる。したが
って、それにより電子ビームは、垂直方向に強い発散作
用を受け、垂直方向にはアンダーフォーカスとなって、
垂直方向に強い集束作用が軽減される。しかも、ダイナ
ミック電圧の上昇にともなって、少なくとも2つの非対
称性集束電界は、ともに弱くなるので、感度を十分にす
ることができる。
の非対称性集束電界と非対称性発散電界とを平衡させ
て、電子ビームを真円状またはやや縦長の形状に集束さ
せることができる。また、画面周辺部に対しては、電子
ビームの偏向と同期して上昇するダイナミック電圧によ
り、上記少なくとも2つの非対称性集束電界は弱まり、
レンズ全体として相対的に発散電界が強くなる。したが
って、それにより電子ビームは、垂直方向に強い発散作
用を受け、垂直方向にはアンダーフォーカスとなって、
垂直方向に強い集束作用が軽減される。しかも、ダイナ
ミック電圧の上昇にともなって、少なくとも2つの非対
称性集束電界は、ともに弱くなるので、感度を十分にす
ることができる。
(実施例) 以下、図面を参照してこの発明を実施例に基づいて説
明する。
明する。
第6図にその一実施例であるカラー受像管装置を示
す。このカラー受像管装置は、パネル(10)およびこの
パネル(10)に一体に接合されたファンネル(11)から
なる外囲器(12)を有し、そのパネル(10)内面に、
青、緑、赤に発光する3色蛍光体層からなる蛍光体スク
リーン(13)が形成され、この蛍光体スクリーン(13)
に対向して、その内側に多数の電子ビーム通過孔の形成
されたジャドウマスク(14)が装着されている。また、
ファンネル(11)のネック(15)内に、同一水平面上に
並列する3電子ビームを放出する下記電子銃(16)が配
設されている。さらに、ファンネル(11)の外側に偏向
装置(18)が装着されている。
す。このカラー受像管装置は、パネル(10)およびこの
パネル(10)に一体に接合されたファンネル(11)から
なる外囲器(12)を有し、そのパネル(10)内面に、
青、緑、赤に発光する3色蛍光体層からなる蛍光体スク
リーン(13)が形成され、この蛍光体スクリーン(13)
に対向して、その内側に多数の電子ビーム通過孔の形成
されたジャドウマスク(14)が装着されている。また、
ファンネル(11)のネック(15)内に、同一水平面上に
並列する3電子ビームを放出する下記電子銃(16)が配
設されている。さらに、ファンネル(11)の外側に偏向
装置(18)が装着されている。
この偏向装置(18)は、電子ビームを水平方向に偏向
するピンクッション状の水平偏向磁界を形成する水平偏
向コイルと、垂直方向に偏向するバレル状の垂直偏向磁
界を形成する垂直偏向コイルとを備え、その水平および
垂直偏向磁界により上記電子銃(16)から放出される3
電子ビームを偏向して、この3電子ビームにより蛍光体
スクリーン(13)を走査することにより、カラー画像を
表示する構造となっている。
するピンクッション状の水平偏向磁界を形成する水平偏
向コイルと、垂直方向に偏向するバレル状の垂直偏向磁
界を形成する垂直偏向コイルとを備え、その水平および
垂直偏向磁界により上記電子銃(16)から放出される3
電子ビームを偏向して、この3電子ビームにより蛍光体
スクリーン(13)を走査することにより、カラー画像を
表示する構造となっている。
上記電子銃(16)は、第1図に示すように、ヒーター
(図示せず)を内挿し、水平方向に一列に配置された3
個の陰極(20)を有し、この陰極(20)から蛍光体スク
リーン方向に順次第1ないし第6電極(21)〜(26)が
配置されている。特にこの例の電子銃(16)では、第5
電極(25)は、分割されて互いに隣接する3個の分割集
束電極(251)〜(253)からなる。また、蛍光体スクリ
ーン側に位置する分割集束電極(253)と第6電極(2
6)との間に2個の中間電極(27),(28)が配置され
ている。これら陰極(20)、第1ないし第6電極(21)
〜(26)および中間電極(27),(28)は、一対の絶縁
支持体(図示せず)により一体に固定され、その一体に
固定された第6電極(26)の蛍光体スクリーン側端面に
コンバーゼンス・カップ(29)が取付けられている。ま
た、この電子銃(16)には、一体に固定された各電極に
接近して抵抗器(30)が配置されている。この抵抗器
(30)は、電子銃(16)とともにネック内に配置されて
いる。
(図示せず)を内挿し、水平方向に一列に配置された3
個の陰極(20)を有し、この陰極(20)から蛍光体スク
リーン方向に順次第1ないし第6電極(21)〜(26)が
配置されている。特にこの例の電子銃(16)では、第5
電極(25)は、分割されて互いに隣接する3個の分割集
束電極(251)〜(253)からなる。また、蛍光体スクリ
ーン側に位置する分割集束電極(253)と第6電極(2
6)との間に2個の中間電極(27),(28)が配置され
ている。これら陰極(20)、第1ないし第6電極(21)
〜(26)および中間電極(27),(28)は、一対の絶縁
支持体(図示せず)により一体に固定され、その一体に
固定された第6電極(26)の蛍光体スクリーン側端面に
コンバーゼンス・カップ(29)が取付けられている。ま
た、この電子銃(16)には、一体に固定された各電極に
接近して抵抗器(30)が配置されている。この抵抗器
(30)は、電子銃(16)とともにネック内に配置されて
いる。
上記電極のうち、第1および第2電極(21),(22)
は、薄い板状の電極からなり、これら電極(21),(2
2)には、一列配置の3個の陰極(20)に対応して、径
小の3個の円形開孔が形成されている。第3電極(23)
は、2個のカップ状電極の開放端を突合わせた構造に形
成され、その第2電極(22)側の端面には、第2電極
(22)の開孔よりもやや径大の3個の円形開孔が形成さ
れ、第4電極(24)側の端面には、この第2電極(22)
側端面の開孔よりも径大の3個の円形開孔が形成されて
いる。第4電極(24)も2個のカップ状電極の開放端を
突合わせた構造に形成されている。第5電極(25)の3
個の分割集束装置(251)〜(253)のうち、分割集束電
極(251),(252)は2個のカップ状電極を開放端で突
合わせた構造に、また分割集束電極(253)は開放端を
突合わせた2個のカップ状電極を2個組合わせた構造に
形成されている。中間電極(27),(28)はもとに板厚
の厚い板状の電極からなる。また第6電極(26)は2個
のカップ状電極の開放端を突合わせた構造に形成されて
いる。そして、これら第4電極(24)、分割集束電極
(251)〜(253)、第6電極(26)の各端面および板状
の中間電極(27),(28)には、第3電極(23)の第4
電極(24)側端面の開孔と同一径の3個の円形開孔が形
成されている。さらにコンバーゼンス・カップ(29)の
底面にも同一径の3個の円形開孔が形成されている。
は、薄い板状の電極からなり、これら電極(21),(2
2)には、一列配置の3個の陰極(20)に対応して、径
小の3個の円形開孔が形成されている。第3電極(23)
は、2個のカップ状電極の開放端を突合わせた構造に形
成され、その第2電極(22)側の端面には、第2電極
(22)の開孔よりもやや径大の3個の円形開孔が形成さ
れ、第4電極(24)側の端面には、この第2電極(22)
側端面の開孔よりも径大の3個の円形開孔が形成されて
いる。第4電極(24)も2個のカップ状電極の開放端を
突合わせた構造に形成されている。第5電極(25)の3
個の分割集束装置(251)〜(253)のうち、分割集束電
極(251),(252)は2個のカップ状電極を開放端で突
合わせた構造に、また分割集束電極(253)は開放端を
突合わせた2個のカップ状電極を2個組合わせた構造に
形成されている。中間電極(27),(28)はもとに板厚
の厚い板状の電極からなる。また第6電極(26)は2個
のカップ状電極の開放端を突合わせた構造に形成されて
いる。そして、これら第4電極(24)、分割集束電極
(251)〜(253)、第6電極(26)の各端面および板状
の中間電極(27),(28)には、第3電極(23)の第4
電極(24)側端面の開孔と同一径の3個の円形開孔が形
成されている。さらにコンバーゼンス・カップ(29)の
底面にも同一径の3個の円形開孔が形成されている。
抵抗器(30)は、一端が第6電極(26)に接続され、
他端が接地されている。そして、中間点(31)が分割集
束電極(252)およびこの分割集束電極(252)を介して
中間電極(27)に接続され、ファンネルの側壁に設けら
れた陽極端子に供給される陽極電圧(最終加速電圧)を
抵抗分割して、分割集束電極(251)および中間電極(2
7)に一定の電圧を、また中間電極(28)には、中間点
(32)からそれとは異なる一定の電圧を印加するように
なっている。
他端が接地されている。そして、中間点(31)が分割集
束電極(252)およびこの分割集束電極(252)を介して
中間電極(27)に接続され、ファンネルの側壁に設けら
れた陽極端子に供給される陽極電圧(最終加速電圧)を
抵抗分割して、分割集束電極(251)および中間電極(2
7)に一定の電圧を、また中間電極(28)には、中間点
(32)からそれとは異なる一定の電圧を印加するように
なっている。
各電極に印加される電圧は、たとえば陰極(20)に15
0V程度の直流電圧と画像変調信号が印加され、第1電極
(21)は接地される。第2電極(22)は、管内で第4電
極(24)と接地され、約600Vの電圧が、第3電極(23)
は、管内で分割集束電極(251),(253)と接続され、
電子ビームの偏向に同期して可変する基準電圧7kV程度
のダイナミック集束電圧が印加される。第6電極(26)
には25〜30kV程度の高圧の最終加速電圧が印加され、分
割集束装置(252)および中間電極(27)には、この第
6電極(26)に印加される最終加速電圧の約40%の電圧
が、また中間電極(28)には最終加速電圧の約65%の電
圧が印加される。
0V程度の直流電圧と画像変調信号が印加され、第1電極
(21)は接地される。第2電極(22)は、管内で第4電
極(24)と接地され、約600Vの電圧が、第3電極(23)
は、管内で分割集束電極(251),(253)と接続され、
電子ビームの偏向に同期して可変する基準電圧7kV程度
のダイナミック集束電圧が印加される。第6電極(26)
には25〜30kV程度の高圧の最終加速電圧が印加され、分
割集束装置(252)および中間電極(27)には、この第
6電極(26)に印加される最終加速電圧の約40%の電圧
が、また中間電極(28)には最終加速電圧の約65%の電
圧が印加される。
上記電圧の印加により陰極(20)と第1、第2電極
(21),(22)とにより三極部が形成され、陰極(20)
から電子ビームを放射させるとともにクロスオーバーが
形成される。また、第2、第3電極(22),(23)によ
り、三極部から出射する電子ビームを予備集束するプリ
フォーカス・レンズが、さらに分割集束電極(251),
(252),(253)により、上記プリフォーカス・レンズ
により予備集束された電子ビームをさらに予備集束する
補助レンズが、そして、分割集束電極(253)、中間電
極(27),(28)および第6電極(26)により、電子ビ
ームを蛍光体スクリーン上に集束する主レンズが形成さ
れる。なお、この主レンズは、中間電極(27),(28)
によりレンズ領域が拡張されるので、拡張電界レンズと
いわれ、長焦点レンズを構成している。
(21),(22)とにより三極部が形成され、陰極(20)
から電子ビームを放射させるとともにクロスオーバーが
形成される。また、第2、第3電極(22),(23)によ
り、三極部から出射する電子ビームを予備集束するプリ
フォーカス・レンズが、さらに分割集束電極(251),
(252),(253)により、上記プリフォーカス・レンズ
により予備集束された電子ビームをさらに予備集束する
補助レンズが、そして、分割集束電極(253)、中間電
極(27),(28)および第6電極(26)により、電子ビ
ームを蛍光体スクリーン上に集束する主レンズが形成さ
れる。なお、この主レンズは、中間電極(27),(28)
によりレンズ領域が拡張されるので、拡張電界レンズと
いわれ、長焦点レンズを構成している。
ところで、上記のように電子銃(16)を構成すると、
第2図(a)および(b)に示すように、分割集束電極
(253)、中間電極(27),(28)および第6電極(2
6)により形成される主レンズ部では、分割集束電極(2
53)の中間電極(27)側に浸透する水平方向の集束性電
界は、中央開孔(34a)および両サイド開孔(34b),
(34c)に対応する等電位線が共通となる。一方、同図
(b)に示すように、分割集束電極(253)の側壁(3
5)の影響により、垂直方向の等電位線の半径は水平方
向のそれよりも小さくなり、相対的に垂直方向の集束作
用が水平方向よりも強くなる。
第2図(a)および(b)に示すように、分割集束電極
(253)、中間電極(27),(28)および第6電極(2
6)により形成される主レンズ部では、分割集束電極(2
53)の中間電極(27)側に浸透する水平方向の集束性電
界は、中央開孔(34a)および両サイド開孔(34b),
(34c)に対応する等電位線が共通となる。一方、同図
(b)に示すように、分割集束電極(253)の側壁(3
5)の影響により、垂直方向の等電位線の半径は水平方
向のそれよりも小さくなり、相対的に垂直方向の集束作
用が水平方向よりも強くなる。
また、第3図(a)および(b)に示すように、分割
集束電極(251),(252),(253)により形成される
補助レンズ部でも、相対的に垂直方向の集束作用が水平
方向よりも強くなる。
集束電極(251),(252),(253)により形成される
補助レンズ部でも、相対的に垂直方向の集束作用が水平
方向よりも強くなる。
同様に考えて、主レンズ部の第6電極(26)内に浸透
する発散性電界も、相対的に垂直方向の集束作用が水平
方向よりも強くなる。
する発散性電界も、相対的に垂直方向の集束作用が水平
方向よりも強くなる。
つまり、上記電子銃(16)では、レンズ系が2つの非
対称性集束性電界と1つの非対称性発散性電界との組合
わせにより構成されており、電子ビームを偏向しないで
蛍光体スクリーンの中央部に入射させるときは、分割集
束電極(251),(253)に所定の集束電圧が印加され
る。それにより、2つの非対称性集束性電界と1つの非
対称性発散性電界とは平衡状態となり、電子ビームを蛍
光体スクリーン上に真円状に集束させる。これに対し、
電子ビームを偏向して蛍光体スクリーンの周辺部に入射
させるときは、分割集束電極(251),(253)に印加さ
れる集束電圧を上昇させて、分割集束電極(252)およ
び中間電極(27)に印加させる電圧に接近させる。それ
により、2つの非対称性集束性電界は弱まり、一方、非
対称性発散性電界は変化しないので、主レンズ全体とし
ては、相対的に非対称性発散性電界が強くなる。しか
も、その非対称性は、2重に弱くなるので、垂直方向に
大きくアンダーフォーカス状態となり、偏向磁界から受
けるオーバーフォーカス状態を解消し、しかも電子ビー
ムの偏向に同期して可変する集束電圧の可変幅を小さく
することができる。
対称性集束性電界と1つの非対称性発散性電界との組合
わせにより構成されており、電子ビームを偏向しないで
蛍光体スクリーンの中央部に入射させるときは、分割集
束電極(251),(253)に所定の集束電圧が印加され
る。それにより、2つの非対称性集束性電界と1つの非
対称性発散性電界とは平衡状態となり、電子ビームを蛍
光体スクリーン上に真円状に集束させる。これに対し、
電子ビームを偏向して蛍光体スクリーンの周辺部に入射
させるときは、分割集束電極(251),(253)に印加さ
れる集束電圧を上昇させて、分割集束電極(252)およ
び中間電極(27)に印加させる電圧に接近させる。それ
により、2つの非対称性集束性電界は弱まり、一方、非
対称性発散性電界は変化しないので、主レンズ全体とし
ては、相対的に非対称性発散性電界が強くなる。しか
も、その非対称性は、2重に弱くなるので、垂直方向に
大きくアンダーフォーカス状態となり、偏向磁界から受
けるオーバーフォーカス状態を解消し、しかも電子ビー
ムの偏向に同期して可変する集束電圧の可変幅を小さく
することができる。
この電子銃(16)の動作を第4図および第5図に光学
モデルで示す。すなわち、第4図(a)に示すように、
電子ビーム(36)が偏向されないときは、水平方向に
は、相対的に弱い2つの集束レンズ(37),(38)と相
対的に弱い1つの発散レンズ(39)とが、垂直方向に
は、同図(b)に示すように、相対的に強い2つの集束
レンズ(37),(38)と相対的に強い1つの発散レンズ
(39)とが形成され、水平、垂直両方向とも蛍光体スク
リーン(13)上に最良の状態に集束され、ほぼ真円のビ
ームスポットが得られる。一方、電子ビーム(36)が偏
向されるときは、第5図(a)に示すように、水平方向
には、2つの集束レンズ(37),(38)は、集束電圧が
上昇しても感度が鈍るので、上記電子ビーム(36)が偏
向されないときはほとんど変わらず、発散レンズ(39)
も、集束電圧が上昇しても、中間電極の電圧が一定であ
るため変化しない。これに対し、垂直方向には、同図
(b)に示すように、集束電圧の上昇により2つの集束
レンズ(37),(38)が弱まり、垂直方向には、大きく
アンダーフォーカス状態となる。
モデルで示す。すなわち、第4図(a)に示すように、
電子ビーム(36)が偏向されないときは、水平方向に
は、相対的に弱い2つの集束レンズ(37),(38)と相
対的に弱い1つの発散レンズ(39)とが、垂直方向に
は、同図(b)に示すように、相対的に強い2つの集束
レンズ(37),(38)と相対的に強い1つの発散レンズ
(39)とが形成され、水平、垂直両方向とも蛍光体スク
リーン(13)上に最良の状態に集束され、ほぼ真円のビ
ームスポットが得られる。一方、電子ビーム(36)が偏
向されるときは、第5図(a)に示すように、水平方向
には、2つの集束レンズ(37),(38)は、集束電圧が
上昇しても感度が鈍るので、上記電子ビーム(36)が偏
向されないときはほとんど変わらず、発散レンズ(39)
も、集束電圧が上昇しても、中間電極の電圧が一定であ
るため変化しない。これに対し、垂直方向には、同図
(b)に示すように、集束電圧の上昇により2つの集束
レンズ(37),(38)が弱まり、垂直方向には、大きく
アンダーフォーカス状態となる。
したがって、上記電子銃(16)を配設したカラー受像
管装置は、蛍光体スクリーン(13)の中央部でのビーム
スポットをほぼ真円とし、周辺部においても従来垂直方
向に現れた低輝度のハロー部をほぼ完全に除去すること
かでき、大形、広偏向管についても十分に感度が得ら
れ、余裕をもって画面全面にわたり高解像度とすること
ができる。また、偏向に同期して可変させる電圧は、従
来の集束電圧に重畳するだけで得られるので、従来のカ
ラー受像管と同じ端子から供給することができる。さら
に、中間電極(27)には、分割集束電極(252)を介し
て電圧を印加するので、抵抗器(30)のパターンを電位
勾配が滑らかになる方向にすることができ、中間電極
(27),(28)に供給する電圧の取出し端子を有効に離
間させて、管内放電などの耐電圧特性を良好にすること
ができる。同時に抵抗器(30)の信頼性も向上させるこ
とができる。
管装置は、蛍光体スクリーン(13)の中央部でのビーム
スポットをほぼ真円とし、周辺部においても従来垂直方
向に現れた低輝度のハロー部をほぼ完全に除去すること
かでき、大形、広偏向管についても十分に感度が得ら
れ、余裕をもって画面全面にわたり高解像度とすること
ができる。また、偏向に同期して可変させる電圧は、従
来の集束電圧に重畳するだけで得られるので、従来のカ
ラー受像管と同じ端子から供給することができる。さら
に、中間電極(27)には、分割集束電極(252)を介し
て電圧を印加するので、抵抗器(30)のパターンを電位
勾配が滑らかになる方向にすることができ、中間電極
(27),(28)に供給する電圧の取出し端子を有効に離
間させて、管内放電などの耐電圧特性を良好にすること
ができる。同時に抵抗器(30)の信頼性も向上させるこ
とができる。
つぎに、他の実施例について述べる。
上記実施例では、各電極の電子ビーム通過孔を円形と
したが、中間電極側に位置する分割集束電極(253)お
よび第6電極の中間電極側の開孔、および第2の非対称
性集束電界を形成する多分割された分割集束電極の開孔
については、第7図に示すように、3電子ビームの配列
方向(水平方向)を長軸とする非円形孔(41)としても
よい。
したが、中間電極側に位置する分割集束電極(253)お
よび第6電極の中間電極側の開孔、および第2の非対称
性集束電界を形成する多分割された分割集束電極の開孔
については、第7図に示すように、3電子ビームの配列
方向(水平方向)を長軸とする非円形孔(41)としても
よい。
また、第8図に示すように、2つの非対称性集束電界
の形成に関与する分割集束電極(253)の2つのカップ
状電極、および非対称性発散電界の形成に関与する第6
電極(26)のカップ状電極については、その内側に3個
の開孔を挟むように垂直方向に一対の板状部材(42)を
配置して、電極間に形成される水平方向および垂直方向
の電界を調整する構造としてもよい。
の形成に関与する分割集束電極(253)の2つのカップ
状電極、および非対称性発散電界の形成に関与する第6
電極(26)のカップ状電極については、その内側に3個
の開孔を挟むように垂直方向に一対の板状部材(42)を
配置して、電極間に形成される水平方向および垂直方向
の電界を調整する構造としてもよい。
さらに、上記実施例では、集束電極(第5電極)を3
分割したが、この集束電極の分割はこれに限らず、2分
割以上の多分割であればよい。
分割したが、この集束電極の分割はこれに限らず、2分
割以上の多分割であればよい。
また、非対称性集束電界は、分割された集束電極の複
数箇所に設けられればよい。たとえば第9図に示すよう
に、2分割して分割集束電極(251),(252)とし、そ
の第4電極(24)側に位置する分割集束装置(251)に
第3電極(23)に印加する電圧と同一の一方の集束電圧
を、分割電極(252)に抵抗分割された他方の集束電圧
を印加して、分割集束電極(251),(252)間に第2の
非対称性集束電界を形成するようにしてもよい。
数箇所に設けられればよい。たとえば第9図に示すよう
に、2分割して分割集束電極(251),(252)とし、そ
の第4電極(24)側に位置する分割集束装置(251)に
第3電極(23)に印加する電圧と同一の一方の集束電圧
を、分割電極(252)に抵抗分割された他方の集束電圧
を印加して、分割集束電極(251),(252)間に第2の
非対称性集束電界を形成するようにしてもよい。
また、上記実施例では、分割された集束電極間に非対
称性集束電界を形成するようにしたが、この集束電極間
に形成される非対称性電界は、発散電界でもよい。
称性集束電界を形成するようにしたが、この集束電極間
に形成される非対称性電界は、発散電界でもよい。
また、上記実施例では、中間電極が2個の場合につい
て述べたが、この中間電極は、1個あるいは3個以上と
してもよい。
て述べたが、この中間電極は、1個あるいは3個以上と
してもよい。
さらに、抵抗器については、第10図に示すように、管
外に可変抵抗器(43)を設置し、この可変抵抗器(43)
を介して抵抗器(30)の他端を接地して、ビームスポッ
トの水平方向のフォーカス調整を独立におこなうことが
できるようにしてもよい。このように構成すると、フォ
ーカス調整をより精密におこなうことができる。
外に可変抵抗器(43)を設置し、この可変抵抗器(43)
を介して抵抗器(30)の他端を接地して、ビームスポッ
トの水平方向のフォーカス調整を独立におこなうことが
できるようにしてもよい。このように構成すると、フォ
ーカス調整をより精密におこなうことができる。
なお、上記実施例では、クオドラポテンシャル型電子
銃について述べたが、この発明は、他の複合型電子銃に
も適用できるし、また、バイポテンシャル型あるいはユ
ニポテンシャル型などの電子銃にも適用できる。また、
この発明は、インライン型電子銃ばかりでなく、デルタ
配列の電子銃にも適用できる。さらに、3電子ビームを
放出する電子銃ばかりでなく、複数ビームを放出する電
子銃および単電子ビームを放出するすべての電子銃に適
用できる。
銃について述べたが、この発明は、他の複合型電子銃に
も適用できるし、また、バイポテンシャル型あるいはユ
ニポテンシャル型などの電子銃にも適用できる。また、
この発明は、インライン型電子銃ばかりでなく、デルタ
配列の電子銃にも適用できる。さらに、3電子ビームを
放出する電子銃ばかりでなく、複数ビームを放出する電
子銃および単電子ビームを放出するすべての電子銃に適
用できる。
なおまた、上記実施例では、電子ビームの偏向に同期
して集束電圧を可変させるダイナミックフォーカス方式
について説明したが、この発明は、集束電圧を固定して
使用する通常の場合にも適用できる。
して集束電圧を可変させるダイナミックフォーカス方式
について説明したが、この発明は、集束電圧を固定して
使用する通常の場合にも適用できる。
[発明の効果] 上記のように、陰極側から集束電極、1個または複数
個の中間電極および最終加速電極が集束電極、中間電
極、最終加速電極の順に配設され、かつ最終加速電極に
印加される高電圧を抵抗分割して中間電極に一定電圧を
印加する抵抗器が近接して配置された電子銃を有し、こ
の電子銃から放出される電子ビームを偏向装置の形成す
る偏向磁界により偏向するカラー受像管装置において、
集束電極を分割して複数個の分割集束電極とし、この分
割集束電極の少なくとも1個に上記偏向装置の偏向に同
期して可変するダイナミック電圧を印加し、このダイナ
ミック電圧の印加される分割集束電極以外の分割集束電
極に上記抵抗器を介して一定電圧を印加し、この一定電
圧が印加される分割集束電極の中間電極側に水平方向よ
りも垂直方向に強い集束作用をもつ第1の非対称性集束
電界を形成し、ダイナミック電圧の印加される分割集束
電極と一定電圧が印加される分割集束電極の間に水平方
向よりも垂直方向に強い集束作用をもつ第2の非対称性
集束電界を形成し、最終加速電極近傍に水平方向よりも
垂直方向に強い発散作用をもつ非対称性発散電界を形成
し、偏向装置により電子ビームが偏向されないときは、
上記第1および第2の非対称性集束電界と上記非対称性
発散電界とを平衡させるように構成すると、画面中央部
の解像度を犠牲にすることなく、電子ビームの偏向に同
期して上昇する集束電圧を比較的少ない上昇幅で画面周
辺部の解像度を大幅に改善することができる。また、集
束電圧の供給端子を従来と同様に1個にして、特別のベ
ース、ソケットを必要とすることなく供給でき、互換性
の問題もなくすことができる。
個の中間電極および最終加速電極が集束電極、中間電
極、最終加速電極の順に配設され、かつ最終加速電極に
印加される高電圧を抵抗分割して中間電極に一定電圧を
印加する抵抗器が近接して配置された電子銃を有し、こ
の電子銃から放出される電子ビームを偏向装置の形成す
る偏向磁界により偏向するカラー受像管装置において、
集束電極を分割して複数個の分割集束電極とし、この分
割集束電極の少なくとも1個に上記偏向装置の偏向に同
期して可変するダイナミック電圧を印加し、このダイナ
ミック電圧の印加される分割集束電極以外の分割集束電
極に上記抵抗器を介して一定電圧を印加し、この一定電
圧が印加される分割集束電極の中間電極側に水平方向よ
りも垂直方向に強い集束作用をもつ第1の非対称性集束
電界を形成し、ダイナミック電圧の印加される分割集束
電極と一定電圧が印加される分割集束電極の間に水平方
向よりも垂直方向に強い集束作用をもつ第2の非対称性
集束電界を形成し、最終加速電極近傍に水平方向よりも
垂直方向に強い発散作用をもつ非対称性発散電界を形成
し、偏向装置により電子ビームが偏向されないときは、
上記第1および第2の非対称性集束電界と上記非対称性
発散電界とを平衡させるように構成すると、画面中央部
の解像度を犠牲にすることなく、電子ビームの偏向に同
期して上昇する集束電圧を比較的少ない上昇幅で画面周
辺部の解像度を大幅に改善することができる。また、集
束電圧の供給端子を従来と同様に1個にして、特別のベ
ース、ソケットを必要とすることなく供給でき、互換性
の問題もなくすことができる。
第1図ないし第10図はこの発明の実施例の説明図で、第
1図(a)および(b)図はそれぞれその一実施例に係
る電子銃を断面で示した正面図および側面図、第2図
(a)および(b)図はそれぞれ主レンズ部の等電位分
布を示す正面図および側面図、第3図(a)および
(b)図はそれぞれ補助レンズ部の等電位分布を示す正
面図および側面図、第4図(a)および(b)図はそれ
ぞれ電子銃の動作を説明するための光学モデルで、電子
ビームが偏向されないときの水平方向および垂直方向の
図、第5図(a)および(b)図は同じくそれぞれ電子
銃の動作を説明するための光学モデルで、電子ビームが
偏向されるときの水平方向および垂直方向の図、第6図
は一実施例カラー受像管の構成を示す図、第7図は分割
集束電極、第6電極、その他非対称性集束電界を形成す
る電極の他の開孔形状を示す図、第8図は非対称性集束
電界を形成する分割集束電極および非対称性発散電界を
形成する第6電極の他の構造を示す一部切欠斜視図、第
9図は集束電極が2分割された電子銃の構成を示す図、
第10図は可変抵抗器を介して接地された抵抗器を有する
電子銃の図、第11図(a)および(b)図はそれぞれピ
ンクッション状水平偏向磁界およびバレル状垂直偏向磁
界が電子ビームに及ぼす影響を説明するための図、第12
図は画面上のビームスポットの形状を示す図である。 16……電子銃、18……偏向装置、20……陰極 21……第1電極、22……第2電極、23……第3電極 24……第4電極、25……第5電極、251〜253……分割集
束電極 26……第6電極、30……抵抗器
1図(a)および(b)図はそれぞれその一実施例に係
る電子銃を断面で示した正面図および側面図、第2図
(a)および(b)図はそれぞれ主レンズ部の等電位分
布を示す正面図および側面図、第3図(a)および
(b)図はそれぞれ補助レンズ部の等電位分布を示す正
面図および側面図、第4図(a)および(b)図はそれ
ぞれ電子銃の動作を説明するための光学モデルで、電子
ビームが偏向されないときの水平方向および垂直方向の
図、第5図(a)および(b)図は同じくそれぞれ電子
銃の動作を説明するための光学モデルで、電子ビームが
偏向されるときの水平方向および垂直方向の図、第6図
は一実施例カラー受像管の構成を示す図、第7図は分割
集束電極、第6電極、その他非対称性集束電界を形成す
る電極の他の開孔形状を示す図、第8図は非対称性集束
電界を形成する分割集束電極および非対称性発散電界を
形成する第6電極の他の構造を示す一部切欠斜視図、第
9図は集束電極が2分割された電子銃の構成を示す図、
第10図は可変抵抗器を介して接地された抵抗器を有する
電子銃の図、第11図(a)および(b)図はそれぞれピ
ンクッション状水平偏向磁界およびバレル状垂直偏向磁
界が電子ビームに及ぼす影響を説明するための図、第12
図は画面上のビームスポットの形状を示す図である。 16……電子銃、18……偏向装置、20……陰極 21……第1電極、22……第2電極、23……第3電極 24……第4電極、25……第5電極、251〜253……分割集
束電極 26……第6電極、30……抵抗器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−38947(JP,A) 特開 昭59−49142(JP,A) 特開 昭61−42841(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 29/56 H01J 29/50
Claims (3)
- 【請求項1】陰極側から集束電極、1個または複数個の
中間電極および最終加速電極が上記集束電極、中間電
極、最終加速電極の順に配設され、かつ上記最終加速電
極に印加される高電圧を抵抗分割して上記中間電極に一
定電圧を印加する抵抗器が近接して配置された電子銃を
有し、この電子銃から放出される電子ビームを偏向装置
の形成する偏向磁界により偏向するカラー受像管装置に
おいて、 上記集束電極を分割して複数個の分割集束電極とし、こ
の分割集束電極の少なくとも1個に上記偏向装置の偏向
に同期して可変するダイナミック電圧を印加し、このダ
イナミック電圧の印加される分割集束電極以外の分割集
束電極に上記抵抗器を介して一定電圧を印加し、この一
定電圧が印加される分割集束電極の上記中間電極側に水
平方向よりも垂直方向に強い集束作用をもつ第1の非対
称性集束電界を形成し、上記ダイナミック電圧の印加さ
れる分割集束電極と上記一定電圧が印加される分割集束
電極の間に水平方向よりも垂直方向に強い集束作用をも
つ第2の非対称性集束電界を形成し、上記最終加速電極
近傍に水平方向よりも垂直方向に強い発散作用をもつ非
対称性発散電界を形成し、上記偏向装置により電子ビー
ムが偏向されないときは上記第1および第2の非対称性
集束電界と上記非対称性発散電界とを平衡させるように
したことを特徴とするカラー受像管装置。 - 【請求項2】最終加速電極の陰極側および中間電極に隣
接する分割集束電極の中間電極側にはともに3電子ビー
ムに共通な水平方向の電界が浸透することを特徴とする
請求項1記載のカラー受像管装置。 - 【請求項3】ダイナミック電圧の印加される分割集束電
極の両側の電極に一定電圧が印加され、上記ダイナミッ
ク電圧の印加される分割集束電極の最終加速電極側に第
1の非対称性集束電界、陰極側に第2の非対称性集束電
界が形成されることを特徴とする請求項1または2記載
のカラー受像管装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1202448A JP3038217B2 (ja) | 1989-08-04 | 1989-08-04 | カラー受像管装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1202448A JP3038217B2 (ja) | 1989-08-04 | 1989-08-04 | カラー受像管装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0367442A JPH0367442A (ja) | 1991-03-22 |
JP3038217B2 true JP3038217B2 (ja) | 2000-05-08 |
Family
ID=16457694
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1202448A Expired - Fee Related JP3038217B2 (ja) | 1989-08-04 | 1989-08-04 | カラー受像管装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3038217B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000156178A (ja) * | 1998-11-20 | 2000-06-06 | Toshiba Corp | 陰極線管 |
JP4759629B2 (ja) * | 2009-06-16 | 2011-08-31 | リンテック株式会社 | シート剥離装置および方法 |
JP2010267999A (ja) * | 2010-08-10 | 2010-11-25 | Lintec Corp | シート剥離装置 |
-
1989
- 1989-08-04 JP JP1202448A patent/JP3038217B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0367442A (ja) | 1991-03-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR940010986B1 (ko) | 칼라 음극선관용 전자총 | |
JP3038217B2 (ja) | カラー受像管装置 | |
KR20000011965A (ko) | 칼라음극선관 | |
KR100329081B1 (ko) | 음극선관장치 | |
JPS6258102B2 (ja) | ||
KR100432058B1 (ko) | 음극선관장치 | |
JPH0636705A (ja) | カラー受像管 | |
JP2001283751A (ja) | 陰極線管装置 | |
US6646370B2 (en) | Cathode-ray tube apparatus | |
JP3640694B2 (ja) | カラー受像管 | |
JP2645071B2 (ja) | カラー受像管装置 | |
JP2960498B2 (ja) | カラー受像管装置 | |
JP2692858B2 (ja) | カラー受像管装置 | |
KR100224977B1 (ko) | 칼라음극선관용 전자총 | |
JP2002042680A (ja) | 陰極線管装置 | |
JPH11167880A (ja) | カラーブラウン管 | |
JP2001307655A (ja) | カラーブラウン管装置 | |
JPH07211255A (ja) | カラー受像管 | |
JP2002279916A (ja) | 陰極線管装置 | |
JP2000123756A (ja) | カラー陰極線管 | |
JPH10289671A (ja) | カラー受像管 | |
JP2004265604A (ja) | 陰極線管装置 | |
JPH08171869A (ja) | カラー受像管 | |
JPS6258103B2 (ja) | ||
JPH09223470A (ja) | 陰極線管 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |