JP3035599U - フォトアルバム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ２種類の写真のサイズに対応でき、かつ、効
率よく写真を収納でき、特に段掛式アルバムに最適で、
しかも、製作が容易でコストの安価なフォトアルバムを
提供することを目的とする。 【解決手段】 アルバムの写真挿入部となる１面が、Ｅ
・Ｌサイズの写真なら２枚又はパノラマサイズの写真な
ら１枚収納し得る大きさのベースシートと、該ベースシ
ートを縦方向に隣接して被覆する２枚の透明カバーとか
らなり、２枚の透明カバーは相互の隣接部において一定
範囲にわたって一方の透明カバーを下にして重合され、
一方の透明カバーの側端部を、Ｅ・Ｌサイズ及びパノラ
マサイズの写真が挿入可能な幅の写真挿入口とし、他方
の透明カバーの重合部位置における側端部を、Ｅ・Ｌサ
イズの写真が挿入可能な幅の写真挿入口として構成し
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案が属する技術分野】

本考案は、２種類のサイズの写真を効率よく収納できる透明袋を有する簡易な フォトアルバムに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から例えばレギュラーサイズ（Ｅ・Ｌサイズ、８９×１２８mm）の写真と パノラマサイズ（８９×２５４mm）の写真の如く、２種類の写真サイズを同一の アルバムに効率よく収納するためのフォトアルバムは数多く提案されていたが、 本考案者らもこの種のフォトアルバムとして先に、実願平６−４７０８号（登録 実用新案第３００２７９２号）を提案した。

【０００３】 この登録実用新案第３００２７９２号の考案は、台紙と透明カバーとに囲まれ た１枚のパノラマサイズの写真が収納できる大きさの囲み空間と、この囲み空間 へ写真を挿入する挿入口と、囲み空間をレギュラーサイズの写真２枚を横に並べ て収納保持するための仕切り（ストッパー）を備えると共に、レギュラーサイズ の写真を収納するエリア毎に別々の透明カバーで被覆し、挿入口を有する側の透 明カバーを下にして若干一部を重合させて他方の透明カバーを被覆するフォトア ルバムを内容とする。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記の登録実用新案第３００２７９２号に記載した考案は、２種類の写真をア ルバムを回転することなく見ることができると共に、収納効率を向上させ、しか も中間の挿入口は２枚の透明カバーを重合した状態としたので、パノラマサイズ の写真を挿入するとき中間の挿入口から写真端部が飛び出すことなく円滑に通過 し、また、レギュラーサイズの写真の挿入も問題なく行え、安定した挿入口が得 られるという効果が期待される。

【０００５】 しかしながら、この登録実用新案第３００２７９２号は、必ずしも２枚の透明 カバーを互いに重合させることは必須ではなく、特に、一段タイプの例では（図 ３及び図４）、透明カバーは１枚しか使用せず、上述した中間挿入口は形成され ない。

【０００６】 本考案は２種類の写真のサイズに対応でき、かつ、場合によっては収納枚数を 大幅に増やすことができ、製作が容易でコストの安価な簡易なフォトアルバムを 提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の要旨は次の通りである。 （１）アルバムの写真挿入部となる１面が、Ｅ・Ｌサイズの写真なら２枚又はパ ノラマサイズの写真なら１枚収納し得る大きさのベースシートと、該ベースシー トを縦方向に隣接して被覆する２枚の透明カバーとからなり、２枚の透明カバー は相互の隣接部において一定範囲にわたって一方の透明カバーを下にして重合さ れ、一方の透明カバーの側端部を、Ｅ・Ｌサイズ及びパノラマサイズの写真が挿 入可能な幅の写真挿入口とし、他方の透明カバーの重合部位置における側端部を 、Ｅ・Ｌサイズの写真が挿入可能な幅の写真挿入口として構成したことを特徴と するフォトアルバム。 （２）上記（１）記載の写真挿入部の１面を、アルバム表紙となるボード裏面に 段掛式に複数枚固着して形成してなるフォトアルバム。 （３）上記１記載の写真挿入部の１面を、縦方向もしくは横方向に折り返して形 成してなるフォトアルバム。

【０００８】

【考案の実施の形態】

図１に本考案に係るフォトアルバムの１形態である段掛式アルバムの開いた状 態を示す。図１において、１は厚手の紙或いはプラスチックなどからなるアルバ ムの表紙ボード、２は該表紙ボード１の裏面に段掛け状に複数枚にわたってその 上縁部を固着した写真挿入部である。図示の例では、表側にＥ・Ｌサイズの写真 が２枚、パノラマサイズの写真なら１枚が収納できる大きさで、かつ、裏側にも 同数の写真が収納しうるようにした写真挿入部２を、表紙片側に付き２０枚、両 側で４０枚設けた段掛式アルバムを示す。従って、Ｅ・Ｌサイズの写真なら合計 １６０枚、パノラマサイズの写真なら合計８０枚収納できることになる。

【０００９】 図２に上記図１のアルバムに用いる各写真挿入部２の詳細を示す。該写真挿入 部２は、図２（ｂ）の断面図にも示す如く、Ｅ・Ｌサイズの写真が２枚横に並べ て十分収納しうる大きさの中間ベースシート３と、該ベースシート３を挟んで表 裏側に固着した透明カバーとから形成される。該透明カバーは、表側の１面を例 にすれば、左右に分割した２枚の透明カバー４ａ、４ｂとからなり、これら透明 カバー４ａ、４ｂは互いに隣接部にて一定範囲にわたって右側のカバー４ｂを上 にして重合している。この重合部を５とする。左側透明カバー４ａはベースシー ト３に対し両側縁（左右辺）は固着せずに開放端としており、また、右側透明カ バー４ｂは重合部５側の側縁のみを開放状態にしており、他の縁部はベースシー ト３に対し固着するか、若しくは袋状にしている。なお、各透明カバー４ａ、４ ｂの下縁の右側には、Ｅ・Ｌサイズの写真を挿入した場合の写真角部の止めとな るストッパー６が設けられている。ベースシート３の裏側も表側とまったく同様 の構成となっている。

【００１０】 このような構成としたため、Ｅ・Ｌサイズの写真を差し込む場合には、透明カ バー４ａ、４ｂの左辺が挿入口８ａ、８ｂとなると共に、パノラマサイズの写真 の場合には、透明カバー４ａの左辺が挿入口８ａとなり、重合部５は写真が通過 することになる。図３の（ａ）がＥ・Ｌサイズの写真を２枚差し込み、ストッパ ー６にて保持した状態を、（ｂ）がパノラマサイズの写真を１枚差し込んだ状態 を示している。

【００１１】 実際のフォトアルバムを作成するときは、図２の写真挿入部２を、その上縁部 （図２の斜線部）９を糊止部として図１の表紙ボード１裏面に、縦方向に僅かず つずらしながら、いわゆる段掛式に複数固定して製作する。そして表紙ボード１ の中間部を背表紙として左右両側に同数の段掛を形成し、二つ折りしてアルバム とするものである。

【００１２】 図４はアルバムを構成する１シートの写真挿入部を、Ｅ・Ｌサイズの写真が４ 枚横方向に並べて収納できる大きさの横長ベースシート１３と、該ベースシート １３の中心線Ｃを挟んで対称に被覆した透明カバー１４とから形成したもので、 図の破線部がベースシートとカバーが固着（溶着）した箇所を示す。透明カバー １４の被覆の仕方は、図２に示すと同様であり、片側において２枚の透明カバー を相互の隣接部を一定範囲重合させて被覆している。したがって、図４の１シー ト（表裏同一形式）でＥ・Ｌサイズの写真が８枚、パノラマサイズの写真なら４ 枚収納でき、このようなシートを複数用意してアルバムカバーに中心線Ｃ位置に て綴じればフォトアルバムが完成する。なお、図の１５がＥ・Ｌサイズ又はパノ ラマサイズの写真の挿入口、１６がＥ・Ｌサイズの写真の挿入口となる。

【００１３】 図５の例は、写真挿入シート部の綴じ方を図４のものとは変えて長手方向で折 る形式としたものである。１シートの写真装入部は、Ｅ・Ｌサイズの写真が縦に ２枚、横に２枚並べて収納できる大きさのベースシート２３と、該ベースシート ２３に被覆される透明カバー２４とから形成され、図の破線部がベースシートと カバーが固着（溶着）した箇所を示す。この例では透明カバーは、水平中心線Ｌ を挟んで対称に被覆される。透明カバー２４の被覆の仕方は、図２に示すと同様 であり、１段において２枚の透明カバーを相互の隣接部を一定範囲重合させて被 覆している。したがって、図５の１シート（表裏同一形式）においても、Ｅ・Ｌ サイズの写真が８枚、パノラマサイズの写真なら４枚収納でき、このようなシー トを複数用意してアルバムカバーに中心線Ｌ位置にて綴じれば簡易なフォトアル バムが完成する。なお、図の２５がＥ・Ｌサイズ又はパノラマサイズの写真の挿 入口、２６がＥ・Ｌサイズの写真の挿入口となる。

【００１４】 なお、本考案において透明カバーは、通常のポリプロピレンフィルム（ＰＰフ ィルム）或いは他の合成樹脂製フィルムを用いれば良く、また、ベースシートは 同様にポリプロピレンフィルム或いは他の合成樹脂製フィルムを使用することが できるが、透明カバーよりも厚みのある半透明もしくは非透明のものを選択する ことが好ましい。透明カバー及びベースシート共にこのようなＰＰフィルムなど を用いる場合には、両者の固着手段としては溶着方式を採用すれば、製作が容易 となる。勿論、ベースシートとして従前から使用されている台紙を用いても良く 、この場合には糊付けが固着の手段となる。図１のような段掛式のアルバムの場 合には、透明カバー及びベースシートの両方をＰＰフィルムで構成することが、 アルバム全体の厚みを薄くかつ軽量にすることから望ましい。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明した如く本考案に係るフォトアルバムによれば、２種類のサイズの写 真に対応することができると共に、段掛式アルバムの場合は大幅に写真の収納枚 数を増やすことができると共に、横或いは縦方向に折ることによって簡易なアル バムを形成でき、かつ、製作も容易で実用性が高いという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る段掛式フォトアルバムの一例を示
す見開き状態の平面図。

【図２】（ａ）は図１のアルバムに用いる写真挿入部の
詳細を示す平面図、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ線断面図。

【図３】図２の写真挿入部に差し込む写真の例を示す平
面図。

【図４】本考案に係るフォトアルバムの他の例に使用す
る写真挿入部を示す平面図。

【図５】本考案に係るフォトアルバムのさらに別の例に
使用する写真挿入部を示す平面図。

【符号の説明】

１ 表紙ボード ２ 写真挿入部 ３，１３，２３ ベースシート ４，１４，２４ 透明カバー ５ 重合部 ６ ストッパー ８ 写真挿入口

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成８年１０月３１日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 アルバムの写真挿入部となる１面が、Ｅ
   ・Ｌサイズの写真なら２枚又はパノラマサイズの写真な
   ら１枚収納し得る大きさのベースシートと、該ベースシ
   ートを縦方向に隣接して被覆する２枚の透明カバーとか
   らなり、２枚の透明カバーは相互の隣接部において一定
   範囲にわたって一方の透明カバーを下にして重合され、
   一方の透明カバーの側端部を、Ｅ・Ｌサイズ及びパノラ
   マサイズの写真が挿入可能な幅の写真挿入口とし、他方
   の透明カバーの重合部位置における側端部を、Ｅ・Ｌサ
   イズの写真が挿入可能な幅の写真挿入口として構成した
   ことを特徴とするフォトアルバム。
2. 【請求項２】 請求項１記載の写真挿入部の１面を、ア
   ルバム表紙となるボード裏面に段掛式に複数枚固着して
   形成してなるフォトアルバム。
3. 【請求項３】 請求項１記載の写真挿入部の１面を、縦
   方向もしくは横方向に折り返して形成してなるフォトア
   ルバム。