JP3017830B2 - ポリエステル系シュリンクフイルム - Google Patents
ポリエステル系シュリンクフイルムInfo
- Publication number
- JP3017830B2 JP3017830B2 JP9629491A JP9629491A JP3017830B2 JP 3017830 B2 JP3017830 B2 JP 3017830B2 JP 9629491 A JP9629491 A JP 9629491A JP 9629491 A JP9629491 A JP 9629491A JP 3017830 B2 JP3017830 B2 JP 3017830B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mol
- film
- polyester
- acid
- shrink film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被覆用あるいは外装用
などの包装材料分野において特に好適な特性を発揮する
ポリエステル系シュリンクフィルムに関するものであ
る。
などの包装材料分野において特に好適な特性を発揮する
ポリエステル系シュリンクフィルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】シュリンクラベル用フィルムとしてポリ
塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレンよりなる熱
収縮シュリンクフィルムが、現在主に使用されている
が、ポリ塩化ビニルシュリンクフィルムは、廃棄後の焼
却時に塩酸ガスが発生するといった問題があった。ま
た、ヤング率が低く、スリップ性が悪いので操業時の作
業性が悪かった。しかも、耐熱性が劣るため、高温レト
ルト殺菌処理が困難であり、シュリンク包装時の加熱に
より溶融する場合もあった。ポリスチレンは耐候性や耐
溶剤性が悪く、クラックが発生しやすいなどの問題があ
った。その上、耐熱性が劣るため、ポリ塩化ビニルと同
様の問題があり、使用範囲が限定されていた。ポリプロ
ピレンの場合は、比較的耐熱性に優れておりレトルト殺
菌処理も可能であるが、低温熱収縮特性が悪く、熱収縮
時にしわが入りやすいといった問題があった。
塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレンよりなる熱
収縮シュリンクフィルムが、現在主に使用されている
が、ポリ塩化ビニルシュリンクフィルムは、廃棄後の焼
却時に塩酸ガスが発生するといった問題があった。ま
た、ヤング率が低く、スリップ性が悪いので操業時の作
業性が悪かった。しかも、耐熱性が劣るため、高温レト
ルト殺菌処理が困難であり、シュリンク包装時の加熱に
より溶融する場合もあった。ポリスチレンは耐候性や耐
溶剤性が悪く、クラックが発生しやすいなどの問題があ
った。その上、耐熱性が劣るため、ポリ塩化ビニルと同
様の問題があり、使用範囲が限定されていた。ポリプロ
ピレンの場合は、比較的耐熱性に優れておりレトルト殺
菌処理も可能であるが、低温熱収縮特性が悪く、熱収縮
時にしわが入りやすいといった問題があった。
【0003】一方、清涼飲料水の容器などにポリエチレ
ンテレフタレート(以下PETという。)ボトルが使用
されるようになった現在、このボトルを回収、再利用す
ることが社会的に要請されている。しかし、ボトルとラ
ベルが異なる組成では分離が困難なため、ボトルとラベ
ルとをそのまま分離せずに再利用するためにポリエステ
ル系のシュリンクフィルムが望まれている。
ンテレフタレート(以下PETという。)ボトルが使用
されるようになった現在、このボトルを回収、再利用す
ることが社会的に要請されている。しかし、ボトルとラ
ベルが異なる組成では分離が困難なため、ボトルとラベ
ルとをそのまま分離せずに再利用するためにポリエステ
ル系のシュリンクフィルムが望まれている。
【0004】PETからなるポリエステルフィルムは機
械特性、耐候性、透明性、耐薬品性、寸法安定性に優れ
ており、包装用フィルムとしても多用されているが、シ
ュリンクフィルムとして使用した場合、収縮率が不十分
でかつ収縮が急激に起こるため、熱収縮時にしわが入っ
たり、収縮斑が残ったりして、実用上問題が多かった。
械特性、耐候性、透明性、耐薬品性、寸法安定性に優れ
ており、包装用フィルムとしても多用されているが、シ
ュリンクフィルムとして使用した場合、収縮率が不十分
でかつ収縮が急激に起こるため、熱収縮時にしわが入っ
たり、収縮斑が残ったりして、実用上問題が多かった。
【0005】この問題を解決するために、特開昭63−
114629号公報で低温収縮率を改良したフィルムが
提案されているが、耐熱性、機械特性が十分ではなかっ
た。また、特開平1−160632号公報では、PET
に第三成分として2,2−ビス[(4−ヒドロキシエト
キシ)フェニル]プロパンを共重合したポリマーを用い
たフィルムが提案されているが、十分な収縮特性をもつ
フィルムとするためには、第三成分を大量に共重合しな
ければならないため、耐熱性、機械特性が十分でない上
に高価格となり実用上問題があった。
114629号公報で低温収縮率を改良したフィルムが
提案されているが、耐熱性、機械特性が十分ではなかっ
た。また、特開平1−160632号公報では、PET
に第三成分として2,2−ビス[(4−ヒドロキシエト
キシ)フェニル]プロパンを共重合したポリマーを用い
たフィルムが提案されているが、十分な収縮特性をもつ
フィルムとするためには、第三成分を大量に共重合しな
ければならないため、耐熱性、機械特性が十分でない上
に高価格となり実用上問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、機械特
性、収縮特性、耐熱性、耐候性、耐薬品性など全ての面
で満足のいくポリエステル系シュリンクフィルムを得る
ことは極めて困難であった。本発明は、機械特性、耐熱
性、耐候性、耐薬品性を損なうことなく低温収縮特性の
良いポリエステル系シュリンクフィルムを提供しようと
するものである。
性、収縮特性、耐熱性、耐候性、耐薬品性など全ての面
で満足のいくポリエステル系シュリンクフィルムを得る
ことは極めて困難であった。本発明は、機械特性、耐熱
性、耐候性、耐薬品性を損なうことなく低温収縮特性の
良いポリエステル系シュリンクフィルムを提供しようと
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意研究した結果、ポリマー構成、共重
合モノマーの選択、その量及びジエチレングリコール含
有率(D%)などがキーポイントであることを見出し、
本発明を完成した。
を達成するため鋭意研究した結果、ポリマー構成、共重
合モノマーの選択、その量及びジエチレングリコール含
有率(D%)などがキーポイントであることを見出し、
本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
テレフタル酸及びエチレングリコールを主たる成分と
し、イソフタル酸(A)と、化2で示される化合物
(B)とを3≦A≦10、1≦B≦10、6≦A+B≦
14の関係式を満足するモル%で共重合し、ジエチレン
グリコール成分(C)を2モル%以上9モル%以下含有
するポリエステルからなることを特徴とするポリエステ
ル系シュリンクフィルム。
テレフタル酸及びエチレングリコールを主たる成分と
し、イソフタル酸(A)と、化2で示される化合物
(B)とを3≦A≦10、1≦B≦10、6≦A+B≦
14の関係式を満足するモル%で共重合し、ジエチレン
グリコール成分(C)を2モル%以上9モル%以下含有
するポリエステルからなることを特徴とするポリエステ
ル系シュリンクフィルム。
【0008】
【化2】
【0009】以下本発明を詳細に説明する。本発明の収
縮フィルムは、化1で示される化合物(以下BEOとい
う。)とイソフタル酸(以下IPAという。)とが前記
関係式をすべて満足するように共重合した共重合PET
からなるポリマーから構成されることが必要である。共
重合PETにおけるIPAの共重合量が3モル%未満の
場合、高収縮性のフィルムが得られず、10モル%を超
えるとポリマーチップの乾燥時に融着したり、延伸フィ
ルムの収縮特性に経時変化が生じたりして好ましくな
い。
縮フィルムは、化1で示される化合物(以下BEOとい
う。)とイソフタル酸(以下IPAという。)とが前記
関係式をすべて満足するように共重合した共重合PET
からなるポリマーから構成されることが必要である。共
重合PETにおけるIPAの共重合量が3モル%未満の
場合、高収縮性のフィルムが得られず、10モル%を超
えるとポリマーチップの乾燥時に融着したり、延伸フィ
ルムの収縮特性に経時変化が生じたりして好ましくな
い。
【0010】共重合PETにおけるBEOの共重合量が
1モル%未満の場合、高収縮性のフィルムが得られず、
10モル%を超えるとフィルムの強度や耐候性が劣るよ
うになり好ましくない。
1モル%未満の場合、高収縮性のフィルムが得られず、
10モル%を超えるとフィルムの強度や耐候性が劣るよ
うになり好ましくない。
【0011】更に、A+Bが6モル%未満の場合も高収
縮性のフィルムが得られず、14モル%を超えるとポリ
マーチップの乾燥時に融着したり、延伸フィルムの収縮
特性に経時変化が生じたりして好ましくない。
縮性のフィルムが得られず、14モル%を超えるとポリ
マーチップの乾燥時に融着したり、延伸フィルムの収縮
特性に経時変化が生じたりして好ましくない。
【0012】本発明の収縮フィルムは、BEOとIPA
とが前記関係式をすべて満足するように共重合した共重
合PETからなるポリマーで、かつD%が2モル%以上
9モル%以下でなければならない。D%が2モル%未満
であると、降温結晶化速度が速いためにフィルム加工時
に結晶化してしまい、シュリンクフィルムとしていざ熱
収縮しようとしても生成した結晶が収縮を阻害して良好
なシュリンクフィルムは得られない。一方、D%が9モ
ル%より多いと、ポリマーの耐候性が低下し好ましくな
い。
とが前記関係式をすべて満足するように共重合した共重
合PETからなるポリマーで、かつD%が2モル%以上
9モル%以下でなければならない。D%が2モル%未満
であると、降温結晶化速度が速いためにフィルム加工時
に結晶化してしまい、シュリンクフィルムとしていざ熱
収縮しようとしても生成した結晶が収縮を阻害して良好
なシュリンクフィルムは得られない。一方、D%が9モ
ル%より多いと、ポリマーの耐候性が低下し好ましくな
い。
【0013】元来ポリエステル中のD%は低いほうがよ
いとされ、D%を2モル%未満にすることのみに着眼し
研究されているが、D%を従来の値より高くすることに
より、収縮特性を高めることができたのはまさに驚くべ
きことである。
いとされ、D%を2モル%未満にすることのみに着眼し
研究されているが、D%を従来の値より高くすることに
より、収縮特性を高めることができたのはまさに驚くべ
きことである。
【0014】D%を上記範囲にするための方法として
は、改めてジエチレングリコール(以下DEGとい
う。)を添加する必要はなく、重合温度を高くしたり、
重合時間を長くしたりすることにより可能である。また
触媒としてスルホン酸触媒を使用することもD%を高め
ることに有効である。もちろんDEGを添加しても差し
支えない。
は、改めてジエチレングリコール(以下DEGとい
う。)を添加する必要はなく、重合温度を高くしたり、
重合時間を長くしたりすることにより可能である。また
触媒としてスルホン酸触媒を使用することもD%を高め
ることに有効である。もちろんDEGを添加しても差し
支えない。
【0015】本発明のポリエステルフィルムを構成する
ポリマーは、PETの主鎖にBEOとIPA及びDEG
を含有した構造を有するものであるが、構成成分の少な
くとも75モル%、好ましくは86〜94モル%がPE
T単位であることが必要である。PET単位が75モル%
に満たない場合はポリエステルの良好な物性を損なう。
PET単位がこの範囲を満たしているならば、BEOと
IPA、DEGの他に1,4−ブタンジオールなどのジ
オール化合物、アジピン酸、アゼライン酸などのジカル
ボン酸化合物、4−ヒドロキシ安息香酸などのヒドロキ
シカルボン酸化合物が共重合されていてもよい。
ポリマーは、PETの主鎖にBEOとIPA及びDEG
を含有した構造を有するものであるが、構成成分の少な
くとも75モル%、好ましくは86〜94モル%がPE
T単位であることが必要である。PET単位が75モル%
に満たない場合はポリエステルの良好な物性を損なう。
PET単位がこの範囲を満たしているならば、BEOと
IPA、DEGの他に1,4−ブタンジオールなどのジ
オール化合物、アジピン酸、アゼライン酸などのジカル
ボン酸化合物、4−ヒドロキシ安息香酸などのヒドロキ
シカルボン酸化合物が共重合されていてもよい。
【0016】また、フィルムの易滑性を向上させるため
などに添加する有機滑剤、無機滑剤などの微粒子を含有
させても良い。滑り性を付与する微粒子としては、カオ
リン、クレー、炭酸カルシウム、酸化ケイ素、テレフタ
ル酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、リン
酸カルシウムなどの公知の不活性外部粒子がある。
などに添加する有機滑剤、無機滑剤などの微粒子を含有
させても良い。滑り性を付与する微粒子としては、カオ
リン、クレー、炭酸カルシウム、酸化ケイ素、テレフタ
ル酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、リン
酸カルシウムなどの公知の不活性外部粒子がある。
【0017】フィルムの静電ピニング性を付与するため
に添加する金属化合物、安定剤、着色剤、酸化防止剤、
消泡剤などの添加剤を含有しても良い。
に添加する金属化合物、安定剤、着色剤、酸化防止剤、
消泡剤などの添加剤を含有しても良い。
【0018】また、重縮合反応は、触媒の存在下に行わ
れ、触媒としては従来一般に用いられているアンチモ
ン、ゲルマニウム、スズ、チタン、亜鉛、アルミニウ
ム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、コバルトな
どの金属化合物のほか、スルホサリチル酸、o−スルホ
安息香酸無水物などの有機スルホン酸化合物が好ましく
用いられる。
れ、触媒としては従来一般に用いられているアンチモ
ン、ゲルマニウム、スズ、チタン、亜鉛、アルミニウ
ム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、コバルトな
どの金属化合物のほか、スルホサリチル酸、o−スルホ
安息香酸無水物などの有機スルホン酸化合物が好ましく
用いられる。
【0019】触媒の添加量は、ポリエステルを構成する
酸成分1モルに対して1×10-5〜1×10-2モル、好まし
くは5×10-5〜5×10-3モル、最適には1×10-4〜3×
10-3モルである。
酸成分1モルに対して1×10-5〜1×10-2モル、好まし
くは5×10-5〜5×10-3モル、最適には1×10-4〜3×
10-3モルである。
【0020】上記のようなポリエステルは、常法による
溶融重縮合反応によって得られるが、シュリンクフィル
ムの形にするためには、溶融した後、ダイより押出して
成膜し、さらに一軸あるいは二軸延伸することが必要で
ある。成膜時の冷却速度は、低温収縮特性に大きな影響
を与えるものであり、50℃/sec以上、好ましくは70
℃/sec以上の冷却速度で冷却し、結晶化を抑制すると好
ましい結果が得られる。また、延伸方法はテンター法、
ロール法、チューブラー法などの目的に応じて使い分け
ることができる。延伸倍率は少なくとも一軸方向に2.5
〜5倍、好ましくは2.8〜4倍が必要であり、延伸温度
は65〜115℃、好ましくは75〜110℃が適当で
ある。また、延伸後の冷却速度も低温収縮特性に大きな
影響を与えるものであり、0.1℃/sec以上、好ましくは
0.5℃/sec以上の速度で冷却するとよい結果が得られ
る。
溶融重縮合反応によって得られるが、シュリンクフィル
ムの形にするためには、溶融した後、ダイより押出して
成膜し、さらに一軸あるいは二軸延伸することが必要で
ある。成膜時の冷却速度は、低温収縮特性に大きな影響
を与えるものであり、50℃/sec以上、好ましくは70
℃/sec以上の冷却速度で冷却し、結晶化を抑制すると好
ましい結果が得られる。また、延伸方法はテンター法、
ロール法、チューブラー法などの目的に応じて使い分け
ることができる。延伸倍率は少なくとも一軸方向に2.5
〜5倍、好ましくは2.8〜4倍が必要であり、延伸温度
は65〜115℃、好ましくは75〜110℃が適当で
ある。また、延伸後の冷却速度も低温収縮特性に大きな
影響を与えるものであり、0.1℃/sec以上、好ましくは
0.5℃/sec以上の速度で冷却するとよい結果が得られ
る。
【0021】
【作 用】本発明のフィルムは大きな収縮率と高い収縮
応力を有し、2次加熱でも引続き加熱すれば収縮傾向を
示すため、収縮斑が発生しない。これは、PETにIP
A成分、BEO成分、DEG成分を含有させることによ
り降温結晶化速度が比較的遅いポリマーとなるためであ
ると考えられる。
応力を有し、2次加熱でも引続き加熱すれば収縮傾向を
示すため、収縮斑が発生しない。これは、PETにIP
A成分、BEO成分、DEG成分を含有させることによ
り降温結晶化速度が比較的遅いポリマーとなるためであ
ると考えられる。
【0022】また、D%は重合条件を工夫することによ
り簡単に増やすことができるため、改めてDEGを共重
合成分として添加する必要がないため、コストが安く、
高価なBEO成分を大量に共重合しなくてもよいため、
経済的でもある。
り簡単に増やすことができるため、改めてDEGを共重
合成分として添加する必要がないため、コストが安く、
高価なBEO成分を大量に共重合しなくてもよいため、
経済的でもある。
【0023】
【実施例】次に、実施例をあげて本発明を記述するが、
本発明はこれによって限定されるものではない。なお、
実施例においてポリエステルの特性値は次のようにして
測定した。 極限粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし
て、温度20.0℃で測定した溶液粘度から求めた値であ
る。 DEG含有率(D%) ポリマーをアルカリ加水分解後ガスクロマトグラフィー
によりエチレングリコール(以下EGという。)とDE
Gを定量し、EGとDEGとの合計量に対するDEGの
モル%として求めた。 熱収縮率 延伸フィルムを100℃の熱風下で20秒間保持して下
記式から求めた。 〔(処理前の寸法−処理後の寸法)/処理前の寸法〕×
100(%)
本発明はこれによって限定されるものではない。なお、
実施例においてポリエステルの特性値は次のようにして
測定した。 極限粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし
て、温度20.0℃で測定した溶液粘度から求めた値であ
る。 DEG含有率(D%) ポリマーをアルカリ加水分解後ガスクロマトグラフィー
によりエチレングリコール(以下EGという。)とDE
Gを定量し、EGとDEGとの合計量に対するDEGの
モル%として求めた。 熱収縮率 延伸フィルムを100℃の熱風下で20秒間保持して下
記式から求めた。 〔(処理前の寸法−処理後の寸法)/処理前の寸法〕×
100(%)
【0024】実施例 1 ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート及びその
オリゴマーの存在するエステル化反応装置にテレフタル
酸とエチレングリコールのスラリー(以下EGスラリー
という。)〔EG/テレフタル酸モル比1.6〕を連続的
に供給し、250℃常圧下で滞留時間6時間にてエステ
ル化反応を行い、平均重合度7.4のエステル化生成物を
連続的に得た。これに化3で示される化合物(以下BA
EOという。)を全グリコール成分に対して4.5モル%
となる量のEGスラリー(BAEOに対して2倍モルの
EG)及び全酸成分に対して5モル%となる量のIPA
のEGスラリー(IPAに対して2倍モルのEG)を添
加し、常圧下280℃に昇圧しながら2時間エステル化
反応を行った。続いて酸成分1モルに対し、三酸化アン
チモンを2.0×10-4モル、酢酸コバルト0.4×10-4モル
を加え、重合反応器中で減圧にして、最終的に0.1ト
ル、280℃で3時間重縮合を行ない、極限粘度0.76、
D%2.3モル%の共重合PETを得た。
オリゴマーの存在するエステル化反応装置にテレフタル
酸とエチレングリコールのスラリー(以下EGスラリー
という。)〔EG/テレフタル酸モル比1.6〕を連続的
に供給し、250℃常圧下で滞留時間6時間にてエステ
ル化反応を行い、平均重合度7.4のエステル化生成物を
連続的に得た。これに化3で示される化合物(以下BA
EOという。)を全グリコール成分に対して4.5モル%
となる量のEGスラリー(BAEOに対して2倍モルの
EG)及び全酸成分に対して5モル%となる量のIPA
のEGスラリー(IPAに対して2倍モルのEG)を添
加し、常圧下280℃に昇圧しながら2時間エステル化
反応を行った。続いて酸成分1モルに対し、三酸化アン
チモンを2.0×10-4モル、酢酸コバルト0.4×10-4モル
を加え、重合反応器中で減圧にして、最終的に0.1ト
ル、280℃で3時間重縮合を行ない、極限粘度0.76、
D%2.3モル%の共重合PETを得た。
【0025】
【化3】
【0026】このポリエステルをチップ化し、真空乾燥
機により乾燥後、290℃で押出機より押出し、急冷固
化して未延伸フィルムを得た。該未延伸フィルムを縦方
向に81℃で1.1倍延伸した後、テンターに導き、延伸
開始時の該フィルムの表面温度が90℃、延伸終了時の
該フィルムの表面温度が80℃となるように加熱して横
方向に4.0倍延伸した。延伸後、50℃にて熱処理をお
こない、その後冷却して捲取り、平均厚さ約60μmの
フィルムを得た。得られた延伸フィルムの特性を表1に
示した。この延伸フィルムのシュリンクラベル実装テス
トをしたところ、しわや斑が発生せず、良好であった。
機により乾燥後、290℃で押出機より押出し、急冷固
化して未延伸フィルムを得た。該未延伸フィルムを縦方
向に81℃で1.1倍延伸した後、テンターに導き、延伸
開始時の該フィルムの表面温度が90℃、延伸終了時の
該フィルムの表面温度が80℃となるように加熱して横
方向に4.0倍延伸した。延伸後、50℃にて熱処理をお
こない、その後冷却して捲取り、平均厚さ約60μmの
フィルムを得た。得られた延伸フィルムの特性を表1に
示した。この延伸フィルムのシュリンクラベル実装テス
トをしたところ、しわや斑が発生せず、良好であった。
【0027】実施例 2 実施例1で用いたBAEOの代わりに化4で示される化
合物(以下BSEOという。)を用いた以外は実施例1
と同様にして、延伸フィルムを製造した。得られた延伸
フィルムの結果を表1に示した。
合物(以下BSEOという。)を用いた以外は実施例1
と同様にして、延伸フィルムを製造した。得られた延伸
フィルムの結果を表1に示した。
【0028】
【化4】
【0029】実施例3〜5 実施例1で用いたBAEOとIPAを表1に記載した量
に代えた以外は、実施例1と同様にして、延伸フィルム
を製造した。得られた延伸フィルムの結果を表1に示し
た。
に代えた以外は、実施例1と同様にして、延伸フィルム
を製造した。得られた延伸フィルムの結果を表1に示し
た。
【0030】実施例6 触媒として、実施例1で用いた三酸化アンチモンと酢酸
コバルトの代わりに、o−スルホサリチル酸をポリエス
テル全酸成分1モルに対して2×10-4モル添加する以外
は、実施例1と同様にして、延伸フィルムを製造した。
得られた延伸フィルムの結果を表1に示した。
コバルトの代わりに、o−スルホサリチル酸をポリエス
テル全酸成分1モルに対して2×10-4モル添加する以外
は、実施例1と同様にして、延伸フィルムを製造した。
得られた延伸フィルムの結果を表1に示した。
【0031】比較例1〜6 実施例1で用いたBAEOとIPAの量及び延伸条件を
代えた以外は、実施例1と同様にして、延伸フィルムを
製造した。得られた延伸フィルムの結果を表1に示し
た。
代えた以外は、実施例1と同様にして、延伸フィルムを
製造した。得られた延伸フィルムの結果を表1に示し
た。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、ポリエステル本来の優
れた特性(耐熱性や機械特性)を損なうことなく、低温
収縮率に優れたシュリンクフィルムを経済的に得ること
ができる。
れた特性(耐熱性や機械特性)を損なうことなく、低温
収縮率に優れたシュリンクフィルムを経済的に得ること
ができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08G 63/66 C08G 63/66 63/688 63/688 // B29K 67:00 105:02 B29L 7:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/18 B29C 61/02,61/06 B29C 55/12 C08G 63/16 - 63/688
Claims (1)
- 【請求項1】 テレフタル酸及びエチレングリコールを
主たる成分とし、イソフタル酸(A)と、化1で示され
る化合物(B)とを3≦A≦10、1≦B≦10、6≦
A+B≦14の関係式を満足するモル%で共重合し、ジ
エチレングリコール成分(C)を2モル%以上9モル%
以下含有するポリエステルからなることを特徴とするポ
リエステル系シュリンクフィルム。 【化1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9629491A JP3017830B2 (ja) | 1991-04-02 | 1991-04-02 | ポリエステル系シュリンクフイルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9629491A JP3017830B2 (ja) | 1991-04-02 | 1991-04-02 | ポリエステル系シュリンクフイルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05301287A JPH05301287A (ja) | 1993-11-16 |
JP3017830B2 true JP3017830B2 (ja) | 2000-03-13 |
Family
ID=14161039
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9629491A Expired - Lifetime JP3017830B2 (ja) | 1991-04-02 | 1991-04-02 | ポリエステル系シュリンクフイルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3017830B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102136005B1 (ko) * | 2018-07-11 | 2020-07-31 | 우리토탈디자인 주식회사 | 골프장용 재떨이 |
-
1991
- 1991-04-02 JP JP9629491A patent/JP3017830B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102136005B1 (ko) * | 2018-07-11 | 2020-07-31 | 우리토탈디자인 주식회사 | 골프장용 재떨이 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05301287A (ja) | 1993-11-16 |
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