JP3013497B2 - 内燃機関の排気フィルタ - Google Patents
内燃機関の排気フィルタInfo
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- JP3013497B2 JP3013497B2 JP3115864A JP11586491A JP3013497B2 JP 3013497 B2 JP3013497 B2 JP 3013497B2 JP 3115864 A JP3115864 A JP 3115864A JP 11586491 A JP11586491 A JP 11586491A JP 3013497 B2 JP3013497 B2 JP 3013497B2
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- Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関、特にディ
ーゼル機関で問題となるカーボン等の排気微粒子を捕集
除去するための排気フィルタに関する。
ーゼル機関で問題となるカーボン等の排気微粒子を捕集
除去するための排気フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼル機関で問題となるカーボン等
の排気微粒子を、排気系に介装した排気フィルタにて捕
集除去することは従来から考えられており、種々の形式
の排気フィルタが既に提案されている。
の排気微粒子を、排気系に介装した排気フィルタにて捕
集除去することは従来から考えられており、種々の形式
の排気フィルタが既に提案されている。
【0003】この排気フィルタの代表的なものは、いわ
ゆる目封じ型フィルタに代表される濾過捕集形式のもの
である。上記目封じ型フィルタは、例えば特開昭56−
124417号公報に示されているように、セラミック
ス製のブロックに排気流方向に沿った多数の微細な流路
を形成し、かつ各流路の端部を交互にセラミックスにて
閉塞した構成であって、流路間のセラミックスの隔壁を
排気が通過することにより、排気微粒子を濾過捕集する
ようにしたものである。
ゆる目封じ型フィルタに代表される濾過捕集形式のもの
である。上記目封じ型フィルタは、例えば特開昭56−
124417号公報に示されているように、セラミック
ス製のブロックに排気流方向に沿った多数の微細な流路
を形成し、かつ各流路の端部を交互にセラミックスにて
閉塞した構成であって、流路間のセラミックスの隔壁を
排気が通過することにより、排気微粒子を濾過捕集する
ようにしたものである。
【0004】この濾過捕集形式のものでは、非常に高い
捕集効率が得られる反面、排気微粒子を過剰捕集し易
く、微粒子捕集量がフィルタの焼損限界を越え易い。つ
まり、バーナー等を用いた強制再生や排気熱による再生
の時期が多少でも遅れたような場合に、多量の排気微粒
子が急激に燃焼し、フィルタの焼損を招く可能性があ
る。しかも焼却除去が不可能なAsh成分(オイル添加
剤の酸化物等)までも捕集してしまい、いずれは目詰ま
り状態に至る可能性がある。
捕集効率が得られる反面、排気微粒子を過剰捕集し易
く、微粒子捕集量がフィルタの焼損限界を越え易い。つ
まり、バーナー等を用いた強制再生や排気熱による再生
の時期が多少でも遅れたような場合に、多量の排気微粒
子が急激に燃焼し、フィルタの焼損を招く可能性があ
る。しかも焼却除去が不可能なAsh成分(オイル添加
剤の酸化物等)までも捕集してしまい、いずれは目詰ま
り状態に至る可能性がある。
【0005】そこで、この濾過捕集形式のものに代え
て、付着捕集形式の排気フィルタが提案されている。そ
の一例としては、特開昭62−45309号公報に見ら
れるような触媒を担持したセラミックスの三次元多孔体
いわゆるセラミックスフォームをフィルタエレメントと
したものや、実開昭51−23615号公報に見られる
ように、触媒を担持した薄い耐熱性繊維板を多数積層し
てフィルタエレメントとしたものなどが知られている。
この付着捕集形式のものでは、フィルタエレメント内に
生じる複雑な流路を排気ガスが通流する際に、その流路
表面に排気微粒子が付着して捕集されるのである。
て、付着捕集形式の排気フィルタが提案されている。そ
の一例としては、特開昭62−45309号公報に見ら
れるような触媒を担持したセラミックスの三次元多孔体
いわゆるセラミックスフォームをフィルタエレメントと
したものや、実開昭51−23615号公報に見られる
ように、触媒を担持した薄い耐熱性繊維板を多数積層し
てフィルタエレメントとしたものなどが知られている。
この付着捕集形式のものでは、フィルタエレメント内に
生じる複雑な流路を排気ガスが通流する際に、その流路
表面に排気微粒子が付着して捕集されるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭62−45
309号公報や実開昭51−23615号公報に記載の
ものでは、フィルタエレメントに担持させた触媒の触媒
作用によって、捕集した排気微粒子の燃焼可能温度を低
下させ、つまり排気熱による再生を促進するようにして
いるが、可燃性成分である排気微粒子がフィルタエレメ
ント内に広く拡散して分布していると、一部で酸化,燃
焼が生じても、これが伝播して行くことがないため、フ
ィルタエレメント全体の再生完了には至らない。つま
り、フィルタエレメント全体が再生されるには、比較的
高い温度にある程度の期間保たれる必要があり、十分な
再生が行われにくい。
309号公報や実開昭51−23615号公報に記載の
ものでは、フィルタエレメントに担持させた触媒の触媒
作用によって、捕集した排気微粒子の燃焼可能温度を低
下させ、つまり排気熱による再生を促進するようにして
いるが、可燃性成分である排気微粒子がフィルタエレメ
ント内に広く拡散して分布していると、一部で酸化,燃
焼が生じても、これが伝播して行くことがないため、フ
ィルタエレメント全体の再生完了には至らない。つま
り、フィルタエレメント全体が再生されるには、比較的
高い温度にある程度の期間保たれる必要があり、十分な
再生が行われにくい。
【0007】尚、排気微粒子の堆積密度を高めるため
に、単にフィルタエレメントの目を細かくして薄肉化し
たのでは、付着捕集形式の大きな欠点である機関加速時
等における排気微粒子のブローオフが生じ易くなり、好
ましくない。
に、単にフィルタエレメントの目を細かくして薄肉化し
たのでは、付着捕集形式の大きな欠点である機関加速時
等における排気微粒子のブローオフが生じ易くなり、好
ましくない。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、円
筒状フィルタエレメントを、その半径方向に排気が通流
するようにケーシング内に収容してなる内燃機関の排気
フィルタにおいて、上記フィルタエレメントは、少なく
とも最内周部および最外周部に位置し、かつ目の粗いフ
ィルタ材からなる触媒を担持した触媒担持層と、上記触
媒担持層に両面を挟まれた目の細かいフィルタ材からな
る中間捕集層とが、前記半径方向に積層されて構成され
ていることを特徴としている。
筒状フィルタエレメントを、その半径方向に排気が通流
するようにケーシング内に収容してなる内燃機関の排気
フィルタにおいて、上記フィルタエレメントは、少なく
とも最内周部および最外周部に位置し、かつ目の粗いフ
ィルタ材からなる触媒を担持した触媒担持層と、上記触
媒担持層に両面を挟まれた目の細かいフィルタ材からな
る中間捕集層とが、前記半径方向に積層されて構成され
ていることを特徴としている。
【0009】
【作用】上記構成では、排気微粒子は触媒担持層および
中間捕集層の双方で付着捕集されるが、フィルタ材の目
の粗密により、中間捕集層に多くの排気微粒子が捕集さ
れる。つまり可燃性成分である排気微粒子が、触媒担持
層の間の中間捕集層に高密度に堆積した状態となる。そ
のため、触媒作用によりその一部で酸化、燃焼が生じる
と、速やかに全体に伝播し、全体の再生が行われるとと
もに、触媒担持層に排気微粒子が堆積して目詰まりが生
じるのを抑制できる。
中間捕集層の双方で付着捕集されるが、フィルタ材の目
の粗密により、中間捕集層に多くの排気微粒子が捕集さ
れる。つまり可燃性成分である排気微粒子が、触媒担持
層の間の中間捕集層に高密度に堆積した状態となる。そ
のため、触媒作用によりその一部で酸化、燃焼が生じる
と、速やかに全体に伝播し、全体の再生が行われるとと
もに、触媒担持層に排気微粒子が堆積して目詰まりが生
じるのを抑制できる。
【0010】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【0011】図2は、この発明に係る排気フィルタの全
体的構成を示す一部切欠の斜視図であり、円筒状をなす
ケーシング1の一端に円錐形をなす入口部1aが設けら
れ、かつ排気入口管2が接続されている。また他端に円
錐形をなす出口部1bが設けられ、フランジ3aを有す
る排気出口管3が接続されている。そして、ケーシング
1内部に、第1隔壁4および第2隔壁5が固定されてお
り、両者間に円筒状をなすフィルタエレメント6が挟持
されているとともに、該フィルタエレメント6外周面と
ケーシング1内周面との間には、排気流路となる適宜な
空間7が確保されている。入口部1a側に位置する第1
隔壁4は、中心部が開口した円環状をなし、円筒状フィ
ルタエレメント6の端面および上記空間7の一端を閉塞
している。出口部1b側に位置する第2隔壁5は、フィ
ルタエレメント6の他方の端面全体を中心部を含めて閉
塞しており、かつ上記空間7と出口部1bとの連通を確
保するように周囲が切り欠かれている。
体的構成を示す一部切欠の斜視図であり、円筒状をなす
ケーシング1の一端に円錐形をなす入口部1aが設けら
れ、かつ排気入口管2が接続されている。また他端に円
錐形をなす出口部1bが設けられ、フランジ3aを有す
る排気出口管3が接続されている。そして、ケーシング
1内部に、第1隔壁4および第2隔壁5が固定されてお
り、両者間に円筒状をなすフィルタエレメント6が挟持
されているとともに、該フィルタエレメント6外周面と
ケーシング1内周面との間には、排気流路となる適宜な
空間7が確保されている。入口部1a側に位置する第1
隔壁4は、中心部が開口した円環状をなし、円筒状フィ
ルタエレメント6の端面および上記空間7の一端を閉塞
している。出口部1b側に位置する第2隔壁5は、フィ
ルタエレメント6の他方の端面全体を中心部を含めて閉
塞しており、かつ上記空間7と出口部1bとの連通を確
保するように周囲が切り欠かれている。
【0012】従って、排気の概略的な流れとしては、矢
印で示すように、排気入口管2からフィルタエレメント
6の中心部に流入し、かつフィルタエレメント6を内周
側から外周側へ半径方向に流れた後に、空間7を経て排
気出口管3へと流れ出るようになっている。
印で示すように、排気入口管2からフィルタエレメント
6の中心部に流入し、かつフィルタエレメント6を内周
側から外周側へ半径方向に流れた後に、空間7を経て排
気出口管3へと流れ出るようになっている。
【0013】上記フィルタエレメント6は、図1および
図3に示すように3層構造を有している。すなわち、形
状保持用の芯材として比較的剛性の高い網目状の金属型
内筒8が上記第1,第2隔壁4,5に予め固定されてお
り、この金属型内筒8を中心として、網目状金属板12
からなる第1の触媒担持層9と、シート状のセラミック
ス繊維布からなる中間捕集層10と、網目状金属板12
からなる第2の触媒担持層11とが順次積層されてい
る。上記触媒担持層9,11を構成するフィルタ材とな
る網目状金属板12は、例えば図4に示すように、薄い
金属板からなる母材12Aに多数のスリット13を交互
に形成し、これをスリット13と直交する矢印A−A方
向へ引き伸ばして菱形の格子状としたものであり、アル
ミナ等のセラミックスコーティングを施した上で触媒を
担持した状態となっている。そして、この網目状金属板
12を複数回巻回し、例えばスポット溶接等により固定
することで、一つの触媒担持層9,11が構成されてい
る。また中間捕集層10は、シリカ等のセラミックス繊
維布をフィルタ材とするもので、触媒は担持していな
い。そして、このセラミックス繊維布は、当然のことな
がら網目状金属板12に比して目の細かなものとなって
いる。尚、図示例では、適宜な厚さのシート状をなすセ
ラミックス繊維布を1回巻き付けて中間捕集層10を構
成しているが、勿論、複数回巻き付けて所望の厚さの中
間捕集層10を形成するようにしても良い。
図3に示すように3層構造を有している。すなわち、形
状保持用の芯材として比較的剛性の高い網目状の金属型
内筒8が上記第1,第2隔壁4,5に予め固定されてお
り、この金属型内筒8を中心として、網目状金属板12
からなる第1の触媒担持層9と、シート状のセラミック
ス繊維布からなる中間捕集層10と、網目状金属板12
からなる第2の触媒担持層11とが順次積層されてい
る。上記触媒担持層9,11を構成するフィルタ材とな
る網目状金属板12は、例えば図4に示すように、薄い
金属板からなる母材12Aに多数のスリット13を交互
に形成し、これをスリット13と直交する矢印A−A方
向へ引き伸ばして菱形の格子状としたものであり、アル
ミナ等のセラミックスコーティングを施した上で触媒を
担持した状態となっている。そして、この網目状金属板
12を複数回巻回し、例えばスポット溶接等により固定
することで、一つの触媒担持層9,11が構成されてい
る。また中間捕集層10は、シリカ等のセラミックス繊
維布をフィルタ材とするもので、触媒は担持していな
い。そして、このセラミックス繊維布は、当然のことな
がら網目状金属板12に比して目の細かなものとなって
いる。尚、図示例では、適宜な厚さのシート状をなすセ
ラミックス繊維布を1回巻き付けて中間捕集層10を構
成しているが、勿論、複数回巻き付けて所望の厚さの中
間捕集層10を形成するようにしても良い。
【0014】上記実施例の構成によれば、排気がフィル
タエレメント6を内周側から外周側へ流れ出る際に、排
気中の排気微粒子がフィルタエレメント6各部に付着捕
集される。このとき、セラミックス繊維布からなる中間
捕集層10は網目状金属板12からなる触媒担持層9,
11に比して捕集効率が高いため、排気微粒子の捕集の
多くは中間捕集層10においてなされる。つまり、排気
微粒子が、フィルタエレメント6の中でも中間捕集層1
0に高密度に堆積することになり、触媒担持層9,11
が排気微粒子によって目詰まり起こすことが抑制され
る。そして、この排気微粒子は、中間捕集層10両面に
密接する触媒担持層9,11の触媒作用を受け、比較的
低温度で酸化,燃焼を生じる。中間捕集層10の一部で
一旦酸化,燃焼作用が開始すると、該中間捕集層10に
排気微粒子が集中していることから、その酸化,燃焼作
用が容易に伝播し、中間捕集層10全体ひいてはフィル
タエレメント6全体で確実に再生が行われる。また、中
間捕集層10は触媒担持層9,11によって両側から酸
化作用を受けるので、中間捕集層10に付着捕集された
SOF成分(有機溶剤に溶け込む物質、つまり重質の炭
化水素)は、確実に燃焼し除去される。尚Ash成分は
再生後にフィルタエレメント6各部に一時的に残るが、
フィルタエレメント6の各層がいずれも付着捕集形式の
ものであるから、容易にブローオフして除去される。
タエレメント6を内周側から外周側へ流れ出る際に、排
気中の排気微粒子がフィルタエレメント6各部に付着捕
集される。このとき、セラミックス繊維布からなる中間
捕集層10は網目状金属板12からなる触媒担持層9,
11に比して捕集効率が高いため、排気微粒子の捕集の
多くは中間捕集層10においてなされる。つまり、排気
微粒子が、フィルタエレメント6の中でも中間捕集層1
0に高密度に堆積することになり、触媒担持層9,11
が排気微粒子によって目詰まり起こすことが抑制され
る。そして、この排気微粒子は、中間捕集層10両面に
密接する触媒担持層9,11の触媒作用を受け、比較的
低温度で酸化,燃焼を生じる。中間捕集層10の一部で
一旦酸化,燃焼作用が開始すると、該中間捕集層10に
排気微粒子が集中していることから、その酸化,燃焼作
用が容易に伝播し、中間捕集層10全体ひいてはフィル
タエレメント6全体で確実に再生が行われる。また、中
間捕集層10は触媒担持層9,11によって両側から酸
化作用を受けるので、中間捕集層10に付着捕集された
SOF成分(有機溶剤に溶け込む物質、つまり重質の炭
化水素)は、確実に燃焼し除去される。尚Ash成分は
再生後にフィルタエレメント6各部に一時的に残るが、
フィルタエレメント6の各層がいずれも付着捕集形式の
ものであるから、容易にブローオフして除去される。
【0015】また上記構成では、セラミックス繊維布か
らなる中間捕集層10が網目状金属板12にて両面から
保持されるので、格別な保持構造が不要となる。また、
網目状金属板12と中間捕集層10がフィルタエレメン
ト6の半径方向に積層されているで、フィルタエレメン
ト6の半径方向に対する剛性を高めることができる。そ
のため、フィルタエレメント6の軸方向の中央部におい
て、フィルタエレメント6が半径方向に膨らもうとする
のを効果的に抑制することができる。しかも、網目状金
属板12からなる触媒担持層9,11においても一定の
付着捕集作用が得られるため、機関を急加速したような
場合に排気微粒子のブローオフが防止できる。特に,触
媒担持層9の外周側(排気流の下流側)に配された目の
細かい中間補集層10で触媒担持層9を通過した排気微
粒子を捕集、堆積させることで、テールパイプから排出
される排気微粒子を効果的に抑制することができる。
らなる中間捕集層10が網目状金属板12にて両面から
保持されるので、格別な保持構造が不要となる。また、
網目状金属板12と中間捕集層10がフィルタエレメン
ト6の半径方向に積層されているで、フィルタエレメン
ト6の半径方向に対する剛性を高めることができる。そ
のため、フィルタエレメント6の軸方向の中央部におい
て、フィルタエレメント6が半径方向に膨らもうとする
のを効果的に抑制することができる。しかも、網目状金
属板12からなる触媒担持層9,11においても一定の
付着捕集作用が得られるため、機関を急加速したような
場合に排気微粒子のブローオフが防止できる。特に,触
媒担持層9の外周側(排気流の下流側)に配された目の
細かい中間補集層10で触媒担持層9を通過した排気微
粒子を捕集、堆積させることで、テールパイプから排出
される排気微粒子を効果的に抑制することができる。
【0016】尚、セラミックス繊維布に触媒を担持させ
ることは、繊維が脆くなるため困難であるが、上記構成
によれば、セラミックス繊維布自体に触媒を担持させる
ことなく、同等の触媒効果を得ることが可能である。そ
して、触媒を担持した触媒担持層9,11と接触する中
間捕集層10が柔らかいセラミックス繊維布であるた
め、その接触面での触媒の剥離が生じにくい。
ることは、繊維が脆くなるため困難であるが、上記構成
によれば、セラミックス繊維布自体に触媒を担持させる
ことなく、同等の触媒効果を得ることが可能である。そ
して、触媒を担持した触媒担持層9,11と接触する中
間捕集層10が柔らかいセラミックス繊維布であるた
め、その接触面での触媒の剥離が生じにくい。
【0017】また触媒担持層9,11での捕集効率は低
くて良く、従って網目状金属板12の格子寸法を比較的
大きく設定できるので、これにセラミックスコーティン
グを施して触媒を担持させた場合に、排気との有効な接
触面積を触媒消費量に比して大きく確保できる、という
利点もある。
くて良く、従って網目状金属板12の格子寸法を比較的
大きく設定できるので、これにセラミックスコーティン
グを施して触媒を担持させた場合に、排気との有効な接
触面積を触媒消費量に比して大きく確保できる、という
利点もある。
【0018】次に、図5は、セラミックス繊維布からな
る中間捕集層を符号21,22として示すように2層設
けた実施例を示している。この中間捕集層21,22
は、網目状金属板12からなる触媒担持層23,24,
25の間に積層されている。
る中間捕集層を符号21,22として示すように2層設
けた実施例を示している。この中間捕集層21,22
は、網目状金属板12からなる触媒担持層23,24,
25の間に積層されている。
【0019】尚、上記実施例では、中間捕集層としてセ
ラミックス繊維布を用いているが、本発明はこれに限定
されるものではなく、金属繊維をシート状としたものや
目の非常に細かな網目状金属板の積層体等を中間捕集層
のフィルタ材として用いることができる。また、この中
間捕集層にも触媒を担持させるようにしても良い。更
に、網目状金属板を、金属材料ではなく、列えば、セラ
ミックス・ヤーン(セラミックス繊維を編み糸状にたば
ねたもの)等の材料で網目状に形成することもできる。
ラミックス繊維布を用いているが、本発明はこれに限定
されるものではなく、金属繊維をシート状としたものや
目の非常に細かな網目状金属板の積層体等を中間捕集層
のフィルタ材として用いることができる。また、この中
間捕集層にも触媒を担持させるようにしても良い。更
に、網目状金属板を、金属材料ではなく、列えば、セラ
ミックス・ヤーン(セラミックス繊維を編み糸状にたば
ねたもの)等の材料で網目状に形成することもできる。
【0020】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
に係る内燃機関の排気フィルタにおいては、目の細かい
フィルタ材からなる中間捕集層に排気微粒子の多くが堆
積するので触媒担持層が排気微粒子によって目詰まり起
こすことが抑制される。 また、排気微粒子の多くが堆積
した中間捕集層は、両面から触媒作用を受けるため、中
間捕集層の一部で一旦排気微粒子の酸化,燃焼が生じる
と、全体に容易に伝播し、フィルタエレメント全体が速
やかに再生される。従って、比較的低温下でも確実な再
生が可能となり、目詰まりによる圧力損失の増大等を回
避できる。更に、目の細かいフィルタ材と目の粗いフィ
ルタ材とがフィルタエレメントの半径方向に積層され
て、フィルタエレメントの半径方向に対する剛性を高め
られているので、フィルタエレメントの軸方向の中央部
において、例えば、フィルタエレメントの内側から外側
へ排気を通流させる場合は、フィルタエレメントが半径
方向に膨らもうとするのを効果的に抑制することができ
る。
に係る内燃機関の排気フィルタにおいては、目の細かい
フィルタ材からなる中間捕集層に排気微粒子の多くが堆
積するので触媒担持層が排気微粒子によって目詰まり起
こすことが抑制される。 また、排気微粒子の多くが堆積
した中間捕集層は、両面から触媒作用を受けるため、中
間捕集層の一部で一旦排気微粒子の酸化,燃焼が生じる
と、全体に容易に伝播し、フィルタエレメント全体が速
やかに再生される。従って、比較的低温下でも確実な再
生が可能となり、目詰まりによる圧力損失の増大等を回
避できる。更に、目の細かいフィルタ材と目の粗いフィ
ルタ材とがフィルタエレメントの半径方向に積層され
て、フィルタエレメントの半径方向に対する剛性を高め
られているので、フィルタエレメントの軸方向の中央部
において、例えば、フィルタエレメントの内側から外側
へ排気を通流させる場合は、フィルタエレメントが半径
方向に膨らもうとするのを効果的に抑制することができ
る。
【図1】この発明に係る排気フィルタのフィルタエレメ
ントを示す一部切欠の斜視図。
ントを示す一部切欠の斜視図。
【図2】この発明に係る排気フイルタ全体の構成を示す
一部切欠の斜視図。
一部切欠の斜視図。
【図3】フィルタエレメントの構成を示す半断面図。
【図4】網目状金属板の形成方法を示す説明図。
【図5】フィルタエレメントの異なる実施例を示す半断
面図。
面図。
6…フィルタエレメント 9,11…触媒担持層 10…中間捕集層 21,22…中間捕集層 23,24,25…触媒担持層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01D 46/24 B01D 46/24 Z (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 3/20 301 - 321 B01D 39/14 B01D 46/24
Claims (1)
- 【請求項1】 円筒状フィルタエレメントを、その半径
方向に排気が通流するようにケーシング内に収容してな
る内燃機関の排気フィルタにおいて、上記フィルタエレ
メントは、少なくとも最内周部および最外周部に位置
し、かつ目の粗いフィルタ材からなる触媒を担持した触
媒担持層と、上記触媒担持層に両面を挟まれた目の細か
いフィルタ材からなる中間捕集層とが、前記半径方向に
積層されて構成されていることを特徴とする内燃機関の
排気フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3115864A JP3013497B2 (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | 内燃機関の排気フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3115864A JP3013497B2 (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | 内燃機関の排気フィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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