JP3010592B2 - セルローズ性紙の湿潤強度を改良する方法および改良された湿潤強度を有するセルローズ性紙製品 - Google Patents
セルローズ性紙の湿潤強度を改良する方法および改良された湿潤強度を有するセルローズ性紙製品Info
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Description
【0001】
【発明の分野】本発明はセルローズ系紙の湿潤強度特性
を改良する方法に関する。もう一つの態様において本発
明はセルローズ反応性のサイズ剤とアミン官能性ポリ
(ビニルアルコール)との配合物を含有する紙に関す
る。
を改良する方法に関する。もう一つの態様において本発
明はセルローズ反応性のサイズ剤とアミン官能性ポリ
(ビニルアルコール)との配合物を含有する紙に関す
る。
【0002】
【発明の背景】紙の特性を改良し、また製紙の製造コス
トを低減させるために、紙シート形成前に又は紙の初期
乾燥後に、様々な添加物がパルプスラリーに適用され
る。水性スラリー状のパルプに適用されるそれらの添加
物は湿潤終期の添加物(wet-end additive)として知られ
ており、例えば明バン、ポリエチレンイミン、カチオン
性澱粉の微粒子及び充填剤を保持する保持助剤;ポリエ
チレンイミンのような水切り助剤;消泡剤;及び微小繊
維や吸着剤充填物のようなピッチ又は粘着添加物を包含
する。その他の湿潤終期の添加物には、紙の湿潤強度と
同様に乾燥強度をも改良するために添加される、カチオ
ン性ポリアリールアミド及びポリ(アミドアミン/エピ
クロロヒドリン)のような重合体が包含される。澱粉グ
アーガム(guar gum)及びポリアクリルアミドもまた乾燥
強度の改良を得るために添加される。サイズ剤は親水性
のセルローズ系繊維に疎水性の特性を付与するために時
折添加される。これらの薬剤はミルク又はジュースなど
液体容器用紙、紙コップ及びインクの拡散の防止が望ま
れる水性インクで印刷される表面の製造に使用される。
このようなサイズ剤には、松の木から誘導されるロジン
サイズ、ワックスエマルジョン及び極く最近ではセルロ
ーズ反応性サイズが包含される。
トを低減させるために、紙シート形成前に又は紙の初期
乾燥後に、様々な添加物がパルプスラリーに適用され
る。水性スラリー状のパルプに適用されるそれらの添加
物は湿潤終期の添加物(wet-end additive)として知られ
ており、例えば明バン、ポリエチレンイミン、カチオン
性澱粉の微粒子及び充填剤を保持する保持助剤;ポリエ
チレンイミンのような水切り助剤;消泡剤;及び微小繊
維や吸着剤充填物のようなピッチ又は粘着添加物を包含
する。その他の湿潤終期の添加物には、紙の湿潤強度と
同様に乾燥強度をも改良するために添加される、カチオ
ン性ポリアリールアミド及びポリ(アミドアミン/エピ
クロロヒドリン)のような重合体が包含される。澱粉グ
アーガム(guar gum)及びポリアクリルアミドもまた乾燥
強度の改良を得るために添加される。サイズ剤は親水性
のセルローズ系繊維に疎水性の特性を付与するために時
折添加される。これらの薬剤はミルク又はジュースなど
液体容器用紙、紙コップ及びインクの拡散の防止が望ま
れる水性インクで印刷される表面の製造に使用される。
このようなサイズ剤には、松の木から誘導されるロジン
サイズ、ワックスエマルジョン及び極く最近ではセルロ
ーズ反応性サイズが包含される。
【0003】シートの初期乾燥後のスプレー、毛細管収
着、浸漬、ロール塗布その他による、紙への添加物施用
はしばしば乾燥終期添加(dry-end addition)と呼ばれ
る。ポリ(ビニルアルコール)、アクリル系酢酸エステ
ル又は酢酸ビニルのエマルジョン、澱粉、サイズ剤、ポ
リウレタン及びSBRラテックスは普通乾燥終期に添加
される。
着、浸漬、ロール塗布その他による、紙への添加物施用
はしばしば乾燥終期添加(dry-end addition)と呼ばれ
る。ポリ(ビニルアルコール)、アクリル系酢酸エステ
ル又は酢酸ビニルのエマルジョン、澱粉、サイズ剤、ポ
リウレタン及びSBRラテックスは普通乾燥終期に添加
される。
【0004】紙に対する湿潤強度増強添加剤についての
改良は継続的に探索されている。湿潤強度成長のための
スピード向上が望まれており、そして多くの強度向上添
加剤は湿潤強度特性を成長発展させるのに時間と温度の
両者を必要としている。初期湿潤強度は紙形成の期間中
に湿潤ウェッブ(web)強度を向上させるように望まれて
いる。紙用添加剤の利用についての論評がG. G. Spence
によってEncyclopediaof Polymer Science and Technol
ogy, 第2版,Wiley-Interscience, 第10巻、761
〜786頁、New York(1987)に記されている。
改良は継続的に探索されている。湿潤強度成長のための
スピード向上が望まれており、そして多くの強度向上添
加剤は湿潤強度特性を成長発展させるのに時間と温度の
両者を必要としている。初期湿潤強度は紙形成の期間中
に湿潤ウェッブ(web)強度を向上させるように望まれて
いる。紙用添加剤の利用についての論評がG. G. Spence
によってEncyclopediaof Polymer Science and Technol
ogy, 第2版,Wiley-Interscience, 第10巻、761
〜786頁、New York(1987)に記されている。
【0005】色々なタイプの官能性重合体の使用は、製
紙プロセス及び紙特性を改良する手段として多年知られ
てきた。紙の湿潤強度改良用のこれら樹脂のうちの数種
はエピハロヒドリンから誘導される生成物と関連するも
のである。米国特許第3,535,288号(1970)
においてLipowskiその他は湿潤強度のある紙の製造に有
用なものとして、改良されたカチオン性ポリアミド−エ
ピクロロヒドリン熱硬化性樹脂を開示している。米国特
許第3,715,336号(1973)において、Nowak
その他は、水性サスペンジョンの清澄化における有用な
凝集剤として、またエピクロロヒドリンと組合せると、
紙用の有用な湿潤強度増強樹脂としてビニルアルコール
/ビニルアミン共重合体を記載している。この共重合体
は、酢酸ビニルとビニルイソシアネートとを共重合さ
せ、その後イソシアネート官能基をアルカノールを用い
てカーバメート官能基に転化して得られるビニルカーバ
メート/酢酸ビニル共重合体を加水分解して調製され
る。カナダ特許第1,155,597号(1983)に開
示された製紙に使用される湿潤強度増強剤の中には、エ
ピクロロヒドリンと反応したジアリルアミンとエピハロ
ヒドリンと反応したビニル重合体との重合体が包含され
ており、このビニル重合体は芳香族ビニルアルキルハラ
イドをジメチルアミンのようなアミンと反応させて調製
される単量体から形成される。
紙プロセス及び紙特性を改良する手段として多年知られ
てきた。紙の湿潤強度改良用のこれら樹脂のうちの数種
はエピハロヒドリンから誘導される生成物と関連するも
のである。米国特許第3,535,288号(1970)
においてLipowskiその他は湿潤強度のある紙の製造に有
用なものとして、改良されたカチオン性ポリアミド−エ
ピクロロヒドリン熱硬化性樹脂を開示している。米国特
許第3,715,336号(1973)において、Nowak
その他は、水性サスペンジョンの清澄化における有用な
凝集剤として、またエピクロロヒドリンと組合せると、
紙用の有用な湿潤強度増強樹脂としてビニルアルコール
/ビニルアミン共重合体を記載している。この共重合体
は、酢酸ビニルとビニルイソシアネートとを共重合さ
せ、その後イソシアネート官能基をアルカノールを用い
てカーバメート官能基に転化して得られるビニルカーバ
メート/酢酸ビニル共重合体を加水分解して調製され
る。カナダ特許第1,155,597号(1983)に開
示された製紙に使用される湿潤強度増強剤の中には、エ
ピクロロヒドリンと反応したジアリルアミンとエピハロ
ヒドリンと反応したビニル重合体との重合体が包含され
ており、このビニル重合体は芳香族ビニルアルキルハラ
イドをジメチルアミンのようなアミンと反応させて調製
される単量体から形成される。
【0006】アミドから誘導される官能性重合体もまた
製紙工程を改良するために使われてきた。米国特許第
3,597,314号(1971)においてLanbeその他
は、セルローズ繊維サスペンジョンの水切りが、N−ビ
ニル−N−メチルカルボン酸アミド重合体の完全又は部
分加水分解物の添加によって強化できることを開示して
いる。米国特許第4,311,805号(1982)にお
いて、モリタニその他は、酢酸ビニルのようなビニルエ
ステルとアクリルアミド誘導体とを共重合させ、その後
エステル基を水酸基に加水分解することによって造られ
る紙力増強添加剤を開示している。残留するカチオン基
の存在は重合体がパルプ繊維に吸着されることを可能に
する。サイズ剤、水切り助剤、サイズ保持助剤としての
重合体、及び顔料用のバインダーとしての重合体の利用
は開示されてはいるが、実証されていない。米国特許第
4,421,602号(1983)において、Brunnmuell
erその他は、N−ビニルホルムアミド単一重合体の部分
的加水分解物を有用な保持剤、水切り助剤及び製紙時の
凝集剤として記載している。欧州特許出願第0,331,
047号(1989)は乾燥強度増強のための製紙時の
湿潤終期添加剤として、また充填剤保持助剤として、高
分子量のポリ(ビニルアミン)の利用を指摘している。
製紙工程を改良するために使われてきた。米国特許第
3,597,314号(1971)においてLanbeその他
は、セルローズ繊維サスペンジョンの水切りが、N−ビ
ニル−N−メチルカルボン酸アミド重合体の完全又は部
分加水分解物の添加によって強化できることを開示して
いる。米国特許第4,311,805号(1982)にお
いて、モリタニその他は、酢酸ビニルのようなビニルエ
ステルとアクリルアミド誘導体とを共重合させ、その後
エステル基を水酸基に加水分解することによって造られ
る紙力増強添加剤を開示している。残留するカチオン基
の存在は重合体がパルプ繊維に吸着されることを可能に
する。サイズ剤、水切り助剤、サイズ保持助剤としての
重合体、及び顔料用のバインダーとしての重合体の利用
は開示されてはいるが、実証されていない。米国特許第
4,421,602号(1983)において、Brunnmuell
erその他は、N−ビニルホルムアミド単一重合体の部分
的加水分解物を有用な保持剤、水切り助剤及び製紙時の
凝集剤として記載している。欧州特許出願第0,331,
047号(1989)は乾燥強度増強のための製紙時の
湿潤終期添加剤として、また充填剤保持助剤として、高
分子量のポリ(ビニルアミン)の利用を指摘している。
【0007】極く最近、生産物の特性を改良するため
に、製紙時に有用なものとして、ビニルアミド共重合体
が開示された。米国特許第4,774,285号(198
8)においてPfohlその他は、酢酸ビニル又はプロピオ
ン酸ビニルをN−ビニルホルムアミド(NVF)と共重
合させ、次いで30から100%加水分解して、ホルミ
ル基とアセチル又はプロピル基を取り除くことによって
形成されるアミン官能性重合体を記載している。この共
重合体はNVF 10〜95モル%と酢酸ビニル又はプ
ロピオン酸ビニル5〜90モル%を含有している。加水
分解された共重合体は、乾燥繊維に対して0.1から5
重量%の量で添加されると、乾燥及び湿潤強度を増強す
るために製紙時に有用である。この共重合体はパルプに
添加するか又は形成したシートに施用することができ
る。乾燥及び湿潤強度を増強するのに使われる二つの重
合体は、加水分解前にNVFを40%及び60%含有す
るものと言われている。ポリ(ビニルアルコール)中の
比較的低水準のアミン官能基が効果的であると言う実証
はない。
に、製紙時に有用なものとして、ビニルアミド共重合体
が開示された。米国特許第4,774,285号(198
8)においてPfohlその他は、酢酸ビニル又はプロピオ
ン酸ビニルをN−ビニルホルムアミド(NVF)と共重
合させ、次いで30から100%加水分解して、ホルミ
ル基とアセチル又はプロピル基を取り除くことによって
形成されるアミン官能性重合体を記載している。この共
重合体はNVF 10〜95モル%と酢酸ビニル又はプ
ロピオン酸ビニル5〜90モル%を含有している。加水
分解された共重合体は、乾燥繊維に対して0.1から5
重量%の量で添加されると、乾燥及び湿潤強度を増強す
るために製紙時に有用である。この共重合体はパルプに
添加するか又は形成したシートに施用することができ
る。乾燥及び湿潤強度を増強するのに使われる二つの重
合体は、加水分解前にNVFを40%及び60%含有す
るものと言われている。ポリ(ビニルアルコール)中の
比較的低水準のアミン官能基が効果的であると言う実証
はない。
【0008】米国特許第4,808,683号(198
9)において、イタガキその他はビニルアミン共重合
体、例えばN−ビニルホルムアミドとN−置換アクリル
アミドとの共重合物を記載しており、これは紙力増強剤
として有用であると言っている。また欧州特許出願第
0,251,182号(1988)には、N−ビニルホル
ムアミドとアクリロニトリル又はメタクリロニトリルと
の共重合体の加水分解によって形成されるビニルアミン
共重合体が記載されている。この生成物は、水切り助
剤、充填剤保持助剤及び紙力増強剤として、製紙時に有
用であると言われている。重合体の紙力増強効果を実証
するために提出された実施例は、サイズ剤としてのカチ
オン性澱粉とアルキルケテン二量体、並びに充填剤保持
改良剤を含有するパルプスラリーを使用した。しかし重
合体とサイズ剤との間には何等協同効果の兆候はなかっ
た。
9)において、イタガキその他はビニルアミン共重合
体、例えばN−ビニルホルムアミドとN−置換アクリル
アミドとの共重合物を記載しており、これは紙力増強剤
として有用であると言っている。また欧州特許出願第
0,251,182号(1988)には、N−ビニルホル
ムアミドとアクリロニトリル又はメタクリロニトリルと
の共重合体の加水分解によって形成されるビニルアミン
共重合体が記載されている。この生成物は、水切り助
剤、充填剤保持助剤及び紙力増強剤として、製紙時に有
用であると言われている。重合体の紙力増強効果を実証
するために提出された実施例は、サイズ剤としてのカチ
オン性澱粉とアルキルケテン二量体、並びに充填剤保持
改良剤を含有するパルプスラリーを使用した。しかし重
合体とサイズ剤との間には何等協同効果の兆候はなかっ
た。
【0009】他方、添加剤のある種の組み合せは紙添加
剤として有用であることが判っていた。米国特許第4,
772,359号(1988)においてLinhartその他
は、N−ビニルホルムアミドのようなN−ビニルアミド
の単一重合体又は共重合体をフェノール樹脂と組み合せ
て、製紙用パルプスラリーの水切り助剤としての利用を
開示している。この特許出願においては、未加水分解の
ポリ(N−ビニルホルムアミド)は、フェノール樹脂と
協同して機能すると言われており、他方ポリ(N−ビニ
ルホルムアミド)の部分加水分解物はこのような機能を
しないと言われている(実施例6参照)。欧州特許出願
第0,337,310号(1989)には、加水分解した
ポリ(酢酸ビニル−ビニルアミド)とカルボキシメチル
セルローズ又はアニオン性澱粉のようなアニオン性重合
体との組み合せを使用して、紙生産物の湿潤圧縮強度を
増強することが記載されている。加水分解した重合体は
ビニルアミン単位1〜50モル%含有することができ
る、そして実施例は3〜30%のアミン官能基を有する
重合体について与えられている。
剤として有用であることが判っていた。米国特許第4,
772,359号(1988)においてLinhartその他
は、N−ビニルホルムアミドのようなN−ビニルアミド
の単一重合体又は共重合体をフェノール樹脂と組み合せ
て、製紙用パルプスラリーの水切り助剤としての利用を
開示している。この特許出願においては、未加水分解の
ポリ(N−ビニルホルムアミド)は、フェノール樹脂と
協同して機能すると言われており、他方ポリ(N−ビニ
ルホルムアミド)の部分加水分解物はこのような機能を
しないと言われている(実施例6参照)。欧州特許出願
第0,337,310号(1989)には、加水分解した
ポリ(酢酸ビニル−ビニルアミド)とカルボキシメチル
セルローズ又はアニオン性澱粉のようなアニオン性重合
体との組み合せを使用して、紙生産物の湿潤圧縮強度を
増強することが記載されている。加水分解した重合体は
ビニルアミン単位1〜50モル%含有することができ
る、そして実施例は3〜30%のアミン官能基を有する
重合体について与えられている。
【0010】上記したEncyclopedia of Polymer Scienc
e and EngineeringへのSpenceの貢献は、紙の製造に使
用される種々の添加剤及び樹脂の機能と利益を記述し
た、紙への添加剤の包括的調査を提供していることであ
る。湿潤終期の添加剤が詳細に論じられている。カチオ
ン性官能基を提供し、また低分子量(103から105)
を有するアミン基を含有する樹脂、例えばポリエチレン
イミンは紙における微粒子の保持を助けるのに使用され
る。アクリルアミドをベースにした水溶性重合体は紙の
乾燥強度を強化する添加剤として使用され、他方各種の
樹脂、例えばメラミンホルムアルデヒド樹脂は湿潤強度
を向上させる。しかしながら、ポリエチレンイミンは湿
潤強度増強用樹脂として商業的に有意義でないと言われ
ている。セルローズ性であるために非常に親水性である
紙への液体、特に水の滲透を低減させるために、サイズ
剤が使われる。開示されているサイズ剤はロジンをベー
スとした薬剤;アルキルケテン二量体(AKD)、アル
ケニルコハク酸無水物(ASA)及びステアリン酸無水
物のような長鎖脂肪酸無水物のようなセルローズ反応性
の合成物質;ワックスエマルジョン;及び弗素化合物の
サイズである。明バンのようなカチオン性保持助剤、カ
チオン性澱粉又はアミノポリアミド−エピクロロヒドリ
ン湿潤強度増強用樹脂がサイズ剤粒子をシート中に保持
するために使われる。
e and EngineeringへのSpenceの貢献は、紙の製造に使
用される種々の添加剤及び樹脂の機能と利益を記述し
た、紙への添加剤の包括的調査を提供していることであ
る。湿潤終期の添加剤が詳細に論じられている。カチオ
ン性官能基を提供し、また低分子量(103から105)
を有するアミン基を含有する樹脂、例えばポリエチレン
イミンは紙における微粒子の保持を助けるのに使用され
る。アクリルアミドをベースにした水溶性重合体は紙の
乾燥強度を強化する添加剤として使用され、他方各種の
樹脂、例えばメラミンホルムアルデヒド樹脂は湿潤強度
を向上させる。しかしながら、ポリエチレンイミンは湿
潤強度増強用樹脂として商業的に有意義でないと言われ
ている。セルローズ性であるために非常に親水性である
紙への液体、特に水の滲透を低減させるために、サイズ
剤が使われる。開示されているサイズ剤はロジンをベー
スとした薬剤;アルキルケテン二量体(AKD)、アル
ケニルコハク酸無水物(ASA)及びステアリン酸無水
物のような長鎖脂肪酸無水物のようなセルローズ反応性
の合成物質;ワックスエマルジョン;及び弗素化合物の
サイズである。明バンのようなカチオン性保持助剤、カ
チオン性澱粉又はアミノポリアミド−エピクロロヒドリ
ン湿潤強度増強用樹脂がサイズ剤粒子をシート中に保持
するために使われる。
【0011】MartonはTappi J., 139〜43頁(19
90年9月)において、アルキルケテン二量体の反応を
論じて、加水分解はアルキルケテン二量体とセルローズ
間のエステル化反応に対する競走反応であって、サイズ
剤の有効性を減少させることを指摘している。アルキル
ケテン二量体サイズのエマルジョンはカチオン性澱粉又
はポリアミンアミド−エピクロロヒドリン樹脂で安定化
されて、後者は遥かに高い加水分解率を示した。アルキ
ルケテン二量体及びアルケニルコハク酸無水物は共にセ
ルローズのOH基と共有エステル結合を形成するが、し
かしまた条件によっては、周囲の媒体中の他のOH基と
反応し、真先に水との加水分解を起す。
90年9月)において、アルキルケテン二量体の反応を
論じて、加水分解はアルキルケテン二量体とセルローズ
間のエステル化反応に対する競走反応であって、サイズ
剤の有効性を減少させることを指摘している。アルキル
ケテン二量体サイズのエマルジョンはカチオン性澱粉又
はポリアミンアミド−エピクロロヒドリン樹脂で安定化
されて、後者は遥かに高い加水分解率を示した。アルキ
ルケテン二量体及びアルケニルコハク酸無水物は共にセ
ルローズのOH基と共有エステル結合を形成するが、し
かしまた条件によっては、周囲の媒体中の他のOH基と
反応し、真先に水との加水分解を起す。
【0012】ZhouはPaper Technology, 19〜22頁
(1991年7月)において、アルキルケテン二量体に
よるサイジングの研究を論じ、このサイジング効果は施
用後ある期間を経て、殊に昇温時に増加することを示唆
している。
(1991年7月)において、アルキルケテン二量体に
よるサイジングの研究を論じ、このサイジング効果は施
用後ある期間を経て、殊に昇温時に増加することを示唆
している。
【0013】
【発明の概要】発明者等は、改良された湿潤強度特性を
有するセルローズ性紙の生産における、アミン−官能性
ポリ(ビニルアルコール)重合体とセルローズ反応性サ
イズ剤との予期しない相互の協同作用を発見した。この
セルローズ反応性サイズ剤は、各アルキルケテンのアル
キル部分が少なくとも4個の炭素原子を有するアルキル
ケテン二量体またはアルケニル部分が少なくとも8個の
炭素原子を有するアルケニルコハク酸無水物からなる。
この重合体は、好ましくは酢酸ビニルとN−ビニルホル
ムアミドを共重合させ、続いて加水分解により配合され
た単量体に基づいて1〜25モル%程度の比較的低いア
ミン官能基を有する共重合体を形成させることにより製
造される。好適なサイズ剤はアルキルケテン二量体又は
アルケニルコハク酸無水物である。
有するセルローズ性紙の生産における、アミン−官能性
ポリ(ビニルアルコール)重合体とセルローズ反応性サ
イズ剤との予期しない相互の協同作用を発見した。この
セルローズ反応性サイズ剤は、各アルキルケテンのアル
キル部分が少なくとも4個の炭素原子を有するアルキル
ケテン二量体またはアルケニル部分が少なくとも8個の
炭素原子を有するアルケニルコハク酸無水物からなる。
この重合体は、好ましくは酢酸ビニルとN−ビニルホル
ムアミドを共重合させ、続いて加水分解により配合され
た単量体に基づいて1〜25モル%程度の比較的低いア
ミン官能基を有する共重合体を形成させることにより製
造される。好適なサイズ剤はアルキルケテン二量体又は
アルケニルコハク酸無水物である。
【0014】本発明によれば、改良された湿潤強度を有
するセルローズ性紙製品は、アミン官能基を有するポリ
(ビニルアルコール/ビニルアミン)樹脂と、各アルキ
ルケテンのアルキル部分が少なくとも4個の炭素原子を
有するアルキルケテン二量体またはアルケニル部分が少
なくとも8個の炭素原子を有するアルケニルコハク酸無
水物からなるセルローズ反応性サイズ剤との組み合せを
製造工程中の紙へ添加することによって形成される生成
物を含有させることによって提供される。
するセルローズ性紙製品は、アミン官能基を有するポリ
(ビニルアルコール/ビニルアミン)樹脂と、各アルキ
ルケテンのアルキル部分が少なくとも4個の炭素原子を
有するアルキルケテン二量体またはアルケニル部分が少
なくとも8個の炭素原子を有するアルケニルコハク酸無
水物からなるセルローズ反応性サイズ剤との組み合せを
製造工程中の紙へ添加することによって形成される生成
物を含有させることによって提供される。
【0015】明細書に添付した図面は、アミン官能性ポ
リ(ビニルアルコール)単独で及びアルキルケテン二量
体単独で使用して得られた値に基づいて予期される添加
剤の結果に対して、アルキルケテン二量体(AKD)と
ポリビニルアルコール/ビニルアミン共重合体(PVO
H/VAm・HCl)との種々の組合せ水準を含む本発
明の紙生産物の湿潤引張り特性を比較するグラフであ
る。
リ(ビニルアルコール)単独で及びアルキルケテン二量
体単独で使用して得られた値に基づいて予期される添加
剤の結果に対して、アルキルケテン二量体(AKD)と
ポリビニルアルコール/ビニルアミン共重合体(PVO
H/VAm・HCl)との種々の組合せ水準を含む本発
明の紙生産物の湿潤引張り特性を比較するグラフであ
る。
【0016】〔発明の詳細な記述〕アミン−官能性ポリ
(ビニルアルコール)、殊にポリ(ビニルアルコール/
ビニルアミン)共重合体は、アルキルケテン二量体又は
アルケニルコハク酸無水物のようなセルローズ反応性サ
イズ剤と組み合せて紙に配合されると、相乗的な湿潤強
度特性を提供することが判った。このセルローズ混合物
(固形分一定)の湿潤強度はこの共重合体及びサイズ剤
を単独で使用したときの添加効果から予期されるよりも
高い。中間的な混合物は、同じ全添加剤水準においてさ
え、いずれの成分の場合よりも高い湿潤強度を与える。
湿潤強度増強用重合体をサイズ剤と組み合せることによ
って得られる、この改良された湿潤強度は予期されない
ことであった。
(ビニルアルコール)、殊にポリ(ビニルアルコール/
ビニルアミン)共重合体は、アルキルケテン二量体又は
アルケニルコハク酸無水物のようなセルローズ反応性サ
イズ剤と組み合せて紙に配合されると、相乗的な湿潤強
度特性を提供することが判った。このセルローズ混合物
(固形分一定)の湿潤強度はこの共重合体及びサイズ剤
を単独で使用したときの添加効果から予期されるよりも
高い。中間的な混合物は、同じ全添加剤水準においてさ
え、いずれの成分の場合よりも高い湿潤強度を与える。
湿潤強度増強用重合体をサイズ剤と組み合せることによ
って得られる、この改良された湿潤強度は予期されない
ことであった。
【0017】ポリ(ビニルアルコール)は湿潤強度用添
加剤として又は製紙工程の湿潤終期における添加剤とし
て効果的ではない、その理由は、ポリ(ビニルアルコー
ル)は紙にとって実質的でなく、水の存在で除去される
からである。驚くべきことに、ポリ(ビニルアルコー
ル)中の低水準のアミン官能基、好ましくは配合された
単量体に対して1から25モル%のアミン官能基は水の
存在下に保持される実質的特徴を示して、湿潤終期及び
乾燥終期の両方での紙への添加で物理特性を改良するこ
とになる。ポリ(ビニルアルコール)中のより高水準の
アミン官能基の場合は、経済的有利性が一般に低下し、
そしてある場合にはポリ(酢酸ビニル)製造に採用され
た手順と同様な手順を用いてランダム共重合体を合成す
ることは難しい。事実、組成の変動は不均一な生成物の
形成に通じるので、ポリ(酢酸ビニル)にN−ビニルホ
ルムアミドを約10モル%も超えて配合することは困難
である。このことはより反応性の単量体(NVF)を適
当に遅らせて供給することによって緩和することができ
る。
加剤として又は製紙工程の湿潤終期における添加剤とし
て効果的ではない、その理由は、ポリ(ビニルアルコー
ル)は紙にとって実質的でなく、水の存在で除去される
からである。驚くべきことに、ポリ(ビニルアルコー
ル)中の低水準のアミン官能基、好ましくは配合された
単量体に対して1から25モル%のアミン官能基は水の
存在下に保持される実質的特徴を示して、湿潤終期及び
乾燥終期の両方での紙への添加で物理特性を改良するこ
とになる。ポリ(ビニルアルコール)中のより高水準の
アミン官能基の場合は、経済的有利性が一般に低下し、
そしてある場合にはポリ(酢酸ビニル)製造に採用され
た手順と同様な手順を用いてランダム共重合体を合成す
ることは難しい。事実、組成の変動は不均一な生成物の
形成に通じるので、ポリ(酢酸ビニル)にN−ビニルホ
ルムアミドを約10モル%も超えて配合することは困難
である。このことはより反応性の単量体(NVF)を適
当に遅らせて供給することによって緩和することができ
る。
【0018】アミン官能性ポリ(ビニルアルコール)を
得る好適な方法は、酢酸ビニル/N−ビニルアミド(例
えば、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセタミ
ド)共重合体を合成し、引続いて酢酸ビニルをビニルア
ルコールに、ビニルアミドをビニルアミンに加水分解す
ることである。反応率の比及び経済性に基づいて、5か
ら20モル%のN−ビニルアミドの配合が望まれる。も
う一つの好適な方法はポリ(ビニルアルコール)をアミ
ノアルデヒド又はアミノアセタールと反応させることで
ある。アルデヒド(又はアセタール)はポリ(ビニルア
ルコール)のヒドロキシル基と反応して懸垂アミン基(p
endant amine groups)を生ずる。アルデヒドの最高25
モル%まではこの方法を用いて配合することができる。
得る好適な方法は、酢酸ビニル/N−ビニルアミド(例
えば、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセタミ
ド)共重合体を合成し、引続いて酢酸ビニルをビニルア
ルコールに、ビニルアミドをビニルアミンに加水分解す
ることである。反応率の比及び経済性に基づいて、5か
ら20モル%のN−ビニルアミドの配合が望まれる。も
う一つの好適な方法はポリ(ビニルアルコール)をアミ
ノアルデヒド又はアミノアセタールと反応させることで
ある。アルデヒド(又はアセタール)はポリ(ビニルア
ルコール)のヒドロキシル基と反応して懸垂アミン基(p
endant amine groups)を生ずる。アルデヒドの最高25
モル%まではこの方法を用いて配合することができる。
【0019】ポリ(ビニルアルコール)はポリ(酢酸ビ
ニル)の加水分解から調製される。ポリ(酢酸ビニル)
の調製及びポリ(ビニルアルコール)への加水分解はこ
の技術分野に習熟した者にとってよく知られており、ま
た書籍「Poly(vinyl alcohol):Properties and Applica
tions」, C. A. Finch, John Wiley & Sons, New York
(1973), 及び「Poly(vinyl alcohol)Fibers」, I. Sakura
da, Marcel Dekker, Inc., New York(1985)に詳細に論
じられている。ポリ(ビニルアルコール)についての最
近の論評がF. L. MartinによってEncyclopedia of Poly
mer Science andEngineering, 2nd ed., vol, 17, p16
7, John Willy & Sons, New York(1989)に述べられてい
る。
ニル)の加水分解から調製される。ポリ(酢酸ビニル)
の調製及びポリ(ビニルアルコール)への加水分解はこ
の技術分野に習熟した者にとってよく知られており、ま
た書籍「Poly(vinyl alcohol):Properties and Applica
tions」, C. A. Finch, John Wiley & Sons, New York
(1973), 及び「Poly(vinyl alcohol)Fibers」, I. Sakura
da, Marcel Dekker, Inc., New York(1985)に詳細に論
じられている。ポリ(ビニルアルコール)についての最
近の論評がF. L. MartinによってEncyclopedia of Poly
mer Science andEngineering, 2nd ed., vol, 17, p16
7, John Willy & Sons, New York(1989)に述べられてい
る。
【0020】ポリ(酢酸ビニル)は乳化、懸濁、溶液又
は塊状重合技術を包含するこの技術分野においてよく知
られた方法によって調製することができる。Rodriguez
は「Principles of Polymer System」, p.98〜101, 40
3, 405, McGraw-Hill, New York(1970)において、塊状
及び溶液重合の手順並びに乳化重合の細目を記述してい
る。アミン官能性ポリ(ビニルアルコール)は、N−ビ
ニルアミド(例えば、N−ビニルホルムアミド又はN−
ビニルアセタミド)、N−アリルアミド(例えば、N−
アルキルホルムアミド)、又はアリルアミン(酸塩を含
む)を、ポリ(酢酸ビニル)重合に採用された方法を用
いて、酢酸ビニルと共重合させることによって調製する
ことができる。N−ビニルアミドを遅延供給しない限
り、10モル%を超すN−ビニルアミドの配合によって
は色々異った生成物を得ることになる。アリルアミンを
約10モル%用いると、所望するより低い分子量を得る
ことになり、従って所望のビニルアルコール重合体はア
リルアミンを最高10モル%まで含有することになろ
う。
は塊状重合技術を包含するこの技術分野においてよく知
られた方法によって調製することができる。Rodriguez
は「Principles of Polymer System」, p.98〜101, 40
3, 405, McGraw-Hill, New York(1970)において、塊状
及び溶液重合の手順並びに乳化重合の細目を記述してい
る。アミン官能性ポリ(ビニルアルコール)は、N−ビ
ニルアミド(例えば、N−ビニルホルムアミド又はN−
ビニルアセタミド)、N−アリルアミド(例えば、N−
アルキルホルムアミド)、又はアリルアミン(酸塩を含
む)を、ポリ(酢酸ビニル)重合に採用された方法を用
いて、酢酸ビニルと共重合させることによって調製する
ことができる。N−ビニルアミドを遅延供給しない限
り、10モル%を超すN−ビニルアミドの配合によって
は色々異った生成物を得ることになる。アリルアミンを
約10モル%用いると、所望するより低い分子量を得る
ことになり、従って所望のビニルアルコール重合体はア
リルアミンを最高10モル%まで含有することになろ
う。
【0021】懸濁重合によりポリ(酢酸ビニル)を調製
するときは、単量体は一般にポリ(ビニルアルコール)
のような懸濁剤を含有する水中に分散され、次いで過酸
化物のような重合開始剤が添加される。重合が完了し、
そして重合体が濾過され乾燥された後に未反応単量体は
気化されて除去される。ポリ(酢酸ビニル)の調製のた
めのこの手順は、本発明の酢酸ビニル共重合体(アミン
官能性ポリ(ビニルアルコール)のためのプレカーサー
として)用にもまた採用することができる。
するときは、単量体は一般にポリ(ビニルアルコール)
のような懸濁剤を含有する水中に分散され、次いで過酸
化物のような重合開始剤が添加される。重合が完了し、
そして重合体が濾過され乾燥された後に未反応単量体は
気化されて除去される。ポリ(酢酸ビニル)の調製のた
めのこの手順は、本発明の酢酸ビニル共重合体(アミン
官能性ポリ(ビニルアルコール)のためのプレカーサー
として)用にもまた採用することができる。
【0022】ポリ(酢酸ビニル)はまた溶液重合によっ
て調製することができるが、この場合酢酸ビニルは重合
開始剤の存在下で溶剤に溶解される。重合の完了に続い
て、重合体は凝集によって回収され、また溶剤は気化さ
れて除去される。酢酸ビニル共重合体(アミン官能性ポ
リ(ビニルアルコール)用のプレカーサーとして)はこ
の手順を経て調製することができる。
て調製することができるが、この場合酢酸ビニルは重合
開始剤の存在下で溶剤に溶解される。重合の完了に続い
て、重合体は凝集によって回収され、また溶剤は気化さ
れて除去される。酢酸ビニル共重合体(アミン官能性ポ
リ(ビニルアルコール)用のプレカーサーとして)はこ
の手順を経て調製することができる。
【0023】塊状重合はポリ(酢酸ビニル)又は酢酸ビ
ニル共重合体の商業的製造においては普通行われない
が、しかしもし重合熱の除去に対して、適切な準備がな
されるならば用いることができる。
ニル共重合体の商業的製造においては普通行われない
が、しかしもし重合熱の除去に対して、適切な準備がな
されるならば用いることができる。
【0024】本発明の酢酸ビニル/N−ビニルアミド共
重合体の加水分解は、上記の参照例に指摘したようにポ
リ(ビニルアルコール)用に一般的に採用される方法を
用いて遂行できる。所望のアミン官能性ポリ(ビニルア
ルコール)を取得するように、酸又は塩基加水分解のい
ずれかを実行することができる。酸加水分解の場合は、
アミン基は、アニオン基(例えば、Cl-、Br-、HS
O4 -、H2PO4 -、その他)で中和される正電価を生ず
るようにプロトン化される。アミン(−NH2)及びプ
ロトン化されたもの(NH3 +X-)は共に本発明におい
て適する。
重合体の加水分解は、上記の参照例に指摘したようにポ
リ(ビニルアルコール)用に一般的に採用される方法を
用いて遂行できる。所望のアミン官能性ポリ(ビニルア
ルコール)を取得するように、酸又は塩基加水分解のい
ずれかを実行することができる。酸加水分解の場合は、
アミン基は、アニオン基(例えば、Cl-、Br-、HS
O4 -、H2PO4 -、その他)で中和される正電価を生ず
るようにプロトン化される。アミン(−NH2)及びプ
ロトン化されたもの(NH3 +X-)は共に本発明におい
て適する。
【0025】本発明にとって最大の関心であるセルロー
ズ反応性サイズ剤はアルキルケテン二量体(AKD)及
びアルケニルコハク酸無水物(ASA)である。アルキ
ルケテン二量体は下記構造:
ズ反応性サイズ剤はアルキルケテン二量体(AKD)及
びアルケニルコハク酸無水物(ASA)である。アルキ
ルケテン二量体は下記構造:
【化3】 (上式中、R及びR1は4から20個の炭素原子を有す
る、それぞれ独立の直鎖又は分岐鎖炭化水素;好ましく
はR=R1である)によって表わすことができる。
る、それぞれ独立の直鎖又は分岐鎖炭化水素;好ましく
はR=R1である)によって表わすことができる。
【0026】「背景」の章で記された参照例に加えて、
AKD技術はTAPPI J. p.111(1991年7月)におい
てGess及びLundにより、また“The Sizing of Paper",
W. F. Reynolds, TAPPI PRESS, Atlanta(1989)に
おいてCatesその他により論じられている。このような
物質はビニルβ−ラクトンと2,4−置換シクロブタン
−1,3−ジオンとの平衡可能な混合物を含むものとし
てよく知られている。
AKD技術はTAPPI J. p.111(1991年7月)におい
てGess及びLundにより、また“The Sizing of Paper",
W. F. Reynolds, TAPPI PRESS, Atlanta(1989)に
おいてCatesその他により論じられている。このような
物質はビニルβ−ラクトンと2,4−置換シクロブタン
−1,3−ジオンとの平衡可能な混合物を含むものとし
てよく知られている。
【0027】アルケニルコハク酸無水物(又は酸)(A
SA)は下記構造:
SA)は下記構造:
【化4】 (上式中、R、R1及びR2は各々独立にH、CH3又
はC2〜C18アルキルであって、R+R1+R2は5
〜30個の炭素原子を有する)を有する。ASAは一般
にイソアルケルとマレイン酸無水物との反応によって調
製される。紙のためのASAサイジングは、G.G.S
pence(前出)に加えて、TAPPIJ.,p.
177(1991年2月)においてハタナカその他によ
り、また“The Sizing of Pape
r”,W.F.Reynolds,TAPPI PRE
SS,Atlanta(1989)においてFarle
y and Wasserにより論じられている。
はC2〜C18アルキルであって、R+R1+R2は5
〜30個の炭素原子を有する)を有する。ASAは一般
にイソアルケルとマレイン酸無水物との反応によって調
製される。紙のためのASAサイジングは、G.G.S
pence(前出)に加えて、TAPPIJ.,p.
177(1991年2月)においてハタナカその他によ
り、また“The Sizing of Pape
r”,W.F.Reynolds,TAPPI PRE
SS,Atlanta(1989)においてFarle
y and Wasserにより論じられている。
【0028】添加剤は一般に水性サスペンジョンとして
一緒に混合され、そして工程の湿潤終期に紙パルプスラ
リーへこのサスペンジョンを添加するか、又は製紙の乾
燥終期に紙シートへ添加剤を施用するかのいずれかによ
ってこの添加剤を紙に配合することができる。重合体及
びサイズ剤の両者を含む添加剤の全量は乾燥紙パルプに
対して普通0.05から4.0重量%の範囲にある。
一緒に混合され、そして工程の湿潤終期に紙パルプスラ
リーへこのサスペンジョンを添加するか、又は製紙の乾
燥終期に紙シートへ添加剤を施用するかのいずれかによ
ってこの添加剤を紙に配合することができる。重合体及
びサイズ剤の両者を含む添加剤の全量は乾燥紙パルプに
対して普通0.05から4.0重量%の範囲にある。
【0029】本発明の他の利点及び特徴は以下の実施例
から当業に習熟した者には明らかとなるであろう。なお
これら実施例は説明のためだけのものであり、本発明を
不当に制限するように解釈されるべきではない。
から当業に習熟した者には明らかとなるであろう。なお
これら実施例は説明のためだけのものであり、本発明を
不当に制限するように解釈されるべきではない。
【0030】実施例1 ポリ(酢酸ビニル−コ−ビニルホルムアミド)(VAc
−NVF)の重合は、所望のポリ(酢酸ビニル−コ−N
−ビニルホルムアミド)重合用のエマルジョン/サスペ
ンジョンを安定化した、事前混合物中のNVF−co−
VAcの界面活性剤の形成によって実行された。
−NVF)の重合は、所望のポリ(酢酸ビニル−コ−N
−ビニルホルムアミド)重合用のエマルジョン/サスペ
ンジョンを安定化した、事前混合物中のNVF−co−
VAcの界面活性剤の形成によって実行された。
【0031】事前混合溶液のための最初の原料加入は、
脱イオン水330g、NVF(AirProducts and Chemic
als社製)20g、VAc(Hochst-Celanese社製)15
g、及びt−ブチルペルオキシネオデカノエート(Triga
nox 23, Noury Chemicals社製)1.0gであった。遅延
供給原料は蒸溜したVAc340g及びNVF27gで
あった。
脱イオン水330g、NVF(AirProducts and Chemic
als社製)20g、VAc(Hochst-Celanese社製)15
g、及びt−ブチルペルオキシネオデカノエート(Triga
nox 23, Noury Chemicals社製)1.0gであった。遅延
供給原料は蒸溜したVAc340g及びNVF27gで
あった。
【0032】機械撹拌機、凝縮器、窒素入口、熱電対及
び滴下漏斗を備えたジャケット付5リットル樹脂釜に、
最初の加入原料を入れた。わずかな窒素流による撹拌と
被覆の許に混合物を循環浴を経由して60℃に加熱し、
この温度を30分間保持した。次いで遅延供給原料を1
時間以内に滴下漏斗を通して加えた。遅延供給原料を添
加する間に、溶液はだんだん曇って来て、重合熱により
温度が66〜68℃に上り、その時点で還流器が始動し
た。重合は更に2時間継続して、固形分51%及び粘度
22,000c.p. を有するラテックスを生じた。臭素酸
塩/臭化物滴定によって測定された残留単量体は1.6
%であった。
び滴下漏斗を備えたジャケット付5リットル樹脂釜に、
最初の加入原料を入れた。わずかな窒素流による撹拌と
被覆の許に混合物を循環浴を経由して60℃に加熱し、
この温度を30分間保持した。次いで遅延供給原料を1
時間以内に滴下漏斗を通して加えた。遅延供給原料を添
加する間に、溶液はだんだん曇って来て、重合熱により
温度が66〜68℃に上り、その時点で還流器が始動し
た。重合は更に2時間継続して、固形分51%及び粘度
22,000c.p. を有するラテックスを生じた。臭素酸
塩/臭化物滴定によって測定された残留単量体は1.6
%であった。
【0033】濾過後、共重合体の湿潤ケーキをメタノー
ル500ml中に懸濁した。メタノール100ml中の濃縮
HCl(36〜38%)45mlの溶液をこのサスペンジ
ョンに加えて、これを1時間還流器付きで加熱した。3
0℃で真空乾燥して、僅かに黄色い物質約180gを粉
末状で取得した。このものは水に容易に溶解した。生成
物は約12モル%VAm・HClを有するアミン−官能
性ポリ(ビニルアルコール)PVOH/VAm・HCl
であった。
ル500ml中に懸濁した。メタノール100ml中の濃縮
HCl(36〜38%)45mlの溶液をこのサスペンジ
ョンに加えて、これを1時間還流器付きで加熱した。3
0℃で真空乾燥して、僅かに黄色い物質約180gを粉
末状で取得した。このものは水に容易に溶解した。生成
物は約12モル%VAm・HClを有するアミン−官能
性ポリ(ビニルアルコール)PVOH/VAm・HCl
であった。
【0034】実施例2〜10 Virgin Southern pineの未晒しパルプをHerty(Canadian
Freeness≒475)から得た。下記の通りに手造りシ
ートを調製して試験した: 〔実験室における手造りシートの調製〕実験室における
手造りシート調製のための手続きは、TAPPI 205から
誘き出した手順に基いた。乾燥基準で24gのパルプを
含有する充分に湿気のあるパルプを、蛇口水約1800
ml中に少なくとも3時間浸漬した。次いでスラリーを英
国基準(British Standard)のパルプ解砕機へ移して、
用いる湿潤終期添加剤(例えば、明バン、アニオン性澱
粉、及びアミン官能性ポリ(ビニルアルコール))を加
え;最終体積を2,000mlに調整した。そして混合物
を50,000回転撹拌した。混合した後、内容物を1
0リットルのプラスチック製バケットに移して最終体積
7.2リットルに希釈した(この後、引続いて記述され
る手順を用いて、ほぼ0.33%のコンシステンシーで
あった)。pHは0.1Mの硫酸又は0.1Mの水酸化ナト
リウムを用いて所望の値に調整した。スラリーは実験室
のミキサーを用いて低速で30分間撹拌した。
Freeness≒475)から得た。下記の通りに手造りシ
ートを調製して試験した: 〔実験室における手造りシートの調製〕実験室における
手造りシート調製のための手続きは、TAPPI 205から
誘き出した手順に基いた。乾燥基準で24gのパルプを
含有する充分に湿気のあるパルプを、蛇口水約1800
ml中に少なくとも3時間浸漬した。次いでスラリーを英
国基準(British Standard)のパルプ解砕機へ移して、
用いる湿潤終期添加剤(例えば、明バン、アニオン性澱
粉、及びアミン官能性ポリ(ビニルアルコール))を加
え;最終体積を2,000mlに調整した。そして混合物
を50,000回転撹拌した。混合した後、内容物を1
0リットルのプラスチック製バケットに移して最終体積
7.2リットルに希釈した(この後、引続いて記述され
る手順を用いて、ほぼ0.33%のコンシステンシーで
あった)。pHは0.1Mの硫酸又は0.1Mの水酸化ナト
リウムを用いて所望の値に調整した。スラリーは実験室
のミキサーを用いて低速で30分間撹拌した。
【0035】12個から16個の400ml分別量(aligu
ot)をバケットからくみ出して600mlビーカーに移し
た。パルプスラリーは、同時に均一な繊維濃度を維持し
ながら、注入することは難しい、そこで公平に均一な繊
維濃度を有する分別量を得るために、下記の技法を使っ
た。パルプスラリーを大きなヘラで撹拌し、400mlの
ビーカーを表面下に浸漬し、そして撹拌を止めた。ビー
カーは縁まで一杯にしてバケットから直接取り出し、そ
して全内容物を600mlビーカーに移した。TAPPI Meth
od205に記載されているように、各ビーカーのスラリ
ーから手造りシートを造るために、英国標準の手造りシ
ート機械を使った。記載されているようにプレスした後
に、温度23℃、相対湿度(R. H.)50%で操作されて
いる定温/定湿度の部屋で、このシートを一夜調整し
た。この手造りシートを鏡面乾燥板から取り外して室温
(R. T.)で15〜30分間平衡化させ秤量し、そして試
験するまでポリエチレンのジッパー留めの袋に保存し
た。
ot)をバケットからくみ出して600mlビーカーに移し
た。パルプスラリーは、同時に均一な繊維濃度を維持し
ながら、注入することは難しい、そこで公平に均一な繊
維濃度を有する分別量を得るために、下記の技法を使っ
た。パルプスラリーを大きなヘラで撹拌し、400mlの
ビーカーを表面下に浸漬し、そして撹拌を止めた。ビー
カーは縁まで一杯にしてバケットから直接取り出し、そ
して全内容物を600mlビーカーに移した。TAPPI Meth
od205に記載されているように、各ビーカーのスラリ
ーから手造りシートを造るために、英国標準の手造りシ
ート機械を使った。記載されているようにプレスした後
に、温度23℃、相対湿度(R. H.)50%で操作されて
いる定温/定湿度の部屋で、このシートを一夜調整し
た。この手造りシートを鏡面乾燥板から取り外して室温
(R. T.)で15〜30分間平衡化させ秤量し、そして試
験するまでポリエチレンのジッパー留めの袋に保存し
た。
【0036】〔パルプコンシステンシーの測定〕パルプ
コンシステンシー(pulp consistency)の測定に利用され
る手順は、TAPPI Method240に類似したものだった。
Whatman#1の濾過紙パッドを105℃で15分間オー
ブン乾燥し、室温で5分間平衡化し、そして秤量してド
ライベースの重さを決定した。湿気を含んだパルプ約2
gを正確に秤量して600mlのビーカーに入れそして水
300mlでスラリー化した。このスラリーを小さいWari
ngBlendorに移し、そして低速度で30秒間撹拌した。
分散したスラリーは事前に秤量した濾紙の一つを用いて
濾過し、そして湿気を含んだパッドは105℃で15分
間Emerson高速乾燥器で乾燥した。乾燥されたパッドは
室温で5分間平衡化して秤量した。初期試料中の乾燥パ
ルプの量はこのようにして測定した。
コンシステンシー(pulp consistency)の測定に利用され
る手順は、TAPPI Method240に類似したものだった。
Whatman#1の濾過紙パッドを105℃で15分間オー
ブン乾燥し、室温で5分間平衡化し、そして秤量してド
ライベースの重さを決定した。湿気を含んだパルプ約2
gを正確に秤量して600mlのビーカーに入れそして水
300mlでスラリー化した。このスラリーを小さいWari
ngBlendorに移し、そして低速度で30秒間撹拌した。
分散したスラリーは事前に秤量した濾紙の一つを用いて
濾過し、そして湿気を含んだパッドは105℃で15分
間Emerson高速乾燥器で乾燥した。乾燥されたパッドは
室温で5分間平衡化して秤量した。初期試料中の乾燥パ
ルプの量はこのようにして測定した。
【0037】手造りシート調製に使われる各々の新しい
容器又はパルプ試料に対して、試料中の色々な場所から
3個のサンプルを採取した、そしてコンシステンシーは
上述のように測定した。そのように測定された平均コン
システンシーをこの材料を用いた今後のすべての手造り
シート調製に使用した。
容器又はパルプ試料に対して、試料中の色々な場所から
3個のサンプルを採取した、そしてコンシステンシーは
上述のように測定した。そのように測定された平均コン
システンシーをこの材料を用いた今後のすべての手造り
シート調製に使用した。
【0038】〔実験室での手造りのシートの試験法〕こ
れらの実施例で使われる基本的評価方法は、Instron測
定機(TAPPI Method495参照)を使用して測定される
ような紙片の引張り破断強度であった。10個の0.5
インチ巾の紙片を、この目的に設計された紙片カッター
を使用して、評価対象の手造りシートのセットから切り
取った。各セットからの5個の紙片を乾燥形式で試験し
て、巾1インチ当りのlbsの単位(lbs/in)て引張り強
度を測定した。他の5個の紙片を水道水に30分間浸漬
して、紙タオルで軽く吸いとり、そして、次に同じ手順
で直ちに試験した。このようにして湿潤引張強度を得
た。独立した試験は、30分の浸漬時間が紙を完全に飽
和させるのに充分であったことを示した。若干の試験で
は実施例において指摘されているように、水浸漬時間が
異なるものであった。
れらの実施例で使われる基本的評価方法は、Instron測
定機(TAPPI Method495参照)を使用して測定される
ような紙片の引張り破断強度であった。10個の0.5
インチ巾の紙片を、この目的に設計された紙片カッター
を使用して、評価対象の手造りシートのセットから切り
取った。各セットからの5個の紙片を乾燥形式で試験し
て、巾1インチ当りのlbsの単位(lbs/in)て引張り強
度を測定した。他の5個の紙片を水道水に30分間浸漬
して、紙タオルで軽く吸いとり、そして、次に同じ手順
で直ちに試験した。このようにして湿潤引張強度を得
た。独立した試験は、30分の浸漬時間が紙を完全に飽
和させるのに充分であったことを示した。若干の試験で
は実施例において指摘されているように、水浸漬時間が
異なるものであった。
【0039】二つの条件設定を採用した:(a)7日間
室温、及び(b)7日間室温プラス100℃で1時間。
表1に示す通り、手造りシートは添加剤を使わずに(コ
ントロール実施例2)調製したもの及び実施例1の重合
体、アルキルケテン二量体(AKD)又はこれら両者を
用いて調製したものがあって、この表1には前述のよう
に測定された湿潤及び乾燥引張り指数値が与えられてい
る。
室温、及び(b)7日間室温プラス100℃で1時間。
表1に示す通り、手造りシートは添加剤を使わずに(コ
ントロール実施例2)調製したもの及び実施例1の重合
体、アルキルケテン二量体(AKD)又はこれら両者を
用いて調製したものがあって、この表1には前述のよう
に測定された湿潤及び乾燥引張り指数値が与えられてい
る。
【0040】
【表1】
【0041】表1に指摘された結果は相乗作用的挙動を
グラフで示す図面で例証されている。これらの結果はA
KD及びPVOH/VAm・HClの両者を含有する紙
の湿潤強度の値は、これらのいずれかの単独使用から予
期される添加剤効果より著しく高いことを示している。
図面中プロット(a)及び(a′)は、7日間室温で調
整された試料の湿潤引張り指数に対して、実際値及び期
待値それぞれを表している。プロット(b)及び
(b′)は、7日間室温後100℃で1時間調整された
試料の湿潤引張り指数に対して、実際値及び期待値それ
ぞれを示している。
グラフで示す図面で例証されている。これらの結果はA
KD及びPVOH/VAm・HClの両者を含有する紙
の湿潤強度の値は、これらのいずれかの単独使用から予
期される添加剤効果より著しく高いことを示している。
図面中プロット(a)及び(a′)は、7日間室温で調
整された試料の湿潤引張り指数に対して、実際値及び期
待値それぞれを表している。プロット(b)及び
(b′)は、7日間室温後100℃で1時間調整された
試料の湿潤引張り指数に対して、実際値及び期待値それ
ぞれを示している。
【0042】これらの手造りシートからの試料の特性
(湿潤及び乾燥)は表2に列記されている。
(湿潤及び乾燥)は表2に列記されている。
【0043】PVOH/VAm・HClを水に溶解し
て、手造りシート調製前にパルプ解砕機中のパルプスラ
リーに加えた。使用されたAKDはHercon 70(Hercul
es社製)であった。それは、水性ディスパージョン(エ
マルジョン)を安定化させるために、若干のカチオン性
澱粉をも含有していると信じられている水ベースの系で
ある。これらを一緒に使用するときは、パルプ解砕機中
のパルプスラリーへ添加する前に、PVOH/VAm・
HClとAKDとを水に事前溶解した。AKDはエマル
ジョンとして入手できて、その乾燥重量は使用したパー
セントを確立するために測定した。AKD単独で使用す
るときは、パルプ解砕機中パルプスラリーに添加する前
に、AKDを水で希釈した。
て、手造りシート調製前にパルプ解砕機中のパルプスラ
リーに加えた。使用されたAKDはHercon 70(Hercul
es社製)であった。それは、水性ディスパージョン(エ
マルジョン)を安定化させるために、若干のカチオン性
澱粉をも含有していると信じられている水ベースの系で
ある。これらを一緒に使用するときは、パルプ解砕機中
のパルプスラリーへ添加する前に、PVOH/VAm・
HClとAKDとを水に事前溶解した。AKDはエマル
ジョンとして入手できて、その乾燥重量は使用したパー
セントを確立するために測定した。AKD単独で使用す
るときは、パルプ解砕機中パルプスラリーに添加する前
に、AKDを水で希釈した。
【0044】
【表2】
【0045】実施例11 実施例2、3、5及び7の試料は標準Mullen破裂テスト
(standard Mullen Burst test)を用いて試験した。試
験は乾式及び湿式で行った。乾燥試験はそれぞれ乾燥さ
れてから試験前に相対湿度30%、室温で調整された試
料5個を必要とした。湿式破裂試験には二つの条件を採
用した。瞬間的な湿潤化時間(ほぼ2秒間の浸漬)及び
5秒間の水中浸漬を条件に選び、その後引続き吸い取り
紙で吸い取って余剰の水を除去した。その後直ちに破裂
試験を行った。試験データは表3に列記してある。AK
DとPVOH/VAm・HClとの組み合せは、AKD
又はPVOH/VAm・HCl単独で同じ全添加剤水準
使用した場合より良好な破裂強度を生んでいる。
(standard Mullen Burst test)を用いて試験した。試
験は乾式及び湿式で行った。乾燥試験はそれぞれ乾燥さ
れてから試験前に相対湿度30%、室温で調整された試
料5個を必要とした。湿式破裂試験には二つの条件を採
用した。瞬間的な湿潤化時間(ほぼ2秒間の浸漬)及び
5秒間の水中浸漬を条件に選び、その後引続き吸い取り
紙で吸い取って余剰の水を除去した。その後直ちに破裂
試験を行った。試験データは表3に列記してある。AK
DとPVOH/VAm・HClとの組み合せは、AKD
又はPVOH/VAm・HCl単独で同じ全添加剤水準
使用した場合より良好な破裂強度を生んでいる。
【0046】
【表3】
【0047】実施例12〜19 湿潤パルプ(Canadian Freeness≒700)(未晒し)の
試料をJames Riverから得た。実施例2〜10において
使われた手順に従って、但し乾燥パルプ重量に対する重
量%として表4に与えられている重合体及びサイズ添加
剤を例外とし、手造りシートを調製して試験した。重合
体は実施例1のPVOH/VAm・HClであり、そし
てサイズ剤はアルケニルコハク酸無水物(ASA)、即
ちドデセニルコハク酸無水物(DDSA)、オクテニル
コハク酸無水物(OSA)、又はn−オクタデセニルコ
ハク酸無水物(n−ODSA)であった。DDSA及び
n−ODSAはHumphrey Chemical Co. から、またOS
AはMilliken Chemical Co. から入手した。表4には湿
潤及び乾燥引張り指数の値を列記してある。
試料をJames Riverから得た。実施例2〜10において
使われた手順に従って、但し乾燥パルプ重量に対する重
量%として表4に与えられている重合体及びサイズ添加
剤を例外とし、手造りシートを調製して試験した。重合
体は実施例1のPVOH/VAm・HClであり、そし
てサイズ剤はアルケニルコハク酸無水物(ASA)、即
ちドデセニルコハク酸無水物(DDSA)、オクテニル
コハク酸無水物(OSA)、又はn−オクタデセニルコ
ハク酸無水物(n−ODSA)であった。DDSA及び
n−ODSAはHumphrey Chemical Co. から、またOS
AはMilliken Chemical Co. から入手した。表4には湿
潤及び乾燥引張り指数の値を列記してある。
【0048】
【表4】
【0049】採用する添加剤の予期される結果に対す
る、ASA−PVOH/VAm・HCl混合物の湿潤及
び乾燥引張り指数の比較が表5に示されている。添加剤
の期待値はASAとPVOH/VAm・HClのブレン
ドされていないコントロール試料の平均値から計算し
た。すべての場合に、湿潤引張り指数は添加剤に基づく
計算と同等か又はそれより高くなっており、これはAK
D−PVOH/VAm・HCl混合物で指摘されたよう
に相乗作用の挙動を示していることになるが、これまで
報告されたようなものではない。大抵の場合、乾燥引張
り指数は一般に添加剤に基づく計算に比較して、上記混
合物に対してより高い値を示している。
る、ASA−PVOH/VAm・HCl混合物の湿潤及
び乾燥引張り指数の比較が表5に示されている。添加剤
の期待値はASAとPVOH/VAm・HClのブレン
ドされていないコントロール試料の平均値から計算し
た。すべての場合に、湿潤引張り指数は添加剤に基づく
計算と同等か又はそれより高くなっており、これはAK
D−PVOH/VAm・HCl混合物で指摘されたよう
に相乗作用の挙動を示していることになるが、これまで
報告されたようなものではない。大抵の場合、乾燥引張
り指数は一般に添加剤に基づく計算に比較して、上記混
合物に対してより高い値を示している。
【0050】
【表5】
【0051】実施例21〜24 実施例1のPVOH/VAm・HCl重合体とAKDと
を添加剤として使用して、ニューヨーク州立大学から入
手した漂白したクラフトパルプから、前記の実施例に記
載された手順を用いて、手造りシートを調製した。湿潤
及び乾燥引張り試験を調整された試料について行った。
結果は表6に示されている。
を添加剤として使用して、ニューヨーク州立大学から入
手した漂白したクラフトパルプから、前記の実施例に記
載された手順を用いて、手造りシートを調製した。湿潤
及び乾燥引張り試験を調整された試料について行った。
結果は表6に示されている。
【0052】
【表6】
【0053】漂白パルプの紙は、組み合せ添加剤からは
乾燥引張り強度の向上を少ししか又は全く示さなかった
が、湿潤引張り強度の増強において、AKDとPVOH
/VAm・HCl間の相乗作用の挙動が明らかに存在し
た。実施例2及び3によって示されるように、未晒しパ
ルプの紙に対して観察されたより著しい向上とは対照
に、重合体単独では漂白パルプの紙に最小限の湿潤引張
り強度の向上を与えるだけであった。しかしAKDと組
み合せると、未晒しパルプの紙から得られた結果は、こ
の生産物においてAKD及び重合体それぞれ単独の添加
剤効果から期待できたであろうことより著しく良好であ
った。
乾燥引張り強度の向上を少ししか又は全く示さなかった
が、湿潤引張り強度の増強において、AKDとPVOH
/VAm・HCl間の相乗作用の挙動が明らかに存在し
た。実施例2及び3によって示されるように、未晒しパ
ルプの紙に対して観察されたより著しい向上とは対照
に、重合体単独では漂白パルプの紙に最小限の湿潤引張
り強度の向上を与えるだけであった。しかしAKDと組
み合せると、未晒しパルプの紙から得られた結果は、こ
の生産物においてAKD及び重合体それぞれ単独の添加
剤効果から期待できたであろうことより著しく良好であ
った。
【0054】実施例25〜30(比較例) 湿潤及び乾燥引張り特性の評価を、製紙工業において普
通に使用されているように、AKD−カチオン性澱粉混
合物を用いて造られた未晒しパルプ(James River Pine)
の手造りシートのいくつかについて行った。調製、コン
ディショニング及び試験の手順は先行実施例に対して指
摘されたのと同様であった。結果は表7に示されてい
る。
通に使用されているように、AKD−カチオン性澱粉混
合物を用いて造られた未晒しパルプ(James River Pine)
の手造りシートのいくつかについて行った。調製、コン
ディショニング及び試験の手順は先行実施例に対して指
摘されたのと同様であった。結果は表7に示されてい
る。
【0055】
【表7】
【0056】表7のデータは、引張り強度の増強に関し
てAKDとカチオン性澱粉との間に相乗作用が存在しな
いことを示している。AKD単独の0.5重量%使用で
はコントロール(実施例25)を上廻る湿潤引張り強度
の向上を見せており、また中間水準(0.25重量%)
のAKDの使用はそれに見合った又は低い値を与えた。
乾燥引張りの値には一貫した傾向は注目されなかった。
てAKDとカチオン性澱粉との間に相乗作用が存在しな
いことを示している。AKD単独の0.5重量%使用で
はコントロール(実施例25)を上廻る湿潤引張り強度
の向上を見せており、また中間水準(0.25重量%)
のAKDの使用はそれに見合った又は低い値を与えた。
乾燥引張りの値には一貫した傾向は注目されなかった。
【0057】実施例31〜32(比較例) 実施例27〜30に示されるようなカチオン性澱粉の代
りにAKDと一緒にポリ(ビニルアルコール)(PVO
H)を使用した。PVOHはAir Product andChemical,
Inc. 製のVinol 205であった。
りにAKDと一緒にポリ(ビニルアルコール)(PVO
H)を使用した。PVOHはAir Product andChemical,
Inc. 製のVinol 205であった。
【0058】
【表8】 PVOHは単独又はAKDとの併用で引張り強度の向上
を示さなかった。
を示さなかった。
【0059】実施例33 全添加量0.5重量%でAKD及びPVOH/VAm・
HClそれぞれ単独使用、及び種々の割合での両者の併
用で改質されたJames River Pine Pulp及びHerty未晒し
パルプから造られた手造りシートについて、水収着試験
を行った。重合体単独使用の結果は、浸漬と殆ど同時に
飽和が観察されたコントロールよりもほんの僅か低い水
収着を示した。AKD改質はずつと低い水収着を示した
が、これは時間と共に増大した。この水収着の低減効果
はまたAKD−PVOH/VAm・HCl混合物に対し
ても注目されたが、AKD 0.1重量%(重合体0.4
重量%)で達せられた収着低減効果の大部分は発揮さ
れ、そしてAKDの水準が0.2、0.3及び0.4重量
%(重合体はそれぞれ0.3、0.2及び0.1重量%)
で達せられた収着低減効果を実質的に全面発揮された。
この研究から、AKDはPVOH/VAm・HClと併
用すると、重合体と一緒になって、紙の湿潤引張り強度
を相乗作用的に増大するのに加えて、サイズ剤として引
き続き役立つことが判る。
HClそれぞれ単独使用、及び種々の割合での両者の併
用で改質されたJames River Pine Pulp及びHerty未晒し
パルプから造られた手造りシートについて、水収着試験
を行った。重合体単独使用の結果は、浸漬と殆ど同時に
飽和が観察されたコントロールよりもほんの僅か低い水
収着を示した。AKD改質はずつと低い水収着を示した
が、これは時間と共に増大した。この水収着の低減効果
はまたAKD−PVOH/VAm・HCl混合物に対し
ても注目されたが、AKD 0.1重量%(重合体0.4
重量%)で達せられた収着低減効果の大部分は発揮さ
れ、そしてAKDの水準が0.2、0.3及び0.4重量
%(重合体はそれぞれ0.3、0.2及び0.1重量%)
で達せられた収着低減効果を実質的に全面発揮された。
この研究から、AKDはPVOH/VAm・HClと併
用すると、重合体と一緒になって、紙の湿潤引張り強度
を相乗作用的に増大するのに加えて、サイズ剤として引
き続き役立つことが判る。
【0060】実施例34 ポリ(ビニルアルコール)を含有する一級アミンの追加
は本発明において有用である。ポリ(ビニルアルコー
ル)の4−アミノブチルアルデヒドジメチルアセタル
(ABAA)H2N−CH2−CH2−CH2−CH(OM
e)2との反応は一級アミン配合のためのもう一つの便宜
な方法を示している。Airvol 325LAポリ(ビニルアルコ
ール)の試料を水溶液中で10モル%のABAAと反応
させた(実施例35の合成参照)。得られた生成物を、
他の例で注目される確立された試験手続き通りに評価し
た。James River pulp(Canadian Freeness≒700)を
用い、0.5%PVOH/ABAA、0.5%AKD、
0.25%PVOH/ABAA/0.25%AKDそれぞ
れの添加に対して、湿潤及び乾燥引張り指数の値が示さ
れている。結果は、ブレンド物が各添加剤の期待値より
高い値を生じることを実証している。
は本発明において有用である。ポリ(ビニルアルコー
ル)の4−アミノブチルアルデヒドジメチルアセタル
(ABAA)H2N−CH2−CH2−CH2−CH(OM
e)2との反応は一級アミン配合のためのもう一つの便宜
な方法を示している。Airvol 325LAポリ(ビニルアルコ
ール)の試料を水溶液中で10モル%のABAAと反応
させた(実施例35の合成参照)。得られた生成物を、
他の例で注目される確立された試験手続き通りに評価し
た。James River pulp(Canadian Freeness≒700)を
用い、0.5%PVOH/ABAA、0.5%AKD、
0.25%PVOH/ABAA/0.25%AKDそれぞ
れの添加に対して、湿潤及び乾燥引張り指数の値が示さ
れている。結果は、ブレンド物が各添加剤の期待値より
高い値を生じることを実証している。
【0061】
【表9】
【0062】合成に関する実施例35 ポリ(ビニルアルコール)(Airvol 325LA、20.00
g、0.454モル)を窒素雰囲気下80℃で水(10
0ml)に溶解した。溶解後、濃塩酸(6.53g、0.0
681モル)及び4−アミノブチルアルデヒドジメチル
アセタール(6.05g、0.0454モル)を追加水
(30ml)と共に反応に加えた。反応は窒素雰囲気下8
0℃で4.5時間継続させた。反応液は中和した。水を
回転式蒸発器で除去し、そして生成物を真空オーブン
(50℃/1Torr)中で更に乾燥して生成物27.68
gを得た。
g、0.454モル)を窒素雰囲気下80℃で水(10
0ml)に溶解した。溶解後、濃塩酸(6.53g、0.0
681モル)及び4−アミノブチルアルデヒドジメチル
アセタール(6.05g、0.0454モル)を追加水
(30ml)と共に反応に加えた。反応は窒素雰囲気下8
0℃で4.5時間継続させた。反応液は中和した。水を
回転式蒸発器で除去し、そして生成物を真空オーブン
(50℃/1Torr)中で更に乾燥して生成物27.68
gを得た。
【0063】本発明のこの他の利点と特徴は、当業に習
熟した者にとって、本発明の精神又は範囲から逸脱する
ことなく、前述の開示から明らかになることであろう。
熟した者にとって、本発明の精神又は範囲から逸脱する
ことなく、前述の開示から明らかになることであろう。
【0064】
【0065】
【図1】ポリビニルアルコール/ビニルアミン・HCl
(PVOH/VAm・HCl)及びアルキルケテン二量
体(AKD)を組合せて用いる場合に得られる湿潤引張
り指数の期待値(破線)と実際値(実線)とを示す図。
(PVOH/VAm・HCl)及びアルキルケテン二量
体(AKD)を組合せて用いる場合に得られる湿潤引張
り指数の期待値(破線)と実際値(実線)とを示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロイド・マーロン・ロウブソン アメリカ合衆国ペンシルベニア州18062. マキユンジー.ミルクリークロード1801 (72)発明者 ジヨージ・ダビツドウイツチ アメリカ合衆国ペンシルベニア州18104. アレンタウン.デイアフイールドドライ ブ1350 (72)発明者 ロバート・クランツ・ピンシユミツト・ ジユニア アメリカ合衆国ペンシルベニア州18104. アレンタウン.リバーテイストリート 2549 (56)参考文献 特開 昭63−145500(JP,A) 特開 昭60−246896(JP,A) 特開 平2−6686(JP,A) 特開 平1−280094(JP,A)
Claims (5)
- 【請求項1】 製紙プロセス中の紙に、単量体基準で1
〜25モル%のアミン官能基を有するポリ(ビニルアル
コール/ビニルアミン)湿潤強度増強共重合体と、各ア
ルキルケテンのアルキル部分が少なくとも4個の炭素原
子を有するアルキルケテン二量体またはアルケニル部分
が少なくとも8個の炭素原子を有するアルケニルコハク
酸無水物からなる反応性サイズ剤とを添加することから
なり、前記共重合体と反応性サイズ剤は乾燥紙パルプ基
準で約0.05〜4重量%の合計濃度で紙に添加され、
かつ共重合体対サイズ剤の重量比が1:4〜4:1であ
る、セルローズ性紙の湿潤強度を改良する方法。 - 【請求項2】 前記サイズ剤が構造式: 【化1】 (上式中、R及びR1は各々は独立に4から20個の炭
素原子を含有する直鎖又は分岐鎖の炭化水素である)か
らなるアルキルケテン二量体である、請求項1記載の方
法。 - 【請求項3】 前記サイズ剤が構造式: 【化2】 (上式中、R、R1及びR2は各々は独立にH、CH3又
はC2〜C18アルキルであり、そしてR+R1+R2は5
〜30個の炭素原子を有する)からなるアルケニルコハ
ク酸無水物である、請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 共重合体が酢酸ビニルと、単量体基準で
1〜25モル%のN−ビニルホルムアミドとの共重合体
の加水分解物である請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 製紙プロセス中の紙に、単量体基準で1
〜25モル%のアミン官能基を有するポリ(ビニルアル
コール/ビニルアミン)湿潤強度増強共重合体と、各ア
ルキルケテンのアルキル部分が少なくとも4個の炭素原
子を有するアルキルケテン二量体またはアルケニル部分
が少なくとも8個の炭素原子を有するアルケニルコハク
酸無水物からなる反応性サイズ剤との配合物を乾燥紙パ
ルプ基準で約0.05〜4重量%添加して形成された製
品を含み、共重合体と反応性サイズ剤が1:4〜4:1
の重量比で添加される、改良された湿潤強度を有するセ
ルローズ性紙製品。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US91466192A | 1992-07-15 | 1992-07-15 | |
US914661 | 1992-07-15 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06200497A JPH06200497A (ja) | 1994-07-19 |
JP3010592B2 true JP3010592B2 (ja) | 2000-02-21 |
Family
ID=25434624
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5174008A Expired - Fee Related JP3010592B2 (ja) | 1992-07-15 | 1993-07-14 | セルローズ性紙の湿潤強度を改良する方法および改良された湿潤強度を有するセルローズ性紙製品 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5397436A (ja) |
JP (1) | JP3010592B2 (ja) |
CA (1) | CA2100117C (ja) |
DE (1) | DE4323560C2 (ja) |
GB (1) | GB2268758B (ja) |
Families Citing this family (33)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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