JP3006350U - エア−クリ−ナのフィルタエレメント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のエアクリ−ナ用のフィルタエレメント
における山と谷の高さと深さを変えずに表面積の拡大を
図ったクリ−ナエレメントを提供すること。 【構成】 織布，不織布，紙のいずれかにより山と谷が
ジグザグ状に連続した断面形状に形成されたフィルタエ
レメント１において、前記谷の底の断面形状を適宜曲率
の円形1cに形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はエンジン用エアクリ−ナのフィルタエレメントの断面形状に関する、 具体的には、谷の深さ又は山の高さが同じであっても、表面積をより大きく形成 できるフィルタエレメントに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、エンジン用エアクリ−ナのフィルタエレメントは、クリ−ナ自体の外形 を大きくしないで空気の濾過面積を必要な大きさに確保するため、織布や不織布 等によるエレメント体11を図４に示すように鋭い山11aと谷11bが連続した断面ジ グザク状に形成したものが用いられている。図４において、12は上記ジグザグの 断面形状の保持と、エレメント体11自体を保護するための金属網によるガ−ド体 である。

【０００３】 従来の上記エレメント体11において、同一外形、或は、同一外径でその表面積 、つまり、濾過面積を大きくするには、その山11aを高くし、谷11bを深くすれば 足りるが、この手法による表面積の拡大を図ると、クリ−ナの内径が谷11bの深 さによって小さくなり、接続される吸引パイプや接続アダプタとの干渉が生じる 場合があるほか、山と谷が深くなりすぎて当該エレメント体11の山11a側と谷11b 側とで空気吸引が円滑になりにくくなって、山側と谷側では吸引率に差が生じ、 表面積を拡大した効果が得にくくなるという問題がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はこの点に鑑み、従来のエアクリ−ナ用のフィルタエレメントにおける 山と谷の高さと深さを変えずに表面積の拡大を図ったフィルタエレメントを提供 することを課題とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 上記課題を解決することを目的としてなされた本考案のフィルタエレメントの 構成は、織布，不織布，紙のいずれかにより山と谷がジグザグ状に連続した断面 形状に形成されたフィルタエレメントにおいて、前記谷の底の断面形状を適宜曲 率の円形に形成したことを特徴とするものである。

【０００６】 本考案においては、前記山の頂部の断面形状を適宜曲率の円形に形成すること もでき、また、円形の頂部と底を持つ山と谷を一緒に形成することができる。

【０００７】

【実施例】

次に、本考案の実施例を図に拠り説明する。図１は、本考案フィルタエレメン トの一例の要部の断面図、図２は本考案の別例の要部の断面図、図３は表面積の 大きさを説明するための線図、図４は従来エレメントの一例の要部の断面図であ る。

【０００８】 図１，２において、１は綿等の織布，綿又は化学繊維の不織布，紙のいずれか により形成したフィルタエレメント体で、このエレメント体１は従来品と同様に 山1aと谷1bが連続したジグザグ状に形成されている。

【０００９】 本考案においては、上記山1aと谷1bを形成する際、図１の実施例では、谷1bの 底を適宜の曲率、又は、半径の円の一部により円形部1cに形成した。

【００１０】 上記の円形部1cは、図３に模式的に示したように鎖線で示した従来品の谷11b の底近傍の辺の全長と、実線で示した本考案による谷1bの底が形成する円形部1c の周長とを比較すると、本考案の谷1bの円形部1cの長さが大きい、換言すれば、 フィルタエレメントとしての表面積が大きくなることを示している。

【００１１】 図１の例は、エレメント体１の谷1bの底側の断面形状を円形部1cに形成したも のであるが、本考案ではこの断面形状を、図２に例示するようにエレメント体１ の山1aの頂部に適用してもよい。1dは山1aの頂部に形成した円形部である。

【００１２】 このようにすると、断面周長が従来品より大きく形成された山1aと谷1bの円形 部1c，1dがフィルタエレメント体１の外周上の全域に形成されるので、フィルタ エレメント全体の表面積を、ジグザグ状をなす山と谷の高さと深さが従来品と同 じであっても、大きく形成することができる。

【００１３】 また、従来のフィルタエレメントでは、谷がＶ字状に形成されているため、そ の底がゴミで目詰りし易く、この点でも吸入効率が低下し易かったが、本考案の ように谷の底の断面を円形にすると吸入されるゴミも広い範囲に分布して、目詰 りを起しにくい。

【００１４】 図１，図２に示した本考案の実施例では、エレメント体１の外面形を確保し、 外面を保護するための網状ガ−ドは図示していないが、従来品と同様のガ−ドが 設けられるものとする。

【００１５】 また、本考案における円形部1c又は1dは、図示しないがフィルタエレメント体 １における山1aの頂部にのみ形成しても、図１の実施例と同様の表面積拡大の効 果が得られる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は以上の通りであって、山と谷がジグザグ状に連続するフィルタエレメ ント体の山の高さ，谷の深さを従来と同じ寸法のままで、当該エレメント体の表 面積を大きく形成することができるので、空気吸入面積の大きなフィルタエレメ ントを、その外形（内径，外径）を大きくすることなく、得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案フィルタエレメントの一例の要部の断面
図。

【図２】本考案の別例の要部の断面図。

【図３】表面積の大きさを説明するための線図。

【図４】従来エレメントの一例の要部の断面図。

【符号の説明】

１ フィルタエレメント体 1a 山 1b 谷 1c 円形部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 織布，不織布，紙のいずれかにより山と
   谷がジグザグ状に連続した断面形状に形成されたフィル
   タエレメントにおいて、前記谷の底の断面形状を適宜曲
   率の円形に形成したことを特徴とするエア−クリ−ナの
   フィルタエレメント。
2. 【請求項２】 織布，不織布，紙のいずれかにより山と
   谷がジグザグ状に連続した断面形状に形成されたフィル
   タエレメントにおいて、前記谷の底と山の頂の断面形状
   を適宜曲率の円形に形成したことを特徴とするエア−ク
   リ−ナのフィルタクリ−ナエレメント。
3. 【請求項３】 織布，不織布，紙のいずれかにより山と
   谷がジグザグ状に連続した断面形状に形成されたフィル
   タエレメントにおいて、前記山の頂の断面形状を適宜曲
   率の円形に形成したことを特徴とするエア−クリ−ナの
   フィルタエレメント。