JP2991923B2 - 被削性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼 - Google Patents
被削性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼Info
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Description
および電子機器材として幅広く利用されている硫黄又は
複合快削ステンレス鋼に関し、特に30mm径以下の細径の
棒鋼および線材における被削性を従来製品に比し格段に
向上させたオーステナイト系ステンレス鋼に関する。
は、それが使用される機器の小型化傾向に伴い、年々細
径になりつつあり、このような細径材において被削性、
即ち、ドリル穿孔性および工具寿命などは劣化する傾向
が生じている。ところで、硫黄はステンレス鋼の快削性
を向上させるために有効な元素であり、硫黄を添加した
硫黄快削ステンレス鋼が広く製造されている。しかし、
硫黄快削ステンレス鋼において硫黄の添加量が0.35%を
超えてくると、硫黄快削ステンレス鋼の熱間加工性が徐
々に低下し、圧延時の疵発生等で歩留まりが低下し、こ
のためコストが上昇する。従って、硫黄量の増加により
被削性を向上させて上記の細径材の被削性要求に応える
ことはできなかった。
の従来の問題を解消し、30mm径以下の細径の棒鋼および
線材における被削性を向上させたオーステナイト系硫黄
快削ステンレス鋼を提供することである。
黄快削ステンレス鋼においては、硫黄を0.35wt%程度を
越えて添加して被削性の向上を図ることは困難である。
そこで、発明者らは被削性を向上させるため種々検討し
た結果、下記の知見を得た。
による鋼中の介在物である硫化物の形態の変化を示す。
これによると、溶鋼中の酸素量が低いと点状の硫化物
(以下「点状型」という。)が多く観察されるが、酸素
量が多いとこの点状の硫化物は観察されず、個々の硫化
物が大きくなって粒状の硫化物(以下「粒状型」とい
う。)となっている。
硫化物は延展性が高く特にMnSは延展されやすい。そ
のため点状の硫化物は細径線材に圧延されると、顕微鏡
レベル(×400)では観察されないほどに小さくなる。こ
の小さな硫化物は被削性に寄与せず、そのため点状型の
硫化物を有する硫黄快削ステンレス鋼は細径線材におい
て被削性は劣る傾向にある。従って、細径線材用の硫黄
快削ステンレス鋼中の硫化物の形態は粒状型になってい
る必要がある。
ても被削性を劣化させる方向にあると考えられる。ただ
しAl系酸化物よりSi系酸化物の方が硬さが低く、延展性
に富んでいるため、酸化物はできるだけSi系でなければ
ならない。すなわち、硫化物中に析出している酸化物の
総個数のうち80%以上がAlを含まない Si-Mn系酸化物で
あれば、被削性はかなり改善されることが分かった。し
かし、この場合、鋼中の酸化物量はできる限り低いもの
である必要がある。
について SUS303をはじめとするオーステナイト系ステンレ
ス鋼の加工硬化は著しいが、下記の数式1により得られ
る指標値を適正に制御し、さらに(C+N)量を制御す
ることで、被削性は大きく向上することがわかった。
段は、請求項1の発明では、重量%で、C:0.15%以
下、Si:0.10〜1.00%、Mn:1.00〜3.00%、S:0.
15〜0.50%、Ni:8.0 〜12.0%、Cr:17.0〜22.0
%、Mo:5.0 %以下、Cu:4.0 %以下、Al:0.01
%以下、N:0.15%以下、O:80〜200ppmを含有し、残
部Feおよび不可避不純物からなり、熱間加工または熱
間・冷間加工後の硫化物の形状が粒状型でありかつ硫化
物中に析出している酸化物の総個数のうち80%以上がAl
を含まないSi-Mn 系酸化物であることを特徴とする被削
性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼にある。
件を満足し、かつ下記数式1で与えられた指標値および
C+Nについて、(指標値)<-50 かつ0.10<C+N<
0.18を満足することを特徴とする被削性に優れたオース
テナイト系ステンレス鋼にある。
説明する。 C:Cは素地に固溶され、硬さを上昇させる元素であ
る。オーステナイト系ステンレス鋼において0.15%を超
えると硬さが急激に上昇し、耐食性が劣化するため上限
を0.15%とした。
本発明の特徴であるAlを含まない粒状介在物を形成す
るためにも必要である。Si量が0.10%未満になると酸
化物組成はSi-Mn系に代わって硬いCr-Si-Mn系となり、
被削性が劣化するため下限を0.10%とした。またSiは多
すぎると靱性を低下させるので上限を1.00%とした。
がある。そのためには1.00%以上必要であるが、3.00%
を超えると熱間加工性を低下させるので上限を3.00%と
した。
り、含有量が多いほど切削性は向上する。被削性向上の
ためには0.15%含有させる必要があるが、0.50%以上添
加すると熱間加工性が急激に劣化するため、上限を0.50
%とした。
必要不可欠な元素で、オーステナイト相を安定させる元
素である。 8.0%未満ではδフェライトが急激に増加
し、熱間加工性を損ないかつオーステナイト相が安定し
ないので下限を 8.0%とした。またNiは高価な元素であ
るため、上限を12.0%とした。
ての耐食性を得る上で必要な元素である。そのための下
限は17.0%である。また22.0%を超えるとδ/γ組織の
バランスを損ない熱間加工性が低下するため、上限を2
2.0%とした。
場合に添加するが、 5.0%を超えて添加しても効果が飽
和するため上限を 5.0%とした。
テナイト相を安定し、かつ被削性を向上させる元素であ
るので必要に応じて添加するが 4.0%を超えて添加する
と熱間加工性が著しく低下するので、上限を 4.0%とし
た。
かつ硫化物中に析出している酸化物の総個数のうち80%
以上がAlを含まないSi-Mn 系とするためには、Alの含有
量を低く抑えて0.01%以下にしなりければならない。従
って、Alの上限を0.01%とする。
昇させる元素である。また、オーステナイト形成元素で
あるのでNi等の代替成分として必要に応じてある程度ま
で添加され、又は許容される。しかし、0.15%を超える
と硬さが急激に上昇するため上限を0.15%とした。
な元素である。80ppm 未満では点状の硫化物が生成する
ため下限を80ppm とした。また200ppmを超えると酸化物
量が非常に多くなり、被削性および熱間加工性を低下さ
せるため、上限を200ppmとした。
残部Feからなる本願発明鋼と比較鋼についてのSi-Mn 系
含有率、指標値、C+N値、製品酸素量、硫化物形態並
びに被削性の指標であるドリル穿孔性、工具寿命につい
て表2及び表4に示す。
P、Al、Nは不純物量を示す。MoはNo.1、No.2、No.
5、No.15 、No.17 以外は不純物量を示す。
グループとする。Aグループでは、表1及び表2から判
るように、No.1〜No.6の本発明鋼は、Alを含まない Si-
Mn系酸化物の含有率が80%以上と高く、かつ製品酸素量
も80ppm 以上と高い。これに対し、比較鋼は、Siを0.05
%含有する低SiであるNo.7及びAlが0.01%以上のNo.8〜
No.13 において、Alを含まない Si-Mn系酸化物の含有率
が80%未満と低く、かつ製品酸素量も80ppm 未満と低
く、比較鋼のNo.7は粒状型の硫化物であるがNo.8〜No.1
3 は点状型の硫化物が発生している。この結果、硫黄含
有量は耐蝕性の観点から適宜変化させられるが、同一レ
ベルの硫黄含有量のもので比較すると、ドリル穿孔性及
び工具寿命で示される被削性試験結果において、本発明
鋼は比較鋼よりも被削性が大きく改善されていることが
判る。
Bグループとする。Bグループでは、硫化物中に析出し
ている酸化物の総個数のうち80%以上がAlを含まない S
i-Mn系である酸化物組成でかつ硫化物形態がすべて粒状
型である鋼において、指標値およびC+Nの値を変化さ
せたものである。指標値に関しては、本発明鋼のNo.14
〜No.18 の指標値に比し、比較鋼のNo.21 及びNo.22 の
指標値は-16 あるいは-4で、-50 以上と高く、これらは
加工硬化が著しく被削性は大きく低下している。また、
C+Nの値に関しては、比較鋼のNo.19 〜No.21 のC+
Nの値が0.10以下のものでは、本発明鋼のNo.14 〜No.1
8 に比し被削性の向上効果が小さく、また、比較鋼のN
o.23 のC+Nの値が0.18を超えるものでは、本発明鋼
のNo.14 〜No.18 に比し被削性が低下していることが判
る。
リル穿孔性試験は表5及び表6に示す各条件により実施
した。
ナイトステンレス鋼は、熱間加工または熱間・冷間加工
後の硫化物の形状が粒状型でありかつ硫化物中に析出し
ている酸化物の総個数のうち80%以上がAlを含まないSi
-Mn 系酸化物であるので、30mm径以下の細径の棒材およ
び線材における被削性が従来の快削オーステナイトステ
ンレス鋼に比して格段に優れている。また、数式1に示
す指標値およびC+N値を適切な値になるように成分元
素量を制御して加工硬化傾向を緩やかにしているので、
被削性が一層に優れたものとなっている。
異による鋼中の介在物である硫化物の形態の変化を示
す。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%で、C:0.15%以下、Si:0.10
〜1.00%、Mn:1.00〜3.00%、S:0.15〜0.50%、N
i:8.0 〜12.0%、Cr:17.0〜22.0%、Mo:5.0 %
以下、Cu:4.0 %以下、Al:0.01%以下、N:0.15
%以下、O:80〜200ppmを含有し、残部Feおよび不可
避不純物からなり、熱間加工または熱間・冷間加工後の
硫化物の形状が粒状型でありかつ硫化物中に析出してい
る酸化物の総個数のうち80%以上がAlを含まないSi-Mn
系酸化物であることを特徴とする被削性に優れたオース
テナイト系ステンレス鋼。 - 【請求項2】 請求項1を満足し、かつ下記数式1で与
えられた指標値およびC+Nについて、(指標値)<-5
0 かつ0.10<C+N<0.18を満足することを特徴とする
被削性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼。 【数1】 (指標値)=551-462(C+N)-9.2Si-8.1Mn-13.7Cr-29(Ni+Cu)-18.5Mo-68Nb 但し、各元素の値は重量%で示す鋼成分としての数値。 【0001】
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