JP2987620B2 - 地盤注入用材の製造方法 - Google Patents
地盤注入用材の製造方法Info
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- Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
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Description
は酸性領域の地盤注入用材の製造方法に係り、詳細に
は、浸透性が良く、高固結強度を呈し、かつ低収縮性で
耐久性に優れており、広範囲にわたる地盤への注入に適
した地盤注入用材の製造方法に関する。
て従来、水ガラスを主材とした注入用材、水ガラスと酸
からなる酸性シリカゾルを主材とした注入用材、コロイ
ダルシリカを主材とした注入用材等が知られている。こ
れら注入用材はそのままで、あるいは固結剤等の反応剤
とともに地盤中に注入し、固結することにより使用に供
されている。
カリ塩、あるいは酸根を多く含有する。これらアルカリ
塩や酸根が多く含有すると、固結体の強度低下をまねく
のみならず、長期間のうちに固結体からこれらアルカリ
塩や酸根が遊離して固結体が収縮し、耐久性が低下す
る。また、これら注入用材は環境保全の面からも好まし
いものではない。
で、水ガラスを陽イオン交換樹脂に通過、接触して水ガ
ラス中のアルカリ分を除去し、酸性に移行せしめてなる
地盤注入用材が用いられている。この種の地盤注入用材
はアルカリ含有量が低減するため上述の欠点が解消され
る。
ン交換樹脂による処理では、水ガラスのシリカ濃度が濃
い場合には、水ガラスが該樹脂を通過中にゲル化してし
まい、このため高シリカ濃度の水ガラス処理には不適で
ある。したがって、このような陽イオン交換樹脂処理に
より得られる地盤注入用材は耐久性には優れるものの、
固結強度は期待できない。また、この処理では、陽イオ
ン交換樹脂の再生の際に排出される廃液の処理が課題と
なる。
ともに、高固結強度を呈し、かつ低収縮性で耐久性にも
優れており、このため広範囲にわたる地盤への注入に適
し、上述の公知技術に存する欠点を改良した地盤注入用
材の製造方法を提供することにある。
め、本発明のアルカリ領域の地盤注入用材の製造方法に
よれば、水ガラスを陽イオン交換樹脂で接触処理して脱
アルカリするに際し、陽イオン交換樹脂量を予め水ガラ
ス中に含まれるアルカリ当量以下に定め、前記接触処理
後の水ガラスのpH値をアルカリ領域内のpH値に低下
せしめてアルカリ性活性珪酸とすることを特徴とする。
明のアルカリ領域の地盤注入用材の製造方法によれば、
水ガラスを陽イオン交換樹脂で接触処理して脱アルカリ
し、前記水ガラスのpH値を酸性領域のpH値に低下せ
しめて酸性活性珪酸とし、この酸性活性珪酸に水ガラス
を該活性珪酸がアルカリ領域になるまで添加してなるこ
とを特徴とする。
本発明の酸性領域の地盤注入用材の製造方法によれば、
水ガラスを、予めこの水ガラス中に含まれるアルカリ当
量以下の量に定められた陽イオン交換樹脂で接触処理し
て脱アルカリし、前記水ガラスのpH値をアルカリ領域
内のpH値に低下せしめ、得られるアルカリ性活性珪酸
に、該アルカリ性活性珪酸が酸性領域になるまで酸性材
を添加して酸性とすることを特徴とする。
明の酸性領域の地盤注入用材の製造方法によれば、水ガ
ラスと酸性材とからなる酸性シリカゾルを陰イオン交換
樹脂で接触処理して酸根を除去してなることを特徴とす
る。
本発明の地盤注入用材の製造方法によれば、出発原材料
として水ガラスおよび酸性材を用意し、さらに、陽イオ
ン交換樹脂および陰イオン交換樹脂をそれぞれ別々に配
置し、次の工程(a)〜(d)をそれぞれ単独で、また
は適宜に組み合わせて地盤注入用材A〜Dの一種または
複数種を製造することを特徴とする。
過させて該水ガラスを陽イオン交換樹脂で接触処理し、
水ガラスのpH値をアルカリ領域内のpH値に低下せし
めてアルカリ性活性珪酸とし、アルカリ領域の地盤注入
用材Aを製造する工程。
過させて該水ガラスを陽イオン交換樹脂で接触処理し、
水ガラスのpH値を酸性領域のpH値に低下せしめて酸
性活性珪酸とし、この酸性活性珪酸に水ガラスを該活性
珪酸がアルカリ領域になるまで添加してアルカリ領域の
地盤注入用材Bを製造する工程。
リ性活性珪酸に、酸性材を該アルカリ性活性珪酸が酸性
領域になるまで添加して酸性領域の地盤注入用材Cを製
造する工程。
材を混合してなる酸性シリカゾルを陰イオン交換樹脂中
に通過させ、該酸性シリカゾルを陰イオン交換樹脂で接
触処理して酸根を除去し、酸性領域の地盤注入用材Dを
製造する工程。
る。
して水ガラスのpH値をアルカリ領域内のpH値に低下
せしめて得られる。
との水ガラスは強アルカリ性であって、pH値がおよそ
12を呈している。これを陽イオン交換樹脂に通して接
触処理すると、水ガラス中のNaイオンの相当量が水素
イオンに置換されてpHが低下する。水ガラスに対して
陽イオン交換樹脂の量が多いと酸性領域のpH値にな
り、また、少ないと塩の除去が不充分になる。
となく、アルカリ領域のpH値に低下せしめるには、陽
イオン交換樹脂量を予めアルカリ領域のpH値にとどま
るように決定しておく必要がある。この量は水ガラスの
種類や濃度、さらには低下すべきpH値等で異なるの
で、一義的に定められるものではなく、予め実験によっ
てその都度定めるほかにない。
る地盤注入用材A(アルカリ領域の活性珪酸)は本来の
水ガラスよりも不安定でゲル化しやすいが、数時間から
長いものでは数ケ月以上硬化することなく安定な状態を
維持し得る。したがって、この注入用材Aはそれ自体で
浸透性に優れた地盤注入用材となる。なお、従来のアル
カリ領域の水ガラス系グラウトはpHをある値にまで低
下すると、また、従来の酸性シリカゾル系グラウトはp
Hをある値以上にすると、急激にゲル化時間は短く不安
定なものとなる。
し、前記水ガラスのpH値を酸性領域のpH値に低下せ
しめて酸性活性珪酸とし、この酸性活性珪酸に水ガラス
を、この活性珪酸がアルカリ領域になるまで添加して得
られる。
い活性珪酸が水ガラス中に混入した状態にあるので、こ
の平均モル比が水ガラスに比べて極端に大きい。すなわ
ち、水ガラスのモル比は大きくてもせいぜい4位までで
あるが、地盤注入用材Bのモル比は10以上に達する。
度を高く調製し得る。すなわち、活性珪酸そのものの濃
度はせいぜいSiO2 6%位であるが、これに水ガラス
を混合することによってSiO2 濃度が高められる。し
かも、これは活性珪酸と水ガラスの混合によって形成さ
れるのではなく、これらの反応によって均質なオリゴマ
ーを形成するものと思われる。したがって、これは上述
地盤注入用材Aと同様、数時間から数ケ月以上の間硬化
することなく、安定な状態を保ち、これ自体で浸透性に
優れた地盤注入用材となる。
し、前記水ガラスのpH値をアルカリ領域内のpH値に
低下せしめ、得られるアルカリ性活性珪酸に酸性材を、
該アルカリ性活性珪酸が酸性領域になるまで添加して得
られる。
Aである。この注入用材Aに酸性材を添加してpH値1
〜3の酸性領域にする。このようにして得られる酸性領
域の地盤注入用材Cは水ガラスと酸性材とから得られる
酸性シリカゾルよりも安定である。
塩酸、リン酸のような無機酸、あるいは塩化アルミニウ
ム、硫酸水素ナトリウムのような酸性を呈する塩等が挙
げられる。これらは単独で、あるいは複数種を組み合わ
せて用いられる。
料として用いられる地盤注入用材A(アルカリ性活性珪
酸)のアルカリ分が少ないため、酸性材の使用量が従来
の酸性シリカゾルに比べて極めて少なくて済む。したが
って、この地盤注入用材Cは酸根の含有量が少なく、グ
ラウトとしての物性が向上される。
れも水ガラスを陽イオン交換樹脂で接触処理して脱アル
カリする工程を含むので、従来の水ガラス系グラウト、
酸性シリカゾル系グラウト等と比較すると、極端に塩類
や酸根の含有量が少ない。したがって、これらはいずれ
も高固結強度、低収縮性、優れた浸透性、特に優れた耐
久性が期待でき、環境保全面からも好ましいものであ
る。
交換樹脂で接触処理して酸根を除去して得られる。
カゾルは通常強酸性を呈し、比較的多量の酸根を含有す
る。このような酸性シリカゾルを陰イオン交換樹脂で処
理して酸性領域内でpH値を上昇せしめると、得られる
地盤固結用材Dは従来の酸性シリカゾルに比べて酸根の
含有量が少なく、安定な状態を維持し、これ自体浸透性
に優れた地盤注入用材となる。
機酸、酸性を呈する塩等である。
剤を含有せしめつ得られる。地盤注入用材A、B、Cお
よびDはいずれも、上述のように、比較的安定で、長い
ゲル化時間を有するので、注入対象地盤によっては、こ
れら各注入材に反応剤を添加してゲル化時間を短縮し、
また、固結強度を増強し、さらにはゲル収縮を減少し、
強いては耐久性を向上することができる。これらのゲル
は溶出物が少ないので、水質保全性、環境保全性の面か
らも好ましいものである。
のゲル化に適用される反応剤であって、具体的には、リ
ン酸、硫酸水素アルカリ金属塩、炭酸水素アルカリ金属
塩、セメント、スラグ等が挙げられる。
上記注入用材A、B、CおよびD自体のナトリウム、酸
根等の含有量が少ないので、非常に少量で足りる。
それぞれ、図1に示される製造装置に基づいて、これら
の一種または複数種を任意に組み合わせて製造される。
ず、水ガラス、酸性材および反応剤をそれぞれ、例えば
貯蔵槽中に貯留して配置し、さらに陽イオン交換樹脂お
よび陰イオン交換樹脂をそれぞれ樹脂槽中に填充し、地
盤注入用材の製造装置を形成する。
(e)に示される工程を実施して地盤注入用材A、B、
C、DおよびEの一種または複数種を組み合わせて製造
する。
ン交換樹脂槽に導入し通過させて、該水ガラスを陽イオ
ン交換樹脂で接触処理し、水ガラスのpH値をアルカリ
領域内のpH値に低下せしめてアルカリ性活性珪酸と
し、アルカリ領域の地盤注入用材Aを製造する工程。
ン交換樹脂槽に導入し通過させて、該水ガラスを陽イオ
ン交換樹脂で接触処理し水ガラスのpH値を酸性領域の
pH値に低下せしめて酸性活性珪酸とし、この酸性活性
珪酸に水ガラス槽からの水ガラスを該活性珪酸がアルカ
リ領域になるまで添加してアルカリ領域の地盤注入用材
Bを製造する工程。
リ性活性珪酸に、酸性材槽からの酸性材を該アルカリ性
活性珪酸が酸性領域になるまで添加して酸性領域の地盤
注入用材Cを製造する工程。
性材槽からの酸性材を混合してなる酸性シリカゾルを陰
イオン交換樹脂槽に導入し通過させて、該酸性シリカゾ
ルを陰イオン交換樹脂で接触処理して酸根を除去し、酸
性領域の地盤注入用材Dを製造する工程。
〜(d)工程によって得られた地盤注入用材A、B、C
およびDに添加、含有せしめて地盤注入用材Eを製造す
る工程。
和剤の貯留された中和剤槽を配置し、この中和剤槽から
の中和剤を陽イオン交換樹脂塔や、陰イオン交換樹脂槽
に導入し、通過せしめてこれら陽イオン交換樹脂や、陰
イオン交換樹脂をそれぞれ再生処理することもできる。
樹脂や、陰イオン交換樹脂の再生処理から生じた処理廃
液を中和剤槽からの中和剤で中和処理して排出し、公害
を未然に防止することもできる。なお、この場合、陽イ
オン交換樹脂の再生廃液はアルカリ、陰イオン交換樹脂
の再生廃液は酸であるから、これらを混合すれば自然に
中和され、新たに中和処理に使用する酸やアルカリの使
用量は非常に少量ですむ。さらに、図1の製造工程には
図示しないが、もちろん、pH検出器、コントローラ等
を設置して自動化することもできる。
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。
5%、モル比3.17のJIS3号水ガラスを使用。
理して得られるpH2.7、比重1.03、SiO2 5.0
%、Na2 O0.2%の活性珪酸。ゲル化には室温で1.5
〜2日を要する。
び懸濁型グラウト用としてセメントを反応剤として使
用。
養生して土質工学会規準「土の一軸圧縮試験方法」によ
り測定。
の温度で10日間放置して生じた離漿水の量から算出し
た。
アルカリ領域にある地盤注入用材である。水ガラス水溶
液と陽イオン交換樹脂とを約2分間振とう混合する。混
合後、樹脂と処理液(A)を分離する。
ゲル化時間を測定した。結果を表1に示す。
ス系グラウトと酸性シリカゾル系グラウトのゲル化時間
の例を参考例として表2に記載する。
領域にある比較例No.1、2では、ゲル化時間が非常に早
いが、本発明にかかるアルカリ領域にある実施例No.1、
2、3、4はゲル化時間は数10日〜数10時間と長く
安定化している。したがって、ゲル化時間を長くして充
分な浸透を図ることができる。
ン酸系(参考例1、2)、酸性シリカゾル−水ガラス系
(参考例3、4)はいずれも本発明と同じ水ガラス濃
度、同じpHであってもゲル化時間が非常に短く、pH
による変動も著しく、不安定である。
せしめた地盤注入用材である。活性珪酸と水ガラス液の
混合割合と混合液のSiO2 濃度、Na2 O(Na量を
Na2 Oに換算)濃度、モル比、pH、20℃における
ゲル化時間を表3に示す。
で、これに水ガラスを加えていくと、pHは急激に上昇
し、ある程度以上加えてアルカリ領域に至らしめると
(実施例No.5、6、7、8)、ゲル化時間が著しく長び
いて安定化する。しかし、水ガラスと異なり、長時間後
には殆どが固結する。
アルカリ域まで達せず、弱酸性〜中性では(比較例No.
4)、早期にゲル化する。SiO2 濃度はもちろんのこ
と、水ガラスの添加割合が多くなれば濃厚となり、固結
後の強度増強につながる。しかし、水ガラス量が余り多
すぎると、活性珪酸としての効用が殆ど発揮できなくな
る恐れがある。
まで移行せしめた地盤注入用材である。注入用材Aと酸
性材としての硫酸との配合割合、配合液のpH、20℃
におけるゲル化時間およびホモゲルの収縮率を測定し
た。結果を表4に示す。
すべて約7%とした。本発明にかかる実施例No.9、10、
11、12は従来の酸性シリカゾルである比較例No.5と比べ
ると使用する硫酸量は少なく、ゲル化時間は長く保た
れ、充分な浸透効果が期待でき、なお、かつホモゲルの
収縮も小さくなっている。また、SO4 の含有量が少な
く環境保全面からも好ましい。
れる酸性領域にある地盤注入用材である。
分間振とう混合する。混合後、樹脂と処理液(D)を分
離する。酸性シリカゾルと陰イオン交換樹脂の混合割
合、処理液のpH、20℃におけるゲル化時間を測定
し、結果を表5に示す。なお、処理液中のNa2 O、S
O4 量を併記した(Na2 OはNa量からNa2 Oに換
算した)。酸性シリカゾルは水ガラス240g、硫酸5
2g、水708gの組成からなるものを使用した。
で、これを陰イオン交換樹脂で処理したのが実施例No.1
3 である。陰イオン交換樹脂で処理すればSO4 が減少
してpHは上昇する。
ゲル化時間が非常に長びいて安定化し、土中においても
長時間後には必ずゲル化し、また、ゲルの収縮も少なく
なっている。すなわち、浸透効果には著しいものが期待
できる。また、SO4 の含有量が少ないので環境保全面
からも好ましい。
化時間が長く安定化し、しかも、確実に固結することか
ら浸透効果には著しく期待がもてる。
早めて強度増加、ゲル収縮の減少を図りたい場合があ
る。そのために注入用材A、B、C、Dに反応剤を添加
して、地盤注入用材Eとして目的を達成せんとするもの
である。
化時間、サンドゲルの一軸圧縮強度、ホモゲルの収縮率
を従来の水ガラス−反応剤系グラウト、酸性シリカゾル
系グラウトを対照として表6に示す。
ため両者ともにSiO2 濃度は略等しくしてある。比較
例No.7の水ガラス−リン酸系、比較例No.8の水ガラス−
硫酸水素ナトリウム系に比べて実施例No.14 、15および
16、17のAとリン酸およびBと硫酸水素ナトリウムから
なる系では使用する反応剤(この場合はリン酸と硫酸水
素ナトリウム)の量が極めて少量で足りる。また、固結
強度、収縮率ともにはるかに優れている。
水素ナトリウム系に比べて実施例No.18 、19のC、Dと
炭酸水素ナトリウムからなる系では上記と同様に反応剤
(この場合は炭酸水素ナトリウム)の量が極めて少量で
足り、固結強度、収縮率ともにはるかに優れている。
の水ガラス−セメント系(比較例No.10)に比べて本発明
のAとセメントからなる系(実施例No.20 、21) ではは
るかに固結強度に優れる。
のは、とりもなおさずイオン交換樹脂処理を中心として
陽イオンや酸根を軽減せしめたことに起因するところが
大きいからである。また、収縮が少ないことは離漿水の
逸脱が少なくなることで環境保全面からも好ましい。
盤としていることに特徴がある。図1に示すように材料
系として水ガラス水溶液、酸性材溶液、反応剤液(セメ
ント系懸濁液も含む)とイオン交換樹脂の再生処理廃液
の中和用としての酸・アルカリ液を調製しておく。
樹脂量と水ガラス溶液のpHの変化を予め試験的に設定
しておき、その結果をもとにして水ガラス水溶液を陽イ
オン交換樹脂で処理してアルカリ領域の所望のpHにま
で低下せしめ注入用材Aを分離採取する。
活性珪酸をつくり、これにアルカリ領域になるまで水ガ
ラスを加えて注入用材Bを製造する。
の混合槽を用いて樹脂と水ガラス水溶液を充分接触せし
めればよい。塔式の樹脂槽を用いることもできる。
Hを酸性領域にまで低下せしめてCを製造する。
により通常の酸性シリカゾルを作成し、これと陰イオン
交換樹脂量との関係を前述にならって試験的に予め設定
しておき、それを基準として酸性シリカゾルと陰イオン
交換樹脂を混合接触せしめて処理液を注入用材Dとして
分離採取する。
酸液によって、また、陰イオン交換樹脂は中和用アルカ
リ液によってそれぞれ再生処理を施し、その際排出され
る酸・アルカリおよび洗浄排水は中和用酸液・アルカリ
液によって中和して排出する。このとき排出される酸、
アルカリ同志を中和せしめることもできるので中和用と
しての酸・アルカリ量の節減につながる。
樹脂はイオン交換反応と再生処理を交互に行なう必要が
あるため、イオン交換樹脂槽は複数個設置して常にイオ
ン交換反応が行えるようにすることはもちろん、pH検
出器、コントローラを設置して部分的にまた全工程を自
動化することも考えられる。
ル化時間を示すので浸透性グラウトとしてそのまま地盤
に注入して著しい効果を発揮する。さらに、A〜Dに反
応剤液(セメント系懸濁液等も含む)を混合して注入対
象地盤に適応した地盤注入用材(E)として地盤に注入
する。
を組み合わせて一システムとし、注入対象地盤に適応し
た注入用材A〜Eを自由自在に製造するとともに、同時
に樹脂の再生による廃液の中和処理を行なう。
にかかる地盤注入用材の製造方法は、従来の水ガラス
系、酸性シリカゾル系の地盤注入用材に比べて次のよう
な効果を奏し得るものである。
示し、優れた耐久性が期待できる。
めて少量で足りる。
がよいので水質汚染が少なく環境保全性に優れる。
囲の注入対象地盤に適応する地盤注入用材を廃液処理も
含めて系統的に組み合わせて製造できる。
C、D、Eの系統的製造工程図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 水ガラスを陽イオン交換樹脂で接触処理
して脱アルカリするに際し、陽イオン交換樹脂量を予め
水ガラス中に含まれるアルカリ当量以下に定め、前記接
触処理後の水ガラスのpH値をアルカリ領域内のpH値
に低下せしめてアルカリ性活性珪酸とすることを特徴と
するアルカリ領域の地盤注入用材の製造方法。 - 【請求項2】 水ガラスを陽イオン交換樹脂で接触処理
して脱アルカリし、前記水ガラスのpH値を酸性領域の
pH値に低下せしめて酸性活性珪酸とし、この活性珪酸
に水ガラスを、該活性珪酸がアルカリ領域になるまで添
加してなるアルカリ領域の地盤注入用材の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2の地盤注入用材にさら
に反応剤を含有してなる請求項1または2のいずれかに
記載の地盤注入用材の製造方法。 - 【請求項4】 請求項3において、反応剤が水ガラスに
適用される反応剤である請求項3に記載の地盤注入用材
の製造方法。 - 【請求項5】 請求項3において、反応剤がリン酸、硫
酸水素アルカリ金属塩、炭酸水素アルカリ金属塩、セメ
ントおよびスラグの群から選択される請求項3に記載の
地盤注入用材の製造方法。 - 【請求項6】 水ガラスを、予めこの水ガラス中に含ま
れるアルカリ当量以下の量に定められた陽イオン交換樹
脂で接触処理して脱アルカリし、前記水ガラスのpH値
をアルカリ領域内のpH値に低下せしめ、得られるアル
カリ性活性珪酸に、該アルカリ性活性珪酸が酸性領域に
なるまで酸性材を添加して酸性とすることを特徴とする
酸性領域の地盤注入用材の製造方法。 - 【請求項7】 水ガラスおよび酸性材を混合してなる酸
性シリカゾルを陰イオン交換樹脂中に通過させ、該酸性
シリカゾルを陰イオン交換樹脂で接触処理して酸根を除
去することを特徴とする酸性領域の地盤注入用材の製造
方法。 - 【請求項8】 請求項6または7の地盤注入用材にさら
に反応剤を含有してなる請求項6または7のいずれかに
記載の地盤注入用材の製造方法。 - 【請求項9】 請求項8において、反応剤が水ガラスに
適用される反応剤である請求項8に記載の地盤注入用材
の製造方法。 - 【請求項10】 請求項8において、反応剤がリン酸、
硫酸水素アルカリ金属塩、炭酸水素アルカリ金属塩、セ
メントおよびスラグの群から選択される請求項8に記載
の地盤注入用材の製造方法。 - 【請求項11】 請求項6または7において、酸性材が
無機酸および/または酸性塩である請求項6または7の
いずれかに記載の地盤注入用材の製造方法。
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JP9674898A JP2987620B2 (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 地盤注入用材の製造方法 |
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JPH11279552A JPH11279552A (ja) | 1999-10-12 |
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- 1998-03-25 JP JP9674898A patent/JP2987620B2/ja not_active Expired - Lifetime
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