JP2987252B2 - 音響測位装置 - Google Patents
音響測位装置Info
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- JP2987252B2 JP2987252B2 JP4109623A JP10962392A JP2987252B2 JP 2987252 B2 JP2987252 B2 JP 2987252B2 JP 4109623 A JP4109623 A JP 4109623A JP 10962392 A JP10962392 A JP 10962392A JP 2987252 B2 JP2987252 B2 JP 2987252B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中超音波を用いて船
あるいは水中の移動物体の位置を測定する音響測位装置
に関するものである。
あるいは水中の移動物体の位置を測定する音響測位装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水中超音波を用いて船あるいは水
中の移動物体の位置を測定する音響測位装置は、座標系
を決定するときの基となる船上送受波器あるいはビーコ
ンの素子の間隔の長短によってLBL方式、SBL方式
及びSSBL(USBL)方式の3種の方式がある。
中の移動物体の位置を測定する音響測位装置は、座標系
を決定するときの基となる船上送受波器あるいはビーコ
ンの素子の間隔の長短によってLBL方式、SBL方式
及びSSBL(USBL)方式の3種の方式がある。
【0003】図3は従来のLBL方式の音響測位装置の
機能ブロック図である。LBL方式の音響測位装置で
は、3個以上のトランスポンダを海底に設置し、船上の
送受波器とおのおののトランスポンダの間の直距離(ス
ラントレンジ、slant range )ri (i=1,2,3・
・・)(以下スラントレンジという)を測定することに
よって、トランスポンダでつくられる座標系からみた送
受波器の位置(xv ,y v ,zv )を求めるものであ
る。この方式のベースライン長はトランスポンダの間隔
と考えられ、長いもので数キロメートルに及ぶ。
機能ブロック図である。LBL方式の音響測位装置で
は、3個以上のトランスポンダを海底に設置し、船上の
送受波器とおのおののトランスポンダの間の直距離(ス
ラントレンジ、slant range )ri (i=1,2,3・
・・)(以下スラントレンジという)を測定することに
よって、トランスポンダでつくられる座標系からみた送
受波器の位置(xv ,y v ,zv )を求めるものであ
る。この方式のベースライン長はトランスポンダの間隔
と考えられ、長いもので数キロメートルに及ぶ。
【0004】図3において、1Aは演算制御部、2は送
信制御器、3は電力増幅器、4は送受信切換器、5は船
上の本装置とケーブルで接続され、海中に設けられる超
音波の送受波器、6−1〜6−3はそれぞれ海底に設置
される第1〜第3トランスポンダ、7は前置増幅器、8
−1〜8−3は第1〜第3ミクサ(周波数混合器ともい
う)、9−1〜9−3は第1〜第3局部発振器、10−
1〜10−3は第1〜第3帯域通過フィルタ(BP
F)、11−1〜11−3は第1〜第3増幅器、12−
1〜12−3は第1〜第3検波器、13−1〜13−3
は第1〜第3カウンタ、14は表示器である。
信制御器、3は電力増幅器、4は送受信切換器、5は船
上の本装置とケーブルで接続され、海中に設けられる超
音波の送受波器、6−1〜6−3はそれぞれ海底に設置
される第1〜第3トランスポンダ、7は前置増幅器、8
−1〜8−3は第1〜第3ミクサ(周波数混合器ともい
う)、9−1〜9−3は第1〜第3局部発振器、10−
1〜10−3は第1〜第3帯域通過フィルタ(BP
F)、11−1〜11−3は第1〜第3増幅器、12−
1〜12−3は第1〜第3検波器、13−1〜13−3
は第1〜第3カウンタ、14は表示器である。
【0005】以下、図3によって従来の音響測位装置の
動作を説明する。まず、演算制御部1Aは計測開始のタ
イミング信号を送信制御部2へ送出する。送信制御部2
はタイミング信号を受けて送信周波数を決定し送信パル
スを発生する。この送信パルスは電力増幅器3に出力さ
れるとともに、第1〜第3カウンタ13−1〜13−3
の計数動作を開始させる。この第1〜第3カウンタ13
−1〜13−3の計数動作の停止は、後記するトランス
ポンダからの受信信号に基づいて行われる。電力増幅器
3は送信制御部2からの送信パルスを電力増幅し、これ
を送受信切換器4を介して海中に配設された送受波器5
に印加する。送受波器5は海中に超音波パルスを送信す
る。この超音波パルスはトランスポンダへの質問信号と
なる。海底に設置された第1〜第3トランスポンダ6−
1〜6−3は、前記送受波器5から送信された質問信号
である超音波パルスを受信すると、それぞれあらかじめ
指定された周波数f1 ,f2 ,f3 (例えば、f1 =1
5kHz,f2 =16kHz,f3 =17kHz)の応
答信号を送出する。これらの応答信号は再び海中を伝搬
し、送受波器5で受波され電気信号に変換される。この
送受波器5からの電気信号は、送受信切換器4を介して
前置増幅器7に送信され信号増幅された後、それぞれ第
1〜第3ミクサ8−1〜8−3へ供給される。第1〜第
3ミクサ8−1〜8−3では、周波数変換を行い送受波
器5で受ける信号の周波数を本発明の装置で使用する中
間周波数f1Fに変換する。
動作を説明する。まず、演算制御部1Aは計測開始のタ
イミング信号を送信制御部2へ送出する。送信制御部2
はタイミング信号を受けて送信周波数を決定し送信パル
スを発生する。この送信パルスは電力増幅器3に出力さ
れるとともに、第1〜第3カウンタ13−1〜13−3
の計数動作を開始させる。この第1〜第3カウンタ13
−1〜13−3の計数動作の停止は、後記するトランス
ポンダからの受信信号に基づいて行われる。電力増幅器
3は送信制御部2からの送信パルスを電力増幅し、これ
を送受信切換器4を介して海中に配設された送受波器5
に印加する。送受波器5は海中に超音波パルスを送信す
る。この超音波パルスはトランスポンダへの質問信号と
なる。海底に設置された第1〜第3トランスポンダ6−
1〜6−3は、前記送受波器5から送信された質問信号
である超音波パルスを受信すると、それぞれあらかじめ
指定された周波数f1 ,f2 ,f3 (例えば、f1 =1
5kHz,f2 =16kHz,f3 =17kHz)の応
答信号を送出する。これらの応答信号は再び海中を伝搬
し、送受波器5で受波され電気信号に変換される。この
送受波器5からの電気信号は、送受信切換器4を介して
前置増幅器7に送信され信号増幅された後、それぞれ第
1〜第3ミクサ8−1〜8−3へ供給される。第1〜第
3ミクサ8−1〜8−3では、周波数変換を行い送受波
器5で受ける信号の周波数を本発明の装置で使用する中
間周波数f1Fに変換する。
【0006】図5、6によって、周波数変換の説明を行
う。図5は周波数変換の構成図であり、図6は周波数変
換操作による周波数関係図である。図5において、ミク
サ8には入力信号g(t)と、局部発振器からの周波数
f i +f1Fの信号あるいは周波数fi −f1Fの信号が入
力されs(t)が出力される。出力信号s(t)は帯域
通過フィルタ10(BPF)を通過後so (t)とな
る。入力信号g(t)と出力信号so (t)との間で周
波数変換が行われる。
う。図5は周波数変換の構成図であり、図6は周波数変
換操作による周波数関係図である。図5において、ミク
サ8には入力信号g(t)と、局部発振器からの周波数
f i +f1Fの信号あるいは周波数fi −f1Fの信号が入
力されs(t)が出力される。出力信号s(t)は帯域
通過フィルタ10(BPF)を通過後so (t)とな
る。入力信号g(t)と出力信号so (t)との間で周
波数変換が行われる。
【0007】図6の(a)は入力信号g(t)の周波数
スペクトルG(f)であり、±fiの周波数成分を有し
ている。図6の(b)は差波乗算を行なったときのミク
サ8の出力信号s(t)の周波数スペクトルS(f)で
あり、f1F−fi の周波数を中心にfi だけ離れた周波
数の位置である周波数f1F−2fi と周波数f1Fとに周
波数成分を持つ。この周波数f1F−2fi と周波数f1F
との周波数成分とを帯域通過フィルタ10に入力して周
波数f1F−2fi を除き周波数f1Fの出力信号s
o (t)を得る。出力信号so (t)の周波数スペクト
ルS(f)は図6の(c)に示され、周波数f1Fの出力
信号のみが得られる。また、図6の(d)は和波乗算を
行なったときのミクサ8の出力信号s(t)の周波数ス
ペクトルSo (f)であり、f1F+fi の周波数を中心
にfi だけ離れた周波数の位置である周波数f1F+2f
i と周波数f1Fとに周波数成分を持つ。この周波数f1F
+2fiと周波数f1Fとの周波数成分とを帯域通過フィ
ルタ10に入力して周波数f1F+2fi を除き周波数f
1Fの出力信号so (t)を得る。出力信号so (t)の
周波数スペクトルS(f)は図6の(e)に示され、周
波数f1Fの出力信号のみが得られる。これによって、周
波数fi から周波数f1Fへの周波数変換が行われる。
スペクトルG(f)であり、±fiの周波数成分を有し
ている。図6の(b)は差波乗算を行なったときのミク
サ8の出力信号s(t)の周波数スペクトルS(f)で
あり、f1F−fi の周波数を中心にfi だけ離れた周波
数の位置である周波数f1F−2fi と周波数f1Fとに周
波数成分を持つ。この周波数f1F−2fi と周波数f1F
との周波数成分とを帯域通過フィルタ10に入力して周
波数f1F−2fi を除き周波数f1Fの出力信号s
o (t)を得る。出力信号so (t)の周波数スペクト
ルS(f)は図6の(c)に示され、周波数f1Fの出力
信号のみが得られる。また、図6の(d)は和波乗算を
行なったときのミクサ8の出力信号s(t)の周波数ス
ペクトルSo (f)であり、f1F+fi の周波数を中心
にfi だけ離れた周波数の位置である周波数f1F+2f
i と周波数f1Fとに周波数成分を持つ。この周波数f1F
+2fiと周波数f1Fとの周波数成分とを帯域通過フィ
ルタ10に入力して周波数f1F+2fi を除き周波数f
1Fの出力信号so (t)を得る。出力信号so (t)の
周波数スペクトルS(f)は図6の(e)に示され、周
波数f1Fの出力信号のみが得られる。これによって、周
波数fi から周波数f1Fへの周波数変換が行われる。
【0008】第1〜第3局部発振器9−1〜9−3は、
それぞれ前記トランスポンダの応答周波数f1 ,f2 ,
f3 より本装置で使用する中間周波数f1Fだけ高いか又
は低い周波数f1 ±f1F,f2 ±f1F,f3 ±f1Fの+
側か−側かのいずれかの周波数を発振し、この周波数を
対応する第1〜第3ミクサ8−1〜8−3に供給する。
したがって、第1ミクサ8−1には第1局部発振器9−
1から周波数f1 +f 1Fあるいはf1 −f1Fの信号が印
加されるとともに、送受波器5からの周波数f 1 ,
f2 ,f3 の応答信号が入力される。第1ミクサ8−1
においては、送受波器5からの周波数f1 の入力信号に
対しては周波数変換後に中間周波数f1Fの信号を出力す
るが、周波数f2 及びf3 の入力信号に対しては中間周
波数f1Fの信号は出力しない。同様に、第2ミクサ8−
2は周波数f2 の入力信号に対し、第3ミクサ8−3は
周波数f3 の入力信号に対して、それぞれ周波数変換後
に中間周波数f1Fの信号を出力する。
それぞれ前記トランスポンダの応答周波数f1 ,f2 ,
f3 より本装置で使用する中間周波数f1Fだけ高いか又
は低い周波数f1 ±f1F,f2 ±f1F,f3 ±f1Fの+
側か−側かのいずれかの周波数を発振し、この周波数を
対応する第1〜第3ミクサ8−1〜8−3に供給する。
したがって、第1ミクサ8−1には第1局部発振器9−
1から周波数f1 +f 1Fあるいはf1 −f1Fの信号が印
加されるとともに、送受波器5からの周波数f 1 ,
f2 ,f3 の応答信号が入力される。第1ミクサ8−1
においては、送受波器5からの周波数f1 の入力信号に
対しては周波数変換後に中間周波数f1Fの信号を出力す
るが、周波数f2 及びf3 の入力信号に対しては中間周
波数f1Fの信号は出力しない。同様に、第2ミクサ8−
2は周波数f2 の入力信号に対し、第3ミクサ8−3は
周波数f3 の入力信号に対して、それぞれ周波数変換後
に中間周波数f1Fの信号を出力する。
【0009】第1〜第3帯域通過フィルタ10−1〜1
0−3は、それぞれこの中間周波数f1Fを中心周波数し
て所要帯域を通過させるバンドパスフィルタである。し
たがって、これら三つの帯域通過フィルタでそれぞれ異
なる周波数f1 ,f 2 ,f3 による応答信号の選択がな
される。第1〜第3増幅器11−1〜11−3は、それ
ぞれ第1〜第3帯域通過フィルタ10−1〜10−3か
らの出力信号を一定レベルまで信号増幅する。そして、
これらの増幅された受信信号は、それぞれ第1〜第3検
波器12−1〜12−3により、あらかじめ設定された
基準レベルと比較され、受信信号がこの基準レベルを超
えた場合に受信パルスを出力する。
0−3は、それぞれこの中間周波数f1Fを中心周波数し
て所要帯域を通過させるバンドパスフィルタである。し
たがって、これら三つの帯域通過フィルタでそれぞれ異
なる周波数f1 ,f 2 ,f3 による応答信号の選択がな
される。第1〜第3増幅器11−1〜11−3は、それ
ぞれ第1〜第3帯域通過フィルタ10−1〜10−3か
らの出力信号を一定レベルまで信号増幅する。そして、
これらの増幅された受信信号は、それぞれ第1〜第3検
波器12−1〜12−3により、あらかじめ設定された
基準レベルと比較され、受信信号がこの基準レベルを超
えた場合に受信パルスを出力する。
【0010】第1〜第3カウンタ13−1〜13−3
は、それぞれ送信時点で計数を開始し、前記第1〜第3
検波器12−1〜12〜3からの受信パルスが入力され
た時点で計数を停止する。これにより、第1〜第3カウ
ンタ13−1〜13−3は、送受波器5からそれぞれ第
1〜第3トランスポンダ6−1〜6−3までの直距離を
計測したことになる。これは一般にスラントレンジと呼
ばれ、正確には超音波パルスが往復する伝搬時間である
が、超音波の水中音速から直距離が算出される。いま、
第1カウンタ13−1により計測された第1トランスポ
ンダ6−1までの直距離をr1 とし、第2カウンタ6−
2により計測された第2トランスポンダ6−2までの直
距離をr2 、第3カウンタ6−3により計測さた第3ト
ランスポンダ6−3までの直距離をr3 とする。これら
の直距離データr1 ,r2 ,r3 は演算制御部1Aに供
給される。いま、第1〜第3トランスポンダ6−1〜6
−3が三角形を形成するような位置に設置され、キャリ
ブレーションと呼ばれる作業により、トランスポンダ同
士の相対的位置関係が決定されているとする。また、送
受波器5が前記三角形の面積内にあるとすると、前記直
距離データr1 ,r2,r3 から演算制御部1Aは送受
波器5の位置を演算により算出することができる。した
がって、本装置を搭載した船舶の位置を測定することが
てきる。この測定された船の位置と表示器14により表
示される。
は、それぞれ送信時点で計数を開始し、前記第1〜第3
検波器12−1〜12〜3からの受信パルスが入力され
た時点で計数を停止する。これにより、第1〜第3カウ
ンタ13−1〜13−3は、送受波器5からそれぞれ第
1〜第3トランスポンダ6−1〜6−3までの直距離を
計測したことになる。これは一般にスラントレンジと呼
ばれ、正確には超音波パルスが往復する伝搬時間である
が、超音波の水中音速から直距離が算出される。いま、
第1カウンタ13−1により計測された第1トランスポ
ンダ6−1までの直距離をr1 とし、第2カウンタ6−
2により計測された第2トランスポンダ6−2までの直
距離をr2 、第3カウンタ6−3により計測さた第3ト
ランスポンダ6−3までの直距離をr3 とする。これら
の直距離データr1 ,r2 ,r3 は演算制御部1Aに供
給される。いま、第1〜第3トランスポンダ6−1〜6
−3が三角形を形成するような位置に設置され、キャリ
ブレーションと呼ばれる作業により、トランスポンダ同
士の相対的位置関係が決定されているとする。また、送
受波器5が前記三角形の面積内にあるとすると、前記直
距離データr1 ,r2,r3 から演算制御部1Aは送受
波器5の位置を演算により算出することができる。した
がって、本装置を搭載した船舶の位置を測定することが
てきる。この測定された船の位置と表示器14により表
示される。
【0011】図4のタイムチャートによって、従来の音
響測定装置の動作を説明する。演算制御部1Aからのタ
イミングパルスは送信制御部2に送信され、そのタイミ
ングパルスに従って送信周波数を決定し送信パルスPを
発生する。この送信パルスPは電力増幅器3に出力され
るとともに、第1〜第3カウンタ13−1〜13−3の
計数動作を開始させる。また、電力増幅器3によって電
力増幅された送信パルスPは、送受信切替器4を介して
送受波器5に送信され送波器5−1を駆動する。送波器
5−1は前記の送信周波数の超音波パルスQを水中に送
波する。水中に送波された超音波パルスQは距離r1 、
r2 、r3 の距離を伝搬して海底に設置された第1〜第
3トランスポンダ6−1〜6−3に到達する。第1トラ
ンスポンダ6−1は超音波パルスQを質問信号として応
答し、あらかじめ指定された周波数f1 の応答信号T−
1を送出する。この送波器5−1からの質問信号の送信
時刻と応答信号の送信時刻との間の時間間隔は、送受波
器5と第1トランスポンダ6−1との距離r1 に対応す
るものである。この応答信号T−1は再び水中を伝搬し
て送受波器5の受波器5−2によって受信され受波信号
R−1を発生する。この受波信号R−1の周波数は、周
波数f1 であり、送波器5−1からの質問信号の送信時
刻と受波信号R−1の受信時刻との間の時間間隔は、送
受波器5と第1トランスポンダ6−1との距離の2倍の
2r1 に対応するものである。同様にして、第1トラン
スポンダ6−2、6−3は超音波パルスQを質問信号と
して応答し、あらかじめ指定された周波数f2 及びf3
の応答信号T−2及びT−3を送信する。この送波器5
−1からの質問信号の送信時刻と応答信号の送信時刻と
の間の時間間隔は、送受波器5と第1トランスポンダ6
−2及び6−3との距離r2 及びr3 に対応するもので
ある。この応答信号T−2及びT−3は再び水中を伝搬
して送受波器5の受波器5−2によって受信され受波信
号R−2及びR−3を発生する。この受波信号R−2、
R−3の周波数は、周波数f2 及びf3 であり、送波器
5−1からの質問信号の送信時刻と受波信号R−2及び
R−3の受信時刻との間の時間間隔は、送受波器5と第
1トランスポンダ6−2、6−3との距離r2 及びr3
の2倍の2r2 及び2r3 に対応するものである。
響測定装置の動作を説明する。演算制御部1Aからのタ
イミングパルスは送信制御部2に送信され、そのタイミ
ングパルスに従って送信周波数を決定し送信パルスPを
発生する。この送信パルスPは電力増幅器3に出力され
るとともに、第1〜第3カウンタ13−1〜13−3の
計数動作を開始させる。また、電力増幅器3によって電
力増幅された送信パルスPは、送受信切替器4を介して
送受波器5に送信され送波器5−1を駆動する。送波器
5−1は前記の送信周波数の超音波パルスQを水中に送
波する。水中に送波された超音波パルスQは距離r1 、
r2 、r3 の距離を伝搬して海底に設置された第1〜第
3トランスポンダ6−1〜6−3に到達する。第1トラ
ンスポンダ6−1は超音波パルスQを質問信号として応
答し、あらかじめ指定された周波数f1 の応答信号T−
1を送出する。この送波器5−1からの質問信号の送信
時刻と応答信号の送信時刻との間の時間間隔は、送受波
器5と第1トランスポンダ6−1との距離r1 に対応す
るものである。この応答信号T−1は再び水中を伝搬し
て送受波器5の受波器5−2によって受信され受波信号
R−1を発生する。この受波信号R−1の周波数は、周
波数f1 であり、送波器5−1からの質問信号の送信時
刻と受波信号R−1の受信時刻との間の時間間隔は、送
受波器5と第1トランスポンダ6−1との距離の2倍の
2r1 に対応するものである。同様にして、第1トラン
スポンダ6−2、6−3は超音波パルスQを質問信号と
して応答し、あらかじめ指定された周波数f2 及びf3
の応答信号T−2及びT−3を送信する。この送波器5
−1からの質問信号の送信時刻と応答信号の送信時刻と
の間の時間間隔は、送受波器5と第1トランスポンダ6
−2及び6−3との距離r2 及びr3 に対応するもので
ある。この応答信号T−2及びT−3は再び水中を伝搬
して送受波器5の受波器5−2によって受信され受波信
号R−2及びR−3を発生する。この受波信号R−2、
R−3の周波数は、周波数f2 及びf3 であり、送波器
5−1からの質問信号の送信時刻と受波信号R−2及び
R−3の受信時刻との間の時間間隔は、送受波器5と第
1トランスポンダ6−2、6−3との距離r2 及びr3
の2倍の2r2 及び2r3 に対応するものである。
【0012】受波信号R−1、R−2、R−3は送受信
切替器4を介し前置増幅器7に送られて信号増幅され第
1〜第3ミクサ8−1〜8−3に送信される。第1〜第
3ミクサ8−1〜8−3にそれぞれ第1〜第3局部発振
器9−1〜9−3から、周波数f1 ±f1F,f2 ±
f1F,f3 ±f1Fの+側か−側かのいずれかの周波数が
供給される。第1〜第3ミクサ8−1〜8−3の出力
は、それぞれ第1〜3帯域通過フィルタ10−1〜10
−3に入力され、周波数変換が行われ、周波数f1Fの信
号を出力する。第1〜3帯域通過フィルタ10−1〜1
0−3の出力は第1〜3増幅器11−1〜11−3で増
幅された後、第1〜3検波器12−1〜12−1におい
て設定値以上の信号のときに出力信号を出力する。第1
検波器12−1からは、受波器5−2において受波した
周波数f1 の超音波パルスに対応するU−1の信号が出
力されるが、第1帯域通過フィルタ10−1におけるカ
ットオフ特性が充分でない場合にはこのU−1の信号の
他にU−2、U−3の信号が出力される。このU−2、
U−3の信号は受波器5−2において受波される周波数
f 2 、f3 の超音波パルスに対応するものであり、第1
帯域通過フィルタ10−1において周波数f2 、f3 の
周波数の分離が充分でないために出力されるものであ
る。第1帯域通過フィルタ10−1が理想的であれば周
波数f1 に対応するU−1の信号のみ出力される。第1
検波器12−1は第1増幅器11−1の出力の中で設定
した値以上の信号のみを選別して出力するものであり、
この場合はU−1、U−2、U−3の信号の中からU−
1の信号を選出する。この選出されたU−1の信号は第
1カウンタ13−1に入力される。第1カウンタ13−
1にはU−1の信号によって計数値C−1を得る。この
計数値C−1は、送受波器5と第1トランスポンダ6−
1との距離r1 に対応するものであり、演算制御部1A
において距離r1 を演算する。同様にして、第2、3カ
ウンタ13−2、13−3には送受波器5と第2、3ト
ランスポンダ6−2、6−3との距離r2 、r3 に対応
する計数値C−2、C−3が得られる。演算制御部1A
では、計数値C−1、C−2、C−3から送受波器の位
置を演算し表示器14に表示する。
切替器4を介し前置増幅器7に送られて信号増幅され第
1〜第3ミクサ8−1〜8−3に送信される。第1〜第
3ミクサ8−1〜8−3にそれぞれ第1〜第3局部発振
器9−1〜9−3から、周波数f1 ±f1F,f2 ±
f1F,f3 ±f1Fの+側か−側かのいずれかの周波数が
供給される。第1〜第3ミクサ8−1〜8−3の出力
は、それぞれ第1〜3帯域通過フィルタ10−1〜10
−3に入力され、周波数変換が行われ、周波数f1Fの信
号を出力する。第1〜3帯域通過フィルタ10−1〜1
0−3の出力は第1〜3増幅器11−1〜11−3で増
幅された後、第1〜3検波器12−1〜12−1におい
て設定値以上の信号のときに出力信号を出力する。第1
検波器12−1からは、受波器5−2において受波した
周波数f1 の超音波パルスに対応するU−1の信号が出
力されるが、第1帯域通過フィルタ10−1におけるカ
ットオフ特性が充分でない場合にはこのU−1の信号の
他にU−2、U−3の信号が出力される。このU−2、
U−3の信号は受波器5−2において受波される周波数
f 2 、f3 の超音波パルスに対応するものであり、第1
帯域通過フィルタ10−1において周波数f2 、f3 の
周波数の分離が充分でないために出力されるものであ
る。第1帯域通過フィルタ10−1が理想的であれば周
波数f1 に対応するU−1の信号のみ出力される。第1
検波器12−1は第1増幅器11−1の出力の中で設定
した値以上の信号のみを選別して出力するものであり、
この場合はU−1、U−2、U−3の信号の中からU−
1の信号を選出する。この選出されたU−1の信号は第
1カウンタ13−1に入力される。第1カウンタ13−
1にはU−1の信号によって計数値C−1を得る。この
計数値C−1は、送受波器5と第1トランスポンダ6−
1との距離r1 に対応するものであり、演算制御部1A
において距離r1 を演算する。同様にして、第2、3カ
ウンタ13−2、13−3には送受波器5と第2、3ト
ランスポンダ6−2、6−3との距離r2 、r3 に対応
する計数値C−2、C−3が得られる。演算制御部1A
では、計数値C−1、C−2、C−3から送受波器の位
置を演算し表示器14に表示する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の音響測位装置においては、トランスポンダを多く設
置するため、トランスポンダに割り当てられた周波数間
隔を接近させると、船上の受信部の帯域通過フィルタで
は、フィルタのスカート特性で充分分離できず、トラン
スポンダを識別することができなくなるという欠点があ
る。また、鋭いスカート特性を持ったフィルタの製造は
困難であり、製造できたとしても極めて大型のものとな
る。また、通常15kHz付近の周波数を使用する場
合、一般的には、周波数間隔は500Hzが基準であ
る。しかしながら、周波数間隔が100〜200Hzと
なると、充分に信号を分離するフィルタを製造すること
はむずかしい。
来の音響測位装置においては、トランスポンダを多く設
置するため、トランスポンダに割り当てられた周波数間
隔を接近させると、船上の受信部の帯域通過フィルタで
は、フィルタのスカート特性で充分分離できず、トラン
スポンダを識別することができなくなるという欠点があ
る。また、鋭いスカート特性を持ったフィルタの製造は
困難であり、製造できたとしても極めて大型のものとな
る。また、通常15kHz付近の周波数を使用する場
合、一般的には、周波数間隔は500Hzが基準であ
る。しかしながら、周波数間隔が100〜200Hzと
なると、充分に信号を分離するフィルタを製造すること
はむずかしい。
【0014】このことを図6の(b)、(c)及び図
7、8によって説明する。ミクサ8において周波数fi
の信号が局部発振器の周波数f1F−fi と混合されると
例えば周波数f1Fの他にf1F−2fi (i=1、2、
3)の周波数の信号が得られる。第1帯域通過フィルタ
10−1の周波数特性が図7のようにフィルタのスカー
ト特性が不充分であると、そのフィルタ出力に不必要な
信号も出力されることになる。つまり、第1ミクサ8−
1によって周波数f1 の入力信号は周波数f1Fと周波数
f1F−2f1 の信号を発生し、周波数f2 の入力信号は
周波数f1F−f1 −f2 の信号を発生し、周波数f3 の
入力信号は周波数f1F−f1 −f3 の信号を発生する。
図において周波数の関係は一例を示したに過ぎず、周波
数fi に応じて変化するものである。第1帯域通過フィ
ルタ10−1の周波数数特性が充分に設計されている場
合には、第1帯域通過フィルタ10−1は周波数f1Fの
信号のみも通過させ他の周波数信号をカットするが、フ
ィルタの周波数数特性が不充分であると図7のように周
波数f1Fと周波数f1F−2f1 の信号と周波数f1F−f
1 −f2 の信号と周波数f1F−f1 −f3 の信号を通過
させ、その出力はフィルタの出力特性に応じてそれぞれ
V1 、V4 、V2 、V3 となる。この出力信号は検波器
において基準のレベルV0 と比較され、基準のレベルV
0 以上の信号のみ出力される。したがって、図7の場合
には第1のチャネルに周波数f1 f2 f3の信号が入力
されると検波器からは周波数f1Fと周波数f1F−f1 −
f2 と周波数f1F−f1 −f3 の信号が出力され、周波
数の分離が充分に行えず正確な測位を行うことができな
い。図7において、フィルタの周波数特性や入力の周波
数f i に応じて検波器から出力される周波数及び出力値
は異なる。
7、8によって説明する。ミクサ8において周波数fi
の信号が局部発振器の周波数f1F−fi と混合されると
例えば周波数f1Fの他にf1F−2fi (i=1、2、
3)の周波数の信号が得られる。第1帯域通過フィルタ
10−1の周波数特性が図7のようにフィルタのスカー
ト特性が不充分であると、そのフィルタ出力に不必要な
信号も出力されることになる。つまり、第1ミクサ8−
1によって周波数f1 の入力信号は周波数f1Fと周波数
f1F−2f1 の信号を発生し、周波数f2 の入力信号は
周波数f1F−f1 −f2 の信号を発生し、周波数f3 の
入力信号は周波数f1F−f1 −f3 の信号を発生する。
図において周波数の関係は一例を示したに過ぎず、周波
数fi に応じて変化するものである。第1帯域通過フィ
ルタ10−1の周波数数特性が充分に設計されている場
合には、第1帯域通過フィルタ10−1は周波数f1Fの
信号のみも通過させ他の周波数信号をカットするが、フ
ィルタの周波数数特性が不充分であると図7のように周
波数f1Fと周波数f1F−2f1 の信号と周波数f1F−f
1 −f2 の信号と周波数f1F−f1 −f3 の信号を通過
させ、その出力はフィルタの出力特性に応じてそれぞれ
V1 、V4 、V2 、V3 となる。この出力信号は検波器
において基準のレベルV0 と比較され、基準のレベルV
0 以上の信号のみ出力される。したがって、図7の場合
には第1のチャネルに周波数f1 f2 f3の信号が入力
されると検波器からは周波数f1Fと周波数f1F−f1 −
f2 と周波数f1F−f1 −f3 の信号が出力され、周波
数の分離が充分に行えず正確な測位を行うことができな
い。図7において、フィルタの周波数特性や入力の周波
数f i に応じて検波器から出力される周波数及び出力値
は異なる。
【0015】図8は、第1〜3のチャネルに周波数f1
の信号が入力されたときの各帯域通過フィルタの出力特
性を示した図であり、図8の(a)は第1帯域通過フィ
ルタの出力特性、図8の(b)は第2帯域通過フィルタ
の出力特性、図8の(c)は第3帯域通過フィルタの出
力特性である。第1チャネルに周波数f1 の信号が入力
されると第1ミクサ8−1において第1局部発振器9−
1の周波数f1F−f1 が入力され周波数混合されると周
波数f1Fと周波数f1F−2f1 が生じ、第1検波器12
−1によって基準レベルのV 0 以上の信号のV1 が出力
される。また、第2チャネルに周波数f1 の信号が入力
されると第2ミクサ8−2において第2局部発振器9−
2の周波数f1F−f2が入力され周波数混合されると周
波数f1F−f1 −f2 が生じ、その出力値V2が基準レ
ベルのV0 以上の場合には第2検波器12−2によって
V2 の信号が出力される(図8の(b))。また、第3
チャネルに周波数f1 の信号が入力されると第3ミクサ
8−3において第3局部発振器9−3の周波数f1F−f
3 が入力され周波数混合されると周波数f1F−f1 −f
3 が生じ、その出力値V3 が基準レベルのV0 以上の場
合には第3検波器12−3によってV3 の信号が出力さ
れる。
の信号が入力されたときの各帯域通過フィルタの出力特
性を示した図であり、図8の(a)は第1帯域通過フィ
ルタの出力特性、図8の(b)は第2帯域通過フィルタ
の出力特性、図8の(c)は第3帯域通過フィルタの出
力特性である。第1チャネルに周波数f1 の信号が入力
されると第1ミクサ8−1において第1局部発振器9−
1の周波数f1F−f1 が入力され周波数混合されると周
波数f1Fと周波数f1F−2f1 が生じ、第1検波器12
−1によって基準レベルのV 0 以上の信号のV1 が出力
される。また、第2チャネルに周波数f1 の信号が入力
されると第2ミクサ8−2において第2局部発振器9−
2の周波数f1F−f2が入力され周波数混合されると周
波数f1F−f1 −f2 が生じ、その出力値V2が基準レ
ベルのV0 以上の場合には第2検波器12−2によって
V2 の信号が出力される(図8の(b))。また、第3
チャネルに周波数f1 の信号が入力されると第3ミクサ
8−3において第3局部発振器9−3の周波数f1F−f
3 が入力され周波数混合されると周波数f1F−f1 −f
3 が生じ、その出力値V3 が基準レベルのV0 以上の場
合には第3検波器12−3によってV3 の信号が出力さ
れる。
【0016】したがって、フィルタ特性が充分に設計で
きる場合には第1検波器12−1からのみ出力されるの
に対して、第1〜3検波器12−1〜12−3から同時
に出力信号が出力されて第1〜3カウンタ13−1〜1
3−3が計数を行い、正確な測位が困難となる。本発明
は、前記従来の音響測位装置の問題点を解決して、特殊
なフィルタを使用することなく、近接する周波数を分離
する音響測位装置を提供することを目的とする。
きる場合には第1検波器12−1からのみ出力されるの
に対して、第1〜3検波器12−1〜12−3から同時
に出力信号が出力されて第1〜3カウンタ13−1〜1
3−3が計数を行い、正確な測位が困難となる。本発明
は、前記従来の音響測位装置の問題点を解決して、特殊
なフィルタを使用することなく、近接する周波数を分離
する音響測位装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに本発明の音響測位装置は、音響質問信号を発信し音
響応答信号を受信する送受波器と、前記音響質問信号を
受信してそれぞれ異なる周波数の前記音響応答信号を送
信する複数個のトランスポンダと、前記音響応答信号の
周波数分離を行うフィルタと、前記異なる周波数に対応
したチャネルに設けられ前記質問信号の送信と前記応答
信号の受信とによって計数の制御が行なわれるカウンタ
と、前記周波数分離された音響応答信号の受信レベルと
設定レベルとの比較を行い、設定レベルを超えたとき検
出信号を出力する検波器と、前記検波器の出力レベルを
監視して最大の受信レベルを持つチャネルを受信チャネ
ルとして、該チャネルのカウンタの値を選択する手段と
から構成し、前記選択されたカウンタの値から位置を測
定する。
めに本発明の音響測位装置は、音響質問信号を発信し音
響応答信号を受信する送受波器と、前記音響質問信号を
受信してそれぞれ異なる周波数の前記音響応答信号を送
信する複数個のトランスポンダと、前記音響応答信号の
周波数分離を行うフィルタと、前記異なる周波数に対応
したチャネルに設けられ前記質問信号の送信と前記応答
信号の受信とによって計数の制御が行なわれるカウンタ
と、前記周波数分離された音響応答信号の受信レベルと
設定レベルとの比較を行い、設定レベルを超えたとき検
出信号を出力する検波器と、前記検波器の出力レベルを
監視して最大の受信レベルを持つチャネルを受信チャネ
ルとして、該チャネルのカウンタの値を選択する手段と
から構成し、前記選択されたカウンタの値から位置を測
定する。
【0018】
【作用】本発明によれば、前記のように音響測位装置を
構成し、送受波器から質問信号を発信し、該質問信号に
応答して海底に設置された複数個のトランスポンダから
それぞれ異なる周波数の音響応答信号を送信し、その音
響応答信号をフィルタによって周波数分離を行い、前記
異なる周波数に対応したチャネルに設けられたカウンタ
によって前記質問信号の送信と前記応答信号の受信との
時間間隔を計数して送受波器とトランスポンダとの距離
を計測し、前記周波数分離された音響応答信号の受信レ
ベルと設定レベルとの比較を検波器において行なって、
設定レベルを超えたとき検出信号を出力するとともに、
前記検波器の出力レベルを監視して最大の受信レベルを
持つチャネルを受信チャネルとして、該チャネルのカウ
ンタの値を選択する手段とから構成し、前記選択された
カウンタの値から位置を測定する。
構成し、送受波器から質問信号を発信し、該質問信号に
応答して海底に設置された複数個のトランスポンダから
それぞれ異なる周波数の音響応答信号を送信し、その音
響応答信号をフィルタによって周波数分離を行い、前記
異なる周波数に対応したチャネルに設けられたカウンタ
によって前記質問信号の送信と前記応答信号の受信との
時間間隔を計数して送受波器とトランスポンダとの距離
を計測し、前記周波数分離された音響応答信号の受信レ
ベルと設定レベルとの比較を検波器において行なって、
設定レベルを超えたとき検出信号を出力するとともに、
前記検波器の出力レベルを監視して最大の受信レベルを
持つチャネルを受信チャネルとして、該チャネルのカウ
ンタの値を選択する手段とから構成し、前記選択された
カウンタの値から位置を測定する。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施例の
音響測位装置の機能ブロック図である。この実施例は図
3の従来の音響測位装置と同様にLBL方式を例にして
説明する。本発明の第1の実施例の音響測位装置では、
3個以上のトランスポンダを海底に設置し、船上の送受
波器とおのおののトランスポンダの間の直距離(スラン
トレンジ、slant rang)ri (i=1,2,3・・・)
(以下スラントレンジという)を測定することによっ
て、トランスポンダでつくられる座標系からみた送受波
器の位置(xv ,yv ,zv )を求める。このベースラ
イン長はトランスポンダの間隔と考えられ、長いもので
数キロメートルに及ぶ。
ながら詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施例の
音響測位装置の機能ブロック図である。この実施例は図
3の従来の音響測位装置と同様にLBL方式を例にして
説明する。本発明の第1の実施例の音響測位装置では、
3個以上のトランスポンダを海底に設置し、船上の送受
波器とおのおののトランスポンダの間の直距離(スラン
トレンジ、slant rang)ri (i=1,2,3・・・)
(以下スラントレンジという)を測定することによっ
て、トランスポンダでつくられる座標系からみた送受波
器の位置(xv ,yv ,zv )を求める。このベースラ
イン長はトランスポンダの間隔と考えられ、長いもので
数キロメートルに及ぶ。
【0020】図1において、1Aは演算制御部、2は送
信制御器、3は電力増幅器、4は送受信切換器、5は船
上の本装置とケーブルで接続され、海中に設けられる超
音波の送受波器、6−1〜6−3はそれぞれ海底に設置
される第1〜第3トランスポンダ、7は前置増幅器、8
−1〜8−3は第1〜第3ミクサ(周波数混合器ともい
う)、9−1〜9−は第1〜第3局部発振器、10−1
〜10−3は第1〜第3帯域通過型フィルタ(BP
F)、11−1〜11−3は第1〜第3増幅器、12−
1〜12−3は第1〜第3検波器、13−1〜13−3
は第1〜第3カウンタ、14は表示器、15−1〜15
−3は第1〜第3アナログ・デジタル変換(以下A/D
変換器という)、16は大小比較回路である。
信制御器、3は電力増幅器、4は送受信切換器、5は船
上の本装置とケーブルで接続され、海中に設けられる超
音波の送受波器、6−1〜6−3はそれぞれ海底に設置
される第1〜第3トランスポンダ、7は前置増幅器、8
−1〜8−3は第1〜第3ミクサ(周波数混合器ともい
う)、9−1〜9−は第1〜第3局部発振器、10−1
〜10−3は第1〜第3帯域通過型フィルタ(BP
F)、11−1〜11−3は第1〜第3増幅器、12−
1〜12−3は第1〜第3検波器、13−1〜13−3
は第1〜第3カウンタ、14は表示器、15−1〜15
−3は第1〜第3アナログ・デジタル変換(以下A/D
変換器という)、16は大小比較回路である。
【0021】次に図1によって本発明の第1の実施例の
音響測位装置の動作を説明する。まず、演算制御部1A
は計測開始のタイミング信号を送信制御部2へ送出す
る。送信制御部2はタイミング信号を受けて送信周波数
を決定し送信パルスを発生する。この送信パルスは電力
増幅器3に出力されるとともに、第1〜第3カウンタ1
3−1〜13−3の計数動作を開始させる。この第1〜
第3カウンタ13−1〜13−3の計数動作の停止は、
後記するトランスポンダからの受信信号に基づいて行わ
れる。電力増幅器3は送信制御部2からの送信パルスを
電力増幅し、これを送受信切換器4を介して海中に配設
された送受波器5に印加する。送受波器5は海中に超音
波パルスを送信する。この超音波パルスはトランスポン
ダへの質問信号となる。海底に設置された第1〜第3ト
ランスポンダ6−1〜6−3は、前記送受波器5から送
信された質問信号である超音波パルスを受信すると、そ
れぞれあらかじめ指定された周波数f1 ,f2 ,f
3 (例えば、f1 =15kHz,f2 =16kHz,f
3 =17kHz)の応答信号を送出する。これらの応答
信号は再び海中を伝搬し、送受波器5で受波され電気信
号に変換される。この送受波器5からの電気信号は、送
受信切換器4を介して前置増幅器7に送信され信号増幅
された後、それぞれ第1〜第3ミクサ8−1〜8−3へ
供給される。第1〜第3ミクサ8−1〜8−3では、周
波数変換を行い送受波器5で受ける信号の周波数を本発
明の装置で使用する中間周波数f1Fに変換する。
音響測位装置の動作を説明する。まず、演算制御部1A
は計測開始のタイミング信号を送信制御部2へ送出す
る。送信制御部2はタイミング信号を受けて送信周波数
を決定し送信パルスを発生する。この送信パルスは電力
増幅器3に出力されるとともに、第1〜第3カウンタ1
3−1〜13−3の計数動作を開始させる。この第1〜
第3カウンタ13−1〜13−3の計数動作の停止は、
後記するトランスポンダからの受信信号に基づいて行わ
れる。電力増幅器3は送信制御部2からの送信パルスを
電力増幅し、これを送受信切換器4を介して海中に配設
された送受波器5に印加する。送受波器5は海中に超音
波パルスを送信する。この超音波パルスはトランスポン
ダへの質問信号となる。海底に設置された第1〜第3ト
ランスポンダ6−1〜6−3は、前記送受波器5から送
信された質問信号である超音波パルスを受信すると、そ
れぞれあらかじめ指定された周波数f1 ,f2 ,f
3 (例えば、f1 =15kHz,f2 =16kHz,f
3 =17kHz)の応答信号を送出する。これらの応答
信号は再び海中を伝搬し、送受波器5で受波され電気信
号に変換される。この送受波器5からの電気信号は、送
受信切換器4を介して前置増幅器7に送信され信号増幅
された後、それぞれ第1〜第3ミクサ8−1〜8−3へ
供給される。第1〜第3ミクサ8−1〜8−3では、周
波数変換を行い送受波器5で受ける信号の周波数を本発
明の装置で使用する中間周波数f1Fに変換する。
【0022】第1〜第3局部発振器9−1〜9−3は、
それぞれ前記トランスポンダの応答周波数f1 ,f2 ,
f3 より本装置で使用する中間周波数f1Fだけ高いか又
は低い周波数f1 ±f1F,f2 ±f1F,f3 ±f1Fの+
側か−側かのいずれかの周波数を発振し、この周波数を
対応する第1〜第3ミクサ8−1〜8−3に供給する。
したがって、第1ミクサ8−1には第1局部発振器9−
1から周波数f1 +f 1Fあるいはf1 −f1Fの信号が印
加されるとともに、送受波器5からの周波数f 1 ,
f2 ,f3 の応答信号が入力される。第1ミクサ8−1
においては、送受波器5からの周波数f1 の入力信号に
対しては周波数変換後に中間周波数f1Fの信号を出力す
るが、周波数f2 及びf3 の入力信号に対しては中間周
波数f1Fの信号は出力しない。同様に、第2ミクサ8−
2は周波数f2 の入力信号に対し、第3ミクサ8−3は
周波数f3 の入力信号に対して、それぞれ周波数変換後
に中間周波数f1Fの信号を出力する。
それぞれ前記トランスポンダの応答周波数f1 ,f2 ,
f3 より本装置で使用する中間周波数f1Fだけ高いか又
は低い周波数f1 ±f1F,f2 ±f1F,f3 ±f1Fの+
側か−側かのいずれかの周波数を発振し、この周波数を
対応する第1〜第3ミクサ8−1〜8−3に供給する。
したがって、第1ミクサ8−1には第1局部発振器9−
1から周波数f1 +f 1Fあるいはf1 −f1Fの信号が印
加されるとともに、送受波器5からの周波数f 1 ,
f2 ,f3 の応答信号が入力される。第1ミクサ8−1
においては、送受波器5からの周波数f1 の入力信号に
対しては周波数変換後に中間周波数f1Fの信号を出力す
るが、周波数f2 及びf3 の入力信号に対しては中間周
波数f1Fの信号は出力しない。同様に、第2ミクサ8−
2は周波数f2 の入力信号に対し、第3ミクサ8−3は
周波数f3 の入力信号に対して、それぞれ周波数変換後
に中間周波数f1Fの信号を出力する。
【0023】第1〜第3帯域通過型フィルタ10−1〜
10−3は、それぞれこの中間周波数f1Fを中心周波数
して所要帯域を通過させるバンドパスフィルタである。
したがって、これら三つの帯域通過型フィルタでそれぞ
れ異なる周波数f1 ,f2 ,f3 による応答信号の選択
がなされる。第1〜第3増幅器11−1〜11−3は、
それぞれ第1〜第3帯域通過型フィルタ10−1〜10
−3からの出力信号を一定レベルまで信号増幅する。そ
して、これらの増幅された受信信号は、それぞれ第1〜
第3検波器12−1〜12−3により、あらかじめ設定
された基準レベルと比較され、受信信号がこの基準レベ
ルを超えた場合に受信パルスを出力する。
10−3は、それぞれこの中間周波数f1Fを中心周波数
して所要帯域を通過させるバンドパスフィルタである。
したがって、これら三つの帯域通過型フィルタでそれぞ
れ異なる周波数f1 ,f2 ,f3 による応答信号の選択
がなされる。第1〜第3増幅器11−1〜11−3は、
それぞれ第1〜第3帯域通過型フィルタ10−1〜10
−3からの出力信号を一定レベルまで信号増幅する。そ
して、これらの増幅された受信信号は、それぞれ第1〜
第3検波器12−1〜12−3により、あらかじめ設定
された基準レベルと比較され、受信信号がこの基準レベ
ルを超えた場合に受信パルスを出力する。
【0024】第1〜第3A/D変換器15−1〜15−
3は、各検波器のアナログ出力をデジタル値に変換す
る。デジタル値に変換された受波信号は、大小比較回路
16に入力される。この回路によって、第1〜第3まで
の最大値を示すチャネルを演算制御部1Aに知らせる。
この回路によって、第1〜第3までの最大値を示すカウ
ンタのデータを読み込む。この値がスラントレンジとな
る。従来例において説明したように、第1帯域通過フィ
ルタ10−1の周波数特性が図7のようにフィルタのス
カート特性が不充分であると、そのフィルタ出力に不必
要な信号も出力されることになる。ここで、第1ミク
サ、第1帯域通過型フィルタ、第1増幅器、第1検波
器、第1カウンタのチャネルを第1チャネルとし、また
第2、3ミクサ、第2、3帯域通過型フィルタ、第2、
3増幅器、第2、3検波器、第2、3カウンタのチャネ
ルを第2、3チャネルとする。
3は、各検波器のアナログ出力をデジタル値に変換す
る。デジタル値に変換された受波信号は、大小比較回路
16に入力される。この回路によって、第1〜第3まで
の最大値を示すチャネルを演算制御部1Aに知らせる。
この回路によって、第1〜第3までの最大値を示すカウ
ンタのデータを読み込む。この値がスラントレンジとな
る。従来例において説明したように、第1帯域通過フィ
ルタ10−1の周波数特性が図7のようにフィルタのス
カート特性が不充分であると、そのフィルタ出力に不必
要な信号も出力されることになる。ここで、第1ミク
サ、第1帯域通過型フィルタ、第1増幅器、第1検波
器、第1カウンタのチャネルを第1チャネルとし、また
第2、3ミクサ、第2、3帯域通過型フィルタ、第2、
3増幅器、第2、3検波器、第2、3カウンタのチャネ
ルを第2、3チャネルとする。
【0025】図8は第1、2、3チャネルにf1の信号
が入力され場合の第1〜第3までの帯域通過型フィルタ
の出力信号であり、それぞれのチャネルの出力レベルは
帯域通過型フィルタのスカート特性に相当する信号レベ
ルを示す。従来の技術で説明したように、従来技術の音
響測位装置では一定のレベルの信号があれば、受信信号
として検出する。したがって、受信周波数を接近させる
と、三つの受信部は同時に受信したような状態となる。
が入力され場合の第1〜第3までの帯域通過型フィルタ
の出力信号であり、それぞれのチャネルの出力レベルは
帯域通過型フィルタのスカート特性に相当する信号レベ
ルを示す。従来の技術で説明したように、従来技術の音
響測位装置では一定のレベルの信号があれば、受信信号
として検出する。したがって、受信周波数を接近させる
と、三つの受信部は同時に受信したような状態となる。
【0026】これを避けるため、三つの帯域通過型フィ
ルタの出力を監視し、互いのレベル差によってどの帯域
通過型フィルタを通過した信号であるか判定する。一定
のレベル以下の信号は受信信号として検出しない。一定
のレベル以上の信号で、三つのチャネルとも同じ信号が
受信された場合、三つの信号は同時に受信さたものとし
て処理される。
ルタの出力を監視し、互いのレベル差によってどの帯域
通過型フィルタを通過した信号であるか判定する。一定
のレベル以下の信号は受信信号として検出しない。一定
のレベル以上の信号で、三つのチャネルとも同じ信号が
受信された場合、三つの信号は同時に受信さたものとし
て処理される。
【0027】第1〜第3の帯域通過型フィルタの出力と
して検波出力をV1,V2,V3とすると、そのレベル
に応じて大小比較回路16は以下のような処理を行な
う。ただし、一定のレベル以下の信号は受信信号として
検出しない。 V1≫V2,V1≫V3の場合: 第1チャネルを受
信する V2≫V1,V2≫V3の場合: 第2チャネルを受
信する V3≫V1,V3≫V2の場合: 第3チャネルを受
信する V1=V2,V1≫V3の場合: 第1,2チャネル
を受信する V2=V3,V2≫V1の場合: 第2,3チャネル
を受信する V1=V3,V1≫V2の場合: 第1,3チャネル
を受信する V1=V2=V3の場合: 第1,2,3,チ
ャネルを受信する 第1〜第3カウンタ13−1〜13−3は、それぞれ送
信制御部2の送信時点で計数を開始し、前記第1〜第3
検波器12−1〜12〜3からの受信パルスが入力され
た時点での計数を計数する。
して検波出力をV1,V2,V3とすると、そのレベル
に応じて大小比較回路16は以下のような処理を行な
う。ただし、一定のレベル以下の信号は受信信号として
検出しない。 V1≫V2,V1≫V3の場合: 第1チャネルを受
信する V2≫V1,V2≫V3の場合: 第2チャネルを受
信する V3≫V1,V3≫V2の場合: 第3チャネルを受
信する V1=V2,V1≫V3の場合: 第1,2チャネル
を受信する V2=V3,V2≫V1の場合: 第2,3チャネル
を受信する V1=V3,V1≫V2の場合: 第1,3チャネル
を受信する V1=V2=V3の場合: 第1,2,3,チ
ャネルを受信する 第1〜第3カウンタ13−1〜13−3は、それぞれ送
信制御部2の送信時点で計数を開始し、前記第1〜第3
検波器12−1〜12〜3からの受信パルスが入力され
た時点での計数を計数する。
【0028】第1〜第3カウンタ13−1〜13−3の
計数の終了は次のようにして行なわれる。大小比較回路
16は第1,2,3,チャネルに入力された信号のなか
から受信するチャネルを選択し、その選択信号を演算制
御部1Aに入力して第1〜第3カウンタ13−1〜13
−3のなかから対応するチャネルのカウンタを選び、そ
の計数値を得る。
計数の終了は次のようにして行なわれる。大小比較回路
16は第1,2,3,チャネルに入力された信号のなか
から受信するチャネルを選択し、その選択信号を演算制
御部1Aに入力して第1〜第3カウンタ13−1〜13
−3のなかから対応するチャネルのカウンタを選び、そ
の計数値を得る。
【0029】これにより、第1〜第3カウンタ13−1
〜13−3は、送受波器5からそれぞれ第1〜第3トラ
ンスポンダ6−1〜6−3までの直距離を計測したこと
になる。これは一般にスラントレンジと呼ばれ、正確に
は超音波パルスが往復する伝搬時間であるが、超音波の
水中音速から直距離が算出される。いま、第1カウンタ
13−1により計測された第1トランスポンダ6−1ま
での直距離をr1 とし、第2カウンタ6−2により計測
された第2トランスポンダ6−2までの直距離をr2 、
第3カウンタ6−3により計測さた第3トランスポンダ
6−3までの直距離をr3 とする。これらの直距離デー
タr1 ,r2 ,r3 は演算制御部1Aに供給される。い
ま、第1〜第3トランスポンダ6−1〜6−3が三角形
を形成するような位置に設置され、キャリブレーション
と呼ばれる作業により、トランスポンダ同士の相対的位
置関係が決定されているとする。また、送受波器5が前
記三角形の面積内にあるとすると、前記直距離データr
1 ,r2 ,r3 から演算制御部1Aは送受波器5の位置
を演算により算出することができる。したがって、本装
置を搭載した船舶の位置を測定することがてきる。この
測定された船の位置と表示器14により表示される。
〜13−3は、送受波器5からそれぞれ第1〜第3トラ
ンスポンダ6−1〜6−3までの直距離を計測したこと
になる。これは一般にスラントレンジと呼ばれ、正確に
は超音波パルスが往復する伝搬時間であるが、超音波の
水中音速から直距離が算出される。いま、第1カウンタ
13−1により計測された第1トランスポンダ6−1ま
での直距離をr1 とし、第2カウンタ6−2により計測
された第2トランスポンダ6−2までの直距離をr2 、
第3カウンタ6−3により計測さた第3トランスポンダ
6−3までの直距離をr3 とする。これらの直距離デー
タr1 ,r2 ,r3 は演算制御部1Aに供給される。い
ま、第1〜第3トランスポンダ6−1〜6−3が三角形
を形成するような位置に設置され、キャリブレーション
と呼ばれる作業により、トランスポンダ同士の相対的位
置関係が決定されているとする。また、送受波器5が前
記三角形の面積内にあるとすると、前記直距離データr
1 ,r2 ,r3 から演算制御部1Aは送受波器5の位置
を演算により算出することができる。したがって、本装
置を搭載した船舶の位置を測定することがてきる。この
測定された船の位置と表示器14により表示される。
【0030】図2のタイムチャートによって、本発明の
第1の実施例の音響測定装置の動作を説明する。演算制
御部1Aからのタイミングパルスは送信制御部2に送信
され、そのタイミングパルスに従って送信周波数を決定
し送信パルスPを発生する。この送信パルスPは電力増
幅器3に出力されるとともに、第1〜第3カウンタ13
−1〜13−3の計数動作を開始させる。また、電力増
幅器3によって電力増幅された送信パルスPは、送受信
切替器4を介して送受波器5に送信され送波器5−1を
駆動する。送波器5−1は前記の送信周波数の超音波パ
ルスQを水中に送波する。水中に送波された超音波パル
スQは距離r1 、r2 、r3 の距離を伝搬して海底に設
置された第1〜第3トランスポンダ6−1〜6−3に到
達する。第1トランスポンダ6−1は超音波パルスQを
質問信号として応答し、あらかじめ指定された周波数f
1 の応答信号T−1を送出する。この送波器5−1から
の質問信号の送信時刻と応答信号の送出時刻との間の時
間間隔は、送受波器5と第1トランスポンダ6−1との
距離r1 に対応するものである。この応答信号T−1は
再び水中を伝搬して送受波器5の受波器5−2によって
受信され受波信号R−1を発生する。この受波信号R−
1の周波数は、周波数f1 であり、送波器5−1からの
質問信号の送信時刻と受波信号R−1の発生時刻との間
の時間間隔は、送受波器5と第1トランスポンダ6−1
との距離の2倍の2r1 に対応するものである。同様に
して、第1トランスポンダ6−2、6−3は超音波パル
スQを質問信号として応答し、あらかじめ指定された周
波数f2 及びf3 の応答信号T−2及びT−3を送出す
る。この送波器5−1からの質問信号の送信時刻と応答
信号の送出時刻との間の時間間隔は、送受波器5と第1
トランスポンダ6−2及び6−3との距離r2 及びr3
に対応するものである。この応答信号T−2及びT−3
は再び水中を伝搬して送受波器5の受波器5−2によっ
て受信され受波信号R−2及びR−3を発生する。この
受波信号R−2、R−3の周波数は、周波数f2 及びf
3 であり、送波器5−1からの質問信号の送信時刻と受
波信号R−2及びR−3の発生時刻との間の時間間隔
は、送受波器5と第1トランスポンダ6−2、6−3と
の距離r2 及びr3 の2倍の2r2 及び2r3 に対応す
るものである。
第1の実施例の音響測定装置の動作を説明する。演算制
御部1Aからのタイミングパルスは送信制御部2に送信
され、そのタイミングパルスに従って送信周波数を決定
し送信パルスPを発生する。この送信パルスPは電力増
幅器3に出力されるとともに、第1〜第3カウンタ13
−1〜13−3の計数動作を開始させる。また、電力増
幅器3によって電力増幅された送信パルスPは、送受信
切替器4を介して送受波器5に送信され送波器5−1を
駆動する。送波器5−1は前記の送信周波数の超音波パ
ルスQを水中に送波する。水中に送波された超音波パル
スQは距離r1 、r2 、r3 の距離を伝搬して海底に設
置された第1〜第3トランスポンダ6−1〜6−3に到
達する。第1トランスポンダ6−1は超音波パルスQを
質問信号として応答し、あらかじめ指定された周波数f
1 の応答信号T−1を送出する。この送波器5−1から
の質問信号の送信時刻と応答信号の送出時刻との間の時
間間隔は、送受波器5と第1トランスポンダ6−1との
距離r1 に対応するものである。この応答信号T−1は
再び水中を伝搬して送受波器5の受波器5−2によって
受信され受波信号R−1を発生する。この受波信号R−
1の周波数は、周波数f1 であり、送波器5−1からの
質問信号の送信時刻と受波信号R−1の発生時刻との間
の時間間隔は、送受波器5と第1トランスポンダ6−1
との距離の2倍の2r1 に対応するものである。同様に
して、第1トランスポンダ6−2、6−3は超音波パル
スQを質問信号として応答し、あらかじめ指定された周
波数f2 及びf3 の応答信号T−2及びT−3を送出す
る。この送波器5−1からの質問信号の送信時刻と応答
信号の送出時刻との間の時間間隔は、送受波器5と第1
トランスポンダ6−2及び6−3との距離r2 及びr3
に対応するものである。この応答信号T−2及びT−3
は再び水中を伝搬して送受波器5の受波器5−2によっ
て受信され受波信号R−2及びR−3を発生する。この
受波信号R−2、R−3の周波数は、周波数f2 及びf
3 であり、送波器5−1からの質問信号の送信時刻と受
波信号R−2及びR−3の発生時刻との間の時間間隔
は、送受波器5と第1トランスポンダ6−2、6−3と
の距離r2 及びr3 の2倍の2r2 及び2r3 に対応す
るものである。
【0031】受波信号R−1、R−2、R−3は送受信
切替器4を介し前置増幅器7に送られて信号増幅され第
1〜第3ミクサ8−1〜8−3に送信される。第1〜第
3ミクサ8−1〜8−3にそれぞれ第1〜第3局部発振
器9−1〜9−3から、周波数f1 ±f1F,f2 ±
f1F,f3 ±f1Fの+側か−側かのいずれかの周波数が
供給される。第1〜第3ミクサ8−1〜8−3の出力
は、それぞれ第1〜3帯域通過フィルタ10−1〜10
−3に入力され、周波数変換が行なわれ、周波数f1Fの
信号を出力する。第1〜3帯域通過フィルタ10−1〜
10−3の出力は第1〜3増幅器11−1〜11−3で
増幅された後、第1〜3検波器12−1〜12−1にお
いて設定値以上の信号のときに出力信号を出力する。第
1検波器12−1からは、受波器5−2において受波し
た周波数f1 の超音波パルスに対応するU−1の信号が
出力されるが、第1帯域通過フィルタ10−1における
カットオフ特性が充分でない場合にはこのU−1の信号
の他にU−2、U−3の信号が出力される。このU−
2、U−3の信号は受波器5−2において受波される周
波数f2 、f3 の超音波パルスに対応するものであり、
第1帯域通過フィルタ10−1において周波数f2 、f
3 の周波数の分離が充分でないために出力されるもので
ある。第1帯域通過フィルタ10−1が理想的であれば
周波数f1 に対応するU−1の信号のみ出力される。第
1検波器12−1は第1増幅器11−1の出力のなかか
ら設定した値以上のもののみを選別して出力するもので
あり、この場合はU−1、U−2、U−3の信号の中か
らU−1の信号を選出する。この選出された信号U−1
は第1カウンタ13−1に入力される。第1カウンタ1
3−1にはU−1の信号によって計数値C−1を得る。
しかしながら、フィルタの分離が不充分な場合には第1
〜3検波器12−1〜12−3において、応答信号R1
の有する周波数f1 の他に周波数f2 、f3 の部分につ
いても出力され、U−1の信号だけでなくV−2、W−
3の信号をも選出することになり、誤った計数を行うこ
とになる。そこで、第1〜第3A/D変換器15−1〜
15−3は、各検波器のアナログ出力をデジタル値に変
換する。例えば第1A/D変換器15−1では信号U−
1、U−2、U−3に対してVl、Vs、Vsのデータ
を出力する。また、第2、3A/D変換器15−2、1
5−3では信号V−1、V−2、V−3及びW−1、W
−2、W−3に対してVl、Vs、Vsのデータ及びV
s、Vs、Vlのデータを出力する。このデジタル値に
変換された受波信号のデータは、大小比較回路16に入
力される。この回路によって、第1〜第3までの最大値
を示すチャネルを演算制御部1Aに知らせる。応答信号
R1に対しては、第1A/D変換器15−1ではVlの
データ、第2A/D変換器15−2ではVsのデータ、
第3A/D変換器15−3ではVsのデータであるの
で、第1A/D変換器15−1ではデータVlが大と判
定され、大小比較回路16は第1A/D変換器15−1
が大であることを示す信号15−1を出力する。この大
小比較回路16の信号によって、演算制御部1Aにおい
て第1〜第3までの最大値を示すカウンタのデータを読
み込む。この値がスラントレンジとなる。信号15−1
の信号によって、第1カウンタ13−1のカウンタの計
数値C−1が演算制御部1Aに読み込まれる。この計数
値C−1は、送受波器5と第1トランスポンダ6−1と
の距離r1 に対応するものであり、演算制御部1Aにお
いて距離r1 を演算する。同様にして、第2、3カウン
タ13−2、13−3には送受波器5と第2、3トラン
スポンダ6−2、6−3との距離r2 、r3 に対応する
計数値C−2、C−3が得られる。演算制御部1Aで
は、計数値C−1、C−2、C−3から送受波器の位置
を演算し表示器14に表示する。
切替器4を介し前置増幅器7に送られて信号増幅され第
1〜第3ミクサ8−1〜8−3に送信される。第1〜第
3ミクサ8−1〜8−3にそれぞれ第1〜第3局部発振
器9−1〜9−3から、周波数f1 ±f1F,f2 ±
f1F,f3 ±f1Fの+側か−側かのいずれかの周波数が
供給される。第1〜第3ミクサ8−1〜8−3の出力
は、それぞれ第1〜3帯域通過フィルタ10−1〜10
−3に入力され、周波数変換が行なわれ、周波数f1Fの
信号を出力する。第1〜3帯域通過フィルタ10−1〜
10−3の出力は第1〜3増幅器11−1〜11−3で
増幅された後、第1〜3検波器12−1〜12−1にお
いて設定値以上の信号のときに出力信号を出力する。第
1検波器12−1からは、受波器5−2において受波し
た周波数f1 の超音波パルスに対応するU−1の信号が
出力されるが、第1帯域通過フィルタ10−1における
カットオフ特性が充分でない場合にはこのU−1の信号
の他にU−2、U−3の信号が出力される。このU−
2、U−3の信号は受波器5−2において受波される周
波数f2 、f3 の超音波パルスに対応するものであり、
第1帯域通過フィルタ10−1において周波数f2 、f
3 の周波数の分離が充分でないために出力されるもので
ある。第1帯域通過フィルタ10−1が理想的であれば
周波数f1 に対応するU−1の信号のみ出力される。第
1検波器12−1は第1増幅器11−1の出力のなかか
ら設定した値以上のもののみを選別して出力するもので
あり、この場合はU−1、U−2、U−3の信号の中か
らU−1の信号を選出する。この選出された信号U−1
は第1カウンタ13−1に入力される。第1カウンタ1
3−1にはU−1の信号によって計数値C−1を得る。
しかしながら、フィルタの分離が不充分な場合には第1
〜3検波器12−1〜12−3において、応答信号R1
の有する周波数f1 の他に周波数f2 、f3 の部分につ
いても出力され、U−1の信号だけでなくV−2、W−
3の信号をも選出することになり、誤った計数を行うこ
とになる。そこで、第1〜第3A/D変換器15−1〜
15−3は、各検波器のアナログ出力をデジタル値に変
換する。例えば第1A/D変換器15−1では信号U−
1、U−2、U−3に対してVl、Vs、Vsのデータ
を出力する。また、第2、3A/D変換器15−2、1
5−3では信号V−1、V−2、V−3及びW−1、W
−2、W−3に対してVl、Vs、Vsのデータ及びV
s、Vs、Vlのデータを出力する。このデジタル値に
変換された受波信号のデータは、大小比較回路16に入
力される。この回路によって、第1〜第3までの最大値
を示すチャネルを演算制御部1Aに知らせる。応答信号
R1に対しては、第1A/D変換器15−1ではVlの
データ、第2A/D変換器15−2ではVsのデータ、
第3A/D変換器15−3ではVsのデータであるの
で、第1A/D変換器15−1ではデータVlが大と判
定され、大小比較回路16は第1A/D変換器15−1
が大であることを示す信号15−1を出力する。この大
小比較回路16の信号によって、演算制御部1Aにおい
て第1〜第3までの最大値を示すカウンタのデータを読
み込む。この値がスラントレンジとなる。信号15−1
の信号によって、第1カウンタ13−1のカウンタの計
数値C−1が演算制御部1Aに読み込まれる。この計数
値C−1は、送受波器5と第1トランスポンダ6−1と
の距離r1 に対応するものであり、演算制御部1Aにお
いて距離r1 を演算する。同様にして、第2、3カウン
タ13−2、13−3には送受波器5と第2、3トラン
スポンダ6−2、6−3との距離r2 、r3 に対応する
計数値C−2、C−3が得られる。演算制御部1Aで
は、計数値C−1、C−2、C−3から送受波器の位置
を演算し表示器14に表示する。
【0032】次に、図9によって本発明の第2の実施例
の説明をする。本発明の第2の実施例は、図1で示す本
発明の第1の実施例において大小比較回路16の出力を
演算制御部1Aではなく直接第1〜第3カウンタ13−
1〜13−3に入力し、検波器12とカウンタ13との
接続を分離しておくものである。この場合の第1〜第3
カウンタ13−1〜13−3の計数の終了は次のように
して行なわれる。大小比較回路16は第1,2,3,チ
ャネルに入力された信号のなかから受信するチャネルを
選択し、その選択信号を第1〜第3カウンタ13−1〜
13−3に入力し選択されたチャネルのカウンタの計数
を停止する。この計数値によって第1〜第3カウンタ1
3−1〜13−3は、送受波器5からそれぞれ第1〜第
3トランスポンダ6−1〜6−3までの直距離を計測し
たことになる。第1〜第3カウンタ13−1〜13−3
において計数された計数値C−1〜C−3を演算制御部
1Aに入力し送受波器の位置を演算し表示器14に表示
する。
の説明をする。本発明の第2の実施例は、図1で示す本
発明の第1の実施例において大小比較回路16の出力を
演算制御部1Aではなく直接第1〜第3カウンタ13−
1〜13−3に入力し、検波器12とカウンタ13との
接続を分離しておくものである。この場合の第1〜第3
カウンタ13−1〜13−3の計数の終了は次のように
して行なわれる。大小比較回路16は第1,2,3,チ
ャネルに入力された信号のなかから受信するチャネルを
選択し、その選択信号を第1〜第3カウンタ13−1〜
13−3に入力し選択されたチャネルのカウンタの計数
を停止する。この計数値によって第1〜第3カウンタ1
3−1〜13−3は、送受波器5からそれぞれ第1〜第
3トランスポンダ6−1〜6−3までの直距離を計測し
たことになる。第1〜第3カウンタ13−1〜13−3
において計数された計数値C−1〜C−3を演算制御部
1Aに入力し送受波器の位置を演算し表示器14に表示
する。
【0033】次に、本発明の第3の実施例の説明を行
う。本発明の第3の実施例は、本発明の第1の実施例に
おいて局部発振器の中心周波数及びその中心周波数に対
応させて帯域通過フィルタの帯域周波数をチャネルごと
に異ならせるものである。例えば、第1、2、3局部発
振器9−1、9−2、9−3の中心周波数をf1F、
f2F、f3Fとし、第1、2、3帯域通過フィルタ10−
1、10−2、10−3の帯域周波数をf1F、f2F、f
3Fとするものである。この中心周波数の値を応答信号の
周波数に応じて設定することによってフィルタ特性を向
上させることができる。
う。本発明の第3の実施例は、本発明の第1の実施例に
おいて局部発振器の中心周波数及びその中心周波数に対
応させて帯域通過フィルタの帯域周波数をチャネルごと
に異ならせるものである。例えば、第1、2、3局部発
振器9−1、9−2、9−3の中心周波数をf1F、
f2F、f3Fとし、第1、2、3帯域通過フィルタ10−
1、10−2、10−3の帯域周波数をf1F、f2F、f
3Fとするものである。この中心周波数の値を応答信号の
周波数に応じて設定することによってフィルタ特性を向
上させることができる。
【0034】次に、本発明の第4の実施例の説明を図1
0によって行う。第4の実施例は、第3の実施例と同様
に帯域通過型フィルタの帯域周波数をチャネルごとに異
ならせるものであり、さらに第1の実施例において各チ
ャネルに設けられているミクサ8−1〜8−3及び第1
〜3局部発振器9−1〜8−1を兼用して1個とするも
のである。つまり、前置増幅器7の次にミクサ8と局部
発振器9を1個だけ接続し、そのミクサ8の出力を各チ
ャネルの第1〜3帯域通過フィルタ10−1〜10−3
に入力する。局部発振器9においては各チャネルに対し
て中心周波数をf1F、f2F、f3Fとし、周波数f1 ±f
1F,f2 ±f2F,f 3 ±f2Fの+側か−側かのいずれか
の周波数を同時に供給する。ミクサ8において、前記周
波数f1 ±f1F,f2 ±f2F,f3 ±f2Fの+側か−側
かのいずれかの周波数と送受波器5からの応答周波数f
1 ,f2 ,f3 とが混合され、ミクサ8に接続された第
1、2、3帯域通過フィルタ10−1、10−2、10
−3において周波数変換が行われる。応答周波数の中に
f1 がある場合には、局部発振器9のf1 ±f1Fの+側
か−側かのいずれかの周波数との混合によって中心周波
数をf1F、が発生し、第1帯域通過フィルタ10−1に
よってその中心周波数をf1Fが分離され、応答周波数の
中にf1 を受信したことを検出することができる。この
中心周波数をf1Fは増幅器11−1によって増幅され検
波器12−1によって基準値を超えた信号が出力され、
第1カウンタ13−1に入力される。また、本発明の第
1の実施例と同様にしてチャネルの選択を行なう。第1
帯域通過フィルタ10−1の他にも第2、3帯域通過フ
ィルタ10−2、10−3においても局部発振器9のf
1 ±f1Fの+側か−側かのいずれかの周波数との混合に
よる周波数信号が入力される。第2、3帯域通過フィル
タ10−2、10−3の通過の中心周波数はそれぞれf
2F、f3Fでありフィルタ特性が十分であれば中心周波数
をf1Fによる混合周波数によっては出力されないが、フ
ィルタ特性が十分であると第2、3帯域通過フィルタ1
0−2、10−3からも出力され、誤信号となる可能性
がある。そこで、大小比較回路16の出力によって本来
出力されるべきチャネルの選択を行い、不十分なフィル
タの特性を補う。検波器12−1の出力は第1A/D変
換器15−1においてディジタル値に変換されて大小比
較回路16に入力される。大小比較回路16はその他の
第2、31A/D変換器15−2、15−3の値と比較
して最大の値のチャネルを選択して演算制御部1Aに入
力する。つまり、フィルタの周波数特性から見て、3個
の帯域通過フィルタの出力信号のなかで本来出力される
べきフィルタからの出力値が最大の値となるからであ
る。この選択信号を演算制御部1Aに入力し、実施例1
と同様にして演算が行われる。
0によって行う。第4の実施例は、第3の実施例と同様
に帯域通過型フィルタの帯域周波数をチャネルごとに異
ならせるものであり、さらに第1の実施例において各チ
ャネルに設けられているミクサ8−1〜8−3及び第1
〜3局部発振器9−1〜8−1を兼用して1個とするも
のである。つまり、前置増幅器7の次にミクサ8と局部
発振器9を1個だけ接続し、そのミクサ8の出力を各チ
ャネルの第1〜3帯域通過フィルタ10−1〜10−3
に入力する。局部発振器9においては各チャネルに対し
て中心周波数をf1F、f2F、f3Fとし、周波数f1 ±f
1F,f2 ±f2F,f 3 ±f2Fの+側か−側かのいずれか
の周波数を同時に供給する。ミクサ8において、前記周
波数f1 ±f1F,f2 ±f2F,f3 ±f2Fの+側か−側
かのいずれかの周波数と送受波器5からの応答周波数f
1 ,f2 ,f3 とが混合され、ミクサ8に接続された第
1、2、3帯域通過フィルタ10−1、10−2、10
−3において周波数変換が行われる。応答周波数の中に
f1 がある場合には、局部発振器9のf1 ±f1Fの+側
か−側かのいずれかの周波数との混合によって中心周波
数をf1F、が発生し、第1帯域通過フィルタ10−1に
よってその中心周波数をf1Fが分離され、応答周波数の
中にf1 を受信したことを検出することができる。この
中心周波数をf1Fは増幅器11−1によって増幅され検
波器12−1によって基準値を超えた信号が出力され、
第1カウンタ13−1に入力される。また、本発明の第
1の実施例と同様にしてチャネルの選択を行なう。第1
帯域通過フィルタ10−1の他にも第2、3帯域通過フ
ィルタ10−2、10−3においても局部発振器9のf
1 ±f1Fの+側か−側かのいずれかの周波数との混合に
よる周波数信号が入力される。第2、3帯域通過フィル
タ10−2、10−3の通過の中心周波数はそれぞれf
2F、f3Fでありフィルタ特性が十分であれば中心周波数
をf1Fによる混合周波数によっては出力されないが、フ
ィルタ特性が十分であると第2、3帯域通過フィルタ1
0−2、10−3からも出力され、誤信号となる可能性
がある。そこで、大小比較回路16の出力によって本来
出力されるべきチャネルの選択を行い、不十分なフィル
タの特性を補う。検波器12−1の出力は第1A/D変
換器15−1においてディジタル値に変換されて大小比
較回路16に入力される。大小比較回路16はその他の
第2、31A/D変換器15−2、15−3の値と比較
して最大の値のチャネルを選択して演算制御部1Aに入
力する。つまり、フィルタの周波数特性から見て、3個
の帯域通過フィルタの出力信号のなかで本来出力される
べきフィルタからの出力値が最大の値となるからであ
る。この選択信号を演算制御部1Aに入力し、実施例1
と同様にして演算が行われる。
【0035】この実施例によれば、ミクサ及び局部発振
器の個数を減らすことができる。次に、本発明の第5の
実施例の説明を図11によって行う。本発明の第5の実
施例は、本発明の第1の実施例においてミクサ8及び局
部発振器9を省略して帯域通過フィルタ10のによって
周波数の分離を行うものであり、その他の構成は同じで
ある。つまり、送受波器5の出力信号は送受信切替器4
及び前置増幅器7を介して直接帯域通過フィルタ10に
入力されその後増幅器11及び検波器12に入力され
る。
器の個数を減らすことができる。次に、本発明の第5の
実施例の説明を図11によって行う。本発明の第5の実
施例は、本発明の第1の実施例においてミクサ8及び局
部発振器9を省略して帯域通過フィルタ10のによって
周波数の分離を行うものであり、その他の構成は同じで
ある。つまり、送受波器5の出力信号は送受信切替器4
及び前置増幅器7を介して直接帯域通過フィルタ10に
入力されその後増幅器11及び検波器12に入力され
る。
【0036】前置増幅器7の出力信号には応答信号の周
波数f1 、f2 、f3 を含まれている。この応答信号を
帯域通過フィルタ10によって周波数f1 、f2 、f3
に応じて分離する。つまり、第1帯域通過フィルタ10
−1は周波数f1 の周波数の信号を通過させ、第2帯域
通過フィルタ10−2及び第3帯域通過フィルタ10−
3は周波数f2 、f3 を通過させる。帯域通過フィルタ
10を通過した応答信号は増幅器11及び検波器12を
介してカウンタ13に入力される。一方、検波器12の
出力はA/D変換器15によってディジタル信号に変換
後、大小比較回路16において信号値の大きさの比較が
行われ、その比較結果を演算制御部1Aに入力し、実施
例1と同様にして演算が行われる。
波数f1 、f2 、f3 を含まれている。この応答信号を
帯域通過フィルタ10によって周波数f1 、f2 、f3
に応じて分離する。つまり、第1帯域通過フィルタ10
−1は周波数f1 の周波数の信号を通過させ、第2帯域
通過フィルタ10−2及び第3帯域通過フィルタ10−
3は周波数f2 、f3 を通過させる。帯域通過フィルタ
10を通過した応答信号は増幅器11及び検波器12を
介してカウンタ13に入力される。一方、検波器12の
出力はA/D変換器15によってディジタル信号に変換
後、大小比較回路16において信号値の大きさの比較が
行われ、その比較結果を演算制御部1Aに入力し、実施
例1と同様にして演算が行われる。
【0037】応答周波数f1 、f2 、f3 の周波数が信
号処理可能な周波数帯域である場合には、この第5の実
施例によってミクサ8及び局部発振器9を省略すること
ができる。本発明では、受信周波数が3チャネルの場合
について説明したが、周波数が多くなっても処理チャネ
ルが増大するのみで、同様の効果を奏することができ
る。
号処理可能な周波数帯域である場合には、この第5の実
施例によってミクサ8及び局部発振器9を省略すること
ができる。本発明では、受信周波数が3チャネルの場合
について説明したが、周波数が多くなっても処理チャネ
ルが増大するのみで、同様の効果を奏することができ
る。
【0038】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形すること
が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するもの
ではない。
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形すること
が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するもの
ではない。
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、近接した周波数の信号を、シャープなフィルタを
使用せずに分離することができ、限られた周波数帯域に
多くのチャネルを持つことができる。
れば、近接した周波数の信号を、シャープなフィルタを
使用せずに分離することができ、限られた周波数帯域に
多くのチャネルを持つことができる。
【図1】本発明の第1の実施例の音響測位装置の機能ブ
ロック図である。
ロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例の音響測定装置の動作を
説明するタイムチャートである。
説明するタイムチャートである。
【図3】従来の音響測位装置の機能ブロック図である。
【図4】従来の音響測定装置の動作を説明するタイムチ
ャートである。
ャートである。
【図5】周波数変換の構成図である。
【図6】周波数変換操作による周波数関係図である。
【図7】帯域通過フィルタの周波数特性図である。
【図8】帯域通過フィルタの出力特性図である。
【図9】本発明の第2の実施例の音響測位装置の機能ブ
ロック図である。
ロック図である。
【図10】本発明の第4の実施例の音響測位装置の機能
ブロック図である。
ブロック図である。
【図11】本発明の第5の実施例の音響測位装置の機能
ブロック図である。
ブロック図である。
1A 演算制御部 2 送信制御器 3 電力増幅器 4 送受信切替器 5 送受波器 6−1〜6−3 トランスポンダ 7 前置増幅器 8−1〜8−3 ミクサ 9−1〜9−3 局部発振器 10−1〜10−3 帯域通過型フィルタ 11−1〜11−3 増幅器 12−1〜12−3 検波器 13−1〜13−3 カウンタ 14 表示器 15−13〜15−3 A/D変換器 16 大小比較回路
フロントページの続き (72)発明者 中川 重夫 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 審査官 宮川 哲伸 (56)参考文献 特開 平4−40391(JP,A) 特開 昭63−256881(JP,A) 特開 昭61−104272(JP,A) 実開 昭63−163476(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01S 3/80 - 3/86 G01S 5/00 - 5/30 G01S 7/52 - 7/64 G01S 15/00 - 15/96
Claims (2)
- 【請求項1】 (a)音響質問信号を発信し音響応答信
号を受信する送受波器と、(b)前記音響質問信号を受
信してそれぞれ異なる周波数の前記音響応答信号を送信
する複数個のトランスポンダと、(c)前記異なる周波
数に対応したチャネルに設けられ、前記質問信号の送信
と前記応答信号の受信とによって計数の制御が行なわれ
るカウンタと、(d)前記音響応答信号の周波数分離を
行なうフィルタと、(e)前記音響応答信号の受信レベ
ルと設定レベルとの比較を行ない、設定レベルを超えた
とき検出信号を出力する検波器と、(f)前記検波器の
出力レベルを監視して最大の受信レベルを持つチャネル
を受信チャネルとして、該チャネルのカウンタの値を選
択する手段とからなり、(g)前記選択されたカウンタ
の値から位置を測定することを特徴とする音響測位装
置。 - 【請求項2】 前記チャネルのカウンタの値を選択する
手段は、前記検波器の検出信号をディジタル信号に変換
するアナログ・ディジタル変換器と該ディジタル信号の
大小を比較する大小比較回路とからなる請求項1記載の
音響測位装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4109623A JP2987252B2 (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | 音響測位装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4109623A JP2987252B2 (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | 音響測位装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05302975A JPH05302975A (ja) | 1993-11-16 |
JP2987252B2 true JP2987252B2 (ja) | 1999-12-06 |
Family
ID=14514985
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4109623A Expired - Fee Related JP2987252B2 (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | 音響測位装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2987252B2 (ja) |
-
1992
- 1992-04-28 JP JP4109623A patent/JP2987252B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05302975A (ja) | 1993-11-16 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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