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JP2945157B2 - 固体電解質型燃料電池及びその製造方法 - Google Patents

固体電解質型燃料電池及びその製造方法

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JP2945157B2
JP2945157B2 JP3085841A JP8584191A JP2945157B2 JP 2945157 B2 JP2945157 B2 JP 2945157B2 JP 3085841 A JP3085841 A JP 3085841A JP 8584191 A JP8584191 A JP 8584191A JP 2945157 B2 JP2945157 B2 JP 2945157B2
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conductive ceramic
ion
plate
ceramic plate
fuel cell
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順彦 石田
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
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    • H01M8/241Grouping of fuel cells, e.g. stacking of fuel cells with solid or matrix-supported electrolytes
    • H01M8/2425High-temperature cells with solid electrolytes
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    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平板状の固体電解質型
燃料電池素子を用いて発電を行う固体電解質型燃料電池
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、燃料電池が発電装置として注目さ
れている。これは、燃料が有する化学エネルギーを直接
電気エネルギーに変換できる装置で、カルノーサイクル
の制約を受けないため、本質的に高いエネルギー変換効
率を有し、燃料の多様化が可能で(ナフサ、天然ガス、
メタノール、石炭改質ガス、重油等)、低公害で、しか
も発電効率が設備規模によって影響されず、極めて有望
な技術である。特に、固体電解質型燃料電池(SOFC)
は、1000℃の高温で作動するため電極反応が極めて活発
で、高価な白金などの貴金属触媒を全く必要とせず、分
極が小さく、出力電圧も比較的高いため、エネルギー変
換効率が他の燃料電池にくらべ著しく高い。更に、構造
材は全て固体から構成されるため、安定且つ長寿命であ
る。
【0003】こうしたSOFCは固体構造材から構成できる
ことから、現在多種類のセル構造が提案されている。こ
のうち、いわゆる平板状SOFCは、構造的にみて単位体積
当りの発電量を大きくし易いので、非常に有望と考えら
れる。
【0004】しかし、いわゆる平板状SOFCやモノリシッ
ク型のSOFCは、いずれも製造技術等の点において問題を
有していた。まず、平板状の多孔質支持体にジルコニア
のイオン伝導性膜を化学的気相成長法(CVD) 、物理的気
相成長法(PVD) 、電気的気相成長法(EVD) によって形成
する方法がある。しかし、CVD, PVD, EVD に使用する装
置は大掛りであり、かつ高価である。また、膜形成速度
が遅いので生産性が低く、量産に適さないし、膜を大面
積化することも困難である。しかも、燃料ガスが多孔質
支持体を透過する際の拡散抵抗のため、電池の内部抵抗
が大きくなった。
【0005】ジルコニアのイオン伝導性膜と空気電極膜
と燃料電極膜とをそれぞれ断面波形のグリーンシートと
して成形し、これらのグリーンシートを互いに圧接し、
共焼結する方法もある。しかし、この方法では、異なる
材料からなるグリーンシートを共焼結するので、焼成収
縮の調節等が難しく、グリーンシートを互いに圧接する
際にクラックやグリーンシートの破壊が発生し易い。し
かも、共焼結後に、イオン伝導性膜と電極膜との界面に
絶縁層ができ易い。
【0006】これらの問題を解決するための方法とし
て、特開平1-128359号公報等において、ジルコニアのイ
オン伝導性板を焼結によって形成し、その両面に電極を
形成して平板状のSOFC素子とし、SOFC素子と電気絶縁性
のスペーサとを交互に積層するSOFCが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者がこ
の技術を検討したところ、以下の問題があった。即ち、
こうしたいわば自立型のイオン伝導性セラミックス板を
用いるSOFCでは、平板状のイオン伝導性セラミックス板
のグリーンシートをテープキャスト法で成形していた。
しかし、こうした積層構造のSOFCを作動させる際、イオ
ン伝導性セラミックス板の両側には燃料ガス室、酸化ガ
ス室が存在するため、燃料ガスと酸化ガスとの差圧がイ
オン伝導性セラミックス板にかかる。また、特に緊急ガ
スパージに耐えられるようにするためにも、イオン伝導
性セラミックス板の厚みを大きくし、クラックや割れが
発生するのを防がなければならない。その反面、イオン
伝導性セラミックス板におけるイオン伝導抵抗の上昇を
抑えるためには、イオン伝導性セラミックス板を薄くし
なければならない。この両方の要求を満足させることは
困難であり、平板状SOFC素子の構造的強度も内部抵抗も
未だ充分ではなかった。
【0008】本発明の課題は、イオン伝導性セラミック
ス板におけるイオン伝導抵抗を低く抑え、かつ平板状SO
FC素子の構造的強度を大きくすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、平板状固体電
解質型燃料電池素子を有する固体電解質型燃料電池であ
って、平板状固体電解質型燃料電池素子が、イオン伝導
性セラミックス板と、このイオン伝導性セラミックス板
の一方の主面側に形成された空気電極と、イオン伝導セ
ラミックス板の他方の主面側に形成された燃料電極とか
らなり、イオン伝導性セラミックス板の一方の主面また
は他方の主面に、平面的にみて互いに連続する複数列の
補強用の突条が形成されており、複数列の突条の間に複
数の凹部が形成されており、空気電極または燃料電極が
突条の表面および凹部の表面の双方を被覆する一体の電
極膜からなることを特徴とする。
【0010】また、本発明では、上記の平板状固体電解
質型燃料電池素子を製造するのに際し、イオン伝導性セ
ラミックス成形原料からなる平板状グリーンシートと、
前記イオン伝導性セラミックス成形原料と同種の原料か
らなりかつ複数列の長尺成形部が互いに連続して一体を
なす形状の突条形成用グリーンシートとを圧着し、この
圧着物を焼結して前記平板状グリーンシートの部分をイ
オン伝導性セラミックス板としかつ前記突条形成用グリ
ーンシートの部分を前記複数列の突条とし、次いでこの
イオン伝導性セラミックス板の一方の主面側に空気電極
を形成し、前記イオン伝導性セラミックス板の他方の主
面側に燃料電極を形成する。
【0011】また、本発明では、上記の平板状固体電解
質型燃料電池素子を製造するのに際し、イオン伝導性セ
ラミックス成形原料からなる平板状グリーンシートを焼
結してイオン伝導性セラミックス板を作成し、また複数
列の長尺成形部が互いに連続して一体をなす形状の突条
形成用グリーンシートを焼結して突条形成用板を作成
し、前記イオン伝導性セラミックス板と前記突条形成用
板とを接着し、次いでこのイオン伝導性セラミックス板
の一方の主面側に空気電極を形成し、前記イオン伝導性
セラミックス板の他方の主面側に燃料電極を形成する。
【0012】
【実施例】図1はイオン伝導性セラミックス板の一例を
示す斜視図である。本例では、例えば平面略正方形の平
板状のイオン伝導性セラミックス板26の主面に、複数の
突条24を形成する。具体的には、4列の突条24を互いに
平行に等間隔に設け、同時にこれらと直交する4列の突
条24を設ける。これにより、縦横計8列の突条24は平面
的にみて互いに連続するだけでなく、碁盤目状の格子状
をなす。これらの突条24の間には、計9個の略正方形の
凹部25が形成される。図面で示した主面だけでなく、も
う片方の主面にも同様の突条24によって同様の格子を形
成してよい。
【0013】そして、このイオン伝導性セラミックス板
26の一方の主面側に空気電極を形成し、他方の主面側に
燃料電極を形成する。この際、突条24によって格子を形
成した側に空気電極を設けてもよく、燃料電極を設けて
もよい。また、一方の主面と他方の主面とに双方とも突
条24によって格子を形成してよい。
【0014】本実施例によれば突条24からなる格子によ
ってイオン伝導性セラミックス板26が強固に保持され
る。即ち、突条24の部分が肉厚であるため凹部25の部分
に比べて強度が大きいというだけでなく、突条24が縦横
に交差して格子を形成しているので、構造力学的にみて
非常に機械的強度が大きいのである。その一方、凹部25
の部分では、イオン伝導性セラミックス板26が露出して
いるので、セラミックス板26を薄くし、この部分でイオ
ンを拡散させ、発電を行えばよい。上記したように、突
条24を組み合わせた格子が機械的強度をSOFC素子に付与
するのであるから、セラミックス板26をかなり薄くして
もSOFC素子の破壊を防止できる。このようにイオン伝導
性セラミックス板26自体を従来よりも薄くすることで、
SOFC素子全体の出力を向上させることができる。
【0015】突条24は、イオン伝導性のセラミックス
か、又はイオン伝導性のないセラミックスで形成する。
突条24をイオン伝導性のセラミックスで形成すれば、格
子の部分でもある程度イオンが拡散し、発電に寄与する
ので、一層好ましい。この場合、イオン伝導性セラミッ
クス板26と同種の材料で形成すると、界面における適合
性等の点で更に好ましい。イオン伝導性セラミック板26
は、ジルコニアで形成することが好ましく、イットリ
ア、カルシア、マグネシア、セリアで安定化又は部分安
定化したジルコニアで形成することが更に好ましい。
【0016】次いで、図2を参照しつつ、図1に示すよ
うな構造体を作成する方法について説明する。第一の方
法としては、まずイオン伝導性セラミックス成形原料に
よって平板状グリーンシート21を作成する。また、これ
と同種の原料によって突条形成用グリーンシート22を作
成する。この突条形成用グリーンシート22では、4列の
互いに平行な長尺成形部22b を等間隔に設け、かつこれ
らと直交する4列の長尺成形部22b を等間隔に設ける。
こうして計8列の長尺成形部22b によって、図1に示し
たものと同様の形状の格子が形成される。この格子に
は、縦横三列毎の打ち抜き部22a が形成されている。
【0017】次いで、平板状グリーンシート21と突条形
成用グリーンシート22とを圧着し、この圧着物を焼結す
ると、平板状グリーンシート21の部分はイオン伝導性セ
ラミックス板26となり、突条形成用グリーンシート22
は、格子状をなす突条24となる。平板状グリーンシート
21と突条形成用グリーンシート22とは共焼結するため、
焼成収縮等の点から同種の材料による必要がある。ただ
し、共焼結の許容範囲内で両者の原料の組成比率等を若
干ずらしてもよい。
【0018】第二の方法では、前記の平板状グリーンシ
ート21を焼結してイオン伝導性セラミックス板26を作成
する。また、前記した突条形成用グリーンシート22を焼
結して突条形成用板32を作成する。なお、イオン伝導性
セラミックス板26と突条形成用板32との形状は、焼成収
縮を考慮に入れなければ、それぞれのグリーンシートと
ほぼ同じなので、便宜上図2にカッコを付けて示す。
【0019】次いで、イオン伝導性セラミックス板26と
突条形成用板32とを接着し、図1に示すように一体化す
る。この際、突条形成用板32はイオン伝導性セラミック
スで形成することが好ましく、イオン伝導性セラミック
ス板と同種の材料で形成すると更に好ましい。これらの
場合には、両者間の界面においてイオン伝導性を確保す
るため、両者を接着する前に、その接着面にイオン伝導
性セラミックス成形原料からなるスラリーを塗布し、加
熱接着することが好ましい。突条形成用板32を、イオン
伝導性のないセラミックス、例えばアルミナ、ムライ
ト、磁器等で形成することもできる。この場合には、上
記の接着に際して、絶縁性セラミックス成形原料からな
るスラリーを使用してもよい。
【0020】図1においては、突条24を4×4列設けた
が、この列数を変更してもよい。従って、凹部25の個数
も変更できる。また、格子を碁盤目状に設ける必要はな
く、突条4の配列を変えることで任意の格子を作ること
ができる。例えば、各凹部25を正六角形、正三角形、二
等辺三角形、長方形等の形状にした格子を形成すること
ができる。また、図1に示したような完全な碁盤目状の
格子を形成しなくともよく、突条24のうち一部を除いて
もよい。ただし、この場合にも、構造的強度をある程度
大きく保つためには、複数列の突条24が平面的にみて互
いに連続している必要がある。
【0021】次に、上記したようにして構成した平板状
SOFC素子を好適に利用できるSOFC(集合電池)を例示す
る。図4は本発明の実施例に係るSOFCを示す斜視図、図
3は同じSOFCの一部を分解して示す斜視図、図5は図4
のV−V線断面図である。まず、このSOFCの各構成部分
について、図3を参照しつつ説明する。セパレータ板1
は平板状であり、平面正方形の四辺にそれぞれ長方形の
突出部1aを設けた形状を有している。セパレータ1は耐
酸化性と耐還元性と電子伝導性とを有する材料からな
る。
【0022】このセパレータ1の下側には、一対の空気
電極側スペーサ2が積層される。空気電極側スペーサ2
の本体部分は平面略コの字形状であり、それぞれ一対の
列状突出部2bと、平面長方形状の突出部2aとを有してい
る。図3の状態で、一対の空気電極側スペーサ2の列状
突出部2bは互いに対向しており、突出部2aは互いに反対
方向を向いている。各空気電極側スペーサ2は、耐酸化
性と電子伝導性とを有する材料からなる。
【0023】SOFC素子3は平板状であり、平面正方形の
四辺にそれぞれ長方形の突出部3aを設けた形状を有して
いる。そして、図5に示すように、イオン伝導性セラミ
ックス板13の上側面に空気電極9が形成され、下側面に
燃料電極10が形成されている。但し、ここで注目すべき
ことには、突出部3aの部分を除き、イオン伝導性セラミ
ックス板13の空気電極側では、図1に示したイオン伝導
性セラミックス板26と同様に、4×4列の突条34を組合
せて格子を形成した。これらの突条34の間には、計9個
の凹部35が形成される。なお、図3においては、イオン
伝導性セラミックス板の表面に空気電極が設けられてい
ることから、これらの引き出し線を点線で示す。
【0024】このSOFC素子3の下側には、一対の燃料電
極側スペーサ4が積層される。燃料電極側スペーサ4の
本体部分は平面略コの字形状であり、それぞれ一対の列
状突出部4bと、平面長方形状の突出部4aとを有してい
る。図3の状態で、一対の燃料電極側スペーサ4の列状
突出部4bは互いに対向しており、突出部4aは互いに反対
方向を向いている。各燃料電極側スペーサ4は、耐還元
性と電子伝導性とを有する材料からなる。
【0025】そして、図4に示すように、これらの各部
品が積層されている。この順序は、図3に示すように、
セパレータ板1、空気電極側スペーサ2、SOFC素子3、
燃料電極側スペーサ4であり、更にこの下に再びセパレ
ータ板1が積層される。なお、図3及び図5において
は、紙面の都合上、積層構造の一部のみを示してある。
この積層の際には、各突出部1a, 2a, 2b, 3a, 4a, 4bの
外側輪郭がほぼ重なるように各部材が位置合わせされて
いる。
【0026】そして、図4及び図5に示すように、セパ
レータ板1、一対のスペーサ2及び平板状SOFC素子3に
よって酸化ガス室7が形成される。むろん、空気電極9
が酸化ガス室7に面している。また、セパレータ板1、
相対向する一対の列状突出部2b及び平板状SOFC素子3に
よって、酸化ガス用開口5が形成される。本例では、一
対の酸化ガス用開口5を反対側に設けている。また、セ
パレータ板1、一対のスペーサ4及び平板状SOFC素子3
によって燃料ガス室8が形成される。むろん、燃料電極
10が燃料ガス室8に面している。また、セパレータ板
1、相対向する一対の列状突出部4b及び平板状SOFC素子
3によって、燃料ガス用開口6が形成される。本例で
は、一対の燃料ガス用開口6を反対側に設けている。酸
化ガス室7と燃料ガス室8とは、結果的に交互に設けら
れることになり、これらはSOFC素子3かセパレータ板1
によって分画される。
【0027】なお、図3,図4においては、SOFC素子自
体の積層構造は図示省略する。また、図5においては、
イオン伝導性セラミックス板13に形成された突起34、凹
部35を図示すると、図面上繁雑になるので省略する。
【0028】このSOFCの動作時には、一対の酸化ガス用
開口5のうち、一方の開口5から矢印Aのように酸化ガ
スを供給する。この酸化ガスは、酸化ガス室7内を矢印
Aのように流れ、他方の酸化ガス用開口から排出され
る。また、一対の燃料ガス用開口6のうち、一方の開口
6から燃料ガスを供給すると、この燃料ガスが燃料ガス
室8内を流れ、他方の燃料ガス用開口6から排出され
る。本実施例では、酸化ガスの流れと燃料ガスの流れと
を直交させているが、両者を平行で逆向きにしてもよ
く、平行で同じ向きにしてもよい。
【0029】酸化ガスは空気電極9とイオン伝導性セラ
ミックス板13との界面で酸素イオンを生じ、これらの酸
素イオンはイオン伝導性セラミックス板13を通って燃料
電極10へと移動し、燃料と反応すると共に電子を燃料電
極10へと放出する。そして、上下方向に見て隣り合う平
板状SOFC素子3の燃料電極10と空気電極9とは、いずれ
も電子伝導性の燃料電極側スペーサ4、セパレータ板1
及び空気電極側スペーサ2によって電気的に接続されて
いる。これにより、各SOFC素子3は図4,図5において
上下方向に直列接続される。図4に示すように、スタッ
クの上端と下端にはいずれもセパレータ板1が設けられ
ているので、これら一対のセパレータ板1の間に負荷を
接続することで、電力を取り出すことができる。
【0030】セパレータ板1は電子伝導性であり、かつ
SOFCの動作時に使用する燃料ガスと酸化ガスとに対して
耐性がなければならない。こうした材料としては、以下
のものを例示できる。 (1) Ni-Cr, Ni-Fe-Cr, Ni-Fe-Cr-Al, Co-Ni-Cr, Fe-Cr,
Fe-Cr-Al 等の各組成の合金。Pt、Au、Pdなどの高融点
貴金属。Ni合金。 (2) LaCrO3セラミックス、LaMnO3セラミックス。
【0031】空気電極側スペーサ2は、電子伝導性と酸
化ガスに対する耐性を有していなければならない。こう
した材料としては、以下のものを例示できる。 (1) LaMnO3、LaCoO3、La1-x SrxMnO3 、LaNiO3セラミッ
クス。 (2) Pt、Au、Pdなどの高融点貴金属。
【0032】燃料電極側スペーサ4は、電子伝導性と燃
料ガスに対する耐性を有していなければならない。こう
した材料としては、以下のものを例示できる。 (1) Ni、Co金属 (2) ニッケル−ジルコニアサーメット
【0033】空気電極9はドーピングされたか、又はド
ーピングされていないLaMnO3, CaMnO3, LaNiO3, LaCo
O3, LaCrO3等の導電性ペロブスカイト形酸化物で製造で
き、ストロンチウムをドーピングしたLaMnO3が好まし
い。燃料電極10の材料としては、ニッケル‐ジルコニア
サーメット, コバルト‐ジルコニアサーメット, クロム
‐ジルコニアサーメット等が好ましい。燃料ガスとして
は、水素、改質水素、一酸化炭素、炭化水素等の燃料を
含むガスを用いる。酸化ガスとしては、酸素、過酸化水
素等の酸化剤を含むガスを用いる。
【0034】なお、図4の例においては、SOFC(スタッ
ク)の上端及び下端においても、耐還元性と耐酸化性を
有するセパレータ板1を設けた。しかし、上端のセパレ
ータ板は酸化ガス室7にしか面していないので、耐還元
性は必ずしも有していなくともよい。また、下端のセパ
レータ板は燃料ガス室8にしか面していないので、耐酸
化性は必ずしも有していなくてもよい。
【0035】上記したような構造のSOFCによれば、図1
を参照しつつ説明したように、イオン伝導性セラミック
ス板13の表面に突条34で格子を形成しているので、SOFC
素子3の機械的強度と出力とを最大化することができ
る。
【0036】また、スペーサ2,4、セバレータ板1、
イオン伝導性セラミックス板13という主要構成要素が平
板状であるため、成形方法として、テープキャスト法
や、プレス成形法等、通常の成形法を使用できる。従っ
て、CVD, EVD等の場合のような大掛りな装置は不要であ
り、各構成要素を低コストで容易に製造することができ
る。特に、イオン伝導性セラミックス板13の製造にCVD,
EVD等を用いないことから、その生産性が高く、大面積
化が可能である。イオン伝導性セラミックス板13に突条
を形成するのは、前述の方法によればよく、いずれにせ
よCVD, EVD等の気相法は用いなくともよい。
【0037】また、上記の各構成要素を積層するだけ
で、複数のSOFC素子3を簡単に直列接続することができ
る。しかも、スペーサ2,4、セパレータ板1自体に電
流を流して集電し、他にSOFC素子3を接続するための特
別な集電体を用いない。従って、各構成要素の接触面に
すべて電流が流れるので、接続部分での抵抗が小さく、
電圧降下を小さくすることができる。また、各空気電極
9、燃料電極10において、各電極9,10とスペーサ2,
4との接触面積を大きくできる。しかもこれらの接触面
が、スペーサ2,4の形状に沿って長く列状に伸びてい
るので、空気電極9、燃料電極10の膜内において電流が
これらの膜に沿って膜に平行に流れる距離が小さい。こ
れらの相乗効果により、空気電極9、燃料電極10内にお
ける電圧損失が非常に小さくなる。
【0038】しかも、平板状SOFC素子3に多孔質支持体
を用いないので、その分素子3における電気抵抗を小さ
くできる。また、構造的にみてセパレータ板1、空気電
極側スペーサ2、燃料電極側スペーサ4の材料を、電子
伝導性と各雰囲気への耐久性によって最適化することが
できるので、これによりスタック全体の内部抵抗を低く
抑えることができる。仮に、セパレータ板1と空気電極
側スペーサ2及び燃料電極側スペーサ4を一体とした場
合は、全体を耐還元性、耐酸化性及び電子伝導性を有す
る材質で形成しなければならないので、材料の選択範囲
が非常に狭く、スタック全体の内部抵抗を低く抑えるこ
とは難しくなる。
【0039】また、各構成要素の積層に関しては、各構
成要素が平板状であるため、後述するように接着法や共
焼結法といった簡便な方法をとりうる。更に、構造的に
みて、セパレータ板1やスペーサ2,4の厚さをそれぞ
れ適切に変更し、スタックの内部抵抗と構造強度を最適
化することができる。
【0040】こうしたSOFCを製造するのに際しては、突
条が形成されたイオン伝導性セラミックス板を、前記し
たように焼結によって作成した後、このイオン伝導性セ
ラミックス板の一方の面に空気電極9を形成し、イオン
伝導性セラミックス板の他方の面に燃料電極10を形成す
ることが好ましい。この場合は、セラミックス板と電極
との界面に絶縁層が生成するおそれはない。
【0041】また、セパレータ板1と空気電極側スペー
サ2と燃料電極側スペーサ4とをそれぞれ別体として焼
結によって作成した後、セパレータ板1の一方の面に空
気電極側スペーサ2を電子伝導性接着剤で接着し、セパ
レータ板1の他方の面に燃料電極側スペーサ4を電子伝
導性接着剤で接着することが好ましい。これにより、セ
パレータ板1、スペーサ2,4を、それぞれの材料に応
じた最適の条件で焼結することができるようになる。
【0042】前記したように、図4に示すスタックの各
構成要素はいずれも平板状なので、テープキャスト法、
プレス成形法、ドクターブレード法等によって容易に成
形できる。むろん、所定形状のグリーンシートを得るた
めには、一旦成形したグリーンシートについて打ち抜き
加工する必要がある。
【0043】電子伝導性接着剤としては、以下のものが
好ましい。 (1) Ptペースト、Pdペースト、Ag−Pdペースト、Auペー
スト、Niペースト。 (2) LaMnO3ペースト、LaCrO3ペースト、LaCoO3ペース
ト。
【0044】図6は、本発明の他の実施例に係るSOFCの
一部分を分解して示す斜視図、図7は図6のSOFCを示す
VII−VII 線断面図、図8は同じSOFCを示す VII−VII
線断面図である。まず、最上端に例えば平面正方形のセ
パレータ板11を配置する。このセパレータ板11は、耐酸
化性、耐還元性及び電子伝導性を有する材料から形成す
る。具体的には、前記したセパレータ板1について説明
したものと同じ材料によって形成できる。また、同じ製
造法によって製造できる。このセパレータ板11には、円
形の酸化ガス用開口11a と燃料ガス用開口11b とを形成
しておく。
【0045】セパレータ板11の下側に空気電極側スペー
サ12を積層する。この空気電極側スペーサ12には、一隅
が若干引っ込んだ平面略正方形の打ち抜き部12c が形成
され、この一隅に燃料ガス用開口12b が形成されてい
る。空気電極側スペーサ12は、耐酸化性及び電子伝導性
を有する材料から形成する。具体的には、前記した空気
電極側スペーサ2について説明したものと同じ材料によ
って形成できるし、また同じ製造法によって製造でき
る。
【0046】空気電極側スペーサ12の下側に平板状SOFC
素子23を積層する。この素子23には、円形の酸化ガス用
開口23a と燃料ガス用開口23b とを形成しておく。平板
状SOFC素子23を更に細かくみると、平板状のイオン伝導
性セラミックス板33の上側面に空気電極19が形成され、
下側面に燃料電極20が形成されている。
【0047】但し、ここで注目すべきことには、イオン
伝導性セラミックス板33の空気電極側では、図1に示し
たイオン伝導性セラミックス板26と同様に、4×4列の
突条44を組み合わせて格子を形成した。これらの突条44
の間には、計9個の凹部45が形成される。なお、図6に
おいては、イオン伝導性セラミックス板の表面に空気電
極が設けられていることから、これらの引き出し線を点
線で示す。なお、図6においては、SOFC素子自体の積層
構造は図示省略する。また、図7,図8においては、イ
オン伝導性セラミックス板33に形成された突起44、凹部
45を図示すると図面上繁雑になるので省略する。
【0048】平板状SOFC素子23の下側に燃料電極側スペ
ーサ14を積層する。この燃料電極側スペーサ14には、一
隅が若干引っ込んだ平面略正方形の打ち抜き部14c が形
成され、この一隅に酸化ガス用開口14a が形成されてい
る。燃料電極側スペーサ14は、耐還元性及び電子伝導性
を有する材料から形成する。具体的には、前記した燃料
電極側スペーサ4について説明したものと同じ材料によ
って形成できるし、また同じ製造法によって製造でき
る。
【0049】燃料電極側スペーサ14の下には、更にセパ
レータ板11、空気電極側スペーサ12、平板状SOFC素子2
3、燃料電極側スペーサ14が積層され、以下も同様であ
る。ただし、スタックの最下端にはセパレータ板11を配
置し、上端及び下端のセパレータ板11の間に負荷を接続
して電力を取り出す。
【0050】このようにして作成した積層構造のSOFC
(スタック)においては、図7、図8に示すように、セ
パレータ板11、空気電極側スペーサ12及び平板状SOFC素
子23によって酸化ガス室17が形成されている。また、セ
パレータ板11、燃料電極側スペーサ14及び平板状SOFC素
子23によって燃料ガス室18が形成されている。この際、
酸化ガス室17はSOFCを分解した状態では打ち抜き部12c
に対応し、燃料ガス室18は打ち抜き部14c に対応する。
むろん、空気電極19が酸化ガス室17に面し、燃料電極20
が燃料ガス室18に面する。
【0051】次いで、燃料ガスの流れについて説明す
る。図7に示すように、セパレータ板11、スペーサ12,
14、平板状SOFC素子23を積層した状態で、燃料ガス用開
口11b, 12b, 23b が上下方向に位置合わせされ、互いに
連通する。燃料ガス用開口12b と酸化ガス室17とは隔離
されている。また、図7において、各燃料ガス用開口11
b, 12b, 23b は、上端から一巡目では右端側に設けら
れ、二巡目では左端側に設けられ、三巡目では右端側に
設けられる。以下も同様である。このSOFCの動作時に
は、矢印Bに示すように燃料ガスを供給する。この燃料
ガスは、燃料ガス用開口11b, 12b, 23b を通過して燃料
ガス室18に流入し、燃料ガス室18内を矢印Cのように流
れる。そして、燃料ガス室18の左端側に達すると、再び
燃料ガス用開口11b,12b, 23b を通過して燃料ガス室18
に流入し、燃料ガス室18内を矢印Dのように流れる。そ
して、燃料ガス室18の右端側に達すると、再び燃料ガス
用開口11b, 12b等を矢印Eのように流れる。このように
して、燃料ガスは、SOFCの上端から下端へと流れ続け
る。
【0052】次いで、酸化ガスの流れについて説明す
る。図8に示すように、セパレータ板11、スペーサ12,
14、平板状SOFC素子23を積層した状態で、酸化ガス用開
口23a, 14a, 11a が上下方向に位置合わせされ、互いに
連通する。酸化ガス用開口14a と燃料ガス室18とは隔離
されている。また、図8において、最上端のセパレータ
板11においては、酸化ガス用開口11a が右端側に設けら
れる。そして、上下方向に位置合わせされた酸化ガス用
開口23a, 14a, 11a は、上端から一巡目では左端側に設
けられ、二巡目では右端側に設けられ、三巡目では左端
側に設けられる。以下も同様である。このSOFCの動作時
には、矢印Fに示すように酸化ガスを供給する。この酸
化ガスは、酸化ガス用開口11a を通過して酸化ガス室17
に流入し、酸化ガス室17内を矢印Gのように流れる。そ
して、酸化ガス室17の左端側に達すると、酸化ガス用開
口23a, 14a, 11a を通過して酸化ガス室17に流入し、酸
化ガス室17内を矢印Hのように流れる。そして、酸化ガ
ス室17の右端側に達すると、再び酸化ガス用開口23a, 1
4a, 11a を通過し、酸化ガス室17を矢印Iのように流れ
る。このようにして、酸化ガスは、SOFCの上端から下端
へと流れ続ける。
【0053】本実施例においても、イオン伝導性セラミ
ックス板33の表面に突条44で格子を形成しているので、
SOFC素子23の機械的強度と出力とを最大化することがで
きる。また、セパレータ板11、空気電極側スペーサ12、
平板状SOFC素子23、燃料電極側スペーサ14を順次積層し
た構成としているので、図3〜図5のSOFCにおいて説明
した効果と同様の効果を奏しうる。また、これら各構成
要素の積層法についても、図3〜図5に示すSOFCと同様
の方法による。
【0054】しかも、これに加え、本実施例では、各燃
料ガス室18ごとに燃料ガスを供給する必要がなく、SOFC
の上端から下端へと向かって燃料ガスを流しているの
で、燃料ガスの供給機構を非常に単純化できるし、燃料
ガスが漏れないようにシールすることも容易である。酸
化ガスの流れについても同様の効果がある。更に、燃料
ガス、酸化ガス共に、矢印C,D,G,H,Iに示すよ
うに、それぞれ略正方形の燃料ガス室18、酸化ガス室17
をその対角線方向に横断していくので、燃料電極20、空
気電極19の全面にそれぞれ燃料又は酸化剤を満遍なく供
給し易い。
【0055】図6〜図8の例において、燃料ガスの流れ
と燃料ガス用開口11b, 12b, 23b の縁面とが直接接触し
ないように構成することが更に好ましい。具体的には、
耐還元性を少なくとも有する材料で燃料ガス導管を形成
し、この燃料ガス導管を燃料ガス用開口11b, 12b, 23b
に挿通する。燃料ガスは燃料ガス導管の内側空間を流れ
る。これと同様に、酸化ガスの流れと酸化ガス用開口23
a, 14a, 11a の縁面とが直接接触しないように構成する
ことが更に好ましい。具体的には、耐酸化性を少なくと
も有する材料で酸化ガス導管を形成し、この酸化ガス導
管を酸化ガス用開口23a, 14a, 11a に挿通する。酸化ガ
スは酸化ガス導管の内側空間を流れる。
【0056】上記の各例において、各SOFCの上端と下端
とを入れ替えて逆向きにしてよい。各SOFCを水平方向に
保持しても差し支えない。この場合には、各構成要素が
垂直方向に配向する。図3〜図5の例においては、各ス
ペーサ2,4をそれぞれ一層当り2個の部分に分割した
が、3個以上に分割してもよい。上記の各例において、
SOFCを構成する各構成要素の平面形状を種々変更してよ
く、また酸化ガス用開口5,23a, 14a, 11a や燃料ガス
用開口6,11b, 12b, 23b の平面形状も円形に限らな
い。また、これらの開口の個数も更に増やしてよい。図
6において、上端側からみて、一巡目のセパレータ板11
と二巡目のセパレータ板11とは、丁度180 °回転した状
態で配置されているが、これらを互いに90°回転した状
態で配置してもよい。むろん、これにつれて、他の構成
要素についても、セパレータ板11に対する位置あわせを
行う。
【0057】図3〜図8の例においては、イオン伝導性
セラミックス板13,33において、空気電極側に突条34, 4
4を形成した。しかし、こうした本発明に係る突条を、
イオン伝導性セラミックス板13, 33の燃料電極側に設け
ることができる。また、イオン伝導性セラミックス板の
両側の主面にそれぞれ、前記のような突条34, 44を格子
状に形成することができる。なお、図1〜図8で示した
ような平板状SOFC素子は、他のタイプのいわゆる平板型
のSOFC(スタック)の一部として使用できる。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、イオン伝導性セラミッ
クス板に、複数列の突条が平面的にみて互いに連続する
ように構成されているので、互いに連続する複数列の突
条によってイオン伝導性セラミックス板が保持される。
その他の部分では、イオン伝導性セラミックス板が露出
しているので、イオン伝導性セラミックス板自体を薄く
し、突条のない部分でイオンを拡散させ、発電を行えば
よい。そして、イオン伝導性セラミックス板自体を薄く
しても、互いに連続する複数の突条によってこの板が保
持されるので、SOFC素子の破壊やクラックの発生を防止
できる。このようにイオン伝導性セラミックス板自体を
薄くすることで、SOFC素子の出力を向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】突条が格子状に形成されたイオン伝導性セラミ
ックス板を示す斜視図である。
【図2】図1に示すイオン伝導性セラミックス板の製造
過程を説明するための斜視図である。
【図3】本発明の実施例に係るSOFCを分解して示す斜視
図である。
【図4】本発明の実施例に係るSOFCを示す斜視図であ
る。
【図5】図4のSOFCを V−V 線に沿って切って見た一部
断面図である。
【図6】本発明の他の実施例に係るSOFCの一部を分解し
て示す斜視図である。
【図7】図6に示すSOFCを VII−VII 線に沿って切って
見た一部断面図である。
【図8】図6に示すSOFCをVIII−VIII線に沿って切って
見た一部断面図である。
【符号の説明】 1, 11 セパレータ板 2, 12 空気電極側スペーサ 3, 23 平板状SOFC素子 4, 14 燃料電極側スペーサ 7, 17 酸化ガス室 8, 18 燃料ガス室 9, 19 空気電極 10, 20 燃料電極 13, 26, 33 イオン伝導性セラミックス板 21 平板状グリーンシート 22 突条形成用グリーンシート 22b 長尺成形部 24, 34, 44 突条 25, 35, 45 凹部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状固体電解質型燃料電池素子を有す
    る固体電解質型燃料電池であって、 前記平板状固体電解質型燃料電池素子が、イオン伝導性
    セラミックス板と、このイオン伝導性セラミックス板の
    一方の主面側に形成された空気電極と、前記イオン伝導
    セラミックス板の他方の主面側に形成された燃料電極と
    からなり、前記イオン伝導性セラミックス板の前記一方
    の主面または他方の主面に、平面的にみて互いに連続す
    る複数列の補強用の突条が形成されており、この複数列
    の突条の間に複数の凹部が形成されており、前記空気電
    極または前記燃料電極が前記突条の表面および前記凹部
    の表面の双方を被覆する一体の電極膜からなることを特
    徴とする、固体電解質型燃料電池。
  2. 【請求項2】 前記複数列の突条が格子状をなすように
    形成されている、請求項1記載の固体電解質型燃料電
    池。
  3. 【請求項3】 耐酸化性と耐還元性と電子伝導性とを有
    する材料からなるセパレータ板;耐酸化性と電子伝導性
    とを有する材料からなる空気電極側スペーサ;請求項1
    に記載の平板固体電解質型燃料電池素子;及び耐還元性
    と電子伝導性とを有する材料からなる燃料電極側スペー
    サを順次積層した構造の固体電解質型燃料電池であっ
    て、 前記セパレータ板、前記空気電極側スペーサ及び前記素
    子によって酸化ガス室が形成され、前記セパレータ板、
    前記燃料電極側スペーサ及び前記素子によって燃料ガス
    室が形成されている、請求項1記載の固体電解質型燃料
    電池。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の平板状固体電解質型燃料
    電池素子を製造するのに際し、イオン伝導性セラミック
    ス成形原料からなる平板状グリーンシートと、前記イオ
    ン伝導性セラミックス成形原料と同種の原料からなりか
    つ複数列の長尺成形部が互いに連続して一体をなす形状
    の突条形成用グリーンシートとを圧着し、この圧着物を
    焼結して前記平板状グリーンシートの部分をイオン伝導
    性セラミックス板としかつ前記突条形成用グリーンシー
    トの部分を前記複数列の突条とし、次いでこのイオン伝
    導性セラミックス板の一方の主面側に空気電極を形成
    し、前記イオン伝導性セラミックス板の他方の主面側に
    燃料電極を形成する、固体電解質型燃料電池の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の平板状固体電解質型燃料
    電池素子を製造するのに際し、イオン伝導性セラミック
    ス成形原料からなる平板状グリーンシートを焼結してイ
    オン伝導性セラミックス板を作成し、また複数列の長尺
    成形部が互いに連続して一体をなす形状の突条形成用グ
    リーンシートを焼結して突条形成用板を作成し、前記イ
    オン伝導性セラミックス板と前記突条形成用板とを接着
    し、次いでこのイオン伝導性セラミックス板の一方の主
    面側に空気電極を形成し、前記イオン伝導性セラミック
    ス板の他方の主面側に燃料電極を形成する、固体電解質
    型燃料電池の製造方法。
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