JP2936001B2 - 高温型燃料電池およびその製造方法 - Google Patents
高温型燃料電池およびその製造方法Info
- Publication number
- JP2936001B2 JP2936001B2 JP2086456A JP8645690A JP2936001B2 JP 2936001 B2 JP2936001 B2 JP 2936001B2 JP 2086456 A JP2086456 A JP 2086456A JP 8645690 A JP8645690 A JP 8645690A JP 2936001 B2 JP2936001 B2 JP 2936001B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fuel cell
- glass
- solid electrolyte
- temperature
- interconnector
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 239000000446 fuel Substances 0.000 title 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title 1
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/02—Details
- H01M8/0271—Sealing or supporting means around electrodes, matrices or membranes
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Sustainable Development (AREA)
- Sustainable Energy (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Fuel Cell (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、燃料電池に関し特に固体酸化物の電解質を
使用する燃料電池の封止方法に関する。
使用する燃料電池の封止方法に関する。
[従来技術] 燃料電池は化学エネルギーを直接電気エネルギーへ高
い効率で変換可能であるので、現在行われている化石燃
料の燃焼によって発生した蒸気による発電方法に代わる
発電方法として開発が進められている。
い効率で変換可能であるので、現在行われている化石燃
料の燃焼によって発生した蒸気による発電方法に代わる
発電方法として開発が進められている。
燃料電池は、各種の燃料によって作動するが、電池反
応の生成物が水のみである水素を燃料とする電池が開発
の中心である。
応の生成物が水のみである水素を燃料とする電池が開発
の中心である。
実用化が進められている水素を燃料とする燃料電池に
は、電池反応が起きる電解質の種類によって、アルカリ
型、燐酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型に分類され
る。
は、電池反応が起きる電解質の種類によって、アルカリ
型、燐酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型に分類され
る。
アルカリ型は作動温度が低いという特徴を有している
が炭酸ガスが混入した燃料は電解質の水酸化カリウムと
反応するために、アルカリ型ではこのような燃料を使用
することはできない。
が炭酸ガスが混入した燃料は電解質の水酸化カリウムと
反応するために、アルカリ型ではこのような燃料を使用
することはできない。
また燐酸型の燃料電池は天然ガスやナフサを改質して
得られる炭酸ガスを含む水素ガスも問題なく使用するこ
とができるので電気事業用の燃料電池として開発が進め
られているが、電極触媒に白金族の金属を使用するとと
もに、使用する触媒が原料ガス中に含まれている微量の
一酸化炭素によって被毒するという問題点がある。
得られる炭酸ガスを含む水素ガスも問題なく使用するこ
とができるので電気事業用の燃料電池として開発が進め
られているが、電極触媒に白金族の金属を使用するとと
もに、使用する触媒が原料ガス中に含まれている微量の
一酸化炭素によって被毒するという問題点がある。
比較的規模の大きな発電設備用として開発中である高
温で作動するために白金族の金属等の高価な触媒は必要
とせず、電池で発生する排熱を蒸気発生に利用可能であ
る溶融炭酸塩型の燃料電池は原料の水素中に一酸化炭素
が含まれていても問題なく利用できる。ところが、溶融
炭酸塩型の燃料電池では燃料電池反応に炭酸イオンが関
与しているためにその反応には炭酸ガスが不可欠である
ので、酸化剤である空気に二酸化炭素を混合する必要性
があるので原料および排ガスの処理設備が複雑となる。
温で作動するために白金族の金属等の高価な触媒は必要
とせず、電池で発生する排熱を蒸気発生に利用可能であ
る溶融炭酸塩型の燃料電池は原料の水素中に一酸化炭素
が含まれていても問題なく利用できる。ところが、溶融
炭酸塩型の燃料電池では燃料電池反応に炭酸イオンが関
与しているためにその反応には炭酸ガスが不可欠である
ので、酸化剤である空気に二酸化炭素を混合する必要性
があるので原料および排ガスの処理設備が複雑となる。
これらに対して、上記の燃料電池のような気体あるい
は溶融状の電解質を含まず高温で電解質として作動する
固体電解質を使用した燃料電池が第三世代の燃料電池と
して開発が進められている。
は溶融状の電解質を含まず高温で電解質として作動する
固体電解質を使用した燃料電池が第三世代の燃料電池と
して開発が進められている。
固体電解質型燃料電池は、高温で酸素イオン導電性の
電解質として作動する酸化ジルコニウムに酸化イットリ
ウムあるいは酸化カルシウムなどを加えて安定化したも
のを使用している。そして水素、一酸化炭素、炭化水素
などの各種の燃料を使用することができるとともに、電
解質が固体であるために液体または溶融塩を使用した燃
料電池では避けられない電解質の蒸発や電解液による腐
食の問題がなく、また燃料電池の構造が簡単という特徴
を有している。
電解質として作動する酸化ジルコニウムに酸化イットリ
ウムあるいは酸化カルシウムなどを加えて安定化したも
のを使用している。そして水素、一酸化炭素、炭化水素
などの各種の燃料を使用することができるとともに、電
解質が固体であるために液体または溶融塩を使用した燃
料電池では避けられない電解質の蒸発や電解液による腐
食の問題がなく、また燃料電池の構造が簡単という特徴
を有している。
そして作動温度が高いために白金族の金属のような高
価な触媒が必要ではなく排熱も高温であるために排熱を
ガスタービン発電または蒸気の発生に有効利用すること
ができるので総合的なエネルギー効率が極めて大きく、
最も優れた燃料電池として期待されている。
価な触媒が必要ではなく排熱も高温であるために排熱を
ガスタービン発電または蒸気の発生に有効利用すること
ができるので総合的なエネルギー効率が極めて大きく、
最も優れた燃料電池として期待されている。
固体電解質型の燃料電池は、製造方法および構造の違
いにより、電解質上への電極の形成方法は大きく分けて
次の三種類の方法に分類される。
いにより、電解質上への電極の形成方法は大きく分けて
次の三種類の方法に分類される。
(イ)アルミナ等の機械的強度の大きな多孔質のセラミ
ックスの基体上に一方の電極を形成し、その上にガスリ
ーク孔のないように溶射等の方法で酸化ジルコニウム層
を作成し、更に酸化ジルコニウム層の上に他方の電極を
形成する方法であり、円筒型の燃料電池の製造で用いら
れている。
ックスの基体上に一方の電極を形成し、その上にガスリ
ーク孔のないように溶射等の方法で酸化ジルコニウム層
を作成し、更に酸化ジルコニウム層の上に他方の電極を
形成する方法であり、円筒型の燃料電池の製造で用いら
れている。
(ロ)焼結前の生の酸化ジルコニウムのシート上に焼結
により電極となる物質を塗布して酸化ジルコニウムの焼
結時に同時に電極を形成する方法であって、モノリシリ
ック型の燃料電池の製造で利用されている。
により電極となる物質を塗布して酸化ジルコニウムの焼
結時に同時に電極を形成する方法であって、モノリシリ
ック型の燃料電池の製造で利用されている。
(ハ)焼結した酸化ジルコニウムの電解質上に電極を塗
布あるいは印刷の方法で形成する方法で、平板型の電池
のユニットを積層した燃料電池で利用されている。
布あるいは印刷の方法で形成する方法で、平板型の電池
のユニットを積層した燃料電池で利用されている。
ところが、固体電解質電池の製造においてあらかじめ
焼結した酸化ジルコニウムの固体電解質上に電極を形成
する前記(ハ)の方法は、平板状であるために品質の安
定した酸化ジルコニウム電解質および電極が製造できる
ので大型の燃料電池の製造に適しているが、一組の正極
と負極で構成した燃料電池の発生電圧は開放で1.2ボル
ト程度であり、また出力電流も電池の効率の面から制限
を受けるので、燃料電池を発電に利用するには多数の単
位燃料電池を電気的に直列および並列に接続している。
第2図は、平板型の燃料電池の積層様式を示す図である
が、図中1は安定化あるいは部分安定化ジルコニアから
なる固体電解質板、固体電解質板には正極2と負極3を
形成する多孔性物質を被覆している。電極を被覆した固
体電解質板はインターコネクタ4を介して積層してい
る。
焼結した酸化ジルコニウムの固体電解質上に電極を形成
する前記(ハ)の方法は、平板状であるために品質の安
定した酸化ジルコニウム電解質および電極が製造できる
ので大型の燃料電池の製造に適しているが、一組の正極
と負極で構成した燃料電池の発生電圧は開放で1.2ボル
ト程度であり、また出力電流も電池の効率の面から制限
を受けるので、燃料電池を発電に利用するには多数の単
位燃料電池を電気的に直列および並列に接続している。
第2図は、平板型の燃料電池の積層様式を示す図である
が、図中1は安定化あるいは部分安定化ジルコニアから
なる固体電解質板、固体電解質板には正極2と負極3を
形成する多孔性物質を被覆している。電極を被覆した固
体電解質板はインターコネクタ4を介して積層してい
る。
また、インターコネクタには、空気あるいは酸素など
の酸化剤のガス通路7と水素などの燃料気体のガス通路
8を形成して電極に気体を供給するともに隣接する単位
燃料電池を電気的に接続する作用をする。両端には電気
を外部に取り出すための端板5および6を設けている。
端板5および6にも同様にガス通路9および10が設けら
れている。
の酸化剤のガス通路7と水素などの燃料気体のガス通路
8を形成して電極に気体を供給するともに隣接する単位
燃料電池を電気的に接続する作用をする。両端には電気
を外部に取り出すための端板5および6を設けている。
端板5および6にも同様にガス通路9および10が設けら
れている。
また、インターコネクタには、空気あるいは酸素など
の酸化剤のガス通路7と水素などの燃料気体のガス通路
8を形成して電極に気体を供給するともに隣接する単位
燃料電池を電気的に接続する作用をする。両端には電気
を外部に取り出すための端板5および6を設けている。
端板5および6にも同様にガス通路9および10が設けら
れている。この図では単位燃料電池は2組のみである
が、多数の単位燃料電池を積層することによって所望の
出力電圧を得る燃料電池を得ることが可能であることは
勿論である。
の酸化剤のガス通路7と水素などの燃料気体のガス通路
8を形成して電極に気体を供給するともに隣接する単位
燃料電池を電気的に接続する作用をする。両端には電気
を外部に取り出すための端板5および6を設けている。
端板5および6にも同様にガス通路9および10が設けら
れている。この図では単位燃料電池は2組のみである
が、多数の単位燃料電池を積層することによって所望の
出力電圧を得る燃料電池を得ることが可能であることは
勿論である。
このような構成の燃料電池において、ガス通路7およ
び9に酸素または空気を、ガス通路8および10には水素
またその他の燃料気体を流し、両端板には図示しない外
部回路を接続し、燃料電池の作動温度である850℃〜100
0℃に保持すると、イオン化した酸素が正極2側より固
体電解質板1を透過して負極3で燃料気体と反応する。
この結果外部回路を電流が流れることとなる。
び9に酸素または空気を、ガス通路8および10には水素
またその他の燃料気体を流し、両端板には図示しない外
部回路を接続し、燃料電池の作動温度である850℃〜100
0℃に保持すると、イオン化した酸素が正極2側より固
体電解質板1を透過して負極3で燃料気体と反応する。
この結果外部回路を電流が流れることとなる。
燃料気体として水素を利用した場合を化学式で示す
と、次のようになる。
と、次のようになる。
正極:1/2O2+2e-→O2- 負極:H2+O2 -→H2O+2e- 電池全体では 1/2O2+H2→H2O で示される水素の酸化による水の生成反応が起こってい
る。
る。
第3図に示すように、積層した燃料電池スタック11は
圧力容器12内に設けて酸化剤および燃料の供給および排
出のマニホールドを取り付けるか(図示していない)、
あるいは圧力容器内の壁面と燃料電池との接触箇所を封
止することにより燃料電池スタックと圧力容器との間で
形成される空間を気体の通路として、圧力容器の底面に
水素の供給口13、未反応水素を含む気体の排出口14、酸
素の供給口15および未反応酸素を含む気体の排出口16を
設けて燃料電池への気体の供給と排出をすることができ
る。
圧力容器12内に設けて酸化剤および燃料の供給および排
出のマニホールドを取り付けるか(図示していない)、
あるいは圧力容器内の壁面と燃料電池との接触箇所を封
止することにより燃料電池スタックと圧力容器との間で
形成される空間を気体の通路として、圧力容器の底面に
水素の供給口13、未反応水素を含む気体の排出口14、酸
素の供給口15および未反応酸素を含む気体の排出口16を
設けて燃料電池への気体の供給と排出をすることができ
る。
また、発生電力を外部回路に供給する端子17および18
と外部回路を接続して外部に電力を供給する。
と外部回路を接続して外部に電力を供給する。
[発明が解決しようとする課題] 平板型の単位燃料電池を直列に接続するためには導電
性のインターコネクタを介して単位燃料電池を多数積層
しているが、インターコネクタには高温の酸素および水
素雰囲気に耐食性があって電気伝導性の良い材料、炭化
ケイ素、ケイ素化モリブデン、ケイ素化クロム、ランタ
ンクロマイト等の導電性セラミックスまたはニッケル、
クロム、コバルト等を含む合金等を用いている。ところ
が、これらの材料を用いるインターコネクタは安定化ジ
ルコニアの固体電解質板とは、熱膨張率において10*10
-61/℃の差がある。このように大きな差があると固体電
解質燃料電池の作動温度である850℃〜1000℃では固体
電解質板の電極面とインターコネクタ間に隙間が発生す
ることとなり、酸素と燃料気体が漏洩すると電池反応に
利用されなくり燃料の利用率が低下するとともに酸素と
燃料気体の混合が起きると危険でもある。
性のインターコネクタを介して単位燃料電池を多数積層
しているが、インターコネクタには高温の酸素および水
素雰囲気に耐食性があって電気伝導性の良い材料、炭化
ケイ素、ケイ素化モリブデン、ケイ素化クロム、ランタ
ンクロマイト等の導電性セラミックスまたはニッケル、
クロム、コバルト等を含む合金等を用いている。ところ
が、これらの材料を用いるインターコネクタは安定化ジ
ルコニアの固体電解質板とは、熱膨張率において10*10
-61/℃の差がある。このように大きな差があると固体電
解質燃料電池の作動温度である850℃〜1000℃では固体
電解質板の電極面とインターコネクタ間に隙間が発生す
ることとなり、酸素と燃料気体が漏洩すると電池反応に
利用されなくり燃料の利用率が低下するとともに酸素と
燃料気体の混合が起きると危険でもある。
燐酸型および溶融炭酸塩型燃料電池のように200ない
し600℃程度の温度で作動する燃料電池では、気体の漏
洩および混合を液状および溶融物の電解質とガスケット
によって防止することは比較的容易であるが、作動温度
が850℃〜1000℃という高温では有効な封止方法が提案
されておらず、これが平板型の固体電解質型燃料電池の
開発を遅らせる一つの原因となっていた。
し600℃程度の温度で作動する燃料電池では、気体の漏
洩および混合を液状および溶融物の電解質とガスケット
によって防止することは比較的容易であるが、作動温度
が850℃〜1000℃という高温では有効な封止方法が提案
されておらず、これが平板型の固体電解質型燃料電池の
開発を遅らせる一つの原因となっていた。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、固体電解質型の燃料電池の封止方法を
鋭意検討し、固体電解質板とインターコネクタとの間の
熱膨張の差を緩和し、燃料電池の作動温度より高温の10
50℃〜1350℃の間に軟化点をもち850℃〜1000℃の作動
温度では塑性変形しない材料を封止材とすることによっ
て確実に封止する方法を見出したのである。
鋭意検討し、固体電解質板とインターコネクタとの間の
熱膨張の差を緩和し、燃料電池の作動温度より高温の10
50℃〜1350℃の間に軟化点をもち850℃〜1000℃の作動
温度では塑性変形しない材料を封止材とすることによっ
て確実に封止する方法を見出したのである。
すなわち、第1図は本発明の固体電解質型燃料電池の
構成を示す図であり、3段に平板型の単位燃料電池を積
層した電解槽スタックを展開して示したものである。図
中21は安定化あるいは部分安定化ジルコニアからなる固
体電解質板、固体電解質板には正極22と負極23を形成す
る多孔性物質を被覆しており、気体の通路を形成した集
電の作用と共に隣接する単位燃料電池を電気的に接続す
るインターコネクタ24を介して積層し、両端には電気を
外部に取り出すための端板25および26を設けている。ま
た、インターコネクタには酸素または空気等の酸化剤の
ガス通路27と水素などの燃料気体のガス通路28を設け、
端板25および26にも同様にガス通路29および30が設けら
れており、電極を形成した電解質板面の周縁部31には電
池の作動温度より高温の1050℃から1350℃で軟化し、軟
化物が102〜107ポイズの粘度であり、封止形状に変形さ
せ、降温し、作動温度1000℃以下では塑性変形しない材
料を用いるものであり、ガラスペーストの軟化する温度
に加熱の後に、作動温度まで温度を低下させる過程でガ
ラスペーストを凝固させて電解質板とインターコネクタ
の間を封止すると共に両者を機械的に固定するものであ
る。
構成を示す図であり、3段に平板型の単位燃料電池を積
層した電解槽スタックを展開して示したものである。図
中21は安定化あるいは部分安定化ジルコニアからなる固
体電解質板、固体電解質板には正極22と負極23を形成す
る多孔性物質を被覆しており、気体の通路を形成した集
電の作用と共に隣接する単位燃料電池を電気的に接続す
るインターコネクタ24を介して積層し、両端には電気を
外部に取り出すための端板25および26を設けている。ま
た、インターコネクタには酸素または空気等の酸化剤の
ガス通路27と水素などの燃料気体のガス通路28を設け、
端板25および26にも同様にガス通路29および30が設けら
れており、電極を形成した電解質板面の周縁部31には電
池の作動温度より高温の1050℃から1350℃で軟化し、軟
化物が102〜107ポイズの粘度であり、封止形状に変形さ
せ、降温し、作動温度1000℃以下では塑性変形しない材
料を用いるものであり、ガラスペーストの軟化する温度
に加熱の後に、作動温度まで温度を低下させる過程でガ
ラスペーストを凝固させて電解質板とインターコネクタ
の間を封止すると共に両者を機械的に固定するものであ
る。
このような目的で使用可能なガラスペーストには、高
軟化点のアルミノケイ酸ガラス、高ケイ酸ガラス、結晶
化ガラスのうち、Li2O・SiO2系、β−スポジュメン固
溶体、コージェライト系のガラス等をあげることができ
る。
軟化点のアルミノケイ酸ガラス、高ケイ酸ガラス、結晶
化ガラスのうち、Li2O・SiO2系、β−スポジュメン固
溶体、コージェライト系のガラス等をあげることができ
る。
あるいは、結晶化ガラスのように1050℃から1350℃で
軟化し、封止形状にした後、この温度に維持することに
よりガラス相から結晶相を析出させて塑性変形しない状
態にして封止と固定を行ってもよい。ガラスペーストの
塗布幅が大きいと燃料電池として作用する部分の面積が
減少することとなり、また小さいと漏洩の可能性がある
ので2〜8mm程度が好ましく、塗布する厚みは0.1〜0.5m
m程度が好ましい。
軟化し、封止形状にした後、この温度に維持することに
よりガラス相から結晶相を析出させて塑性変形しない状
態にして封止と固定を行ってもよい。ガラスペーストの
塗布幅が大きいと燃料電池として作用する部分の面積が
減少することとなり、また小さいと漏洩の可能性がある
ので2〜8mm程度が好ましく、塗布する厚みは0.1〜0.5m
m程度が好ましい。
また、ガラスペーストの塗布に代えてガラスペースト
のガラス成分と同様の成分からなるガラス板を挟持して
積層した後に、ガラスを軟化温度まで加熱した後に温度
を硬化させて凝固させて封止と固定を行ってもよいし、
電極を形成した固体電解質板、インターコネクタの少な
くとも一方の表面に電池の作動温度において塑性変形し
ないガラスを有機物質に分散させたガラスペーストを塗
布するとともに、ガラスペーストのガラス成分と同様の
成分からなるガラス板を挟持して積層してガラスを軟化
温度まで加熱した後に温度を降下して凝固させて封止と
固定を行ってもよい。
のガラス成分と同様の成分からなるガラス板を挟持して
積層した後に、ガラスを軟化温度まで加熱した後に温度
を硬化させて凝固させて封止と固定を行ってもよいし、
電極を形成した固体電解質板、インターコネクタの少な
くとも一方の表面に電池の作動温度において塑性変形し
ないガラスを有機物質に分散させたガラスペーストを塗
布するとともに、ガラスペーストのガラス成分と同様の
成分からなるガラス板を挟持して積層してガラスを軟化
温度まで加熱した後に温度を降下して凝固させて封止と
固定を行ってもよい。
[作用] 平板型の固体電解質型の燃料電池において、電極を形
成した固体電解質板の表面とインターコネクタとの間に
1050℃〜1350℃の間において軟化し電池の作動温度にお
いては塑性変形しない物質を塗布することによって固体
電解質板とインターコネクタとの間の気体の漏洩を防止
するとともに両者を固定することができる。
成した固体電解質板の表面とインターコネクタとの間に
1050℃〜1350℃の間において軟化し電池の作動温度にお
いては塑性変形しない物質を塗布することによって固体
電解質板とインターコネクタとの間の気体の漏洩を防止
するとともに両者を固定することができる。
[実施例] 第1図の積層様式にしたがって燃料電池スタックを製
作した。酸化イットリウムを3モル%添加した部分安定
化ジルコニアの50×50mmの大きさの固体電解質板を用い
た。そして、固体電解質の酸素通路側にはLa0.9Sr0.1Mn
O3粉末(平均粒径約5μm)を刷毛塗り法で厚さ0.3mm
に塗布して正極とした。また水素通路側にはニッケル/
二酸化ジルコニウム(重量比で9対1)のサーメット混
合粉末を正極と同様に刷毛塗り法で0.2mmの厚さに塗布
して負極とした。
作した。酸化イットリウムを3モル%添加した部分安定
化ジルコニアの50×50mmの大きさの固体電解質板を用い
た。そして、固体電解質の酸素通路側にはLa0.9Sr0.1Mn
O3粉末(平均粒径約5μm)を刷毛塗り法で厚さ0.3mm
に塗布して正極とした。また水素通路側にはニッケル/
二酸化ジルコニウム(重量比で9対1)のサーメット混
合粉末を正極と同様に刷毛塗り法で0.2mmの厚さに塗布
して負極とした。
インターコネクタにはニクロムを用い、固体電解質板
21の周縁部には軟化点が1200℃のLi2O・SiO2系結晶化
ガラスのペーストを0.2mmの厚さで塗布した。
21の周縁部には軟化点が1200℃のLi2O・SiO2系結晶化
ガラスのペーストを0.2mmの厚さで塗布した。
このようにして3段に積層した燃料電池スタックを圧
力容器内に取り付けて加熱した。加熱は室温から150℃
までは1分間に1℃で加熱し、ガラスペーストの溶媒を
蒸発させた。150℃〜300℃までは1分間に5℃、300℃
以上では水素通路側に電極の酸化を防止するために窒素
を流し、1分間に5℃で1200℃まで昇温して溶融し同温
度に10分間保持した。
力容器内に取り付けて加熱した。加熱は室温から150℃
までは1分間に1℃で加熱し、ガラスペーストの溶媒を
蒸発させた。150℃〜300℃までは1分間に5℃、300℃
以上では水素通路側に電極の酸化を防止するために窒素
を流し、1分間に5℃で1200℃まで昇温して溶融し同温
度に10分間保持した。
その後1000℃に降温して正極側に酸素、負極側に水素
を供給して発電を開始したところ開放電圧は3.7ボルト
あり、ネルンストの式による電気化学電位の値から推計
すると、気体の漏洩はほとんどなく、また固体電解質板
とインターコネクタとは十分に機械的にも固定されてい
た。
を供給して発電を開始したところ開放電圧は3.7ボルト
あり、ネルンストの式による電気化学電位の値から推計
すると、気体の漏洩はほとんどなく、また固体電解質板
とインターコネクタとは十分に機械的にも固定されてい
た。
[発明の効果] 平板型の電解質板を有する固体電解質型の燃料電池に
おいて、電解質板の周縁部に1050℃から1350で軟化し、
電池の作動温度である850℃〜1000℃では塑性変形しな
いガラスを塗布してインターコネクタと固体電解質板と
の間を封止したので気体の漏洩の可能性を減少させると
ともに両者を固定したので振動によってずれることなく
安全な操業が可能である。
おいて、電解質板の周縁部に1050℃から1350で軟化し、
電池の作動温度である850℃〜1000℃では塑性変形しな
いガラスを塗布してインターコネクタと固体電解質板と
の間を封止したので気体の漏洩の可能性を減少させると
ともに両者を固定したので振動によってずれることなく
安全な操業が可能である。
第1図は本発明の方法によって製造した固体電解質燃料
電池の構成を示す図、第2図は固体電解質燃料電池の構
成を示す図、第3図は燃料電池スタックの取り付け例を
示す図である。 固体電解質……21 正極……22 負極……23 インターコネクタ……24 ガラスペーストの塗布部……31
電池の構成を示す図、第2図は固体電解質燃料電池の構
成を示す図、第3図は燃料電池スタックの取り付け例を
示す図である。 固体電解質……21 正極……22 負極……23 インターコネクタ……24 ガラスペーストの塗布部……31
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−178454(JP,A) 実開 平3−101858(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 8/00 - 8/24
Claims (6)
- 【請求項1】電極を形成した固体電解質板とインターコ
ネクタとの間に電池の作動温度である850℃〜1000℃に
おいて塑性変形しない封止物質が介在していることを特
徴とする高温型燃料電池。 - 【請求項2】封止物質が軟化温度1050℃〜1350℃の間に
あるガラスである請求項1記載の高温型燃料電池。 - 【請求項3】封止物質が作動温度で結晶相を生成する結
晶化ガラスである請求項1ないし2のいずれかに記載の
高温型燃料電池。 - 【請求項4】電極を形成した固体電解質板、インターコ
ネクタの少なくとも一方の表面に電池の作動温度におい
て塑性変形しないガラスを有機物質に分散させたガラス
ペーストを塗布して積層することを特徴とする高温型燃
料電池の製造方法。 - 【請求項5】電極を形成した固体電解質板とインターコ
ネクタの間に電池の作動温度において塑性変形しないガ
ラスを挟持して積層することを特徴とする高温型燃料電
池の製造方法。 - 【請求項6】1050℃〜1350℃に加熱し、ガラスを軟化さ
せ封止することを特徴とする請求項4ないし5のいずれ
かに記載の高温型燃料電池の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2086456A JP2936001B2 (ja) | 1990-03-31 | 1990-03-31 | 高温型燃料電池およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2086456A JP2936001B2 (ja) | 1990-03-31 | 1990-03-31 | 高温型燃料電池およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03285268A JPH03285268A (ja) | 1991-12-16 |
JP2936001B2 true JP2936001B2 (ja) | 1999-08-23 |
Family
ID=13887448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2086456A Expired - Fee Related JP2936001B2 (ja) | 1990-03-31 | 1990-03-31 | 高温型燃料電池およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2936001B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06302328A (ja) * | 1993-04-13 | 1994-10-28 | Murata Mfg Co Ltd | 固体電解質型燃料電池 |
US5585203A (en) * | 1994-03-03 | 1996-12-17 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Method of producing a solid oxide fuel cell |
WO1997034331A1 (de) * | 1996-03-14 | 1997-09-18 | Siemens Aktiengesellschaft | Verfahren zum beschichten eines bauelements einer hochtemperatur-brennstoffzelle mit einer glasartigen schicht und hochtemperatur-brennstoffzellenstapel |
JP4305898B2 (ja) * | 2001-12-05 | 2009-07-29 | 日本碍子株式会社 | 電気化学装置 |
JP5208622B2 (ja) * | 2008-08-27 | 2013-06-12 | 日本碍子株式会社 | 固体酸化物型燃料電池の組立方法 |
JP5180904B2 (ja) * | 2009-04-30 | 2013-04-10 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | 固体酸化物形燃料電池および接合材 |
JP5469959B2 (ja) * | 2009-08-24 | 2014-04-16 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | 酸素イオン伝導モジュールならびに該モジュール用シール材およびその利用 |
JP6385788B2 (ja) * | 2014-10-20 | 2018-09-05 | 株式会社東芝 | 電気化学セルスタック、および電力システム |
-
1990
- 1990-03-31 JP JP2086456A patent/JP2936001B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03285268A (ja) | 1991-12-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0222880B1 (en) | Electrochemical converters and combined cycle systems | |
CN100570941C (zh) | 电化学电池组系统 | |
US6878651B2 (en) | Glass compositions for ceramic electrolyte electrochemical conversion devices | |
US20080107948A1 (en) | High Specific Power Solid Oxide Fuel Cell Stack | |
US5501781A (en) | Electrochemical converter having internal thermal integration | |
US20070281194A1 (en) | Portable fuel cell assembly | |
CA2445599A1 (en) | Metal-supported solid electrolyte electrochemical cell and multi cell reactors incorporating same | |
JP2009520315A (ja) | 電気化学電池のホルダ及びスタック | |
JPH11509361A (ja) | 高温燃料電池、高温燃料電池スタック及び高温燃料電池の製造方法 | |
JP2936001B2 (ja) | 高温型燃料電池およびその製造方法 | |
JPH0660891A (ja) | 燃料電池用封止材 | |
JP2004039573A (ja) | 低温作動固体酸化物形燃料電池用シール材 | |
JP3547062B2 (ja) | 燃料電池用封止材料 | |
Markin et al. | High temperature solid electrolyte fuel cells | |
JPH0412470A (ja) | 高温型燃料電池 | |
JPH03285267A (ja) | 高温型燃料電池およびその製造方法 | |
JP2006185775A (ja) | 固体酸化物形燃料電池用シール材および固体酸化物形燃料電池用シール材の製造方法 | |
JPH0412460A (ja) | 高温型燃料電池 | |
JPH0294365A (ja) | 固体電解質燃料電池 | |
JP2001148251A (ja) | 固体電解質およびそれを用いた燃料電池 | |
JPH0850911A (ja) | 平板状固体電解質燃料電池 | |
JPH05174846A (ja) | 固体電解質型燃料電池 | |
JPH03285266A (ja) | 高温型燃料電池 | |
JPH06150958A (ja) | 固体電解質燃料電池 | |
Brown | Solid oxide fuel cells |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |