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JP2927765B2 - プリンタヘッドの記録液噴射装置及びその方法 - Google Patents

プリンタヘッドの記録液噴射装置及びその方法

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JP2927765B2
JP2927765B2 JP9321289A JP32128997A JP2927765B2 JP 2927765 B2 JP2927765 B2 JP 2927765B2 JP 9321289 A JP9321289 A JP 9321289A JP 32128997 A JP32128997 A JP 32128997A JP 2927765 B2 JP2927765 B2 JP 2927765B2
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memory alloy
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film shape
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Sansei Denki KK
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は、プリンタヘッドの記録液噴射装
置及びその方法に関するものであり、より詳しくは、薄
膜形状記憶合金の温度変化によって振動板が振動し、液
室の圧力を調節して、そして残留圧縮応力を有する第2
薄膜を薄膜形状記憶合金に蒸着して、振動板の変形量を
容易に調節することができ、復元力の調節が可能になる
ことで、小型化でき、製造工程が簡単になるプリンタヘ
ッドの記録液噴射装置及びその方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に広く用いられているプリンタヘッ
ドはDOD(ドロップ・アンド・デマンド)方式であ
る。このDOD方式は記録液の液滴を帯電させたり偏向
させたりする必要がなく、高圧も必要とせず、大気圧の
下ですぐに記録液の液滴を噴射して容易にプリントする
ことができるため、次第に利用されるようになってい
る。代表的な噴射原理は、抵抗を用いる加熱式噴射方法
と圧電素子を用いる振動式噴射方法とがある。
【0003】図1は、加熱式噴射方法の原理を説明する
ためのものであり、記録液が内装されるチャンバーa1
があり、このチャンバーa1から被記録材に向いた噴射
口a2があり、この噴射口a2の反対側のチャンバーa
1底部には抵抗a3を埋設して、空気の膨張を起こすよ
うに構成している。したがって、抵抗加熱により膨張し
た気泡はチャンバーa1の内部の記録液を噴射口a2に
押し出し、記録液がその力で被記録材に向けて噴射す
る。
【0004】図2は、圧電素子による振動式噴射方法の
原理を説明するためのものであり、同様に、記録液が内
装されているチャンバーb1があり、このチャンバーb
1から被記録材に向けた噴射口b2があり、噴射口の反
対側の底部には圧電素子を埋設して、振動を起こすよう
に構成している。
【0005】このように、チャンバーb1の底部で圧電
素子b3が振動すると、記録液は振動力により噴射口b
2に押し出され、記録液はその振動力によって被記録材
に噴射する。圧電素子の振動による噴射方法は熱を用い
ないので、記録液の選択幅が大きいという利点がある。
【0006】また、従来のプリンタヘッドには、記録液
を吐出するため、形状記憶合金を使用する。特開昭57
−203177,特開昭63−57251,特開平4−
247680,特開平2−265752,特開平2−3
08466,特開平3−65349には、形状記憶合金
を使用したプリンタヘッドの実施形態を開示している。
従来の実施形態には、相変態温度が異なり、厚みが異な
った形状記憶合金が多数結合して曲げ変形するように構
成したもの、弾性部材と形状記憶合金との結合により曲
げ変形するように構成したもの等がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記加
熱式噴射方法は、記録液の加熱により化学的変化が起こ
り、このような記録液が噴射口a2の内面に付着して目
詰まりを起こすという問題があり、そして発熱抵抗器の
寿命が短く、水溶性記録液を使用しなければならないた
めに、文書の保存性が悪いという欠点がある。
【0008】また、前記圧電素子の振動による噴射方法
は、圧電素子の加工が難しく、特に圧電素子をチャンバ
ーb1の底部に付着させる作業が難しいため、量産性が
悪いという問題点がある。
【0009】また、従来の形状記憶合金を用いたプリン
タヘッドは、ヘッドサイズの小型化が難しく、ノズルの
密集度および解像度が低く、製造が難しくて量産性が悪
いという問題点がある。また、使用した形状記憶合金は
薄膜ではなく、厚み50μm以上の厚膜であるため、加
熱時の電力消費が大きく、冷却時間が長いために動作周
波数が低く、印刷速度が遅い等の実用性に問題がある。
【0010】本発明者は、上記の種々の問題点を解決す
るため、薄膜形状記憶合金の温度変化によって発生する
振動により液室の圧力を変化させて、記録液が噴射する
ようにするプリンタヘッドをすでに出願している。先に
出願したプリンタヘッドによると、薄膜形状記憶合金の
発生力(Actuating force)が大きいのでノズルの目詰
まりが減少し、かつ薄膜形状記憶合金の変形量が大きい
ので、プリンタヘッドを小型化してノズルの密集度を高
めて高解像度にすることができ、半導体薄膜製造工程と
基板エッチング工程を用いて薄膜形状記憶合金を容易に
作製できるので量産性が向上する。
【0011】本発明は、先に出願したプリンタヘッドの
改善に関するものである。本発明の目的は、振動板の変
形量と復元力とを調節できる第2薄膜を半導体薄膜製造
工程を用いて薄膜形状記憶合金に結合させて、薄膜形状
記憶合金を冷却する過程で曲げ変形の状態に復元すると
き、その復元力が増加するようにして、記録液を噴射し
た後、振動板が曲げ変形の状態に復元する時間を短くす
ることで、動作周波数が高くなって印刷速度が向上し、
かつ振動板の強度を高めて外部衝撃による破損の恐れが
少ないプリンタヘッドの記録液噴射装置及びその方法を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明によるプリンタヘッドの記録液噴射装置は、
エッチングにより上下に貫通させた空間部を形成する基
板と、前記基板の上部面に0.3μm〜5μmの厚さに蒸
着されて前記空間部の上端部をカバーする薄膜形状記憶
合金と、前記薄膜形状記憶合金に結合されてその形状変
化量を調節する少なくとも1枚以上に付着される第2薄
膜とからなる振動板と、前記薄膜形状記憶合金の形状変
化のための電流を供給する電源供給部と、前記基板の上
部に積層され、前記薄膜形状記憶合金が蒸着されている
部位には記録液が貯蔵される液室が形成され、前記液室
は流路により主流路と連通されるようにする流路板と、
前記流路板上部に積層され、前記液室内の記録液を前記
薄膜形状記憶合金の形状変化により液滴の形態に噴射さ
れるように前記液室よりは小さい面積のノズルを形成す
るノズルプレートとを備えるところに特徴がある。
【0013】本発明は、既存の圧電素子を用いた方式及
び加熱による空気膨張を用いた方式と、既存の形状記憶
合金を用いた方式との両方の欠点を解決するため、半導
体薄膜製造工程を用いて、基板上に薄膜形状記憶合金と
残留圧縮応力を有する第2薄膜とから構成した振動板を
形成し、基板の一部をエッチングして、振動板が振動で
きる空間部を構成し、振動板の振動により液滴を形成す
る記録液噴射装置を提供するものである。
【0014】このような噴射装置は、基板上にスパッタ
リング法で蒸着してから熱処理して薄膜形状記憶合金を
形成する。したがって、母相状態で偏平な形状になる。
また、第2薄膜も半導体薄膜製造工程を用いて、薄膜形
状記憶合金と結合するように構成する。蒸着した第2薄
膜は、残留圧縮応力を保持することができ、蒸着方法、
蒸着条件又は材質によって残留圧縮応力の大きさを変化
させることができる。基板の一部をエッチングして空間
部を形成すると、第2薄膜の残留圧縮応力により、薄膜
形状記憶合金と第2薄膜とから構成した振動板は曲げ変
形する。薄膜形状記憶合金を加熱すると、形状記憶合金
によって偏平な状態に変化しようとする。このときに、
液室容積が減少して記録液を噴射し、冷却時には第2薄
膜の残留圧縮応力により曲げ変形が発生し、この際に記
録液の再充填が行われる。このような過程を繰り返し
て、連続的な記録液の噴射を行う。
【0015】本発明は、構造が簡単であり、半導体薄膜
製造工程と基板エッチング工程により薄膜形状記憶合金
と第2薄膜とからなる振動板を作製し、このような半導
体薄膜製造工程により製造した第2薄膜の残留圧縮応力
を用いて、記録液の噴射に必要な振動板の変位を容易に
得ることができるので量産性が向上し、また、第2薄膜
の残留応力の大きさを変えて変形量を容易に調節するこ
とができ、変位量を大きくすることができるので振動板
の面積が小さくなる。したがって、ヘッドの小型化が可
能であり、ノズルの密集度を高めて高解像度を達成する
ことができる。また、第2薄膜は、曲げ変形の方向を調
節して記録液噴射装置の構造の多様化に寄与する。
【0016】本発明は、薄膜形状記憶合金を用いるた
め、加熱時の電力消費が大幅に低減し、冷却時間も非常
に早くなる。また、記録液の噴射後に、薄膜形状記憶合
金が第2薄膜の残留圧縮応力により曲げ変形の状態に復
帰するとき、復帰力が強く残留振動を発生しないので、
安定した記録液の噴射を行なうことができる。したがっ
て、動作周波数の向上、すなわち印刷速度が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】図3は本発明の1実施形態による
噴射装置の分離斜視図であり、図4は本発明の1実施形
態の記録液の流れを示す斜視図である。本発明の噴射装
置は、解像度を高めるため、記録液20が噴射する多数
のノズル19が縦と横に配列し、記録液20を実質的に
噴射する振動板12がこの各ノズル19と1対1に対応
する。すなわち、基板10の前後に上下側方向に貫通し
た空間部11を多数形成して、基板10の上部に結合し
て各空間部11を塞ぐ振動板12を多数備えている。振
動板12は温度によって振動し、このときに発生する発
生力により、記録液20を噴射する。このような振動板
12は、薄膜記憶形状合金12aと第2薄膜12bとか
ら構成し、特に、第2薄膜12bは振動板12の変形量
及び復元力を調節することができる材質で構成し、曲げ
変形の速度(復元力)を増加させて動作周波数を高め
る。
【0018】また、基板10の上部を覆う流路板13を
備え、流路板13には該当振動板12の各直上部に記録
液20を収容する液室14を形成する。また、流路板1
3の中央には記録液20が流れる主流路15を備え、主
流路15と該当液室14は、流路16により相互に連通
する。また、基板10の一方の側には流路板13の一方
の側の主流路15に連通する液注入口17を備えて、記
録液20が主流路15側に供給される。
【0019】また、流路板13の上部に結合するノズル
プレート18を備え、ノズルプレート18は、流路板1
3に形成した各液室14に対応するノズル19を多数形
成する。また、各ノズル19は該当液室14側に露出し
た振動板12に対応し、この振動板12が振動すると
き、該当液室14の圧力が変化して、記録液20が液滴
状態で各ノズル19を介して用紙に噴射する。
【0020】振動板12を構成する薄膜形状記憶合金1
2aは温度変化によって連続的に相変化し、この過程で
振動が起こって記録液20が各ノズル19を介して液滴
の状態で噴射する。また、薄膜形状記憶合金12aは、
図5の(a)に示すように、電源供給部21により加熱
する。すなわち、薄膜形状記憶合金12aの両端に結合
した電極21aから電流を流すと、薄膜記憶形状合金1
2aは自己抵抗により発熱して温度が上昇し偏平になろ
うとする。また、電源供給部21の電流が遮断される
と、薄膜形状記憶合金12aは自然冷却し、振動板12
は第2薄膜12bにより元の膨らんだ状態に復元する。
【0021】また、図5の(b)に示すように、電源供
給部21からの電流により加熱するヒーター21bを第
2薄膜12bの一方の側面に設けて薄膜形状記憶合金1
2aを加熱することができる。そして、図5の(c)に
ように、振動板12の冷却速度を高めるため、第2薄膜
12bの底面に別の放熱膜12cを設けることもでき
る。放熱膜12cは、加熱した振動板12を短時間に冷
却させて復元するようにするもので、振動板12の動作
周波数を高める。このような放熱膜12cは、放熱性に
優れたニッケルで構成され、その厚みが約0.5μm〜
3μmである。また、振動板12を構成する薄膜形状記
憶合金12aは、チタンとニッケルが主成分であり、そ
の厚みが約0.1μm〜5μm程度である。そして、第
2薄膜12aとしては熱酸化珪素又はポリシリコン等を
使用し、その厚みが約0.1μm〜3μm程度である。
【0022】図6の(a)〜(c)は本発明の実施形態
による噴射装置の断面図であり、基板10の材質として
はシリコンを用いる。振動板12がノズル19の反対側
にふっくらと変形した初期状態で薄膜形状記憶合金12
aを設定温度以上に加熱すると、振動板12は偏平にな
ろうとし、この際に液室14の内圧が増加して、記録液
20が圧縮されることによりノズル19を介して噴射す
る。
【0023】また、薄膜形状記憶合金12aが設定温度
以下に下がると、振動板12は第2薄膜12bの残留圧
縮応力により元の状態である膨らんだ状態に復元する。
この際に、液室14の内圧が低下して、ノズル19の毛
細管現象と吸入力により記録液20が液室14の内部に
流入した後、前記過程を連続的に繰り返して記録液が液
滴の状態で噴射する。また、振動板12が膨らんだ状態
に変形するとき、第2薄膜12bの残留圧縮応力により
振動板12の復元力が強化されて動作周波数が高くな
る。すなわち、第2薄膜12bは振動板12の復元力を
増大させることにより、短時間の復元が可能となる。記
録液の補充が素早く行われて記録液の噴射が直ちに行え
るのでプリンタヘッドの動作速度が向上する。
【0024】図8は、本発明による振動板の製造方法を
示す工程図であり、図9は本発明による振動板の製造方
法を示すブロック図であり、半導体製造工程と基板エッ
チング工程を使用する。シリコン、ガラス、金属、又は
ポリマー等の材質で構成した基板10に第2薄膜12b
を半導体薄膜製造工程により形成して、一定大きさの残
留圧縮応力を保持する段階100を備える。そして、第
2薄膜12bの上部に薄膜形状記憶合金12aを蒸着し
て、振動板12を構成する段階101を備える。この際
に、蒸着方法としては、主としてスパッタリング法を用
いる。また、薄膜形状記憶合金12aを一定温度で一定
時間熱処理して結晶化させて、平板状態を母相として記
憶させる段階102を備える。そして、薄膜形状記憶合
金12aをマルテンサイト終了温度(Mf)である約4
0℃〜70℃に冷却してマルテンサイトにする段階10
3を備える。
【0025】また、振動板12の直下部をシリコンエッ
チングして、基板10に空間部11を形成し、振動板1
2が外部に露出する段階105を備え、振動板12が外
部に露出しながら第2薄膜12bの残留応力により下部
(又は上部)に曲げ変形して図6の(a)のようになる
段階106を備える。第2薄膜12bは、半導体製造工
程を用いて形成する過程であり、蒸着条件と材質とによ
って残留応力の大きさを調節することができ、特に、第
2薄膜12bが薄膜形状記憶合金12aの上側又は下側
に形成することによって振動板12の曲げ方向が決ま
る。
【0026】このような曲げ変形をする過程で、薄膜形
状記憶合金12aはマルテンサイトを維持する。また、
薄膜形状記憶合金12aを設定温度、つまり母相終了温
度(Af)である約50℃〜90℃に加熱すると、図6
の(b)のような平板形態に変形して記録液20が噴射
する段階107を備える。そして、薄膜形状記憶合金1
2aが冷えてマルテンサイトになると、第2薄膜12b
の残留圧縮応力により曲げ変形して液室14に記録液2
0を補充する段階108と、薄膜形状記憶合金12aの
温度変化によって前記各段階107,108を繰り返し
て記録液20が液滴の状態で噴射して印刷する段階10
9を備える。
【0027】また、本発明の薄膜形状記憶合金12a
は、温度差によって、加熱時に母相で偏平になり、冷却
時にマルテンサイトで曲げ変形するので、温度差を小さ
くするほど薄膜12の振動数(動作周波数)が増加す
る。したがって、温度差を減らすため、チタンとニッケ
ルの合金に銅を添加することができる。このようにチタ
ンとニッケル及び銅を用いた形状記憶合金は相変化の温
度差を減らすことにより、薄膜形状記憶合金12aの振
動数、つまり動作周波数を高めて印刷速度を向上させる
ことができる。
【0028】このように構成した、本発明の薄膜記憶形
状合金による液滴作製の可能性を解釈すると、以下のよ
うになる。
【0029】薄膜形状記憶合金12aによって発生する
エネルギー密度が最大10×106J/m3であり、薄膜
形状記憶合金12aの空間部11に露出した大きさが2
00μm×200μm×1μmである場合、発生する液
滴の直径が60μmであるとすると、次のように薄膜か
らの噴射の可否を計算することができる。 U=US+UKS=πR2γ
【数1】 U=所望する記録液の液滴を発生させるために必要なエ
ネルギー US=記録液の表面エネルギー UK=記録液の運動エネルギー R=液滴の直径 V=記録液の速度 ρ=記録液の密度(1000kg/m3) γ=記録液の表面張力(0.073N/m)
【0030】所望の液滴の速度が10m/secである
とすると、必要なエネルギー(U)は、 U=2.06×10-10+7.07×10-10=9.13
×10-10Jである。
【0031】薄膜形状記憶合金(12a)により発生す
る最大エネルギーは、 Wmax=Wv・V Wmax=(10×108)・(200×200×1) =4×10-7J となる。
【0032】また、液滴の直径が100μmである場
合、必要エネルギーは、 U=3.85×10-9Jである。
【0033】したがって、Wmax》Uであるので、所望
の大きさの液滴を得ることができる。すなわち、薄膜形
状記憶合金12aは発生力が非常に大きいために、所望
の記録液の液滴を容易に得ることができる。
【0034】また、本発明の1実施形態の加熱時間と消
費エネルギー及び残留圧縮応力による変位量を解析する
と次のようになる。薄膜形状記憶合金12aに電流を流
して、抵抗により熱が発生するようにし、その熱により
相変化が起こるようにして、25℃の薄膜形状記憶合金
12aを加熱して70℃、つまり母相になるまでの加熱
時間と消費エネルギーを求めると次のようになる。 薄膜形状記憶合金の材質 = TiNi 薄膜形状記憶合金の長さ(l) =400μm 薄膜形状記憶合金の密度(ρs) =6450kg/m3 温度変化量(ΔT) =70−25=45℃ 熱容量(Specific heat)(Cp) =230J/kg℃ 薄膜形状記憶合金の比抵抗(ρ) =80μ・cm 電流(I) =1.0A 薄膜形状記憶合金の幅(w) =300μm 薄膜形状記憶合金の高さ(t) =1.0μm 加熱時間(th
【数2】 薄膜形状記憶合金の抵抗(R) =ρ(1/w・t)=1.1Ω 消費電力(I2R) =1.1watt 液滴を発生させるに必要なエネルギーは、 加熱時間×消費電力 =8.1μJとなる。
【0035】したがって、記録液20を噴射して液滴を
発生させるのに必要なエネルギーは、約8.1μJであ
り、従来の加熱方式の20μJより消費エネルギーが少
ない。
【0036】図10は本発明の薄膜形状記憶合金の加熱
時間と温度を示すグラフで、実験のための物性値を以下
に示す。ただし、薄膜形状記憶合金12aの厚みは1μ
mであり、周囲温度は25℃である。
【表1】
【0037】周囲温度が25℃である場合、70℃まで
加熱して母相に変えた後、30℃まで冷える時間は約2
00μsec程度であり、これを振動数に換算すると約
5kHzとなる。したがって、プリンタヘッドの動作周
波数は5kHz程度である。しかし、変形が完全に終わ
る温度(マルテンサイト終了温度)は約45℃であるの
で、30℃に冷えるまで待つ必要がなく、その前に再加
熱して記録液20を噴射し続けることができるので、5
kHz以上に動作周波数を高めることができる。動作周
波数が高くなれば、印刷速度が向上する。
【0038】また、薄膜形状記憶合金とその自体の残留
圧縮応力による変位量及び復元力を図11を参照して分
析すると以下のようになる。 a=bであるとき a =200μm 薄膜形状記憶合金の材質 =TiNi 薄膜形状記憶合金のヤング率(Em) =30GPa 薄膜形状記憶合金に存在する残留圧縮応力 =30MPa ポアソン比(ν) =0.3 空間部11に露出した薄膜形状記憶合金の長さ =a 薄膜形状記憶合金の厚み =hm 空間部11に露出した薄膜形状記憶合金の幅 =b 薄膜形状記憶合金の臨界応力(Scr
【数3】 cr=3.6MPa 薄膜形状記憶合金の中心変位(δm):
【数4】 δs=6.2μm
【0039】薄膜形状記憶合金によって発生する最大エ
ネルギーは、 Wmax=Wv・Vである。(ただし、Wv:薄膜形状記憶
合金の単位体積当たりに発揮することができるエネルギ
ー J/m3、V:薄膜形状記憶合金の体積) Wmax=(10×106)・(200×200×1)=4
×10-7
【0040】 冷却時に、薄膜形状記憶合金の座屈により発生する全体エネルギー(Um
【数5】 =2.8×10-10
【0041】記録液20を噴射した後、薄膜形状記憶合
金が座屈するときに発生する全体エネルギーは、薄膜形
状記憶合金の曲げ変形を発生させる復元力(P)に変わ
る。復元力は次のようになる。 Um=P・ΔV 体積変化(ΔV)=(δs・α2)/4=6.2×10-143 復元力(P)=4.5kPa
【0042】薄膜形状記憶合金の座屈により発生した全
体積変化の1/2が噴射されたと仮定すると、39μm
の液滴を形成する。薄膜形状記憶合金の厚みと大きさに
対する変位量は下表の通りであり、単位はμmである。
【表2】
【0043】また、振動板12を構成する薄膜形状記憶
合金12aに残留圧縮応力がない場合、第2薄膜12b
の残留圧縮応力による変位量及び復元力を求めると次の
ようになる。(図11参照) a=bであるとき、 a =200μm 薄膜形状記憶合金の材質 =TiNi 第2薄膜の材質 =熱酸化SiO2 薄膜形状記憶合金のヤング率(Em) =30GPa 第2薄膜のヤング率(Es) =70GPa 第2薄膜に作用する残留圧縮応力(S) =300MPa ポアソン比 (ν) =0.3 空間部11へ露出された振動板12の長さ =a 空間部11へ露出された振動板12の幅 =b 薄膜形状記憶合金の厚み(hm) =1μm 第2薄膜の厚み(hs) =1μm 第2薄膜の臨界応力(Scr
【数6】 cr=8.4MPa 薄膜形状記憶合金と結合しなかった場合の第2薄膜の中心変位(δs
【数7】 δs=13.5μm
【0044】 第2薄膜の残留圧縮応力により発生した曲げエネルギー(Ub
【数8】 =2.9×10-19
【0045】第2薄膜の曲げエネルギーは、薄膜形状記
憶合金と第2薄膜とから構成した振動板12の曲げエネ
ルギーとして貯蔵する。
【数9】 s=6.5×10-9N/m Dm=2.7×10-9N/m
【0046】前記式を用いて振動板12の変位量(δ)
を求めると、 δ=11.4μmになる。
【0047】薄膜形状記憶合金の加熱による記録液の噴
射のときに、第2薄膜で損失するエネルギーは、第2薄
膜の残留圧縮応力により発生した曲げエネルギーであ
る。 曲げエネルギー(Us)=2.9×10-9J 薄膜形状記憶合金により発生される最大エネルギー(W
max)=Wv・V (ただし、Wv:薄膜形状記憶合金の単位体積当たりに
発揮することができるエネルギー J/m3、V:薄膜
形状記憶合金の体積) Wmax=(10×106)・(200×200×1)=4
×10-7
【0048】薄膜形状記憶合金が算出できる最大エネル
ギーに対して、第2薄膜により消費したエネルギーの比
(Us/Wmax)は、0.73%である。したがって、記
録液の噴射するときに、第2薄膜によるエネルギーの損
失影響を無視することができる。
【0049】 第2薄膜が座屈するときに発生する全体エネルギー(Us
【数10】
【0050】記録液の噴射後、第2薄膜が座屈するとき
に発生する全体エネルギー(Us)は、振動板12の復
元力(P)に変わる。復元力は次のようになる。 Us=P・ΔV 体積変化(ΔV) =(δs・α)/4=1.4×10-133 復元力(P) =107.1kPa
【0051】振動板12の変形による全体体積変化の1
/2が噴射すると仮定すると、液滴直径は51μmであ
る。
【0052】薄膜形状記憶合金のみで構成されたもの
と、薄膜形状記憶合金と第2薄膜で構成した振動板とを
比較すると、変位量が6.2μmから11.4μmに約
2倍に増加し、復元力が4.5kPaから107.1k
Paに約20倍以上増加した。したがって、第2薄膜を
用いると、所望変位量を容易に得ることができ、復元力
を増加させることができる。
【0053】薄膜形状記憶合金と第2薄膜で構成した振
動板12の変位量は次のようになり、その単位はμmで
ある。
【表3】
【0054】図12は、本発明の他の実施形態による噴
射装置の断面図であり、図3と同構成要素には同一符号
を使用して本発明を説明する。本発明の他の実施形態
は、基板10の下部に流路板13とノズルプレート18
とを備えたものであり、1つの薄膜の結合状態を抜粋し
たものである。基板10に上下方向に貫通した空間部1
1を形成し、基板10の上部に結合して空間部11を覆
う振動板12を備える。振動板12は薄膜形状記憶合金
12aの温度変化により振動し、このときに発生する発
生力により記録液20を噴射する。また、振動板12を
構成する第2薄膜12bは、振動板12の曲げ変形速度
(復元力)を増加させて動作周波数を高める。
【0055】また、基板10の下部を覆う流路板13を
備え、流路板13には空間部11に対応して記録液20
を収容する液室14を形成する。また、流路板13の下
部に結合するノズルプレート18を備え、ノズルプレー
ト18には流路板13に形成した液室14に対応するノ
ズル19が形成する。また、ノズル19は液室14側に
露出した振動板12に対応する。振動板12が変形する
とき、液室14の圧力が変化して、記録液20が液滴の
状態でノズル19を介して用紙に噴射する。
【0056】このように構成した本発明の他の実施形態
においては、基板10の上部に薄膜形状記憶合金12a
を形成した後、第2薄膜12bが薄膜形状記憶合金12
aの上部に蒸着する。その後、エッチングにより基板1
0の下部に空間部11を形成すると、振動板12は第2
薄膜12bの残留圧縮応力により曲げ変形する。このよ
うに曲げ変形した状態で薄膜形状記憶合金12aを加熱
すると、振動板12が平板状態に変形し、以後冷却する
と初期状態に曲げ変形する。また、振動板12が曲げ変
形する過程で、第2薄膜12bの残留圧縮応力により復
元力が強化されることにより動作周波数が高くなる。
【0057】図13は、本発明のさらなる他の実施形態
による噴射装置の断面図であり、本発明の1実施形態と
同構成要素は同一符号を使用して本発明を説明する。本
実施形態においては、基板10の下部に振動板12を形
成し、基板10の上部に流路板13とノズルプレート1
8とをそれぞれ形成したものである。すなわち、薄膜形
状記憶合金12aを加熱しなかった初期状態では、振動
板12が空間部11の内部に突出した状態であるが、加
熱すると偏平になる。したがって、振動板12を加熱す
ると偏平になって記録液20が液室14の内部に補充さ
れ、冷却すると曲げ変形して液室14の内部の圧力が増
加するので記録液20が噴射する。
【0058】図14は本発明のさらなる他の実施形態に
よる噴射装置の断面図であり、本発明の1実施形態と同
じ構成要素は同一符号を使用して本発明を説明する。本
実施形態は、第2薄膜12bを複数使用したものであ
り、第2薄膜が異なった材質で構成することができる。
図14の(a)は、薄膜形状記憶合金12aの下面に2
枚の第2薄膜12bを形成したものであり、図14の
(b)は薄膜形状記憶合金12aの上下面に第2薄膜1
2bをそれぞれ形成したものである。このように構成す
ると、振動板12の復元力をさらに強くすることがで
き、所望の変位量をより容易に得ることができる。ま
た、振動板12の耐久性が増加するので信頼性が確保さ
れる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
薄膜形状記憶合金の温度が変化することで、振動板が振
動するために記録液が噴射する。また、残留圧縮応力を
有する第2薄膜と結合しているので、冷却して初期状態
に復元するとき、その残留圧縮応力により復元力が強く
なって動作周波数が高くなる。また、振動板はその変位
量が大きいため、基板に形成した各空間部と流路板とに
形成した各液室を小さくすることができるので、プリン
タヘッドの全体サイズが小さくなって小型化することが
できるので、ノズルの密集度を高くして高解像度を達成
することができる。
【0060】また、第2薄膜により振動板の強度が高く
なるので、外部衝撃で破損する恐れが少ない。また、発
生力が大きいため、記録液を押し出す力が増加して、ノ
ズルの目詰まりが少なくなって信頼性が向上し、そして
記録液の液滴の大きさを十分に小さくすることができる
ので高画質の実現に有効である。また、駆動電圧は10
ボルト以下であるので駆動回路の設計及び製作が容易で
あり、既存の半導体工程とエッチング工程を用いて振動
板を容易に作製することができるので量産性が向上し、
構造が簡単になる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の加熱式噴射装置の断面図である。
【図2】 従来の圧電素子式噴射装置の断面図である。
【図3】 本発明の1実施形態による噴射装置の分離斜
視図である。
【図4】 本発明の1実施形態の記録液の流れを示す斜
視図である。
【図5】 (a),(b),(c)は、本発明の1実施
形態による噴射装置の正断面図である。
【図6】 (a),(b),(c)は、本発明の1実施
形態による、噴射装置の動作過程を示す断面図である。
【図7】 本発明の薄膜形状記憶合金の相変化を示すグ
ラフである。
【図8】 本発明による振動板の製造方法を示す工程図
である。
【図9】 本発明による振動板の製造方法を示すブロッ
ク図である。
【図10】 本発明の薄膜の加熱時間と温度との関係を
示すグラフである。
【図11】 本発明の振動板の大きさを示す断面図であ
る。
【図12】 (a),(b),(c)は、本発明の他の
実施形態による、動作過程を示す噴射装置の断面図であ
る。
【図13】 (a),(b),(c),(d)は、本発
明のさらなる他の実施形態の噴射装置を示す断面図であ
る。
【図14】 (a),(b)は、本発明のさらなる他の
実施形態の噴射装置を示す断面図である。
【符号の説明】
a1,b1 チャンバー a2,b2 噴射口 a3 抵抗 b3 圧電素子 11 空間部 12 振動板 12a 薄膜形状記憶合金 12b 第2薄膜 12c 放熱膜 13 流路板 14 液室 15 主流路 16 流路 17 液注入口 18 ノズルプレート 19 ノズル 20 記録液 21 電源供給部 21a 電極 21b ヒーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−91865(JP,A) 特開 平6−91873(JP,A) 特開 平4−168051(JP,A) 特開 平3−65349(JP,A) 特開 平3−202351(JP,A) 特開 平8−87971(JP,A) 特開 平6−340963(JP,A) 特開 平6−128709(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/045 B41J 2/055 B41J 2/16

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エッチングにより上下に貫通させた空間
    部(11)を形成する基板(10)と、 前記基板(10)の上部面に0.3μm〜5μmの厚さに
    蒸着されて前記空間部(11)の上端部をカバーする薄
    膜形状記憶合金(12a)と、 前記薄膜形状記憶合金(12a)に結合されてその形状
    変化量を調節する少なくとも1枚以上に付着される第2
    薄膜(12b)とからなる振動板(12)と、 前記薄膜形状記憶合金(12a)の形状変化のための電
    流を供給する電源供給部(21)と、 前記基板(10)の上部に積層され、前記薄膜形状記憶
    合金(12a)が蒸着されている部位には記録液(2
    0)が貯蔵される液室(14)が形成され、前記液室
    (14)は流路(16)により主流路(15)と連通さ
    れるようにする流路板(13)と、 前記流路板(13)上部に積層され、前記液室(14)
    内の記録液を前記薄膜形状記憶合金(12a)の形状変
    化により液滴の形態に噴射されるように前記液室(1
    4)よりは小さい面積のノズル(19)を形成するノズ
    ルプレート(18)とを備えることを特徴とするプリン
    タヘッドの記録液噴射装置。
  2. 【請求項2】 前記薄膜形状記憶合金(12a)が、チ
    タンとニッケルとを主成分とする形状記憶合金であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のプリンタヘッドの記録液
    噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記薄膜形状記憶合金(12a)が、相
    変化温度差を小さくして動作周波数を高くするため、銅
    をさらに添加した形状記憶合金であることを特徴とする
    請求項2記載のプリンタヘッドの記録液噴射装置。
  4. 【請求項4】 前記第2薄膜(12b)は、その厚みが
    約0.1μm〜3μmであることを特徴とする請求項1
    記載のプリンタヘッドの記録液噴射装置。
  5. 【請求項5】 前記第2薄膜(12b)は、熱酸化珪素
    を備えることを特徴とする請求項1記載のプリンタヘッ
    ドの記録液噴射装置。
  6. 【請求項6】 前記第2薄膜(12b)は、ポリシリコ
    ンを備えることを特徴とする請求項1記載のプリンタヘ
    ッドの記録液噴射装置。
  7. 【請求項7】 前記電源供給部(21)が、前記薄膜形
    状記憶合金(12a)の自己抵抗で発熱するように、前
    記薄膜形状記憶合金(12a)の両端に結合する電極
    (21a)を備えることを特徴とする請求項1記載のプ
    リンタヘッドの記録液噴射装置。
  8. 【請求項8】 前記電源供給部(21)は、前記薄膜形
    状記憶合金(12a)の一方の側面に形成され、前記電
    源供給部(21)からの電流により加熱するヒーター
    (21b)を備えることを特徴とする請求項1記載のプ
    リンタヘッドの記録液噴射装置。
  9. 【請求項9】 前記振動板(12)の一方の側面に形成
    して、前記薄膜形状記憶合金(12a)を加熱してから
    冷却するとき、その熱を放熱させる放熱膜(12c)を
    備えることを特徴とする請求項1記載のプリンタヘッド
    の記録液噴射装置。
  10. 【請求項10】 前記放熱膜(12c)は、その厚みが
    約0.5μm〜3μmであることを特徴とする請求項9
    記載のプリンタヘッドの記録液噴射装置。
  11. 【請求項11】 前記放熱膜(12c)は、熱伝導度の
    よいニッケルを備えることを特徴とする請求項9記載の
    プリンタヘッドの記録液噴射装置。
  12. 【請求項12】 前記振動板(12)が前記空間部(1
    1)に露出して実質的に形状変化する面積は、その幅
    (b)が100μm〜500μmであり、その長さ
    (a)が100μm〜300μmであることを特徴とす
    る請求項1記載のプリンタヘッドの記録液噴射装置。
  13. 【請求項13】 前記基板(10)は、単結晶シリコン
    材質を備えることを特徴とする請求項1記載のプリンタ
    ヘッドの記録液噴射装置。
  14. 【請求項14】 前記振動板(12)は、前記薄膜形状
    記憶合金(12a)を母相終了温度に加熱して母相に変
    化すると平板の形態になり、マルテンサイト終了温度に
    冷却してマルテンサイトに変化すると前記第2薄膜(1
    2b)の残留圧縮応力により曲げ変形することを特徴と
    する請求項1記載のプリンタヘッドの記録液噴射装置。
  15. 【請求項15】 前記薄膜形状記憶合金(12a)の母
    相終了温度が約50℃〜90℃であり、前記マルテンサ
    イト終了温度が約40℃〜70℃であることを特徴とす
    る請求項14記載のプリンタヘッドの記録液噴射装置。
  16. 【請求項16】 前記薄膜形状記憶合金(12a)は、
    母相に加熱してからマルテンサイトに冷却するまでの時
    間が約200μsec以下であり、動作周波数が5kH
    z以上であることを特徴とする請求項14記載のプリン
    タヘッドの記録液噴射装置。
  17. 【請求項17】 基板(10)の上部面に残留圧縮応力
    を有する第2薄膜(12b)を形成し、前記第2薄膜
    (12b)の上部面には薄膜形状記憶合金(12a)を
    蒸着させ、振動板(12)を形成する段階と、 前記薄膜形状記憶合金(12a)を母相では偏平した状
    態を記憶するようにし、冷却によりマルテンサイトに相
    変化されるように熱処理する段階と、 前記薄膜形状記憶合金(12a)をパターニングして基
    板(10)の一方の側に一部だけ残るようにする段階
    と、 前記基板(10)の前記薄膜形状記憶合金(12a)が
    蒸着されている部分をエッチングして空間部(11)を
    形成する段階と、 前記薄膜形状記憶合金(12a)を加熱して母相となる
    と偏平するようになりながら記録液(20)が噴射され
    るようにし、前記薄膜形状記憶合金(12a)を冷却し
    てマルテンサイトになると前記第2薄膜(12b)の残
    留圧縮応力により曲げ変形されながら液室(14)の内
    部に前記記録液(20)が補充されるようにする段階
    と、 前記薄膜形状記憶合金(12a)の温度変化により前記
    段階を繰り返しながら前記記録液(20)が液滴の状態
    に噴射されて印刷する段階とを備えることを特徴とする
    プリンタヘッドの記録液噴射方法。
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