JP2922666B2 - 高粘度耐熱潤滑油組成物 - Google Patents
高粘度耐熱潤滑油組成物Info
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Description
に関する。更に詳しくは熱・酸化安定性に優れ、動粘度
が高くかつ粘度指数が高く、流動点の低い、各種産業機
械用高粘度耐熱潤滑油組成物に関する。
の軸受、歯車等には鉱油系潤滑油が広く用いられてお
り、潤滑油の粘度範囲は荷重、回転数に応じISO粘度
グレードVG2〜1500のものが使用されている。特
にVG100以上の高粘度鉱油系潤滑油は、すべり軸受
を例にとれば軽、中荷重でも低速回転する領域又は高荷
重がかかる領域で、又ころがり軸受を例にとれば比較的
運転温度条件が高い場合ないしは高衝撃荷重のかかるd
n値15,000以下での条件に適用されている。
性、潤滑性、揮発減量などにおいて多くのメリットがあ
るネオペンチル型ポリオールエステルが自動車用エンジ
ン油、ジェットエンジン油等に広く使用されているが、
熱・酸化安定性を良くするため、中、短鎖の脂肪酸エス
テルが用いられており、そのため40℃の動粘度が20
〜40センチストークスと小さく、上記各種産業機械、
工作機械、タービンなどの軸受、歯車等におけるような
厳しい条件下での適用は難しい。
速、高性能化にともない、潤滑油は高温環境下で使用さ
れ、他方メンテナンスフリーの点からは潤滑油の長寿命
化が要求されており、熱・酸化安定性に優れ、かつ蒸発
損失の少ない潤滑油が求められている。
化は温度の上昇、金属、水の存在により加速的に進行す
る。酸化が進行すると、著しく増粘したり、固化するこ
とがあり、又多量の不溶解性物質の発生によりフィルタ
ーを閉塞し、軸受、歯車などの潤滑箇所に給油が困難と
なるため、焼付や異常摩耗、軸受の腐食を発生し、ひい
ては装置の安全性や耐久性にも悪影響を及ぼす。鉱油系
潤滑油の使用限界温度は長期間使用の場合100℃前後
が一般的で、それ以上の温度では耐熱性の優れた合成系
潤滑油の適用が必要で、特に150℃以上の油温では合
成系潤滑油が必要不可欠となる。エステル系高粘度合成
油としては、ネオペンチルポリオール型エステルの長鎖
脂肪酸を用いた例もあるが、流動点が高く、又分岐脂肪
酸を用いた場合は流動点は下がるが粘度指数が低下す
る。一方、長鎖不飽和脂肪酸は比較的高粘度の基油を提
供できるが、熱・酸化安定性が著しく低下する等の不具
合を生ずるという欠点があった。
・酸化安定性の優れた高粘度耐熱潤滑油組成物を提供す
ることにある。
レフィン・二塩基酸共重合体エステル単独で、又はポリ
−α−オレフィンにα−オレフィン・二塩基酸共重合体
エステル20重量%以上を混合したもので、40℃の動
粘度が100センチストークス以上、粘度指数100以
上、流動点−20℃以下である基油に、(B)芳香族ア
ミン系酸化防止剤の中の少なくとも一種とアルキルフェ
ノール系酸化防止剤の中の少なくとも一種の両方の合計
を0.1〜4.0重量部、又は芳香族アミン系酸化防止
剤の中の少なくとも一種を0.1〜4.0重量部含むこ
とを特徴とする。
共重合体エステルとは式1
ル基)で示されるα−オレフィンと式2 C2XH4X-2(COOH)2 (Xは1〜4の整数、好ましくはXは1又は2)で示さ
れる二塩基酸より合成された共重合体を式3 CY H2Y+1OH (Yは1〜6、好ましくはYは2〜4)で示される一価
アルコールでエステル化したもので一般式1
α−オレフィン・二塩基酸共重合体エステル同士による
粘度調整によっても、あるいはポリ−α−オレフィンと
の混合による粘度調整によってもどちらでも良く、特に
ISO粘度グレードVG100から680までの高粘度
基油として適する。
をする場合は、α−オレフィン・二塩基酸共重合体エス
テル配合量は耐熱・酸化安定性の点から20重量%以上
が良い。20重量%を下まわる場合はα−オレフィン・
二塩基酸共重合体エステルの配合効果がでず耐熱・酸化
安定性が下がる。
記粘度調整した基油に芳香族アミン系酸化防止剤の中の
少なくとも一種とアルキルフェノール系酸化防止剤の中
の少なくとも一種の両方又は芳香族アミン系酸化防止剤
の中の少なくとも一種を含むが、芳香族アミン系として
は一般式2 R1 −NH−R2 (R1 、R2 は同一でも異なってもよく、C6〜C18
のアリール基、又はアルカリール基を表す)ならびに一
般式3
アルキル基、nは1〜4を表す)および一般式4
アルキル基、nは1〜4を表す)で表される化合物を含
む。例としてp,p´−ジオクチルジフェニルアミン、
フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチ
ルアミン、フェニル−p−オクチルフェニルアミン、テ
トラメチルジアミノジフェニルメタンなどを挙げること
ができる。
アルキル基を表す)ならびに一般式6
アルキル基、Zは(CH2 )n (nは0〜4)、−S
−,−S−S−,−CH2 −S−CH2 −などの2価の
基を表す)ならびに一般式7
アルキル基、Zは(CH2 )n (nは0〜4)、−S
−,−S−S−,−CH2 −S−CH2 −などの2価の
基を表す)および一般式8
のアルキル基を表す。nは1〜4)で表される化合物を
含む。例として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、4,4´−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチル
フェノール)、4,4´−チオビス(2,6−ジ−t−
ブチルフェノール)、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)サルファイド、2,2´−メ
チレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、n−オクタデシル−3−(3´5´−ジ−t−ブ
チル−4´−ヒドロキシフェニル)などを挙げることが
できる。
のは、芳香族アミン系の中とアルキルフェノール系の中
のそれぞれ少なくとも一種の併用である。特に好ましく
は芳香族アミン系としてp,p´−ジオクチルジフェニ
ルアミンとフェニル−α−ナフチルアミンの併用が良
く、アルキルフェノール系としては4,4´−メチレン
ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)が良い。
対し総量を0.1〜4.0重量部含み、好ましくは0.
6〜1.5重量部が良く、この範囲に満たない場合には
酸化防止剤としての効果が十分でなく、一方、この範囲
を越えても増量に見合った効果は得られない。
いて前記酸化防止剤のほかに、必要に応じて更に油性
剤、極圧剤、消泡剤、防錆剤などの各種添加剤を適量配
合することは差し支えない。
明するが、本発明はこれによりなんら限定されるもので
はない。
フィン系合成油にて粘度調整した基油に、酸化防止剤を
添加して試料を調整し、酸化安定度試験を実施した。
又、上記合成基油及びその他代表的なエステル系合成基
油、鉱油に酸化防止剤を添加し、粘度、粘度指数、流動
点測定及び酸化安定度試験を実施した。
2には、適合基油の選択段階における各サンプルについ
ての性状、及び酸化安定性結果を示す。
高粘度、高粘度指数及び低流動点の性状を有している。
比較例2に示すように、ポリ−α−オレフィン同士の基
油による組成物は高粘度にはなるが熱・酸化安定性が低
く、実施例1〜3の約1/3に過ぎない。以下比較例3
〜5に示すように、α−オレフィン・二塩基酸共重合体
以外の合成油同士又はこれ以外の合成油とポリ−α−オ
レフィンとの混合による基油を用いた場合は、熱・酸化
安定性が著しく低下する。
示される芳香族アミン系酸化防止剤とアルキルフェノー
ル系酸化防止剤の組合せ、又は芳香族アミン系酸化防止
剤の単独添加に代えたことのみ異ならせたところ、各々
本発明の効果が認められた。
試験方法 試料、水及び銅触媒コイルを入れたふた付き試料容器
を、圧力計を備えたボンベの中に入れ、酸素を6.3k
gf/cm2 {620KPa}まで圧入し、150℃の
恒温槽に入れる。ボンベを30°の角度に保持しながら
毎分100回転の速さで回転させ、試料と一定量の酸素
が反応するまでの時間(min)を規定の圧力降下によ
って求める。 <ISOT>JISK2514内燃機関用潤滑油酸化安
定度試験方法準拠 試料及び銅、鉄触媒を入れた試料容器に一定温度で一定
時間かき混ぜ棒でかき混ぜて酸化させた後、酸化油の動
粘度と全酸価を測定して未酸化油のそれらと比較する。
又、スラッジ分はペンタン不溶分として重量を測定す
る。
は、基油である合成油を選択し、この基油に、選択した
酸化防止剤を有効量添加したことにより、高粘度、高粘
度指数、低流動点を保ちながら、優れた耐熱性が得られ
た。
して高温下で用いた場合、酸化による著しい増粘、固化
等を防げ、不溶解性物質、いわゆるスラッジによるフィ
ルターの目詰りなどのトラブルも解消され、給油不足に
なることも防げるので、結果的に軸受、歯車等の焼付や
異常摩耗の防止が可能となり、又潤滑油の寿命も延びる
ので、潤滑作業の安全性向上、合理化、生産性の向上に
も資するところが大である。
Claims (1)
- 【請求項1】(A)α−オレフィン・二塩基酸共重合体
エステル単独で、又はポリ−α−オレフィンにα−オレ
フィン・二塩基酸共重合体エステル20重量%以上を混
合したもので、40℃の動粘度が100センチストーク
ス以上、粘度指数100以上、流動点−20℃以下であ
る基油に、(B)芳香族アミン系酸化防止剤の中の少な
くとも一種とアルキルフェノール系酸化防止剤の中の少
なくとも一種の両方の合計を0.1〜4.0重量部、又
は芳香族アミン系酸化防止剤の中の少なくとも一種を
0.1〜4.0重量部含むことを特徴とする高粘度耐熱
潤滑油組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8175491A JP2922666B2 (ja) | 1991-03-19 | 1991-03-19 | 高粘度耐熱潤滑油組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8175491A JP2922666B2 (ja) | 1991-03-19 | 1991-03-19 | 高粘度耐熱潤滑油組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04292694A JPH04292694A (ja) | 1992-10-16 |
JP2922666B2 true JP2922666B2 (ja) | 1999-07-26 |
Family
ID=13755231
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8175491A Expired - Lifetime JP2922666B2 (ja) | 1991-03-19 | 1991-03-19 | 高粘度耐熱潤滑油組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2922666B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08253787A (ja) * | 1995-03-14 | 1996-10-01 | Senshin Zairyo Riyou Gas Jienereeta Kenkyusho:Kk | 潤滑油組成物 |
JP2003292984A (ja) * | 2003-03-10 | 2003-10-15 | Nsk Ltd | 転がり軸受用潤滑剤組成物及び転がり軸受の製造方法 |
JP5249584B2 (ja) * | 2005-09-29 | 2013-07-31 | 出光興産株式会社 | 潤滑組成物 |
-
1991
- 1991-03-19 JP JP8175491A patent/JP2922666B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04292694A (ja) | 1992-10-16 |
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